JPH11349753A - キャップライナー材用組成物及びキャップ - Google Patents
キャップライナー材用組成物及びキャップInfo
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- JPH11349753A JPH11349753A JP10159640A JP15964098A JPH11349753A JP H11349753 A JPH11349753 A JP H11349753A JP 10159640 A JP10159640 A JP 10159640A JP 15964098 A JP15964098 A JP 15964098A JP H11349753 A JPH11349753 A JP H11349753A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 成形性及び密封性に優れ、油成分に対し、キ
ャップライナーからの溶出分を低レベルに抑えることが
できるキャップライナー材用組成物を提供する。 【解決手段】 MFR0.1〜50g/10min、密
度0.870〜0.920g/cm3、GPC測定にお
ける単分散性が1.5〜3.0の範囲であり、融点が実
質的に1つであるエチレン・α−オレフィン共重合体6
0〜98重量%、MFR0.1〜30g/10min、
密度0.910〜0.935g/cm3の分岐状低密度
ポリエチレン1〜30重量%及びJIS−A硬さが30
〜80の熱可塑性エラストマー1〜30重量%からなる
キャップライナー材用組成物を用いる。
ャップライナーからの溶出分を低レベルに抑えることが
できるキャップライナー材用組成物を提供する。 【解決手段】 MFR0.1〜50g/10min、密
度0.870〜0.920g/cm3、GPC測定にお
ける単分散性が1.5〜3.0の範囲であり、融点が実
質的に1つであるエチレン・α−オレフィン共重合体6
0〜98重量%、MFR0.1〜30g/10min、
密度0.910〜0.935g/cm3の分岐状低密度
ポリエチレン1〜30重量%及びJIS−A硬さが30
〜80の熱可塑性エラストマー1〜30重量%からなる
キャップライナー材用組成物を用いる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品衛生性、キャ
ップライナー成形性及び密封性に優れるキャップライナ
ー材用組成物及びその組成物をキャップライナーとして
備え付けられたキャップに関するものである。詳しく
は、キャップライナー材用組成物は、溶融したときの粘
性を抑えることにより、キャップライナー成形性を改善
するものであり、なおかつ、油成分を含有する内容物を
収納する容器のキャップに備え付けたキャップライナー
として使用したとき、キャップライナーからの溶出分を
低レベルに抑えるものである。このような特性により、
本発明の組成物は、キャップライナーの生産性及び密封
性に優れ、なおかつ、食料及び飲料の内容物の種類に関
わらず、使用可能である。
ップライナー成形性及び密封性に優れるキャップライナ
ー材用組成物及びその組成物をキャップライナーとして
備え付けられたキャップに関するものである。詳しく
は、キャップライナー材用組成物は、溶融したときの粘
性を抑えることにより、キャップライナー成形性を改善
するものであり、なおかつ、油成分を含有する内容物を
収納する容器のキャップに備え付けたキャップライナー
として使用したとき、キャップライナーからの溶出分を
低レベルに抑えるものである。このような特性により、
本発明の組成物は、キャップライナーの生産性及び密封
性に優れ、なおかつ、食料及び飲料の内容物の種類に関
わらず、使用可能である。
【0002】
【従来の技術】一般的に、容器キャップのキャップライ
ナーに用いられている材料として、ポリオレフィンに水
素添加スチレン−共役ジエンブロック共重合体ゴム及び
流動パラフィン等を加えた組成物(特公平6−8860
8号公報)が好適に用いられていた。しかし、この組成
物は、食品衛生の指標として、通常用いられている「食
品衛生法に基づく食品、添加物等の規格基準(厚生省告
示第二十号:1982年2月16日)」内の溶出試験蒸
発残留物(溶出用液:n−ヘプタン)の規格値150p
pm以下(使用温度が100℃以下)を油成分に対し、
溶出し易い流動パラフィンが添加されているため、クリ
アーし難く、食品衛生上問題があった。
ナーに用いられている材料として、ポリオレフィンに水
素添加スチレン−共役ジエンブロック共重合体ゴム及び
流動パラフィン等を加えた組成物(特公平6−8860
8号公報)が好適に用いられていた。しかし、この組成
物は、食品衛生の指標として、通常用いられている「食
品衛生法に基づく食品、添加物等の規格基準(厚生省告
示第二十号:1982年2月16日)」内の溶出試験蒸
発残留物(溶出用液:n−ヘプタン)の規格値150p
pm以下(使用温度が100℃以下)を油成分に対し、
溶出し易い流動パラフィンが添加されているため、クリ
アーし難く、食品衛生上問題があった。
【0003】また、容器内の内容物に対する味及び臭い
の影響が少ないポリオレフィンのみで構成されているキ
ャップライナーが特開平9−501721号公報に紹介
されている。しかし、キャップライナー成形法で好適に
用いられているインシェルモールド法(具体的には、キ
ャップライナー材用組成物を押出機で樹脂温度210℃
で溶融押出し、一定量(約300mg)をホットカット
して、28mmφ樹脂製キャップのシェル内に落下させ
る。そして、すぐさま押型で加圧冷却させ、ライナー形
状に整え、キャップを作製する。)で成形を行った時、
溶融樹脂をホットカットする工程において、樹脂組成物
が高粘性のため、カッティング不良を発生させるといっ
た成形性が問題となる。さらに、オレフィン系ポリマー
のみでは、弾力性に欠け、この組成物をキャップライナ
ーとして用いたとき、使用環境における振動、衝撃及び
落下による影響で内容物の漏れ及び外気の混入の恐れが
あり、密封性の問題もあった。
の影響が少ないポリオレフィンのみで構成されているキ
ャップライナーが特開平9−501721号公報に紹介
されている。しかし、キャップライナー成形法で好適に
用いられているインシェルモールド法(具体的には、キ
ャップライナー材用組成物を押出機で樹脂温度210℃
で溶融押出し、一定量(約300mg)をホットカット
して、28mmφ樹脂製キャップのシェル内に落下させ
る。そして、すぐさま押型で加圧冷却させ、ライナー形
状に整え、キャップを作製する。)で成形を行った時、
溶融樹脂をホットカットする工程において、樹脂組成物
が高粘性のため、カッティング不良を発生させるといっ
た成形性が問題となる。さらに、オレフィン系ポリマー
のみでは、弾力性に欠け、この組成物をキャップライナ
ーとして用いたとき、使用環境における振動、衝撃及び
落下による影響で内容物の漏れ及び外気の混入の恐れが
あり、密封性の問題もあった。
【0004】そこで、現在用いられているキャップライ
ナー材用組成物は、前記の食品衛生性、キャップライナ
