JP2000047020A - カラーフィルター用着色組成物 - Google Patents

カラーフィルター用着色組成物

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JP2000047020A
JP2000047020A JP21443798A JP21443798A JP2000047020A JP 2000047020 A JP2000047020 A JP 2000047020A JP 21443798 A JP21443798 A JP 21443798A JP 21443798 A JP21443798 A JP 21443798A JP 2000047020 A JP2000047020 A JP 2000047020A
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color filter
transparent
silane compound
pattern
group
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JP21443798A
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English (en)
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Hideaki Hagiwara
英聡 萩原
Hiromitsu Ito
浩光 伊藤
Hiroki Omori
宏紀 大森
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Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐久性に優れ、物理的・化学的封じ込め作用が
強く、着色剤の変性を防ぐことのできる材料を実現し、
着色剤として染料を使用して、透明性、着色性に優れ、
かつ高耐久性を有するカラーフィルターを得ることので
きるカラーフィルター用着色組成物を提供することを目
的とする。 【解決手段】バインダーポリマーと架橋性モノマーと光
重合開始剤と着色剤を含むカラーフィルター用着色組成
物であって、光架橋性官能基と脱水重合反応によりシロ
キサン結合を生成する反応性基をそれぞれ一つ以上有す
るシラン化合物を添加することを特徴とする、カラーフ
ィルター用着色組成物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種表示装置のカラ
ーフィルター用着色組成物に関するものであり、特に着
色剤に透明度・着色性に優れる染料を用い、かつ、耐久
性に優れたカラーフィルターを提供するための技術に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】表示装置用のカラーフィルターには様々
なものがあるが、ここでは液晶ディスプレイ用カラーフ
ィルターを代表例として説明する。液晶ディスプレイ
は、時計・カメラ等の小面積のものから、コンピュータ
端末表示装置・テレビ画像表示装置などの大面積のもの
まで広く使用されており、近年大面積の用途を中心とし
てカラー表示化が急速に進んでいる。カラーフィルター
は液晶ディスプレイのカラー表示化には必要不可欠で、
カラー液晶ディスプレイの性能を決める重要な部品であ
り、高精細な画像を表示するために様々な形に細かくパ
ターニングされたものが用いられている。従来より、カ
ラー液晶ディスプレイ用のカラーフィルターでは高精細
なパターンを得るために、架橋性のモノマーと光重合開
始剤をバインダーポリマーに混合し、光が照射された部
分だけを硬化させレリーフパターンを得るという、いわ
ゆるフォトリソグラフィの手法が広く用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような通常のバ
インダーポリマー、架橋性モノマーなどの有機材料を使
用したカラーフィルターにおいてはバインダー自体の耐
久性、特に耐熱性が弱く、また、物理的・化学的封じ込
め作用が弱いため、着色剤をその内部に分散したとき、
着色剤が熱などの物理的作用や酸素などの化学的作用を
受けやすい。したがって、物理的・化学的に安定でない
着色剤を用いることはできないため、着色剤としては、
主として安定性に優れる顔料が用いられている。ところ
が、近年の液晶ディスプレイの高性能化の要請により、
透明性、着色性ともにより優れたカラーフィルターが求
められるようになってきている。着色性、透明性のいず
れも顔料よりも染料の方が有利と考えられているが、染
料は一般に物理的・化学的な安定性に欠けるため、前述
したような理由により現在の材料では実用に耐えうるカ
ラーフィルターを実現することはできなかった。
【0004】本発明は上述のような問題を解決するため
になされたもので、耐久性に優れ、物理的・化学的封じ
込め作用が強く、着色剤の変性を防ぐことのできる材料
を実現し、着色剤として染料を使用して、透明性、着色
性に優れ、かつ高耐久性を有するカラーフィルターを得
ることのできるカラーフィルター用着色組成物を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明において上記課題
を達成するために、本発明は、バインダーポリマーと架
橋性モノマーと光重合開始剤と着色剤を含むカラーフィ
ルター用着色組成物であって、光架橋性官能基と脱水重
合反応によりシロキサン結合を生成する反応性基をそれ
ぞれ一つ以上有するシラン化合物を添加することを特徴
とする、カラーフィルター用着色組成物を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明者らは上述のような欠点を
克服したカラーフィルターを得るために研究を重ねた結
果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明はバ
インダーポリマーと架橋性モノマーと光重合開始剤と着
色剤を含むカラーフィルター用着色組成物であって、光
架橋性官能基と脱水重合反応によりシロキサン結合を生
成する反応性基をそれぞれ一つ以上有するシラン化合物
を添加することを特徴とするカラーフィルター用着色組
成物である。以下、この組成物を用いてカラーフィルタ
ーを得る手順について詳しく説明していく。
【0007】図1は本発明の組成物を用いて得られるカ
ラーフィルターを断面で示す模式図である。基体として
の透明基板1上に透明層3,4,5が形成され、該透明
層3,4,5は種々の形にレリーフ状パターニングされ
ている。各々の透明レリーフパターンは着色剤により着
色されており、全体として2種以上の色によるパターン
を構成している。各々の着色された透明レリーフパター
ンの間には遮光のための遮光パターン2が設けられてい
る。パターンにはいろいろな種類があるが、代表的なも
のに図2に示すようなストライプ状のパターンがある。
【0008】透明基板1は一般に液晶表示装置に用いら
れているものでよく、通常はガラス基板を用いるとよ
い。遮光パターン2を用いる場合はあらかじめ該透明基
板1上にクロムまたは酸化クロムまたは樹脂によるパタ
ーンを公知の方法で設けたものを用いればよい。
【0009】この透明基板1上に、バインダーポリマ
ー、染料あるいは顔料もしくは両者の混合物からなる着
