JP3189752B2

JP3189752B2 - 固体インク供給装置及び方法並びに装填方法

Info

Publication number: JP3189752B2
Application number: JP23261197A
Authority: JP
Inventors: エッチ・アーウィン・グレルマン; ジョン・ビー・ギルバート; ロバート・シー・ティドリック; ランディ・シー・カラムベラス; ウィリアム・ビー・ウェバー; ジェームズ・ビー・ジャンセン; デール・アール・ピーターソン
Original assignee: Fuji Xerox Co Ltd; Fujifilm Business Innovation Corp
Current assignee: Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date: 1996-09-05
Filing date: 1997-08-28
Publication date: 2001-07-16
Anticipated expiration: 2017-08-28
Also published as: EP0827835A2; EP0827835A3; JPH1086412A; DE69727524T2; US5917528A; EP0827835B1; DE69727524D1; US5975690A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、一般に、インク・
ジェット・プリンタへの固体インク・スティックの供給
に関し、特に、カラー・インク・スティック供給装置
と、相変化インク、即ち、固体インクのカラー・プリン
タにインク・スティックを連続的に供給する方法に関す
る。本発明の供給装置は、ハウジング内に多数のインク
・スティックを貯蔵し、これらインク・スティックを運
搬手段に移動させて、プリント・ヘッド・インク溜に渡
す。本発明の方法では、簡単で効果的な装填手順によ
り、ハウジング内のインク・スティックを確実に適切な
方向とする。

【０００２】

【従来の技術】一般に、インク・ジェット・プリンタ
は、相変化インク、即ち、固体インクなどの種々のイン
クを用いている。なお、相変化インクは、しばしば、熱
溶融（ホット・メルト）インクと呼ばれる。相変化イン
クは、室温で固体であるが、インク・ジェット・プリン
タ装置の上昇した動作温度で液体である。相変化インク
は、都合の良いように、固体形態で、貯蔵され、運搬さ
れ、インク・ジェット・プリンタ装置に導入される。プ
リントする前に、適切な液相温度までインクを加熱す
る。プリンタの動作期間中、液相インクを、噴射に適切
な温度のプリント・ヘッドに供給する。

【０００３】代表的には、カラー・インク・ジェット・
プリンタは、各異なる色に対応する少なくとも１個のイ
ンク溜（reservoir）を用いる。個別のインク噴射は、
各インク溜と連結して、種々のインクの色をプリントす
る。相変化インク・ジェット・プリンタの設計において
考慮しなければならない重要な点は、固体インク供給手
段からインク・ジェット・プリント・ヘッドに実質的に
連続で液体インクを供給することである。

【０００４】初期の固体インク・ジェット・プリンタ
は、形状でコード化された開口内に装填されるシアン、
黄色、マゼンタ及び黒のインクのペレットを用いた。こ
れら開口は、引力によって略垂直の下方向で、ペレット
をプリンタの加熱組立体に供給した。なお、これらペレ
ットは、各色に対応する個別のインク溜に入った。各イ
ンク溜において、インク・スティックは、液体状態に溶
融し、受け媒体（記録紙などの記録媒体）に噴射され
る。他の従来の固体インク・ジェット・プリンタは、熱
溶融インクの柔軟なウェブ（織物）を用いた。なお、こ
の柔軟なウェブは、直径が順次大きくなるように巻かれ
てはおらず、ヒータ位置に進むか、又は、振動により粒
状の固体インクを溶融室に運ぶ。

【０００５】本願出願人のテクトロニクス社製Phaser
（登録商標：以下同じ）III型、テクトロニクス社製Pha
ser３００型、データプロダクツ社製ジョルト（Jolt）
プリンタなどの最近の成功した固体インク・プリンタ
は、異なる形状の固形インク・スティックを用いてお
り、これら固形インク・スティックは、供給落とし口に
かかる重力又はばねにより、受動的に供給される。他の
インク・スティック装填装置は、水平供給トレイを用
い、個々のインク・スティックは、端と端を接して貯蔵
された。重力により、これらインク・スティックが開口
を介してプリント・ヘッド・インク溜に落ちるまで、イ
ンク・スティックは、供給トレイ内を進む。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】従来の固体インク供給
装置は、一般に、目指す目的に対しては略適切である
が、インク・スティックの貯蔵収容力が比較的限定さ
れ、一般的にはそれらの機構が複雑である。さらに、種
々の形式の幅広フォーマット（Ｅサイズ）の媒体にプリ
ントするのに、相変化インク・カラー・プリンタが、現
在、利用されている。これら幅広プリンタは、標準サイ
ズ媒体用の従来の固体インク・プリンタに比較して、１
プリント当たりのインク量の消費が非常に大きい。ま
た、この展開により、操作者によるインク補充が最小量
で済み、機構的な故障も最小で、略連続的にインクを流
す大容量インク・スティック供給装置の必要性が高まっ
ている。インク・スティックをプリンタに連続的且つ無
制限に供給するのを確実にすると共に、コスト的に中断
時間を短縮するために、個別のインク・スティックが供
給装置内の隣接した表面に付着したり、互いに付着する
のをこの供給装置が阻止することが望ましい。また、大
量の多色インク・スティックを供給装置に装填する簡単
で効果的な手順も望まれている。この装填手順及び供給
装置は、協動して、正しいインク・カラーを適切なプリ
ント・ヘッド・インク溜に確実に供給しなければならな
い。

