JP3099637B2 - 水性樹脂分散体及び該水性樹脂分散体の製造方法 - Google Patents

水性樹脂分散体及び該水性樹脂分散体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水性樹脂分散体に関
し、更に詳しくは金属素材に直接もしくは下地塗料の上
に塗布する焼付用の被覆用組成物として缶内面用塗料等
に用いた場合、塗膜表面におけるブツの発生がなく優れ
たロールコート塗装性と物性を併せ持つ水性樹脂分散体
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、缶用塗料や防食用塗料は省資
源、省エネルギー、低公害化、あるいは安全衛生性等の
面から水系への移行が望まれている。水系においても溶
剤型の場合と同様、主としてエポキシ樹脂系のものが検
討され、エポキシ樹脂を水中に分散させる方法として種
々の方法が提案されている。例えば、界面活性剤を使用
して、エポキシ樹脂を水中に分散させる方法としては、
アニオン系界面活性剤を用いる方法と、ノニオン系界面
活性剤を用いる方法の2法が知られている。しかしなが
ら、前者においては、乳化過程および貯蔵中にオキシラ
ン環が開環してしまい、反応性が低下して形成塗膜の性
能が劣ったりまた、時には貯蔵中に増粘、ゲル化の問題
を起こし易く、一方、後者においては分散性および貯蔵
安定性を向上させるため系中にかなり多量の界面活性剤
を含ませている。このためこの界面活性剤が、形成され
た塗膜の化学的および機械的性質に悪影響を及ぼす傾向
がある。
【0003】この問題解決方法として、エポキシ樹脂を
アクリル系樹脂で変性して、乳化力のあるセグメントを
分子中に導入した自己乳化型エポキシ樹脂が種々提案さ
れている。自己乳化型エポキシ樹脂の水性樹脂分散体を
塗料として用いる場合、より速い硬化速度が必要とされ
る時には水溶性アミノ樹脂やフェノール樹脂が配合され
る。これらの水性樹脂分散体を金属板のような被塗装基
材に塗装する方法としては、スプレー塗装、ロールコー
ター塗装、浸漬塗装、カーテンフローコーター等の種々
のものがあるが、その中でもロールコーター塗装は塗装
装置のコストおよび塗膜量の比較的少ない塗膜であって
も安定して塗装することができるという利点を有するの
で、種々の金属板の塗装、特にコイル状あるいはシート
状金属板を塗装する場合の主流となっている。しかしな
がら、前述のような自己乳化型エポキシ樹脂による水性
塗料は、その性状としてチキソトロピック性が高いとい
う特徴があり、塗料の粘弾性等の性質によりロールコー
ター塗装を行うと次のような問題点があることが判明し
た。すなわち、塗料供給ロールからアプリケーションロ
ールへの転移が不安定であり、形成塗膜量が不安定にな
ること、またアプリケーションロールから金属板に塗料
が転移する際フローが不良であり金属板上で塗料のリブ
が発生し、形成塗膜に固定され塗膜厚が極端に薄い塗膜
欠陥部が生じることである。
【0004】一方、エポキシ樹脂をアクリル系樹脂で変
性せずに、アクリル系樹脂の界面活性作用を利用して、
強制分散することによりエポキシ樹脂とフェノール樹脂
の混合物を水性樹脂分散体にする方法も提案されてい
る。この方法による水性樹脂分散体は、そのまま塗料と
して使用するには固形分が低く、または塗装性や分散体
の安定性が不十分であるため、水性樹脂分散体中の水を
含む溶剤の一部または全部を加熱減圧下除去し、必要で
あればアンモニアあるいはアミンを添加して、さらに塗
装性に適した溶剤を添加し塗料とする。しかし、上記の
加熱減圧を行う際、一部の粒子が粗粒化して、塗膜欠陥
に至るようなブツが発生する問題を生じる場合が多い。
これは、上記水性樹脂分散体が耐熱性に乏しく、また一
度蒸発した溶剤の一部が凝結して水性樹脂分散体中に戻
って来たときエマルジョンショックが起き易いためと考
えられる。ブツの存在する塗料で塗膜を形成させると、
塗膜表面にもブツが形成して表面の平滑性が低下し且つ
塗膜欠陥が生じて基材の被覆の程度が不完全なものとな
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の従来
における種々の欠点を改良し、缶内面用塗料としてロー
ルコーター塗装の際、溶剤型塗料と同等の良好な形成塗
膜、すなわち塗膜表面にブツが存在して塗膜欠陥を生じ
ることのない平滑な塗膜表面を形成することのできる水
性塗料を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、塗料中の
ブツの発生を抑制し、ロールコーター塗装における塗装
性の向上を図るために鋭意検討を重ねた結果、芳香族系
エポキシ樹脂とフェノール樹脂とを、重量平均分子量5
0000〜150000で重量平均分子量と数平均分子
量の比が4.0以下で分子量10000以下の低分子量
物が5重量%以下であるアクリル系樹脂を分散剤として
用いて強制分散させた水性樹脂分散体を得て、これを塗
