JPH11344207A - 気化装置および燃焼装置 - Google Patents

気化装置および燃焼装置

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JPH11344207A
JPH11344207A JP15296198A JP15296198A JPH11344207A JP H11344207 A JPH11344207 A JP H11344207A JP 15296198 A JP15296198 A JP 15296198A JP 15296198 A JP15296198 A JP 15296198A JP H11344207 A JPH11344207 A JP H11344207A
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liquid fuel
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Yasusada Higuchi
保定 樋口
Toru Tsukada
亨 塚田
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Orion Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組み立てが簡単で、低コストで性能の安定し
た回転型の気化装置を提供する。 【解決手段】 回転型の気化装置20に用いられる拡散
体30の外周縁33を先端部31から後退した位置に設
け、さらに外周縁33の外径を先端部31より大きくし
て外周縁が気化筒の内面30aに接しないする。この拡
散体30であれば先端部の縁34を外力に強い鈍角ある
いは曲面にすることが可能であり、組み立てあるいは保
管時に外力や衝撃が加わっても製品精度に大きな影響が
無いようにすることができる。外周縁33は液離れが良
い形状になっているので、液体燃料は気化筒の内面22
aにスムーズに放出される。従って、この拡散体30を
気化筒22に組み付けて気化装置20を製造することに
より気化効率が高く、また、振動あるいは騒音の少ない
品質の安定した気化装置を低コストで提供することが可
能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体燃料の燃焼装
置に用いられる気化装置、これに用いられる拡散体、お
よび燃焼装置、温風発生機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液体燃料を燃焼して温風を発生する温風
発生機の一例を図3に示してある。この温風発生機1
は、燃料タンク2の上に、温風を発生するほぼ筒状のハ
ウジング3が設置されており、その中に筒状の燃焼室4
を備えた燃焼装置5が設置されている。燃焼室4の後端
には燃焼用のバーナー8が配置され、その前端には傘状
の炎止め17が装着されている。燃料タンク2の燃料
は、サクションパイプ12、燃料フィルタ15、燃料ポ
ンプ11を介してバーナー8に供給される。燃焼室4で
は、バーナー8から噴霧された燃料がイグナイター16
に接続された点火棒9によって点火され、燃焼が開始さ
れる。燃焼用の空気はバーナー8の近傍に設けられたブ
ロワー10によって燃焼室4に供給される。燃焼室4の
内部で発生した燃焼ガスは、燃焼室4の前方の炎止め1
7と燃焼室4との隙間14からハウジング3の内部に放
出される。一方、燃焼室4の上流であるハウジング3の
後方に設置された送風ファン13によって外気がハウジ
ング3の内部に導入される。この外気は燃焼室4とハウ
ジング3との間の供給通路7を通って加熱され、さら
に、燃焼室4から放出された燃焼ガスと混合されて温風
となる。そして、この温風がハウジング3の前方の温風
吹き出し口6を通って外部に吹き出される。
【0003】このような液体燃料を噴霧して燃焼室4の
内部で燃焼するものに加え、燃焼室4からの輻射熱を用
いて液体燃料を気化し、ガス状にした後に燃焼室4に供
給して燃焼する燃焼装置も開発されている。図4に、液
体燃料を気化する気化装置20の概要を示してある。こ
の気化装置20は、中心軸21によって旋回するように
支持された気化筒22を備えており、燃料パイプ29か
ら供給された灯油などの液体燃料19が気化筒22の内
面22aで燃焼室4からの輻射熱によって気化し、ガス
室23を通って燃焼室4に供給されるようになってい
る。固定されている燃料パイプ29から回転運動する気
化筒22の内面22aの中央部分22cにスムーズに液