【０００７】よって、本発明の概念によれば、プリント
するためにプリント・ヘッド・インク溜にインク・ステ
ィックを略連続的に供給でき、貯蔵能力の大きな固体イ
ンク・プリンタ用インク・スティック供給装置を提供す
る。

【０００８】本発明の他の概念によれば、効率的に動作
し、固体インクのプリント環境において信頼性があり、
機構的に簡単なインク・スティック供給機構を有するイ
ンク・スティック供給装置を提供する。

【０００９】本発明の他の概念によれば、インク・ステ
ィックを、隣接する表面に付着させないか、又は互いに
付着させないことにより、インク・スティックのジャム
（詰まり）を防止できるインク・スティック供給装置を
提供する。

【００１０】本発明の更に他の概念によれば、個別のイ
ンク・スティックをプリント・ヘッド・インク溜に積極
的に引き渡すインク・スティック供給装置を供給する。

【００１１】本発明の特徴によれば、インク供給装置に
インク・スティックを装填する手順が効率的で、インク
・スティックを適切な方向として、正しいインク溜に引
き渡すことを確実にする。

【００１２】本発明の他の特徴によれば、固体インク・
スティック供給装置は、個別のインク・スティックを運
搬手段により積極的に移動させ、これらインク・スティ
ックをプリント・ヘッドに引き渡す。

【００１３】本発明の利点によれば、固体インク・ステ
ィック供給装置及び装填手順により、その色の適切な供
給チャンネルにカラー・インク・スティックを正確に供
給できる。

【００１４】本発明の他の利点によれば、適切に方向付
けたインク・スティックのみを供給チャンネルに送っ
て、ジャムの可能性を少なくする。

【００１５】

【課題を解決するための手段】上述及びその他の概念、
特徴及び利点を達成するために、上述したように本発明
の目的に応じて、本発明の改良したインク・スティック
供給装置及び関連した方法は、プリント・ヘッド・イン
ク溜へ固体インク・スティックを略連続的に供給する。
このインク供給装置は、個別のインク・スティックを適
切なインク溜に積極的に運搬することにより、ジャム及
び誤供給の可能性を減らす。インク・スティックを供給
装置に装填する関連手順は、インク・スティックを適切
に方向付けて、適切なインク・インク溜に引き渡すこと
を簡単且つ確実に実行する。

【００１６】本発明の他の概念は、以下の説明から当業
者には明らかになろう。なお、以下の説明では、本発明
の好適実施例を図示し説明するが、これは、本発明を実
施するのに適する最良のモードの１つを説明のために簡
略化したものである。充分に理解できる如く、本発明
は、他の異なる実施例にも適用でき、また、本発明の要
旨から逸脱することなく種々の変更が細部において可能
である。よって、添付図及びその説明は、本発明の特徴
を示すものであり、本発明を特定実施例に限定するもの
ではない。

【００１７】

【発明の実施の形態】本発明の好適な実施例を、添付図
に図示し、以下に、詳細に説明する。図１は、幅広フォ
ーマットのインク・ジェット・カラー・プリンタ１０の
全体的な図を示す。このインク・ジェット・プリンタ１
０は、参照番号１２で一般的に示す本発明の固体インク
供給装置の全体を含んでいる。この幅広フォーマットの
カラー・プリンタ１０は、異なる色の特性を有する複数
のインクを用いるインク・ジェット・プリント・ヘッド
を含んでいる。インク・ジェット・プリント・ヘッド
は、各色用のインク溜を具えており、熱により固体イン
ク・スティックが液相に溶融され、液体となったインク
がプリント・ヘッドに渡され、加熱された液相状態で噴
射される。プリント・ヘッドのこの形式の例は、本願出
願人に譲渡されたアメリカ合衆国特許第５４５５６１５
号公報「改善された浄化及び噴射動作のマルチ・オリフ
ィス・ドロップ・オン・デマンド・インク・ジェット・
プリント・ヘッド」（特開平７−６８７５６号公報に対
応）に記載されている。かかるアメリカ合衆国特許公報
は、適切な従来技術の１つである。本発明のインク供給
装置は、他の形式のインク・ジェット・プリンタ、他の
インク・ジェット・プリント・ヘッド、及び色以外の特
性で区別できるインクと共に用いるのに適切である点に
留意されたい。

