JPH10166771A - 非接触型icカードとその製造方法 - Google Patents

非接触型icカードとその製造方法

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JPH10166771A
JPH10166771A JP8353360A JP35336096A JPH10166771A JP H10166771 A JPH10166771 A JP H10166771A JP 8353360 A JP8353360 A JP 8353360A JP 35336096 A JP35336096 A JP 35336096A JP H10166771 A JPH10166771 A JP H10166771A
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card
contact type
opening
center core
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Nobuyuki Takahashi
伸幸 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ICモジュールを内包した非接触型ICカー
ドにおいて、ICカード表面にICモジュール形状が現
れないICカードおよびその容易な製造方法を提供す
る。 【解決手段】 センターコアとなるプラスチックシート
に、ICモジュールを嵌合する開孔を形成し、当該開孔
に樹脂モールドされたICモジュールを嵌め込んで、オ
ーバーシートを積層する際に、センターコアの開孔とI
Cモジュールの外周により形成されるクリアランス内に
液状の接着剤またはゲル状の樹脂組成物を充填すること
により、モジュールとセンタコアシートを固着すること
によって、非接触型ICカードの製造が容易になり、ま
た、ICカードの表面をICモジュールの影響がない平
滑な面とすることができ、かつICカードの強度向上に
より、曲げ変形による動作不良の発生が減少する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ICモジュール
のような偏平な電子部品をカード基材内に内包したカー
ド、特に非接触型ICカードとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチック製のカード基材内に、IC
モジュールを内包し外部との信号の授受を端子板を介し
て行うカードは、接触型ICカードとして知られ、既に
広く使用されている。一方、最近、非接触型ICカード
と言われ、外部装置と端子板を介せずに、信号の授受を
行うICカードが使用されるようになってきた。このよ
うな非接触型ICカードは、コアシートに開孔を形成
し、これにICモジュールを嵌め込みオーバーシートを
重ねて熱圧成型して製造するのが一般的である。接触型
ICカードの場合は内部にICモジュールが内包されて
いても表面にモジュールよりも大きい端子板が設けられ
ているので、内部のICモジュールがカード表面に凹凸
等の変形を生じさせる問題はない。
【0003】ここで、カード基材は、厚みが0.76m
m程度に形成された硬質塩化ビニル(PVC)シートな
どの絶縁性のプラスチックシート積層体が選択されるこ
とが多い。従来の接触型ICカードでは、単一層のカー
ド基材にざぐり等により凹部が形成され、この凹部に上
述のICモジュール10を埋設し装着するか、あるいは
カード基材を3層のシート構成として、センターコアと
なるプラスチックシートにICモジュールが嵌合する孔
を打ち抜き、これにモジュールを嵌め込みオーバーシー
トと熱圧プレスすることによりICカードが得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、非接触型IC
カードの場合は、表面に端子板がないので、従来と同様
な方法でICモジュールの埋め込みを行うと、モジュー
ルのある部分の表面に凹凸が生じ、外観上もICモジュ
ールの形状が浮き彫り状に現れ好ましくない。また、従
来のように、センターコアとなる基材にICモジュール
が嵌合する孔を打ち抜き、これにICモジュールを嵌め
込み、オーバーシートを積層すると、その工程中にモジ
ュールが嵌合した孔から抜けたり、位置がずれることが
生じ張り合わせ不良や、カードの外観を悪くするなどの
問題が生じる。また、これを改善するため、モジュール
上に補強用のシートを使用する場合には、補強用のシー
トとプラスチックシートとの接着性が弱くなり、層間剥
離等によりカードとしての強度や外観を損なうことがあ
る。そこで、本発明は非接触型のICカードにおいて、
カード表面に凹凸の形状が現れないカードおよびその製
造方法を研究し本発明の完成に至ったものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明請求項1の発明は、複数枚のプラスチックシー
