JPH11157568A - キャップライナー材用組成物及びキャップ - Google Patents

キャップライナー材用組成物及びキャップ

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JPH11157568A
JPH11157568A JP9325845A JP32584597A JPH11157568A JP H11157568 A JPH11157568 A JP H11157568A JP 9325845 A JP9325845 A JP 9325845A JP 32584597 A JP32584597 A JP 32584597A JP H11157568 A JPH11157568 A JP H11157568A
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JP
Japan
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weight
composition
cap
cap liner
liner material
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JP9325845A
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English (en)
Inventor
Tomonori Goto
友紀 後藤
Tatsuhiko Ogusu
達彦 小楠
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品衛生上安全で、なおかつ耐熱性に優れ、
耐衝撃性及び密封性の高いキャップライナー材用組成物
及びその組成物からなるキャップライナーが備え付けら
れたキャップを提供する。 【解決手段】 (イ)ポリプロピレン系樹脂5〜60重
量%、(ロ)直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂5〜60
重量%、(ハ)スチレン含有量が10〜50重量%の水
素添加スチレン−共役ジエンブロック共重合体ゴム5〜
60重量%及び(ニ)30〜550mm2/S(40
℃)の粘度(JIS K2283−83)を有する流動
パラフィン1〜18重量%からなるキャップライナー材
用組成物を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャップライナー
材用組成物及びキャップに関するもので、キャップライ
ナー材用組成物の環境応力亀裂抵抗性(Environ
mental Stress Cracking Re
sistance、以下ESCRという)を向上させる
ことにより、キャップライナー材用組成物をキャップラ
イナーとしてキャップに備え付けたとき、実使用条件に
おいて、キャップライナー材の耐久性が増し、長期保存
が可能になり、なおかつ耐熱性、耐衝撃性が高いため、
密封性に優れている特性を有する。
【0002】このような特性により、本発明の組成物
は、長期保存を可能にさせ、なおかつ飲料用ボトルの輸
送中における振動、衝撃及び落下等において漏れを防止
し、有用である。
【0003】
【従来の技術】一般的に容器キャップのキャップライナ
ー材に用いられている材料として、ポリオレフィンに水
素添加スチレン−共役ジエンブロック共重合体ゴム及び
流動パラフィン等の組成物(特公平6−88608号公
報)が好適に用いられていた。しかし、この組成物を用
いると、流動パラフィンがキャップライナーから内容物
に溶出し、内容物の表面に油膜を形成するワックスフロ
ートと呼ばれる現象が発生し、食品衛生上問題があっ
た。
【0004】この問題を解決するために特開平7−76
360号公報の実施例で挙げられているように、高圧法
で製造される分岐状低密度ポリエチレンを添加し、流動
パラフィンの添加量を低レベルに抑え、ワックスフロー
トの発生を防止している。
【0005】ところが、分岐状低密度ポリエチレンが添
加されたキャップライナー材用組成物を用いると、確か
にワックスフロートは、防止できるが、分岐状低密度ポ
リエチレン自体のESCRが低いために、その組成物の
ESCRも著しく低下し、用途によっては使用中にキャ
ップライナーに亀裂が生じ、最悪、内容物の漏れ、外気
の混入及び亀裂片の内容物への混入等が起こる可能性が
あると予想され、食品衛生上問題があった。
【0006】キャップライナー材用組成物は、食品衛生
