JPH11349743A - 樹脂組成物及びこれを用いて形成された易剥離性フィルム、可撓性容器 - Google Patents

樹脂組成物及びこれを用いて形成された易剥離性フィルム、可撓性容器

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JPH11349743A
JPH11349743A JP10158067A JP15806798A JPH11349743A JP H11349743 A JPH11349743 A JP H11349743A JP 10158067 A JP10158067 A JP 10158067A JP 15806798 A JP15806798 A JP 15806798A JP H11349743 A JPH11349743 A JP H11349743A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性、透明性が改善された樹脂組成物およ
びこれを用いて形成された易剥離性フィルム、可撓性容
器を提供する。 【構成】 本発明の樹脂組成物は、結晶性ポリオレフィ
ン系樹脂(A)100重量部に対して、オレフィン系お
よび、またはスチレン系エラストマー樹脂(B)5〜8
0重量部、ポリメチルペンテン系樹脂および、またはエ
チレンービニルアルコール共重合体樹脂(C)5〜15
重量部を含んでなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐高圧蒸気滅菌性、透
明性、柔軟性、剥離性などの優れた樹脂組成物、および
該組成物を用いて成形された易剥離性フィルムおよび可
撓性容器に関する。尚本明細書において、易剥離性と
は、相対的に高温で熱溶着することによる実質的に剥離
開封できない強シール部と、相対的に低温で熱溶着する
ことによる(以下低温溶着という)容易に剥離できる弱
シール部とを、選択的に形成できる性質をいう。
【0002】
【従来の技術】従来、低温溶着により容易に剥離できる
隔壁を形成することで開封を容易にした包装材や、容易
に剥離できる隔壁によって区画された医療用複室容器が
採用されている。医療用複室容器は、混合した状態では
変質などにより保存性が悪くなる薬剤や薬液を、使用直
前に無菌混合するなどの用途に使われており、容易に剥
離可能な隔壁によって区画される複数の室に内容物を別
々に保存しておき、使用直前に容器を手で圧縮して隔壁
を剥離させ、複数の室を連通させて内容物を無菌混合さ
せるものである。この複室容器は易剥離性を有する単層
フィルム、あるいは易剥離性を有するフィルムが最内層
になるように積層した多層フィルムの沿部を強固にシー
ルし、形成された容器の外側から加熱金型で熱溶着して
容易に剥離可能な隔壁を形成するものであり、複数の室
は隔壁により液密に区画されている。尚、複室容器が易
剥離性を有しない樹脂から形成された容器の場合、複室
容器の易剥離性隔壁は易剥離性フィルム(通常、容器を
形成しているフィルムに使われている樹脂と、これと非
相溶である樹脂との混合物から形成されたものが採用さ
れる)を隔壁部に挿入して熱溶着することによって形成
することができる。
【0003】医療用容器に用いられる易剥離性フィルム
は医療安全性、廃棄性に加え、耐熱性、透明性、柔軟
性、耐衝撃性のいずれをも満足し得るものでなければな
らず、これまでに数多くの提案がなされている。例えば
特開平7−136234号公報や特開平8−13151
5号公報などには容器の内壁面にポリプロピレン系ポリ
マーとエチレン−α−オレフィン系エラストマーとの混
合物からなる易剥離性フィルムが開示されている。ま
た、特開平8−229099号公報や特開平8−229
100号公報などには、容器の内壁面として主成分であ
るポリプロピレン系ポリマーやポリエチレン系ポリマー
と、スチレン系エラストマーとの混合物からなるフィル
ムが開示されている。しかしこれらのフィルムはエラス
トマー成分の耐熱性が悪く、形成された隔壁の剥離強度
の変化やばらつきが増大するため115℃以下でしか高
圧蒸気滅菌を行うことができない。一方、特公平7−9
6283号公報にはポリオレフィン系樹脂と耐熱性に優
れたポリメチルペンテン系樹脂など非相溶性樹脂との樹
脂組成物から形成された易剥離性フィルムが開示されて
いるが、非相溶性樹脂の配合量が多い場合は透明性、柔