トが積層され形成されたカード基材内にICモジュール
が内包されている非接触型ICカードであって、コイル
部とICチップが一体平面状に樹脂モールドされたIC
モジュールがセンターコアとなるプラスチックシートに
開けられた開孔内に嵌合されており、センターコアシー
ト開孔と当該開孔内のICモジュールとが形成するクリ
アランス内には接着剤又は樹脂組成物が充填されている
ことを特徴とする非接触型ICカード、にある。かかる
非接触型ICカードであるため、強度が高く、また、カ
ード表面に凹凸形状が現れることがない。
【0006】また、上記課題を解決するための本発明請
求項2の発明は、カード基材内にICモジュールが内包
された非接触型ICカードの製造方法において、(1)
センターコアとなるプラスチックシートにICモジュー
ルが嵌合する開孔を形成する工程、(2)当該開孔内に
コイル部とICチップが一体平面状に樹脂モールドされ
たICモジュールを嵌め込む工程、(3)センターコア
の開孔とICモジュールが形成するクリアランス内に液
状の接着剤又は樹脂組成物を充填して乾燥する工程、
(4)センターコアとなるプラスチックシート面上に積
層されるオーバーシートを重ねてプレス成型する工程、
を順に行うことを特徴とする非接触型ICカードの製造
方法、にある。かかる製造方法であるため、表面に凹凸
形状が現れることがないICカードを容易に製造するこ
とができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明することとする。図7は、非接触型のIC
モジュールを示す図である。非接触型のICモジュール
10は、外部との信号の授受を電界の作用により行うた
め、ICチップ11の周囲に円形の捲線コイル12が形
成されているのが通常である。コイル部分は、30〜5
0μm径の細線が多重多層に巻かれて形成されている。
外部装置との信号の授受を確実に行うため、装置との作
動距離が大きくなる場合には、アンテナの役割をするコ
イル部分の外形も大きくなる。また、ICチップはその
機能に応じて大きくなり、コンデンサー13等の装置が
付加される場合もある。コイル部分とICチップは細線
で結合されている。図7(A)は、外部装置と10cm
程度の距離での操作を目的とする遠隔操作用途のICモ
ジュールで外径は30mm程度となる。また、図7
(B)と(C)は5cm程度の距離での操作を可能とす
る近距離操作用途で、(C)は単純な機能のみを行うの
で、ICチップも小型化されている。モジュールの外径
は15〜18mm程度である。
【0008】このようなICモジュールは、捲線コイル
部とICチップを一体にして、エポキシ樹脂等の熱可塑
性または熱硬化性の樹脂でモールドされている。モール
ド後のモジュールの厚みは、0.45mm〜0.60m
m程度であって、コイルおよびICチップの上下面は樹
脂で完全に覆われ平行な平滑面にされている。コイル外
周部分にも0.5mm〜2.0mm程度の幅でリング状
にモールド樹脂のみからなる部分14が形成されてい
る。このようなICモジュールは、コイルおよびICチ
ップを平面な金属板上に置いて溶融または未硬化樹脂を
流し、さらに上面から金属板で平行に押さえて樹脂を硬
化させ、硬化後にリング状の抜き刃で打ち抜いて形成さ
れる。
【0009】図1は、本発明の非接触型ICカードを説
明する断面図である。図1(A)は、カード基材の中心
層となるセンターコア21に開孔(貫通孔)が形成さ
れ、その中にICモジュール10が嵌め込まれ、センタ
ーコアの上下面にオーバーシート22,23が積層され
ている状態を示している。本発明の特徴は、このセンタ
ーコアの開孔内に嵌合されたICモジュールとセンター
コアの開孔が形成するリング状のクリアランス内に液状
の接着剤またはゲル状の樹脂組成物が充填されていて、
カードの強度を高めるとともに表面平面性を良くし、ま
た、カードの製造工程を円滑にしていることにある。図
1(B)は、本発明の他の実施例を示し、カード基材の
中心層となるセンターコア21に開孔(非貫通孔)が形
成され、その中にICモジュール10が嵌め込まれて、
クリアランス内に接着剤またはゲル状の樹脂組成物が充
填され、センターコアの上下面にオーバーシート22,
23が積層されている状態を示している。図1(C)
は、本発明のさらに他の実施例を示し、カード基材の中
心層となるセンターコア21に開孔(非貫通孔)が形成
され、その中にICモジュール10が嵌め込まれて、ク
リアランス内に接着剤またはゲル状の樹脂組成物が充填
され、センターコアの上面にのみオーバーシート22が
積層されている状態を示している。
【0010】次に、本発明の非接触型ICカードの製造
方法を、図2ないし図5を参照して説明することとす
る。図2は、本発明の非接触型ICカードの製造工程を
示す斜視図である。まず、図2(A)のように、センタ