【００１８】図２は、本発明による固体インク供給装置
を部分的に断面とした拡大側面図であり、図３は、図２
の線３−３に沿った拡大平面図である。本発明のインク
供給装置１２は、参照番号１４で概略的に示すハウジン
グを具えており、このハウジング１４は、複数の固体イ
ンク・スティック１６（これらの内の１個のみを図２に
示す）を受け、貯蔵する。図３に示すように、ハウジン
グ１４は、鍵となったプレート（鍵プレート）２０を含
んでおり、この鍵プレート２０は、複数の底なし受け口
２２Ａ〜２２Ｄを有している。底なし受け口２２Ａ〜２
２Ｄの各々の形状は、インク・スティックの特有の形状
に対応する。共通の形状の底なし受け口２２Ａ〜２２Ｄ
は、行に沿って配列され、各行は、分離した供給チャン
ネルの上に位置決めされている。図２は、底なし受け口
２２Ａの行と、その下の供給チャンネル２４とが部分的
に断面となった側面図を示す。底なし受け口２２Ｂ〜２
２Ｄ及び供給チャンネルの他の行と、これらに関連した
要素とは、構造的且つ機能的に、底なし受け口２２Ａ、
供給チャンネル２４、及び上述の関連した要素と等価で
あることが理解できよう。よって、以下の説明は、これ
ら他の行や、関連した供給チャンネル及び要素にも適用
できる。

【００１９】［インク・スティックの装填］図４は、本
発明を部分的に断面とした拡大側面図であり、図５は、
本発明によるプッシャ・ロッド（押し棒）を分かりやす
く示した拡大側面図である。本発明の固体インク供給装
置は、この装置に補充する多数のインク・スティックを
装填する簡単で効果的な方法を用いる。図４では、イン
ク・スティック１６ｄを底なし受け口２２Ａに挿入して
いる。この図が示すように、底なし受け口２２Ａの各々
は、インク・スティックを受ける底なし受け口となる。
インク・スティック１６ｄがその下の供給チャンネル２
４に向かって下側に向かう際に、底なし受け口２２Ａ内
の対向する側壁７０及び７２は、インク・スティック１
６ｄを案内する。インク・スティック１６ａ〜１６ｃ
は、予め挿入されており、供給チャンネル２４内の接触
手段により維持される。本発明の好適実施例において
は、この接触手段は、供給チャンネル２４の底面８２を
滑るプッシャ・ロッド（後押し棒）２６を具えている。
図２に示す如く、ハウジング１４は、右側を持ち上げる
ように上方向に傾けてあるので、供給チャンネル２４の
基部端６２は、チャンネルの引き渡し端６４よりも高く
持ち上げられている。よって、プッシャ・ロッド２６
は、チャンネルの引き渡し端６４に向かって下方に摺動
する。

【００２０】再び図４及び図５を参照する。インク・ス
ティック１６ｄは、下方に沿って供給チャンネル２４に
向かって移動し続けるので、インク・スティック１６ｄ
最下端部分７４（図４）は、プッシャ・ロッド２６の上
面２７（図５）に接触する一方、インク・スティックの
周辺部分７５は、底なし受け口２２Ａの対向側壁７０及
び７２の少なくとも一方に掛かる。ここで、インク・ス
ティック１６ｄは、図５に示すように、「準備位置」に
保持される。好ましくは、この「準備位置」にて、イン
ク・スティック１６ｄの頂部部分７８は、底なし受け口
２２Ａからはみ出している。都合の良いことに、これに
より、操作者が第２のインク・スティックをその底なし
受け口に挿入して、潜在的にジャムや、誤った供給を行
うことを防止できる。

【００２１】図５に示すように、所望数のインク・ステ
ィックを底なし受け口に挿入して、プッシャ・ロッド２
６を矢印Ａの方向に引っ込める。この動作を行うには、
好適には、図２に示すプッシャ・ロッド・ハンドル８０
を操作者が掴み、ハウジング１４から離れる方向に引っ
張る。プッシャ・ロッド２６の接触面２９がインク・ス
ティック１６ａ〜１６ｄの各々の真下を通過するので、
インク・スティックは、底なし受け口２２Ａの対向側壁
７０及び７２により案内され、制御された状態で供給チ
ャンネル２４内に下がる。供給チャンネル２４の底面８
２に達すると、図５の隣接したインク・スティック１６
ａ及び１６ｂが示すように、インク・スティックが予め
装填されたインク・スティックのいずれかに接触するま
で、又は、インク・スティック１６が示すように、隣接
するエンドレス・ベルト３０に接触するまで、このイン
ク・スティックは、下方に沿って、チャンネルの引き渡
し端６４に向かって移動する。

