JPH11337721A - カラーフィルター用着色組成物およびそれを使用したカラーフィルター - Google Patents

カラーフィルター用着色組成物およびそれを使用したカラーフィルター

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JPH11337721A
JPH11337721A JP14625598A JP14625598A JPH11337721A JP H11337721 A JPH11337721 A JP H11337721A JP 14625598 A JP14625598 A JP 14625598A JP 14625598 A JP14625598 A JP 14625598A JP H11337721 A JPH11337721 A JP H11337721A
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JP
Japan
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color filter
polymer
color
group
siloxane
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Application number
JP14625598A
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English (en)
Inventor
Hideaki Hagiwara
英聡 萩原
Hiromitsu Ito
浩光 伊藤
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フォトリソグラフィの手法によりパターン形成
可能であり、かつ耐久性に優れたカラーフィルターを安
定して得ることのできるカラーフィルター用着色組成
物、およびそれを使用したカラーフィルターを提供す
る。 【解決手段】アルキル鎖を主鎖としシロキサン結合を有
する基を側鎖としてもつポリマー、光によって反応促進
剤を発生する化合物、および着色剤を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種表示装置のカラ
ーフィルターに関するものであり、特に発色剤に透明性
・着色性に優れる染料を用い、かつ、耐久性に優れたカ
ラーフィルターを提供するための技術に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】表示装置用のカラーフィルターは様々な
ものがあるが、ここでは液晶ディスプレイ用カラーフィ
ルターを代表例として説明する。液晶ディスプレイは、
時計・カメラ等の小面積のものから、コンピュータ端末
表示装置・テレビ画像表示装置などの大面積のものまで
広く使用されており、近年大面積の用途を中心としてカ
ラー表示化が急速に進んでいる。カラーフィルターは液
晶ディスプレイのカラー表示化には必要不可欠で、カラ
ー液晶ディスプレイの性能を決める重要な部品であり、
高精細な画像を表示するために様々な形に細かくパター
ニングされたものが用いられている。従来より、カラー
液晶ディスプレイ用のカラーフィルターでは高精細なパ
ターンを得るために、架橋性のモノマーと光重合開始剤
をバインダーとなる有機ポリマーに混合し、光が照射さ
れた部分だけを硬化させ現像を行い、レリーフパターン
を得るという、いわゆるフォトリソグラフィの手法が広
く用いられている。
【0003】上記のような通常の有機ポリマー、架橋性
モノマーなどの有機材料を使用したカラーフィルターに
おいてはバインダーとなる有機ポリマー自体の耐久性、
特に耐熱性が弱く、また物理的・化学的封じ込め作用が
弱いため、着色剤をその内部に分散したとき、着色剤が
熱などの物理的作用や酸素などの化学的作用を受けやす
い。したがって、物理的・化学的に安定でない着色剤を
用いることはできないため、着色剤としては主として安
定性に優れる顔料が用いられている。ところが、近年の
液晶ディスプレイの高性能化の要請により、透明性、着