体燃料19を供給するために、中心軸21には拡散体3
0が装着されており、気化筒22と共に旋回するように
なっている。
【0004】拡散体30は、燃料パイプ29から中心軸
21の方向に放出された液体燃料19を拡散しながらス
ムーズに気化筒22の内面22aに導くために先端31
に向かって徐々に広がった適当な曲面(拡散面)32を
備えている。拡散体30から気化筒22の内面22aに
供給された液体燃料は薄膜状に広がって内面22aを遠
心力によって広がり、徐々に気化してガス状となる。ガ
ス状の燃料は、気化筒22の内側に同心円状に設置され
た通気筒24を通して気化筒22の内側に供給された燃
焼用空気と気化筒22と通気筒24の混合スペース25
で混合され、気化筒22の周囲に位置するガス室23に
送られる。この混合燃料がガス室23と燃焼室4を区切
る燃焼盤26のガス供給口26aから燃焼室4の内部に
供給され、燃焼が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような気化装置2
0においては、気化筒22などの回転部分のバランスを
保持することが重要であり、バランスが狂うと振動ある
いは騒音が発生するなどの不具合の原因になる。このた
め、気化筒22および拡散体30は高い精度で製造され
ており、組み立てするときも軸ずれあるいは隙間などが
発生しないような注意が払われている。
【0006】また、気化筒の内面22aに液体燃料を薄
膜状に略均等に広げることも重要である。内面に略均等
な液体燃料の膜が形成されることにより均等にガス化が
効率良く行われると共に、液体燃料によって気化筒22
が適当な温度に保持されるので中心軸21に対し非対称
な歪みが発生せず、気化筒のバランスが保たれるように
なっているからである。
【0007】したがって、このような回転型の気化装置
20において、回転のバランスを保持し、さらに、液体
燃料を気化筒の内面22aに拡散する機能を備えた拡散
体30は重要な部品である。液体燃料を気化筒の内面2
2aに供給する拡散体30の先端31の外周縁33は、
スムーズに液体燃料を供給するために鋭角になってお
り、さらに、先端の接触面34は気化筒の内面22aに
密着するように内面22aと同じ平面あるいは曲面に形
成され、外周縁33も気化筒の内面22aに密着するよ
うになっている。
【0008】しかしながら、このような形状の拡散体3
0の外周縁33は衝撃あるいは外力に弱く、運搬時、あ
るいは組み立て時の外力によりたやすく変形してしま
う。そして、外周縁33が変形すると、燃料の流れが不
均一になり易いのみならず、先端の接触面34にも変形
がおよぶので、組み立てが難しくバランスが狂う原因と
なる。したがって、拡散体30は保管および組み立て管
理が難しく、作業員の負荷が大きいと共に、不良の発生
率も高くなるので、製品コストを押し上げる原因となっ
ている。
【0009】そこで、本発明においては、取扱いが容易
で外力に強い拡散体を実現し、保管および組み立てが容
易で、品質が高く安定した気化装置を低コストで提供可
能にすることを目的としている。さらに、製品不良の発
生率が少なく、また、長期安定性に優れた気化装置、こ
れを用いた燃焼装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の気化
装置においては、液体燃料を放出するための拡散体の外
周縁を、気化筒の内面に接触する先端部より後退した位
置に設けることにより外周縁が気化筒の内面に接触しな
いようにしている。さらに、外周縁の径が先端部より大
きくなるようにして液離れを良くしている。すなわち、
本発明の液体燃料を気化して燃焼室に供給可能な気化装
置は、燃焼室からの熱を受けて液体燃料を遠心力により
拡散しながら気化可能な回転式の気化筒と、この気化筒
と共にその中心軸部分で旋回し、中心軸方向に噴出され
た液体燃料を拡散しながら気化筒の内面に導く拡散体と
を有し、この拡散体は気化筒の内面に接する先端部と、
液体燃料を気化筒の内面に放出可能な外周縁とを備えて
おり、外周縁が先端部から後退した、気化筒の内面と接
触しない位置にあり、先端部より外径が大きいことを特
徴としている。
【0011】このような拡散体であれば、先端部と外周
縁が分離され、外周縁の外径が大きく先端部より外側に
出た形態となっているので、先端部の縁は鈍角あるいは
曲面にすることができる。したがって、衝撃や外力に対
して強く、変形が生じにくい。このため、保管あるいは
組み立てするときに外力が加わっても先端部が変形しな
いので気化筒の内面に所定の状態で取付けることがで