ー成形性及び密封性の問題を抱えており、キャップライ
ナー成形性及び密封性に優れ、なおかつ食品衛生上安全
であるキャップライナー材用組成物及びその組成物から
なるキャップライナーを備え付けたキャップが要望され
ている。
ナー材用組成物は、前記の食品衛生性、キャップライナ
ー成形性及び密封性の問題を抱えており、キャップライ
ナー成形性及び密封性に優れ、なおかつ食品衛生上安全
であるキャップライナー材用組成物及びその組成物から
なるキャップライナーを備え付けたキャップが要望され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、キャ
ップライナー成形性及び密封性に優れ、なおかつ、食品
衛生上安全であるキャップライナー材用組成物及びその
組成物からなるキャップライナーが備え付けられたキャ
ップを提供することにある。
ップライナー成形性及び密封性に優れ、なおかつ、食品
衛生上安全であるキャップライナー材用組成物及びその
組成物からなるキャップライナーが備え付けられたキャ
ップを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らが鋭
意検討した結果、メルトフローレート、密度及び単分散
性(重量平均分子量/数平均分子量)を特定範囲に限定
したエチレン・α−オレフィン共重合体に分岐状低密度
ポリエチレン及び熱可塑性エラストマーを添加したキャ
ップライナー材用組成物を用いることで、弾力性に富
み、溶融樹脂の粘性を低レベルに抑え、なおかつ、n−
ヘプタンに対する溶出残留物を低いレベルに抑えること
を見出し、本発明を完成するに至った。
意検討した結果、メルトフローレート、密度及び単分散
性(重量平均分子量/数平均分子量)を特定範囲に限定
したエチレン・α−オレフィン共重合体に分岐状低密度
ポリエチレン及び熱可塑性エラストマーを添加したキャ
ップライナー材用組成物を用いることで、弾力性に富
み、溶融樹脂の粘性を低レベルに抑え、なおかつ、n−
ヘプタンに対する溶出残留物を低いレベルに抑えること
を見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、(イ)メルトフロー
レート(JIS K7210−76;190℃−2.1
6kg荷重)が0.1〜50g/10min、密度(J
IS K6760−81)が0.870〜0.920g
/cm3、ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィ
ー測定における単分散性(重量平均分子量/数平均分子
量)が1.5〜3.0の範囲であり、走査型示差熱量測
定による融点が実質的に1つであるエチレン・α−オレ
フィン共重合体60〜98重量%、(ロ)メルトフロー
レート(JIS K7210−76;190℃−2.1
6kg荷重)が0.1〜30g/10min、密度(J
IS K6760−81)が0.910〜0.935g
/cm3の分岐状低密度ポリエチレン1〜30重量%及
び(ハ)JIS−A硬さ(JIS K6301−75)
が30〜80の熱可塑性エラストマー1〜30重量%か
らなるキャップライナー材用組成物及びその組成物から
なるキャップライナーを備え付けたキャップである。
レート(JIS K7210−76;190℃−2.1
6kg荷重)が0.1〜50g/10min、密度(J
IS K6760−81)が0.870〜0.920g
/cm3、ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィ
ー測定における単分散性(重量平均分子量/数平均分子
量)が1.5〜3.0の範囲であり、走査型示差熱量測
定による融点が実質的に1つであるエチレン・α−オレ
フィン共重合体60〜98重量%、(ロ)メルトフロー
レート(JIS K7210−76;190℃−2.1
6kg荷重)が0.1〜30g/10min、密度(J
IS K6760−81)が0.910〜0.935g
/cm3の分岐状低密度ポリエチレン1〜30重量%及
び(ハ)JIS−A硬さ(JIS K6301−75)
が30〜80の熱可塑性エラストマー1〜30重量%か
らなるキャップライナー材用組成物及びその組成物から
なるキャップライナーを備え付けたキャップである。
【0008】本発明に用いられるエチレン・α−オレフ
ィン共重合体(イ)は、メルトフローレート(JIS
K7210−76;190℃−2.16kg荷重)が
0.1〜50g/10min、密度(JIS K676
0−81)が0.870〜0.920g/cm3、ゲル
・パーミエイション・クロマトグラフィー測定における
単分散性(重量平均分子量/数平均分子量)が1.5〜
3.0の範囲であり、走査型示差熱量測定による融点が
実質的に1つである。エチレン・α−オレフィン共重合
体(イ)は、メルトフローレート(JISK7210−
76;190℃−2.16kg荷重、以下MFRとい
う)が0.1〜50g/10minであり、好ましくは
0.5〜30g/10minである。MFRが0.1g
/10min未満ではキャップライナー成形時に押出負
荷がかかりすぎ成形不良となり、50g/10minを
越えると耐熱性に劣る。
ィン共重合体(イ)は、メルトフローレート(JIS
K7210−76;190℃−2.16kg荷重)が
0.1〜50g/10min、密度(JIS K676
0−81)が0.870〜0.920g/cm3、ゲル
・パーミエイション・クロマトグラフィー測定における
単分散性(重量平均分子量/数平均分子量)が1.5〜
3.0の範囲であり、走査型示差熱量測定による融点が
実質的に1つである。エチレン・α−オレフィン共重合
体(イ)は、メルトフローレート(JISK7210−
76;190℃−2.16kg荷重、以下MFRとい
う)が0.1〜50g/10minであり、好ましくは
0.5〜30g/10minである。MFRが0.1g
/10min未満ではキャップライナー成形時に押出負
荷がかかりすぎ成形不良となり、50g/10minを
越えると耐熱性に劣る。
【0009】密度(JIS K6760−81)は、
0.870〜0.920g/cm3であり、好ましくは
0.880〜0.910g/cm3である。密度が0.
870g/cm3未満では耐熱性に劣り、0.920g
/cm3を越えると硬く弾力性に欠ける。また、重量平
均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比で表さ
れる単分散性(Mw/Mn)が1.5〜3.0の範囲で
あり、かつ走査型示差熱量計による融点が実質的に1つ
であるという特性を有する。単分散性が1.5未満で
は、分子量分布が狭くなりすぎキャップライナー成形性
に劣り、3.0を越えるとエチレン・α−オレフィン共
重合体成分中に含まれる低分子量分の量が多く、食品衛
生上問題がある。また、走査型示差熱量計による融点が
実質的に1つであるエチレン・α−オレフィン共重合体
(イ)を用いる場合、耐熱性に優れ好ましい。
0.870〜0.920g/cm3であり、好ましくは
0.880〜0.910g/cm3である。密度が0.