色性ともにより優れたカラーフィルターが求められるよ
うになってきている。着色性、透明性のいずれも顔料よ
りも染料の方が有利と考えられているが、染料は一般に
物理的・化学的な安定性に欠けるため、前述したような
理由により従来の材料では実用に耐えうるカラーフィル
ターを実現することはできなかった。
【0004】このような問題を解決する手段として、特
開平6−273616号に開示されているように、強固
なシロキサン結合を有するシロキサンポリマーをバイン
ダーとして用いるカラーフィルター用着色組成物および
それを用いたカラーフィルターの製造方法が提案されて
いる。このカラーフィルター用着色組成物によって得ら
れるカラーフィルターは耐熱性が高く、またこれを用い
たカラーフィルター製造方法はマスクを介したパターン
露光、アルカリ現像、という従来のフォトリソグラフィ
の手法をそのまま用いることができるものである。
【0005】上述のカラーフィルター用着色組成物に用
いるシロキサンポリマーは次の一般式(1)で表される
シロキサンモノマーを加水分解および部分縮合させるこ
とにより得られる。
【0006】
【化1】
【0007】(ただし、Rは水素、アルキル基、アリー
ル基、アリル基、フルオロアルキル基またはそれらの置
換体を表し、R’は加水分解性基を表す。またxは0〜
3の整数である。)
【0008】シロキサンポリマーはアルカリ現像性を有
する必要があるため、ヒドロキシシリル基の数が十分に
なければならないが、ポリマーを合成する際に重合度を
上げすぎるとヒドロキシシリル基の数が不十分となり、
アルカリ現像性が低下しカラーフィルターのパターン形
成の際に支障をきたすことになる。したがって、シロキ
サンポリマーを合成する際には重合度の精密な制御が必
要になってしまい、このことが製造工程上の大きな問題
であった。また、シロキサンポリマーによる膜は硬く耐
熱性に優れる反面、もろいため基板への密着性が悪いこ
となども問題としてあげられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述のような
問題を解決するためになされたもので、従来のフォトリ
ソグラフィの手法によりパターン形成可能であり、かつ
耐久性に優れたカラーフィルターを安定して得ることの
できるカラーフィルター用着色組成物、およびそれを使
用したカラーフィルターを提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルキル鎖を
主鎖としシロキサン結合を有する基を側鎖としてもつポ
リマー、光によって反応促進剤を発生する化合物、およ
び着色剤を含むことを特徴とするカラーフィルター用着
色組成物およびそれを使用したカラーフィルターにより
達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明者らは上述のような欠点を
克服したカラーフィルター用着色組成物を得るために研
究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。以下、本
発明の組成物について説明する
【0012】本発明で用いられるアルキル鎖を主鎖とし
シロキサン結合を有する基を側鎖としてもつポリマー
は、適当な反応性の官能基をもつポリマーに、反応性の
官能基に付加反応可能な基を有するシロキサン化合物を
反応させることによって得られる。
【0013】反応性の官能基を有するアルキル鎖を主鎖
とするポリマーは、同時にアルカリ溶解性を持つことが
望ましい。反応性の官能基の例としてはカルボキシル
基、ヒドロキシル基、アミノ基、エポキシ基、ハロゲン
化アルキル基などがあげられ、アルカリ溶解性を付与す
る官能基の例としては、カルボキシル基、ヒドロキシル
基などがあげられる。通常、このようなアルキル鎖を主
鎖とするポリマーは数種類のモノマーをラジカル共重合
して得られる。具体的には、反応性の官能基を与えるモ
ノマーの例としてアクリル酸、メタクリル酸、p−ヒド
ロキシスチレン、アミノメチルアクリレート、アミノメ
チルメタクリレート、アミノエチルアクリレートなどの
アミノアルキルアクリレートまたはメタクリレート、ハ