軟性が悪くなり医療用材料としては不適切となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みてなされたもので、透明性、柔軟性に優れ、より高温
の滅菌雰囲気でも形成された容易に剥離可能な隔壁の剥
離強度が変化しない樹脂組成物、およびそれを用いたフ
ィルムや可撓性容器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討の
結果、樹脂A100重量部、樹脂B5〜80重量部、樹
脂C5〜15重量部を混合して得られる樹脂組成物が上
記課題を解決するものであることを見出した。すなわ
ち、本発明は結晶性ポリオレフィン系樹脂(A)100
重量部に対して、オレフィン系および、またはスチレン
系エラストマー(B)5〜80重量部、ポリメチルペン
テン系樹脂および、またはエチレン−ビニルアルコール
共重合体(C)5〜15重量部を含んでなる樹脂組成
物、これを用いて成形された易剥離性フィルムおよび可
撓性容器に関する。
【0006】本発明における樹脂Aとしては、耐薬品
性、透明性の点から結晶性ポリプロピレン系樹脂や結晶
性ポリエチレン系樹脂がよく、高圧蒸気滅菌時の耐熱性
を確保するために、Vicat軟化点(JISK720
6)が少なくとも100℃以上、好ましくは110℃以
上、さらに好ましくは120℃以上のものが採用され
る。ここで述べる結晶性ポリプロピレン系樹脂(PP)
とは、アイソタクチックPPもしくはシンジオタクチッ
クPP、部分的にアタクチック成分を有するPPなどの
結晶性ホモポリマーまたはこれらを主成分とするコポリ
マーであるが、低温特性、柔軟性を重視するのであれば
曲げ弾性率(JISK6758)が10,000kg/
cm2 以下のものがよく、好ましくは8,000kg/
cm2 以下、さらに好ましくは6,000kg/cm2
以下である。結晶性ポリエチレン系樹脂は密度が少なく
とも0.92g/cm3 以上、好ましくは0.94g/
cm3 以上、さらに好ましくは0.95g/cm3 以上
のものが採用される。0.92g/cm3 以下だと耐熱
性が悪く115℃以上での滅菌処理が困難である。その
他軟化点温度が100℃以上のものであれば、先述のプ
ロピレン系樹脂やエチレン系樹脂の代わりに炭素数が5
個以上の環状オレフィン系ポリマーや、これら環状オレ
フィン系モノマーとジエン系モノマーやα−オレフィン
系モノマーとのコポリマーおよびこれらの各種誘導体な
ども使用できる。
【0007】本発明における樹脂Bとしては、ブテン−
1などのα−オレフィン系ポリマー、エチレン−α−オ
レフィンコポリマー、プロピレン−α−オレフィンコポ
リマー、非晶性ポリプロピレン、環状オレフィン系コポ
リマーなどが採用できる。これらは先述の樹脂Aで使用
するものと同じ成分で構成されていても良いが、柔軟性
を付与する意味からショアーA硬度(JISK630
1)が80以下のものがよく、好ましくは60以下、さ
らに好ましくは50以下である。スチレン系エラストマ
ーはスチレン成分が40wt%以下の柔軟なエラストマ
ー樹脂がよい。例えばスチレンとブタジエンやイソプレ
ンなどジエン系モノマーとのコポリマー、またこれらの
不飽和結合部分を水素化やエポキシ化によって飽和させ
た水素化体ポリマーや、エポキシ化スチレン系エラスト
マー、およびそれらの各種誘導体などである。中でも非
溶出性、耐熱性、およびポリオレフィン系樹脂との相溶
性に優れている水素化体ポリマーが好ましい。本発明フ
ィルムに用いる樹脂Bの比率は用途に応じて変えること
ができる。特に柔軟性、透明性の改善には樹脂A100
重量部に対して5〜80重量部の量をブレンドするのが
好ましい。80重量部を超えると粘着力が増大し成形品
同士のブロッキング現象や耐熱性、強度の低下が顕著に
なる。逆に5重量部以下では滅菌処理前後の隔壁の剥離
強度の差が大きく、安定性が悪くなる。
【0008】本発明における樹脂Cは前記樹脂A、Bの
両方と非相溶性であり、ブレンドすることによって樹脂
組成物に易剥離性を付与することができる。さらに他の
成分と比較して融点が高く耐熱性にも優れているため、
高圧蒸気滅菌処理後の剥離強度の安定化が図れる。ポリ
メチルペンテン系樹脂の場合、ポリ4−メチルペンテン
−1系のホモポリマーまたはコポリマーなどが採用でき
るが、柔軟性やブレンドする他の樹脂との混練性を考慮
すると、エチレンを始めとするα−オレフィン類とのコ
ポリマーがより好ましい。エチレン−ビニルアルコール
