JPH11348082A - 射出成形型及び射出成形品の製造方法 - Google Patents
射出成形型及び射出成形品の製造方法Info
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- JPH11348082A JPH11348082A JP15298098A JP15298098A JPH11348082A JP H11348082 A JPH11348082 A JP H11348082A JP 15298098 A JP15298098 A JP 15298098A JP 15298098 A JP15298098 A JP 15298098A JP H11348082 A JPH11348082 A JP H11348082A
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Abstract
に型片を離間させる距離が短くて足り、小型の射出成形
機を使用することが可能であり、且つ単位時間当たりの
生産個数が多く、さらにランナの成形物の排出が確実で
ある射出成形型を開発する。 【解決手段】 固定側型片5と、移動側型片7を持ち、
その中間に中間型片6が配されている。固定側型片5と
中間型片6の間で前段側成形キャビティ21が形成さ
れ、中間型片6と移動側型片7の間によって後段側成形
キャビティ22が形成されている。中間型片6には、中
間型貫通ランナ40が設けられている。中間型貫通ラン
ナ40の中心は、断面積が極小および又は最小であり、
さらに断面積が急変し、軟化点以上に加熱可能である。
射出成形型1を開くと中間型貫通ランナ40の中心部分
でランナの成形物が分断される。そのため中間型貫通ラ
ンナから抜き出すのに要する型片同士の離間距離が短
い。
Description
ものであり、より詳細には積み重ね金型と称される成形
キャビティを多段に有する射出成形型に関するものであ
る。
として、射出成形が広く普及している。また特に、管継
手等の幅の狭い製品を大量生産する場合には、積み重ね
金型と称される成形キャビティを前後方向に多段に有す
る射出成形型が使用される。積み重ね金型の一般的な構
成は、例えば日本プラスチック加工技術協会発行の19
85年版「射出金型設計・製作の理論と実際」に開示さ
れている。
(スプル部を含む)がホットランナとなった構造が採用
される場合が多いが、ホットランナ形式の射出成形型
は、ヒータを内蔵するため構造が複雑であり、金型製作
費が高いという欠点がある。そこで総成形個数が比較的
少ない場合には、コールドランナを主体とする射出成形
型が使用される。
とする射出成形型を模式的に表現した断面図である。図
6は、図5の射出成形型を型開きした際の断面図であ
る。図7は、図5の段階から更に型を開いて成形品を取
り出す際の射出成形型の断面図である。
管継手を成形する積み重ね金型であり、大きく分けて固
定側型片101と、移動側型片103を持ち、その中間
に中間型片102が設けられている。射出成形型100
は、型締め時には、図5の様に固定側型片101、中間
型片102及び移動側型片103が一体となり、型開き
時には、図6,7の様にこれら三者の間が分割される。
101と中間型片102の間で前段側成形キャビティ1
05が形成されている。また同じく中間型片102と移
動側型片103の間によって後段側成形キャビティ10
6が形成されている。
の構成について説明する。なお本明細書においては、ラ
ンナと言う場合にはスプル部を含む。積み重ね金型にお
いては、独立した成形キャビティ105,106が中間
型片102を挟んで前後方向に二段に設けられているの
で、後段側成形キャビティ106に樹脂を注入するため
には、中間型片102を貫通する中間型貫通ランナ11
0を設ける必要がある。
た中間型片102を貫通する中間型貫通ランナ110
は、スプル部107から直線的に設けられている。すな
わち固定側型片101には公知のスプルブッシュが設け
られているが、スプルブッシュの末端が中間型貫通ラン
ナ110の始端部と直接的に接し、中間型貫通ランナ1
10はスプル部107と同心的に延びている。またスプ
ル部107は、公知のコールドランナ形式の金型と同様
に中間型片102側に向かって開くテーパ形状が形成さ
れている。中間型貫通ランナ110も前記したスプル部
107と同様の形状であり、固定側型片101に開口す
る部位は断面積が小さく、移動側型片103に向かって
暫時断面積が広がるテーパ形状となっている。また中間
型貫通ランナ110の末端側、より詳細には中間型貫通