上安全であることは、不可欠な条件であり、かつ、耐衝
撃性及び密封性のような種々のキャップライナー性能を
保持させるために耐熱性も必要である。
【0007】キャップライナー材用組成物における耐熱
性とは、内容物の充填工程での高温充填、高温殺菌等に
よる熱履歴及び実使用環境での熱履歴等のためで、かな
りの耐熱性が必要となる場合が多い。
【0008】そこで、前記に記載した特許事例のように
比較的耐熱性の高い水素添加スチレン−共役ジエンブロ
ック共重合体ゴムを用いる方法が用いられたが、食品衛
生上安全で、かつ耐熱性に優れるキャップライナー材用
組成物が要望されていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術課題を背景になされたもので、食品衛生上安全
で、なおかつ耐熱性に優れ、耐衝撃性及び密封性の高い
キャップライナー材用組成物及びその組成物からなるキ
ャップライナーが備え付けられたキャップを提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らが食品
衛生上安全で、耐熱性に優れ、耐衝撃性及び密封性が高
いという特性を併せ持たせることを目的とし鋭意検討し
た結果、ポリプロピレン系樹脂、水素添加スチレン−共
役ジエンブロック共重合体ゴム及び流動パラフィンにポ
リエチレンの中でも直鎖状低密度ポリエチレンを添加す
るという方法でキャップライナー材用組成物を製造する
ことにより、ワックスフロートの防止、耐熱性低下の防
止を行い、かつESCRが格段に向上することを見い出
し、発明を完成するに至った。
【0011】すなわち本発明は、(イ)ポリプロピレン
系樹脂5〜60重量%、(ロ)直鎖状低密度ポリエチレ
ン系樹脂5〜60重量%、(ハ)スチレン含有量が10
〜50重量%の水素添加スチレン−共役ジエンブロック
共重合体ゴム5〜60重量%及び(ニ)30〜550m
2/S(40℃)の粘度(JIS K2283−8
3)を有する流動パラフィン1〜18重量%からなるキ
ャップライナー材用組成物である。
【0012】本発明に用いられるポリプロピレン系樹脂
(イ)としては、プロピレンの単独重合体あるいはプロ
ピレンと少量の他の1種以上のα−オレフィンとの共重
合体で、ホモ、ランダム及びブロック共重合体である。
【0013】α−オレフィンとしては、エチレン、1−
ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン及び
1−オクテン等の例を挙げることができる。プロピレン
・α−オレフィン共重合体は、例えば、0.1〜6モル
%のエチレンを含有するプロピレン・エチレン共重合
体、0.1〜6モル%の1−ブテンを含有するプロピレ
ン・1−ブテン共重合体、0.1〜6モル%のエチレン
と0.1〜6モル%の1−ブテンを含有するプロピレン
・エチレン・1−ブテン共重合体等が挙げられる。
【0014】また、プロピレンの単独重合体及びプロピ
レン・α−オレフィン共重合体の1種または2種以上の
ブレンド物、又はこれらのカルボン酸誘導体あるいはエ
ポキシ誘導体等による変性物を含むものであっても良
い。
【0015】本発明に用いられる直鎖状低密度ポリエチ
レン系樹脂(ロ)としては、高圧法又は、中低圧法のよ
うな方法で製造される直鎖状低密度ポリエチレンであ
り、エチレンと1種以上のα−オレフィンとの共重合体
で、1種または2種以上のブレンド物を用いることがで
きる。
【0016】ここで、エチレンとの共重合に用いられる
α−オレフィンとしては、1−ブテン、1−ヘキセン、
4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセ
ン、1−ノネン及び4−メチル−1−ヘキセン等が挙げ
られる。
【0017】直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂のメルト
フローレート(JIS K7210−76;190℃、
2.16kg荷重)は、1.0〜100g/10mi
n、密度(JIS K6760−81)は、0.850
〜0.940g/cm3のものが、機械的強度及び流動
性の面から好ましい。
【0018】さらに、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂
(ロ)は、得られるキャップライナー材用組成物の耐熱
性がより優れるということから、その特性として重量平
均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比で表さ
