JPH1134348A - インクペレット供給装置 - Google Patents

インクペレット供給装置

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Publication number
JPH1134348A
JPH1134348A JP18801097A JP18801097A JPH1134348A JP H1134348 A JPH1134348 A JP H1134348A JP 18801097 A JP18801097 A JP 18801097A JP 18801097 A JP18801097 A JP 18801097A JP H1134348 A JPH1134348 A JP H1134348A
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JP
Japan
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ink
pellet
downward
ink pellet
pellets
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Application number
JP18801097A
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English (en)
Inventor
Akira Ishii
亮 石井
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 押出体61の下向き回動により、インクケー
ス8の出口部21bからインクペレット22を円滑に溶
融ホッパー20に向かって放出させる。 【解決手段】 出口部21bに位置するインクペレット
22は、その底面が弾性支持片68にて支持され、上半
部前面が一対の下向きガイド面21c,21cに当接
し、後面は後続するインクペレット22の前面(膨出部
22dがあるときはその部分)に当接する。下向き回動
する押出体61の押圧頭部61aの複数の突起61fに
てインクペレット22の上面を下向きに押すとき、後続
するインクペレット22の前面からの押圧力を受け、湾
曲した弾性支持片68により、インクペレット22の底
角部が斜め上向きの力を受けつつ回動しながら下向きに
ずれ移動する。この回動を、下向き回動する押圧頭部6
1aの複数の突起61fと、本体部61bにおける補正
突起61dにて抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホットメルトイン
クジェットプリンタに係り、より詳しくは、該プリンタ
におけるインクペレット供給装置の構成に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、ホットメルトインクジェットプリ
ンタでは、多数のノズルを備えたノズルヘッドと、ヒー
タを備えたインク溶融部と、常温で固形のインクペレッ
トを受け入れて溶融するホッパー部とからなる記録ヘッ
ド部をキャリッジに搭載し、このキャリッジを用紙等の
被記録媒体の搬送方向と直交する方向(主走査方向)に
移動させながら、ノズルヘッドにおけるノズルからイン
ク滴(ホットメルトインク)を噴出させて被記録媒体の
表面に文字や図形等を印字するように構成されている。
【0003】ところで、インク切れとなったとき、オペ
レータが前記インクペレットを直接手で触ると、手の汚
れや、皮脂がインクペレットに付着することによって、
ホットメルトインクの品質が低下するという問題がある
から、本出願人は先に特願平8−215408号におい
て、インク供給部(前記走査方向の一側端部)に配置す
るインクケースには、カラーインク用のインクペレット
を各色毎に予め移動可能に収納できる収納溝部と、各収
納溝部の先端に連通し、インクペレットを下向きにのみ
放出可能な下向き方向のガイド面が形成された出口部と
を備え、該各出口部では、インクペレットの下面を樹脂
板等の可撓性を有する弾性支持片にて支持して、インク
ペレットの不用意な落下を防止する一方、前記出口部に
は、側面視ほぼZ字状に形成され、上端に側面視ほぼ円
形の押圧頭部を有する押出体を下向き回動可能に配置
し、インク切れとなったときには、キャリッジを前記イ
ンク供給部に移動させ、インクケースにおける出口部に
位置させたインクペレットの上面を、前記弾性支持片の
弾力に抗して押出体の押圧頭部にて下向きに押圧し、そ
の下方に位置させたホッパー部に落とし込むように構成
していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、各収納
溝部に一列状に収納されたインクペレットはその列の後
端からの押しブロックにより前記出口部における前記下
向き方向のガイド面に向かって押圧されているから、前
記放出されるように下向きにずれ移動したインクペレッ
トはその上半部のみが前記後側に隣接するインクペレッ
トと前記ガイド面とに挟まれ、放出しようとするインク
ペレットの下半部には、前記後側に隣接するインクペレ
ット側からの押圧力を受けない。また、前記押出体の押
圧頭部にて下向きにインクペレットを押し出すにつれ
て、弾性支持片が撓み、当該インクペレットの下面を均
一に支えることができず、放出されるべきインクペレッ
トに対して回転を与えるような力が作用し、当該インク
ペレット回転しすぎて、前記ガイド面と湾曲状態の弾性
支持片とにより挟まれてホッパー部に落下しないという
現象があった。
【0005】また、従来の押出体の押圧頭部が側面視円
形等の下向き凸湾曲状であることから、インクペレット
の上面を下向きに押圧する作用位置が点接触となり、ま
た、押出体の回動中心が前記出口部よりも下方に位置す
るため、押出体の下向き回動の姿勢変更に伴って押圧頭
部が前記回動中心から離れる方向にずれて、これらの作
用によっても、放出されるべきインクペレットが回転し
易くなり、前記出口部分にてインクペレットが引っ掛か
って円滑に落下できなくなるという問題があった。
【0006】そこで、本発明は、インクペレットをイン
クケースにおける出口部から円滑に放出できるようにし
たインクペレット供給装置を提供することを目的とする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明のインクペレット供給装置
は、被記録媒体の表面にホットメルトインクを噴射する
記録ヘッド部とインクペレットを受け入れるホッパーと
をキャリッジに搭載し、前記ホッパーにインクペレット
を供給するためのインク供給部を配置してなるホットメ