ランナ110に連続する移動側型片103の一部には、
樹脂溜まり111が形成されている。樹脂溜まり111
は、アンダーカット形状となっておりランナロックとし
て機能する。
ナ110の末端は、それぞれ横方向ランナ115,11
6が延び、成形キャビティ105,106に至ってい
る。すなわち横方向ランナ115は、固定側型片101
と中間型片102の開き面に設けられたものであり、ス
プル部107に対して垂直方向に延び、前段側成形キャ
ビティ105に連通している。中間型貫通ランナ110
の末端に設けられた横方向ランナ116についても同様
であり、中間型片102と移動側型片103の開き面に
設けられたものであり、中間型貫通ランナ110に対し
て垂直方向に延び、後段側成形キャビティ106に連通
している。
ぞれ突き出しピン125,126が突出される。また樹
脂溜まり111にも突き出しピン127が突出される。
説明する。射出成形型100は、図示しない射出成形機
に取り付けられ、スプル部107から溶融樹脂が充填さ
れる。そして溶融樹脂が固化すると図6の様に移動側型
片103及び中間型片102を固定側型片101から離
間させる。この時のランナの成形物の様子は図6の通り
であり、ランナの成形物は、ノズル部分及び固定側型片
101と中間型片102の接合面の二箇所で切断され
る。すなわち固定側型片101と中間型片102が分離
する際に、スプル部107の成形物120が図示しない
ノズルから切れ離れる。そしてスプル部107の成形物
120は、横方向ランナ115と共に中間型片102に
引っ張られて固定側型片101のスプル部107から抜
ける。
分離する際に、中間型貫通ランナの成形物121は、最
も断面積の小さい固定側型片101と中間型片102の
接合面で切れる。そして中間型貫通ランナの成形物12
1は、横方向ランナ116と共に樹脂溜まり111がラ
ンナロックとなって移動側型片103側に付着して移動
し、中間型貫通ランナ110から抜け出る。
方向ランナ115と一体となったスプル部の成形物12
0を落下させる。また成形キャビティ105,106の
成形品122,123及び中間型貫通ランナの成形物1
21及び横方向ランナ116は、突き出しピン125,
126,127によって押され、射出成形型100を離
れて落下する。
100は、積み重ね金型の構成として普通に採用されて
いる構成であるが、前記した「射出金型設計・製作の理
論と実際」にも説明されている様に、特に長い型開きス
トロークを持つ成形機を要するという問題点がある。す
なわち従来技術の射出成形型100は、スプル部の成形
物120と、中間型貫通ランナの成形物121をそれぞ
れ固定側型片101と中間型片102から抜き出して落
下させる。そのため成形機の型開きストロークは、少な
くともスプル部の成形物120の長さと中間型貫通ラン
ナの成形物121の長さの合計の長さを要することとな
る。また従来技術の射出成形型100では、中間型貫通
ランナの成形物121は、固定側型片101と中間型片
102の接合面で切られ、移動側型片103に付いて移
動する。そのため中間型貫通ランナの成形物121の長
さは、中間型片102以上の長さを持ち、全長が長い。
そして従来技術の射出成形型100では、この長い中間
型貫通ランナの成形物121を、中間型片102と移動
側型片103の間に引き出さして落下させるので、中間
型片102と移動側型片103の間には、少なくとも中
間型片102の厚さを越える空隙を設ける必要がある。
また従来技術の射出成形型100を使用して成形を行う
と、固定側型片101、中間型片102,移動側型片1
03の間を広く開かなければランナの成形物を排出する
ことができないので、型開きに時間がかかり、単位時間
当たりのショット数が少なくならざるを得ない。そのた
め従来技術の射出成形型は、単位時間当たりの生産個数
が少ないという不満がある。
スプル部107の成形物120が抜け残ってスプル部1
07内に残ってしまうことがあり、ランナの成形物の排
出に確実性を欠くという問題点があった。
点に着目し、成形物を離型する際に型片を離間させる距
離が短くて足り、小型の射出成形機を使用することが可
能であり、且つ単位時間当たりの生産個数が多く、さら
にランナの成形物の排出が確実である射出成形型の開発
を課題とするものである。また合わせて本発明は、小型
の射出成形機を使用することが可能であり、且つ単位時
間当たりの生産個数が多く、さらにランナの成形物の排
出が確実である射出成形型方法の開発を課題とするもの
である。
決するための請求項1に記載の発明は、少なくとも固定