共重合体は、ビニルアルコール成分の比率により融点、
吸湿性、耐滅菌性、ポリオレフィン系樹脂との相溶性も
変化するため、マトリックスとして用いるポリオレフィ
ン樹脂の種類に応じて調整して使用する必要がある。一
般にはビニルアルコール成分が32〜47mol%のも
のが採用できる。本発明フィルムに用いる樹脂Cの比率
は樹脂A100重量部に対して5〜15重量部が好まし
い。5重量部より少ないと115℃以上の滅菌処理で易
剥離性が安定しにくく、15重量部より多いと透明性や
柔軟性の悪化が顕著になるため好ましくない。これらの
樹脂A、B、Cで用いる樹脂はそれぞれ1種類ずつ使用
しても良いが2種類以上の樹脂を混合して使用しても構
わない。ただし混合する場合の樹脂の分子量は、成形体
の加工方法や成形条件によって調整する必要がある。ま
た、用途や物性、成形方法、加工条件に応じて耐ブロッ
キング剤、柔軟性付与剤など有機、無機の各種添加剤を
使用しても良い。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。図1は本発明の樹脂組成物からなる易
剥離性フィルムの一実施例(3層構造になっている)を
示す図である。図2は本発明の可撓性容器の一実施例を
示す平面図(図1に示すフィルムからなる)、図3は図
2のX−X線断面図、図4は図3に示す隔壁部分の拡大
断面図である。また図5は本発明の可撓性容器の他の実
施例を示す図である。
【0010】本発明容器を形成する易剥離性フィルムは
単層でも良いが図1に示すような、易剥離性フィルム1
1と、他の樹脂12、13との積層フィルムでも構わな
い。特に輸液容器などは透明性や柔軟性が重要となるの
で、出来るだけ薄い易剥離性フィルム11を内壁層とし
た積層フィルムを使用するのが好ましい。この場合層厚
は70μm以下が好ましく、さらに好ましくは50μm
以下である。多層フィルムの場合、基材層12、13の
樹脂としてはポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹
脂、エチレン−α−オレフィン系樹脂、ポリブテンなど
のα−オレフィン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、
エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−酢酸
ビニル共重合体などポリオレフィン系樹脂の他、ポリア
ミド系樹脂、ポリエステル系樹脂などの熱可塑性樹脂お
よびこれらをブレンドしたものが採用される。医療安全
性、廃棄性を考えるとポリオレフィン系樹脂が好まし
い。
【0011】本発明の易剥離性フィルム11は、Tダイ
成形、インフレーション成形など一般の熱可塑性樹脂に
用いられる成形方法と同様の方法で製造できる。多層成
形品の場合はインサート成形、2色成形などにより製造
できる。また可撓性容器は、易剥離性フィルムから作製
できるが、ブロー成形、真空成形などの方法で製造する
こともできる。
【0012】図2に示す複室容器は図1に示すような3
層フィルムのチューブから作製されたものである。この
容器4は、熱溶着の温度、圧力、時間などの条件を変え
ることで、容易に剥離可能な隔壁43と強固にシールさ
れた縁部41、45が形成されている。図中42、44
は薬液や薬剤を保存する室を示す。容易に剥離可能な隔
壁43を形成するには、相対的に融点の低い樹脂Bの軟
化温度以上の温度で、かつ相対的に融点の高い樹脂Cの
融点より低い温度で熱溶着するのが好ましい。この条件
で熱溶着することによりT字剥離強度(貼り合わせた短
冊状試験片を用い、引き剥がす角度を180°になるよ
うにしてインストロン型万能試験機等を用いて測定した
もの)が0.1〜1.0kg/15mm(引張速度30
0mm/min)の隔壁43が得られる。複室容器4の
場合、この程度のT字剥離強度に熱溶着すれば、容器を
手で圧縮して隔壁43を剥離し室42、44を連通させ
ることができる。T字剥離強度は0.1〜0.8kg/
15mmが好ましく、さらに好ましくは0.2〜0.6
kg/15mmである。一方容器の強固にシールされた
縁部41、45を形成するには、主成分である樹脂Aの
融点以上の温度で熱溶着するのがよい。熱溶着の温度、
圧力、時間などの条件は、成形方法、隔壁43部分の厚
さや単層か多層かなどの形状により適宜選択する必要が
ある。