れる単分散性(Mw/Mn)が1.5〜3.0の範囲で
あり、走査型示差熱量計による融点が実質的に1つであ
るという特性を有するものが好ましい。この特性を有す
る直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂は、ジルコニウム、
ハフニウム、チタン等の遷移金属に少なくとも1つのシ
クロペンタジエニル基もしくは置換シクロペンタジエニ
ル基を有するメタロセン触媒を用いて製造することがで
きる。
【0019】このような直鎖状低密度ポリエチレン系樹
脂を用いると、評価方法の詳細は、後述するが、耐熱性
の指標となる水入りボトル落下試験で、従来のキャップ
ライナー材用組成物と同等レベルであり、しかもESC
Rが200時間以上となり、かなりの耐久性を発揮す
る。
【0020】本発明に用いられる水素添加スチレン−共
役ジエンブロック共重合体ゴム(ハ)は、ブロック構造
としては、A:スチレン重合体ブロック、B:共役ジエ
ン重合体ブロックと表すとA−B−A型もしくはA−B
型であり、1種または2種以上のブレンド物である。水
素添加物とは、共役ジエン部分を水素添加したものであ
る。
【0021】水素添加スチレン−共役ジエンブロック共
重合体ゴム(ハ)は、一般的に共役ジエン重合体ブロッ
ク部にブタジエン重合体ブロックを用いた水素添加スチ
レン−ブタジエンブロック共重合体ゴム及びイソプレン
重合体ブロックを用いた水素添加スチレン−イソプレン
ブロック共重合体ゴムと呼ばれるものが好適に用いら
れ、また共役ジエン重合体ブロックがブタジエンとイソ
プレンのブロック及びランダム重合体ブロックであって
もよい。
【0022】水素添加スチレン−ブタジエンブロック共
重合体ゴムとしては、商品名「セプトン」(株式会社ク
ラレ製SEBS)、商品名「クレイトンG」(シェルジ
ャパン株式会社製SEBS、SEBS/SEBブレンド
物)、及び商品名「タフテック」(旭化成工業株式会社
製SEBS)等が挙げられ、また水素添加スチレン−イ
ソプレンブロック共重合体ゴムとしては、商品名「セプ
トン」(株式会社クラレ製SEP、SEPS)及び商品
名「クレイトンG」(シェルジャパン株式会社製SE
P)等が挙げられる。
【0023】ここで、スチレン重合体ブロックに使用さ
れるスチレンモノマーとしては、スチレン、t−ブチル
スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、
ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルスチレン、N,
N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、N,N−ビ
ニルピリジンなどが挙げられ、特にスチレン、α−メチ
ルスチレンが好ましい。
【0024】スチレンの含有量は、10〜50重量%
で、好ましくは12〜35重量%であり、10重量%未
満では、耐熱性が劣ってしまい、50重量%を越えると
硬くなってしまい弾力性に欠けてしまう。
【0025】本発明に用いられる流動パラフィン(ニ)
は、石油の潤滑油留分に含まれる芳香族炭化水素やイオ
ウ化合物等の不純物を除去、精製した飽和炭化水素から
なるものである。
【0026】流動パラフィンの粘度は、30〜550m
2/S(40℃)で、好ましくは50〜300mm2
S(40℃)で、30mm2/S未満では、耐熱性が低
く、低粘度のためキャップライナー材より流動パラフィ
ンが内容物に溶出するワックスフロート現象が発生し不
良であり、550mm2/Sを越えるとキャップライナ
ー材用組成物の流動性が不足し、加工性不良となる。
【0027】流動パラフィンとしては、商品名「クリス
トール」(エッソ石油株式会社製流動パラフィン)、商
品名「モレスコ・ホワイト」(株式会社松村石油研究所
製流動パラフィン)等が挙げられる。
【0028】本発明のキャップライナー材用組成物は、
前記のポリプロピレン系樹脂(イ)が5〜60重量%、
好ましくは、8〜40重量%、ポリエチレン系樹脂
(ロ)5〜60重量%、好ましくは10〜40重量%、
水素添加スチレン−共役ジエンブロック共重合体ゴム
(ハ)が5〜60重量%、好ましくは、8〜40重量
%、及び流動パラフィン(ニ)が1〜18重量%、好ま
しくは、5〜18重量%から構成されている。
【0029】ポリプロピレン系樹脂(イ)が5重量%未
満では、耐熱性が劣り、60重量%を越えると硬くなっ
てしまい弾力性に欠ける。
【0030】直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂(ロ)が