ルトインクジェットプリンタにおいて、前記インク供給
部に配置したインクケース内に収納されたインクペレッ
トを下向きに放出するための下向きガイド面を備えた出
口部には、放出すべきインクペレットの下面を弾性的に
支持するための弾性支持片を設ける一方、前記出口部の
下方に位置させた前記ホッパーに向かってインクペレッ
トを下方に押し出すように下向き回動する押出体を配置
し、該押出体には、前記インクペレットの上面を下向き
に押圧するための押圧頭部と、その押圧頭部によって下
向きに押し出されるインクペレットの姿勢を補正するた
めの補正突起とを設けたものである。
【0008】そして、請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載のインクペレット供給装置において、前記押出
体は、前記インクペレットの上面を押圧する押圧頭部
と、該押圧頭部から下向きに延びる本体部と、該本体部
から前記出口部より離れ方向に延びる基部とにより、側
面視でほぼZ字状に形成され、前記本体部には、前記下
向きに押し出されるインクペレットの姿勢を補正するた
めの補正突起が設けられているものである。
【0009】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
または請求項2に記載のインクペレット供給装置におい
て、前記押出体における押圧頭部の下面には、その先端
より回動中心寄りに離れた位置にて前記インクペレット
の上面に当接可能な突部を1乃至複数形成したものであ
る。さらに、請求項4に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載のインクペレット供給装置において、前
記押出体における押圧頭部は、前記インクペレットの上
面を押出体の回動半径方向に沿って実質的に面的に押圧
するようにした突起状に形成されているものである。
【0010】請求項5に記載の発明は、請求項1乃至は
請求項4のいずれかに記載のインクペレット供給装置に
おいて、前記押出体における押圧頭部は、前記押出体と
対峙するインクペレットの手前寄り上面部分に当接して
下方に押し出すように構成されているものである。ま
た、請求項6に記載の発明の、インクペレット供給装置
は、被記録媒体の表面にホットメルトインクを噴射する
記録ヘッド部とインクペレットを受け入れるホッパーと
をキャリッジに搭載し、前記ホッパーにインクペレット
を供給するためのインク供給部を配置してなるホットメ
ルトインクジェットプリンタにおいて、前記インク供給
部に配置したインクケース内に収納されたインクペレッ
トを下向きに放出するための下向きガイド面を備えた出
口部には、放出すべきインクペレットの下面を弾性的に
支持するための弾性支持片を設ける一方、前記出口部の
下方に位置させた前記ホッパーに向かってインクペレッ
トを下方に押し出すように下向き回動する押出体を配置
し、該押出体には、その先端よりも回動中心寄りに離れ
た位置にて、インクペレットの上面部分に当接して下方
に押し出す突部を1乃至複数形成したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明を具体化した実施形
態について説明する。図1は本発明に係るホットメルト
インクジェットプリンタの斜視図、図2は該プリンタの
側断面図、図3はキャリッジの左右への移動に伴う動力
伝達部のON・OFF切換のクラッチ部概略斜視図、図
5はインクケースの斜視図、図6はインクケースにおけ
る出口部の平面図、図7(a)は良品のインクペレット
の斜視図、図7(b)は不良品のインクペレットの斜視
図、図8はインク供給部の要部側面図である。
【0012】図1及び図2に示すように、プリンタ1の
本体ケース1aの上面後側には、被記録媒体としてのカ
ット紙及びオーバーヘッドプロジェクタ用の透明フィル
ム等の透明紙を積層状態にてセットするための複数の給
紙ユニット2,3が着脱自在に装着されている。図1に
示すように、本体ケース1aの上面右側には、各種の操
作用スイッチを備えた操作パネル部4があり、また、本
体ケース1aの前面には、印字後の被記録媒体Pが排出
される排紙口5が開口され、排紙トレイ6上に排紙され
る。
【0013】図1に示す開閉自在な外カバー体7にて、
本体ケース1aの上面の中央開口部1bの上面を覆うこ
とができる。さらに、中央開口部1bの左側には、カラ
ーインクジェットプリンタ用としてのイエロー(Y)、
マゼンタ(M)、シアン(C)、黒色(K)の各インク
ペレット22を各々列状に収納し、カバー体9にて開放
可能に構成されたインクケース8が着脱可能に装着され
ており、該インクケース8の右側に固定され横向き突出
した透明カバー10(多数の排気穴10a付き)にて前
記中央開口部1bの右側を覆うことができるものであ
る。
【0014】各給紙ユニット2,3における下端には、
図2に示すように、半月状(D型)等の給紙ローラ11
a,11bが配置され、各給紙ユニット2,3に積層さ
れた被記録媒体P、もしくは各給紙ユニット2,3の上
面の手差しトレイ2a,3aからの手差しの被記録媒体
Pを搬送経路に送り出すようになっている。搬送経路
は、レジストローラ対13a,13b、プレヒートプラ
テン14、搬送ローラ15とピンチローラ、メインプラ
テン16、冷却プラテン17、排紙ローラ18とピンチ
ローラ、排紙口5及び排紙トレイ6の順に並んでおり、
搬送経路12に沿って移動する被記録媒体Pは、プレヒ
ートプラテン14及びメインプラテン16の箇所に配置
されたヒータにて裏面から加熱され、当該メインプラテ
ン16の表面に対峙するノズルヘッド12からホットメ
ルトインクが噴出されて被記録媒体Pの表面に付着し、
排紙ローラ18までの間で、前記噴出されたホットメル
トインクが凝固し、排紙ローラ18におけるピンチロー
ラの表面に写らないようにして、排紙トレイ6側に印字
済の被記録媒体Pが排出されるようになっている。
【0015】図2及び図3に示すように、ノズルヘッ
ド、加熱部、溶融インクタンク並びにヒータを備えた溶
融ホッパー20からなる記録ヘッド部19は、キャリッ
ジ30に搭載されており、被記録媒体Pの搬送方向と同
じ副走査方向Aに対して、キャリッジ30は、図示しな
い走行機構と、ガイド軸31及びガイドレールに沿って
主走査方向(前記副走査方向Aに対し直交する矢印B及
び矢印C方向)に沿って往復移動可能に構成されてい
る。
【0016】次に、インクケース8及びインク供給部3
3の構成について説明する。図3の左端には、前記イン
クケース8からインクペレット22を溶融ホッパー20
に供給するためのインク供給部33(図8参照)が配置