【0013】このようにして作製された可撓性容器、例
えば輸液バッグ4は、医薬品を室42、44に入れて密
封した後、高圧蒸気滅菌されるが、従来の容器が115
℃の滅菌温度までしか耐えられなかったのに比べ、本発
明容器は115℃以上の温度で滅菌を行っても、剥離性
や透明性に変化がなく滅菌時間の短縮が可能である。
【0014】本発明の易剥離性フィルム11は、これを
易剥離性のないフィルムから形成された可撓性単室容器
の隔壁形成部分に挿入し、容器の外側から加熱溶着すれ
ば容易に剥離可能な隔壁を成形することができるので、
弱接着テープとして使用することもできる。また、本発
明のフィルムは図4に示すような複室容器4の他、図5
に示すような口部51に容易に剥離可能な隔壁52を設
けた容器5や、ピールオフタイプの各種包装用フィルム
などにも利用できる。
【0015】以下実施例によって本発明の詳細を説明す
るが、本発明はこれらの実施例により限定されるもので
はない。
【0016】〔実施例1〜7〕表1に示す樹脂組成物
(組成1〜4)をそれぞれ単層、または3種3層のTダ
イ共押出フィルム成形機を用い、表2に示すような厚さ
200μm、幅200μmの積層フィルムに形成し、こ
れらのフィルムを日本薬局方プラスチック製医薬品容器
基準法による、ポリエチレン製またはポリプロピレン製
水性注射剤容器基準に基づいて溶出物試験を行ったとこ
ろ、何れのフィルムも医療用途として十分な安全性を持
つことが確認された。次に得られたフィルム2枚を易剥
離性フィルムの層が内壁面になるように重ね、温度13
0〜165℃、圧力5.0kg/cm2 で10秒間熱溶
着を行い、幅15mmのフィルムサンプルを作製した。
これを温度121℃、圧力1.5kg/cm2 で30分
間高圧蒸気滅菌処理し、引張り試験機(AG−500
D、(株)島津製作所製)を用い、速度300mm/m
inで180°T字剥離強度を測定した。その結果を表
3に示す。また多層フィルムサンプルの透明性について
は高圧蒸気滅菌後、日本薬局方プラスチック製医薬品容
器試験法に基づき、分光光度計(U−3210、(株)
日立製作所製)を用いて水中における450nmの光線
透過率を測定した。その結果を表3に示す。
【0017】〔比較例1〜3〕表1に示す樹脂組成物
(組成5〜7)をそれぞれ3種3層のTダイ共押出フィ
ルム成形機を用い、表2に示すような厚さ200μm、
幅200μmの積層フィルムに形成し、実施例と同様、
T字剥離強度および光線透過率を測定した。その結果を
表3に示す。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】実施例サンプルは比較例サンプルに比べ
て、従来より高温である121℃での高圧蒸気滅菌前後
でもT字剥離強度の変化が小さく、易剥離性が安定して
いることがわかる。また実施例サンプルが単層フィルム
の場合透明性はよくないが、多層フィルムにした場合比
較例を上回る優れた透明性を有することが分かる。
【0022】
【発明の効果】以上説明してきたことから明らかなよう
に、本発明の樹脂組成物から形成される易剥離性フィル
ムおよび可撓性容器は、透明性、柔軟性に優れている。
また、115℃以上の高温での高圧蒸気滅菌処理にも耐
えられるため、滅菌時間の短縮が可能であり、滅菌後も
安定した剥離性を維持することができる。さらに可塑剤
や有害な添加物を含まないポリオレフィン系樹脂からな
る樹脂組成物を用いているため、医療安全性に優れてお
り廃棄処理時も有害物質の発生する虞れが少ない。上記
の優れた性質は、医薬品等を収容する医療用複室容器と
して利用する場合特に顕著であるが、その他各種包装
材、例えば易劈開性容器や容器の蓋材などへの応用も可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の樹脂組成物からなる易剥離性フィルム
の一実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の医療用容器の一実施例を示す正面図で
ある。
【図3】図2に示す医療用容器のX−X線断面図であ
る。
【図4】図3に示す医療用容器の剥離部の拡大断面図で
ある。
【図5】本発明の医療用容器の他の実施例を示す正面図
である。
【符号の説明】
1 易剥離性3層積層フィルム 11 易剥離性フィルム層 12、13 基材層 4 医療用複室容器 41、45 周縁部 43、52 剥離部 42、44 室 5 医療用容器 51 口部