側型片と移動側型片とその両者の間に配された中間型片
を有し、該中間型片を挟む前後の位置にそれぞれ独立し
た成形キャビティを有すると共に、中間型片を貫通して
移動側型片側の成形キャビティに通じる中間型貫通ラン
ナを有する射出成形型において、前記中間型貫通ランナ
は、その中間部に切断部位が設けられていることを特徴
とする射出成形型である。
ビティを多段に有する積み重ね金型である。そして本発
明の射出成形型では、中間型貫通ランナを有するが、当
該中間型貫通ランナはその中間部に切断部位が設けられ
ている。そのため本発明の射出成形型では、中間型貫通
ランナの成形物は、中間部分で二つに分断される。した
がって中間型貫通ランナを抜き出すのに要する型片の離
間距離は小さく、射出成形機のストロークは短くて足
る。
記載の発明は、固定側型片にはスプル部が設けられ、ス
プル部の少なくとも一部は保温又は加熱可能であること
を特徴とする請求項1に記載の射出成形型である。
型と同様に固定側型片にはスプル部が設けられている
が、特に本発明では、スプル部の少なくとも一部は保温
又は加熱可能である。言い換えると、スプル部の少なく
とも一部がホットランナ構造となっている。そのため本
発明では、スプル部の成形物が短く、スプル部から抜き
出すのに要する型片の離間距離が小さい。
記載の発明は、中間型貫通ランナの中間部に断面積が最
小および又は極小の部位が設けられ、当該最小および又
は極小断面積の部位で切断部位が形成されていることを
特徴とする請求項1又2に記載の射出成形型である。
ナの中間部に断面積が最小および又は極小の部位が設け
られ、当該最小および又は極小断面積の部位で切断部位
が形成されている。ここで断面積が極小とは、周辺部に
比べて断面積が小さくなっていることを言う。一方断面
積が最小とは、中間型貫通ランナのなかで断面積が最小
であることを指す。中間型貫通ランナは、型を開いた
時、強度の弱い断面積が最小および又は極小の部位で確
実に切れる。そのため中間型貫通ランナの成形物は、中
間部分で確実に二つに分断される。したがって中間型貫
通ランナを短くして取り出すことができ、中間型貫通ラ
ンナから抜き出すのに要する型片の離間距離が小さい。
載の発明は、中間型貫通ランナの中間部に断面積の急変
部が設けられ、当該断面積の急変部位で切断部位が形成
されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
に記載の射出成形型である。
ナの中間部に断面積の急変部が設けられている。そのた
め中間型貫通ランナは、型を開いた時、断面積の急変部
に応力が集中し、当該部位が切れる。そのため中間型貫
通ランナの成形物は、中間部分で確実に二つに分断され
る。したがって中間型貫通ランナから抜き出すのに要す
る型片の離間距離が小さい。
求項5に記載の発明は、中間型貫通ランナの中間部は保
温又は加熱可能であり、当該保温又は加熱可能部位によ
って切断部位が形成されていることを特徴とする請求項
1乃至4のいずれかに記載の射出成形型である。
ナの中間部に保温又は加熱可能の部位が設けられてい
る。そのため型内において、当該部位の成形品は他の部
位に比べて温度が高く、剛性が低い。そのため中間型貫
通ランナの成形物は、中間部分で確実に二つに分断され
る。したがって中間型貫通ランナから抜き出すのに要す
る型片の離間距離が小さい。
6に記載の発明は、中間型貫通ランナの前後の位置に
は、アンダーカット部が設けられていることを特徴とす
る請求項1乃至5のいずれかに記載の射出成形型であ
る。
ナの前後の位置にアンダーカット部が設けられている。
そのため中間部分で切断された中間型貫通ランナの成形
物は、アンダーカット部が係合して固定側型片又は移動
側型片等に引っ張られ、中間型貫通ランナの穴から確実
に排出される。
記載の発明は、アンダーカット部位には突き出し部材が
突出されることを特徴とする請求項6に記載の射出成形
型である。
位には突き出し部材が突出される。そのため中間型貫通
ランナは、突き出し部材によって押し出され、確実に離
型される。
8に記載の発明は、固定側型片にはスプル部が設けら
れ、スプル部は前記固定側型片を貫通し、固定側型片と
中間型片の接合部位に前記スプル部に対して垂直に延び
る横方向ランナが設けられ該横方向ランナは固定側型片
側の成形キャビティに連通し、さらに横方向ランナのス
プル部と固定側型片側の成形キャビティの中間部位は分
岐されて中間型貫通ランナに連通していることを特徴と
する請求項1乃至7のいずれかに記載の射出成形型であ
る。
向ランナが設けられ、この横方向ランナのスプル部と固