料に応用した場合ブツの発生が抑えられ、優れたロール
コート塗装性を示すことを見いだし本発明に至ったもの
でる。
【0007】本発明において用いられる芳香族系エポキ
シ樹脂(A)は、ビスフェノールA、ビスフェノール
B、ビスフェノールF等のビスフェノール類とエピクロ
ルヒドリンとをアルカリ触媒の存在化に縮合させて得ら
れるもので、1分子中に平均1.1個ないし2.0個の
エポキシ基を有し、数平均分子量が1400以上のもの
が使用される。市販品としては、シェル化学株式会社の
“エピコート1004”、“エピコート1007”、
“エピコート1009”、“エピコート1010”など
がある。また、芳香族系エポキシ樹脂(A)として上記
ビスフェノール型エポキシ樹脂のエポキシ基または水酸
基に脱水ヒマシ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、ヤシ油脂肪酸
などの植物油脂肪酸もしくはビスフェノールAなどの変
性剤を反応せしめた変性エポキシ樹脂やフェノキシ樹脂
を使用することもできる。
【0008】本発明において硬化剤として用いられるレ
ゾール型フェノール樹脂(B)としては、石炭酸、p−
クレゾール、m−クレゾール、o−クレゾール、p−t
ert−ブチルフェノール、p−tert−アミルフェ
ノール、p−フェニルフェノール、キシレノール、レゾ
ルシン、ヒドロキノン、ビスフェノールA等の2官能
性、3官能性あるいは4官能性のフェノール類とホルム
アルデヒドとをアルカリ触媒の存在化で付加縮合させて
得られた樹脂を使用する。
【0009】エポキシ樹脂とレゾール型フェノール樹脂
との割合は、重量比で95:5〜50:50の範囲内に
あるのが好ましい。レゾール型フェノール樹脂の割合が
重量比で5より少なくなると塗膜の硬化速度に対する寄
与が十分でなく、一方重量比50より多くなると塗膜の
加工性などの物性が低下する傾向がある。
【0010】本発明において用いられるアクリル系樹脂
は、アクリル酸、メタクリル酸などの一塩基性カルボン
酸モノマーとその他の共重合性モノマーからなるモノマ
ー混合物を反応溶剤中でアゾビスイソブチロニトリル、
過酸化ベンゾイルなどの通常のラジカル重合開始剤を用
いて70℃ないし150℃の温度で共重合せしめること
により得ることができる。上記その他の共重合性モノマ
ーとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリ
ル酸イソブチル、アクリル酸n−アミル、アクリル酸イ
ソアミル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸2−エ
チルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸デ
シル、アクリル酸ドデシルなどのアクリル酸エステル
類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸プロピル、メタ
クリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタク
リル酸n−アミル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタク
リル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−オクチ
ル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ドデシルなどの
メタクリル酸エステル類、スチレン、ビニルトルエン、
2−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロルスチ
レンなどのスチレン系モノマー、アクリル酸ヒドロキシ
エチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸
ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピルな
どのヒドロキシ基含有モノマー、N−メチロール(メ
タ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アク
リルアミドなどのN−置換(メタ)アクリル系モノマ
ー、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルな
どのエポキシ基含有モノマー、並びにアクリロニトリル
などの1種又は2種以上から選択することができる。一
塩基性カルボン酸モノマーの使用量は、全モノマー量に
対して20ないし70重量%、好ましくは30ないし6
0重量%である。20重量%より少ない使用量では水性
媒体中における樹脂の分散安定性、塗装した塗膜の金属
に対する密着性や耐溶剤性などがいずれも悪くなるので
好ましくなく、逆に、70重量%より多い使用量では塗
装した塗膜の耐水性などが悪くなる。
