JPH11348130A - カード製造用貼り合わせ装置 - Google Patents

カード製造用貼り合わせ装置

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JPH11348130A
JPH11348130A JP16171298A JP16171298A JPH11348130A JP H11348130 A JPH11348130 A JP H11348130A JP 16171298 A JP16171298 A JP 16171298A JP 16171298 A JP16171298 A JP 16171298A JP H11348130 A JPH11348130 A JP H11348130A
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hot plate
convex
concave
material sheet
clamp ring
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JP16171298A
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English (en)
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Toru Takehara
徹 竹原
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 材料シートを一対の熱板でプレスして貼り合
わせる際に、材料シートが不安定に収縮変形し、そりや
ねじれを生じることを防止する。 【解決手段】 材料シートをプレスする一対の熱板とし
て、先端を平坦なプレス面11aとした凸部11とその
周囲の環状突起12を備えた凸型熱板3と、底面を平坦
なプレス面13aとした凹部13とその周囲の環状溝1
4を備えた凹型熱板2を用い、材料シート5をプレスす
る際、まず、環状突起12と環状溝14で材料シートの
外縁部を固定し、その後凸部11で材料シート5を押し
て放射状に引き伸ばしながら凹部13の底面に押し付け
て加熱、加圧し、収縮変形を生じることなく貼り合わせ
動作を行う構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャッシュカー
ド、クレジットカード、IDカード、プリペイドカード
等のプラスチックカードの製造に使用する貼り合わせ装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複数枚のプラスチック材料シート
を貼り合わせて一体化した後、所定サイズに打ち抜いて
カードを製造することが行われている。カードには高い
平面性が求められることから、材料シートの貼り合わせ
には、通常、対向して開閉する2枚の平面状の熱板間に
材料シートを挟んで貼り合わせる平板式のプレス装置が
用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、最近、カー
ド材料としてPET樹脂などのように、製造時に延伸加
工された材料シートが用いられるようになってきたとこ
ろ、貼り合わせ時に次のような問題が生じてきた。すな
わち、延伸加工された材料シートは加熱によって収縮変
形し、しかもその収縮率と方向が一様でないので、この
材料シートをプレス装置の熱板ではさんで接着させる際
に任意の方向に収縮変形しようとする。一方、この種の
材料シートの接合には、ホットメルト接着剤を用いるた
め、挟まれた接着剤が溶融し、材料シート間の摩擦力を
小さくしてしまう。このため、貼り合わせるべき樹脂シ
ートを熱板で強く挟んでいても、材料シートの収縮変形
を阻止するほどの大きな摩擦力は発生せず、材料シート
の収縮変形を阻止できないので、材料シートの貼り合わ
せ時に材料シートが不規則に変形するという問題が生じ
た。このような材料シートの貼り合わせ時に生じる変形
は、製品であるカードに反りやねじれと言った変形を生
