JPH11343455A - 水性分散体組成物 - Google Patents

水性分散体組成物

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JPH11343455A
JPH11343455A JP15048498A JP15048498A JPH11343455A JP H11343455 A JPH11343455 A JP H11343455A JP 15048498 A JP15048498 A JP 15048498A JP 15048498 A JP15048498 A JP 15048498A JP H11343455 A JPH11343455 A JP H11343455A
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Kazuto Nakano
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、アルミ蓋用塗料として用い
た場合に、十分かつ必要な加工性,密着性,耐レトルト
性を有するだけでなく、優れた滑り性,耐摩耗性を有
し、アウターワックスを塗布せずに製蓋加工をしても、
塗膜欠損やカットエッジラフが発生しない塗膜を形成し
うる水性分散体組成物を提供することにある。 【解決手段】 酸価が100〜500、数平均分子量が
2000〜50000である樹脂を乳化剤として、天然
ワックス(b1)又は合成ワックス(b2)のうち少な
くとも1種のワックスを水性媒体中に分散せしめてなる
ワックス水性分散体(A)、界面活性剤不存在下で親水
性有機溶剤を用いて天然ワックス(b1)又は合成ワッ
クス(b2)のうち少なくとも1種のワックスを水性媒
体中に分散せしめてなるワックス水性分散体(B)、及
び変性エポキシ樹脂の水性分散体(C)を含有すること
を特徴とする水性分散体組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗料として用い得
る水性分散体組成物に関し、詳しくは飲料缶用の水性分
散体組成物に関し、更に詳しくは、金属素材に直接塗装
することによって、滑り性、塗膜表面硬度、金属素材と
の密着性に優れ、さらに塗膜に含まれる潤滑成分のみ
で、缶や蓋の成型加工時の塗膜の脱落や傷付きを防ぐ塗
膜を形成することができる飲料缶用の水性塗料に好適、
新規な水性分散体組成物に関するものである。特に、飲
料缶のアルミニウム(以下、アルミと略す)蓋用の塗料
に用いた場合、焼き付け乾燥後に塗膜上にワックス(以
下、アウターワックスをと言う)を塗布せずに良好な製
蓋加工が可能な塗膜を形成し得る新規な水性分散体組成
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、飲料缶、食缶等の缶の缶胴部は、
金属板にあらかじめ印刷、塗装を行った後、得られた塗
装板に様々な成型加工(絞り加工、打抜き加工、巻締め
加工、折曲げ加工等)が施され製造されるが(上記成型
加工を製缶ともいう)、この加工により塗膜は傷付いた
り下地金属から脱落したりしやすいため、塗膜形成後製
缶前に塗膜表面に石油系ワックス等のアウターワックス
が塗布される場合が多い。また、上記のような缶の蓋部
も、金属板に塗料を塗装した後、種々の成型加工、タブ
の取り付け等の種々の工程(塗装後の工程を総称して製
蓋工程という)を経て製造され、この場合も上記缶胴の
場合と同様に塗膜損傷等を防止すべく、塗膜形成後製蓋
前に、塗膜表面に石油系ワックス等のアウターワックス
が塗布される場合が多い。
【0003】一方、缶用塗料は、省資源、省エネルギー
あるいは環境公害等の面から水系への移行が望まれてい
る。缶用塗料のうちアルミ蓋用塗料の場合も例外ではな
く、水系への移行が望まれている。そして、アルミ蓋用
塗料の場合、水系塗料では、主として自己乳化型エポキ
シ樹脂系のものが検討されている。
【0004】エポキシ樹脂を水性媒体中に分散させる方
法として種々の方法が提案されている。これまでに開示
されているものとして、エポキシ樹脂をカルボキシル基
を含有するアクリル樹脂にてエステル化し、カルボキシ
ル基を塩基で中和して水中に分散させる方法(特公昭59
-37026号公報)、カルボキシル基含有重合性モノマー混
合物をフリーラジカル発生剤を用いてエポキシ樹脂にグ
ラフトさせ、上記同様の方法で水中に分散させる方法
(特公昭63-17869号公報)、アクリロイル基を有するエ
ポキシ樹脂をアクリル酸またはメタクリル酸を含有する
エチレン性単量体で共重合させ、上記同様の方法で水中
に分散させる方法(特公昭62-7213 号公報)等がある。
これら水性のエポキシ樹脂は、一般に自己乳化型エポキ
シ樹脂と言われる。
【0005】自己乳化型エポキシ樹脂を含有する水性塗
料から得られる塗膜に潤滑性を付与する方法としては、
溶剤型塗料に用いられるワックスと同種の動植物系ワッ
クスを揮発性アミンで中和せしめた脂肪酸で水中に分散
させたもの、あるいは水に可溶の溶剤中に動植物系ワッ
クスを機械的に分散させたものを自己乳化型エポキシ樹
脂を含有する水性樹脂分散体に添加するのが一般的な方
法であった。しかし、上記方法の中で、脂肪酸で分散さ
せた系では、焼付け乾燥により塗膜を形成させる時、添
加したワックスが塗膜表面に浮きにくく滑り性が劣り、
また塗膜硬度が低いため成型加工、搬送時等に傷付き性
が劣り、下地金属からの塗膜の脱落が生じ易かった。ま
た、上記方法の中で、水に可溶の溶剤中に分散させた系
では、水性塗料に添加すると分散安定性が劣る傾向があ
った。
【0006】特に、上記方法で得られる塗料を飲料缶ア
ルミ蓋の内面に用いた場合、塗膜の滑り性、硬度、耐摩
耗性が劣るため、アウターワックスを塗布しないで製蓋
すると搬送時あるいは製蓋時に塗膜が傷付き、塗膜欠損
が起こり腐食を生ずることがある。また、上記方法で得
られる塗料を飲料缶用アルミ蓋の外面に用いた場合も、
塗膜の滑り性、硬度、耐摩耗性が劣るため、アウターワ
ックスを塗布しないで製蓋をすると、蓋の外周付近の外
面側の塗膜が削られるのみでなく、基材であるアルミニ
ウムまで削られることがある。さらに、削られたアルミ
ニウムが製蓋用ツールに堆積したまま製蓋すると、蓋の
寸法が変化したり(この現象をカットエッジラフと言
う)製蓋加工自体ができなくなるため、しばしば製蓋を
中断して製蓋ツールを研磨する必要が生ずる。この為、
これまでの水性塗料を用いる場合、アウターワックスな
しでは製蓋できないという欠点があった。
【0007】一方、飲料缶用アルミ蓋の製蓋時にアウタ
ーワックスを塗布した場合、傷付きや塗膜欠損、あるい
はカットエッジラフ等の現象はなくなるが、連続して製