870g/cm3未満では耐熱性に劣り、0.920g
/cm3を越えると硬く弾力性に欠ける。また、重量平
均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比で表さ
れる単分散性(Mw/Mn)が1.5〜3.0の範囲で
あり、かつ走査型示差熱量計による融点が実質的に1つ
であるという特性を有する。単分散性が1.5未満で
は、分子量分布が狭くなりすぎキャップライナー成形性
に劣り、3.0を越えるとエチレン・α−オレフィン共
重合体成分中に含まれる低分子量分の量が多く、食品衛
生上問題がある。また、走査型示差熱量計による融点が
実質的に1つであるエチレン・α−オレフィン共重合体
(イ)を用いる場合、耐熱性に優れ好ましい。
【0010】エチレン・α−オレフィン共重合体(イ)
は、例えば、ジルコニウム、ハフニウム、チタン等の遷
移金属に少なくとも一つのシクロペンタジエニル基又は
置換シクロペンタジエニル基を有するメタロセン触媒を
用い、エチレン及びα−オレフィンを共重合することに
より製造することができる。ここで、エチレンとの共重
合に用いられるα−オレフィンとしては、プロピレン、
1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−
1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテ
ン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウン
デセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデ
セン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプ
タデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エ
イコセンなどを挙げることができ、エチレンと1種以上
のα−オレフィンとの共重合体で、1種又は2種以上の
ブレンド物を用いることができる。本発明に用いられる
分岐状低密度ポリエチレン(ロ)は、MFRが0.1〜
30g/10minであり、好ましくは0.5〜20g
/10minである。MFRが0.1g/10min未
満では、流動性不足であり、30g/10minを越え
ると耐熱性に劣る。
は、例えば、ジルコニウム、ハフニウム、チタン等の遷
移金属に少なくとも一つのシクロペンタジエニル基又は
置換シクロペンタジエニル基を有するメタロセン触媒を
用い、エチレン及びα−オレフィンを共重合することに
より製造することができる。ここで、エチレンとの共重
合に用いられるα−オレフィンとしては、プロピレン、
1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−
1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテ
ン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウン
デセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデ
セン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプ
タデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エ
イコセンなどを挙げることができ、エチレンと1種以上
のα−オレフィンとの共重合体で、1種又は2種以上の
ブレンド物を用いることができる。本発明に用いられる
分岐状低密度ポリエチレン(ロ)は、MFRが0.1〜
30g/10minであり、好ましくは0.5〜20g
/10minである。MFRが0.1g/10min未
満では、流動性不足であり、30g/10minを越え
ると耐熱性に劣る。
【0011】また、密度(JIS K6760)は、
0.910〜0.935g/cm3であり、好ましくは
0.915〜0.925g/cm3である。密度が0.
910g/cm3未満では、溶融樹脂の粘性を低く抑え
ることができず、0.935g/cm3を越えると、キ
ャップライナー材用組成物が硬くなり、弾力性に欠け
る。分岐状低密度ポリエチレン(ロ)は、一般的に高圧
法とよばれる方法で製造される。
0.910〜0.935g/cm3であり、好ましくは
0.915〜0.925g/cm3である。密度が0.
910g/cm3未満では、溶融樹脂の粘性を低く抑え
ることができず、0.935g/cm3を越えると、キ
ャップライナー材用組成物が硬くなり、弾力性に欠け
る。分岐状低密度ポリエチレン(ロ)は、一般的に高圧
法とよばれる方法で製造される。
【0012】本発明に用いられる熱可塑性エラストマー
(ハ)は、JIS−A硬さ(JISK6301−75)
が30〜80である。JIS−A硬さが30未満では、
耐熱性に劣り、80を越えると弾力性付与の効果が小さ
い。熱可塑性エラストマー(ハ)は、例えば、エチレン
・α−オレフィン共重合体エラストマー、エチレン・α
−オレフィン−非共役ジエン共重合体エラストマー、ス
チレン共重合体エラストマー、ポリブテン共重合体エラ
ストマー、ポリエステル系エラストマー及びナイロン系
エラストマーを例示することができ、これらの1種又は
2種以上のブレンド物を用いることができる。その中で
もエチレン・α−オレフィン共重合体エラストマー及び
スチレン共重合体エラストマーが比較的安価で、エチレ
ン・α−オレフィン共重合体との相溶性が良好であるこ
とから好適に用いられる。具体的に示すと、エチレン・
α−オレフィン共重合体エラストマーでは、エチレン−
プロピレン共重合体ゴム(商品名、日本合成ゴム株式会
社製JSR EP等)、エチレン−1−ブテン共重合体
ゴム(商品名、日本合成ゴム株式会社製JSR EBM
等)等が挙げられ、スチレン共重合体エラストマーで
は、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(商品名、シェ
ルジャパン株式会社製クレイトンD、日本合成ゴム株式
会社製SBR等)、スチレン−イソプレン共重合体ゴム
(商品名、シェルジャパン株式会社クレイトンD)、水
添スチレン−エチレン−プロピレン共重合体ゴム(商品
名、シェルジャパン株式会社製クレイトンG、株式会社
クラレ製セプトン等)、水添スチレン−エチレン−ブタ
ジエン共重合体ゴム(シェルジャパン株式会社製クレイ
トンG等)等が挙げられる。
(ハ)は、JIS−A硬さ(JISK6301−75)
が30〜80である。JIS−A硬さが30未満では、
耐熱性に劣り、80を越えると弾力性付与の効果が小さ
い。熱可塑性エラストマー(ハ)は、例えば、エチレン
・α−オレフィン共重合体エラストマー、エチレン・α
−オレフィン−非共役ジエン共重合体エラストマー、ス
チレン共重合体エラストマー、ポリブテン共重合体エラ
ストマー、ポリエステル系エラストマー及びナイロン系
エラストマーを例示することができ、これらの1種又は
2種以上のブレンド物を用いることができる。その中で
もエチレン・α−オレフィン共重合体エラストマー及び
スチレン共重合体エラストマーが比較的安価で、エチレ