じさせるので、生産上の大きく問題である。
【0004】また、貼り合わせる材料シートの合計厚さ
が許容範囲内ではあるが、ばらついて薄い場合、プレス
力が不足して成形品の接着不良や気泡の含有が発生する
という問題もあった。
【0005】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、PET樹脂のように製造時に延伸加工された材料
シートを貼り合わせてカードを作る場合においても、材
料シートの収縮変形に起因したそりやねじれ変形の発生
を防止し、良好なカードの製造を可能とする貼り合わせ
装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の問
題点を解決するため検討の結果、材料シートの貼り合わ
せ時にも、材料シートを収縮させず、逆に材料シートの
製造時と同様の延伸加工を組み合わせることによって良
好なプレス成形が可能なことに着目し、本発明を達成し
た。すなわち、本発明の貼り合わせ装置は、材料シート
を加圧、加熱して貼り合わせるための熱板として、先端
が平坦なプレス面となった凸部を備えた凸型熱板と、そ
の凸部を挿入可能で且つ底面が平坦なプレス面となった
凹部を備えた凹型熱板を用い、更に、前記凸部及び凹部
を取り囲む位置に、材料シートの、前記プレス面で貼り
合わせられる領域を取り囲んだ領域(以下外縁部とい
う)を固定するシート固定手段を設けるという構成とし
たものである。この構成によれば、シート固定手段によ
って材料シートの外縁部を固定した状態で、凸型熱板の
凸部を材料シートの上から凹型熱板の凹部に押し込み、
それによって材料シートを延伸し、その状態で凹部底面
と凸部先端のプレス面で材料シートを加圧、加熱して貼
り合わせることができ、従って、凹部底面と凸部先端の
プレス面で挟まれた材料シート部分はプレスと同時に放
射状に引き伸ばされ、分子レベルでの均一化により加工
後の変形が発生しなくなる。また、接着剤の塗布量が少
ない場合とか、厚さが薄くてプレス力が不足しがちな場
合でも、材料シート自体の張力によっても貼り合わせが
行われるので接着不良や気泡の含有が起きにくい。かく
して、凹部底面と凸部先端のプレス面で挟まれて貼り合
わせられた材料シート部分を、後工程で打ち抜いてカー
ドとすることにより、そりやねじれ変形等の極めて少な
い高品質のカードを製造できる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のカード製造用貼り合わせ
装置は、先端を平坦なプレス面とした凸部を備えた凸型
熱板と、前記凸部を挿入可能な大きさで且つ底面を平坦
なプレス面とした凹部を備えた凹型熱板と、前記凸型熱
板と凹型熱板の間に介在させた材料シートを前記凸部先
端のプレス面と前記凹部底面のプレス面とで加圧し接着
させるよう、前記凸型熱板と凹型熱板の一方を他方に向
かって押し付ける駆動装置と、前記凸部及び凹部を取り
囲む位置に配置され、材料シートの、前記プレス面で貼
り合わせられる領域を取り囲んだ領域を固定するシート
固定手段を有する構成とすることができる。そして、こ
の構成によれば、貼り合わせるべき材料シートを重ねた
状態で凹型熱板と凸型熱板の間に置き、シート固定手段
でその外縁部を固定した後、凹型熱板と凸型熱板を閉じ
ることで、凸型熱板の凸部先端のプレス面で材料シート
を引き伸ばしながら、その材料シートを凹型熱板の凹部
底面のプレス面に押し付け、加熱、加圧して貼り合わる
ことができ、そりやねじれ変形等のない、また接着不良
や気泡の含有が極めて少ないカードを製造できる。
【0008】ここで、前記シート固定手段を、凸型熱板
と凹型熱板の一方に形成された環状突起と、他方に形成
された環状溝で構成することができ、この構成とするこ
とで、凸型熱板と凹型熱板を閉じる際に、環状突起が材
料シートを環状溝に押し込んで、材料シートの外縁部を
自動的に固定することができる。
【0009】また、前記シート固定手段を、凸型熱板と
凹型熱板を取り囲む位置に互いに対向して設けられたク
ランプリング及びクランプリング受けと、該クランプリ
ングをクランプリング受けに対して押し付ける押圧手段
