JPH11348417A - インクジェット記録用材料 - Google Patents
インクジェット記録用材料Info
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- JPH11348417A JPH11348417A JP10175298A JP17529898A JPH11348417A JP H11348417 A JPH11348417 A JP H11348417A JP 10175298 A JP10175298 A JP 10175298A JP 17529898 A JP17529898 A JP 17529898A JP H11348417 A JPH11348417 A JP H11348417A
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Abstract
な耐水性を有するインクジェット記録用材料を提供す
る。 【解決手段】 支持基体中および/または表面に(A)
ジアセトンアクリルアミド−脂肪酸ビニルエステルの共
重合体のケン化物と(B)ヒドラジン系化合物、ジアミ
ン系化合物から選ばれる1種以上とを有することを特徴
とするインクジェット記録用材料。
Description
用材料に関するものである。
滴をノズルより飛翔させ、被記録材に付着吸収させて印
字させる方式であり、騒音が少ないこと、カラー化が容
易であること、高速記録が可能であること、また、装置
の小型化が可能なこと等の理由から、ファクシミリ、各
種プリンター等への応用が進められている。従来、イン
クジェット記録方法に使用される被記録材としては通常
の紙が使用されてきた。しかし、記録の高速化あるいは
多色化などインクジェット記録機の性能向上に伴い、イ
ンクジェット記録用材料に対してもより高度な特性が要
求されてきている。第1に解像度が高いこと、すなわち
インクドットの径が必要以上に大きくならないこと、第
2にインクの吸収速度が高いこと、第3に記録用シート
自体の耐水性が高いことなどである。
のインクジェット用の記録材料として紙およびシートに
水溶性樹脂を用いるなど種々の検討がなされているが、
解像度、インク吸収性、耐水性等のすべての点で実用レ
ベルを満足するものは得られていない。
に鑑み、解像度、インク吸収性を満足させ、かつ高度な
耐水性を有するインクジェット記録用材料を提供するこ
とを目的とするものである。
達成するものであって、支持基体中および/または表面
に(A)ジアセトンアクリルアミド−脂肪酸ビニルエス
テルの共重合体のケン化物と(B)ヒドラジン系化合
物、ジアミン系化合物から選ばれる1種以上とを有する
ことを特徴とするインクジェット記録用材料である。
本発明において用いられるジアセトンアクリルアミド−
脂肪酸ビニルエステルの共重合体のケン化物 (以下、D
AVESと略記する) は、脂肪酸ビニルエステルとジア
セトンアクリルアミドとを共重合して得た重合体をケン
化するなどの公知の方法により製造することができる。
テルとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、ピバリン酸ビニルが挙げられ、中でも酢酸ビニ
ルが工業的に好ましい。
アクリルアミドとの共重合方法は、従来から公知の塊状
重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などの各種の方法
が採用でき、中でもメタノールを溶剤として用いる溶液
重合が工業的に好ましい。脂肪酸ビニルエステルとジア
セトンアクリルアミドとを共重合し得た重合体のケン化
方法は、従来から公知のアルカリケン化および酸ケン化
を適用することができ、中でも重合体のメタノール溶液
またはメタノールと水、酢酸メチル、ベンゼン等の混合
溶液に水酸化アルカリを添加して加アルコール分解する
方法が工業的に好ましい。
の効果を阻害しない範囲で、脂肪酸ビニルエステルまた
はジアセトンアクリルアミドと共重合可能な、例えば、
クロトン酸、アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和モ
ノカルボン酸およびそのエステル・塩・無水物・アミド
・ニトリル類、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸など
の不飽和ジカルボン酸およびその塩、マレイン酸モノメ
チル、イタコン酸モノメチル等の不飽和二塩基酸モノア
ルキルエステル類、炭素数2〜30のα−オレフィン
類、アルキルビニルエーテル類、ビニルピロリドン類と