5重量%未満では、流動性が劣り、60重量%を越える
と硬くなってしまい弾力性に欠ける。
【0031】水素添加スチレン−共役ジエンブロック共
重合体ゴム(ハ)が5重量%未満では、弾力性付与の効
果が少なく、60重量%を越えると流動性の低下が著し
く、不良である。
【0032】流動パラフィン(ニ)が1重量%未満で
は、流動性、弾力性に欠け、18重量%を越えると内容
物へのワックスフロートが発生し易くなり、不良であ
る。
【0033】本発明のキャップライナー材用組成物及び
キャップ成形品を得るには、前記のポリプロピレン系樹
脂(イ)、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂(ロ)、水
素添加スチレン−共役ジエンブロック共重合体ゴム
(ハ)及び流動パラフィン(ニ)を前記の範囲で公知な
種々の方法、例えば、ヘンシェルミキサー、V−ブレン
ダー、リボンブレンダー、タンブラーブレンダー等で混
合後、一軸押出機、二軸押出機、ニーダー及びバンバリ
ーミキサー等で溶融混練し、造粒あるいは粉砕する方法
か、もしくは事前に溶融混練せずにドライブレンド品、
もしくはオートフィーダーによる方法を用い、シート成
形機等で任意の厚みのシートを作成し、それを任意の形
状に打ち抜き、キャップ内側天面に接着剤を用い貼り付
けるか、打ち抜いたものを溶融/半溶融させキャップ内
側天面に接着させるというシート打ち抜き法、もしくは
押出機等にて溶融混練りした後、一定量を溶融状態のま
ま、キャップ内側天面に切り出し、この切り出した組成
物をすぐさま型押し、冷却して、キャップライナー形状
に成形を行うという直接押出プレス法(インシェルモー
ルド法)によりキャップライナー材用組成物及びその組
成物をキャップライナーとして備え付けたキャップを得
るという方法を採用すれば良く、樹脂製キャップ及び金
属製キャップへの接着性も良好で好適に用いられる。
【0034】本発明のキャップライナー材用組成物には
必要に応じて熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、耐
熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、スリップ剤、界面
活性剤、防曇剤、流滴剤、核剤、顔料、染料、シリカ、
タルク、マイカ、カーボン、炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、金属ステアレート、木粉、コルク粉末、セル
ロースパウダー等の無機あるいは、有機の添加剤、充填
剤を本発明の目的を損なわない範囲で配合しても良い。
【0035】その中でもスリップ剤は、キャップ開栓ト
ルクを調整するために必要な場合が多く、とりわけ高級
脂肪酸アマイド、高級脂肪酸、グリセリン脂肪酸エステ
ル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール
脂肪酸エステル、高級アルコール脂肪酸エステル及びエ
チレンビス高級脂肪酸アマイド等が用いられ、好適に
は、高級脂肪酸アマイドが用いられ、具体的に示すと、
カプリル酸アマイド、カプリン酸アマイド、ラウリン酸
アマイド、ミリスチン酸アマイド、パルミチン酸アマイ
ド、ステアリン酸アマイド、アラキド酸アマイド、ベヘ
ン酸アマイド、オレイン酸アマイド、エルカ酸アマイ
ド、リノール酸アマイド、リノレン酸アマイドが挙げら
れ、ステアリン酸アマイド、オレイン酸アマイド及びエ
ルカ酸アマイドが好ましい。
【0036】本発明のキャップライナー材用組成物の特
徴は、ポリプロピレン系樹脂、水素添加スチレン−共役
ジエンブロック共重合体ゴム及び流動パラフィンにポリ
エチレンの中でも直鎖状低密度ポリエチレンを添加する
という方法で、従来のキャップライナー材用組成物には
ない、食品衛生上安全で、耐熱性が優れ、耐衝撃性及び
密封性が高いキャップライナー材用組成物である点にあ
る。
【0037】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、これら
の実施例に制約されるものではない。
【0038】本発明で用いた試験測定方法は次の通りで
ある。
【0039】下記の試験用のキャップサンプルの作製方
法として一般的にキャップ成形に用いられるインシェル
モールド法を採用した。具体的には、材料を押出機で樹
脂温度210℃で溶融押出し、一定量(約300mg)
をホットカットして、28mmφ樹脂製キャップのシェ
ル内に落下させた。すぐさま、押型で加圧冷却させ、ラ