ロゲン化メチルアクリレート、ハロゲン化メチルメタク
リレート、ハロゲン化エチルアクリレートなどのハロゲ
ン化アルキルアクリレートまたはメタクリレート、ヒド
ロキシメチルアクリレート、ヒドロキシメチルメタクリ
レート、ヒドロキシエチルアクリレートなどのヒドロキ
シアルキルアクリレートまたはメタクリレートなどが、
また、アルカリ溶解性を付与する官能基を与えるモノマ
ーの例としてアクリル酸、メタクリル酸、p−ヒドロキ
シスチレンなどが、その他の物性を調整するためのモノ
マーの例として、メチルアクリレート,メチルメタクリ
レート,エチルアクリレート,エチルメタクリレート、
ブチルアクリレート,ブチルメタクリレートなどのアル
キルアクリレートまたはアルキルメタクリレート,環状
のシクロヘキシルアクリレートまたはメタクリレート,
スチレンなどがあげられ、それぞれ例示した中から適宜
数種類を用いて分子量5000〜100000程度の共
重合体として合成する。
【0014】シロキサン化合物は、加水分解性の官能基
と付加反応可能な官能基を有していればシロキサンモノ
マーであっても、ある程度重合を行ったシロキサンオリ
ゴマーであってもよい。具体的には、次の一般式(2)
で表される化合物、および、これらの縮合化合物であ
る。
【0015】
【化2】
【0016】(R1 はメトキシ基、エトキシ基などのア
ルコキシ基であり、R2 、R3 は、メトキシ基、エトキ
シ基などのアルコキシ基もしくは、ヒドロキシル基、カ
ルボキシル基、ハロゲン化アルキル基、エポキシ基、ア
ミノ基および、それらを末端に持つアルキルであり、R
4 はヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン化アル
キル基、エポキシ基、アミノ基および、それらを末端に
持つアルキルである。)
【0017】上記のシロキサンモノマーおよびシロキサ
ンオリゴマーには付加反応可能な基が存在するため、そ
れを介して該アルキル鎖を主鎖とするポリマーに付加反
応させ、アルキル鎖を主鎖としシロキサン結合を有する
基を側鎖としてもつポリマーを得ることができる。
【0018】得られたポリマーを適当な溶媒に溶解す
る。これに、光によって反応促進剤を発生する化合物、
着色剤を加え十分に混錬することによりカラーフィルタ
ー用着色組成物が得られる。場合によっては、さらに一
般式(2)で表されるような化合物を加えても良い。
【0019】ポリマーを溶解させるための溶媒として
は、イソプロパノール、ノルマルブタノール、エチルセ
ルソルプ、ブチルセルソルプ、エチルセルソルプアセテ
ート、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケ
トン、シクロヘキサノンなどの一般の有機溶剤、または
水を単独あるいは2 種類以上混合して用いることができ
る。
【0020】光によって反応促進剤を発生する化合物
は、該反応促進剤がシロキサンを脱水縮合させるもので
あれば限定されるものではないが、光酸発生剤または光
塩基発生剤を用いることが好ましい。
【0021】光酸発生剤の具体例としては、2,4,6-トリ
ス( トリクロロメチル)-s- トリアジン,2-(p-メトキ
シスチリル)-4,6-ビス( トリクロロメチル)-s-トリアジ
ン,2-フェニル-4,6- ビス( トリクロロメチル)-s-トリ
アジン,2-(p- メトキシフェニル)-4,6-ビス( トリクロ
ロメチル)-s-トリアジン,2-(p- クロロフェニル)-4,6-
ビス( トリクロロメチル)-s-トリアジン,2-(4'-メトキ
シ-1'-ナフチル)-4,6-ビス( トリクロロメチル)-s-トリ
アジンなどに代表されるトリアジン系化合物、または、
ジフェニルヨードニウム、ジトリルヨードニウム、フェ
ニル(p−アニシル)ヨードニウム、ビス(m−ニトロ
フェニル)ヨードニウム、ビス(p −tert−ブチルフェ
ニル)ヨードニウム、ビス(p −クロロフェニル)ヨー
ドニウムなどのクロリド、ブロミド、あるいはホウフッ
化塩、ヘキサフルオロフォスフェート塩、ヘキサフルオ
ロアルセネート塩などに代表されるヨードニウム塩化合
物、または、トリアリールスルホニウム塩などを挙げる