定型側の成形キャビティの中間部位が分岐されて中間型
貫通ランナに連通している。すなわち本発明の射出成形
型では、中間型貫通ランナは、スプル部に対して偏心し
た位置にある。そのため本発明の射出成形型では、突き
出しピン等によって中間型貫通ランナを離型し易い。
の製造方法に関する発明は、請求項1乃至8のいずれか
の射出成形型を使用することを特徴とする射出成形品の
製造方法である。
いて説明する。図1は、本発明の実施形態の射出成形型
を模式的に表現した断面図である。図2は、図1の射出
成形型の中間型貫通ランナの拡大図である。図3は、図
1の射出成形型を型開きした際の断面図である。図4
は、図1の段階から更に型を開いて成形品を取り出す際
の射出成形型の断面図である。なお、図1は、射出成形
型内に樹脂が充填された状態を示し、図2は射出成形型
内に樹脂が無い状態を図示している。
成形型を示す。本実施形態で説明する射出成形型1は、
従来技術の欄で説明したものと同様に管継手を成形する
積み重ね金型であり、大きく分けて固定側型片5と、移
動側型片7を持ち、その中間に中間型片6が配されてい
る。
って構成されている。すなわち固定側型片5は、端部側
から固定側取付板10、スペーサブロック11及び固定
側型板12が順次重ねられたものである。固定側取付板
10と固定側型板12は、後記するスプル部25等を除
いて概ね中実であるが、スペーサブロック11は固定側
取付板10の間に空隙を設けるための部材であり、スペ
ーサブロック11が装着された部位の中心部分は空洞1
3となっている。そして当該空洞13内には押し出し板
14が設けられている。
工されたものである。
型片5と略同様であり、端部側から移動側取付板15、
スペーサブロック16及び移動側型板17が順次重ねら
れたものである。移動側取付板15と移動側型板17
は、概ね中実であるが、スペーサブロック16中心部分
は空洞18となっている。そして空洞18内には、押し
出し板20が設けられている。
に固定側型片5、中間型片6及び移動側型片7が一体と
なり、型開き時には、図3,4の様にこれら三者の間が
分離される。
説明した射出成形型100と同様に、固定側型片5と中
間型片6の間で前段側成形キャビティ21が形成されて
いる。すなわち固定側型片5の固定側型板12と中間型
片6のそれぞれの接合面には、断面がそれぞれ半円形状
の窪みが設けられ、固定側型片5と中間型片6が接合し
た状態の時に円形の空隙が形成される。そして当該円形
の空隙内にコア23が配され、管状の前段側成形キャビ
ティ21が形成される。なお、図1は射出成形型1の特
定の断面を表したものであり、前段側成形キャビティ2
1は一つしか図示されていないが、実際上は、奥行き方
向に複数の独立した前段側成形キャビティ21が設けら
れている。
によって後段側成形キャビティ22が形成されている。
後段側成形キャビティ22の構造や形状は、前段側成形
キャビティ21と同一である。
プル部を含む)の構成について説明する。本実施形態の
射出成形型1は、スプル部25だけがホットランナ構成
であり、他のランナはいずれもコールド形式である。す
なわち本実施形態の射出成形型1では、固定側型片5に
ホットランナブロック27が装着されている。ホットラ
ンナブロック27の中心部には、スプルとなる貫通穴2
6(図2)が開口しており、その周囲には図示しないヒ
ータが埋め込まれていてスプルとなる貫通穴26(図
2)が保温又は加熱される。ホットランナブロック27
の貫通穴26の前端は、固定側取付板10に開口し、図
示しないノズルが当接される。
図面奥行き方向にランナが延びている(図示せず)と共
に図面下方向に横方向ランナ30が延び、横方向ランナ
30の先端は前段側成形キャビティ21に直接的に開口
している。横方向ランナ30は、固定側型板10と中間
型片6の開き面に設けられたものであり、スプル部25
の貫通穴26に対して垂直方向に延びている
と前段側成形キャビティ21の中間部位が分岐されて、
中間型貫通ランナ40に連通している。すなわち中間型
貫通ランナ40の中心軸は、スプル部25のそれと図面
の高さ方向に一致せず、偏心している。中間型貫通ラン
ナ40は、中間型片6を貫通するものであるが、その断
面形状は本実施例に特有のものである。すなわち本実施
形態で採用する中間型貫通ランナ40は、中間型片6の
両端面の開口部分の面積が大きく、中心へ向かうほど断
面積が減少する。言い換えると、中間型貫通ランナ40
は、両端面から中心方向に向かうテーパ形状に形成され
ており、中心部分の断面積が最も小さい。すなわち中間