とを有する構成とすることができ、この構成では、凸型
熱板と凹型熱板との相対的な移動に関係なく、材料シー
トの外縁部をクランプリング及びクランプリング受けで
はさみ付けて固定できる。また、このクランプリング及
びクランプリング受けは、凸型熱板と凹型熱板とは別個
の部材であるので、加熱されることがほとんどなく、こ
のため材料シートの固定が確実となる利点が得られる。
【0010】本発明の貼り合わせ装置で製造する対象の
カードとしては、キャッシュカード、クレジットカー
ド、IDカード、プリペイドカード等の任意のプラスチ
ックカードを挙げることができる。また、このカードを
構成する材料シートの枚数は2枚以上であれば任意であ
る。更に、このカードは複数枚の材料シートのみによっ
て構成されるものに限らず、必要に応じ、固形物(IC
チップ、線材等)を埋め込んだ構成のものとしてもよ
い。また、固形物の埋め込み方式は、一部(端子等)が
カードの表面に露出する形でもよいし、全くカードの表
面に露出されない形でもよい。また、固形物を埋め込む
に当たっては、単に材料シート間に固定物を配置する形
でもよいし、材料シートに穴を形成しその穴内に固定物
を配置する形でもよい。材料シートの材質は特に制限さ
れないが、PET樹脂のように延伸加工を施したもので
あって、プレス時に不安定な変形を生じやすいものが、
本発明適用の効果が大きいので好ましい。複数枚の材料
シートの貼り合わせは、材料シート自体の溶着性を利用
したものでもよいし、材料シートに適当な接着剤、例え
ばホットメルト接着剤を塗布しておき、その接着剤を利
用して貼り合わせるものでもよい。
【0011】
【実施例】以下、図面に示す本発明の好適な実施例を説
明する。図1は本発明の一実施例によるカード製造用の
貼り合わせ装置の概略側面図であり、1はベース、2は
ベース1に固定して設けられた凹型熱板、3は凹型熱板
2に対向配置され、凹型熱板2に対して接近及び離間す
る方向に移動可能な凸型熱板、4はその凸型熱板3を凹
型熱板2に対して押し付けるための油圧シリンダ等の駆
動装置である。5は、貼り合わせるために重ねた状態と
した複数枚の材料シートであり、熱によって溶融する接
着剤を予め貼り合わせ面に塗布している。なお、必要に
応じ、材料シートの適当な位置をスポット的に仮接着し
ておいてもよい。材料シート5としては、図示したよう
に所定サイズにカットされたものに限らず、長い帯状の
ものを用いてもよい。
【0012】図2(a)、(b)はそれぞれ、凸型熱板
3及び凹型熱板2の対向面を上向きにして示す概略斜視
図、図3は凸型熱板3及び凹型熱板2による材料シート
の貼り合わせ動作を説明する概略断面図である。図2、
図3に示すように、凸型熱板3は、凹型熱板2に対向す
る面に、先端が平坦なプレス面11aとなった凸部11
と、その凸部11を取り囲む環状突起12を有してい
る。一方、凹型熱板2は、凸型熱板3に対向する面に、
凸部11を挿入させうる大きさで且つ底面を平坦なプレ
ス面13aとした凹部13と、その凹部13を取り囲み
且つ環状突起12を挿入させうる大きさの環状溝14を
備えている。ここで、凸部11の先端のプレス面11a
と凹部13の底面のプレス面13aは、材料シートの加
圧、加熱に用いられるもので、その上に、製造すべきカ
ードを1枚或いは複数枚並べることのできる大きさに作
られている。また、その凸部11の先端角部11b(平
坦面11aの四辺)と凹部13の入口の角部13bとは
材料シートが容易に滑って動くことができるよう、丸め
ている。環状突起12と環状溝14は、材料シートを挟
み込んですべらないように固定するためのシート固定手
段を構成するものであり、それぞれの角部12a、14
aは材料シートが滑らないように鋭利にしている。
【0013】次に、上記構成の貼り合わせ装置を用いた
貼り合わせ動作を説明する。図3(a)に示すように、
凸型熱板3を開いた状態で凹型熱板2の上に、貼り合わ
せるべき複数枚の材料シートを重ね合わせた状態の材料
シート5を乗せる。この時、凹型熱板2、凸型熱板3は
ともに所定温度に加熱している。次いで、凸型熱板3が