蓋した場合、塗布されたアウターワックスが製蓋ツール
に付着堆積し、堆積したワックスが後から製蓋される蓋
に再転移して汚してしまったり(この現象をワックス汚
れと言う)、あるいは、堆積したワックスにより蓋の寸
法が変化して製蓋加工自体ができなくなるため、しばし
ば製蓋を中断して製蓋ツールを掃除して堆積したワック
スを除去する必要があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、アル
ミ蓋用塗料として用いた場合に、十分かつ必要な加工
性,密着性,耐レトルト性を有するだけでなく、優れた
滑り性,耐摩耗性を有し、アウターワックスを塗布せず
に製蓋加工をしても、塗膜欠損やカットエッジラフが発
生しない塗膜を形成しうる水性分散体組成物を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を行った結果、自己乳化型エ
ポキシ樹脂水性分散体と特定のワックス水性分散体とを
含有することによって、上記目的を達成することができ
ることを見いだし本発明を完成させるに至った。
【0010】即ち、第1の発明は、酸価が100〜50
0、数平均分子量が2000〜50000である樹脂を
乳化剤として、天然ワックス(b1)又は合成ワックス
(b2)のうち少なくとも1種のワックスを水性媒体中
に分散せしめてなるワックス水性分散体(A)、界面活
性剤不存在下で親水性有機溶剤を用いて天然ワックス
(b1)又は合成ワックス(b2)のうち少なくとも1
種のワックスを水性媒体中に分散せしめてなるワックス
水性分散体(B)、及び変性エポキシ樹脂の水性分散体
(C)を含有することを特徴とする水性分散体組成物で
ある。
【0011】第2の発明は、レゾール型フェノール樹脂
(D)又はアミノプラスト樹脂(E)のうち少なくとも
1種の樹脂を含有することを特徴とする第1の発明記載
の水性分散体組成物である。
【0012】第3の発明は、樹脂(A)が、カルボキシ
ル基を有するアクリル樹脂(a1)又はカルボキシル基
を有するポリエステル樹脂(a2)のうち少なくとも1
種の樹脂であることを特徴とする第1又は第2の発明記
載の水性分散体組成物である。
【0013】第4の発明は、変性エポキシ樹脂の水性分
散体(C)の固形分100重量部に対して、天然ワック
ス(b1)又は合成ワックス(b2)をそれぞれ単独で
0.1〜10.0重量部含有するか、あるいは天然ワッ
クス(b1)及び合成ワックス(b2)を合計で0.1
〜10.0重量部含有することを特徴とする第1ないし
第3いずれか記載の水性分散体組成物である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に用いるワックス水性分散
体(A)は、酸価が100〜500、数平均分子量が2
000〜50000の樹脂を乳化剤として、天然ワック
ス(b1)又は合成ワックス(b2)のうち少なくとも
1種のワックス(以下、ワックスと略す)を水性媒体中
に分散せしめてなるものである。乳化剤として用いられ
る樹脂は、該樹脂中のカルボキシル基等を後述する揮発
性アミンで中和することにより、乳化剤としての機能を
発現するものであり、上記したように酸価が100〜5
00、数平均分子量が2000〜50000であり、酸
価が100〜400、数平均分子量が2000〜200
00であることが好ましい。該樹脂の酸価が100未満
であると、中和後の乳化機能が小さく、ワックスを安定
に分散し難くなり、ワックス水性分散体(A)中にワッ
クスの凝集物を生成し易くなる。一方、酸価が500を
越えるとワックス水性分散体(A)を含有する本発明の
水性分散体組成物から得られる塗膜の耐水性が低下する
傾向にあるため、酸価は100〜500であることが重
要である。また、該樹脂は数平均分子量が2000未満
でも、50000を越えても、その中和物がワックスを
乳化・分散し難くなるため、数平均分子量は2000〜
50000であることが重要であり、2000〜200
00であることがより好ましい。該樹脂は、カルボキシ
ル基を有するアクリル樹脂(a2)またはカルボキシル
基を有するポリエステル樹脂(a2)のうち少なくとも
1種であることが好ましく、カルボキシル基の1部若し
くは全部を後述する揮発性アミンで中和することによっ
て、乳化機能を発揮し得るものである。
【0015】ワックス水性分散体(A)においては、該
樹脂とワックスとの合計100重量部中、樹脂は1〜5
0重量部、ワックスは50〜99重量部であることが好
ましい。該樹脂が、1重量部未満であるとワックスを乳
化し難くなり、ワックス水性分散体(A)中に凝集物が
発生しやすくなり、一方、50重量部を越えるとワック
ス水性分散体(A)を含有する本発明の水性分散体組成
物から得られる塗膜の耐水性が低下する傾向にあるばか
りでなく、塗膜中におけるワックスの浮上力の低下に起
因し塗膜の潤滑性が低下する傾向にあるので、該樹脂は
1〜50重量部であることが好ましく、2〜20重量部
であることがより好ましい。
【0016】ワックス水性分散体(A)に用いられる樹
脂のうち、カルボキシル基を有するアクリル樹脂(a
1)は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタ
コン酸、クロトン酸、フマル酸等のα,β−不飽和カル
ボン酸と、これらα,β−不飽和カルボン酸と共重合し
うるモノマー類、例えば、スチレン、ビニルトルエン、
2−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロルスチ
レン等のスチレン系モノマー;(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n
−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メ
タ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブ
チル、(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリ
ル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、
(メタ)アクリル酸2エチルヘキシル、(メタ)アクリ
ル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メ
タ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル
等の(メタ)アクリル酸エステル系モノマー;(メタ)
アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸
ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシメ
チル等のヒドロキシル基含有モノマー;N−メチロール
(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)
アクリルアミド等のN−置換(メタ)アクリル系モノマ
ー等の1種もしくは2種以上の共重合により得られる。
【0017】なお、(メタ)アクリル酸エステル系モノ
マーは、アクリル酸エステル系モノマーおよび/または
メタクリル酸エステル系モノマーを、(メタ)アクリル
酸2−ヒドロキシエチルはアクリル酸2−ヒドロキシエ
チルおよび/またはメタクリル酸2−ヒドロキシエチル
を、N−置換(メタ)アクリル酸モノマーはN−置換ア
クリル酸モノマーおよび/またはN−置換メタクリル酸
モノマーを意味する。
【0018】上記モノマー混合物は、適当な有機溶剤中
で重合することが好ましく、重合触媒としては、例え
ば、有機過酸化物、過硫酸塩、アゾビス化合物およびこ
れらと還元剤とを組み合わせたレドックス系を用いるこ
とができる。具体的には、ベンゾイルパーオキサイド、
パーブチルオクテート、t−ブチルハイドロパーオキサ
イド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスバレロニ
トリル、2,2’−アゾビス(2−アミノプロパン)ハ
イドロクロライド等が挙げられ、ベンゾイルパーオキサ
イド、アゾビスイソブチロニトリルが特に好ましい。こ
れらは、反応成分100重量部に対し一般に0.3〜1
5重量部の割合で使用することができる。
【0019】カルボキシル基を有するアクリル樹脂(a
1)は、モノマーの構成比率、種類は特に制限されるも
のではないが、重合後の酸価が100〜500となる量
の(メタ)アクリル酸等のα、β−不飽和カルボン酸を
含み、これらα、β−不飽和カルボン酸と共重合可能な
ビニルモノマーであるスチレン、アクリル酸エチル、メ
タクリル酸メチル等とを共重合することが好ましい。
【0020】ワックス水性分散体(A)に用いられる樹
脂のうち、カルボキシル基を有するポリエステル樹脂
(a2)は、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジ
オール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール
等の2価アルコール、グリセリン、トリメチロールエタ
ン、トリメチロールプロパン、トリスヒドロキシメチル
アミノエタン、ペンタエリスリット、ジペンタエリトリ
ット、ジグリセリン等の2価以上のアルコール等のアル
コール成分と、(無水)フタル酸、イソフタル酸、テレ
フタル酸、(無水)コハク酸、アジピン酸、アゼライン
酸、セバチン酸、テトラヒドロ(無水)フタル酸、ヘキ
サヒドロ(無水)フタル酸、(無水)ハイミック酸、
(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、(無水)
トリメリット酸、メチレンジクロヘキセントリカルボン
酸(無水物)、(無水)ピロメリット酸等の多価カルボ
ン酸もしくはその無水物、及び必要に応じて併用する安
息香酸やt−ブチル安息香酸等の一塩基酸等の酸成分と
の縮合により得られる。
【0021】カルボキシル基を有するポリエステル樹脂
(a2)としては、前記のアルコール成分と酸成分を縮
合してなるオイルフリーポリエステル樹脂、または前記
のアルコール成分と酸成分に加えてヒマシ油、脱水ヒマ
シ油、桐油、サフラワー油、大豆油、アマニ油、トール
油、ヤシ油等、およびそれらの脂肪酸のうちの1種もし
くは2種以上の混合物である油成分を、上記酸成分およ
びアルコール成分に加えて、3成分を反応させて得られ
るアルキッド樹脂が挙げられる。また、不飽和結合を有
するポリエステル樹脂にアクリル樹脂をグラフトにより
変性したグラフト変性ポリエステル樹脂も挙げられる。
【0022】ワックス水性分散体(A)に用いられるワ
ックスのうち、天然ワックス(b1)としては、蜜蝋、
ラノリンワックス、鯨蝋、キャンデリラワックス、カル
ナウバワックス、ライスワックス、木蝋、ホホバ油等の
動植物系ワックス、モンタンワックス、オゾゲライト、
セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリン
ワックス、ペトロラタム等の鉱物、石油系ワックス等が
挙げられ、カルナウバワックス、キャンデリラワック
ス、ライスワックス、ラノリンワックス、マイクロクリ
スタリンワックスが好ましく、これらは単独あるいは2
種以上の混合物として用いることができる。
【0023】ワックス水性分散体(A)に用いられるワ
ックスのうち、合成ワックス(b2)としては、フィッ
シャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス、
酸化ポリエチレンワックス、酸化ポリプロピレンワック
ス等の合成炭化水素系ワックス、モンタンワックス誘導
体、パラフィンワックス誘導体、マイクロクリスタリン
ワックス誘導体等の変性ワックス、硬化ヒマシ油、硬化
ヒマシ油誘導体等の水素化ワックス、テフロンワックス
等が挙げられ、ポリエチレンワックス、テフロンワック
ス、マイクロクリスタリンワックス誘導体が好ましく、
これらは単独あるいは2種以上の混合物として用いるこ
とができる。また、天然ワックス(b1)、合成ワック
ス(b2)は、どちらか一方を単独で用いることもでき
るし、あるいは両者を併用することもできる。
【0024】ワックス水性分散体(A)は、上記特定酸
価及び特定数平均分子量の樹脂の中和物を乳化剤として
利用することによって、ワックスを水性媒体中に分散せ
しめたものである。中和に用いられる揮発性アミンとし
ては、アンモニア、エチルアミン、ジエチルアミン、ト
リエチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、ジメチルエタノールアミ
ン、シクロヘキシルアミン等が挙げられるが、これらに
限定されるものではない。水性媒体としては、水の他に
水と親水性有機溶剤の混合物が用いられる。親水性有機
溶剤としては、例えば、アルコール系、グリコール系、
ジグリコール系、アセテート系等を挙げることができ
る。具体的には、n−プロパノール、イソプロパノー
ル、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、n
−アミルアルコール、アミルアルコール、メチルアミル
アルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール
モノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノブチルエーテル、メチルプロピ
レングリコール、メチルプロピレンジグリコール、プロ
ピルプロピレングリコール、プロピルプロピレンジグリ
コール、ブチルプロピレングリコール、エチレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコー
ルモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチル
アセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルア
セテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート
等を挙げることができる。但し、これらの親水性有機溶
剤は極力少ないことが望ましい。水性媒体の量は、ワッ
クスを水性媒体に分散できるような量であれば特に制限
はなく、所望するワックス水性分散体の不揮発分、粘度
に鑑み適宜選択すればよい。
【0025】ワックス水性分散体(A)は、下記のよう
な種々の方法で得ることができるが、その製造方法はこ
れらに限定されるものではない。 (A1) 樹脂とワックスとを混合液状態とした後、揮
発性アミン及び水性媒体に該混合液(E)を加える。 (A2) 樹脂とワックスとを混合液状態とした後、該
混合液に揮発性アミン及び水性媒体を加える。 (A3) 樹脂とワックスとを混合液状態とした後、該
混合液に揮発性アミンを加え、樹脂、ワックス及び揮発
性アミンの混合物を得、次いで該混合物に水性媒体を加
える。 (A4) 樹脂とワックスとを混合液状態とした後、該
混合液 に揮発性アミンを加え、樹脂、ワックス及び揮
発性アミンの混合物 を得、次いで水性媒体に該混合物
を加える。 尚、方法(A1)〜(A4)の場合、樹脂とワックスと
は、混練機や強力な撹拌機等を用いて強制的にこれら2
成分を混合液状態としてもよいし、あるいは溶融状態の
ワックスと樹脂とを混合し、混合液状態としてもよい。 (A5) 樹脂、ワックス、揮発性アミン及び水性媒体
の混合物を、ワックスの融点以上の温度で撹拌する。 (A6) 樹脂、ワックス及び水性媒体の混合物を、ワ
ックスの融点以上の温度で撹拌しつつ、該混合物に揮発
性アミンを加える。 (A7) 樹脂、ワックス及び水性媒体の混合物を、ワ
ックスの融点以上の温度で撹拌しつつ、揮発性アミンに
該混合物を加える。 (A8) 樹脂に揮発性アミン及び水性媒体を加えてな
る樹脂の水溶液若しくは水性分散液に、ワックスを溶融
若しくは溶解状態で加える。 (A9) ワックスの溶融物若しくは溶解物中に、樹脂
に揮発性アミン及び水性媒体を加えてなる樹脂の水溶液
若しくは水性分散液を、加える。
【0026】樹脂、ワックス、揮発性アミン、及び水性
媒体の量、中和の割合、混合条件(混合速度、撹拌条
件、温度等)等を種々変えることにより、分散粒子の大
きさの異なる種々のワックス水性分散体(A)を得るこ
とができる。
【0027】また、上記ワックスの水性媒体中への分散
過程で存在する有機溶剤は、必要に応じ減圧下で除去す
ることが可能である。この時、水と有機溶剤とを共沸混
合物として除去してもよい。このような場合にはより脱
有機溶剤を行い易いもの、即ち比較的低沸点の有機溶剤
を使用することがより好ましい。
【0028】ワックス水性分散体(A)の分散粒子径
は、水性媒体中に分散するときの温度や撹拌速度あるい
は、乳化剤として用いる樹脂の酸価やワックスとの比率
等により変化するが、良好な分散安定性やワックスの浮
上力を得るためには、平均粒径は1.0μ以下が望まし
く、さらに望ましくは0.5μ以下であり、0.2〜
0.4μであることが最も好ましい。
【0029】本発明に用いるもう一つのワックス水性分
散体(B)は、界面活性剤の不存在下で親水性有機溶剤
を用いて天然ワックス(b1)または合成ワックス(b
2)のうち少なくとも1種のワックスを水性媒体中に分
散せしめてなるものであり、例えば、高速撹拌されてい
る水中または水と親水性有機溶剤との混合物中に、上記
ワックスの融点以上にそれぞれ加熱したワックスと親水
性有機溶剤とを、徐々に添加し分散したり、あるいは上
記ワックスと親水性有機溶剤との混合物をワックスの融
点以上に加熱し、かかる混合物を同様に高速撹拌下、水
等に徐々に添加・分散することに得ることができる。
【0030】ワックス水性分散体(B)は、界面活性剤
を含んでいないため、このワックス水性分散体(B)を
含有する水性分散体組成物を用いて塗膜を形成した場
合、得られる塗膜の耐水性を損なうことがない。尚、こ
こでいう界面活性剤とは、ステアリン酸、オレイン酸等
の脂肪酸、エチレングリコールモノラウレート、ジエチ
レングリコールモノステアレート等のポリエチレングリ
コール脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンラウリル
エーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、
ポリオキシエチレンノニルフェノール等のポリオキシエ
チレンアルキルフェノールエーテル類、等の比較的低分
子量の一般的に界面活性剤若しくは乳化剤と言われるも
のである。
【0031】ワックス水性分散体(B)に用いられる親
水性有機溶剤としては、水と混合しやすい溶剤が好まし
い。例えば、アルコール系、グリコール系、ジグリコー
ル系、アセテート系溶剤等が挙げられる。具体的には、
n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブチルアル
コール、イソブチルアルコール、n−アミルアルコー
ル、アミルアルコール、メチルアミルアルコール、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、1,3−ブチ
レングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノブチルエーテル、メチルプロピレングリコール、
メチルプロピレンジグリコール、プロピルプロピレング
リコール、プロピルプロピレンジグリコール、ブチルプ
ロピレングリコール、エチレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエー
テルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエー
テルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、エチ
レングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メ