き、バランスが保持された品質の高い気化装置を簡単に
組み立てることができる。したがって、保管あるいは組
み立てするときの労力が軽減され、不良の発生率も少な
く高品質の気化装置を低コストで提供できる。
【0012】燃料を放出するための外周縁は、先端部と
同じ径で先端部から後退した位置に設けることも可能で
あるが、先端部の縁が直角になるために衝撃あるいは外
力による影響を受けやすい。これに対し、本発明におい
ては、外周縁の外径を先端部よりも大きくすることによ
り上述したように先端部の縁を鈍角あるいは曲面にして
外力の影響を受け難くしている。さらに、外周縁の径が
先端部と同じであると、先端部と外周縁の間の面が遠心
力に対して直角となるので液体燃料が先端部に向かって
流れ、液離れが悪く液滴が大きくなるなどの現象が見ら
れるが、本発明のように外周縁を先端部より外径が大き
くなるようにすると、周囲に対し突出した形状となるの
で、液体燃料の液離れが良く、スムーズに液体燃料が気
化筒の内面に放出される。
【0013】本発明の拡散体では外周縁が周囲に対し突
出した状態となるので、衝撃あるいは外力によって変形
が生じ易くなる。しかしながら、外周縁は先端部から分
離されているので、外周縁が変形しても気化装置の組み
立て精度に影響を与えることはなく、振動などの原因に
なることがない。さらに、外周縁からの液離れが良いの
で、外周縁を気化筒の内面から離しても液体燃料を円滑
に内面に供給することができる。また、外周縁の液離れ
が良いので、外周縁に多少の変形があっても液体燃料の
流れにそれほどの乱れを生じさせることなく気化筒の内
面に薄く広げることができる。このように、拡散体に多
少のばらつきが生じても十分な性能を備えた高品質の気
化装置を提供することができる。
【0014】さらに、本発明の気化装置に用いられてい
る拡散体は、外周縁が先端部から離れているので、外周
縁よりも先端部の径を小さくすることができ、気化筒と
拡散体の接触面積を少なくすることができる。したがっ
て、気化筒に対し拡散体の温度を下げることが可能とな
り、拡散体で液体燃料が気化するのを防止できる。拡散
体で液体燃料が気化すると気化膜が発生するので、拡散
体の拡散面における液体燃料の拡散が妨げられるが、本
発明においてはそのようなことがなくなる。さらに、拡
散体の温度を下げることにより、中心軸の温度も下げる
ことができるので、軸受けの寿命を長くできるという効
果も得られる。
【0015】気化筒から拡散体への熱伝導をさらに下げ
るには、気化筒の内面と接触する拡散体の先端部の接触
面内に少なくとも1つの凹部を設け、接触面積を減らす
ことが望ましい。これにより、先端部の外径は広くする
ことにより取付けするときの安定性を確保すると共に熱
伝導を減らして拡散体の温度を下げることができる。
【0016】したがって、本発明の気化装置を用い、気
化筒の外面の側に燃焼室を設け、さらに、気化装置を通
して燃焼用空気を供給する空気供給装置を設けることに
より、液体燃料をガス化して燃焼可能な、燃焼効率が高
く、品質の安定した燃焼装置を低コストで提供すること
ができる。また、このような燃焼装置と、この燃焼装置
の後方から外気を供給する送風装置と用いることによ
り、燃焼装置の燃焼ガスと外気が混合された温風が燃焼
装置の前方から放出される温風発生装置であって、燃焼
効率が良く品質の安定した温風発生装置を低コストで提
供することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1に、本発明にかかる気化装置
を備えた温風発生機のうち、気化装置に関わる部分を拡
大して示してある。この温風発生機1の概略構成は先に
図3に示したものと同様であり、円筒状のハウジング3
の内部に筒状の燃焼室4を備えた燃焼装置5が設置さ
れ、燃焼装置5から放出された燃焼ガスとハウジング3
内を通った外気が混合されて温風となり放出される。し
たがって、共通する部分には同じ符号を付して以下では
温風発生装置1の概要についての説明を省略する。
【0018】本例の温風発生機1の燃焼装置5において
は、燃焼室4の後方に液体燃料をガス化して燃焼室4に
供給する気化装置20が設けられている。この気化装置
20の主な構成は、先に図4に基づき説明したものと略
同じであり、燃焼室4からの輻射熱によって液体燃料を
ガス化するための気化筒22と、その気化筒22の内面
22aに燃料パイプ29から供給された液体燃料19を
導く拡散体30とが中心軸21によって燃焼装置5に対
し回転可能に設けられている。本例の気化装置20にお