下降し、図3(b)、(c)、(d)に示す手順で材料
シート5を凹型熱板2との間でプレスして貼り合わせを
行う。すなわち、まず図3(b)に示すように、凸型熱
板3の環状突起12と凹型熱板2の環状溝14のそれぞ
れの角部12a、14aが材料シート5の外縁部をはさ
み付けて固定する。次に、図3(c)に示すように、凸
型熱板3の凸部11が材料シート5を押しながら凹部1
3に進入する。この時、材料シート5は外縁部を環状突
起12と環状溝14で固定されているので、放射状に引
き伸ばされ、延伸される。その後、図3(d)に示すよ
うに、凸部11先端のプレス面11aと凹部13底面の
プレス面13aとで材料シート5を加圧、加熱し、材料
シート間の接着剤を溶融させ、接合させる。そして、凸
部11先端のプレス面11aと凹部13底面のプレス面
13aとの隙間が所定の厚さになるまで圧縮し、適当な
時間経過後、その状態で凸型熱板3及び凹型熱板2の加
熱を停止し、両熱板の温度を低下させ、溶融した接着剤
を固化させて接着を確実とする。その後、凸型熱板3を
上昇させ、接合した材料シート5を取り出す。以上で1
回の貼り合わせ動作が終了する。
【0014】上記した熱プレス動作では、材料シート5
の、凸部11先端のプレス面11aと凹部13底面のプ
レス面13aとで加圧、加熱されて貼り合わせられる領
域は、プレスと同時に引き伸ばされ、分子レベルでの均
一化による加工後の変形が発生しなくなる。かくして、
材料シート5は、そりやひずみ変形等を生じることな
く、良好に貼り合わせられる。また、接着剤の塗布料が
少ない場合でも材料シート5自体の張力によっても貼り
合わせが行われるので、接着不良や気泡の包含が起きに
くい。かくして、材料シート5の貼り合わせ領域を、後
工程でカードに打ち抜くことにより、そりやひずみの無
い、且つ貼り合わせが確実で且つ残留気泡のほとんどな
い高品質のカードを製造できる。
【0015】図4は本発明の第二の実施例による貼り合
わせ装置を示す概略側面図、図5はその実施例における
材料シートの貼り合わせ動作を説明する概略断面図であ
り、図1〜図3に示す実施例と同一部品には同一符号を
付して示している。図4、図5に示す実施例の貼り合わ
せ装置も、図1に示す貼り合わせ装置と同様に、ベース
1に固定して設けられた凹型熱板2Aと、それに対向配
置され、上下動可能な凸型熱板3Aと、その凸型熱板3
Aを凹型熱板2Aに対して押し付けるための駆動装置4
を備えており、凸型熱板3Aと凹型熱板2Aのそれぞれ
の対向面には、図2に示す凸部11と凹部13と同一形
状の凸部11と凹部13が設けられている。
【0016】しかしながら、凸型熱板3A、凹型熱板2
Aには、環状突起、環状溝が設けられておらず、その代
わりに、凸型熱板3A、凹型熱板2Aを取り囲むよう
に、クランプリング21とクランプリング受け22が配
置されている。クランプリング受け22はその上面が凹
型熱板2Aの上面に一致する高さとなるように、ベース
1に固定されている。一方、クランプリング21は凸型
熱板3Aを保持して移動する移動板24に対して上下動
可能に保持され且つばね25によって下向きの力を付与
されるようになっている。ここで、ばね25は、クラン
プリング21を材料シート5を介してクランプリング受
け22に押し付け、その材料シート5を動かないように
固定するための押圧手段を構成するものであり、クラン
プリング21の取り付け高さ及びばね25の押圧力は、
図5(a)に示すように凸型熱板3Aを開いた状態では
クランプリング21の下面が凸部11の下面のプレス面
11aよりも下方に位置しており、その凸型熱板3Aを
移動板24によって下降させた時には、図5(b)に示
すように、まずクランプリング21が材料シート5をク
ランプリング受け22に押し付け、凸型熱板3Aの凸部
11が材料シート5に接触する時点ではクランプリング
受け22とクランプリング21で材料シート5を動かな
いように固定することができるように定められている。
【0017】次に、上記構成の貼り合わせ装置を用いた
貼り合わせ動作を説明する。図5(a)に示すように、