チル−3−メトキシブチルアセテート等を挙げることが
できる。
【0032】ワックス水性分散体(B)に用いられる天
然ワックス(b1)、合成ワックス(b2)としては、
ワックス水性分散体(A)に用いられるものと同様のも
のが例示できる。ワックス水性分散体(B)において
は、合成ワックス(b2)を用いる場合には、単独で用
いるよりも天然ワックス(b1)と併用することが望ま
しい。天然ワックス(b1)が合成ワックス(b2)の
分散安定化を補助し、水性媒体中で凝集物が発生しにく
くなり安定化しやすい。
【0033】ワックス水性分散体(B)の分散粒子径
は、分散するときの温度や撹拌速度、用いた親水性有機
溶剤の種類や量に依存する。ワックス水性分散体(B)
自体及びワックス水性分散体(B)を含有してなる水性
分散体組成物の良好な分散安定性と、この水性分散体組
成物から形成される塗膜の高硬度と優れた耐摩耗性とを
確保するためには、上記種々の条件をコントロールする
ことによって、ワックス水性分散体(B)の分散粒子径
を1.0〜50μとすることが望ましく、さらに望まし
くは、3.0〜30μである。50μより大きいとワッ
クス水性分散体(B)及び上記水性分散体組成物の分散
安定性が劣り、1.0μ未満であると、上記水性分散体
組成物から形成される塗膜の硬度と耐摩耗性が低下す
る。
【0034】本発明の水性分散体組成物は、ワックス水
性分散体(A)とワックス水性分散体(B)とを併用す
ることが重要である。即ち、ワックス水性分散体(A)
は、ワックスの分散粒子径が小さいため分散安定性に富
むが、その小ささ故にこのワックス水性分散体(A)の
みを含有してなる水性分散体組成物から塗膜を形成して
も、耐磨耗性が小さく、さらなる改良が望まれている。
一方、ワックス水性分散体(B)は、ワックスの分散粒
子径が大きいため変性エポキシ樹脂の水性分散体(C)
と合わせて水性分散体組成物とした場合には、ワックス
水性分散体(A)を変性エポキシ樹脂の水性分散体
(C)と合わせて水性分散体組成物とした場合に比して
水性分散体組成物全体の分散安定性に劣るが、その大き
さ故にこのワックス水性分散体(B)のみを含有してな
る水性分散体組成物から塗膜を形成した場合には耐磨耗
性に優れる塗膜を得ることができる。本発明の水性分散
体組成物は、ワックス水性分散体(A)とワックス水性
分散体(B)とを併用することによって、分散安定性に
劣るワックス水性分散体(B)の分散粒子に対して、分
散安定性に富むワックス水性分散体(A)の分散粒子が
一種の乳化剤として機能し、その分散を補助し、系全体
としての分散状態を安定化でき、塗膜の表面においては
ワックス水性分散体(B)由来の大きなワックス粒子に
よって十分な耐磨耗性を確保できようになったものであ
る。
【0035】分散粒子径が小さく分散安定性に富むワッ
クス水性分散体としては、いわゆる低分子量の一般的な
界面活性剤を用いてなるワックス水性分散体もあり、こ
のようなワックス水性分散体をワックス水性分散体
(A)の代わりにワックス水性分散体(B)と併用した
場合、水性分散体組成物としての分散安定性と塗膜の耐
磨耗性とを共に確保することは可能ではあるが、塗膜の
耐水性が著しく悪化してしまう。従って、水性分散体組
成物としての分散安定性と塗膜として優れた耐磨耗性、
耐水性、硬度等とをバランス良く確保するためには、特
定の酸価及び数平均分量の樹脂の中和物を用いてなるワ
ックス水性分散体(A)とワックス水性分散体(B)を
併用することが重要である。
【0036】本発明において用いられる変性エポキシ樹
脂の水性分散体(C)は、一般に自己乳化型エポキシ樹
脂の水性分散体と言われるものである。即ち、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ
樹脂、ビスフェノールA型とビスフェノールF型との共
重合エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂を
変性して、水性媒体中に分散して成るものであり、(C
1)エステル化法、(C2)変性エステル化法(直接重
合法)、(C3)グラフト法等の変性方法によって得ら
れた変性エポキシ樹脂中のカルボキシル基の一部若しく
は全部を、アンモニアおよび/または揮発性アミン等の
塩基で中和し、中和物を水性媒体中に分散して得る事が
出来る。
【0037】(C1)エステル化法:エステル化法は、
(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基とラジカル重合
性不飽和二重結合とを併せ持つモノマーとラジカル重合
性不飽和二重結合を有する他のモノマーとを共重合して
なるカルボキシル基を有するアクリル共重合体中のカル
ボキシル基の一部と、ビスフェノール型エポキシ樹脂中
のエポキシ基の一部とを3級アミンの存在下にエステル
反応せしめることによってエポキシ樹脂を変性する方法
である。
【0038】(C2)変性エステル化法(直接重合
法):変性エステル化法(直接重合法)は、ビスフェノ
ール型エポキシ樹脂中のエポキシ基の一部を、(メタ)
アクリル酸等のカルボキシル基とラジカル重合性不飽和
二重結合とを併せ持つモノマー中のカルボキシル基と反
応せしめ、係る化合物とラジカル重合性不飽和二重結合
を有する他のモノマーとを共重合することによってエポ
キシ樹脂を変性する方法である。
【0039】(C3)グラフト法:グラフト法は、ビス
フェノール型のエポキシ樹脂の存在下でベンゾイルパー
オキサイドなどのフリーラジカル発生剤を用いて、(メ
タ)アクリル酸等のカルボキシル基とラジカル重合性不
飽和二重結合とを併せ持つモノマーと、ラジカル重合性
不飽和二重結合を有する種々のモノマーの混合物を共重
合することにより、アクリル共重合体がビスフェノール
型エポキシ樹脂にグラフトせしめてエポキシ樹脂を変性
する方法である。
【0040】本発明の水性分散体組成物は、以下に示す
(1)〜(9)のような種々の方法で得ることができる
が、(A)、(B)、(C)を塗膜の必須の基質成分と
して含有し、必要に応じてさらに(D)および/または
(E)を含有するものであれば、これらの方法に限らず
種々の方法で得ることができる。 (1)ワックス水性分散体(A)、ワックス水性分散体
(B)、変性エポキシ樹脂の水性分散体(C)を混合し
て水性分散体組成物を得る。 (2)変性エポキシ樹脂の溶液とワックス水性分散体
(A)およびワックス分散体(B)を混合した後、全体
を水性化し水性分散体組成物を得る。 (3)変性エポキシ樹脂の溶液とワックス水性分散体
(A)を混合した後、全体を水性化し水性分散体を得、
得られた水性分散体とワックス水性分散体(B)とを混