【0011】反応溶剤はアクリル系樹脂の良溶媒であれ
ば特に制限はない。また、アクリル系樹脂の仕上がり粘
度を下げる目的で反応終了後にイオン交換水を添加、さ
らにはアンモニアまたはアミンで部分あるいは全中和す
ることもできる。アクリル系樹脂は、重量平均分子量で
50000〜150000、好ましくは70000〜1
30000の範囲であり、重量平均分子量が50000
より小さいと水性媒体中における樹脂の分散安定性が著
しく悪くなる。また、重量平均分子量が150000よ
り大きくなると強制分散させる時、系の粘度が高くなり
分散が困難になるとともに、強いて分散できたとしても
塗料の粘度が高くなりロールコート適性を満足させるに
は固形分の低い塗料となり経済的にも不利である。さら
にアクリル系樹脂は、重量平均分子量と数平均分子量の
比が4.0以下で、分子量10000以下の低分子量物
が5重量%以下であることが重要である。重量平均分子
量と数平均分子量の比が4.0以上で分子量10000
以下の低分子量物が5重量%以上であると、水性樹脂分
散体中の水を含む溶剤の一部または全部を加熱減圧下除
去すると一部の粒子が粗粒化してブツが発生する。これ
は、上記水性樹脂分散体が耐熱性に乏しく、また一度蒸
発した溶剤の一部が凝結して水性樹脂分散体中に戻って
来たときエマルジョンショックが起き易いためと考えら
れる。上記の重量平均分子量及び重量平均分子量と数平
均分子量の比はGPCにより求め、スチレン換算分子量
10000以下の低分子量物の量はGPCの区分求積か
ら求めたものである。
【0012】水性樹脂分散体を作成するには、予め芳香
族系エポキシ樹脂(A)を有機溶剤で十分に溶解する必
要がある。この場合、芳香族系エポキシ樹脂(A)を完
全に溶かさない溶剤であっても、溶解時の固形分が40
重量%以上において、樹脂溶液が透明な状態となる溶剤
であれば使用できる。溶剤の種類は、1種類または数種
類使用しても構わない。また、レゾール型フェノール樹
脂(B)は、芳香族エポキシ樹脂(A)溶液と十分混合
しておくか必要であれば予備縮合しておいてもよい。さ
らに、芳香族エポキシ樹脂(A)とレゾール型フェノー
ル樹脂(B)の混合溶液にアクリル系樹脂(C)を添加
して十分撹拌混合する。アクリル系樹脂(C)の含有量
は5〜30重量%であることが好ましく、また樹脂分濃
度は、30〜50重量%の範囲内にあるのが好ましい。
以上の樹脂混合溶液に、アクリル系樹脂のカルボキシル
基1molに対して0.5〜2.5mol量のアンモニ
ア及びアミンを添加して中和し、高剪断撹拌機で撹拌し
ながら水中に強制分散させ水性樹脂分散体を作成する。
また、あらかじめ中和したアクリル系樹脂を使用しても
かまわない。上記アミンとしては例えば、トリメチルア
ミン、トリエチルアミン、ブチルアミン等のアルキルア
ミン類、2−ジメチルアミノエタノール、ジエタノール
アミン、トリエタノールアミン、アミノメチルプロパノ
ール等のアルコールアミン類モルホリン等が使用され
る。またエチレンジアミン、ジエチレントリアミン等多
価アミンも使用できる。
【0013】本発明の水性樹脂分散体を塗料として使用
する場合、塗装性を確保するため分散体中の水を含む溶
剤の一部または全部を加熱減圧下除去して、必要に応じ
て有機溶剤、消泡剤、滑り剤、アンモニアおよびアミン
を添加する。最終塗料の固形分は塗装性、経済性の点か
ら20〜50重量%の範囲内にあるのが好ましく、かつ
有機溶剤の含有量は塗装性、安全性の点から5〜30重
量%の範囲内にあるのが好ましい。
【0014】本発明の水性樹脂分散体の特徴は、これを
塗料に応用した場合ブツの発生が抑えられ、優れたロー
ルコート塗装性を示すことである。特に缶内面用塗料と
してロールコーター塗装の際、溶剤型塗料と同等の良好
な形成塗膜、すなわち塗膜表面にブツが存在して塗膜欠
陥を生じることのない平滑な塗膜表面を形成することの
できる水性塗料を提供するものである。適用される基材
としては、未処理鋼板、処理鋼板、亜鉛鉄板、ブリキ
板、クロムメッキ鋼板やクロム酸処理鋼板等のティンフ
リースチール、さらにはニッケルメッキ鋼板、アルミメ
ッキ鋼板、アルミ板などの金属板がある。塗装方法とし
ては、ロールコーター塗装の他、エアスプレー、エアレ
ススプレー、静電スプレーなどのスプレー塗装、浸漬塗
装、電着塗装などが可能である。また焼付条件は、温度
150℃ないし230℃、時間としては2ないし30分
の範囲から選ぶことができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。な
お、例中「部」、「%」はそれぞれ「重量部」、「重量
%」を示す。 製造例 1 エポキシ樹脂溶液(A−1)の調整 1)エピコート1009 40部 2)酢酸ブチル 45部 3)n−ブタノール 15部 1)、2)、3)を窒素ガスで置換した4ッ口フラスコ
に仕込み、徐々に加熱して内温を110℃まで上げ、3
時間かけて溶解した後80℃まで冷却し、固形分40.