凸型熱板3A及びクランプリング21を開いた状態で凹
型熱板2A及びクランプリング受け22の上に材料シー
ト5を乗せる。この時、凹型熱板2A、凸型熱板3Aは
ともに所定温度に加熱している。次いで、クランプリン
グ21及び凸型熱板3Aが下降し、図3(b)、
(c)、(d)に示す手順で材料シート5を凹型熱板2
Aとの間でプレスして貼り合わせを行う。すなわち、ま
ず図5(b)に示すように、クランプリング受け22に
クランプリング21が材料シート5の外縁部をはさみ付
けて定位置に固定する。次に、図5(c)に示すよう
に、凸型熱板3Aの凸部11が材料シート5を押しなが
ら凹部13に進入する。この時、材料シート5は外縁部
をクランプリング受け22とクランプリング21で固定
されているので、放射状に引き伸ばされ、延伸される。
その後、図5(d)に示すように、凸部先端のプレス面
11aと凹部底面のプレス面13aとで材料シート5を
加圧、加熱し、材料シート間の接着剤を溶融させ、接合
させる。そして、凸部先端のプレス面11aと凹部底面
のプレス面13aとの隙間が所定の厚さになるまで圧縮
し、適当な時間経過後、その状態で凸型熱板3及び凹型
熱板2の加熱を停止し、両熱板の温度を低下させ、溶融
した接着剤を固化させて接着を確実とする。その後、凸
型熱板3を上昇させ、接合した材料シート5を取り出
す。以上で1回の貼り合わせ動作が終了する。
【0018】このように、この実施例でも、材料シート
5が引き伸ばされながらプレスされるので、そりやひず
み変形を生じることなく、良好に貼り合わせられ、ま
た、接着不良や気泡の包含も起きにくい。かくして、材
料シート5の貼り合わせ領域を後工程でカードに打ち抜
くことにより、そりやひずみ等の無い、且つ貼り合わせ
が確実で且つ残留気泡のほとんどない高品質のカードを
製造できる。
【0019】図4、図5に示す実施例では、材料シート
5の外縁部の固定にクランプリング21とクランプリン
グ受け22を用いている。この構成は、図1〜図3に示
す実施例で用いている環状突起12と環状溝14を用い
る場合に比べて次のような利点を有している。すなわ
ち、環状突起12と環状溝14とで材料シート5をはさ
み付けて固定する場合には、材料シート5の厚さが薄い
場合とか、材料シート5が軟らかい場合には十分な固定
力を確保できない場合があり、環状突起12と環状溝1
4の寸法を使用する材料シートに応じて正しく設定する
必要がある。これに対し、クランプリング21とクラン
プリング受け22を用いる場合には、このような制限が
なく、任意の厚さの材料シートを良好に固定できる。ま
た、環状突起12と環状溝14を用いた場合には、プレ
ス初期段階では、材料シート固定力の発生は材料シート
の曲げに対する反発力に依存しているため小さく、問題
となる場合があるが、クランプリング21とクランプリ
ング受け22を用いた場合には、凸型熱板3Aのプレス
動作に先行して固定を開始するので、プレス動作の初期
段階でも材料シートを十分な固定力で固定可能である。
【0020】なお、図4、図5に示す実施例では、クラ
ンプリング受け22を凹型熱板2Aとは別部品としてい
るが、この代わりに凹型熱板2Aとクランプリング受け
22とを一体構造としてもよい。しかしながら、図示実
施例のようにクランプリング受け22を凹型熱板2Aと
は別部品とした方が、クランプリング受け22が加熱さ
れず、従って、材料シート5の外縁部の加熱を避けるこ
とができるので好ましい。すなわち、材料シート5の外
縁部を加熱しないことで、溶融した接着剤が流れ出すこ
とを防止し、材料シート内の圧力を保持し、成形の精度
が向上するという新たな効果が得られる。更に、上記実
施例では、クランプリング21をクランプリング受け2
2に押し付けるための押圧手段としてばね25を用いた
が、この代わりにエアシリンダ等の他の機構を用いても
よい。
【0021】また、上記実施例では、プレス面11a、
13a及びそれを取り囲む位置に設けたシート固定手段
(環状突起と環状溝、或いは、クランプリングとクラン
プリング受け)をそれぞれ略矩形状としているが、これ
らは必ずしも略矩形状に限らず、適宜変更可能であり、