ーコアとなるプラスチックシート21にICモジュール
10が嵌合する開孔21hを打ち抜き等の手段により形
成し、ICモジュールを嵌め込む。ICモジュールと開
孔の大きさは、ほぼ、同径であるが、一般には多少のク
リアランスがあって開孔の方を僅かに大きくするのが良
い。すなわち、経験によればクリアランス量は、モジュ
ール径に応じて以下のように変化させるのが作業性やカ
ードの耐久性上好ましい。 モジュール直径 16.0mm 18.0mm 32.0mm 開孔直径 16.2mm 18.3mm 32.5mm クリアランス量 0.2mm 0.3mm 0.5mm
【0011】なお、ICカードにおける開孔の位置は、
現在まで非接触型ICカードの規格が定められていない
ので特に規制されることはない。非接触型の場合、特に
一定の装置に対して特定の位置関係にICチップがある
ICカードを挿入しなければならないという問題がない
ので、開孔の位置を自由に設定しても問題を生じること
は少ない。図2(B)は、センターコアにICモジュー
ルが嵌め込まれた状態を示している。ICモジュールの
周囲には、僅かな幅でクリアランス21cが生じてい
る。
【0012】次に、ICモジュールが嵌め込まれたセン
ターコアのICモジュール10とセンターコア21の開
孔との間のクリアランス21c内に液状の接着剤16を
滴下して、ICモジュールを周囲のセンターコアシート
に仮着させる(図2(C))。この工程では、薄厚のI
Cモジュールが薄層のプラスチックシートに嵌合してい
るだけなので、過度の圧力がかかるとICモジュールが
脱落したり、位置ずれを生じるので注意して行う必要が
ある。実際の製造プロセスでは、センターコアの開孔内
にICモジュールを嵌め込み、接着剤を塗布する工程を
円滑に行う装置的な工夫が必要と考えられる。必要によ
り加熱しまたは室温で乾燥させることで接着剤が固化し
ICモジュールはセンターコアの開孔内に固定される。
なお、液状の接着剤の代わりにゲル状の樹脂組成物を使
用することも可能である。
【0013】ここで、ICモジュールとセンターコア開
孔の形状について考察して見る。図5は、ICモジュー
ルとセンターコアシートを抜き刃で打ち抜く状態を示す
図である。一般に、樹脂モールドされた非接触型ICモ
ジュールの抜き刃による打ち抜きとセンターコアシート
の開孔の抜き刃による打ち抜きは、図5の関係になる。
すなわち、円形の抜き刃15で打ち抜いた場合であって
も、樹脂モールドした非接触型ICモジュールを打ち抜
いた場合(図5(A))は、モジュールは刃に押されて
反るため抜き刃の入る面と逆の面が広くなり、打ち抜い
たモジュール10の断面形状は僅かではあるが上側の面
積が狭い台形状となっている。一方、塩ビのセンターコ
アシートを円形の抜き刃15で打ち抜いた場合(図5
(B))は、コアシート21は抜き刃の入る面が刃のテ
ーパーに押し広げられて上側の面積が広い逆台形状とな
る。従って、このような開孔にICモジュールを嵌め込
む場合は、図5(C)のようにセンターコアシートの広
い開孔側にICモジュールの広い面積側の面が位置する
ように嵌め込むことが好ましい。
【0014】図3は、本発明の非接触型ICカードの製
造工程を示す断面図である。図3(A)から(C)は斜
視図と断面図の相違はあるものの、図2と一部重複した
工程を示している。次いで、図3(C)のように、クリ
アランス21c内に接着剤16を滴下し乾燥すると接着
剤はICモジュールとその周囲のセンターコアに付着し
て両者を固定した位置関係に維持するようになる。すな
わち、センターコアに振動や動揺を与えてもICモジュ
ールが脱落したり位置ずれを生じることがなくなる。な
お、ICモジュールは最終的には、上面または上下面に
積層されるオーバーシートによってセンターコアのシー
ト内に固定されるので、この工程の固着はICモジュー
ルの脱落や移動を避ける目的であり、接着剤による本格
的な接着を目的とするものではない。
【0015】このICモジュールが装着されたプラスチ
ックシートの上下面にオーバーシート22,23を積層
した後(図3(D))、平滑な型板用金属板31,32
間にカード基材を挿入して加熱加圧して一体に成型する
(図3(E))。これにより、接着剤は熱溶融性のもの
であれば、溶融して硬質塩化ビニル樹脂層と一体にな
り、溶融しないものであっても加圧により硬質塩化ビニ
ル樹脂層と同一の平面状態になる。少なくとも熱プレス
の状態では、高温高圧の状態であり、カード基材の上下
面は金属板平面と完全な平行平面な状態にあると考えら
れ、型板から外した後に凹凸が生じるのは、その後の平
衡状態の変化に基づくものと考えられる。熱プレス機か
ら取り出したカード基材はカード形状に型抜きされて、
単一のICカードとなる(図3(F))。なお、図3の
場合は、1枚のカードのみが図示されているが、実際に
は、平面上に多面付けされたシート(通常5列6行の3