合して水性分散体組成物を得る。 (4)変性エポキシ樹脂の溶液とワックス水性分散体
(B)を混合した後、全体を水性化し水性分散体を得、
得られた水性分散体とワックス水性分散体(A)とを混
合して水性分散体組成物を得る。
【0041】本発明の水性分散体組成物は、レゾール型
フェノール樹脂(D)またはアミノプラスト樹脂(E)
の少なくとの1種をさらに含有することが望ましい。即
ち、レゾール型フェノール樹脂(D)やアミノプラスト
樹脂(E)は、塗膜の密着性、耐レトルト性の向上に寄
与する成分であるばかりでなく、硬化性を向上し得ると
いう顕著な効果を奏するものである。硬化性を著しく向
上させ得ることにより、ワックス水性分散体(A)およ
びワックス水性分散体(B)中のワックスの浮上を促進
し、滑り性、硬度により優れる塗膜を得ることができ
る。レゾール型フェノール樹脂(D)、アミノプラスト
樹脂(E)を含有せしめる方法としては、以下に示す
(5)〜(9)の方法を挙げることができる。
【0042】(5)上記(1)〜(2)の方法で得られ
た水性分散体組成物に、さらにレゾール型フェノール樹
脂(D)又はアミノプラスト樹脂(E)のうち少なくと
も1種の樹脂を混合して水性分散体組成物を得る。 (6)変性エポキシ樹脂の溶液と、レゾール型フェノー
ル樹脂(D)又はアミノプラスト樹脂(E)のうち少な
くとも1種の樹脂とを混合した後、全体を水性化し、得
られた水性分散体とワックス水性分散体(A)とワック
ス水性分散体(B)を混合して水性分散体組成物を得
る。 (7)変性エポキシ樹脂の溶液、ワックス水性分散体
(A)、ワックス水性分散体(B)、およびレゾール型
フェノール樹脂(D)又はアミノプラスト樹脂(E)の
うち少なくとも1種の樹脂を混合した後、全体を水性化
し、水性分散体組成物を得る。 (8)変性エポキシ樹脂の溶液、ワックス水性分散体
(A)、およびレゾール型フェノール樹脂(D)又はア
ミノプラスト樹脂(E)のうち少なくとも1種の樹脂を
混合した後、全体を水性化し、水性分散体を得、得られ
た水性分散体とワックス水性分散体(B)とを混合し、
水性分散体組成物を得る。 (9)変性エポキシ樹脂の溶液、ワックス水性分散体
(B)、およびレゾール型フェノール樹脂(D)又はア
ミノプラスト樹脂(E)のうち少なくとも1種の樹脂を
混合した後、全体を水性化し、水性分散体を得、得られ
た水性分散体とワックス水性分散体(A)とを混合し、
水性分散体組成物を得る。
【0043】尚、上記(2)〜(4)、(6)〜(9)
は、変性エポキシ樹脂の水性分散体(C)を直接には用
いずに変性エポキシ樹脂の溶液を用いる場合であるが、
これらの場合において、ワックス水性分散体(A)に
は、ワックスに対する乳化剤として特定酸価及び数平均
分子量の樹脂の中和物が含まれているので、乳化剤用樹
脂の中和に過量の揮発性アミンが用いられている時に
は、変性エポキシ樹脂中のカルボキシル基の中和をする
ために、ワックス水性分散体(A)中の過量の揮発性ア
ミンをそのまま利用してもよいし、必要に応じて上述の
塩基をさらに添加してもよい。
【0044】本発明において用いるレゾール型フェノー
ル樹脂(D)としては、任意のフェノール成分とホルム
アルデヒドを塩基性触媒の存在下に縮合させて得られる
樹脂があげられる。また、レゾール型フェノール樹脂を
構成するフェノール成分としては、o−クレゾール、p
−クレゾール、p−tert−ブチルフェノール、p−
エチルフェノール、2,3−キシレノール、2,5−キ
シレノール、p−tert−アミノフェノール、p−ノ
ニルフェノール、p−フェニルフェノール、p−シクロ
ヘキシルフェノール等の2官能性フェノール類、石炭
酸、m−クレゾール、m−エチルフェノール、3,5−
キシレノール、m−メトキシフェノール等の3官能性フ
ェノール類、2,4−キシレノール、2,6−キシレノ
ール等の1官能性フェノール類、ビスフェノールA、ビ
スフェノールB、ビスフェノールF等の4官能性フェノ
ール類等の単独あるいは2種以上の組み合わせが使用さ
れる。アルカリ触媒は、水酸化ナトリウムや水酸化カリ
ウムのような強塩基が望ましいが、炭酸ナトリウム、ア
ンモニア等も単独あるいは混合で使用することができ
る。ホルムアルデヒドは、ホルマリン、パラホルムアル
デヒドとしても使用することができる。
【0045】本発明においては、低級アルコールを反応
せしめメチロール基を部分的にエーテル化せしめて、縮
合体メチロール化物と縮合体エーテル化物との混合物、
又は縮合体メチロール化物と縮合体アルコキシメチロー
ル化物との混合物、あるいは単に縮合体混合物等の、混
合物にして用いても良い。エーテル化に供される低級ア
ルコールとしては炭素数は1から10程度で低級アルコ
ールであり、好ましくは炭素数1から7、さらに好まし
くは1から4のものを挙げることができる。具体的に
は、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノー
ル、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタ
ノール、i−ペンタノール、sec−ペンタノール、n
eo−ペンタノールなどを挙げることができる。好まし
くはn−ブタノール、i−ブタノールを挙げることがで
きる。
【0046】本発明において用いるアミノプラスト樹脂
(E)としては、任意のアミノ成分とホルムアルデヒド
を塩基性触媒の存在下で付加重合し、アルコールでアル
キルエーテル化されたもの、されないもの、いずれでも
良い。アミノ成分としては、メラミン、ベンゾグアナミ
ン、アセトグアナミン、尿素、スピログアナミン、フタ
ログアナミン等があり、単独あるいは2種類以上の組み
合わせが使用される。アルコールとしては、メタノー
ル、エタノール、イソブタノール、n−ブタノール等が
あり、単独あるいは2種類以上の組み合わせが使用され
る。好ましくは、メタノール、エタノール、n−ブタノ
ールあるいはイソブタノールでエーテル化されたメラミ
ンあるいはベンゾグアナミン樹脂が良い。市販品として
は、三井サイテック株式会社製サイメル300,30
3,701,1123,1170,マイコート101等
がある。
【0047】ワックス水性分散体(A)、ワックス水性
分散体(B)、変性エポキシ樹脂の水性分散体(C)を
基質成分として構成される本発明の水性分散体組成物
は、変性エポキシ樹脂の固形分100重量部に対して、
天然ワックス(b1)又は合成ワックス(b2)をそれ
ぞれ単独で0.1〜10.0重量部含有するか、あるい
は天然ワックス(b1)及び合成ワックス(b2)を併
用する場合には合計で0.1〜10.0重量部含有する
ことが好ましく、後者の場合、それぞれを0.1〜5.