されており、図3の右端部には、ノズルヘッド12から
強制的に吐出したインクを受けたり、ノズル表面の汚れ
を拭き取ったりするためのロール紙を間欠的に駆動させ
るメインテナンス動作部34が配置されている。
【0017】上述するホットメルトインクとは、常温で
固化(凝固)し、加熱により液化するインクの総称であ
って、例えば、軟化点が40〜140℃、融点が50〜
150℃、ノズルから吐出される際のインク粘度が3〜
50CPSである性質を有し、好ましくは30〜90%
のワックスと5〜70%の樹脂と、0.1〜10%の色
剤と、その他の添加剤(増粘剤、界面活性剤、溶解剤
等)とからなる。固形状のインクペレット22は、図7
(a)及び図7(b)に示すように、上半部22aの左
右長さが長く、下半部22bの左右長さが短くなるよう
に、左右両側に段部22c,22cを有する下向き
「凸」形状とし、下半部22bを下向きにしてインクペ
レット22をインクケース8の収納溝部に装填するもの
とする。
【0018】なお、インクペレット22は、上述の材料
を液状(溶融状)にしたものを図示しない型(前記
「凸」形状の一方の面が底となり、他方の面が露出面と
なるような注形型)に流し込んで、凝固後に前記型から
抜き出す。このとき、「凸」形状の露出面のほぼ中央部
は凝固時期が後になるので、その箇所が膨出部22dと
なって凝固することがあり、このような膨出部22d
(図7(b)参照)を有するインクペレット22は形状
の不良品(品質は良品と変わらない)と称し、図7
(a)に示すように、膨出部22dのないものを良品と
称する。
【0019】図5、図6及び図8等に示すように、イン
クケース8には、カバー体9の取付け端側から自由端側
に向かって長い収納溝部21が前記各色のインクペレッ
ト22毎に並列状に配置され、各収納溝部21のうちカ
バー体9の取付け端側に近い側には、複数のインクペレ
ット22を収納したカートリッジ23からインクペレッ
ト22を供給するためのセット口21aが開口されてい
る。また、インクケース8の自由端側には、記録ヘッド
部19におけるインク切れとなった箇所に対応する溶融
ホッパー20にインクペレット22を落とし込むための
出口部21bが上下方向に開放されて形成されている。
【0020】前記各インクペレット22は、その左右両
側の段部22c,22cが、前記各収納溝部21におけ
る左右両側部位に支持された状態で前記出口部21bに
向かって移動可能に嵌挿される。また、前記各収納溝部
21に前後移動可能に嵌挿され、渦巻きバネ24aにて
付勢された押圧ブロック24にて、各収納溝部21内毎
にインクペレット22の後面を出口部21b方向に押
す。さらにリンク体25は、カバー体9を開くとき、前
記全ての押圧ブロック24をセット口21a方向に復帰
させるものである。
【0021】前記インクケース8における出口部21b
には、前述のように押圧ブロック24にて後面を押され
たインクペレット22の列のうち最前位置(出口部21
bの箇所)におけるインクペレット22の上半部22a
の前面のうち左右両側部位に当接する一対の下向きガイ
ド面21c,21cが形成されている(図6及び図8等
参照)。また、出口部21bの下方には、収納溝部21
の出口端に、PET樹脂等の弾性を有する弾性支持片6
8の基部が固着され、該弾性支持片68の自由端が前記
一対の下向きガイド面21c,21cの間の下方に延び
ており、出口部21b位置するインクペレット22の底
面を支えて、当該インクペレット22が不用意に落下し
ないように構成されている。
【0022】各出口部21bには、後述するペレット排
出機構部52における押出体61が上方から下向きに回
動するように配置されている。インク供給部33におけ
るペレット排出機構部52への動力伝達部には、図3、
図4(a)、図4(b)及び図8に示すように、供給部
クラッチ35を配置し、正逆回転可能な駆動モータ38
からの回転力をタイミングベルト40等の伝動部及び1
本の回転軸39を介して前記供給部クラッチ35におけ
る動力伝達部の上流側に伝達するように構成する一方、
前記キャリッジ30の前記インク供給部33方向への接
離移動に応じて前記供給部クラッチ35をON・OFF
作動させるように、切換手段を設けた構成にする。
【0023】上記の構成をさらに詳細に説明すると、前
記回転軸39の中途部に固定した歯車41から歯車群4
2における歯車42aを介して駆動側クラッチ体35a
の歯車35bに回転力を伝達する。なお、駆動側クラッ
チ体35aが矢印B方向及び矢印C方向に移動すると
き、歯車35bは常時歯車42と噛み合っている。そし
て、図4(a)、図4(b)に示すように、枢軸46回
りに回動可能な切換手段としてのトグルレバー47にお
けるアーム部47aとシフトレバー43の他端とを係合
棒43aの上部を介して回動可能に連結され、この係合
棒43aの下端が、駆動側クラッチ体35aのシフトリ
ング部35fに係合している。また、シフトレバー43
から突出したピン44がガイド溝45に沿って移動可能
であって、図示しないガイド手段により、係合棒43a
がガイド溝45と同方向に案内されるによりシフトレバ
ー43は、キャリッジ30の下方にて当該キャリッジ3
0の左右移動方向(矢印B方向及び矢印C方向)と平行
状に移動可能なように構成されている。従って、トグル
レバー47の枢軸46回りの回動及びシフトレバー43
のガイド溝45方向に沿う移動に応じて駆動側クラッチ
体35aが従動側クラッチ体35dに対して接離(ON
・OFF)するように構成されている。
【0024】また、トグルレバー47における他方のア
ーム部47bと、図示しないフレームに突設した係合ピ
ン48と間には、付勢バネ49を装架し、トグルレバー
47の回動に応じてその回動位置を保持するように構成
されている。即ち、図4(a)のように、シフトレバー
43の左端に上向き突設した当接片43bが前記キャリ
ッジ30の背面に突設した押圧片30aにて押圧されな
い状態、つまり、トグルレバー47のアーム部47aが
右方向に回動した姿勢では、前記アーム部47aが右側
に位置した姿勢を保持するように付勢バネ49の付勢力
が枢軸46の軸心に対して前記アーム部47aと反対側
に位置し、係合棒43aを介して駆動側クラッチ体35
aを従動側クラッチ体35dから離して、駆動側クラッ
チ体35aの係合爪35cと従動側クラッチ体35dの
係合爪35eとが離れている状態(駆動力遮断状態)を
保持できる。逆に、図4(b)のように、シフトレバー
43における当接片43bが前記キャリッジ30の背面
に突設した押圧片30aにて押圧されて所定距離だけ移
動すると、トグルレバー47が図4(b)において反時