【００２２】所望数のインク・スティックを供給チャン
ネル２４に装填した後、図６に示すように、プッシャ・
ロッド２２の接触面２９がチャンネル内の最後尾のイン
ク・スティックに明らかに掛かるまで、操作者は、チャ
ンネル内でプッシャ・ロッド２６を下方に向かって摺動
することができる。次に、図６及び図７を参照する。イ
ンク・スティックが１個ずつプリント・ヘッド・インク
溜２８に渡されると、プッシャ・ロッド２６が、供給チ
ャンネル２４内に残ったインク・スティックをチャンネ
ルの引き渡し端６４に向かって積極的に移動させる。都
合の良いことに、残りのインク・スティックに対するプ
ッシャ・ロッド２６からの横方向の力により、インク・
スティックが供給チャンネル２４内に隣接する表面に付
着せず、潜在的に傾かないので、インク・スティックの
供給が詰まったり、中断されることがない。さらに、プ
ッシャ・ロッド２６が供給チャンネル２４を下に進め、
各インク・スティックを引き渡すので、このロッドは、
底なし受け口２２Ａの下に自動的に位置決めされ、補助
のインク・スティックを装填する準備ができる。

【００２３】本発明の好適実施例のみについて説明した
が、インク・スティックは、各供給チャンネル内で適切
に方向付けられて、隣接するエンドレス・ベルトに移動
することが重要である。より特定的には、図５に示すよ
うに、各インク・スティックの最下端部分７４は、供給
チャンネル２４の底面８２と実質的に同一面にならなけ
ればならない。供給チャンネル内の隣接する複数のイン
ク・スティックは、図５のインク・スティック１６、１
６ａ及び１６ｂに示すように、周辺の配列と一致しなけ
ればならない。

【００２４】初めに、図３に示すように、鍵プレート２
０内の底なし受け口２２Ａ〜２２Ｄとインク・スティッ
クとを整列させることにより、必要な方向付けを行う。

【００２５】再び図４を参照する。インク・スティック
が底なし受け口２２Ａから供給チャンネル２４に移動す
るようにその方向を維持するために、底なし受け口の対
向側壁７０及び７２の高さを、インク・スティックの長
さの少なくとも２５％にする。さらに、プッシャ・ロッ
ド２６の上面２７と、側壁７０及び７２の上端部３１及
び３３との間の距離をインク・スティックの長さの少な
くとも５０％にする。これら２つの条件により、底なし
受け口２２Ａの対向側壁７０及び７２がインク・スティ
ックを確実に案内するので、インク・スティックがその
初期方向を維持し、制御された方法で、その下の供給チ
ャンネル２４に降りる。

【００２６】図６及び図７を参照する。ハウジング１４
は、インクが少なくなった状態を検出する検出手段を有
する。以下の説明のためのみに、インクの少なくなった
状態を、プリント・ヘッド・インク溜２８に引き渡せる
インク・スティックが２個以下とする。本発明の好適実
施例において、この検出手段は、プッシュ・ロッド２６
から供給チャンネル２４内のスロット（図示せず）を介
して下方向に延びるタブ６６を具えている。図６及び図
７に示すように、インク・スティック１６ｂをプリント
・ヘッド・インク溜２８に引き渡すと、プッシャ・ロッ
ド２６が供給チャンネル２４内を下方に進むので、タブ
６６の突き出た舌６７が、ロウ・インク・トリップ（少
なくなったインク用の掛け外し）レバー６８に掛かり、
旋回させる。このロウ・インク・トリップ・レバー６８
は、光学センサ（図示せず）と一緒に動作して、図１に
示すプリント１０の状態パネル１１の指示光を照明する
ことにより、インクの少なくなった状態を知らせる。補
助のインク・スティックを供給チャンネル２４に装填す
るために、プッシャ・ロッド２６を引っ込めると、スプ
リング（図示せず）の偏倚により、ロウ・インク・トリ
ップ・レバー６８が、図６に示す初期位置に戻る。

【００２７】再び図３を参照する。本発明の好適な実施
例は、インクの装填が完了した際に、鍵プレート２０及
び供給チャンネル２４を囲う旋回可能なカバー・プレー
ト８４も具えている。さらに、動作矢印Ｄで示すよう
に、好適には、鍵プレート２０は、ハウジング１４内を
摺動可能であり、その下の供給チャンネル２４に近づい
て、任意のインク・スティックのジャム又は誤った送り
を除くことができる。