ともに共重合したものであっても良い。この他、得られ
たDAVESを本発明の効果を阻害しない範囲で、アセ
タール化、ウレタン化、エーテル化、グラフト化、リン
酸エステル化、アセトアセチル化などの反応によって後
変性したものでも良い。
ンアクリルアミド単位の含有量は0.1〜15モル%が
望ましく、さらに好ましくは0.5〜10モル%であ
る。ジアセトンアクリルアミド単位の含有量が少なくな
りすぎると、解像度、耐水性の改良効果が小さくなり、
またDAVESは水溶性ポリマーであるが、含有量が多
くなりすぎると、水溶性が低下し、作業性に問題を生じ
るおそれがある。また、本発明で使用されるDAVES
の重合度、ケン化度は特に制限されないが、20℃にお
ける4%水溶液粘度が3mPa.s以上、ケン化度85
モル%以上が好ましい。
合物としては、例えば、ヒドラジン、ヒドラジンヒドラ
ート、ヒドラジンの1水和物もしくは塩、フェニルヒド
ラジン、メチルヒドラジン、エチルヒドラジン、n−プ
ロピルヒドラジン、n−ブチルヒドラジン、エチレン−
1,2−ジヒドラジン、プロピレン−1,3−ジヒドラ
ジン、ブチレン−1,4−ジヒドラジンなどの芳香族も
しくは脂肪族ヒドラジンおよびその塩、カルボヒドラジ
ド、安息香酸ヒドラジド、ギ酸ヒドラジド、酢酸ヒドラ
ジド、プロピオン酸ヒドラジド、n−酪酸ヒドラジド、
イソ酪酸ヒドラジド、n−吉草酸ヒドラジド、イソ吉相
酸ヒドラジド、ピバリン酸ヒドラジドなどのモノカルボ
ン酸ヒドラジド、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒ
ドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラ
ジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジ
ド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、
イタコン酸ジヒドラジドなどのジカルボン酸ジヒドラジ
ド、炭酸ヒドラジンおよびN−アミノポリアクリルアミ
ドなどのヒドラジノ基を有する高分子化合物およびこれ
らのヒドラジン系化合物にケトン基を有するアセトン、
メチルエチルケトンを反応させた例えばアジピン酸ジヒ
ドラジドアセトンゾン、アジピン酸ジヒドラジドメチル
エチルケトンゾンなどのヒドラジン系化合物の誘導体な
どが挙げられる。
ンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテト
ラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘ
キサミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミ
ノプロパン、1,4−ジアミノブタン、アミノエチル化
コポリマーなどが挙げられるが、耐水性の点でヒドラジ
ン化合物の効果が高く、好ましい。これらの化合物は単
独でも使用できるが、2種以上を組み合わせて使用して
も良い。
ラジン系化合物、ジアミン系化合物から選ばれる一種以
上)の使用量としてはDAVES100重量部に対し
0.5〜50重量部、好ましくは1〜30重量部の範囲
から選ばれる。耐水化剤の使用量が0.5重量部より少
ないと耐水性が不十分となりやすく、50重量部を超え
る場合には水溶液の粘度安定性が不良となりやすく、ま
たインク吸収性も不良となりやすい。
記の耐水化剤はそれらのみで使用することもできるが、
必要に応じて、他の水溶性樹脂、水分散性樹脂、あるい
は無機充填剤、可塑剤、pH調整剤等を併用して用いる
こともできる。併用できる他の水溶性樹脂または水分散
性樹脂としては、アルブミン、ゼラチン、カゼイン、で
んぷん、アラビアゴム、メチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアミド樹
脂、メラミン樹脂、PVA、ビニルピロリドン変性PV
A、N−置換あるいは非置換(メタ)アクリルアミド変
性PVA、ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウム、アニオ
ン変性PVA、アルギン酸ナトリウム、水溶性ポリエス
テル等のアニオン性水溶性樹脂、ポリエチレンイミン、
ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、ポリアリルアミ
ンスルホン共重合体あるいはこれらのアンモニウム塩、
カチオン化でんぷん、カチオン化ポリ(メタ)アクリル