計回りに回動し、係合棒43aを介して駆動側クラッチ
体35aの係合爪35cと従動側クラッチ体35dの係
合爪35eとが噛み合い、動力伝達状態に切り換えられ
る。そして、この状態では前記付勢バネ49の付勢力が
枢軸46の軸心に対して前記アーム部47aに近い側に
位置し、前記噛み合い状態を保持できることになる。
【0025】なお、トグルレバー47の他方のアーム部
47bには、蹴り込み体50が一体的に形成されてい
る。図4(a)のように、この蹴り込み体50は前記押
圧片30aの左右移動軌跡から外れた位置にあり、押圧
片30aが蹴り込み体50に干渉されずに通過して矢印
B方向に移動して、当接片43bを押してシフトレバー
47を矢印B方向に移動させると、図4(a)のよう
に、蹴り込み体50における背面50aが押圧片30a
の左右移動軌跡内に位置する。従って、キャリッジ3
0、ひいては押圧片30aが矢印C方向に移動すると
き、当該押圧片30aが背面50aを押してトグルレバ
ー47を時計回りに強制的に回動させ、元の図4(a)
のような姿勢に戻ることができる。しかし、押圧片30
aが蹴り込み体50よりも右側に位置した状態におい
て、何らかの外力により、トグルレバー47が時計回り
に回動してしまい、供給部クラッチ35がON(動力接
続状態)になっているときには、押圧片30aを矢印B
方向に移動させて、蹴り込み体50における円弧面50
bに摺接させ、トグルレバー47を強制的に時計回りに
回動させ、元の図4(a)のような姿勢に戻すこともで
きる。
【0026】なお、供給部クラッチ35がON(動力接
続状態)になっているときには、リミットスイッチ51
aがON(待機状態)になっていることを確認して、駆
動モータ38の逆回転駆動を開始させ、リミットスイッ
チ51aがOFFになったことを検出した後、更に駆動
モータ38を所定パルス数だけ逆回転させ、従動側クラ
ッチ体35dの背面に形成された渦巻き状のカム51を
図8の時計方向に所定角度(1回転より少ない)だけ回
転させる。次に、前記と逆に駆動モータ38を同じパル
ス数だけ正回転させ、リミットスイッチ51aがONに
なったことを検出したら、さらに所定パルス数(微小パ
ルス数)正回転させて停止し、待機状態とする。このよ
うな駆動モータ3の逆転及び正転に基づくカム51の1
往復回転により、ペレット排出機構部52における常時
上向き付勢された回動レバー53を図8の下向きに押圧
して1回だけ上下往復動回動させる。
【0027】次に、図6、図9〜図12を参照しなが
ら、インク供給部33及びペレット排出機構部52の構
成について説明する。イエロー(Y)、マゼンタ
(M)、シアン(C)、黒色(K)の各色のインクペレ
ット22の箇所に対応する4つのインクペレットの出口
部21bが図12(a)に示すように、一定間隔Pにて
配置されている。このインクケース8における各出口部
21b(実施例では4箇所)に対応させた位置には、そ
の上部から各インクペレット22を下向きに押し出すた
めの押出体61と、該押出体61の下端(後述する本体
部61bの下端)にピン62bを介して枢着された二股
状のリンク62と、該リンク62の下端のピン62aに
選択的に係脱するフック状の係脱体58とからなるセッ
トが、縦フレーム56と蓋フレーム59との間に4組配
置されている。
【0028】他方、前記カム51により強制回動させら
れる回動レバー53の先端に枢着された連結アーム54
に枢支された横長の上端軸54aを、前記4つの係脱体
58の基部に各々回動可能に嵌挿する。また、前記上端
軸54aの両端に回転可能に設けたピニオンギヤ55,
55は、縦フレーム56の表面に形成したラック部5
7,57に噛み合わせ、前記縦フレーム56と、蓋フレ
ーム59との間において、1本の上端軸54aが昇降移
動することにより、前記4つの係脱体58が一斉に上下
移動するように構成されている(図9参照)。
【0029】図8、図13〜図16に示す、第1実施形
態の押出体61は、前記インクペレット22の上面を押
圧する押圧頭部61aと、該押圧頭部61aから下向き
に延びる本体部61bと、該本体部61bから前記出口
部21bより離れ方向に延びる基部61cとにより、側
面視でほぼZ字状に形成され、前記本体部61bには、
前記下向きに押し出されるインクペレット22の姿勢を
補正するための補正突起61dが設けられているもので
ある。また、押出体61の回動中心となる枢着軸63は
前記基部61cのうち本体部61bから離れ、押圧頭部
61aから遠くに離れた位置にあり、該押出体61にお
ける押圧頭部61aの下面には、その先端61eよりも
回動中心寄りに離れた位置にて前記インクペレット22
の上面に当接可能な突部61fを1乃至複数(図に示す
ものでは)形成したものである。
【0030】さらに、前記補正突起61dには、前記イ
ンクペレット22の前面(収納溝部21に沿って送られ
てくる前面側)を面的に当接するように、縦方向に延び
る平面部61gが備えられている。そして、図8、図9
及び図10から理解できるように、縦フレーム56の上
端の軸支部64に、各押出体61はその下端後部(基部
61cのうち本体部61bから遠い側)を枢着軸63を
介して回動可能且つ着脱自在に装着され、縦フレーム5
6に穿設された4箇所のガイド孔65には、それぞれ前
記リンク62の下部及び係脱体58が臨むように配置さ
れ、また、前記縦フレーム56と対面させる蓋フレーム
59側に取付けられた付勢板バネ66にて各係脱体58
がキャリッジ30の背面方向に付勢されていると共に、
各係脱体58の基部から上向きに突出した摺接体58a
が縦フレーム56の平板56aの表面に常時摺接するよ
うに配置されているので、前記各係脱体58がほぼ立設
姿勢を保持するようになっている。
【0031】そして、この4つの係脱体58の配置間隔
Lと、溶融ホッパー20の数に対応してキャリッジ30
の後部に設けられた4つの選択的規制部材67の配置間
隔Rとを異ならせることにより、キャリッジ30を前記
主走査方向(矢印B方向または矢印C方向)に沿って移
動させて停止する位置を選択すると、前記いずれかの選
択的規制部材67が対応する係脱体58の背面に摺接可
能となるように設定する。
【0032】従って、下降動する係脱体58が前記選択
的規制部材67に摺接すると(図13の二点鎖線参
照)、前記付勢板バネ66のバネ力に抗して係脱体58
が図13において時計方向に回動しつつ下降するので、
該当する選択された箇所の前記リンク62の下端のピン
部62aに係脱体58が係合し、係脱体58の下降移動
につれて押出体61は枢着軸63を中心に下向き回動す
る。これにより、所定の出口部21bにおいて弾性支持
片68にて底面が支持されたインクペレット22の上面