0面付け程度)が使用される。プレスの際も金属板を数
段に重ねて数枚のカード基材を同時に成型するのが通常
の方法である。成型加熱温度は積層材料によって異なる
が、硬質塩化ビニールシートの場合は、150°C程度
の加熱が必要である。
【0016】図4は、本発明の非接触型ICカードの他
の製造工程を示す断面図である。この場合は、まず、図
4(A)のように、センターコアとなる基材21にIC
モジュールが嵌合する孔(非貫通孔)を、ざぐり機によ
り穿設する。次いで、この孔にICモジュールを嵌め込
み(図4(B))、ICモジュールと開孔との間に生じ
るクリアランス21c内に接着剤またはゲル状の樹脂組
成物を充填する(図4(C))。その後は、図3の場合
と同様に成型する。但し、この製造方法の場合は、セン
ターコアのICモジュールが嵌め込まれる部分の下部に
は薄肉のコアシート21tが残存しているので、ICモ
ジュールの形状が、カード表面に凹凸を与える影響は少
ない。従って、センターコアの下面に積層するオーバー
シートを省略することも可能である。なお、図4の製法
の場合はICモジュールが孔の位置から脱落することは
少ないが、加工工程中の衝撃等によりICモジュールが
カード基材の孔位置からずれることを皆無とすることは
困難である。
【0017】
【実施例】
(材質に関する実施例) (1)カード基材;カード基材は、通常は硬質の塩化ビ
ニルシートが使用されるが、特に塩化ビニルシートであ
ることに限定されない。ポリプロピレンやポリエステル
樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート、スチレン系樹脂
あるいはこれらの混合物の樹脂シートであってもよい。
塩化ビニルシート以外のものでは加熱による自己融着性
が乏しいので、カードシート層相互の積層には接着剤を
介して行うのが適当である。 (2)ICモジュールのモールド樹脂としては、モジュ
ールを湿気、衝撃や汚染などの外部環境から保護する役
割を果たすものが必要で、耐熱性、耐湿性、低応力化な
どの特性が求められる。また、生産性の問題より、高流
動性、高硬化性、低熱膨張性が必要となる。これらの要
求を満足する材料としては、ノボラック型エポキシ樹
脂、酸無水化物型エポキシ樹脂、シリコーン変性エポキ
シ樹脂などのエポキシ樹脂がある。
【0018】(3)ICモジュールとセンターコアシー
トを接着する接着剤や樹脂組成物にも各種のものが使用
できる。一般には充填剤や顔料を含まない透明なエポキ
シ系やシアノアクリレート系、塩酢ビ系の溶剤型のもの
が使用される。また、常温硬化型のウレタン系接着剤や
熱硬化型の接着剤であってもよい。樹脂材料組成物とし
ては、未硬化のポリエステル樹脂やアクリル系粘着剤が
使用できる。
【0019】(非接触型ICカード製造に関する実施
例)5行6列にカードを配置することができるカードの
センターコアとなる無可塑硬質塩化ビニルシート(ガラ
ス転移温度Tg;150°C、厚さ;0.56mm)の
各ICモジュール配置位置に、ICモジュールを嵌合す
るための直径16.8mmの円形開孔30個を所定位置
に抜き刃により打ち抜き形成した。当該打ち抜きにより
開孔が形成されたプラスチックシートを平坦な真空吸引
盤上に載置した状態で、ICモジュールを位置規制して
各嵌合用開孔に嵌め込んだ。ICモジュールは直径1
6.6mmの円形であって、熱可塑性のエポキシ樹脂で
全体がモールドされており、その厚みは、0.56mm
である。ICモジュールの周囲には、0.1mmの幅で
円形のクリアランスができている。次に、液状の接着剤
(コニシボンド株式会社製「プライマー80」)を当該
クリアランス内に滴下して充填し室温に放置して乾燥し
た。その結果、ICモジュールはセンターコアシートに
固定された。
【0020】ICモジュールがセンターコアシートに固
定した後、当該センターコアとなるシートの上下に、厚
さ0.12mmの塩化ビニルシートを積層し、さらにそ
の両側を表裏面が鏡面状のステンレス板に挟んで、熱プ
レスを行った。最高温度150°Cまで昇温させ、15
分間のプレス後カード基材を取り出し個別のICカード
の大きさに打ち抜き、厚さ0.76mmのICカードを
得た。
【0021】(非接触型ICカード製造に関する比較
例)上記実施例と同一条件で、但し、クリアランス内に
接着剤を充填せずに、比較例の非接触型ICカードを試
作した。
【0022】(ICカードの評価に関する実施例) 上記実施例および比較例により得られた非接触型IC
カード各1枚について、表面粗さ計(日本真空技術株式
会社製「Dektak3030」)によりICモジュー
ル埋め込み部分であってICモジュールの中心部をとお
る位置で、凹凸部の表面粗さを測定した。その結果は、
図6に見られるように、本発明の実施例のサンプルで
は、図6(A)のように最高部の高さが23.0μmで
あるのに対し、比較例では、図6(B)のように46.