0%のエポキシ樹脂溶液(A−1)を得た。
【0016】製造例 2 フェノール樹脂溶液(B−1)の調整 1)ビスフェノールA 264部 2)p−クレゾール 66部 3)37%ホルマリン 176部 4)25%アンモニア水 20部 1)〜3)を窒素ガス置換した4ッ口フラスコに仕込
み、加熱して80℃にて30分間溶解後、70℃まで冷
却し、4)を発熱に注意しながら滴下した。反応温度を
80℃に保ちながら3時間反応させた。反応終了後、酢
酸ブチル50%,n−ブタノール50%の混合溶剤47
4部に抽出し、温度90〜110℃で加熱還流させるこ
とで約3時間かけて脱水を行い、固形分40.5%、重
量平均分子量1560のフェノール樹脂溶液(B−1)
を得た。
【0017】製造例 3 エポキシ樹脂とフェノール樹脂混合溶液(AB−1)の調整 1)エポキシ樹脂溶液 80部 2)フェノール樹脂溶液 20部 1)〜2)を窒素ガス置換した4ッ口フラスコに仕込
み、加熱して105℃にて3時間予備縮合させて、固形
分40.2%のエポキシ樹脂とフェノール樹脂混合溶液
(AB−1)を得た。
【0018】製造例 4 アクリル樹脂溶液(C−1)の調整 1)n−ブタノール 598部 2)スチレン 60部 3)アクリル酸エチル 120部 4)メタクリル酸メチル 60部 5)メタクリル酸 160部 6)過酸化ベンゾイル 2部 1)〜6)の50%を窒素ガス置換した4ッ口フラスコ
に仕込み、加熱して90℃に保持した。1)〜6)の5
0%を90℃に保ちながら2時間かけて滴下した。滴下
終了後、更にその温度で5時間撹拌した後、固形分3
9.1%、重量平均分子量112000、重量平均分子
量と数平均分子量の比が2.7、分子量10000以下
の低分子量物が1.8%のアクリル樹脂溶液(C−1)
を得た。
【0019】製造例 5 アクリル樹脂溶液(C−2)の調整 1)n−ブタノール 596部 2)スチレン 60部 3)アクリル酸エチル 120部 4)メタクリル酸メチル 60部 5)メタクリル酸 160部 6)過酸化ベンゾイル 4部 1)〜6)の50%を窒素ガス置換した4ッ口フラスコ
に仕込み、加熱して90℃に保持した。1)〜6)の5
0%を90℃に保ちながら2時間かけて滴下した。滴下
終了後、更にその温度で5時間撹拌した後、固形分3
9.8%、重量平均分子量67000、重量平均分子量
と数平均分子量の比が2.5、分子量10000以下の
低分子量物が3.7%のアクリル樹脂溶液(C−2)を
得た。
【0020】製造例 6 アクリル樹脂溶液(C−3)の調整 1)n−ブタノール 599部 2)スチレン 60部 3)アクリル酸エチル 120部 4)メタクリル酸メチル 60部 5)メタクリル酸 160部 6)過酸化ベンゾイル 1部 1)〜6)の60%を窒素ガス置換した4ッ口フラスコ
に仕込み、加熱して90℃に保持した。1)〜6)の4
0%を90℃に保ちながら2時間かけて滴下した。滴下
終了後、更にその温度で5時間撹拌した後、固形分3
8.7%、重量平均分子量139000、重量平均分子
量と数平均分子量の比が2.5、分子量10000以下
の低分子量物が1.2%のアクリル樹脂溶液(C−3)
を得た。
【0021】製造例 7 アクリル樹脂溶液(C−4)の調整 1)n−ブタノール 586部 2)スチレン 60部 3)アクリル酸エチル 120部 4)メタクリル酸メチル 60部 5)メタクリル酸 160部 6)過酸化ベンゾイル 2部 7)過酸化ベンゾイル 4部 8)過酸化ベンゾイル 4部 9)過酸化ベンゾイル 4部 1)〜6)の50%を窒素ガス置換した4ッ口フラスコ
に仕込み、加熱して90℃に保持した。1)〜6)の5
0%を90℃に保ちながら2時間かけて滴下した。滴下
終了後、更にその温度で1時間撹拌した後、7)〜9)
を30分おきに添加して、添加終了後更にその温度で1
時間撹拌した後、固形分40.4%、重量平均分子量1
04000、重量平均分子量と数平均分子量の比が5.