型貫通ランナ40は、中心部分で断面積が極小かつ最小
となる。そして中間型貫通ランナ40は中心部分で断面
積が急変する。すなわち中間部では、断面積が漸減状態
から漸増状態となり断面積が急変する。また本実施形態
では、中間型貫通ランナ40の中心部の周囲にヒータ4
5が配され、当該部位が樹脂の軟化点以上の温度に加熱
又は保温される。本実施形態では、中間型貫通ランナ4
0の長手方向の中心であって、断面積が極小かつ最小で
あり、断面積が急変していると共に軟化点以上に加熱可
能の部位が切断部位41となる。
と、本実施形態の射出成形型1では、中間型貫通ランナ
40の前後の位置にアンダーカット部46,47が設け
られている。アンダーカット部46,47は、中間型片
6と接する固定側型板12と、移動側型板17に設けら
れており、中間型貫通ランナ40の断面中心が一つの角
となる三角形状の樹脂溜まりである。アンダーカット部
46,47の中心線は、中間型貫通ランナ40の中心線
と一致する。
わち移動側型片7側は、横方向ランナ48に繋がり、さ
らに横方向ランナ48は、後段側成形キャビティ22に
直接開放されている。横方向ランナ48は、中間型片6
の移動側型板17の接合面に設けられたものである。
れと同様に前後の成形キャビティ21,22にそれぞれ
突き出しピン50,51が突出されるが、特に本実施形
態の射出成形型1では、アンダーカット部46,47に
も突き出しピン55,56が突出される。詳細に説明す
ると、スペーサブロック11の空洞13内に配された押
し出し板14には、複数の突き出しピン50,55が設
けられ(図では2本)、その内の一つの突き出しピン5
0が固定側型片5内から前段の成形キャビティ21に突
出される。また他の一つの突き出しピン55は、固定側
型片5内からアンダーカット部46に突き出される。さ
らに移動側型片7側についても同様であり、スペーサブ
ロック16の空洞18内に配された押し出し板20に
は、複数の突き出しピン51,56が設けられ(図では
2本)、その内の一つの突き出しピン51が、移動側型
片7内から後段の成形キャビティ22に突出され、他の
一つの突き出しピン56がアンダーカット部47に突き
出される。
明する。射出成形型1は、射出成形機に取り付けられ、
スプル部25から溶融樹脂が充填される。そして溶融樹
脂が固化すると図3の様に移動側型片7及び中間型片6
が固定側型片5から分離される。この時のランナの成形
物60の様子は図3の通りであり、ランナの成形物60
は、中間型貫通ランナ40の中心で切断される。すなわ
ち本実施形態の射出成形型1では、中間型貫通ランナ4
0の中間部は、断面積が最小および又は極小であり、負
荷される応力が最も大きい。また当該部分は、断面積が
急変しているので、応力集中が起こる。さらに当該部分
は軟化点以上に加熱可能であり、樹脂自身の剛性が極め
て低い。そのため射出成形型1を開くと、最も強度の低
い中間型貫通ランナ40の中心部分でランナの成形物6
0が分断される。
て、中間型片6と接する固定側型板12と、移動側型板
17とにそれぞれアンダーカット部46,47が設けら
れているので、ランナの成形物60は、中間型貫通ラン
ナ40の中心で二分割され、その一片61は固定側型板
12に付着し、他の一片65は移動側型板17に付着す
る。したがって射出成形型1の型開き動作に伴って、中
間型貫通ランナ40は、分断された上、固定側型板12
と移動側型板17に付着し、中間型片6の両側に抜け
る。ここで中間型貫通ランナ40は、図3の様に二分割
されているので、それぞれの成形物(一片61と他片6
5)は、従来技術のものと比べて全長が短い。そのため
ランナの成形物60を抜き出すのに要する各型片5,
6.7の移動距離は、従来技術のそれに比べて短くて足
る。
固定側型片5から分離すると、押し出し板14,20が
作動し、押し出し板14,20が中間型片6側に移動し
て突き出しピン50,51を成形品62,63の背後か
ら突出させる。その結果成形品62,63は、背後から
押し出されて離型する。また同時に突き出しピン55,
56がアンダーカット部46,47に突出し、アンダー
カット部46,47に残った成形物を背後から押し出
す。その結果、それぞれのランナ成形物(一片61と他
片65)は、型を離れて落下する。なお、本実施形態で
は、スプル部25がホットランナ形式であるから、固定
側型片5に付着した成形物片60は、スプル部25の末
端で切れ、短い状態で落下する。
ンナ40は、両端面から中心方向に向かうテーパ形状の
ものを採用した。本実施形態の射出成形型1が、中間型
貫通ランナ40の形状としてこの様なテーパ形状を採用