0重量部含有することがより好ましい。これらワックス
を単独で含有する場合であれ、併用する場合であれ、ワ
ックスの含有量が、0.1重量部未満であると、配合さ
れるワックスの量が少なすぎるため実質的にワックスに
由来する特性が発現し難い。また、10重量部より多い
と、塗膜硬度が低下する傾向にある。また、さらにレゾ
ール型フェノール樹脂(D)またはアミノプラスト樹脂
(E)を含有せしめる場合には、変性エポキシ樹脂の固
形分100重量部に対して、レゾール型フェノール樹脂
(D)またはアミノプラスト樹脂(E)を0.1〜10
重量部含有せしめることが好ましい。10重量部よりも
多いと、配合してなる本発明の水性分散体組成物から得
られる塗膜の加工性が低下する傾向にある。
【0048】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、これらは本発明になんら制限を与えるものでは
ない。 なお、以下の実施例及び比較例において、特に断
らない限り「部」は重量部を意味する。
【0049】 製造例1 アクリル樹脂(a1−1)溶液の製造 (1)スチレン 105.0部 (2)アクリル酸エチル 105.0部 (3)メタクリル酸 90.0部 (4)ベンゾイルパーオキサイド 6.0部 (5)n−ブタノール 100.0部 (6)n−ブタノール 592.8部 (7)ベンゾイルパーオキサイド 0.6部 (8)ベンゾイルパーオキサイド 0.6部 4ッ口フラスコに上記(6)を仕込み、窒素気流下で1
10℃に加熱撹拌し、(1)〜(5)の混合液を110
℃で3時間を要して滴下し、滴下1時間後に(7)を添
加し、更に1時間後に(8)を添加し同温度で1時間保
持して、固形分30%、酸価196、数平均分子量10
000のアクリル樹脂(a1−1)溶液を得た。
【0050】 製造例2 アクリル樹脂(a1−2)溶液の製造 (1)スチレン 90.0部 (2)アクリル酸エチル 60.0部 (3)メタクリル酸 150.0部 (4)ベンゾイルパーオキサイド 3.0部 (5)n−ブタノール 100.0部 (6)n−ブタノール 595.8部 (7)ベンゾイルパーオキサイド 0.6部 (8)ベンゾイルパーオキサイド 0.6部 製造例1と同様の方法で反応させ、固形分30%、酸価
326、数平均分子量15000のアクリル樹脂(a1
−2)溶液を得た。
【0051】 製造例3 ポリエステル樹脂(a2)溶液の製造 (1)エチレングリコール 50.9部 (2)ネオペンチルグリコール 85.1部 (3)アジピン酸 88.6部 (4)テレフタル酸 100.7部 (5)無水トリメリット酸 99.7部 (6)エチレングリコールモノブチルエーテル 345.0部 (7)n−ブタノール 230.0部 4ッ口フラスコに上記(1)〜(4)を仕込み、窒素気
流下で230℃に加熱撹拌し、酸価が5以下になるまで
反応し、次に170℃まで冷却し(5)を添加し、更に
反応を続け酸価が135以下になった時点で反応を終了
させ、(6)〜(7)を添加し、固形分40%、酸価1
33、数平均分子量3000のポリエステル樹脂(a
2)溶液を得た。
【0052】 製造例4 水性樹脂分散体(C)の製造 (1)エチレングリコールモノブチルエーテル 93.3部 (2)エピコート1009 140.0部 (3)アクリル樹脂(a1−2)溶液 200.0部 (4)ジメチルエタノールアミン 13.0部 (5)イオン交換水 553.7部 4ッ口フラスコに上記(1)〜(2)を仕込み、窒素気
流下で100℃に加熱撹拌し(2)を溶解し、次に
(3)を仕込み80℃にて更に(4)を仕込み、80℃
にて1時間反応させた後60℃まで冷却した。(5)を
徐々に添加し、固形分20%の乳白色の分散体を得た。
減圧下で溶剤分の一部を除去し、イオン交換水で調整し
て溶剤分10%(エチレングリコールモノブチルエーテ
ル9%、n−ブタノール1%)、固形分20%の乳白色
の分散体を得た。得られた分散体を50℃で1ヶ月保存
したが、異常は認められなかった。
【0053】 製造例5 ワックス水性分散体(A−1)の製造 (1)精製カルナウバ号(mp.82℃) 100.0部 (2)アクリル樹脂(a1−1)溶液 16.2部 (3)ジメチルエタノールアミン 3.1部 (4)イオン交換水 863.6部 4ッ口フラスコ(F1)に上記(1)〜(2)を仕込
み、窒素気流下で撹拌しながら90℃に加熱し混合溶解
した。別の4ッ口フラスコ(F2)に上記(3)〜
(4)を仕込み90℃に加熱し、撹拌速度600RPM
で撹拌しながら前記フラスコ(F1)内の溶液を、徐々
に別のフラスコ(F2)中に添加した。添加終了後、そ
のまま撹拌しながら40℃以下まで冷却し、固形分1
1.2%のワックス水性分散体を得た。このワックス水
性分散体の分散粒子の光散乱法による平均粒子径は30
0nmであった。また、得られた分散体を50℃で3ヶ
月保存したが、異常は認められなかった。
【0054】 製造例6 ワックス水性分散体(A−2)の製造 (1)精製カルナウバ号(mp.82℃) 70.0部 (2)ラノリンワックス 30.0部 (3)アクリル樹脂(a1−1)溶液 16.2部 (4)ジメチルエタノールアミン 3.1部 (5)イオン交換水 863.6部 4ッ口フラスコ(F1)に上記(1)〜(3)を仕込
み、窒素気流下で撹拌しながら90℃に加熱し混合溶解
した。以下製造例5と同様にして、固形分11.0%の
ワックス水性分散体を得た。このワックス水性分散体の
分散粒子の光散乱法による平均粒子径は310nmであ
った。また、得られた分散体を50℃で3ヶ月保存した
が、異常は認められなかった。
【0055】 製造例7 ワックス水性分散体(A−3)の製造 (1)精製カルナウバ号(mp.82℃) 70.0部 (2)ポリエチレンワックス 30.0部 (3)アクリル樹脂(a1−1)溶液 16.2部 (4)ジメチルエタノールアミン 3.1部 (5)イオン交換水 863.6部 4ッ口フラスコ(F1)に上記(1)〜(2)を仕込
み、窒素気流下で撹拌しながら120℃に加熱し混合溶
融した。別の4ッ口フラスコ(F2)に上記(3)〜
(5)を仕込み90℃に加熱し、撹拌速度600RPM
で撹拌しながら前記フラスコ(F1)内の溶液を、徐々
に別のフラスコ(F2)中に添加した。添加終了後、そ
のまま撹拌しながら40℃以下まで冷却し、固形分1
1.0%のワックス水性分散体を得た。このワックス水
性分散体の分散粒子の光散乱法による平均粒子径は34
0nmであった。また、得られた分散体を50℃で3ヶ
月保存したが、異常は認められなかった。
【0056】 製造例8 ワックス水性分散体(B−1)の製造 (1)精製カルナウバ号(mp.82℃) 100.0部 (2)ジメチルエタノールアミン 2.1部 (3)ブチルセロソルブ 436.8部 (4)イオン交換水 436.8部 4ッ口フラスコ(F1)に上記(1)を仕込み、窒素気
流下で撹拌しながら90℃に加熱し混合溶融した。別の
4ッ口フラスコ(F2)に上記(2)〜(4)を仕込み
90℃に加熱し、撹拌速度600RPMで撹拌しながら
前記フラスコ(F1)内の溶液を、徐々に別のフラスコ
(F2)中に添加した。添加終了後、そのまま撹拌しな
がら40℃以下まで冷却し、固形分11.0%のワック
ス水性分散体を得た。このワックス水性分散体の分散粒