ン・α−オレフィン共重合体との相溶性が良好であるこ
とから好適に用いられる。具体的に示すと、エチレン・
α−オレフィン共重合体エラストマーでは、エチレン−
プロピレン共重合体ゴム(商品名、日本合成ゴム株式会
社製JSR EP等)、エチレン−1−ブテン共重合体
ゴム(商品名、日本合成ゴム株式会社製JSR EBM
等)等が挙げられ、スチレン共重合体エラストマーで
は、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(商品名、シェ
ルジャパン株式会社製クレイトンD、日本合成ゴム株式
会社製SBR等)、スチレン−イソプレン共重合体ゴム
(商品名、シェルジャパン株式会社クレイトンD)、水
添スチレン−エチレン−プロピレン共重合体ゴム(商品
名、シェルジャパン株式会社製クレイトンG、株式会社
クラレ製セプトン等)、水添スチレン−エチレン−ブタ
ジエン共重合体ゴム(シェルジャパン株式会社製クレイ
トンG等)等が挙げられる。
【0013】本発明のキャップライナー材用組成物は、
前記のエチレン・α−オレフィン共重合体(イ)が60
〜98重量%、好ましくは、70〜95重量%、分岐状
低密度ポリエチレン(ロ)が1〜30重量%、好ましく
は3〜20重量%及び熱可塑性エラストマー(ハ)が1
〜30重量%、好ましくは2〜20重量%から構成され
ている。エチレン・α−オレフィン共重合体(イ)が6
0重量%未満では、硬くなり、弾力性に欠け、98重量
%を越えるとキャップライナー成形性に劣る。分岐性低
密度ポリエチレン(ロ)が1重量%未満では、溶融樹脂
の粘性を低く抑える効果に乏しく、30重量%を越える
と弾力性に欠ける。また、熱可塑性エラストマー(ハ)
が1重量%未満では、弾力性付与の効果に乏しく、30
重量%を越えると耐熱性に劣る。
前記のエチレン・α−オレフィン共重合体(イ)が60
〜98重量%、好ましくは、70〜95重量%、分岐状
低密度ポリエチレン(ロ)が1〜30重量%、好ましく
は3〜20重量%及び熱可塑性エラストマー(ハ)が1
〜30重量%、好ましくは2〜20重量%から構成され
ている。エチレン・α−オレフィン共重合体(イ)が6
0重量%未満では、硬くなり、弾力性に欠け、98重量
%を越えるとキャップライナー成形性に劣る。分岐性低
密度ポリエチレン(ロ)が1重量%未満では、溶融樹脂
の粘性を低く抑える効果に乏しく、30重量%を越える
と弾力性に欠ける。また、熱可塑性エラストマー(ハ)
が1重量%未満では、弾力性付与の効果に乏しく、30
重量%を越えると耐熱性に劣る。
【0014】本発明にキャップライナー材用組成物及び
キャップ成形品を得るには、前記のエチレン・α−オレ
フィン共重合体(イ)、分岐状低密度ポリエチレン
(ロ)及び熱可塑性エラストマー(ハ)を前記の範囲で
公知な種々の方法、例えば、ヘンシェルミキサー、V−
ブレンダー、リボンブレンダー、タンブラーブレンダー
等で混合後、一軸押出機、二軸押出機、ニーダー及びバ
ンバリーミキサー等で溶融混練し、造粒あるいは粉砕す
る方法か、もしくは事前に溶融混練せずにドライブレン
ド品又はオートフィーダーによる方法を用い、インシェ
ルモールド法によりキャップライナー材用組成物及びそ
の組成物をキャップライナーとして備え付けた樹脂製あ
るいはアルミ製キャップを得るという方法を採用すれば
良い。
キャップ成形品を得るには、前記のエチレン・α−オレ
フィン共重合体(イ)、分岐状低密度ポリエチレン
(ロ)及び熱可塑性エラストマー(ハ)を前記の範囲で
公知な種々の方法、例えば、ヘンシェルミキサー、V−
ブレンダー、リボンブレンダー、タンブラーブレンダー
等で混合後、一軸押出機、二軸押出機、ニーダー及びバ
ンバリーミキサー等で溶融混練し、造粒あるいは粉砕す
る方法か、もしくは事前に溶融混練せずにドライブレン
ド品又はオートフィーダーによる方法を用い、インシェ
ルモールド法によりキャップライナー材用組成物及びそ
の組成物をキャップライナーとして備え付けた樹脂製あ
るいはアルミ製キャップを得るという方法を採用すれば
良い。
【0015】本発明のキャップライナー材用組成物は、
必要に応じて熱可塑性樹脂、耐熱安定剤、耐候安定剤、
帯電防止剤、スリップ剤、界面活性剤、防曇剤、流滴
剤、核剤、顔料、染料、シリカ、タルク、マイカ、カー
ボン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、金属ステア
レート、木粉、コルク粉末、セルロースパウダー等の無
機あるいは、有機の添加剤、充填剤を本発明の目的を損
なわない範囲で添加しても良い。その中でも熱可塑性樹
脂が好適に用いることができ、特に耐熱性付与の目的
で、ポリプロピレン系樹脂が挙げられ、本発明のキャッ
プライナー材用組成物100重量部に対し、1〜30重
量部添加することが可能である。
必要に応じて熱可塑性樹脂、耐熱安定剤、耐候安定剤、
帯電防止剤、スリップ剤、界面活性剤、防曇剤、流滴
剤、核剤、顔料、染料、シリカ、タルク、マイカ、カー
ボン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、金属ステア
レート、木粉、コルク粉末、セルロースパウダー等の無
機あるいは、有機の添加剤、充填剤を本発明の目的を損
なわない範囲で添加しても良い。その中でも熱可塑性樹
脂が好適に用いることができ、特に耐熱性付与の目的
で、ポリプロピレン系樹脂が挙げられ、本発明のキャッ
プライナー材用組成物100重量部に対し、1〜30重
量部添加することが可能である。
【0016】また、スリップ剤もキャップ開栓トルクを
調整するために必要な場合が多く、一般的に好適に用い
られている。例えば、高級脂肪酸アマイド、高級脂肪
酸、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エス
テル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、高級アル
コール脂肪酸エステル及びエチレンビス高級脂肪酸アマ
イド等が用いられ、好適には、高級脂肪酸アマイドが用
いられ、具体的に示すと、カプリル酸アマイド、カプリ
ン酸アマイド、ラウリン酸アマイド、ミリスチン酸アマ
イド、パルミチン酸アマイド、ステアリン酸アマイド、
アラキド酸アマイド、ベヘン酸アマイド、オレイン酸ア
マイド、エルカ酸アマイド、リノール酸アマイド、リノ
レン酸アマイドが挙げられる。
調整するために必要な場合が多く、一般的に好適に用い
られている。例えば、高級脂肪酸アマイド、高級脂肪
酸、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エス
テル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、高級アル
コール脂肪酸エステル及びエチレンビス高級脂肪酸アマ
イド等が用いられ、好適には、高級脂肪酸アマイドが用
いられ、具体的に示すと、カプリル酸アマイド、カプリ
ン酸アマイド、ラウリン酸アマイド、ミリスチン酸アマ
イド、パルミチン酸アマイド、ステアリン酸アマイド、
アラキド酸アマイド、ベヘン酸アマイド、オレイン酸ア
マイド、エルカ酸アマイド、リノール酸アマイド、リノ
レン酸アマイドが挙げられる。