ことができるがこれらに限定されるものではない。
【0022】また、光塩基発生剤の具体例としては、ビ
ス[[(2−ニトロベンジル)オキシ]カルボニルヘキ
サン−1,6−ジアミン、ニトロベンジルシクロヘキシ
ルカルバメート、ジ(メトキシベンジル)ヘキサメチレ
ンジカルバメート、および以下のような化学構造式の化
合物があげられる。
【0023】
【化3】
【0024】
【化4】
【0025】
【化5】
【0026】
【化6】
【0027】用いる着色剤に特に限定はないが、一般に
分光特性に優れることから染料が好ましい。また、顔料
も染料を混合することで分光特性を改善することができ
るため、顔料と染料の混合物でも良い。所望の分光特性
を満たしていれば特に安定性に優れている必要はなく、
また水溶性・油溶性いずれのものでも良く、染料は完全
に溶解していることが好ましいが、十分に細かい粒子の
状態で分散が可能ならば必ずしも溶解している必要はな
い。したがって、市販されている着色剤から多くのもの
を選択可能である。
【0028】以下、本発明の組成物を用いてカラーフィ
ルターを得る手順について説明する。図1は本発明の方
法によって得られるカラーフィルターの模式図である。
透明基板上に透明層が形成され、該透明層は種々の形に
レリーフ状パターニングされ、各々の透明レリーフパタ
ーンが着色剤により着色され、全体として2種以上の色
によるパターンを構成している。各々の着色された透明
レリーフパターンの間には遮光のための遮光パターンが
設けられていることも多い。パターンにはいろいろな種
類があるが、代表的なものに図2に示すようなストライ
プ状のパターンがある。
【0029】本発明の方法に用いられる透明基板は一般
に液晶表示装置に用いられているものでよく、通常はガ
ラス基板を用いるとよい。遮光パターンを用いる場合は
あらかじめ該透明基板上にクロムまたは酸化クロムまた
は樹脂によるパターンを公知の方法で付けたものを用い
ればよい。
【0030】この透明基板上に、上述のカラーフィルタ
ー用着色組成物を塗布し、プリベークを行う。塗布する
手段はスピンコート、ディップコート、ダイコートなど
が通常用いられるが、40〜60cm四方程度の基板上に均一
な膜厚で塗布可能な方法ならばこれらに限定されるもの
ではない。プリベークは50〜120℃で1〜20分ほ
どすることが好ましい。塗布膜厚は任意であるが、分光
透過率などを考慮すると通常はプリベーク後の膜厚で1
μm 程度である。
【0031】この塗布した膜にマスクを介してパターン
状の光を照射すると、光の照射された部分において光に
より反応促進剤を発生する化合物より反応促進剤が発生
する。
【0032】露光後、加熱(ポストエクスポージャーベ
ーク、PEB)を行うことが好ましい。加熱すること
で、露光によって発生した反応促進剤の作用により、シ
ロキサンのメトキシ、エトキシなどの加水分解基が加水
分解および縮合反応を起こしシロキサン結合による高分
子量化が促進され、露光部と未露光部との現像液溶解性
の差が大幅に広がり、解像性が向上するという効果が得
られる。加熱は50〜150℃の範囲で1〜5分間行う
のが望ましい。
【0033】続いて現像を行う。現像液は膜の溶解性に
応じて有機溶剤、アルカリ性水溶液などを用いることが
できる。有機溶剤の例としては、メタノール、イソプロ
パノールなどが挙げられる。アルカリ性水溶液の例とし
ては、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶
液、または両者の混合水溶液、もしくはそれらに適当な
界面活性剤などを加えたものが挙げられる。現像後、水
もしくは適当な有機溶剤によりリンスを行い、乾燥して
パターンが得られる。
【0034】以上の一連の工程を、着色剤およびパター
ンを替え、必要な数だけ繰り返すことで必要な色数が組
み合わされた着色パターンを得ることができる。
【0035】パターン形成後、パターン中に残っている
シロキサンのメトキシ、エトキシなどの加水分解および
縮合反応をさらに進行させるために、後加熱をおこなっ
てもよい。後加熱をすることで、シロキサン結合の3 次
元的なネットワークがより強固なものとなる。加熱は、
