JPH11349752A - ゴム組成物およびこれを用いた伝動ベルト - Google Patents
ゴム組成物およびこれを用いた伝動ベルトInfo
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- JPH11349752A JPH11349752A JP15346798A JP15346798A JPH11349752A JP H11349752 A JPH11349752 A JP H11349752A JP 15346798 A JP15346798 A JP 15346798A JP 15346798 A JP15346798 A JP 15346798A JP H11349752 A JPH11349752 A JP H11349752A
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Abstract
を改善してベルトの耐久性を向上せしめた伝動ベルトを
提供する。 【解決手段】 ベルト長手方向にそって心線2を埋設し
た接着ゴム3と、ベルトの周方向に延びる複数のリブ部
7をもつ圧縮ゴム層4からなるVリブドベルト1であ
り、少なくとも圧縮ゴム層4にはエチレン−α−オレフ
ィンエラストマー100重量部に対してN,N’−m−
フェニレンジマレイミドを0.2〜10重量部添加し、
パーオキサイド加硫したゴム層を使用する。
Description
れを用いた伝動ベルトに係り、詳しくは高温雰囲気下及
び低温雰囲気下でのベルト走行寿命が著しく向上し、か
つ耐摩耗性に優れたゴム組成物およびこれを用いたVリ
ブドベルト、カットエッジタイプのVベルト等の摩擦伝
動タイプに係る伝動ベルトに関する。
社会的要請を背景に、自動車のエンジンルーム周辺の雰
囲気温度は従来に比べて上昇して来ている。これにとも
ない動力伝動用ベルトの使用環境温度も高くなってき
た。従来、動力伝動用ベルトは主として天然ゴム、スチ
レン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴムが使用されて
きたが、高温雰囲気下では、硬化した圧縮ゴム層で早期
にクラックを生じるという問題が発生した。
従来からクロロプレンゴムの耐熱性の改善が検討され、
ある程度の改良が行なわれてきたもののクロロプレンゴ
ムを使用している限り限界があり、現在のところ充分な
効果を得るには至っていない。
ン化ポリエチレンゴム、水素化ニトリルゴム、フッ素ゴ
ム等のように主鎖が高度に飽和され、又は完全に飽和さ
れているゴムの使用が検討されている。このうち、一般
にクロロスルフォン化ポリエチレンは動的疲労性、耐摩
耗性、耐油性においてはクロロプレンゴムと同等である
が、耐水性においては加硫系、特に受酸剤の影響が大き
いことが知られている。通常、クロロスルフォン化ポリ
エチレンの受酸剤としてはMgO、PbO等の酸化物が
使用されていた。
の受酸剤を使用すれば、耐水性の良好なベルトが得られ
るが、公害、衛生上の問題から鉛化合物の使用は好まし
くない。又、MgOを受酸剤として使用した場合には、
架橋反応中に生成するMgC l2 により耐水性は著しく
損なわれ、ベルトへの適応は不適当であった。一方、金
属酸化物以外の受酸剤としてエポキシ系の受酸剤を使用
すれば、耐水性の良好な組成物を得ることは可能である
が、臭気の問題等が生じて人体に不快感を与える問題が
あった。
プレンゴムを用いたベルトに比べると高温雰囲気下での
ベルト走行寿命が大きく向上し優れた耐熱性を有してい
るが、−30°C以下の低温雰囲気下でのベルト走行寿
命が著しく劣ることが明らかになった。この理由とし
て、従来のクロロスルフォン化ポリエチレンゴムは、ポ
リエチレンをクロロスルフォン化したもので、塩素を含
有しているため低温下では塩素の凝集エネルギ−が大き
くなって低温領域でゴムの硬化が起こってゴム弾性を欠
き、割れ易くなるためと推定される。
ってα−β−不飽和有機酸の金属塩で補強されたエチレ
ン−α−オレフィンエラストマーを伝動ベルトに使用す
ることが提案され、特表平9−500930号公報に開
示されている。
ン−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM)のようなエ