【0017】本発明のキャップライナー材用組成物の特
徴は、メルトフローレート、密度及び単分散性(重量平
均分子量/数平均分子量)を特定範囲に限定したエチレ
ン・α−オレフィン共重合体に分岐状低密度ポリエチレ
ン及び熱可塑性エラストマーを添加するという方法で、
従来のキャップライナー材用組成物にはない、キャップ
ライナー成形性及び密封性が優れ、食品衛生上安全なキ
ャップライナー材用組成物である。上記の特徴より本発
明のキャップライナー材用組成物からなるキャップライ
ナーを備え付けたキャップを用いることにより、清涼飲
料、アルコール飲料、コーヒー飲料、茶飲料、ミネラル
ウォーター、ノンオイルドレッシングのような水系食料
及び飲料はもとより、焼き肉等用タレ、ドレッシング、
調味用ソース、マヨネーズ、サラダ油及びゴマ油のよう
な内容物が油成分であっても、食品衛生上問題なく、安
全である。
徴は、メルトフローレート、密度及び単分散性(重量平
均分子量/数平均分子量)を特定範囲に限定したエチレ
ン・α−オレフィン共重合体に分岐状低密度ポリエチレ
ン及び熱可塑性エラストマーを添加するという方法で、
従来のキャップライナー材用組成物にはない、キャップ
ライナー成形性及び密封性が優れ、食品衛生上安全なキ
ャップライナー材用組成物である。上記の特徴より本発
明のキャップライナー材用組成物からなるキャップライ
ナーを備え付けたキャップを用いることにより、清涼飲
料、アルコール飲料、コーヒー飲料、茶飲料、ミネラル
ウォーター、ノンオイルドレッシングのような水系食料
及び飲料はもとより、焼き肉等用タレ、ドレッシング、
調味用ソース、マヨネーズ、サラダ油及びゴマ油のよう
な内容物が油成分であっても、食品衛生上問題なく、安
全である。
【0018】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、これら
の実施例に制約されるものではない。実施例及び比較例
3で用いたエチレン・α−オレフィン共重合体の製造方
法を以下に示す。 〈エチレン−α・オレフィン共重合体の製造例〉ジフェ
ニルメチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニ
ル)ジルコニウムジクロライド:N,N−ジメチルアリ
ニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ポレー
ト:トリイソブチルアルミニウム=1:2:250(モ
ル比)よりなる重合触媒を調整した。該重合触媒を用
い、重合温度150〜175℃、重合圧力900Kg
f/cm2でエチレンと1−ヘキセンの共重合を行い、
エチレン・1−ヘキセンの共重合体であるエチレン・α
−オレフィン共重合体を得た。実施例及び比較例におけ
る、エチレン・α−オレフィン共重合体のMw/Mn測
定及び融点測定の方法を以下に示す。
明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、これら
の実施例に制約されるものではない。実施例及び比較例
3で用いたエチレン・α−オレフィン共重合体の製造方
法を以下に示す。 〈エチレン−α・オレフィン共重合体の製造例〉ジフェ
ニルメチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニ
ル)ジルコニウムジクロライド:N,N−ジメチルアリ
ニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ポレー
ト:トリイソブチルアルミニウム=1:2:250(モ
ル比)よりなる重合触媒を調整した。該重合触媒を用
い、重合温度150〜175℃、重合圧力900Kg
f/cm2でエチレンと1−ヘキセンの共重合を行い、
エチレン・1−ヘキセンの共重合体であるエチレン・α
−オレフィン共重合体を得た。実施例及び比較例におけ
る、エチレン・α−オレフィン共重合体のMw/Mn測
定及び融点測定の方法を以下に示す。
【0019】〈Mw/Mn(単分散性)の測定〉ゲル・
パーミエイション・クロマトグラフィー(日本ミリポア
社製、装置名「ALC/GPC150C」(カラム:東
ソー株式会社製、商品名「GMHHR−H(S)」3
本、溶媒:1,2,4−トリクロルベンゼン、温度:1
40℃、流量1.0ml/分、注入濃度1mg/1m
l、注入量300μl))を用いて測定した。なお、東
ソー株式会社製標準ポリスチレンを用いて、ユニバーサ
ルキャリブレーション法によりカラム溶出体積は校正し
た。
パーミエイション・クロマトグラフィー(日本ミリポア
社製、装置名「ALC/GPC150C」(カラム:東
ソー株式会社製、商品名「GMHHR−H(S)」3
本、溶媒:1,2,4−トリクロルベンゼン、温度:1
40℃、流量1.0ml/分、注入濃度1mg/1m
l、注入量300μl))を用いて測定した。なお、東
ソー株式会社製標準ポリスチレンを用いて、ユニバーサ
ルキャリブレーション法によりカラム溶出体積は校正し
た。
【0020】〈融点測定〉走査型示差熱量計(DSC)
(パーキンエルマー社製、装置名「DSC−7」)を用
いて測定した。DSC炉内で試料を200℃で5分間溶
融させた後、10℃/分の冷却速度で30℃まで下げて
固化(結晶化)した試料について、10℃/分の速度で
昇温させて得られる吸熱曲線の最大ピークの位置の温度
を融点として測定した。
(パーキンエルマー社製、装置名「DSC−7」)を用
いて測定した。DSC炉内で試料を200℃で5分間溶
融させた後、10℃/分の冷却速度で30℃まで下げて
固化(結晶化)した試料について、10℃/分の速度で
昇温させて得られる吸熱曲線の最大ピークの位置の温度
を融点として測定した。
【0021】また、本発明で用いた試験測定方法は次の
通りである。 〈油成分溶出量測定〉食品衛生法に基づく食品、添加物
等の規格基準(厚生省告示第二十号:1982年2月1
6日)に準ずる方法で行った。150×150×2mm
のプレス金型を用いプレス温度200℃、樹脂圧75k
g/cm2でプレスを行い、平板サンプルを作成した。
その平板サンプルを100×50×2mmに切り取り、
試験片とした。
通りである。 〈油成分溶出量測定〉食品衛生法に基づく食品、添加物
等の規格基準(厚生省告示第二十号:1982年2月1
6日)に準ずる方法で行った。150×150×2mm
のプレス金型を用いプレス温度200℃、樹脂圧75k
g/cm2でプレスを行い、平板サンプルを作成した。
その平板サンプルを100×50×2mmに切り取り、
試験片とした。
【0022】上記、試験片を水でよく洗い、試料の表面
積1cm2につき2ml割合(全量200ml)のn−
ヘプタンを用い、25℃に保ちながら1時間放置した。
試験溶液200mlをナス型フラスコに移し、減圧濃縮
して数mlとしたその濃縮液及びそのフラスコをn−ヘ
プタン約5mlずつで2回洗ったその洗液をあらかじめ
105℃で乾燥した重量既知の石英製の蒸発皿に取り、
水浴上で乾燥させた。次いで105℃で2時間乾燥した
後、デシケーター中で放冷した。冷却後、秤量して蒸発
皿の前後の重量差a(mg)を求め、次式により蒸発残
留物を求めた。(ただし、b:試験溶液と同量のn−ヘ
プタンについて得た空試験値(mg)) 蒸発残留物(ppm)=(a−b)÷(n−ヘプタンの