例えば円形としてもよい。
【0022】
【発明の効果】以上のように、本発明は、材料シートを
加圧、加熱して貼り合わせるための熱板として、先端が
平坦なプレス面となった凸部を備えた凸型熱板と、その
凸部を挿入可能で且つ底面が平坦なプレス面となった凹
部を備えた凹型熱板とを用い、更に、前記凸部及び凹部
を取り囲む位置に、貼り合わせるべき材料シートの外縁
部を固定するシート固定手段を設けたことにより、PE
T樹脂フィルムのように製造時に延伸加工されたため、
加熱した際に不安定な収縮変形が生じる材料シートを貼
り合わせる時においても、材料シートを収縮させること
なく、逆に材料シート製造時と同様の延伸加工を組み合
わせて貼り合わせ加工を行うことができ、このため、そ
りやねじれ等の発生を防止し、また接着不良や気泡残留
も防止して、材料シートの貼り合わせを行うことがで
き、高品質のカードを製造できるという効果を有してい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるカード製造用の貼り合
わせ装置の概略側面図
【図2】(a)、(b)はそれぞれ、図1の実施例に用
いた凸型熱板及び凹型熱板を、対向面を上向きにして示
す概略斜視図
【図3】(a)、(b)、(c)、(d)は、図1の実
施例における凸型熱板と凹型熱板による材料シートの貼
り合わせ動作を説明する概略断面図
【図4】本発明の第二の実施例によるカード製造用の貼
り合わせ装置の概略側面図
【図5】(a)、(b)、(c)、(d)は、図4の実
施例における凸型熱板と凹型熱板による材料シートの貼
り合わせ動作を説明する概略断面図
【符号の説明】
1 ベース 2、2A 凹型熱板 3、3A 凸型熱板 4 駆動装置 5 材料シート 11 凸部 11a プレス面 12 環状突起 13 凹部 13a プレス面 14 環状溝 21 クランプリング 22 クランプリング受け 24 移動板 25 ばね

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端を平坦なプレス面とした凸部を備え
    た凸型熱板と、前記凸部を挿入可能な大きさで且つ底面
    を平坦なプレス面とした凹部を備えた凹型熱板と、前記
    凸型熱板と凹型熱板の間に介在させた材料シートを前記
    凸部先端のプレス面と前記凹部底面のプレス面とで加圧
    し接着させるよう、前記凸型熱板と凹型熱板の一方を他
    方に向かって押し付ける駆動装置と、前記凸部及び凹部
    を取り囲む位置に配置され、材料シートの、前記プレス
    面で貼り合わせられる領域を取り囲んだ領域を固定する
    シート固定手段を有するカード製造用貼り合わせ装置。
  2. 【請求項2】 前記シート固定手段が、前記凸型熱板と
    凹型熱板の一方に形成された環状突起と、他方に形成さ
    れた環状溝で構成されることを特徴とする請求項1記載
    のカード製造用貼り合わせ装置。
  3. 【請求項3】 前記シート固定手段が、前記凸型熱板と
    凹型熱板を取り囲む位置に互いに対向して設けられたク
    ランプリング及びクランプリング受けと、該クランプリ
    ングをクランプリング受けに対して押し付ける押圧手段
    とを有することを特徴とする請求項1記載のカード製造
    用貼り合わせ装置。
JP16171298A 1998-06-10 1998-06-10 カード製造用貼り合わせ装置 Pending JPH11348130A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6374132B1 (ja) * 2018-04-06 2018-08-15 信越エンジニアリング株式会社 貼合デバイスの製造装置及び貼合デバイスの製造方法
CN110712359A (zh) * 2019-11-20 2020-01-21 凌帕新能源科技(上海)有限公司 电池壳体及其成型方法、冲压装置

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