1、分子量10000以下の低分子量物が6.5%のア
クリル樹脂溶液(C−4)を得た。
【0022】製造例 8 アクリル樹脂溶液(C−5)の調整 1)n−ブタノール 592部 2)スチレン 60部 3)アクリル酸エチル 120部 4)メタクリル酸メチル 60部 5)メタクリル酸 160部 6)過酸化ベンゾイル 8部 1)〜6)の50%を窒素ガス置換した4ッ口フラスコ
に仕込み、加熱して90℃に保持した。1)〜6)の5
0%を90℃に保ちながら2時間かけて滴下した。滴下
終了後、更にその温度で5時間撹拌した後、固形分4
0.1%、重量平均分子量39000、重量平均分子量
と数平均分子量の比が2.4、分子量10000以下の
低分子量物が9.2%のアクリル樹脂溶液(C−5)を
得た。
【0023】製造例 9 アクリル樹脂溶液(C−6)の調整 1)n−ブタノール 400部 2)スチレン 60部 3)アクリル酸エチル 120部 4)メタクリル酸メチル 60部 5)メタクリル酸 160部 6)過酸化ベンゾイル 0.4部 7)過酸化ベンゾイル 0.1部 8)過酸化ベンゾイル 0.1部 9)過酸化ベンゾイル 0.1部 10)過酸化ベンゾイル 0.1部 11)過酸化ベンゾイル 0.1部 12)過酸化ベンゾイル 0.1部 13)n−ブタノール 199部 1)〜6)を窒素ガス置換した4ッ口フラスコに仕込
み、加熱して80℃に保持した。その温度で5時間反応
した後、7)〜12)を2時間おきに添加して、添加終
了後更にその温度で2時間撹拌した後、13)を加え
て、固形分40.1%、重量平平均分子量20300
0、重量平均分子量と数平均分子量の比が3.5、分子
量10000以下の低分子量物が4.4%のアクリル樹
脂溶液(C−6)を得た。
【0024】実施例 1 水性樹脂分散体及び水性塗料(実施例1)の調整 1)エポキシ樹脂とフェノール樹脂混合溶液(AB−1) 340部 2)アクリル樹脂溶液(C−1) 60部 3)25%アンモニア水 15部 4)イオン交換水 225部 5)イオン交換水 360部 1)〜2)を均一になるまで十分に撹拌しておいた後、
激しく撹拌しながら3)〜4)の混合溶液を徐々に滴下
した。系が均一になるまで十分に撹拌した後、激しく撹
拌しながら5)を徐々に滴下して、固形分16.0%の
水性樹脂分散体を得た。その後、35〜45℃、60〜
90Torrの加熱減圧下で固形分38%まで水と共に
溶剤のほとんどを除去し、これにiso−ブタノール、
ブチルカルビトールを最終的に塗料中にそれぞれ5%、
10%になるように添加し、イオン交換水で希釈して固
形分28.3%、粘度45秒(フォードカップNo.4
を用いて25℃の時測定、以下の例についても同じ)の
水性塗料(実施例1)を得た。
【0025】実施例2 水性樹脂分散体及び水性塗料(実施例2)の調整 1)エポキシ樹脂とフェノール樹脂混合溶液(AB−1) 340部 2)アクリル樹脂溶液(C−2) 60部 3)25%アンモニア水 15部 4)イオン交換水 225部 5)イオン交換水 360部 1)〜2)を均一になるまで十分に撹拌しておいた後、
激しく撹拌しながら3)〜4)の混合溶液を徐々に滴下
した。系が均一になるまで十分に撹拌した後、激しく撹
拌しながら5)を徐々に滴下して、固形分16.4%の
水性樹脂分散体を得た。その後、35〜45℃、60〜
90Torrの加熱減圧下で固形分38%まで水と共に
溶剤のほとんどを除去し、これにiso−ブタノール、
ブチルカルビトールを最終的に塗料中にそれぞれ5%、
10%になるように添加し、イオン交換水で希釈して固
形分31.8%、粘度46秒の水性塗料(実施例2)を
得た。
【0026】実施例3 水性樹脂分散体及び水性塗料(実施例3)の調整 1)エポキシ樹脂とフェノール樹脂混合溶液(AB−1) 340部 2)アクリル樹脂溶液(C−3) 60部 3)25%アンモニア水 15部 4)イオン交換水 225部 5)イオン交換水 360部 1)〜2)を均一になるまで十分に撹拌しておいた後、