子の光散乱法による平均粒子径は8.7μであった。ま
た、得られた分散体を50℃で3ヶ月保存したが、異常
は認められなかった。
【0057】 製造例9 ワックス水性分散体(B−2)の製造 (1)精製カルナウバ号(mp.82℃) 20.0部 (2)ポリエチレンワックス 80.0部 (3)ジメチルエタノールアミン 2.1部 (4)ブチルセロソルブ 436.8部 (5)イオン交換水 436.8部 4ッ口フラスコ(F1)に上記(1)〜(2)を仕込
み、窒素気流下で撹拌しながら120℃に加熱し混合溶
融した。以下、製造例8と同様にして、固形分11.0
%のワックス水性分散体を得た。このワックス水性分散
体の分散粒子の光散乱法による平均粒子径は9.2μで
あった。また、得られた分散体を50℃で3ヶ月保存し
たが、異常は認められなかった。
【0058】 製造例10 ワックス水性分散体(B−3)の製造 (1)精製カルナウバ号(mp.82℃) 20.0部 (2)マイクロクリスタリンワックス 80.0部 (3)ジメチルエタノールアミン 2.1部 (4)ブチルセロソルブ 436.8部 (5)イオン交換水 436.8部 4ッ口フラスコ(F1)に上記(1)〜(2)を仕込
み、窒素気流下で撹拌しながら100℃に加熱し混合溶
融した。以下、製造例8と同様にして、固形分11.0
%のワックス水性分散体を得た。このワックス水性分散
体の分散粒子の光散乱法による平均粒子径は6.2μで
あった。また、得られた分散体を50℃で3ヶ月保存し
たが、異常は認められなかった。
【0059】 製造例11 ワックス水性分散体組成物(F) (1) 精製カルナウバ1号 100.0 部 (2) ステアリン酸 2.0 部 (3) ブチルセロソルブ 10.0 部 (4) ジメチルエタノールアミン 5.0 部 (5) イオン交換水 830.0 部 4ツ口フラスコ(F1)に上記(1)〜(3)を仕込
み、窒素気流下で90℃に加熱溶解した。別の4ツ口フ
ラスコ(F2)に上記(4)〜(5)を仕込み90℃と
し、攪拌速度600RPMで撹拌しながら前記フラスコ
(F1)内の溶液を徐々に別のフラスコ(F2)中に添
加した。添加終了後そのまま撹拌しながら40℃以下ま
で冷却し、固形分11.1%のワックス水性分散体組成
物(C1)を得た。このワックス水性分散体(C1)の
光散乱法による平均粒子径は290nmであった。
【0060】
【実施例1】製造例4で得た変性エポキシ樹脂の水性分
散体(C)の固形分100重量部に、製造例5で得たワ
ックス水性分散体(A−1)と製造例9で得たワックス
水性分散体(B−2)を固形分で各2重量部を添加し、
撹拌混合し水性塗料を得た。
【0061】
【実施例2】〜
【実施例10】実施例1と同様にして、表1に示した実
施例処方に従って配合し、水性塗料を得た。必要に応じ
て、レゾール型フェノール樹脂(D)またはアミノ樹脂
(E)を添加した。
【0062】
【表1】
【0063】
【比較例1】〜
【比較例8】実施例1と同様にして、表2に示した比較
例処方に従って配合し、水性塗料を得た。必要に応じ
て、レゾール型フェノール樹脂(D)またはアミノ樹脂
(E)を添加した。
【0064】
【表2】
【0065】得られた各水性塗料を用いて、40℃の恒
温器に保存し、定期的に外観性状と凝集物の有無を3ヶ
月にわたり評価した。 ○・・・・異常なし ×・・・・凝集物が発生した
【0066】下記条件で試験パネルを作成し、塗膜の諸
物性を評価した。結果を表3〜4に示す。表3〜4にお
ける各種の試験方法は下記の通りである。
【0067】試験パネル作成条件:各水性塗料を、0.
30mmアルミ板上に乾燥塗膜厚み5μになるようにバ
ーコーターにて塗装し、200℃で5分間焼き付け乾燥
して試験パネルを作成した。 (1)動摩擦係数:鋼球3点より支持された荷重1kg
を、150cm/分の速度で引っ張り、動摩擦係数を求
める。 (2)引っ掻き値:新東科学(株)製 トライボギア
HEIDON−22H型を使用、以下のようにして動摩
擦係数を求める。 測定条件:連続加重方式 引っ掻き速度:300mm/分 引っ掻き針:サファイア 100μ 測定温度:25℃ (3)耐摩耗性試験:2cm×2cmのステンレス板を
塗膜表面に直接接触させ、300gの荷重を掛けて往復
運動させる。100回往復させた時の塗膜の摩耗状態を
目視判定する。 ○・・・・全く塗膜が摩耗していない ○〜△・・わずかに塗膜が摩耗する △・・・・少し塗膜が摩耗する △〜×・・かなり塗膜が摩耗する ×・・・・完全に塗膜が摩耗する (4)耐水性試験:130℃で30分間の熱水中に浸漬
し、塗膜の異常の有無を目視判定する。 ○・・・・異常なし ×・・・・レトルト白化等の異常を生じた。
【0068】
【表3】
【0069】
【表4】
【0070】
【発明の効果】本発明の水性分散体組成物から潤滑性,
耐傷付き性,耐摩耗性に優れる塗膜を得ることができる
ようになった。特にアルミ蓋用の塗料として用いた場合
には、その塗膜にアウターワックスを塗布せずに連続的
な製蓋が可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 133/00 C09D 133/00 (72)発明者 宮村 護嗣 東京都中央区京橋二丁目3番13号 東洋イ ンキ製造株式会社内 (72)発明者 中野 和人 東京都中央区京橋二丁目3番13号 東洋イ ンキ製造株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸価が100〜500、数平均分子量が
    2000〜50000である樹脂を乳化剤として、天然
    ワックス(b1)又は合成ワックス(b2)のうち少な
    くとも1種のワックスを、水性媒体中に分散せしめてな
    るワックス水性分散体(A)、界面活性剤の不存在下で
    親水性有機溶剤を用いて天然ワックス(b1)又は合成
    ワックス(b2)のうち少なくとも1種のワックスを水
    性媒体中に分散せしめてなるワックス水性分散体
    (B)、及び変性エポキシ樹脂の水性分散体(C)を含
    有することを特徴とする水性分散体組成物。
  2. 【請求項2】 レゾール型フェノール樹脂(D)又はア
    ミノプラスト樹脂(E)のうち少なくとも1種の樹脂を
    含有することを特徴とする請求項1記載の水性分散体組
    成物。
  3. 【請求項3】 樹脂(A)が、カルボキシル基を有する
    アクリル樹脂(a1)又はカルボキシル基を有するポリ
    エステル樹脂(a2)のうち少なくとも1種の樹脂であ
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の水性分散体組
    成物。
  4. 【請求項4】 変性エポキシ樹脂の水性分散体(C)の
    固形分100重量部に対して、天然ワックス(b1)又
    は合成ワックス(b2)をそれぞれ単独で0.1〜1
    0.0重量部含有するか、あるいは天然ワックス(b
    1)及び合成ワックス(b2)を合計で0.1〜10.
    0重量部含有することを特徴とする請求項1ないし3い
    ずれか記載の水性分散体組成物。
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