を押出体61における押圧頭部61aが下向きに押圧
し、インクペレット22を前記溶融ホッパー20に向け
て押し出すことができるのである(図14参照)。他
方、選択的規制部材67に摺接されなかった係脱体58
は、ほぼ直立状のまま下降し、対応する箇所のピン部6
2aに係合しないから、その箇所の押圧体61は倒伏回
動することがなく、従って、対応する箇所のインクペレ
ット22は出口部21bから排出されないのである。
【0033】図12(a)は、ブラック(K)の色のイ
ンクペレット22のみを、ブラック(K)色用の溶融ホ
ッパー20に落とし込むべく、対応する右端の係脱体5
8と、同じく右端の選択的規制部材67とがキャリッジ
30の副走査方向の所定の停止位置にて位相合致した場
合を示し、図12(b)は、シアン(C)の色のインク
ペレット22を溶融ホッパー20に落とし込む場合に、
右から2番目同士の係脱体58と選択的規制部材67と
が位相合致した状態を示す。図12(c)は、マゼンタ
(M)の色のインクペレット22を溶融ホッパー20に
落とし込む場合を示す。
【0034】なお、図12(a)に示すごとく、インク
ペレット22が配置される出口部21bの配置間隔P、
溶融ホッパー20の配置間隔T、係脱体58の配置間隔
L、選択的規制部材67の配置間隔Rとするとき、P>
L>Rとするほうが左右寸法の大きい(大型の)インク
ペレット22を配置することができて好ましい。また、
溶融ホッパー20の配置間隔T、係脱体58の配置間隔
Lを相等しく設定した場合には、図9に示す実施形態の
ごとく、各押出体61の押圧頭部61aの位置(インク
ペレット22の上面を押し出す部位)が左右方向にずれ
るようにそれぞれ異なる形状にすべきである。
【0035】次に、上記構成からなるホットメルトイン
クジェットプリンタにおける制御系を図18に示すブロ
ック図を参照して説明する。CPU100は、ROM1
01に予め記憶されている各種の制御プログラムに従っ
て、ホストコンピュータから送られてくる印字データを
もとに、カラー画像を印刷するために必要な各種の演算
制御動作を実行するものであって、前記ノズルヘッド1
2を印字データに基づいて駆動するための記録ヘッド駆
動回路103、前記キャリッジ30を主走査方向に往復
走行させるキャリッジモータ105を駆動するためのキ
ャリッジ駆動回路104、前記プレヒートプラテン14
及びメインプラテン16の裏面側に設けられたプレヒー
タ107及びメインヒータ108の通電を制御して所定
の温度に維持するためのプラテン加熱制御回路106、
前記記録ヘッド部19におけるノズルヘッド12を加熱
するためのヒータ110や、溶融インクタンク内のイン
クを加熱するためのヒータ111、さらには、溶融ホッ
パー20内に補給されたインクペレット22を加熱して
液体化するヒータ112の通電を制御するヘッド加熱制
御回路109、ステップモータからなる前記駆動モータ
38を駆動するためのモータ駆動回路113、前記給紙
ローラ11a,11bのいずれかを選択的に作動させて
被記録媒体Pを搬送経路に送り出すための給紙ソレノイ
ド115や、レジストローラ対13a,13bの回転を
一時的に止めてレジストを行うためのレジストソレノイ
ド116を駆動するソレノイド駆動回路114がそれぞ
れ接続されると共に、前記キャリッジ30上のインク残
量、例えば溶融インクタンク内のインク残量を検出する
センサ117や、前記リミットスイッチ51a等に接続
されて、各種の検知信号が入力されるようになってい
る。
【0036】前記CPU100は、例えば、インク残量
センサ117からインク切れの検知信号が出力される
と、前記キャリッジ駆動回路104及びモータ駆動回路
113に対して、インク切れとなった色のインクペレッ
ト22をキャリッジ30上の対応する溶融ホッパー20
に補給すべく所定の制御信号を出力する。また、このと
き、ヘッド加熱制御回路109を介してインクペレット
22が補給されたホッパー20のヒータ112に通電
し、インクペレット22を速やかに溶融させる。
【0037】なお、前記モータ駆動回路113は、CP
U100の制御の下、通常の印字動作時には、前記駆動
モータ38の正転駆動により、レジストローラ対13
a,13bや搬送ローラ15及び排気ローラ18を用紙
搬送方向に回転させ、また、インク供給時には、前記駆
動モータ38の逆転と正転駆動により、インク供給部3
3を作動させ、更に、ノズルヘッド12のメインテナン
ス時には、前駆動モータ38の逆転駆動によりメインテ
ナンス動作部34を作動させるようになっている。
【0038】ROM101は、上記したようなモータの
駆動制御をはじめとして各種の制御動作を実行するため
のプログラムが記憶される他、必要に応じて前記キャリ
ッジ30をインク供給部33あるいはメインテナンス動
作部34に対向配置させるために必要な主走査方向のキ
ャリッジ位置データ、例えば前記キャリッジ30の主走
査方向の移動位置データをエンコーダパルスの計数値に
よって割り出すようにしている場合には、供給部クラッ
チ35をON、OFF状態に切り換えたり、各色のイン
クペレット22を補給したりする位置データが前記エン
コーダの計数値としてそれぞれ記憶設定されている。R
AM102は、ホストコンピュータから送られてくる印
字データを一時的に格納したり、各種の制御動作を実行
するためのワークエリアとして一時的に利用される。
【0039】上記の構成において、印字作業が実行され
てインクが消費され、溶融インクタンク部内の所定の色
のホットメルトインク残量が少なくなり、図示しないセ
ンサにてインク切れと検知されると、キャリッジ30が
図4(a)に示すように、左端まで矢印B方向に移動し
て、押圧片30aにてシフトレバー43の当接片43a
を左方向に押すと、図4(b)のごとく、トグルレバー
47の左回動にて、供給クラッチ部35をON(動力伝
達状態)に保持されるので、次いで、キャリッジ30を
図12のように右方向の所定範囲内(押圧片30aにて
蹴り込み体50が右方向に蹴られてトグルレバー47が
右方向に回動しない範囲)で移動させて、インク切れと
なった箇所の溶融ホッパー20の箇所が、対応する色の
インクペレット22が収納された部分の出口部21bの
下方に位置するように前記キャリッジ30をインク供給
部33に移動し、インクペレット排出機構部52におけ
る所定の選択的規制部材67と係脱体58とが合致する
ようにして停止させる。この状態にて、前述のようにし
て、前記回動レバー52を1回だけ上下動させると、所
定の色のインクペレット22を1つだけ溶融ホッパー2
0に落とし込むことができる。
【0040】これらのインク供給作業時において、押出
