JP4207312B2 - 成型体用組成物及び成型体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、キャップライナーを含む成型体用組成物及びそれよりなる成型体に関するもので、二酸化炭素の透過性が低いため、食料・飲料品等の包装用途等に使用することが有効である。特に成型体がキャップライナーである場合、炭酸飲料水等の二酸化炭素が添加されている内容物のボトルのキャップとして使用されるとき、二酸化炭素の漏洩を防止し、内容物の風味を長時間、持続させることが可能である。
【0002】
また、二酸化炭素の透過性は、酸素のものとほぼ比例関係にあり、酸素に対しても、低透過性であるため、酸素がボトル内部に透過し、内容物を酸化させ、風味を損なわせることも防止する。
【0003】
【従来の技術】
成型体用組成物として、通常、一般的に公知な熱可塑性樹脂を用いている。キャップライナーの場合、一般的に容器キャップのキャップライナーに用いられている組成物として、ポリプロピレン系樹脂に水素添加スチレン−共役ジエンブロック共重合体ゴム及び流動パラフィン等の組成物(特公平6−88608号公報)が好適に用いられていた。
【0004】
大型の炭酸飲料水PETボトル(2.0lタイプや1.5lタイプ)のようなものであれば、キャップ部分からの二酸化炭素の漏洩は、表面積の大きいボトル部分の二酸化炭素の漏洩に比べると、非常に小さな割合であり、あまり気にする問題ではなかった。
【0005】
しかし、最近、市場に投入され、数量が劇的に増加している小型の炭酸飲料水PETボトル(500mlタイプや350mlタイプ)の場合は、キャップ部分の二酸化炭素の漏洩は、表面積の小さくなったボトル部分の漏洩に比べ、無視できる割合でなくなり、二酸化炭素の漏洩による風味阻害は、キャップ部分からの二酸化炭素の漏洩も1つの大きな原因となり、問題となりつつある状況になってきた。
【0006】
また、これは、酸素の流入で、内容物が酸化され、風味阻害を起こすのと同じ状況にある。
【0007】
二酸化炭素低透過性の特性を持つケン化エチレン−酢酸ビニル共重合体を用いることが有効であるかと考えられたが、高剛性であるため、キャップライナーが持つ本来の性能(開栓トルク調整、密栓性、耐衝撃性等)に劣り、キャップライナーには、使用できなかったのが現状である。
【0008】
そこで、キャップライナー性能を保持したボトル内容物の風味阻害を防止するキャップライナーが要望されていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前記従来技術課題を背景になされたもので、二酸化炭素低透過性の性能を持たせたキャップライナーを含む成型体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者らが鋭意検討した結果、特定のケン化エチレン−酢酸ビニル共重合体と特定の低表面硬度を有する熱可塑性樹脂からなるコンパウンドが柔軟性と二酸化炭素低透過性の性能を有し、その組成物から構成される成型体を用いた包装容器は、その内容物の風味を長期に渡り、持続させるということが解り、発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち本発明は、デュロメータ硬さA(JIS K7215−86)が50〜95である熱可塑性樹脂(イ)10〜99重量%及び酢酸ビニル含量20wt%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル基ケン化度が30〜100%であるケン化エチレン−酢酸ビニル共重合体(ロ)90〜1重量%からなる成型体用組成物からなる成型体用組成物である。
【0012】
本発明に用いられる熱可塑性系樹脂(イ)としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリオレフィン系エラストマー、ポリエステル系樹脂、ABS樹脂、スチレン系樹脂、スチレン系エラストマー等が挙げられる。
【0013】