【００２８】［インク・スティックの引き渡し］本発明
は、運搬手段と、この運搬手段を駆動する駆動手段とを
用いて、カラー固体インク・スティックを対応する同じ
色のインク・ジェット・プリント・ヘッド・インク溜に
引き渡す。図３、図６及び図９に示すように、好適な運
搬手段は、複数のエンドレス・ベルト３０を具えてお
り、各エンドレス・ベルトは、図６に最良に示すよう
に、供給チャンネル２４の１つの近傍にある。各エンド
レス・ベルト３０では、駆動手段は、好適には、駆動プ
リー３２と、非駆動プリー３４とを具えており、これら
プリーは、ベルト３０の内面３６と組み合う。ベルトが
滑らずに正確に移動するために、エンドレス・ベルト３
０の内面３６は、歯状突起面（図示せず）となり、駆動
プリー３２及び非駆動プリー３４の周辺とかみ合う。図
９に示すように、ギア３８が駆動プリー３２に隣接し、
これらの回転軸が共通になっている。動力源がギア３８
を駆動して、駆動プリー３２を回転させ、次に、エンド
レス・ベルト３０を進める。好ましくは、動力源は、１
２ボルトの直流モータ４０と、図示の如くギア３８とか
み合うウォーム・ギア４２とを具えている。

【００２９】本発明の重要な観点では、エンドレス・ベ
ルト３０は、第１押し手段４４を具えており、この押し
手段は、個々のインク・スティックと積極的に組み合
い、プリント・ヘッド・インク溜２８に引き渡す。図８
に示す如く、第１押し手段４４は、ベルト３０の外側面
４６から延びている。次に、図６を参照する。引き渡し
シーケンスの間、プリント・ヘッド・インク溜２８は、
エンドレス・ベルト３０の一端の近傍にある装填位置に
移動し、ラックピニオン・アクチュエータ（図示せず）
により、このインク溜の保護カバー３９が旋回して開
く。モータ４０が活性化され、動作矢印Ａの方向にウォ
ーム・ギア４２を回転させる。ウォーム・ギア４２がギ
ア３８（図示せず）を回転させ、共通軸により、動作矢
印Ｂの方向に駆動プリー３２を回転させる。次に、エン
ドレス・ベルト３０のインク側トラック３５が動作矢印
Ｃの方向に進むので、第１押し手段４４がインク・ステ
ィック１６ｂと組み合って、このインク・スティックを
インク溜２８に積極的に移動させる。

【００３０】図６に示すように、引き渡しシーケンスの
前及びその間、インク・スティック１６ｂは、供給チャ
ンネル２４内で隣接するインク・スティック１６ｃと接
触している。時間が経過し、プリント環境内の熱によっ
て、２個のインク・スティック１６ｂ及び１６ｃが、そ
れらの共通面に沿って互いに付着するかもしれない。い
かなるこのような付着もインク・スティック１６ｂがイ
ンク溜２８に移動するのを妨げ、エンドレス・ベルト３
０において、潜在的にジャムや誤供給が生じる。都合の
良いことには、第１押し手段４４は、これら２個のイン
ク・スティック１６ｂ及び１６ｃを積極的に分離し、イ
ンク・スティック１６ｂがエンドレス・ベルト３０から
離れるまでこのインク・スティック１６ｂを積極的に押
し、インク溜２８に入れることにより、上述の潜在的な
問題を実質的に避けている。

【００３１】引き続き図６を参照する。インク・スティ
ック１６ｂ〜１６ｄ及びプッシャ・ロッド２６の重さ
は、エンドレス・ベルト３０のインク側トラック３５を
内側にそらすと共に、駆動プリー３２及び非駆動プリー
３４の負荷を増加させる。さらに、上述の如く、隣接し
たインク・スティック１６ｂ及び１６ｃの間のいかなる
付着も、インク・スティック１６ｂの移動を妨害する。
第１押し手段４４がインク・スティック１６ｂに掛かる
と、この付着により、押し手段４４の取付点におけるエ
ンドレス・ベルト３０へのたわみ力が増加する。駆動プ
リー３２及び非駆動プリー３４の間のエンドレス・ベル
ト３０のインク側トラック３５を維持するために、イン
ク・スティックがエンドレス・ベルト３０に接触する位
置にて、インク側トラック３５の内側面３６に隣接し
て、フランジ４８を設けた。都合の良いことには、フラ
ンジ４８は、ベルト３０が過度にたわむのを防ぎ、イン
ク・スティックの引き渡し期間中、押し手段４４のたわ
み力を打ち消す。