チレン−α−オレフィンエラストマーは、クロロプレン
ゴムに比べて耐熱、耐寒性に優れているが、耐摩耗性に
劣り、特にベルト走行時にプーリとの摩耗により生じた
摩耗粉が粘着してベルト表面に付着し、走行時に発音し
やすくなる問題があった。
オレフィンエラストマーは、架橋度を十分に上げること
が困難で走行時に摩耗が激しく、とりわけVリブドベル
トでは摩耗粉がリブ山間の底部に蓄積されて粘着摩耗が
発生しやすかった。また、架橋度を上げるために分子内
の二重結合量の極めて多いエチレン−α−オレフィンエ
ラストマーを用いると、粘着摩耗はある程度改善できる
が、耐熱性が低下する問題があった。
あり、優れた耐熱性、耐寒性を有しかつ耐粘着摩耗を改
善してベルトの耐久性を向上せしめたゴム組成物および
これを用いた伝動ベルトを提供することを目的としてい
る。
発明では、エチレン−α−オレフィンエラストマー10
0重量部に対してN,N’−m−フェニレンジマレイミ
ドを0.2〜10重量部添加し、パーオキサイド加硫す
るゴム組成物にある。
−オレフィンエラストマー100重量部に対して硫黄を
0.01〜1.0重量部添加したゴム組成物にある。
向に沿って心線を埋設した接着ゴム層と、圧縮ゴム層を
含む弾性体層からなる伝動ベルトにおいて、少なくとも
圧縮ゴム層にはエチレン−α−オレフィンエラストマー
100重量部に対してN,N’−m−フェニレンジマレ
イミドを0.2〜10重量部添加し、パーオキサイド加
硫したゴム層を使用した伝動ベルトにある。
ベルト長手方向にそって心線を埋設した接着ゴムと、ベ
ルトの周方向に延びる複数のリブ部をもつ圧縮ゴム層か
らなるVリブドベルトである。
−オレフィンエラストマー100重量部に対して硫黄を
0.01〜1.0重量部添加した伝動ベルトにある。
ポリエステル繊維、アラミド繊維、ガラス繊維を素材と
する高強度で低伸度のコードよりなる心線2を接着ゴム
層3中に埋設し、その下側に弾性体層である圧縮ゴム層
4を有している。この圧縮ゴム層4にはベルト長手方向
にのびる断面略三角形の複数のリブ部7が設けられ、ま
たベルト表面には付着したゴム付帆布5が設けられてい
る。
ベルト21にも使用される。このベルト21は、図2に
示すように心線23を埋設した接着ゴム層24と圧縮ゴ
ム26とから構成され、更に上記接着ゴム層24及び圧
縮ゴム層26の各表面層にゴム付帆布22を積層してい
る。
レン−α−オレフィンエラストマーは、エチレン−プロ
ピレンゴム(EPR)やエチレン−プロピレン−ジエン
モノマー(EPDM)からなるゴムをいう。ジエンモノ
マーの例としては、ジシクロペンタジエン、メチレンノ
ルボルネン、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサ
ジエン、シクロオクタジエンなどがあげられる。
α−オレフィンエラストマーの加硫剤としてパーオキサ
イドを、また共架橋剤としてN,N’−m−フェニレン
ジマレイミドを添加する。N,N’−m−フェニレンジ
マレイミドの添加量はエチレン−α−オレフィンエラス
トマー100重量部に対して0.2〜10重量部であ
り、0.2重量部未満の場合には、架橋密度が小さくな
り耐摩耗性、耐粘着摩耗性の改善効果が小さく、一方1
0重量部を越えると加硫ゴムの伸びの低下が著しく、耐
屈曲性に問題が生じる。
ラストマー100重量部に対して0.01〜1重量部添
加することにより、加硫ゴムの伸びの低下を制御するこ
とができる。1重量部を越えると、架橋度が期待できる
程に向上しないため、加硫ゴムの未耐摩耗性、耐粘着摩
耗性も向上しなくなる。
樹脂の架橋に使用されているジアシルパーオキサイド、
パーオキシエステル、ジアリルパーオキサイド、ジ−t
−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサ
イド、ジクミルパーオキサイド、2・5−ジメチル−2
・5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−ヘキサン−3,1
・3−ビス(t−ブチルパーオキシ−イソプロピル)ベ
ンゼン、1・1−ジ−ブチルパーオキシ−3,3,5−
トリメチルシクロヘキサン等があり、熱分解による1分