成型体の用途がキャップライナーの場合には、一般的に現在、公知であるキャップライナー材用組成物を用いることができる。具体的には、ポリオレフィン系樹脂、ポリオレフィン系エラストマー及びスチレン系エラストマーからなる群より選ばれた少なくとも1種類以上の樹脂であり、詳しくは、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、分岐状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−ブテン共重合体ゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体ゴム、スチレン−エチレン−ブチレンブロック共重合体ゴム、スチレン−エチレン−プロピレンブロック共重合体ゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合体ゴム等がある。
【0014】
特にポリオレフィン系樹脂の中で、ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィー測定における単分散性(重量平均分子量/数平均分子量)が1.5〜3.0の範囲であることを特徴とするポリオレフィン系樹脂を使用することが内容物への香味阻害が少なく、より好ましい。
【0015】
熱可塑性樹脂(イ)のデュロメータ硬さA(JIS K7215−86)は、50〜95であり、50未満では、成型体の耐熱性に劣り、95を越えると柔軟性付与の効果が無く、硬くなってしまう。
【0016】
本発明に用いられるケン化エチレン−酢酸ビニル共重合体(ロ)は、エチレン−酢酸ビニル共重合体を公知な方法によりケン化したものであり、市販品として、東ソー株式会社製メルセンH等がある。
【0017】
ケン化エチレン−酢酸ビニル共重合体(ロ)のケン化前エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含量は、20wt%以上であり、20wt%未満では、ケン化しても、二酸化炭素気体透過性が大きく、効果が無い。尚、50wt%を越えるエチレン−酢酸ビニル共重合体は、製造上困難を有するため入手し難い。
【0018】
ケン化エチレン−酢酸ビニル共重合体(ロ)の酢酸ビニル基のケン化度は、30〜100%であり、30%未満では、二酸化炭素気体透過性が大きく、効果が無い。
【0019】
本発明の成型体用組成物は、前記の熱可塑性樹脂(イ)が10〜99重量%、好ましくは、30〜90重量%、ケン化エチレン−酢酸ビニル共重合体(ロ)が90〜1重量%、好ましくは、70〜10重量%から構成されている。
【0020】
熱可塑性樹脂(イ)が10重量%未満では、柔軟性付与の効果が少なく、成型体が硬くなり劣り、99重量%を越えると、二酸化炭素低透過性を発揮させることが困難となる。
【0021】
本発明の成型体用組成物を得るには、前記の熱可塑性樹脂(イ)及びケン化エチレン−酢酸ビニル共重合体(ロ)を前記の範囲で公知な種々の方法でブレンドすればよく、その成型体用組成物を用いた成型体は、フィルム、シート、プレス、ブロー、インジェクション等の成形方法で作製されたフィルム、シート、トレー、カップ、ボトル、キャップ、ガスケット等がある。
【0022】
特にキャップライナーを得るには、例えば、ヘンシェルミキサー、V−ブレンダー、リボンブレンダー、タンブラーブレンダー等で混合後、一軸押出機、二軸押出機、ニーダー及びバンバリーミキサー等で溶融混練し、造粒あるいは粉砕する方法か、もしくは事前に溶融混練せずにドライブレンド品、もしくはオートフィーダーによる方法を用い、シート成形機等で任意の厚みのシートを作成し、それを任意の形状に打ち抜き、キャップ内側天面に接着剤を用い貼り付けるか、打ち抜いたものを溶融/半溶融させキャップ内側天面に接着させるというシート打ち抜き法、もしくは押出機等にて溶融混練りした後、一定量を溶融状態のまま、キャップ内側天面に切り出し、この切り出した組成物をすぐさま型押し、冷却して、キャップライナー形状に成形を行うというインシェルモールド法によりキャップライナー及びそのキャップライナーを備え付けたキャップを得るという方法が好適に用いられる。
【0023】
本発明の成型体用組成物には必要に応じて耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤、界面活性剤、可塑剤、防曇剤、流滴剤、架橋剤、核剤、顔料、染料、シリカ、タルク、マイカ、カーボン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、金属ステアレート、木粉、コルク粉末、セルロースパウダー等の無機あるいは有機の添加剤、充填剤を本発明の目的を損なわない範囲で配合しても良い。