いては、中心軸21が両軸タイプのモータ50のシャフ
トに繋がっている。このモータ50によりハウジング3
の内部に外気を取り入れて送る送風機13と、燃焼室4
に燃焼用空気を供給するブロワーファン10と共に気化
筒22および拡散体30が回転駆動されるようになって
いる。
【0019】本例の気化筒22は、燃焼室4に底が向い
た椀型であり、その外面22bが燃焼室4からの輻射熱
によって赤熱し、その熱によって内面22aに供給され
た灯油などの液体燃料19がガス化されるようになって
いる。ガス化された燃料は、気化筒22の内側に同心円
状に設置された通気筒24を通して供給された燃焼用空
気と、気化筒22と通気筒24の混合スペース25で混
合され、気化筒22の周囲に位置するガス室23に送ら
れる。そして、液体燃料が気化したガスと燃焼空気との
混合ガスがガス室23と燃焼室4を区切る燃焼盤26の
ガス供給口26aから燃焼室4の内部に供給され、燃焼
が行われる。
【0020】燃焼盤26の燃焼室4の側には、火炎を監
視するフレームロッド18と、着火用の点火棒9が設置
されている。本例の回転式の気化装置20においては、
燃焼室4で燃焼が起きないと液体燃料は気化されない。
このため、点火するときは、気化筒22の内面22aに
よって拡散した液体燃料が気化しない状態19aで、気
化筒22に設けられた燃料飛散孔28または燃料飛散用
の隙間から放出され、点火棒9によって着火される。そ
して、燃焼室4で燃焼が起きると気化筒22で液体燃料
が気化し、ガス化した状態で供給され、燃焼が継続され
る。
【0021】気化筒22に液体燃料を導く拡散体30
は、気化筒22の内面22aに接する先端部31に向か
って徐々に広がった拡散面32を備えた回転対称なパー
ツであり、本例の拡散体30は、先端部31に対し、燃
焼室4と逆方向に後退した位置に周囲から突出した外周
縁33が設けられている。したがって、燃料パイプ29
から拡散体30に放出された液体燃料は拡散面32に沿
って遠心力により先端部31に向かって広がりながら移
動し、外周縁33から気化筒22の内面22aに放出さ
れる。そして、内面22を薄膜状に遠心力により広がり
ながら蒸発してガス状となる。
【0022】図2に、本例の拡散体30を拡大して示し
てある。図2(a)は、拡散体30を中心軸21に対し
垂直な方向から示してあり、上半分は断面を用いて拡散
体30の内部の構成を示してある。また、図2(b)
は、中心軸21に沿った方向から拡散体30の先端部3
1の構成を示してある。この拡散体30は、銅合金製で
中心に中心軸21に嵌め込むための取付け孔39が設け
られた回転可能な部材である。拡散体30の側面は後端
38から先端31に向かって徐々に外径が広がった拡散
面32となっており、本例の拡散体30では中心軸21
を含む断面でみると拡散面32は一定の半径の円弧とな
るように加工されている。拡散面32では、拡散体30
の先端31の近傍で先端31から後端38に向かって若
干後退した位置が最大径の外周縁33となっており、こ
の外周縁33から先端部31に向かって再び外径が小さ
くなっている。先端部31は、気化筒22に内接するよ
うに略平面に加工されており、外周縁33と先端部31
を接続する短い円錐台状の側面37に対し鈍角の縁34
が形成されている。
【0023】先端部31は図2(b)に示してあるよう
に、気化筒22の内面に接触する接触面となっている。
この接触面31には、中心軸に取付ける取付け孔39
と、その周囲に気化筒22に嵌め込まれるように若干突
出した部分31aと、円形の溝(凹み)35が同心円状
に形成されている。そして、その外側に先端部31の縁
34があり、さらに、その外側に外周縁33が表れてい
る。
【0024】拡散体30は、気化筒22の内側に組み込
まれて一体となり旋回するため、気化筒22と接触する
先端部31の形状が重要となる。気化筒22に対し所定
の状態で組み込みできないと、拡散体30あるいは気化
筒22の回転軸が中心軸21に対し傾いた状態になった
り、中心軸21に対する質量のバランスが崩れる。その
状態で旋回させると振動あるいは騒音の原因となり、気
化装置20の性能の劣化および製品寿命を短くする原因
ともなる。本例の拡散体30は、先端部31の縁34が
鈍角となっているために誤ってこの近傍に外力あるいは
衝撃が加えられても変形が生じにくく組み立て後にアン
バランスの原因となることが少ない。したがって、気化
装置、特に気化筒22回りの組み立てが簡単となり、組
み立て精度を高く維持できる。このため、中心軸21お
よびモータの軸受けなどに対する負荷を小さくできる。