アミド、カチオン変性PVA、カチオン化ポリアミド樹
脂等のカチオン性水溶性樹脂、SBRラテックス、NB
Rラテックス、酢酸ビニル系樹脂エマルジョン、エチレ
ン/酢酸ビニル共重合体エマルジョン、(メタ)アクリ
ルエステル系樹脂エマルジョン、塩化ビニル系樹脂エマ
ルジョン等の水分散性樹脂が挙げられるが、中でも変性
あるいは未変性PVAが好ましく、特にカチオン変性P
VAが好ましく用いられる。
本発明で使用されるDAVESとヒドラジン系化合物お
よび/またはジアミン系化合物とに併用して使用する場
合の割合としてはDAVES100重量部に対して50
0重量部以下、好ましくは300重量部以下で使用され
る。
剤としてはシリカ、クレー、タルク、ケイソウ土、ゼオ
ライト、炭酸カルシウム、アルミナ、酸化亜鉛、サチン
ホワイト等が挙げられる。この場合の割合としては、通
常(DAVES/充填剤)が1/100〜100/1、
好ましくは5/100〜100/5の範囲から選ばれ
る。
は、グリセリン、ソルビトール、ジブチルフタレート等
が挙げられ、pH調整剤としては塩酸、硫酸などの各種
酸性物質、水酸化ナトリウム、アンモニア、アミン系化
合物などの各種塩基性物質等が挙げられ、本発明の効果
を損なわない範囲で配合することができる。
ドラジン系化合物および/またはジアミン系化合物とよ
りなる組成物はそれ自体インクの吸収性に優れているた
めインク吸収層として使用することもできるが、他のイ
ンク吸収性材料よりなるインク吸収層の上に該組成物よ
りなる層を形成せしめ耐水性層として使用することもで
きる。
明性、不透明性の従来公知の支持体がいずれも使用でき
る。透明性支持基体としては、例えばポリエステル、ポ
リスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレー
ト、酢酸セルロース、ポリカーボネート、ポリイミド、
セロハン、セルロイド等のフィルム、シートあるいは透
明性の高い紙等が挙げられる。不透明性支持基体として
は例えば一般の紙、顔料コート紙、布、木材、金属板、
合成紙、不透明化処理した合成樹脂系フィルムあるいは
シート等が挙げられる。
表面にDAVESとヒドラジン系化合物および/または
ジアミン系化合物とよりなる組成物を含有せしめる方法
としては上述の組成物の水溶液またはこれと他の水溶性
または水分散性樹脂あるいは充填剤との混合物水溶液あ
るいは水分散液をサイズプレス、エアーナイフコータ
ー、ロールコーター、バーコーター、ブレードコーター
等通常のコーティング方法によって支持基体中に含浸す
るか、支持基体の上表面あるいは上表面と下表面との両
表面上にコート層を形成せしめる等の方法が使用できる
ほか、DAVESの水溶液とヒドラジン系化合物および
/またはジアミン系化合物の水溶液を別々に塗工した
後、支持基体上で反応せしめる方法でも良い。
上記水溶液あるいは水分散液を内添する方法および抄紙
時にDAVESあるいはヒドラジン系化合物および/ま
たはジアミン系化合物のどちらかを内添したものに、も
う一方をコーティングなどの方法で塗工し、紙上で反応
せしめる方法も使用できる。上述の如き方法で含浸ある
いは塗布した後、次いで乾燥される。
系化合物および/またはジアミン系化合物の混合水溶液
を作製し、支持基体に塗工する場合、塗工時にこれらが
反応し、増粘することを防止するため、水溶性有機アミ
ンを添加することができる。ここで使用される水溶性有
機アミンとしては、モノエタノールアミン、アミノエチ
ルエタノールアミン、モノイソプロパノールアミンなど
の第1級アルカノールアミン、メチルアミン、エチルア
ミン、n−プロピルアミンなどの第1級アルキルアミ
ン、アラニン、グリシンなどのアミノカルボン酸および
アンモニアなどが挙げられる。
述の組成物の含有量としては特に制限はないが、通常
0.1〜200g/m2 好ましくは1〜100g/m2
が用いられる。
度が高く、耐水性に優れたものであるが、このような優
れた性能を有するインクジェット記録用材料が得られる
理由については十分に解明されているわけではないが、
次のように推定される。本発明において用いられるDA
VESはヒドラジン系化合物および/またはアミン系化
合物の存在下で乾燥することにより、架橋結合を形成
し、得られた架橋性皮膜は水に対して膨潤はするが、溶
解は起こらない。そのため、水性インクが付着した場合
に吸収性が良く、溶解に伴うにじみが起こらず、高い解
像度および耐水性が達成されるものと考えられる。
明する。同実施例中、特にことわりのないかぎり、
「%」および「部」は重量基準を表わす。なお実施例中