間の半減期が150〜250°Cのものが好ましい。そ
の添加量はエチレン−α−オレフィンエラストマー10
0重量部に対して約1〜8重量部であり、好ましくは
1.5〜4重量部である。
6、ナイロン66、ポリエステル、綿、アラミドからな
る短繊維を混入して圧縮ゴム層4の耐側圧性を向上させ
るとともに、プーリと接する面になる圧縮ゴム層4の表
面をグラインダーによって研磨加工して該短繊維を突出
させる。圧縮ゴム層4の表面の摩擦係数は低下して、ベ
ルト走行時の騒音を軽減する。これらの短繊維のうち、
剛直で強度を有し、しかも耐磨耗性を有するアラミド短
繊維が最も効果がある。
発揮するためには、アラミド繊維の繊維長さは1〜20
mmで、その添加量はエチレン−α−オレフィンエラス
トマー100重量部に対して1〜30重量部である。こ
のアラミド繊維は分子構造中に芳香環をもつアラミド、
例えば商品名コーネックス、ノーネックス、ケブラー、
テクノーラ、トワロン等である。
スゴムであるエチレン−α−オレフィンエラストマー1
00重量部に対して、エチレン−α−オレフィンエラス
トマーと繊維径1.0μm以下、好ましくは0.05〜
0.8μmの微小短繊維とをグラフト結合した微小短繊
維強化ゴムを繊維分で1〜50重量部、好ましくは5〜
25重量部含有してもよい。上記微小短繊維強化ゴムの
配合量が1重量部未満では耐摩耗性が充分でなく、また
50重量部を越えるとゴム組成物の伸びが低下し、耐熱
性、耐屈曲性が低下する。
ているエチレン−α−オレフィンエラストマーが圧縮ゴ
ム層4,26のマトリクスゴムのエチレン−α−オレフ
ィンエラストマーと全く同質かもしくは類似しているた
め、マトリクスゴムと良好に接合する。このため、微小
短繊維強化ゴムとマトリクスゴムとの間、あるいは微小
短繊維強化ゴム中でもエチレン−α−オレフィンエラス
トマーと微小短繊維とが化学結合しているため、圧縮ゴ
ム層4、26では亀裂が入りにくく、たとえ亀裂が発生
しても伝播しにくい。
小短繊維とエチレン−α−オレフィンエラストマーとの
界面はカップリング剤、例えばビニルトリス(β−メト
キシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、γ
−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のシラ
ンカップリング剤、イソプロピルトリイソステアロイル
チタネートを始めとするチタネート系カップリング剤、
アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸等の不飽和カ
ルボン酸、あるいはノボラック型フェノール樹脂等の接
着剤を介してグラフトしているものであり、エチレン−
α−オレフィンエラストマーと微小短繊維、そしてカッ
プリング剤等の接着剤を上記短繊維が溶融する温度以上
で混練し押出して得たものである。
相とし、その中に微小短繊維が微細な形態で分散し、微
小短繊維はその界面でゴム成分と強固な化学結合、ある
いは相互作用している。このため、これを含んだゴム層
には亀裂が入りにくく、しかも亀裂が入っても伝播しに
くい。しかも、これを使用したベルトも耐熱性、耐寒
性、耐屈曲性、耐摩耗性に優れる。
じてカーボンブラック、シリカなどの補強剤、クレー、
炭酸カルシウムなどの充填剤、軟化剤、加工助剤、老化
防止剤、TAICなどの共架橋剤などの各種薬剤を添加
してもよい。
レン−α−オレフィンエラストマーとともにニトリルゴ
ム、水素化ニトリルゴム、水素化ニトリルゴムに不飽和
カルボン酸金属塩を添加したもの、クロロスルフォン化
ポリエチレン、クロロプレン、ウレタンゴム、エピクロ
ルヒドリンゴム、天然ゴム、CSM、ACSM、SBR
が使用される。
上で、耐熱性及び耐オゾン性の特性を発揮するために、
好ましくは90%以上が良い。水素添加率80%未満の
水素化ニトリルゴムは、耐熱性及び耐オゾン性は極度に
低下する。耐油性及び耐寒性を考慮すると、結合アクリ
ロニトリル量は20〜45%の範囲が好ましい。
有量15〜35重量%、好ましくは25〜32重量%
で、かつ硫黄含有量が0.5〜2.5重量%の範囲にな
るようにクロロスルフォン化した直鎖状低密度ポリエチ
レンである。