各々の色をパターン付けした毎におこなってもよいし、
全ての色についてのパターン付けが終わった後に行って
もよく、150〜250℃の範囲で30分〜2時間行う
ことが望ましい。
【0036】こうして得られたパターンは、側鎖の強固
なシロキサン結合で架橋されているため、耐久性に優
れ、物理的・化学的封じ込め作用も強いため膜内に分散
された染料、顔料などの着色剤の耐熱性も向上する。
【0037】本発明のカラーフィルター用着色組成物に
よれば、従来の有機ポリマーをバインダーとするカラー
フィルターよりもはるかに耐久性に優れ、また、ポリシ
ロキサンをバインダーとする従来の組成物よりも製造工
程を簡易でかつ安定したものとすることが可能である。
したがって、極めて透明性、着色性に優れる、すなわち
分光特性が良く、かつ非常に耐熱性に優れたカラーフィ
ルターを容易に得ることができるようになる。
【0038】
【実施例】次に、この発明を実施例に基づき具体的に説
明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0039】(実施例1)γ−クロロプロピルトリメト
キシシラン200gをメチルイソブチルケトン500g
に溶解し、イオン交換水60g、リン酸4gを攪拌しな
がら加えた。得られた溶液を加熱し還流させながら1 時
間半反応させた。その後メチルエチルケトン300gを
用いてシロキサンポリマーを抽出し、有機層にイオン交
換水300gを加えてよく振とうし、静置後、水層を分
離除去した。得られた有機層を濃縮しシロキサンポリマ
ー100gを得た。
【0040】このポリマーとポリ(p−ヒドロキシスチ
レン)200gをジメチルホルムアミド500gに溶解
し、ヨウ化カリウム11g、よく砕いた炭酸カリウム3
00gを加え、攪拌しながら70℃に加熱し、5時間反
応させた。その後メチルエチルケトン500gを用いて
シロキサンポリマーを抽出し、有機層にイオン交換水3
00gを加えてよく振とうし、静置後、水層を分離除去
した。得られた有機層を濃縮し側鎖にシロキサン結合を
有する基をもつポリマー150gを得た。
【0041】得られたポリマーを用いて液晶ディスプレ
イ用の赤、緑、青の3色フィルターについて実施した。
それぞれの色について以下のような組成で塗液を作成
し、室温にて3時間以上十分攪拌、混練した。
【0042】赤: ポリマー: 10wt%, 赤色染料( 田岡化学工業・Oleosol Fast Red BL): 5wt% 光開始剤(2,4,6- トリス( トリクロロメチル)-s-トリア
ジン): 1wt% エチルセルソルプアセテート: 84wt% 緑: ポリマー: 10wt%, 緑色染料( オリエント化学・Oil Green 502): 3wt% 光開始剤: 1wt% エチルセルソルプアセテート: 86wt% 青: ポリマー: 10wt%, 青色染料( 中央合成化学・Oil Blue B0): 5wt% 光開始剤: 1wt% エチルセルソルプアセテート: 84wt%
【0043】以上のようにして調整した塗液を、クロム
酸混液に10分間浸漬、純水にて30分間超音波洗浄機にて
洗浄をした30cm×30cmのガラス基板上に、まず、赤の塗
液からスピンコートにより膜厚1.1 μm となるように塗
布した。乾燥の後、露光機にてストライプ状のパターン
露光、120℃で10分加熱を行い、アルカリ現像液に
て120 秒間現像して、ストライプ形状の赤色の透明レリ
ーフパターンを得た。なお、アルカリ現像液は以下の組
成からなる。
【0044】 炭酸ナトリウム 1.5wt% 炭酸水素ナトリウム 0.5wt% 陰イオン系界面活性剤( 花王・ペリレックスNBL) 8.0wt% 水 90wt%
【0045】次に、緑の塗液も同様にスピンコートにて
膜厚が1.0 μm となるように塗布。乾燥後、露光機にて
ストライプ状のパターンを前述の赤色パターンとはずら
した場所に露光し現像することで、前述赤色透明レリー
フパターンと隣接した緑色透明レリーフパターンを得
た。
【0046】赤色、緑色と全く同様にして、青色につい
ても膜厚1.0 μm で赤色、緑色の透明レリーフパターン
と隣接した透明レリーフパターンを得た。これで、透明