採取量(ml))×1000 求めた蒸発残留物が150ppm以下であれば、食品衛
生上安全とし、合格とみなした。
積1cm2につき2ml割合(全量200ml)のn−
ヘプタンを用い、25℃に保ちながら1時間放置した。
試験溶液200mlをナス型フラスコに移し、減圧濃縮
して数mlとしたその濃縮液及びそのフラスコをn−ヘ
プタン約5mlずつで2回洗ったその洗液をあらかじめ
105℃で乾燥した重量既知の石英製の蒸発皿に取り、
水浴上で乾燥させた。次いで105℃で2時間乾燥した
後、デシケーター中で放冷した。冷却後、秤量して蒸発
皿の前後の重量差a(mg)を求め、次式により蒸発残
留物を求めた。(ただし、b:試験溶液と同量のn−ヘ
プタンについて得た空試験値(mg)) 蒸発残留物(ppm)=(a−b)÷(n−ヘプタンの
採取量(ml))×1000 求めた蒸発残留物が150ppm以下であれば、食品衛
生上安全とし、合格とみなした。
【0023】〈ライナー成形性評価〉L/D=25m
m、40mmφの田辺プラスチックス機械株式会社製単
軸押出機を用い、キャップライナー材用組成物を樹脂温
度190℃、スクリュ回転数50rpm、吐出量15k
g/hで溶融混練させ、ダイヘッド部に開けられた8m
mφの穴から1本のストランドを出す。ダイヘッド部よ
り出てきたストランドをそのまま300mgとなるよう
にカッターを用い、ホットカットする。ホットカットし
た溶融ペレットを28mmφ樹脂製キャップに落下さ
せ、すぐさま圧力2kg/cm2で加圧冷却し、キャッ
プライナー形状に整える。100個キャップライナー成
形したときの正確な形状のキャップライナーになる成功
率を測定する。
m、40mmφの田辺プラスチックス機械株式会社製単
軸押出機を用い、キャップライナー材用組成物を樹脂温
度190℃、スクリュ回転数50rpm、吐出量15k
g/hで溶融混練させ、ダイヘッド部に開けられた8m
mφの穴から1本のストランドを出す。ダイヘッド部よ
り出てきたストランドをそのまま300mgとなるよう
にカッターを用い、ホットカットする。ホットカットし
た溶融ペレットを28mmφ樹脂製キャップに落下さ
せ、すぐさま圧力2kg/cm2で加圧冷却し、キャッ
プライナー形状に整える。100個キャップライナー成
形したときの正確な形状のキャップライナーになる成功
率を測定する。
【0024】〈水ボトルの落下試験〉キャップライナー
材用組成物の耐衝撃性を比較する試験として、下記の試
験方法を実施した。500ml用PET製ボトルに熱水
を75℃で500ml充填を行い、キャップライナー成
形性評価で作製した良好なキャップを用い、キャップ巻
き締めを15kg−cmのトルクで行った。その後、キ
ャップの天面から80℃の熱水を3分間シャワーし、十
分に常温に冷却してテストサンプルを作製した。
材用組成物の耐衝撃性を比較する試験として、下記の試
験方法を実施した。500ml用PET製ボトルに熱水
を75℃で500ml充填を行い、キャップライナー成
形性評価で作製した良好なキャップを用い、キャップ巻
き締めを15kg−cmのトルクで行った。その後、キ
ャップの天面から80℃の熱水を3分間シャワーし、十
分に常温に冷却してテストサンプルを作製した。
【0025】1箱24本入り(4本×6段)の段ボール
製カートンケースにダミーボトル(テストサンプルと同
様のものに500mlの水を単に入れ、キャップを巻き
締めたもの)を20本入れ、上段4本のみキャップを巻
き締めたテストサンプルを入れた。テストサンプル4本
が上段となるようカートンケースを置き、キャップ天面
側が衝撃面になるように徐々にカートンケースを自重で
倒れるよう傾け、落下させた。液漏れするまで落下を繰
り返し、漏れたテストサンプルはそれまでの落下回数を
落下回数値とし、カートンケースから抜き出しダミーボ
トルと入れ換え、テストサンプルが全数漏れるまで繰り
返した。(但し、最大落下回数を30回とした。)
製カートンケースにダミーボトル(テストサンプルと同
様のものに500mlの水を単に入れ、キャップを巻き
締めたもの)を20本入れ、上段4本のみキャップを巻
き締めたテストサンプルを入れた。テストサンプル4本
が上段となるようカートンケースを置き、キャップ天面
側が衝撃面になるように徐々にカートンケースを自重で
倒れるよう傾け、落下させた。液漏れするまで落下を繰
り返し、漏れたテストサンプルはそれまでの落下回数を
落下回数値とし、カートンケースから抜き出しダミーボ
トルと入れ換え、テストサンプルが全数漏れるまで繰り
返した。(但し、最大落下回数を30回とした。)
【0026】実施例1 エチレン・α−オレフィン共重合体(MFR20g/1
0min、密度(JIS K7210−76)0.89
9g/cm3、Mw/Mn2.0、融点93℃、以下P
E−1という)を85重量%及び分岐状低密度ポリエチ
レン系樹脂(東ソー株式会社製ペトロセン203:MF
R8g/10min、密度(JIS K6760−8
1)0.919g/cm3、以下LD−1という)を1
0重量%及び熱可塑性エラストマー(日本合成ゴム株式
会社製エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム、EP−
01P:JIS−A硬さ(JIS K6301−75)
73、以下EP−1という)を5重量%の100重量部
に対し、エルカ酸アマイドを0.2重量部添加し、タン
ブラーブレンダーで15分混合後、L/D=36mm、
57mmφの東芝機械株式会社製二軸押出機で樹脂温度
190℃で溶融混練、造粒し、組成物を得た。その組成
物を用い、油成分溶出量測定、ライナー成形性評価及び
水ボトルの落下試験を行い、試験結果を表1に示す。
0min、密度(JIS K7210−76)0.89
9g/cm3、Mw/Mn2.0、融点93℃、以下P
E−1という)を85重量%及び分岐状低密度ポリエチ
レン系樹脂(東ソー株式会社製ペトロセン203:MF
R8g/10min、密度(JIS K6760−8
1)0.919g/cm3、以下LD−1という)を1
0重量%及び熱可塑性エラストマー(日本合成ゴム株式
会社製エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム、EP−
01P:JIS−A硬さ(JIS K6301−75)
73、以下EP−1という)を5重量%の100重量部
に対し、エルカ酸アマイドを0.2重量部添加し、タン
ブラーブレンダーで15分混合後、L/D=36mm、
57mmφの東芝機械株式会社製二軸押出機で樹脂温度
190℃で溶融混練、造粒し、組成物を得た。その組成
物を用い、油成分溶出量測定、ライナー成形性評価及び
水ボトルの落下試験を行い、試験結果を表1に示す。
【0027】実施例2 実施例1において、PE−1が70重量%、LD−1が
15重量%及びEP−1が15重量%の100重量部に
対し、エルカ酸アマイドを0.2重量部添加し、実施例
1の要領で組成物を得た。試験結果を表1に示す。
15重量%及びEP−1が15重量%の100重量部に
対し、エルカ酸アマイドを0.2重量部添加し、実施例
1の要領で組成物を得た。試験結果を表1に示す。
【0028】実施例3 実施例1において、PE−1をエチレン・α−オレフィ