【００３２】図７を参照する。エンドレス・ベルト３０
は、プリント・ヘッド・インク溜２８に引き渡す前に、
このエンドレス・ベルト３０にインク・スティックを保
持する第１停止手段を更に具えている。この第１停止手
段５８は、第１押し手段４４から分離しているので、引
き渡しシーケンスの終わりで、停止手段は、図７に示す
ように、供給チャンネル２４の底面８２と実質的に平行
に位置決めされる。この方法において、インク・スティ
ック１６ｂをプリント・ヘッド・インク溜２８に引き渡
した後、次のインク・スティック１６ｃが供給チャンネ
ル２４からエンドレス・ベルト３０に送られて、第１停
止手段５８によりプリント・ヘッド・インク溜２８に入
るのが保留される。

【００３３】引き続き図７を参照する。好適な実施例に
おいて、第２押し手段４４’及び第２停止手段５８’を
エンドレス・ベルト３０に設けている。好適には、これ
ら第２押し手段４４’及び第２停止手段５８’は、エン
ドレス・ベルト３０の周辺に沿って、第１押し手段４４
及び第１停止手段５８から夫々ほぼ等距離にある。第１
押し手段４４がインク・スティック１６ｂ（図示せず）
をプリント・ヘッド・インク溜２８に引き渡すと、第２
押し手段４４’が接点６０に掛かり、モータ４０を停止
させると共に、エンドレス・ベルト３０の進みを休止さ
せる。次の引き渡しシーケンスにおいて、プリンタ・フ
ァームウェア（図示せず）によりモータ４０が付勢され
て、エンドレス・ベルト３０を進ませるので、押し手段
４４’は、インク・スティック１６ｃに接触して、イン
ク溜２８に引き渡し、押し手段４４は、この引き渡しが
完了すると、接点６０に掛かる。

【００３４】図１０及び図１１は、本発明の他の実施例
の拡大側面図である。本発明のこの別の実施例は、第１
インク・スティック１６ｂがプリント・ヘッド・インク
溜２８に引き渡されている間、エンドレス・ベルト３０
のインク側トラック３５の上に第２インク・スティック
１６ｃを支持する支持手段を具えている。好適には、こ
の支持手段は、ベルト３０の外側面４６から延びる複数
のタブ４５を具えている。図１０に示すように、引き渡
しシーケンス期間中、モータ４０が駆動されて、動作矢
印Ａの方向にウォーム・ギア４２を回転させる。このウ
ォーム・ギア４２は、ギア３８（図示せず）を回転さ
せ、共通軸により、動作矢印Ｂの方向に駆動プリー３２
を回転させる。そして、エンドレス・ベルト３０のイン
ク側トラック３５が、動作矢印Ｃに示すように第１方向
に進むので、第１押し手段４４は、インク・スティック
１６ｂに掛かかり、インク・スティックをインク溜２８
に積極的に移動させる。一方、タブ４５は、インク・ス
ティック１６ｃの周辺部７５の近傍に移動する。タブ４
５は、接点６０にも掛かって接近して、引き渡しシーケ
ンスが進行中であることをプリンタ・ファームウェア
（図示せず）に知らせる。

【００３５】図１１を参照する。インク・スティック１
６ｂ（図示せず）がプリント・ヘッド・インク溜２８に
移動するので、インク・スティック１６ｃがタブ４５に
対して運ばれ、ベルト３０のインク側トラック３５から
離れている。最後のタブ４５’が接点６０を通過した
後、接点６０が開いて、インク溜２８へのインク・ステ
ィック１６ｂの引き渡しが完了したことをプリンタ・フ
ァームウェアに知らせる。この点で、プリンタ・ファー
ムウェアは、モータ４０を停止させ、そして、モータ４
０を逆回転させて、動作矢印Ｄの方向にウォーム・ギア
を回転させる。駆動プリー３２は、動作矢印Ｅの方向に
回転して、動作矢印Ｆの示す第２方向に、エンドレス・
ベルト３０のインク側トラック３５を進ませる。エンド
レス・ベルト３０がこのように進むので、タブ４５は、
インク・スティック１６ｃの周辺部７５に沿って摺動
し、接点６０を閉じる。第１押し手段４４がインク・ス
ティック１６ｃの頂部７８を通過すると、インク・ステ
ィック１６ｃは、エンドレス・ベルト３０に完全に移動
される。その後直ちに、第１押し手段４４及び最前面の
タブ４５''の間の隙間６１内で、接点６０が開いて、ベ
ルト３０の進みを休止させる。また、インク・スティッ
ク１６ｃは、図７に示すとの同じ方法で、第１停止手段
５８により、ベルトに保持される。