また、気化筒22の取付け精度を高く保持できるので、
気化筒22と、その外側に位置する燃焼盤26とのクリ
アランスを最小限にすることが可能となる。したがっ
て、それらの隙間27は、適当な量の燃焼用ガスが噴出
することを目的とした適性な値に設定することができ
る。さらに、拡散体30の保管および組み立てにおける
管理に必要以上の労力を使う必要がなくなるので、組み
立て工程が簡略化され、品質の高い気化装置を低コスト
で提供することが可能となる。
【0025】また、先端部31には接触する面から凹ん
だ円形の溝35が設けてあり、これによって拡散体30
の重量を軽減することができるので軸受けおよびモータ
の負荷が軽減されている。この溝35は、さらに、気化
筒22から拡散体30に伝達される熱量を制限する機能
も果たしており、拡散体30および中心軸21が必要以
上に加熱されるのを防止している。拡散体30の過熱を
防止することにより、気化筒の内面22aに到達する前
に拡散面32で液体燃料が気化して気化膜が形成され、
拡散面から燃料が飛散して気化が不十分のままガス室2
3に放出されるのを防止することができる。したがっ
て、本例の拡散体30を採用すると、液体燃料が気化筒
の内面22aに滑らかに流れ、気化が良好に行われる。
また、中心軸21の過熱も防止することにより、軸受け
などにおける温度上昇を抑制できるので、これらのパー
ツの寿命を延ばすことができる。
【0026】このような気化筒22からの熱伝達量を抑
制する効果は、先端部31の外径を外周縁33よりも小
さくすることによっても得られている。すなわち、本例
の拡散体30は、外周縁33が先端部31から後退した
位置にあり、外周縁33の外径が大きくなるようにして
あるので、先端部31の外径は小さくなっている。この
ため、気化筒22との接触面積が減少され、熱伝達量が
削減されている。また、先端部31を細くできることに
より、拡散体30の重量もさらに軽減することが可能で
あり、上述したようにモータおよび軸受けの負荷などを
軽減することができる。
【0027】気化筒22の内面22aが湾曲している場
合は、それに対応して拡散体30の先端部31の形状も
曲面にすることが望ましいが、その場合であっても上記
と同様の効果を得ることができる。さらに、先端部31
の縁34が曲面となるように加工することももちろん可
能であり、この場合も上記と同様の効果が得られる。
【0028】このように、外周縁33を先端部31から
後退した位置に設定し、さらに、先端部31よりも外径
を大きくしたことにより品質の安定した気化装置20を
低コストで提供することができる。さらに、外周縁33
は拡散体30の外側にもっとも突出した縁となり、この
縁33では先端部31と連絡する面37および拡散面3
2が中心軸21に垂直な面に対しそれぞれ鋭角に交わ
る。したがって、燃料パイプ29から拡散面32に放出
された液体燃料は遠心力によって拡散面32を外周縁3
3に向かって拡散し、外周縁33から遠心力によって気
化筒22の内面22aに向かってスムーズに、液離れ良
く飛散する。このため、気化筒22の内面22aにほぼ
均等な薄い液体燃料の膜を形成することが可能であり、
高い気化効率を維持することができる。このように、本
例の拡散体30は外周縁33からの液離れが良いので、
外周縁33が先端部31から後退し、気化筒22の内面
22aに接しない形態となっても液体燃料の流れを阻害
することなく気化筒の内面22aに液体燃料を滑らかに
広げることができる。したがって、気化効率の高い気化
装置20を提供することができる。さらに、気化筒22
の内面22aに均等に液体燃料を拡散することにより、
気化筒22が略均等に液体燃料によって冷却されるの
で、温度分布のバランスも保持することができ、この点
でも振動あるいは騒音の発生を抑制することができる。
【0029】拡散体30の外周縁33は、拡散体30か
ら外側に突出した形態になるので、この部分が外力ある
いは衝撃によって変形を受けやすいことは先に説明した
従来の拡散体30と同様である。しかしながら、外周縁
33が多少変形しても拡散筒22に接する先端部31は
変形しないので気化筒22の回転性能に影響を及ぼさな
い。さらに、外周縁33が気化筒22の内面22aとは
非接触な状態であるので、外周縁33が多少変形しても
内面22aに対する影響もない。さらに、外周縁33は
液離れが非常に良い形状になっているので、多少の変形
が生じても液体燃料はスムーズに気化筒の内面22aに
放出され、気化性能に対する影響も少ない。
【0030】このように、本発明にかかる気化装置20