ン共重合体(MFR2g/10min、密度(JIS
K6760−81)0.918g/cm3、Mw/Mn
1.9、融点112℃、以下PE−2という)に変更
し、実施例1の要領で組成物を得た。試験結果を表1に
示す。
ン共重合体(MFR2g/10min、密度(JIS
K6760−81)0.918g/cm3、Mw/Mn
1.9、融点112℃、以下PE−2という)に変更
し、実施例1の要領で組成物を得た。試験結果を表1に
示す。
【0029】実施例4 実施例1において、PE−1をエチレン・α−オレフィ
ン共重合体(MFR2g/10min、密度(JIS
K6760−81)0.905g/cm3、Mw/Mn
1.8、融点96℃、以下PE−3という)に変更し、
実施例1の要領で組成物を得た。試験結果を表1に示
す。
ン共重合体(MFR2g/10min、密度(JIS
K6760−81)0.905g/cm3、Mw/Mn
1.8、融点96℃、以下PE−3という)に変更し、
実施例1の要領で組成物を得た。試験結果を表1に示
す。
【0030】実施例5 実施例1において、LD−1を分岐状ポリエチレン(東
ソー株式会社製ペトロセン205:MFR3g/10m
in、密度(JIS K6760−81)0.925g
/cm3、LD−2という)に変更し、実施例1の要領
で組成物を得た。試験結果を表1に示す。
ソー株式会社製ペトロセン205:MFR3g/10m
in、密度(JIS K6760−81)0.925g
/cm3、LD−2という)に変更し、実施例1の要領
で組成物を得た。試験結果を表1に示す。
【0031】実施例6 実施例1において、EP−1を熱可塑性エラストマー
(シェルジャパン株式会社製水添スチレン−ブタジエン
共重合体ゴム、クレイトンG1652:JIS−A硬さ
(JIS K6301−75)72、以下SEBS−1
という)に変更し、実施例1の要領で組成物を得た。試
験結果を表1に示す。
(シェルジャパン株式会社製水添スチレン−ブタジエン
共重合体ゴム、クレイトンG1652:JIS−A硬さ
(JIS K6301−75)72、以下SEBS−1
という)に変更し、実施例1の要領で組成物を得た。試
験結果を表1に示す。
【0032】実施例7 実施例1において、EP−1を熱可塑性エラストマー
(シェルジャパン株式会社製スチレン−ブタジエン共重
合体ゴム、クレイトンD−KX405:JIS−A硬さ
(JIS K6301−75)53、以下SBS−1と
いう)に変更し、実施例1の要領で組成物を得た。試験
結果を表1に示す。
(シェルジャパン株式会社製スチレン−ブタジエン共重
合体ゴム、クレイトンD−KX405:JIS−A硬さ
(JIS K6301−75)53、以下SBS−1と
いう)に変更し、実施例1の要領で組成物を得た。試験
結果を表1に示す。
【0033】実施例8 実施例2の組成物100重量部に対し、ポリプロピレン
(チッソ株式会社製K1035:メルトフローレート
(JIS K7210−76:230℃−2.16kg
荷重)35g/10min)を10重量部及びエルカ酸
アマイドを0.2重量部添加し、実施例1の要領で組成
物を得た。試験結果を表1に示す。
(チッソ株式会社製K1035:メルトフローレート
(JIS K7210−76:230℃−2.16kg
荷重)35g/10min)を10重量部及びエルカ酸
アマイドを0.2重量部添加し、実施例1の要領で組成
物を得た。試験結果を表1に示す。
【0034】比較例1 SEBS−1の100重量部に対し、PP−1を50重
量部、流動パラフィン(エッソ石油株式会社製クリスト
ールJ−262:粘度(JIS K2283−83)5
1mm2/S(40℃)、以下流パラ−1という)を1
00重量部及びエルカ酸アマイドを0.2重量部添加
し、実施例1の要領で組成物を得た。試験結果を表2に
示す。
量部、流動パラフィン(エッソ石油株式会社製クリスト
ールJ−262:粘度(JIS K2283−83)5
1mm2/S(40℃)、以下流パラ−1という)を1
00重量部及びエルカ酸アマイドを0.2重量部添加
し、実施例1の要領で組成物を得た。試験結果を表2に
示す。
【0035】比較例2 PE−2の100重量部に対し、エルカ酸アマイドを
0.2重量部添加し、実施例1の要領で組成物を得た。
試験結果を表2に示す。
0.2重量部添加し、実施例1の要領で組成物を得た。
試験結果を表2に示す。
【0036】比較例3 実施例1において、PE−1をエチレン・α−オレフィ
ン共重合体(東ソー株式会社製ルミタック22−1:M
FR2g/10min、密度(JIS K6760−8
1)0.900g/cm3、Mw/Mn4.5、融点9
1℃、115℃、以下PE−4という)に変更し、実施
例1の要領で組成物を得た。試験結果を表2に示す。
ン共重合体(東ソー株式会社製ルミタック22−1:M
FR2g/10min、密度(JIS K6760−8
1)0.900g/cm3、Mw/Mn4.5、融点9
1℃、115℃、以下PE−4という)に変更し、実施
例1の要領で組成物を得た。試験結果を表2に示す。
【0037】比較例4 実施例1において、PE−1をエチレン・α−オレフィ
ン共重合体(MFR2.5g/10min、密度(JI
S K6760−81)0.935g/cm3、Mw/
Mn2.0、融点123℃、以下PE−5という)に変
更し、実施例1の要領で組成物を得た。試験結果を表2
に示す。
ン共重合体(MFR2.5g/10min、密度(JI
S K6760−81)0.935g/cm3、Mw/
Mn2.0、融点123℃、以下PE−5という)に変
更し、実施例1の要領で組成物を得た。試験結果を表2
に示す。
【0038】比較例5 実施例1において、EP−1を熱可塑性エラストマー
(株式会社クラレ製水添スチレン−イソプレン共重合体
ゴム、セプトン1050:JIS−A硬さ(JIS K
6301−75)97、以下SEP−1という)に変更
し、実施例1の要領で組成物を得た。試験結果を表2に
示す。
(株式会社クラレ製水添スチレン−イソプレン共重合体
ゴム、セプトン1050:JIS−A硬さ(JIS K
6301−75)97、以下SEP−1という)に変更
し、実施例1の要領で組成物を得た。試験結果を表2に
示す。
【0039】比較例6 実施例1において、PE−1が50重量%、LD−1が
45重量%及びEP−1が5重量%の100重量部に対
し、エルカ酸アマイドを0.2重量部添加し、実施例1
の要領で組成物を得た。試験結果を表2に示す。
45重量%及びEP−1が5重量%の100重量部に対
し、エルカ酸アマイドを0.2重量部添加し、実施例1
の要領で組成物を得た。試験結果を表2に示す。
【0040】比較例7 PE−2が90重量%及びLD−1が10重量%の10
0重量部に対し、エルカ酸アマイドを0.2重量部添加
し、実施例1の要領で組成物を得た。試験結果を表2に
示す。
0重量部に対し、エルカ酸アマイドを0.2重量部添加
し、実施例1の要領で組成物を得た。試験結果を表2に
示す。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【発明の効果】本発明のキャップライナー材用組成物
は、従来公知のキャップライナー材用組成物には無い、
キャップライナー成形性及び密封性に優れ、なおかつ、