9μmの高さの凹凸形状が現れた。 上記実施例および比較例により得られた非接触型IC
カード各30枚について、各サンプルカード基材(長辺
方向の長さ:54.0mm)に対して曲げ試験を行っ
た。曲げ試験は、ADL条件(曲げたわみ量:14.5
mm)でカードの長辺方向に曲げ応力を印加し、30回
/分の速度で各々1000回のベンディングを行い、そ
の後、各サンプルの動作不良の有無を調べた。その結
果、実施例のICカードでは動作不良を生じることが無
かったのに対し、比較例では、2枚の動作不良が発生し
た。
【0023】
【発明の効果】本発明の非接触型ICカードではICモ
ジュールが接着剤により、センターコアシートの開孔内
に固定されているので、カード基材に対するICモジュ
ールの固着が強固になされ、カードの曲げに対する外圧
に対して動作不良を生じることが少ない。また、成型後
もカード表面にICモジュールの凹凸形状が現れないの
で平滑で厚みが均一、かつ美麗なカードを得ることがで
きる。また、本発明の非接触型ICカードの製造方法で
は、製造工程でのICモジュールの脱落や位置ずれが防
止され、このような特性を有するICカードを容易に製
造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の非接触型ICカードを示す断面図で
ある。
【図2】 本発明の非接触型ICカードの製造工程を示
す斜視図である。
【図3】 本発明の非接触型ICカードの製造工程を示
す断面図である。
【図4】 本発明の非接触型ICカードの他の製造工程
を示す断面図である。
【図5】 ICモジュールとセンターコアシートを抜き
刃で打ち抜く状態を示す図である。
【図6】 実施例と比較例の非接触型ICカードの表面
を表面粗さ計で測定したチャート図である。
【図7】 非接触型ICモジュールを示す図である。
【符号の説明】
10 ICモジュール 11 ICチップ 12 コイル 13 コンデンサー 14 リング状のモールド樹脂部分 15 抜き刃 16 接着剤または樹脂組成物 21 センターコア 21c クリアランス 21h センターコア開孔 21t センターコアの薄肉残存部 22,23 オーバーシート 31,32 金属板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚のプラスチックシートが積層され
    形成されたカード基材内にICモジュールが内包されて
    いる非接触型ICカードであって、コイル部とICチッ
    プが一体平面状に樹脂モールドされたICモジュールが
    センターコアとなるプラスチックシートに開けられた開
    孔内に嵌合されており、センターコアシート開孔と当該
    開孔内のICモジュールとが形成するクリアランス内に
    は接着剤又は樹脂組成物が充填されていることを特徴と
    する非接触型ICカード。
  2. 【請求項2】 カード基材内にICモジュールが内包さ
    れた非接触型ICカードの製造方法において、(1)セ
    ンターコアとなるプラスチックシートにICモジュール
    が嵌合する開孔を形成する工程、(2)当該開孔内にコ
    イル部とICチップが一体平面状に樹脂モールドされた
    ICモジュールを嵌め込む工程、(3)センターコアの
    開孔とICモジュールが形成するクリアランス内に液状
    の接着剤又は樹脂組成物を充填して乾燥する工程、
    (4)センターコアとなるプラスチックシート面上に積
    層されるオーバーシートを重ねてプレス成型する工程、
    を順に行うことを特徴とする非接触型ICカードの製造
    方法。
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