は拡散体30の形状を外力に強い形状にしており、良好
な気化性能および回転性能を備えた、品質が高く安定し
た気化装置を低コストで提供することができる。したが
って、本発明の気化装置20を採用することにより、液
体燃料を効率良く、また、安定してガス化し燃焼可能な
燃焼装置5を提供することができ、振動、あるいは騒音
の少ない燃焼装置5を低コストで提供できる。また、こ
の燃焼装置5は、燃焼の輻射熱を供給するタイプのヒー
タ、あるいは、燃焼ガスを外気と混合して供給するタイ
プの温風発生機1などに用いることが可能であり、燃焼
効率が高く、振動および騒音の低い高品質の温風発生機
を低コストで提供できる。
【0031】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、回転型の気化装置に用いられる拡散体の外周縁を先
端部から後退した位置に設け、さらに外周縁の外径を先
端部より大きくして外周縁が気化筒の内面に接しないよ
うにしている。このような拡散体であれば先端部の縁を
外力に強い鈍角あるいは曲面にすることが可能であり、
組み立てあるいは保管時に外力や衝撃が加わっても製品
精度に大きな影響が無いようにすることができる。一
方、外周縁は液離れが良い形状になっているので、液体
燃料は気化筒の内面にスムーズに放出される。さらに、
外周縁を先端部から分離することにより、先端部の面積
を小さくして拡散体さらには中心軸の過熱を防止するこ
とができる。従って、本発明の拡散体を回転型の気化筒
に組み付けて気化装置を製造することにより気化効率が
高く、また、振動あるいは騒音の少ない品質の安定した
気化装置を容易に組み立てることができ、低コストで提
供することが可能となる。そして、この気化装置を用い
ることにより、高品質の燃焼装置および温風発生機を低
コストで提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる温風発生機に取付けられた気化
装置の周辺を拡大して示す図である。
【図2】図1に示す気化装置に採用されている拡散体を
示す図であり、図2(a)は上半分が拡散体の断面図で
あり、下半分が拡散体の側面図である。図2(b)は拡
散体の先端部を示す図である。
【図3】温風発生機の一般的な構成を示す図である。
【図4】回転型の気化装置の一般的な構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 温風発生機 3 ハウジング 4 燃焼室 5 燃焼装置 9 点火棒 10 ブロワー 13 送風機 20 気化装置 21 回転の中心軸 22 気化筒、22a 気化筒の内面 23 ガス室 24 通気筒 26 燃焼盤 29 燃料パイプ 30 拡散体 31 先端部、32 拡散面、33 外周縁、3
4 先端部の縁 35 凹み(溝)、37 外周縁と先端部を連絡す
る面 50 モータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体燃料を気化して燃焼室に供給可能な
    気化装置であって、前記燃焼室からの熱を受け液体燃料
    を遠心力により拡散しながら気化可能な回転式の気化筒
    と、この気化筒と共にその中心軸部分で旋回し、中心軸
    方向に噴出された液体燃料を拡散しながら前記気化筒の
    内面に導く拡散体とを有し、この拡散体は前記気化筒の
    内面に接する先端部と、液体燃料を前記気化筒の内面に
    放出可能な外周縁とを備えており、この外周縁は前記先
    端部から後退した前記気化筒の内面に接しない位置にあ
    り、前記先端部より外径が大きいことを特徴とする気化
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記拡散体の先端部
    の縁が鈍角または曲面であることを特徴とする気化装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記気化筒の内面と
    接触する前記拡散体の先端部の接触面内に少なくとも1
    つの凹部が設けられていることを特徴とする気化装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の気
    化装置と、前記気化筒の外面の側に位置する燃焼室と、
    この燃焼室に前記気化装置を通して燃焼用空気を供給可
    能な空気供給装置とを有することを特徴とする燃焼装
    置。
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