【００３６】都合の良いことには、インク溜２８にイン
ク・スティック１６ｂを引き渡している期間中、インク
・スティック１６ｃを上に支持し、ベルト３０のインク
側トラック３５から離して、インク・スティックのジャ
ムの可能性を小さくする。更に、インク・スティック１
６ｃの周辺部７５に沿ってタブ４５が摺動するので、こ
れらタブが、供給チャンネル２４内のインク・スティッ
ク１６ｃおよ１６ｄを揺り動かし、振動させる。この方
法において、タブ４５は、２個のインク・スティック１
６ｃ及び１６ｄの間のいかなる付着も解き放すと共に、
インク・スティックと供給チャンネル２４の隣接面との
間のいかなる付着も解き放して、エンドレス・ベルト３
０への滑らかな移動を容易にする。

【００３７】図６を参照する。インク・スティックをプ
リント・ヘッド・インク溜２８に引き渡したかを確認す
る確認手段も具えている。好適な実施例において、この
確認手段は、参照番号５０で示すゲートと、引き渡しト
リップ・レバー５６とを具えている。図７に示すよう
に、第１腕５２が、プリント・ヘッド・インク溜２８へ
のインク・スティック１６ｃの経路にまで延びる位置
に、ゲート５０がバイアスされている。図６に示すよう
に、引き渡しシーケンス期間中、インク・スティック１
６ｂは、第１腕５２を押して、ゲート５０を旋回させる
ので、第２腕５４が引き渡しトリップ・レバー５６に接
触して、旋回させる。この引き渡しトリップ・レバー５
６は、光学センサ（図示せず）と共に動作して、プリン
ト・ヘッド・インク溜２８にインク・スティック１６ｂ
が引き渡されたかを確認する。インク・スティック１６
ｂが引き渡された後、図７に示すように、ゲート５０が
スプリング・バイアス（図示せず）により、その初期位
置に戻る。当業者に理解できる如く、インク・スティッ
クが供給チャンネル２４からエンドレス・ベルト３０に
移動するように、ゲート５０の第１腕５２も、インク・
スティックを案内する。この方法において、ゲート５０
は、インク・スティックが傾いたり、誤供給されたりす
るのを防止すると共に、ジャムの起きる可能性を防ぐ。
ゲート５０は、また、停止手段５８及び５８’を助け
て、第１インク・スティックの引き渡しの後に、直ち
に、第２インク・スティックがインク溜２８に入るのを
防ぐ。

【００３８】本発明の好適な実施例に関して上述した
が、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の変形や、
部品の材料及び配置並びにステップの変更及び変形が可
能である。特許請求の範囲の記載は、これらの変形及び
変更を含むものである。

【００３９】

【発明の効果】上述の如く本発明によれば、インク・ス
ティックをプリント・ヘッド・インク溜に略連続的且つ
効率的に供給し、簡単な構成で、貯蔵能力の大きな固体
インク・プリンタ用インク・スティック供給装置が得ら
れる。また、インク・スティックは、隣接する表面や、
互いに付着せず、また、インク・スティックをプリント
・ヘッド・インク溜に積極的に渡すので、インク・ステ
ィックのジャムを避けることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】幅広フォーマットの印刷媒体上にプリントする
のに特に適し、本発明の固体インク供給装置を用いた固
体インク・カラー・プリンタの全体的な斜視図である。

【図２】本発明による固体インク供給装置の実施例を部
分的に断面とした拡大側面図であり、供給チャンネル内
に完全に延びたプッシャ・ロッドと、エンドレス・ベル
トに配置された単一のインク・スティックとを示してい
る。

【図３】図２の線３−３に沿った拡大した平面図であ
り、ハウジング内に配置された鍵プレートと、カバーが
蝶番的に開けられた状態とを示している。

【図４】本発明の実施例を部分的に断面とした拡大側面
図であり、鍵プレート内の底なし受け口に挿入されたイ
ンク・スティックを示している。

【図５】本発明の実施例を部分的に断面とした拡大側面
図であり、装填手順期間中に供給チャンネル内に引っ込
められるプッシャ・ロッドを示している。

【図６】本発明の実施例を部分的に断面とした拡大側面
図であり、インク・スティックに連結し、このインク・
スティックをプリント・ヘッド・インク溜に渡すエンド
レス・ベルトを示している。

【図７】本発明の実施例を部分的に断面とした拡大側面
図であり、ベルト上のインク・スティックを維持する第
１停止手段を有し、供給後の静止した位置でのエンドレ
ス・ベルトを示している。

【図８】本発明の実施例を部分的に断面とした拡大側面
図でり、エンドレス・ベルトと係合する駆動プーリ及び
被駆動プーリと、ギアに係合するウォーム歯車とを示し
ている。