イナー形状に整え、サンプルキャップを作製した。
【0040】<ESCR>500ml用PET製ボトル
に界面活性剤ノニオンNS210の10重量%水溶液を
500ml入れ、上記インシェルモールド法により作製
したサンプルキャップを用い、キャップ巻き締めを15
kg−cmのトルクで行い、サンプルボトルを作製し
た。
【0041】このサンプルボトルを50℃雰囲気下でキ
ャップ天面が下になるように逆さまに立たせ、キャップ
ライナーに亀裂が発生する時間をもってESCRの評価
を実施した。
【0042】<水入りボトルの落下試験>キャップライ
ナー材用組成物の耐熱性を比較する試験として、下記の
試験方法を実施した。
【0043】500ml用PET製ボトルに熱水を95
℃で500ml充填を行い、上記インシェルモールド法
により作製したサンプルキャップを用い、キャップ巻き
締めを15kg−cmのトルクで行った。その後、キャ
ップの天面から90℃の熱水を3分間シャワーし、十分
に常温に冷却してテストPET製ボトルを得た。
【0044】1箱24本入り(4本×6段)の段ボール
製カートンケースにダミーボトル(テストPET製ボト
ルと同様のものに500mlの水を単に入れ、キャップ
を巻き締めたもの)を20本入れ、上段4本のみサンプ
ルキャップを巻き締めたテストPET製ボトルを入れ
た。
【0045】テストPET製ボトル4本が上段となるよ
うカートンケースを置き、キャップ天面側が衝撃面にな
るように徐々にカートンケースを自重で倒れるよう傾
け、落下させた。
【0046】液漏れするまで落下を繰り返し、漏れたテ
ストPET製ボトルはそれまでの落下回数を落下回数値
とし、カートンケースから抜き出しダミーボトルと入れ
換え、テストPET製ボトル全数漏れるまで繰り返し
た。(但し、最大落下回数を30回とした。) <ワックスフロート>500ml用PET製ボトルに純
水を500ml充填し、上記インシェルモールド法によ
り作製したサンプルキャップを用い、キャップ巻き締め
を15kg−cmのトルクで行い、テストPET製ボト
ルを得た。
【0047】このテストPET製ボトルを50℃雰囲気
下でキャップ天面が下になるように逆さまに立たせ、1
000時間放置した。その後、テストPET製ボトルの
キャップを開封し、液面にワックス分が浮遊しているか
目視で有無を確認した。
【0048】実施例1 ポリプロピレン系樹脂(チッソ株式会社製:チッソポリ
プロK1800;ホモタイプ、メルトフローレート(J
IS K7210−76;230℃、2. 16kg荷
重)20g/10min、以下PP−1という)を10
重量部、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂(東ソー株式
会社製:ニポロン−L F20R;メルトフローレート
(JIS K7210−76;190℃、2.16kg
荷重)2g/10min、密度(JIS K6760−
81)0.919g/cm3、以下LLDPE−1とい
う)が45重量%、水素添加スチレン−共役ジエンブロ
ック共重合体ゴム(シェルジャパン株式会社製:クレイ
トンG1650;スチレン含有量29重量%、メルトフ
ローレート(JIS K7210−76;230℃、
2.16kg荷重)<0.01g/10min、以下S
EBS−1という)が30重量%及び流動パラフィン
(エッソ石油株式会社製:クリストールJ−262;粘
度(JIS K2283−83)51mm2/S(40
℃)、以下流パラ−1という)15重量%の100重量
部に対し、エルカ酸アマイドを0.5重量部添加し、タ
ンブラーブレンダーで15分混合後、L/D=36m
m、57mmφの東芝機械株式会社製二軸押出機で樹脂
温度210℃で溶融混練、造粒し、組成物を得た。その
組成物を用い、ESCR、水入りボトルの落下試験及び
ワックスフロートの確認を行い、試験結果を表1に示
す。
【0049】実施例2 実施例1において、LLDPE−1を直鎖状低密度ポリ
エチレン系樹脂(東ソー株式会社製:ニポロン−L M
65;メルトフローレート(JIS K7210−7
6;190℃、2.16kg荷重)20g/10mi
n、密度(JISK6760−81)0.920g/c
3、以下LLDPE−2という)に変更し、実施例1
の要領で組成物を得た。試験結果を表1に示す。
【0050】実施例3 実施例1において、LLDPE−1を直鎖状低密度ポリ
エチレン系樹脂(ダウケミカル日本株式会社製:アフィ
ニティーPT1450;メルトフローレート(JIS
K7210−76;190℃、2.16kg荷重)7.