した理由は、本発明の射出成形型が中間型貫通ランナ4
0の部位の成形物を中間型片6の両側に抜き出すもので
あるから、成形物の抜け勾配を中間型片6の両側に設け
ることが望ましいためである。この様な、両端面から中
心方向に向かうテーパ形状の中間型貫通ランナは、最も
推奨されるものであるが、勿論他の形状の中間型貫通ラ
ンナを採用してもよい。また本実施形態では、中間型貫
通ランナ40の中心を 断面積が極小とし、 断面積を最小とし、 断面積が急変し、 軟化点以上に加熱可能とした。 本実施形態では、このように中間型貫通ランナ40の中
心に四つの特徴的構成を付加したが、本発明は、必ずし
もこの四つの構成が必須ではなく、この内の一又は二以
上の構成を備えておれば足りる。また以上説明した実施
形態では、管継手を成形する射出成形型を例に説明した
が勿論他のあらゆるものの成形に、本発明は活用可能で
ある。
ナを有するが、当該中間型貫通ランナはその中間部に切
断部位が設けられているので、中間型貫通ランナの成形
物は、中間部分で二つに分断され、抜き出す際の全長は
短い。そのため本発明の射出成形型は、中間型貫通ラン
ナを抜き出すのに要する型片同士の離間距離が短く、移
動ストロークの短い小型の射出成形機を使用して樹脂製
品を成形することができる効果がある。また本発明の射
出成形型は、型片同士の離間距離が短い状態でランナの
成形物を排出することができるので、型開きに要する時
間が短縮され、単位時間当たりのショット数を増加させ
ることが可能であり、単位時間当たりの成形個数の増加
を図ることができる。さらに本発明の射出成形型では、
ランナの取り出しが確実に行われ、ランナ詰まりによる
機械の停止が少ない。また型開きの寸法が小さくなるこ
とと相まって、射出成形型自体が小型となり、射出成形
型を製造する際のコスト低減が可能となる。
と、スプル部の少なくとも一部が保温又は加熱可能であ
り、少なくとも一部がホットランナ構造となっているの
で、スプル部の成形物が短く、スプル部を抜き出すのに
要する型片同士の離間距離が短く、型開きの寸法がさら
に小型化される。
は、中間型貫通ランナの中間部に断面積が最小および又
は極小の部位が設けられているので、中間型貫通ランナ
の成形物は、中間部分で確実に二つに分断される。
中間型貫通ランナの中間部に断面積の急変部が設けら
れ、中間型貫通ランナの成形物は、中間部分で確実に二
つに分断される。
間型貫通ランナの中間部に保温又は加熱可能の部位が設
けられているので中間型貫通ランナの成形物は、中間部
分で確実に二つに分断される。
間型貫通ランナの前後の位置には、アンダーカット部が
設けられているので、中間部分で切断された中間型貫通
ランナは、アンダーカット部が係合して固定側型片又は
移動側型片等に引っ張られ、中間型貫通ランナの穴から
の排出がより確実に行われる。
アンダーカット部位に突き出し部材が突出されるので、
中間型貫通ランナの離型は確実である。
通ランナは、スプル部に対して偏心した位置にある。そ
のため本発明の射出成形型では、突き出しピン等によっ
て中間型貫通ランナを離型し易く、中間型貫通ランナの
離型がより確実であるという効果がある。
方法は、単位時間当たりの成形個数が多いという優れた
効果がある。
した断面図である。
である。
る。
す際の射出成形型の断面図である。
形型を模式的に表現した断面図である。
る。
す際の射出成形型の断面図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 少なくとも固定側型片と移動側型片とそ
の両者の間に配された中間型片を有し、該中間型片を挟
む前後の位置にそれぞれ独立した成形キャビティを有す
ると共に、中間型片を貫通して移動側型片側の成形キャ
ビティに通じる中間型貫通ランナを有する射出成形型に
おいて、前記中間型貫通ランナは、その中間部に切断部
位が設けられていることを特徴とする射出成形型。 - 【請求項2】 固定側型片にはスプル部が設けられ、ス
プル部の少なくとも一部は保温又は加熱可能であること
を特徴とする請求項1に記載の射出成形型。 - 【請求項3】 中間型貫通ランナの中間部に断面積が最
小および又は極小の部位が設けられ、当該最小および又
は極小断面積の部位で切断部位が形成されていることを
特徴とする請求項1又2に記載の射出成形型。 - 【請求項4】 中間型貫通ランナの中間部に断面積の急
変部が設けられ、当該断面積の急変部位で切断部位が形
成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