【図９】図８の線９−９に沿って部分的に拡大した平面
図であり、ウォーム歯車に駆動されるギアの近傍に各々
が並んで配置されたエンドレス・ベルトを示している。

【図１０】本発明の他の実施例を部分的に断面とした拡
大側面図であり、インク・スティックと係合したエンド
レス・ベルト上の第１押し手段と、ベルトから延びた複
数のタブとを示している。

【図１１】本発明の他の実施例を部分的に断面とした拡
大側面図であり、第２方向に進むエンドレス・ベルト
と、インク・スティックを支持するエンドレス・ベルト
のタブを示している。

【符号の説明】

１０インク・ジェット・カラー・プリンタ１２インク供給装置１４ハウジング１６固体インク・スティック２０鍵プレート２２Ａ〜２２Ｄ底なし受け口２４供給チャンネル２６プッシャ・ロッド（押し棒：接触手段）２８プリント・ヘッド・インク溜３０エンドレス・ベルト（運搬手段）３２駆動プリー（駆動手段）３４非駆動プリー（駆動手段）４４押し手段４８フランジ５８停止手段７０、７２側壁

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者ロバート・シー・ティドリックアメリカ合衆国オレゴン州 97219 ポートランドサウスウェストトェンティエイトス・アベニュー 7245 (72)発明者ランディ・シー・カラムベラスアメリカ合衆国オレゴン州 97222 ミルウォキーサウスイーストノースリッジ・ドライブ 4120 (72)発明者ウィリアム・ビー・ウェバーアメリカ合衆国オレゴン州 97006 アロアサウスウェストツゥハンドレッドトエルブス・コート 1554 (72)発明者ジェームズ・ビー・ジャンセンアメリカ合衆国オレゴン州 97071 ウッドバーンマッキンレイ 1018 (72)発明者デール・アール・ピーターソンアメリカ合衆国オレゴン州 97013 キャンベイサウスバーロウ・ロード 23890 (56)参考文献特開昭60−135260（ＪＰ，Ａ) 特開平１−269545（ＪＰ，Ａ) 特開平４−93259（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B41J 2/175

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】固体インク・スティックをインク・ジェ
ット・プリント・ヘッド・インク溜に送る固体インク供
給装置であって、上記固体インク・スティックを受けて貯蔵するハウジン
グと、該ハウジング内に設けられた少なくとも１個の供給チャ
ンネルと、上記ハウジングの近傍に設けられ、上記インク・スティ
ックを保持する停止手段、及び上記インク・スティック
を上記プリント・ヘッド・インク溜に移動させる押し手
段を有し、上記インク・スティックが接触した状態で駆
動されることにより上記押し手段によってインク・ステ
ィックを押し上記プリント・ヘッド・インク溜に送る運
搬手段と、上記供給チャンネル内に設けられ、上記供給チャンネル
から上記運搬手段に上記固体インク・スティックを移動
させて接触させる接触手段と、上記インク・スティックを上記プリント・ヘッド・イン
ク溜に送るように上記運搬手段を駆動する駆動手段とと
を具えた固体インク供給装置。
【請求項２】固体インク・スティックをインク・ジェ
ット・プリント・ヘッド・インク溜に送る方法であっ
て、インク・スティックを送る前に該インク・スティックを
保持する供給チャンネルを設け、上記供給チャンネルの近傍に、上記供給チャンネルと連
絡するエンドレス・ベルトを設け、該エンドレス・ベルトの一端の近傍に上記プリント・ヘ
ッド・インク溜を位置決めし、上記供給チャンネルから上記エンドレス・ベルトに上記
インク・スティックを移動させて接触させ、上記エンドレス・ベルトを駆動して、上記インク・ステ
ィックを上記プリント・ヘッド・インク溜に送ることを
特徴とする固体インク供給方法。
【請求項３】少なくとも１個の固体インク・スティッ
クをインク供給装置に装填する方法であって、上記インク・スティックを受ける少なくとも１個の供給
チャンネルを有するハウジングを設け、対向する側壁がある底なし受け口を有する鍵プレートを
上記供給チャンネルの近傍に設け、上記供給チャンネル内に上記インク・スティックの下部
が入り込んだ状態でインク・スティックの最下端部分と
接触してインク・スティックを維持する接触手段を設
け、上記インク・スティックの最下端部分が上記接触手段に
維持され、上記インク・スティックの周辺部分が上記底
なし受け口の上記対向側壁の少なくとも１個に接触する
まで、上記底なし受け口に上記インク・スティックを挿
入し、上記インク・スティックが上記接触手段に維持されず、
上記インク・スティックが上記供給チャンネル内に入り
込むまで、上記接触手段を移動させることを特徴とする
固体インク装填方法。