の諸物性の測定方法を以下に示す。
製)を用いて記録用紙に印字を行い、記録特性(解像
度)の評価として発色性、ドット形状について評価を行
った。 . 発色性 イエロー、マゼンダ、シアンのカラーインクの発色の鮮
やかさを目視で評価した。 ○は良好、×は不良であることを表わす。 . ドット形状 ドットを顕微鏡で観察し、目視で評価を行った。 ○はほぼ円形、△は円形が多少くずれている、×は不定
形を示す。
字を指でこすり、印字部分が変化しなくなるまでの時間
を測定した。時間が短いほどインク吸収速度が大であ
る。 (3).耐水性 インクジェット記録後のシートの印字部に水をつけ、指
でこすったとき、印字部が溶解したりにじんだりするか
どうかで判定した。○は変化なし、△はわずかににじみ
が見られるが、原形をどどめている、×は原形をどどめ
ていないことを示す。 (4).総合評価 記録特性、インク吸収速度、耐水性のすべての点でイン
クジェット記録材料の要求性能を満たしている場合は
○、どれか1つでも要求性能を満たしていない場合は×
とした。
度1700、ケン化度98.5モル%のDAVES10
0部と耐水化剤としてアジピン酸ジヒドラジド5部とを
含む濃度10%の混合水溶液を作製し、厚さ50μmの
ポリエチレンテレフタレート製のシート上に、乾燥後の
塗布量が15g/m2 となるようバーコーターで塗布
し、20℃で48時間乾燥してインクジェット記録用シ
ートを作製した。このシートの解像度、インク吸収速度
および耐水性を測定した。結果を表1に示す。表1から
明らかなように、解像度、インク吸収速度、耐水性とも
に良好であった。
外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用シート
を作製し、このシートの解像度、インク吸収速度および
耐水性を測定した。結果を表1に示す。表1から明らか
なように、解像度、インク吸収速度、耐水性ともに良好
であった。
更した以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録
用シートを作製し、このシートの解像度、インク吸収速
度および耐水性を測定した。結果を表1に示す。表1か
ら明らかなように、解像度、インク吸収速度、耐水性と
もに良好であった。
重合度600、ケン化度95.0モル%のDAVESを
用いた以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録
用シートを作製し、このシートの解像度、インク吸収速
度および耐水性を測定した。結果を表1に示す。表1か
ら明らかなように、解像度、インク吸収速度、耐水性と
もに良好であった。
クジェット記録用シートを作製し、このシートの解像
度、インク吸収速度および耐水性を測定した。結果を表
1に示す。表1から明らかなように、解像度、耐水性の
劣るものであった。
モル%の未変性PVAを使用した以外は実施例1と同様
にしてインクジェット記録用シートを作製し、このシー
トの解像度、インク吸収速度および耐水性を測定した。
結果を表1に示す。表1から明らかなように、解像度、
耐水性の劣るものであった。
クロライドを添加することにより得られるカチオン性基
を2.0モル%含有するカチオン化PVA(重合度17
00、鹸化度98.5モル%)を使用した以外は実施例
1と同様にしてインクジェット記録用シートを作製し、
このシートの解像度、インク吸収速度および耐水性を測
定した。結果を表1に示す。表1から明らかなように、
解像度、耐水性の劣るものであった。
外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用シート
を作製し、このシートの解像度、インク吸収速度および
耐水性を測定した。結果を表1に示す。表1から明らか
なように、解像度、耐水性の劣るものであった。
によれば、耐水性に優れ、解像度の高い印字が可能なイ
ンクジェット記録用材料を提供することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 支持基体中および/または表面に(A)
ジアセトンアクリルアミド−脂肪酸ビニルエステルの共
重合体のケン化物と(B)ヒドラジン系化合物、ジアミ
ン系化合物から選ばれる1種以上とを有することを特徴
とするインクジェット記録用材料。
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---|---|---|---|
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