かに記載の射出成形型。 - 【請求項5】 中間型貫通ランナの中間部は保温又は加
熱可能であり、当該保温又は加熱可能部位によって切断
部位が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4
のいずれかに記載の射出成形型。 - 【請求項6】 中間型貫通ランナの前後の位置には、ア
ンダーカット部が設けられていることを特徴とする請求
項1乃至5のいずれかに記載の射出成形型。 - 【請求項7】 アンダーカット部位には突き出し部材が
突出されることを特徴とする請求項6に記載の射出成形
型。 - 【請求項8】 固定側型片にはスプル部が設けられ、ス
プル部は前記固定側型片を貫通し、固定側型片と中間型
片の接合部位に前記スプル部に対して垂直に延びる横方
向ランナが設けられ、該横方向ランナは固定側型片側の
成形キャビティに連通し、さらに横方向ランナのスプル
部と固定側型片側の成形キャビティの中間部位は分岐さ
れて中間型貫通ランナに連通していることを特徴とする
請求項1乃至7のいずれかに記載の射出成形型。 - 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれかの射出成形型
を使用することを特徴とする射出成形品の製造方法。
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---|---|---|---|
JP15298098A JP3865502B2 (ja) | 1998-06-02 | 1998-06-02 | 射出成形型及び射出成形品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15298098A JP3865502B2 (ja) | 1998-06-02 | 1998-06-02 | 射出成形型及び射出成形品の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11348082A true JPH11348082A (ja) | 1999-12-21 |
JP3865502B2 JP3865502B2 (ja) | 2007-01-10 |
Family
ID=15552341
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15298098A Expired - Fee Related JP3865502B2 (ja) | 1998-06-02 | 1998-06-02 | 射出成形型及び射出成形品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3865502B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007007925A (ja) * | 2005-06-29 | 2007-01-18 | Toyota Boshoku Corp | スタックモールド成形型 |
JP2008105336A (ja) * | 2006-10-27 | 2008-05-08 | Sekisui Chem Co Ltd | 射出成形用積み重ね金型 |
WO2013105335A1 (ja) * | 2012-01-11 | 2013-07-18 | 本田技研工業株式会社 | 射出成形装置及び射出成形方法 |
WO2017159048A1 (ja) * | 2016-03-18 | 2017-09-21 | 本田技研工業株式会社 | 射出成形装置 |
-
1998
- 1998-06-02 JP JP15298098A patent/JP3865502B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP4552139B2 (ja) * | 2005-06-29 | 2010-09-29 | トヨタ紡織株式会社 | スタックモールド成形型 |
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WO2017159048A1 (ja) * | 2016-03-18 | 2017-09-21 | 本田技研工業株式会社 | 射出成形装置 |
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---|---|
JP3865502B2 (ja) | 2007-01-10 |
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