体61が枢着軸63を中心に下向き回動して押圧頭部6
1aにおける前記複数の突部61fが、出口部21bに
おいて、インクペレット22の上面に当接する位置は、
当該押圧頭部61aの先端61eよりも回動中心(枢着
軸63)寄りに離れた位置であり、しかも、図13にお
いて、インクペレット22が時計方向に回転するのを阻
止する方向に押圧力が作用しつつ、当該インクペレット
22を下向きガイド面21cに沿うように下向きにずれ
落ちる。このインクペレット22の下向き移動につれ
て、当該インクペレット22の底面を支持している弾性
支持片68はその自由端側が前記底面から離れるように
湾曲し、インクペレット22の上半部22aが前記下向
きガイド面21cから外れる寸前では、前記湾曲した弾
性支持片68の基部寄り上面にてインクペレット22の
下端角部を支持するので、当該インクペレット22は半
時計方向に姿勢が回動するが、当該インクペレット22
の回動方向前面を本体部61bから突き出た補正突起6
1dにおける平面部61fにて受けながら、下向きに押
圧するので、インクペレット22をその半時計方向へ回
動するという姿勢変更を抑止しながら、溶融ホッパー2
0に向けて押し出す。従って、万一、インクペレット2
2が回動した姿勢により、前記下向きガイド面21cと
弾性支持片68の先端(自由端)とで、挟まれてインク
ペレット22が落下できない状態であっても、押出体6
1の押圧頭部61aと前記補正突起61dとの協働作用
により、インクペレット22を確実に落下させることが
できるのである(図14参照)。
【0041】なお、下向き回動した押出体61における
押圧頭部61aの先端61eが、次に放出すべき(押出
ブロック24にて押される)インクペレット22の前面
に当接するので(図14参照)、このインクペレット2
2が不用意に出口部21bに突出することがない。図1
5(a)〜図16(e)は、インクケース8に収納され
た不良品のインクペレット22が押出体61により下向
きに押し出される状態を図解したものであって、図15
(a)は待機位置であって、出口部21bに位置するイ
ンクペレット22は、その上半部前面が一対の下向きガ
イド面21c,21cに当接し、後面は後続するインク
ペレット22の前面(膨出部22dがあるときにはその
部分)に当接し、インクペレット22の底面はほぼ平坦
状の弾性支持片68にて支持され安定している。図15
(b)は押出体61による押出初期状態を示すものであ
って、下向き回動する押圧頭部61aの複数の突起61
fにてインクペレット22の上面を矢印D方向に押す。
後続するインクペレット22の前面(膨出部22dがあ
るときはその部分)からは矢印E方向からの押圧力を受
ける。さらに、湾曲した弾性支持片68により、インク
ペレット22の底角部が矢印F方向の力を受けつつ下向
きにずれ移動する。
【0042】図16(c)の二点鎖線で示すように、前
記ずり落ちるインクペレット22の上半部前面が一対の
下向きガイド面21c,21cから離れる寸前では、イ
ンクペレット22の後面(膨出部22dあるときにはそ
の部分)が前記弾性支持片68からの力を受けて時計方
向に回動して姿勢変更される。さらに、下向き回動する
押圧頭部61aの複数の突起61fにてインクペレット
22の上面を押すと、図16(c)の実線状態までずれ
落ちて、後続するインクペレット22における膨出部2
2dと、下向きガイド面21c,21cの下角部と、弾
性支持片68との三者による力のバランスがくずれ、落
下しようとする。
【0043】図16(d)は、前記三者による力のバラ
ンスにてインクペレット22が落下しないで引っ掛かっ
ている場合、押出体61における補正突起61dがイン
クペレット22の前面を下向きに押して強制的に下向き
に押し出せる。図16(e)は後続するインクペレット
22からの押出力が作用していない状態であって、押出
体61の下向き回動のほぼ終端状態を示し、半時計方向
に姿勢変更されたインクペレット22の前面を前記補正
突起61dにて斜め下向きに押し、且つ押圧頭部61a
の複数の突起61fがインクペレット22の上面を面的
に押すことができて、引っ掛かっているインクペレット
22をも確実に溶融ホッパー20へ放出させることがで
きる。
【0044】図17(a)〜図17(c)に示す実施形
態では、押出体61の押圧頭部61aの下面がほぼ平坦
であって、本体部61bに補正突起61d′を形成した
ものである。但し、補正突起61d′には突出先端部6
1hを備える。下向き回動する押出体61による押出初
期状態(図17(a))では、押圧頭部61aの下面に
よりD′方向の押出力が作用し、インクペレット22の
後面は、後続するインクペレット22の前面(膨出部2
2dがあるときはその部分)からE′の押圧力を受け
る。さらに、湾曲変形する弾性支持片68からはインク
ペレット22の底角部が矢印F′方向の力を受けるが、
下向きガイド面21aにてインクペレット2の上半部2
2aがガイドされているため、半時計方向への姿勢変更
が抑制されながら下向きにずれ移動する。
【0045】図17(b)のように、インクペレット2
2の上半部22aの前面が下向きガイド面21aの角部
までずれ落ちると、インクペレット22はさらに半時計
方向に回動するが、その前面は補正突起61d′におけ
る突出先端部61hに当接して前記の回動姿勢が抑制さ
れつつ、押圧頭部61aの下面にてインクペレット22
の上面が下向きに押されるから、弾性支持片68と前記
突出先端部61hとに挟まれたインクペレット22は傾
斜状のまま下向きに押され、図17(c)のように、溶
融ホッパー20方向に放出できるのである。
【0046】なお、図示ないが押圧頭部61aの下面を
突起状に形成して、押出体61を下向き回動させるにつ
れて、インクペレット22の上面を押出体61の回動半
径方向に沿って実質的に面的に押圧するように構成すれ
ば、前記放出されるべきインクペレット22が回動しよ
うとする動きを、前記面的な押圧頭部61aにて抑制で
きて、インクケース8の出口部21bにて引っ掛かるこ
とが防止できて、確実に溶融ホッパー20方向に放出さ
せることができる。
【0047】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1に記載
の発明のインクペレット供給装置は、被記録媒体の表面
にホットメルトインクを噴射する記録ヘッド部とインク
ペレットを受け入れるホッパーとをキャリッジに搭載
し、前記ホッパーにインクペレットを供給するためのイ
ンク供給部を配置してなるホットメルトインクジェット
プリンタにおいて、前記インク供給部に配置したインク
ケース内に収納されたインクペレットを下向きに放出す