激しく撹拌しながら3)〜4)の混合溶液を徐々に滴下
した。系が均一になるまで十分に撹拌した後、激しく撹
拌しながら5)を徐々に滴下して、固形分15.8%の
水性樹脂分散体を得た。その後、35〜45℃、60〜
90Torrの加熱減圧下で固形分38%まで水と共に
溶剤のほとんどを除去し、これにiso−ブタノール、
ブチルカルビトールを最終的に塗料中にそれぞれ5%、
10%になるように添加し、イオン交換水で希釈して固
形分26.1%、粘度46秒の水性塗料(実施例3)を
得た。
【0027】比較例1 水性樹脂分散体及び水性塗料(比較例1)の調整 1)エポキシ樹脂とフェノール樹脂混合溶液(AB−1) 340部 2)アクリル樹脂溶液(C−4) 60部 3)25%アンモニア水 15部 4)イオン交換水 225部 5)イオン交換水 360部 1)〜2)を均一になるまで十分に撹拌しておいた後、
激しく撹拌しながら3)〜4)の混合溶液を徐々に滴下
した。系が均一になるまで十分に撹拌した後、激しく撹
拌しながら5)を徐々に滴下して、固形分16.5%の
水性樹脂分散体を得た。その後、35〜45℃、60〜
90Torrの加熱減圧下で固形分38%まで水と共に
溶剤のほとんどを除去し、これにiso−ブタノール、
ブチルカルビトールを最終的に塗料中にそれぞれ5%、
10%になるように添加し、イオン交換水で希釈して固
形分28.9%、粘度45秒の水性塗料(比較例 1)
を得た。
【0028】比較例2 水性樹脂分散体及び水性塗料(比較例2)の調整 1)エポキシ樹脂とフェノール樹脂混合溶液(AB−1) 340部 2)アクリル樹脂溶液(C−5) 60部 3)25%アンモニア水 15部 4)イオン交換水 225部 5)イオン交換水 360部 1)〜2)を均一になるまで十分に撹拌しておいた後、
激しく撹拌しながら3)〜4)の混合溶液を徐々に滴下
した。系が均一になるまで十分に撹拌した後、激しく撹
拌しながら5)を徐々に滴下して、固形分16.1%の
水性樹脂分散体を得た。その後、35〜45℃、60〜
90Torrの加熱減圧下で固形分40%まで水と共に
溶剤のほとんどを除去し、これにiso−ブタノール、
ブチルカルビトールを最終的に塗料中にそれぞれ5%、
10%になるように添加し、イオン交換水で希釈して固
形分33.5%、粘度46秒の水性塗料(比較例 2)
を得た。
【0029】比較例3 水性樹脂分散体及び水性塗料(比較例3)の調整 1)エポキシ樹脂とフェノール樹脂混合溶液(AB−1) 297.5部 2)アクリル樹脂溶液(C−6) 52.5部 3)25%アンモニア水 13部 4)イオン交換水 197部 5)イオン交換水 440部 1)〜2)を均一になるまで十分に撹拌しておいた後、
激しく撹拌しながら3)〜4)の混合溶液を徐々に滴下
した。系が均一になるまで十分に撹拌した後、激しく撹
拌しながら5)を徐々に滴下して、固形分14.0%の
水性樹脂分散体を得た。その後、35〜45℃、60〜
90Torrの加熱減圧下で固形分33%まで水と共に
溶剤のほとんどを除去し、これにiso−ブタノール、
ブチルカルビトールを最終的に塗料中にそれぞれ5%、
10%になるように添加し、イオン交換水で希釈して固
形分22.4%、粘度44秒の水性塗料(比較例 3)
を得た。
【0030】実施例 1〜3、比較例 1〜3で得られた
水性塗料をブリキ板上に5〜6μmになるようにナチュ
ラルロールコーターを用いて塗装し、200℃で10分
間焼き付け乾燥して塗装試験パネルを作成し、塗装板上
塗膜表面のブツを目視で評価した。なお、評価基準は次
のとおりである。 良好である・・・・・・・・・・・・◎印 実用上問題ないレベルである・・・・○印 若干問題のあるレベルである・・・・△印 不良である・・・・・・・・・・・・×印で示した。