基板上に赤、緑、青の3色のストライプ状のパターンを
持つカラーフィルターが得られたことになる。
【0047】それぞれの色のレリーフパターンの形状は
良好であり、解像度も良好であった。最後に、得られた
カラーフィルターをオーブン中で180℃にて1時間加
熱してシロキサン結合による架橋をより完全なものとし
た。こうして得られたカラーフィルターは、透明性、着
色性に優れ、比較例に示すように耐熱性にも非常に優れ
るものであった。
【0048】(実施例2)ポリ(p−ヒドロキシスチレ
ン)100gとγ−クロロプロピルトリメトキシシラン
50gをジメチルホルムアミド500gに溶解し、ヨウ
化カリウム5.5g、よく砕いた炭酸カリウム150g
を加えて攪拌しながら60℃に加熱し5時間反応させ
た。その後メチルエチルケトン500gを用いてポリマ
ーを抽出し、有機層にイオン交換水300gを加えてよ
く振とうし、静置後、水層を分離除去した。得られた有
機層を濃縮し側鎖にトリメトキシシリル基を導入したポ
リマー120gを得た。
【0049】得られたポリマーを用いて液晶ディスプレ
イ用の赤、緑、青の3色フィルターについて実施した。
それぞれの色について以下のような組成で塗液を作成
し、室温にて3 時間以上十分攪拌、混練した。
【0050】赤: ポリマー: 10wt%, γ−クロロプロピルトリメトキシシラン( 東芝シリコ
ン): 6wt%, 赤色染料( 田岡化学工業・Oleosol Fast Red BL): 5wt% 光開始剤(2,4,6- トリス( トリクロロメチル)-s-トリア
ジン): 1wt% シクロヘキサノン: 78wt% 緑: ポリマー: 10wt%, γ−クロロプロピルトリメトキシシラン( 東芝シリコ
ン): 6wt%, 緑色染料( オリエント化学・Oil Green 502): 3wt% 光開始剤(2,4,6- トリス( トリクロロメチル)-s-トリア
ジン): 1wt% シクロヘキサノン: 80wt% 青: ポリマー: 10wt%, γ−クロロプロピルトリメトキシシラン( 東芝シリコ
ン): 6wt%, 青色染料( 中央合成化学・Oil Blue B0): 5wt% 光開始剤(2,4,6- トリス( トリクロロメチル)-s-トリア
ジン): 1wt% シクロヘキサノン: 78wt%
【0051】以上のようにして調整した塗液を、クロム
酸混液に10分間浸漬、純水にて30分間超音波洗浄機にて
洗浄をした30cm×30cmのガラス基板上に、まず、赤の塗
液からスピンコートにより膜厚1 μm となるように塗布
した。乾燥の後、露光機にてストライプ状のパターン露
光を行い、アルカリ現像液にて60秒間現像して、ストラ
イプ形状の赤色の透明レリーフパターンを得た。なお、
アルカリ現像液は以下の組成からなる。
【0052】 炭酸ナトリウム 1.5wt% 炭酸水素ナトリウム 0.5wt% 陰イオン系界面活性剤( 花王・ペリレックスNBL) 8.0wt% 水 90wt%
【0053】次に、緑の塗液も同様にスピンコートにて
膜厚が1.2 μm となるように塗布。乾燥後、露光機にて
ストライプ状のパターンを前述の赤色パターンとはずら
した場所に露光し現像することで、前述赤色透明レリー
フパターンと隣接した緑色透明レリーフパターンを得
た。
【0054】赤色、緑色と全く同様にして、青色につい
ても膜厚1μm で赤色、緑色の透明レリーフパターンと
隣接した透明レリーフパターンを得た。これで、透明基
板上に赤、緑、青の3色のストライプ状のパターンを持
つカラーフィルターが得られたことになる。
【0055】それぞれの色のレリーフパターンの形状は
良好であり、解像度も良好であった。
【0056】最後に、得られたカラーフィルターをオー
ブン中で180℃にて1時間加熱してシロキサン結合に
よる架橋をより完全なものとした。こうして得られたカ
ラーフィルターは、透明性、着色性に優れ、比較例に示
すように耐熱性にも非常に優れるものであった。
【0057】(比較例1)比較のために従来の有機ポリ
マーをバインダーとするカラーフィルターを作成した。
赤、緑、青、それぞれの色について以下のような組成で
塗液を作成し、室温にて3 時間以上十分攪拌、混練し