4、26と同様のエチレン−α−オレフィンエラストマ
ー組成物が使用される。しかし、心線であるポリエステ
ル繊維、芳香族ポリアミド繊維、ガラス繊維等と良好に
接着するために、パーオキサイドを含まない硫黄加硫に
よるエチレン−α−オレフィンエラストマー組成物や、
クロロスルフォン化ポリエチレン組成物もしくは水素化
ニトリルゴム組成物を使用することもできる。
ート繊維、エチレン−2,6−ナフタレートを主たる構
成単位とするポリエステル繊維、ポリアミド繊維からな
るロープが使用され、ゴムとの接着性を改善する目的で
接着処理が施される。このような接着処理としては繊維
をレゾルシン−ホルマリン−ラテックス(RFL液)に
浸漬後、加熱乾燥して表面に均一に接着層を形成するの
が一般的である。しかし、これに限ることなくエポキシ
又はイソシアネート化合物で前処理を行なった後に、R
FL液で処理する方法等もある。
タレートは、通常ナフタレン−2,6−ジカルボン酸ま
たはそのエステル形成性誘導体を触媒の存在下に適当な
条件のもとにエチレングリコールと縮重合させることに
よって合成させる。このとき、エチレン−2,6−ナフ
タレートの重合完結前に適当な1種または2種以上の第
3成分を添加すれば、共重合体ポリエステルが合成され
る。
コードをエポキシ化合物やイソシアネート化合物から選
ばれた処理液を入れたタンクに含浸してプレディップし
た後、(2)160〜200°Cに温度設定した乾燥炉
に30〜600秒間通して乾燥し、(3)続いてRFL
液からなる接着液を入れたタンクに浸漬し、(4)21
0〜260°Cに温度設定した延伸熱固定処理機に30
〜600秒間通して−1〜3%延伸して延伸処理コード
とする。
期縮合体をラテックスに混合したものであり、ここで使
用するラテックスとしてはクロロプレン、スチレン・ブ
タジエン・ビニルピリジン三元共重合体、水素化ニトリ
ル、NBR等である。
ド、ポリエチレンテレフタレート、アラミド繊維からな
る糸を用いて、平織、綾織、朱子織等に製織した布であ
る。
ゴム層4、26のゴム組成物には、通常使用されるカー
ボンブラック、可塑剤、老化防止剤、加工助剤を配合す
ることができる。前記各成分を混合する方法としては特
に制限はなく、例えばバンバリーミキサー、ニーダー等
を用い、適宜公知の手段、方法によって混練することが
できる。
の通りである。まず、円筒状の成形ドラムの周面に1〜
複数枚のカバー帆布とクッションゴム層とを巻き付けた
後、この上にロープからなる心線を螺旋状にスピニング
し、更に圧縮ゴム層を順次巻き付けて積層体を得た後、
これを加硫して加硫スリーブを得る。次に、加硫スリー
ブを駆動ロールと従動ロールに掛架され所定の張力下で
走行させ、更に回転させた研削ホイールを走行中の加硫
スリーブに当接するように移動して加硫スリーブの圧縮
ゴム層表面に3〜100個の複数の溝状部を一度に研削
する。このようにして得られた加硫スリーブを駆動ロー
ルと従動ロールから取り外し、該加硫スリーブを他の駆
動ロールと従動ロールに掛架して走行させ、カッターに
よって所定に幅に切断して個々のVリブドベルトに仕上
げる。
する。 実施例1〜8、比較例1〜6 本実施例で製造したVリブドベルトでは、ポリエステル
繊維のロープからなる心線が接着ゴム層内に埋設され、
その上側にゴム付綿帆布を2プライ積層され、他方接着
ゴム層の下側には圧縮ゴム層があって3個のリブがベル
ト長手方向に有している。得られたVリブドベルトはR
MA規格による長さ975mmのK型3リブドベルトで
あり、リブピッチ3.56mm、リブ高さ2.9mm、
ベルト厚さ5.3mm、リブ角度40°である。
から調製し、バンバリーミキサーで混練後、カレンダー
ロールで圧延したものを用いた。圧縮ゴム層には短繊維
が含まれベルト幅方向に配向している。
ずフラットな円筒モールドに2プライのゴム付綿帆布を
巻いた後、接着ゴム層を巻き付けて、心線をスピニング
し、圧縮ゴム層を設置した後、圧縮ゴム層の上に加硫用
ジャケットを挿入する。次いで、成形モールドを加硫缶
内に入れ、加硫した後、筒状の加硫スリーブをモールド
から取り出し、該スリーブの圧縮ゴム層をグラインダー
によってリブに成形し、成形体から個々のベルトに切断
する工程からなっている。