その中で、キャップライナーには、キャップ開栓トルクを調整するためにスリップ剤を用いる場合が多く、とりわけ高級脂肪酸アマイド、高級脂肪酸、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、高級アルコール脂肪酸エステル及びエチレンビス高級脂肪酸アマイド等が用いられ、好適には、高級脂肪酸アマイドが用いられる。具体的に示すと、カプリル酸アマイド、カプリン酸アマイド、ラウリン酸アマイド、ミリスチン酸アマイド、パルミチン酸アマイド、ステアリン酸アマイド、アラキド酸アマイド、ベヘン酸アマイド、オレイン酸アマイド、エルカ酸アマイド、リノール酸アマイド、リノレン酸アマイドが挙げられ、ステアリン酸アマイド、オレイン酸アマイド及びエルカ酸アマイドが好ましい。
【0024】
本発明の成型体は、そのモルフォロジーにおいて、ケン化エチレン−酢酸ビニル共重合体(ロ)が熱可塑性樹脂(イ)に対し、マトリックス構造を採ることが二酸化炭素低透過性の面でより好ましい。
【0025】
そのためには、熱可塑性樹脂(イ)に対するケン化エチレン−酢酸ビニル共重合体(ロ)の溶融粘度比(ケン化エチレン−酢酸ビニル共重合体(ロ)の溶融粘度/熱可塑性樹脂(イ)の溶融粘度)を大きくすることが有効であり、好ましくは、溶融粘度比(ケン化エチレン−酢酸ビニル共重合体(ロ)のメルトフローレート(JIS K7210−76;190℃、2.16kg荷重)/熱可塑性樹脂メルトフローレート(JIS K7210−76;190℃、2.16kg荷重))が2以上、好ましくは2〜500とすることが有効である。
【0026】
本発明の成型体用組成物の特徴は、熱可塑性樹脂とケン化エチレン−酢酸ビニル共重合体との混合系であり、二酸化炭素低透過性の機能を有し、例えば、フィルム、シート、プレス、ブロー、インジェクション成形等により作製された成型体の二酸化炭素透過性を低く抑え、特にキャップライナーであるとき、従来のキャップライナーにはない、容器内容物の風味阻害を防止し、長期保存性において優れる点にある。
【0027】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、これらの実施例に制約されるものではない。
【0028】
本発明で用いた試験測定方法は次の通りである。
【0029】
<サンプルキャップ作製方法>
下記の試験用サンプルキャップの作製方法として、一般的にキャップ成形に用いられるインシェルモールド法を採用した。具体的には、材料を押出機により樹脂温度200℃で溶融押出し、一定量(約300mg)をホットカットして、28mmφポリプロピレン製キャップのシェル内に落下させた。すぐさま、押型で加圧冷却させ、ライナー形状に整え、サンプルキャップを作製した。
【0030】
<テスト用ボトル作製方法>
500ml用PET製ボトル(東洋製罐製)に二酸化炭素濃度が500mlに対し、4.2volumeとなる炭酸ガス水を5℃の条件下で500ml充填し、作製したサンプル樹脂キャップを用い、キャップ巻き締めを15kg−cmのトルクで行い、テスト用ボトルを作製した。
【0031】
<水ボトルの落下試験>
キャップライナー材用組成物の耐衝撃性を比較する試験として、下記の試験方法を実施した。
【0032】
500ml用PET製ボトルに5℃の冷水を500ml充填し、作製したサンプルキャップキャップを用い、キャップ巻き締めを15kg−cmのトルクで行った。その後、5℃で48時間、冷却してテストPET製ボトルを得た。
【0033】
1箱24本入り(4本×6段)の段ボール製カートンケースにダミーボトル(テストPET製ボトルと同様のものに500mlの水を単に入れ、キャップを巻き締めたもの)を20本入れ、上段4本のみキャップを巻き締めたテストPET製ボトルを入れた。
【0034】
テストPET製ボトル4本が上段となるようカートンケースを置き、キャップ天面側が衝撃面になるように徐々にカートンケースを自重で倒れるよう傾け、落下させた。
【0035】