5g/10min、密度(JIS K6760−81)
0.902g/cm3、Mw/Mn1.9、融点98
℃、以下LLDPE−3という)に変更し、実施例1の
要領で組成物を得た。試験結果を表1に示す。
【0051】実施例4 実施例2において、PP−1が10重量%、LLDPE
−2が40重量%、SEBS−1が20重量%及び流パ
ラ−1が10重量%の100重量部に対し、エルカ酸ア
マイドを0.5重量部添加し、実施例1の要領で組成物
を得た。試験結果を表1に示す。
【0052】実施例5 実施例2において、PP−1が30重量%、LLDPE
−2が20重量%、SEBS−1が45重量%及び流パ
ラ−1が15重量%の100重量部に対し、エルカ酸ア
マイドを0.5重量部添加し、実施例1の要領で組成物
を得た。試験結果を表1に示す。
【0053】実施例6 実施例1において、PP−1をポリプロピレン系樹脂
(チッソ株式会社製:チッソポリプロK7014;ブロ
ックタイプ、メルトフローレート(JIS K7210
−76;230℃、2.16kg荷重)3g/10mi
n、以下PP−2という)に変更し、実施例1の要領で
組成物を得た。試験結果を表1に示す。
【0054】実施例7 実施例1において、SEBS−1を水素添加スチレン−
共役ジエンブロック共重合体ゴム(株式会社クラレ製:
セプトン2006;スチレン含有量35重量%、メルト
フローレート(JIS K7210−76;230℃、
2.16kg荷重)<0. 01g/10min、以下S
EPS−1という)が30重量%に変更し、実施例1の
要領で組成物を得た。試験結果を表1に示す。
【0055】比較例1 実施例1において、LLDPE−1を分岐状低密度ポリ
エチレン系樹脂(東ソー株式会社製:ペトロセン 18
0;メルトフローレート(JIS K7210−76;
190℃、2.16kg荷重)2g/10min、密度
(JIS K6760−81)0. 922g/cm3
以下LDPE−1という)に変更し、実施例1の要領で
組成物を得た。試験結果を表1に示す。
【0056】比較例2 実施例1において、LLDPE−1を分岐状低密度ポリ
エチレン系樹脂(東ソー株式会社製:ペトロセン 20
8;メルトフローレート(JIS K7210−76;
190℃、2.16kg荷重)23g/10min、密
度(JIS K6760)0.925g/cm3、以下
LDPE−2という)に変更し、実施例1の要領で組成
物を得た。試験結果を表1に示す。
【0057】比較例3 実施例2において、PP−1が10重量%、LLDPE
−2が35重量%、SEBS−1が30重量%及び流パ
ラ−1が25重量%の100重量部に対し、エルカ酸ア
マイドを0.5重量部添加し、実施例1の要領で組成物
を得た。試験結果を表1に示す。
【0058】比較例4 比較例3において、PP−1が30重量%、LDPE−
2が40重量%、SEBS−1が20重量%及び流パラ
−1が10重量%の100重量部に対し、エルカ酸アマ
イドを0.5重量部添加し、実施例1の要領で組成物を
得た。試験結果を表1に示す。
【0059】
【表1】
【0060】
【発明の効果】本発明のキャップライナー材用組成物
は、従来公知のキャップライナー材用組成物には無い、
耐熱性が高く、耐衝撃性及び密封性に優れ、かつESC
Rに優れるという特性を併せ持っているので、キャップ
ライナーの耐久性が増し、食品衛生上安全で、飲料用及
び食品用のボトル輸送中等における振動、衝撃及び落下
等において漏れを防止し、有用である。
【0061】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)ポリプロピレン系樹脂5〜60重量
    %、(ロ)直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂5〜60重
    量%、(ハ)スチレン含有量が10〜50重量%の水素
    添加スチレン−共役ジエンブロック共重合体ゴム5〜6
    0重量%及び(ニ)30〜550mm2/S(40℃)
    の粘度(JIS K2283−83)を有する流動パラ
    フィン1〜18重量%からなるキャップライナー材用組
    成物。
  2. 【請求項2】直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂(ロ)の
    ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィー測定にお
    ける単分散性(重量平均分子量/数平均分子量)が1.
    5〜3.0の範囲であり、走査型示差熱量測定による融
    点が実質的に1つであることを特徴とする請求項1に記
    載のキャップライナー材用組成物。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載のキャップライナー
    材用組成物からなるキャップライナーが備え付けられた
    キャップ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002265709A (ja) * 2001-03-07 2002-09-18 Tosoh Corp キャップライナー材用組成物及びキャップ
JP2021097688A (ja) * 2019-10-09 2021-07-01 アサヒビール株式会社 容器詰飲料及びその製造方法

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JP2002265709A (ja) * 2001-03-07 2002-09-18 Tosoh Corp キャップライナー材用組成物及びキャップ
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