た。使用したアクリル樹脂についてはその組成を以下に
示す。
【0058】 メチルメタクリレート 20wt% メタクリル酸 10wt% ヒドロキシメチルメタクリレート 20wt% ブチルメタクリレート 20wt% シクロヘキシルアクリレート 30wt%
【0059】赤: アクリル樹脂: 10wt%, 多官能アクリルモノマー(東亞合成・アロニックスM-30
0): 6wt% 赤色染料(田岡化学工業・Oleosol Fast Red BL): 5wt% 光開始剤(2,4,6- トリス( トリクロロメチル)-s-トリア
ジン): 1wt% シクロヘキサノン: 78wt% 緑: アクリル樹脂: 10wt%, 多官能アクリルモノマー(東亞合成・アロニックスM-30
0): 6wt% 緑色染料( オリエント化学・Oil Green 502): 3wt% 光開始剤(2,4,6- トリス( トリクロロメチル)-s-トリア
ジン): 1wt% シクロヘキサノン: 80wt% 青: アクリル樹脂: 10wt%, 多官能アクリルモノマー(東亞合成・アロニックスM-30
0): 6wt% 青色染料( 中央合成化学・Oil Blue B0): 5wt% 光開始剤(2,4,6- トリス( トリクロロメチル)-s-トリア
ジン): 1wt% シクロヘキサノン: 78wt%
【0060】以上のようにして調整した塗液を、クロム
酸混液に10分間浸漬、純水にて30分間超音波洗浄機にて
洗浄をした30cm×30cmのガラス基板上に、まず、赤の塗
液からスピンコートにより膜厚1.1 μm となるように塗
布した。乾燥の後、露光機にてストライプ状のパターン
露光を行い、アルカリ現像液にて60秒間現像して、スト
ライプ形状の赤色の透明レリーフパターンを得た。な
お、アルカリ現像液は以下の組成からなる。
【0061】 炭酸ナトリウム 1.5wt% 炭酸水素ナトリウム 0.5wt% 陰イオン系界面活性剤( 花王・ペリレックスNBL) 8.0wt% 水 90wt%
【0062】次に、緑の塗液も同様にスピンコートにて
膜厚が1.1 μm となるように塗布。乾燥後、露光機にて
ストライプ状のパターンを前述の赤色パターンとはずら
した場所に露光し現像することで、前述赤色透明レリー
フパターンと隣接した緑色透明レリーフパターンを得
た。赤色、緑色と全く同様にして、青色についても膜厚
1.2 μm で赤色、緑色の透明レリーフパターンと隣接し
た透明レリーフパターンを得た。
【0063】実施例のカラーフィルターと比較例のカラ
ーフィルターとを200 ℃、1時間の耐熱試験にて比較し
た結果を表1に示す。加熱前後の吸収極大波長における
吸光度と、加熱前の吸光度に対する加熱後の吸光度の比
をパーセントで示してある。比較例の場合、すなわち、
通常のアクリル樹脂を用いた場合は、加熱後の吸収極大
波長における吸光度は比較例の場合で80%程度となり、
熱により発色剤が破壊されていることがわかる。これに
対し実施例の場合はいずれも加熱後の吸光度は100 %、
すなわち熱によって破壊されなくなっていることがわか
る。
【0064】
【表1】
【0065】(比較例2)従来のシロキサンポリマーを
用いたカラーフィルター用着色組成物を作成し、本発明
の方法の組成物と安定性を、塗布、乾燥後のアルカリ溶
解性によって比較した。
【0066】従来のシロキサンポリマーを用いたカラー
フィルター用着色組成物は以下の方法によって得た。
【0067】メチルトリメトキシシラン136g、フェ
ニルトリメトキシシラン40gをメチルイソブチルケト
ン50gに溶解し、イオン交換水60g、リン酸4gを
攪拌しながら加えた。得られた溶液を加熱し、還流させ
ながら、2時間反応させた。その後、メチルイソブチル
ケトン300gを用いてシロキサンポリマーを抽出し、
有機層をイオン交換水300gを加えて振とうし、静置
後、水層を分離除去した。得られた有機層を濃縮し、シ
ロキサンポリマー100gを得た。このポリマーを用い
て赤、緑、青、それぞれの色について以下のような組成
で塗液を作成し、室温にて3 時間以上十分攪拌、混練し
た。
【0068】赤: ポリマー: 10wt%, 赤色染料( 田岡化学工業・Oleosol Fast Red BL): 5wt% 光開始剤(2,4,6- トリス( トリクロロメチル)-s-トリア