【0031】また、焼き付け乾燥した塗装試験パネルを
用いて塗装時に発生するフローの高さを表面粗さ計で測
定した。なお、評価基準は次のとおりである。 0 〜0.3μm・・・○印 0.3〜0.7μm・・・△印 0.7μm以上・・・・・×印で示した。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明により、焼き付け型の被覆用塗料
としてブツのない優れた塗膜と優れたロールコート塗装
性が得られる水性樹脂分散体が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09D 163/00 C09D 163/00 (56)参考文献 特開 昭50−133242(JP,A) 特開 昭61−246263(JP,A) 特開 平4−283218(JP,A) 特開 平5−93167(JP,A) 特開 平6−136241(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 63/00 - 63/10 C08L 33/02 C08L 33/06 - 33/10 C08G 59/62 C09D 163/00 - 163/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量比で95:5〜50:50の数平均
    分子量が1400以上の芳香族系エポキシ樹脂(A)と
    レゾール型フェノール樹脂(B)とを、アクリル系樹脂
    (C)を用いて、アンモニア又はアミンの存在下に水中
    に強制分散せしめてなる水性樹脂分散体であって、 上記アクリル系樹脂(C)が、一塩基カルボン酸モノマ
    ーを20〜70重量%含む共重合性モノマーを共重合し
    てなる重量平均分子量50000〜150000で、重
    量平均分子量と数平均分子量の比が4.0以下で、かつ
    分子量10000以下の低分子量物が5重量%以下であ
    ることを特徴とする水性樹脂分散体。
  2. 【請求項2】 有機溶剤中に数平均分子量が1400以
    上の芳香族系エポキシ樹脂(A)とレゾール型フェノー
    ル樹脂(B)とを95:5〜50:50の重量比で含む
    混合物(D)の溶液に、 一塩基カルボン酸モノマーを20〜70重量%含む共重
    合性モノマーを共重合してなる重量平均分子量5000
    0〜150000で、重量平均分子量と数平均分子量の
    比が4.0以下で、かつ分子量10000以下の低分子
    量物が5重量%以下であるアクリル系樹脂(C)を加え
    た後、 前記アクリル系樹脂(C)中のカルボキシル基をアンモ
    ニア又はアミンで中和し、 前記混合物(D)を水中に強制分散せしめることを特徴
    とする水性樹脂分散体の製造方法。
  3. 【請求項3】 有機溶剤中に数平均分子量が1400以
    上の芳香族系エポキシ樹脂(A)とレゾール型フェノー
    ル樹脂(B)とを95:5〜50:50の重量比で含む
    混合物(D)の溶液を得、 一塩基カルボン酸モノマーを20〜70重量%含む共重
    合性モノマーを共重合してなる重量平均分子量5000
    0〜150000で、重量平均分子量と数平均分子量の
    比が4.0以下で、かつ分子量10000以下の低分子
    量物が5重量%以下であるアクリル系樹脂(C)中のカ
    ルボキシル基をアンモニア又はアミンで 中和してなる中
    和物を得、 前記中和物を前記混合物(D)に加え、次いで前記混合
    物を(D)を水中に強制分散せしめることを特徴とする
    水性樹脂分散体の製造方法。
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