油成分に対し、キャップライナーからの溶出分を低レベ
ルに抑えることができるので、食品衛生上安全で、有用
である。
は、従来公知のキャップライナー材用組成物には無い、
キャップライナー成形性及び密封性に優れ、なおかつ、
油成分に対し、キャップライナーからの溶出分を低レベ
ルに抑えることができるので、食品衛生上安全で、有用
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堤 博明 千葉県市川市田尻1丁目3番1号 株式会 社柴崎製作所内
Claims (4)
- 【請求項1】 (イ)メルトフローレート(JIS K
7210−76;190℃−2.16kg荷重)が0.
1〜50g/10min、密度(JIS K6760−
81)が0.870〜0.920g/cm3、ゲル・パ
ーミエイション・ クロマトグラフィー測定における単
分散性(重量平均分子量/数平均分子量)が1.5〜
3.0の範囲であり、走査型示差熱量測定による融点が
実質的に1つであるエチレン・α−オレフィン共重合体
60〜98重量%、(ロ)メルトフローレート(JIS
K7210−76;190℃−2.16kg荷重)が
0.1〜30g/10min、密度(JIS K676
0−81)が0.910〜0.935g/cm3の分岐
状低密度ポリエチレン1〜30重量%及び(ハ)JIS
−A硬さ(JIS K6301−75)が30〜80の
熱可塑性エラストマー1〜30重量%からなるキャップ
ライナー材用組成物。 - 【請求項2】 請求項1に記載の熱可塑性エラストマー
(ハ)がエチレン・α−オレフィン共重合体エラストマ
ーであるキャップライナー材用組成物。 - 【請求項3】 請求項1に記載の熱可塑性エラストマー
(ハ)がスチレン共重合体エラストマーであるキャップ
ライナー材用組成物。 - 【請求項4】 請求項1、2又は3に記載のキャップラ
イナー材用組成物からなるキャップライナーが備え付け
られたキャップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10159640A JPH11349753A (ja) | 1998-06-08 | 1998-06-08 | キャップライナー材用組成物及びキャップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10159640A JPH11349753A (ja) | 1998-06-08 | 1998-06-08 | キャップライナー材用組成物及びキャップ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11349753A true JPH11349753A (ja) | 1999-12-21 |
Family
ID=15698140
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10159640A Pending JPH11349753A (ja) | 1998-06-08 | 1998-06-08 | キャップライナー材用組成物及びキャップ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11349753A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001181454A (ja) * | 1999-12-24 | 2001-07-03 | Tosoh Corp | キャップライナー材用組成物及びキャップ並びに包装容器 |
JP2002264155A (ja) * | 2001-03-08 | 2002-09-18 | Tosoh Corp | キャップライナー及びキャップ |
US8338697B2 (en) | 2004-11-25 | 2012-12-25 | Mitsui Chemicals, Inc. | Propylene resin composition and use thereof |
JP2019089990A (ja) * | 2017-11-17 | 2019-06-13 | 日本クロージャー株式会社 | キャップライナー用組成物 |
-
1998
- 1998-06-08 JP JP10159640A patent/JPH11349753A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001181454A (ja) * | 1999-12-24 | 2001-07-03 | Tosoh Corp | キャップライナー材用組成物及びキャップ並びに包装容器 |
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US8338697B2 (en) | 2004-11-25 | 2012-12-25 | Mitsui Chemicals, Inc. | Propylene resin composition and use thereof |
US8592674B2 (en) | 2004-11-25 | 2013-11-26 | Mitsui Chemicals, Inc. | Propylene based resin composition and use thereof |
US8946543B2 (en) | 2004-11-25 | 2015-02-03 | Mitsui Chemicals, Inc. | Propylene based resin composition and use thereof |
US8962974B2 (en) | 2004-11-25 | 2015-02-24 | Mitsui Chemicals, Inc. | Propylene based resin composition and use thereof |
US9217078B2 (en) | 2004-11-25 | 2015-12-22 | Mitsui Chemicals, Inc. | Propylene based resin composition and use thereof |
US9908983B2 (en) | 2004-11-25 | 2018-03-06 | Mitsui Chemicals, Inc. | Propylene based resin composition and use thereof |
US9963567B2 (en) | 2004-11-25 | 2018-05-08 | Mitsui Chemicals, Inc. | Propylene based resin composition and use thereof |
US9969853B2 (en) | 2004-11-25 | 2018-05-15 | Mitsui Chemicals, Inc. | Propylene based resin composition and use thereof |
JP2019089990A (ja) * | 2017-11-17 | 2019-06-13 | 日本クロージャー株式会社 | キャップライナー用組成物 |
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