【手続補正書】
【提出日】平成10年6月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】〔実施例1〜7〕表1に示す樹脂組成物
(組成1〜4)をそれぞれ単層、または3種3層のTダ
イ共押出フィルム成形機を用い、表2に示すような厚さ
200μm、幅200mmの積層フィルムに形成し、こ
れらのフィルムを日本薬局方プラスチック製医薬品容器
試験法による、ポリエチレン製またはポリプロピレン製
水性注射剤容器基準に基づいて溶出物試験を行ったとこ
ろ、何れのフィルムも医療用途として十分な安全性を持
つことが確認された。次に得られたフィルム2枚を易剥
離性フィルムの層が内壁面になるように重ね、温度13
0〜165℃、圧力5.0kg/cm2 で10秒間熱溶
着を行い、幅15mmのフィルムサンプルを作製した。
これを温度121℃、圧力1.5kg/cm2 で30分
間高圧蒸気滅菌処理し、引張り試験機(AG−500
D、(株)島津製作所製)を用い、速度300mm/m
inで180°T字剥離強度を測定した。その結果を表
3に示す。また多層フィルムサンプルの透明性について
は高圧蒸気滅菌後、日本薬局方プラスチック製医薬品容
器試験法に基づき、分光光度計(U−3210、(株)
日立製作所製)を用いて水中における450nmの光線
透過率を測定した。その結果を表3に示す。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】〔比較例1〜3〕表1に示す樹脂組成物
(組成5〜7)をそれぞれ3種3層のTダイ共押出フィ
ルム成形機を用い、表2に示すような厚さ200μm、
幅200mmの積層フィルムに形成し、実施例と同様、
T字剥離強度および光線透過率を測定した。その結果を
表3に示す。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】
【表1】

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶性ポリオレフィン系樹脂(A)10
    0重量部に対して、オレフィン系エラストマーおよび、
    またはスチレン系エラストマー(B)5〜80重量部、
    ポリメチルペンテン系樹脂および、またはエチレン−ビ
    ニルアルコール共重合体(C)5〜15重量部を含んで
    なる樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 樹脂Aが結晶性ポリエチレン系樹脂およ
    び、または結晶性ポリプロピレン系樹脂である請求項1
    記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 樹脂Bがエチレン−プロピレン共重合体
    および、またはスチレン−エチレン−ブチレン−スチレ
    ン共重合体、樹脂Cがポリ−4−メチルペンテン−1コ
    ポリマーおよび、またはエチレン−ビニルアルコール共
    重合体である請求項2記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の樹脂組成物から形成され
    てなる易剥離性フィルム。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のフィルムを内層とした易
    剥離性多層フィルム。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の樹脂組成物から形成され
    てなる可撓性容器。
  7. 【請求項7】 容易に剥離可能な隔壁により液密に区画
    された複数の室を有する複室容器である請求項6記載の
    可撓性容器。
  8. 【請求項8】 隔壁が容器の対面する内壁を低温溶着す
    ることにより形成された請求項7記載の可撓性容器。
  9. 【請求項9】 輸液バッグである請求項6〜8記載の可
    撓性容器。
  10. 【請求項10】容器の口部が容易に剥離可能な隔壁によ
    り液密に閉鎖されてなる請求項6記載の可撓性容器。
  11. 【請求項11】隔壁が容器口部の対面する内壁を低温溶
    着することにより形成された請求項10記載の可撓性容
    器。
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