尚、試験は、5℃の状況下で行い、液漏れするまで落下を繰り返し、漏れたテストPET製ボトルはそれまでの落下回数を落下回数値とし、カートンケースから抜き出しダミーボトルと入れ換え、テストPET製ボトル全数漏れるまで繰り返した。(但し、最大落下回数を30回とした。)
<キャップ開栓トルク測定>
テスト用ボトルを5℃で1週間保管した後、すぐさま、キャップ開栓トルク測定器(シンポ工業株式会社製TNK−60B)により、テスト用ボトルに巻締められたキャップの開栓トルクの測定を行った。尚、キャップの開栓トルクの測定値は、10本のテスト用ボトルを用い、その平均値である。
【0036】
また、キャップ開栓トルクの適正値は、8〜15kg−cmである。
【0037】
<マトリックス成分の確認>
サンプルキャップを縦方向にウルトラミクロトームで約0.1μmの厚さに凍結(液体窒素により−120℃)切削する。切削したサンプルを四酸化ルテニウムにて染色し、マトリックス成分観察用のサンプルとした。サンプルを透過型電子顕微鏡(加速電圧200kV)により、マトリックス成分の確認を行った。
【0038】
<二酸化炭素透過性試験>
JIS K7126−87(A法)に準じ、試験を行った。試験片の形状は、プレスにより、150×150×0.4mmの平板を成形し、中央部を直径70mmの円状に切り取り、試験片とした。現在、汎用的に炭酸飲料用として使用されている比較例1に用いた組成物により作製された試験片の二酸化炭素透過係数を100とし、他のキャップライナー材との比較を行った。
【0039】
実施例1
熱可塑性樹脂(東ソー株式会社製超直鎖状低密度ポリエチレン:ルミタック22−1;メルトフローレート(JIS K7210−76;190℃、2.16kg荷重)2g/10min、密度(JIS K6760−81)0.900g/cm3、デュロメータ硬さA(JIS K7215−86)92、単分散性4.2、以下PE−1という)を60重量%、ケン化エチレン−酢酸ビニル共重合体(東ソー株式会社製:メルセンH H6960;ケン化前酢酸ビニル含量42wt%,ケン化度90%、メルトフローレート(JIS K7210−76;190℃、2.16kg荷重)40g/10min、以下ケン化EVA−1という)が40重量%及び、上記100重量部に対し、エルカ酸アマイドを0.5重量部添加し、タンブラーブレンダーで15分混合後、L/D=36mm、57mmφの東芝機械株式会社製二軸押出機により樹脂温度160℃で溶融混練、造粒した。そして、キャップライナー成形し、得られたキャップを用い、水ボトルの落下試験、キャップ開栓トルク測定、マトリックス成分の確認及び二酸化炭素透過性試験を行い、試験結果を表1に示す。
【0040】
実施例2
実施例1において、PE−1を熱可塑性樹脂(JSR株式会社製エチレン−プロピレン共重合体ゴム:EP02P;メルトフローレート(JIS K7210−76;190℃、2.16kg荷重)1g/10min、デュロメータ硬さA(JIS K7215−86)59、単分散性8.8、以下EPR−1という)に変更し、実施例1の要領で各種試験を行った。試験結果を表1に示す。
【0041】
参考例3
実施例1において、PE−1を熱可塑性樹脂(東ソー株式会社製分岐状低密度ポリエチレン:ペトロセン203;メルトフローレート(JIS K7210−76;190℃、2.16kg荷重)8g/10min、デュロメータA硬さ(JIS K7215−86)97、以下PE−2という)を30重量%、EPR−1を30重量%のブレンド体(メルトフローレート(JIS K7210−76;190℃、2.16kg荷重)3g/10min、デュロメータA(JIS K6760−81)86))に変更し、実施例1の要領で各種試験を行った。試験結果を表1に示す。
【0042】
実施例4
実施例1において、PE−1を熱可塑性樹脂(シェルジャパン製スチレン系エラストマー:クレイトンG1657;メルトフローレート(JIS K7210−76;190℃、2.16kg荷重)3g/10min、デュロメータ硬さA(JIS K7215−86)68、以下SEBS−1という)に変更し、実施例1の要領で各種試験を行った。試験結果を表1に示す。
【0043】
実施例5
実施例1において、PE−1を熱可塑性樹脂(直鎖状低密度ポリエチレン(ダウ・ケミカル製:アフィニティPT1450;メルトフローレート(JIS K7210−76;190℃、2.16kg荷重)7.5g/10min、密度(JIS K6760−81)0.902g/cm3、デュロメータ硬さA(JISK7215−86)90、単分散性1.9、以下PE−3という)に変更し、実施例1の要領で各種試験を行った。試験結果を表1に示す。