るための下向きガイド面を備えた出口部には、放出すべ
きインクペレットの下面を弾性的に支持するための弾性
支持片を設けてあるから、出口部においては、インクペ
レットの上面側からの外力を受けない状態では、インク
ペレットが下向きガイド面に沿った姿勢で、且つインク
ペレットの下面が弾性支持片で支持され安定した姿勢を
保持することができる。
【0048】そして、本発明では、前記出口部の下方に
位置させた前記ホッパーに向かってインクペレットを下
方に押し出すように下向き回動する押出体を配置し、該
押出体には、前記インクペレットの上面を下向きに押圧
するための押圧頭部と、その押圧頭部によって下向きに
押し出されるインクペレットの姿勢を補正するための補
正突起とを設けたものである。
【0049】従って、押出体が下向き回動するにつれ
て、押圧頭部にてインクペレットの上面を下向きに押す
ことによって、湾曲変形している弾性支持片の弾性的支
持力に抗して、インクペレットを下向きに押し出す。そ
して、押し出されるインクペレットが下向きガイド面か
ら外れようとする時には、前記湾曲変形している弾性支
持片からインクペレットの底部に対する支持位置及び反
力方向が変化し、または後続するインクペレットからの
押圧力の作用点が変位することにより、当該インクペレ
ットの姿勢が傾き回動しようとするが、押出体に備えた
補正突起が前記回動しようとするインクペレットの姿勢
変更を抑止して補正することができるから、出口部にお
いて、インクペレットが引っ掛からずに円滑にホッパー
方向に落下させることができるという効果を奏するので
ある。
【0050】そして、請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載のインクペレット供給装置において、前記押出
体は、前記インクペレットの上面を押圧する押圧頭部
と、該押圧頭部から下向きに延びる本体部と、該本体部
から前記出口部より離れ方向に延びる基部とにより、側
面視でほぼZ字状に形成され、前記本体部には、前記下
向きに押し出されるインクペレットの姿勢を補正するた
めの補正突起が設けられているものである。
【0051】本発明によれば、押出体の形状が側面視に
てほぼZ字状に形成されており、上端に押圧頭部を備え
た本体部から前記出口部より離れ方向に延びる基部側を
回動中心とすることで、押圧頭部側を大きい範囲で上下
回動させることができ、出口部における下向きの押出ス
トロークを大きくして、当該出口部に位置するインクペ
レットを確実にホッパー方向に放出できるのである。そ
して、前記補正突起が本体部に設けられているので、押
出体の回動姿勢に同期して押圧頭部にて押し出されるイ
ンクペレットの姿勢が本体部方向に近づくように変化し
ようとするものを補正突起により抑止することが簡単に
でき、前記インクペレットの姿勢を補正することが簡単
にできるという効果を奏する。
【0052】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
または請求項2に記載のインクペレット供給装置におい
て、前記押出体における押圧頭部の下面には、その先端
より回動中心寄りに離れた位置にて前記インクペレット
の上面に当接可能な突部を1乃至複数形成したものであ
る。従って、押出体の下向き回動時には、押圧頭部の先
端側(回動中心より離れた側)が先にインクペレットの
上面に到達して当接しようとするが、この先端より回動
中心寄りに離れた位置に設けた1乃至複数の突部が先に
インクペレットの上面に当接できることになる。そし
て、その当接部位は、前記下向きガイド面に近い側とな
るから、押し出されるインクペレットが下向きガイド面
から外れようとする時の当該インクペレットの回動変更
を少なくでき、インクペレットを円滑にホッパー方向に
放出できるという効果を奏するのである。
【0053】さらに、請求項4に記載の発明は、請求項
1または請求項2に記載のインクペレット供給装置にお
いて、前記1乃至複数の突部に代えて、押圧頭部の形状
を、前記インクペレットの上面を押出体の回動半径方向
に沿って実質的に面的に押圧するようにした突起状に形
成した場合にも、押出体の下向き回動時に、その先端よ
りも突起状の部分が先にインクペレットの上面に当接で
きることになり、前記請求項3に記載の発明と同様の作
用効果を奏することができるのである。
【0054】請求項5に記載の発明は、請求項1乃至は
請求項4のいずれかに記載のインクペレット供給装置に
おいて、前記押出体における押圧頭部は、前記押出体と
対峙するインクペレットの手前寄り上面部分に当接して
下方に押し出すように構成されているものであるから、
押圧頭部とインクペレット上面との当接部位は、前記下
向きガイド面に近い側となり、押圧力の向きもインクペ
レットを前記下向きガイド面に押し付けない方向に作用
するので、これによっても、下向きガイド面から外れよ
うとする時のインクペレットが回動するという姿勢変更
を少なくでき、インクペレットを円滑にホッパー方向に
放出できるという効果を奏するのである。
【0055】また、請求項6に記載の発明の、インクペ
レット供給装置は、被記録媒体の表面にホットメルトイ
ンクを噴射する記録ヘッド部とインクペレットを受け入
れるホッパーとをキャリッジに搭載し、前記ホッパーに
インクペレットを供給するためのインク供給部を配置し
てなるホットメルトインクジェットプリンタにおいて、
前記インク供給部に配置したインクケース内に収納され
たインクペレットを下向きに放出するための下向きガイ
ド面を備えた出口部には、放出すべきインクペレットの
下面を弾性的に支持するための弾性支持片を設ける一
方、前記出口部の下方に位置させた前記ホッパーに向か
ってインクペレットを下方に押し出すように下向き回動
する押出体を配置し、該押出体には、その先端よりも回
動中心寄りに離れた位置にて、インクペレットの上面部
分に当接して下方に押し出す突部を1乃至複数形成した
ものである。
【0056】このように、押出体における先端よりも回
動中心寄りに離れた位置に設けた1乃至複数突部でも、
押出体が下向き回動するにつれて、インクペレットの上
面を下向きに押することによって、湾曲変形している弾
性支持片の弾性的支持力に抗して、インクペレットを下
向きに押し出すことが簡単にできるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリンタの斜視図である。
【図2】プリンタの断面図である。
【図3】キャリッジと供給部クラッチとの概略斜視図で
ある。
【図4】(a)は供給部クラッチのOFF状態を示す平
面図、(b)は供給部クラッチのON状態を示す平面図