粘着摩耗試験、耐熱走行試験及び耐寒走行試験の結果は
表1に示される。
トを駆動プーリ(直径120mm)、従動プーリ(直径
120mm)、これにアイドラープーリ(直径45m
m)に設置し、従動プーリに負荷12馬力、アイドラー
プーリけの取付荷重85kgf、回転数4900で48
時間走行させた後のベルト表面の粘着摩耗の有無を調べ
た。
は、駆動プーリ(直径120mm)、従動プーリ(直径
120mm)、これにアイドラープーリ(直径45m
m)とテンションプーリ(直径70mm)とを組み合わ
せて配置したものである。試験機の各プーリにベルトを
掛架し、雰囲気温度120℃、駆動プーリの回転数49
00rpm、従動プーリの負荷12馬力とし、テンショ
ンプーリに57kgfの初張力をかけて走行させた。ま
た、アイドラープーリはVリブドベルトの背面で係合
し、その巻き付き角度は約120度である。この走行試
験方法によって、ベルトのリブ部に亀裂が発生するまで
の時間を測定し、耐熱性能を比較した。
ーリ(直径140mm)と従動プーリ(直径45mm)
と背面アイドラプーリ(直径75mm)にベルトを掛架
し、従動プーリに85kgfの荷重を与て、−40°C
の雰囲気下で回転数700で18時間放置後、1分間走
行させ、その後2分間停止し、これを繰り返してベルト
に亀裂が入るまでの時間を測定した。
に、リブ部としてエチレン−プロピレンゴムのゴム組成
物を用いた本実施例のベルトは、従来のベルトに比べ粘
着摩耗の発生がなく、またクロロプレンゴムを用いたベ
ルトに比べて高温雰囲気下及び低温雰囲気下でのベルト
寿命が向上し、優れた耐熱性と耐寒性を兼ね備えている
ことが判る。
バンバリーミキサーで混練後、カレンダーロールで圧延
したものを用いた。圧縮ゴム層には短繊維が含まれベル
ト幅方向に配向している。尚、接着ゴム層はこの圧縮ゴ
ム層の配合中ナイロンカット糸とアラミドカット糸を除
いたゴム配合を使用した。このようにして得られたVリ
ブドベルトの粘着摩耗試験、耐熱走行試験及び耐寒走行
試験の結果を表2に示す。
粘着摩耗がないが、耐熱性と耐寒性が実施例に比べて劣
っていることが判る。
エチレン−α−オレフィンエラストマー100重量部に
対してN,N’−m−フェニレンジマレイミドを0.2
〜10重量部添加し、パーオキサイド加硫するゴム組成
物にあり、優れた耐粘着摩耗、耐熱性、そして耐寒性を
改善したゴム組成物を得ることができる。
した接着ゴム層と、圧縮ゴム層を含む弾性体層からなる
伝動ベルトにおいて、少なくとも圧縮部にはエチレン−
α−オレフィンエラストマー100重量部に対してN,
N’−m−フェニレンジマレイミドを0.2〜10重量
部添加し、パーオキサイド加硫したゴム層を使用したV
リブドベルトを含む伝動ベルトにあり、優れた耐熱性、
耐寒性を有しかつ耐粘着摩耗を改善してベルトの耐久性
を向上できる効果がある。
る。
の縦断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 エチレン−α−オレフィンエラストマー
100重量部に対してN,N’−m−フェニレンジマレ
イミドを0.2〜10重量部添加し、パーオキサイド加
硫することを特徴とするゴム組成物。 - 【請求項2】 エチレン−α−オレフィンエラストマー
100重量部に対して硫黄を0.01〜1.0重量部添
加した請求項1記載のゴム組成物。 - 【請求項3】 ベルト長手方向に沿って心線を埋設した
接着ゴム層と、圧縮ゴム層を含む弾性体層からなる伝動
ベルトにおいて、少なくとも圧縮ゴム層にはエチレン−
α−オレフィンエラストマー100重量部に対してN,
N’−m−フェニレンジマレイミドを0.2〜10重量
部添加し、パーオキサイド加硫したゴム層を使用したこ
とを特徴とする伝動ベルト。 - 【請求項4】 伝動ベルトがベルト長手方向にそって心
線を埋設した接着ゴムと、ベルトの周方向に延びる複数
のリブ部をもつ圧縮ゴム層からなるVリブドベルトであ
る請求項3記載の伝動ベルト。 - 【請求項5】 エチレン−α−オレフィンエラストマー
100重量部に対して硫黄を0.01〜1.0重量部添
加した請求項3または4記載の伝動ベルト。
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