【0044】
実施例6
実施例1において、熱可塑性樹脂をエチレン−酢酸ビニル共重合体(東ソー株式会社製:ウルトラセン634;メルトフローレート(JIS K7210−76;190℃、2.16kg荷重)4g/10min、デュロメータ硬さA(JISK7215−86)86、以下EVA−1という)に変更し、実施例1の要領で各種試験を行った。試験結果を表1に示す。
【0045】
実施例7
実施例1において、ケン化EVA−1をケン化エチレン−酢酸ビニル共重合体(東ソー株式会社製:メルセンH H6410M;ケン化前酢酸ビニル含量28wt%,ケン化度40%、メルトフローレート(JIS K7210−76;190℃、2.16kg荷重)16g/10min、以下ケン化EVA−2という)に変更し、実施例1の要領で各種試験を行った。試験結果を表1に示す。
【0046】
実施例8
実施例1において、PE−1を30重量%、ケン化EVA−1を70重量%に変更し、実施例1の要領で各種試験を行った。試験結果を表1に示す。
【0047】
比較例1
実施例1において、PE−1を100重量%に変更し、実施例1の要領で各種試験を行った。試験結果を表1に示す。
【0048】
比較例2
実施例1において、PE−1をPE−2に変更し、実施例1の要領で各種試験を行った。試験結果を表1に示す。
【0049】
比較例3
実施例1において、PE−1を5重量%、ケン化EVA−1を95重量%に変更し、実施例1の要領で各種試験を行った。試験結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】
本発明の成型体は、従来公知の成型体には無い、柔軟性を有し、二酸化炭素低透過性という特性を持っており、包装容器内容物の風味を長期に渡って損なうことがなく、有用である。
Claims (9)
- デュロメータ硬さA(JIS K7215−86)が50〜95である熱可塑性樹脂(イ)10〜99重量%及び酢酸ビニル含量20〜50wt%のエチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル基ケン化度が30〜100%であるケン化エチレン−酢酸ビニル共重合体(ロ)90〜1重量%からなるキャップライナー用組成物。
- 熱可塑性樹脂(イ)がポリオレフィン系樹脂、ポリオレフィン系エラストマー及びスチレン系エラストマーからなる群より選ばれた少なくとも1種類以上の熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のキャップライナー用組成物。
- 熱可塑性樹脂(イ)のゲル・パーミエイション・クロマトグラフィー測定における単分散性(重量平均分子量/数平均分子量)が1.5〜3.0の範囲を有するポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のキャップライナー用組成物。
- 熱可塑性樹脂(イ)とケン化エチレン−酢酸ビニル共重合体(ロ)のメルトフローレート(JIS K7210−76;190℃、2.16kg荷重)の比(ケン化エチレン−酢酸ビニル共重合体メルトフローレート/熱可塑性樹脂メルトフローレート)が2以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のキャップライナー用組成物。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のキャップライナー用組成物からなることを特徴とするキャップライナー。
- 成型体のマトリックス成分がケン化エチレン−酢酸ビニル共重合体(ロ)となることを特徴とする請求項5に記載のキャップライナー。
- 請求項5又は6に記載のキャップライナーを有することを特徴とするキャップ。
- インシェルモールド法によりキャップライナー成形されることを特徴とする請求項7に記載のキャップ。
- 請求項5〜8のいずれかに記載のキャップライナーもしくはキャップを有することを特徴とする包装容器。
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