である。
【図5】インクケースの斜視図である。
【図6】インクケース出口部の要部拡大平面図である。
【図7】(a)は良品のインクペレットの斜視図、
(b)は不良品のインクペレットの斜視図である。
【図8】インク供給部及びペレット排出機構部の側面図
である。
【図9】ペレット排出機構部の正面図である。
【図10】縦フレームの正面図である。
【図11】係脱体とリンクとの一部切欠き斜視図であ
る。
【図12】溶融ホッパーと、インクペレット出口部と、
選択的規制部材と係脱体と配置間隔を示す平面図であ
り、(a)はブラック(K)のインクペレットを排出で
きる位置関係を示す図、(b)はシアン(C)のインク
ペレットを排出できる位置関係を示す図、(c)はマゼ
ンタ(M)のインクペレットを排出できる位置関係を示
す図である。
【図13】選択的規制部材にて係脱体の姿勢が変更され
る状態を示す側面図である。
【図14】押圧体にて所定のインクペレットを下向きに
押し出す状態を示す側面図である。
【図15】押出体の第1実施形態の作用説明図であり、
(a)は待機時期の押出体の姿勢を示す側面図、(b)
は押し始め時期の押出体の姿勢を示す側面図である。
【図16】押出体の第1実施形態の作用説明図の続きで
あり、(c)は押出中期前半における押出体の姿勢を示
す側面図、(d)は押出中期後半における押出体の姿勢
を示す側面図、(e)は押出終期における押出体の姿勢
を示す側面図である。
【図17】押出体の第2実施形態の作用説明図であり、
(a)は押し始め時期の押出体の姿勢を示す側面図、
(b)は押出中期前半における押出体の姿勢を示す側面
図、(c)は押出終期における押出体の姿勢を示す側面
図である。
【図18】制御系のブロック図である。
【符号の説明】
8 インクケース 20 溶融ホッパー 21b 出口部 22 インクペレット 30a 押圧片 35 供給部クラッチ 58 係脱体 67 選択的規制部材 43 シフトレバー 43a 当接片

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被記録媒体の表面にホットメルトインク
    を噴射する記録ヘッド部とインクペレットを受け入れる
    ホッパーとをキャリッジに搭載し、前記ホッパーにイン
    クペレットを供給するためのインク供給部を配置してな
    るホットメルトインクジェットプリンタにおいて、 前記インク供給部に配置したインクケース内に収納され
    たインクペレットを下向きに放出するための下向きガイ
    ド面を備えた出口部には、放出すべきインクペレットの
    下面を弾性的に支持するための弾性支持片を設ける一
    方、前記出口部の下方に位置させた前記ホッパーに向か
    ってインクペレットを下方に押し出すように下向き回動
    する押出体を配置し、該押出体には、前記インクペレッ
    トの上面を下向きに押圧するための押圧頭部と、その押
    圧頭部によって下向きに押し出されるインクペレットの
    姿勢を補正するための補正突起とを設けたことを特徴と
    するインクペレット供給装置。
  2. 【請求項2】 前記押出体は、前記インクペレットの上
    面を押圧する押圧頭部と、該押圧頭部から下向きに延び
    る本体部と、該本体部から前記出口部より離れ方向に延
    びる基部とにより、側面視でほぼZ字状に形成され、前
    記本体部には、前記下向きに押し出されるインクペレッ
    トの姿勢を補正するための補正突起が設けられているこ
    とを特徴とする請求項1に記載のインクペレット供給装
    置。
  3. 【請求項3】 前記押出体における押圧頭部の下面に
    は、その先端より回動中心寄りに離れた位置にて前記イ
    ンクペレットの上面に当接可能な突部を1乃至複数形成
    したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    インクペレット供給装置。
  4. 【請求項4】 前記押出体における押圧頭部は、前記イ
    ンクペレットの上面を押出体の回動半径方向に沿って実
    質的に面的に押圧するようにした突起状に形成されてい
    ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のイ
    ンクペレット供給装置。
  5. 【請求項5】 前記押出体における押圧頭部は、前記押
    出体と対峙するインクペレットの手前寄り上面部分に当
    接して下方に押し出すように構成されていることを特徴
    とする請求項1乃至は請求項4のいずれかに記載のイン
    クペレット供給装置。
  6. 【請求項6】 被記録媒体の表面にホットメルトインク
    を噴射する記録ヘッド部とインクペレットを受け入れる
    ホッパーとをキャリッジに搭載し、前記ホッパーにイン
    クペレットを供給するためのインク供給部を配置してな
    るホットメルトインクジェットプリンタにおいて、 前記インク供給部に配置したインクケース内に収納され
    たインクペレットを下向きに放出するための下向きガイ
    ド面を備えた出口部には、放出すべきインクペレットの
    下面を弾性的に支持するための弾性支持片を設ける一
    方、前記出口部の下方に位置させた前記ホッパーに向か
    ってインクペレットを下方に押し出すように下向き回動
    する押出体を配置し、該押出体には、その先端よりも回
    動中心寄りに離れた位置にて、インクペレットの上面部
    分に当接して下方に押し出す突部を1乃至複数形成した
    ことを特徴とするインクペレット供給装置。
JP18801097A 1997-07-14 1997-07-14 インクペレット供給装置 Pending JPH1134348A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004195977A (ja) * 2002-12-16 2004-07-15 Xerox Corp 固体相変化インク溶融アセンブリおよびこれを備える相変化インク画像生成装置
JP2008095099A (ja) * 2006-10-11 2008-04-24 Xerox Corp インライン押し出しによる鍛造されたインクスティックの製造
JP2008115368A (ja) * 2006-10-11 2008-05-22 Xerox Corp 押し出し、ロール成形、及びスエージ加工による固形インクスティックの製造

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