ジン): 1wt% エチルセルソルプアセテート: 84wt% 緑: ポリマー: 10wt%, 緑色染料( オリエント化学・Oil Green 502): 3wt% 光開始剤(2,4,6- トリス( トリクロロメチル)-s-トリア
ジン): 1wt% エチルセルソルプアセテート: 86wt% 青: ポリマー: 10wt%, 青色染料( 中央合成化学・Oil Blue B0): 5wt% 光開始剤(2,4,6- トリス( トリクロロメチル)-s-トリア
ジン): 1wt% エチルセルソルプアセテート: 84wt%
【0069】この組成物と実施例に基づいて作成した組
成物を1 日、1週間、2週間室温放置し、基板上に塗
布、乾燥後のアルカリ溶解性を比較した結果を表2に示
す。比較例の組成物は1 日経過後、アルカリ溶解性が変
化し始め、1週間経過するとアルカリ溶解性がほとんど
なくなってしまった。これはシロキサンポリマーが残留
している酸触媒などによって重合してしまい、ヒドロキ
シシリル基の数が減少したためと考えられる。一方、実
施例に基づいて作成した組成物はいずれも1日、1週
間、2週間経過後もアルカリ溶解性に変化はなく、安定
していた。
【0070】
【表2】
【0071】
【発明の効果】本発明によるカラーフィルター用着色組
成物によれば、着色層自体の耐熱性にすぐれ、また着色
層の物理的・ 化学的な封じ込め作用が強くなるため、層
内に含まれる発色剤の耐熱性も向上し、全体として非常
に耐久性の高いカラーフィルターを、従来の組成物に比
べて簡易に安定して得ることができる。
【0072】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の組成物を用いて得られるカラーフィル
ターの一例の断面図である。
【図2】本発明の方法によるカラーフィルターの一例の
平面図である。
【符号の説明】
1…透明基板 2…遮光パターン 3…赤色に着色された透明レリーフパターン 4…緑色に着色された透明レリーフパターン 5…青色に着色された透明レリーフパターン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルキル鎖を主鎖としシロキサン結合を有
    する基を側鎖としてもつポリマー、光によって反応促進
    剤を発生する化合物、および着色剤を含むことを特徴と
    するカラーフィルター用着色組成物。
  2. 【請求項2】アルキル鎖を主鎖としシロキサン結合を有
    する基を側鎖としてもつポリマーが、アルカリ溶解性を
    持つことを特徴とする請求項1記載のカラーフィルター
    用着色組成物。
  3. 【請求項3】光によって反応促進剤を発生する化合物が
    光酸発生剤であることを特徴とする請求項1または2記
    載のカラーフィルター用着色組成物。
  4. 【請求項4】光によって反応促進剤を発生する化合物が
    光塩基発生剤であることを特徴とする請求項1または2
    記載のカラーフィルター用着色組成物。
  5. 【請求項5】着色剤に染料または染料と顔料の混合物を
    使用することを特徴とする請求項1から4記載のカラー
    フィルター用着色組成物。
  6. 【請求項6】請求項1から5記載のいずれかのカラーフ
    ィルター用着色組成物を使用したレリーフパターンを形
    成してなることを特徴とするカラーフィルター。
JP14625598A 1998-05-27 1998-05-27 カラーフィルター用着色組成物およびそれを使用したカラーフィルター Pending JPH11337721A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016505079A (ja) * 2012-11-08 2016-02-18 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー Uv硬化性シリコーン剥離組成物

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