色剤、架橋性モノマー、光によりラジカルや酸などを発
生してモノマーを重合させる光重合開始剤、およびシラ
ン化合物を適当な溶媒に溶解してなる本発明の組成物の
塗液を、透明基板1上に塗布する。
【0010】バインダーポリマーは適度な透明性があ
り、適度な溶媒可溶性を持つものならばいずれも使用可
能であるが、特にアルカリ溶解性を持つものが好まし
く、例えば側鎖部に水酸基、カルボキシル基を含有する
アクリル樹脂、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、メ
チルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアク
リレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレー
ト、ブチルメタクリレートなどのアルキルアクリレート
またはアルキルメタクリレート、環状のシクロヘキシル
アクリレートまたはメタクリレート、ヒドロキシエチル
アクリレートまたはメタクリレート、スチレンなどの内
から3〜5種類程度のモノマーを用いて、分子量500
0〜100000程度の共重合体として合成した樹脂な
どが主として使用される。
【0011】用いる着色剤としては、一般に分光特性に
優れることから染料が好ましい。また、顔料も染料を混
合することで分光特性を改善することができるため、顔
料と染料の混合物でも良い。所望の分光特性を満たして
いれば特に安定性に優れている必要はなく、また水溶性
・油溶性いずれのものでも良い。染料は完全に溶解して
いることが好ましいが、十分に細かい粒子の状態で分散
が可能ならば必ずしも溶解している必要はない。したが
って、市販されている着色剤から多くのものを選択する
ことが可能である。
【0012】架橋性モノマーは光重合可能であればいず
れのものでも使用可能であるが、代表的にはアクリルモ
ノマー、エポキシモノマーが使われる。例えば、アクリ
ルモノマーとしてはトリメチロールプロパントリアクリ
レート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペン
タエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロー
ルプロパンテトラアクリレートなどが好ましく用いられ
る。
【0013】光重合開始剤は光によりラジカルと酸の両
方を発生することができればいずれのものも使用可能で
あり、代表的にはトリアジン系化合物(2,4,6-トリス
(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(p-メトキシス
チリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2
-フェニル-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジ
ン、2-(p-メトキシフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチ
ル)-s-トリアジン、2-(p-クロロフェニル)-4,6-ビス(ト
リクロロメチル)-s-トリアジン、2-(4'-メトキシ-1'-ナ
フチル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジンな
ど)、または、ヨードニウム塩(ジフェニルヨードニウ
ム、ジトリルヨードニウム、フェニル(p-アニシル)ヨー
ドニウム、ビス(m-ニトロフェニル)ヨードニウム、ビス
(p-tert-ブチルフェニル)ヨードニウム、ビス(p-クロロ
フェニル)ヨードニウムなどのヨードニウムのクロリ
ド、ブロミド、あるいはホウフッ化塩、ヘキサフルオロ
フォスフェート塩、ヘキサフルオロアルセネート塩な
ど)、または、スルホニウム塩(トリアリールスルホニ
ウム塩など)が好ましく用いられる。
【0014】シラン化合物は、光架橋性官能基および脱
水重合反応によりシロキサン結合を生成する反応性基を
持つものならばいずれのものでも使用できる。光架橋製
官能基としては、ビニル基、アクリロイル基、メタクリ
ロイル基、エポキシ基、アミノ基、ハロゲン化アルキル
基が例示できる。また、脱水重合反応によりシロキサン
結合を生成する反応性基としては、ヒドロキシシリル
基、またはメトキシシリル基、エトキシシリル基などの
アルコキシシリル基、またはクロロシリル基、ブロモシ
リル基などのハロゲン化シリル基、またはアセトキシシ
リル基が例示できる。これらの基をそれぞれ一つ以上有
するシラン化合物としては、具体的にはビニルエトキシ
シラン、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリス(β-メ
トキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、
ビニルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルメ
チルジメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジメ
トキシシラン、β-(3,4エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシラン、N-(β-アミノエチル)-γ-ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、N-(β-アミノエチ
ル)-γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ-ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、N-フェニル-γ-ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、γ-クロロプロピル
トリメトキシシラン、γ-クロロプロピルメチルジメト
キシシラン、γ-クロロプロピルメチルジエトキシシラ
ンが例示できる。また、例えば架橋性モノマーに多官能
アクリルを用いた場合は、それに合わせてアクリルシラ
ンを用いるのが良い。同様に架橋性モノマーにエポキシ
を用いた場合はそれに合わせてエポキシシランを用いる
ことが好ましい。
【0015】上記したそれぞれの物質の混合割合は特に
限定されるものではないが、着色剤はバインダーポリマ
ーの5〜50wt%、架橋性モノマーはバインダーポリマー
の10〜80wt%、より好ましくは50〜70wt%、光重合開始
剤はモノマーの0.1〜20wt%、シラン化合物はバインダ
ーポリマーの1〜50wt%が好ましい。これを適当な溶媒
を用い、後述するような手段で塗布、成膜できるような
粘度まで希釈し、塗液とする。塗液を塗布する手段はス
ピンコート、ディップコート、ダイコートなどが通常用
いられるが、40〜60cm四方程度の基板上に均一な膜厚で
塗布可能な方法ならばこれらに限定されるものではな
い。塗布膜厚は任意であるが、分光透過率などを考慮す
ると通常は1μm程度である。
【0016】この塗布した膜にマスクを介してパターン
状の光を照射すると、光の照射された部分においてモノ
マーおよびシラン化合物の光架橋性官能基が重合して3
次元的なネットワークを形成するするため、溶媒に不溶
となる。一方、光の照射されていない部分はモノマーお
よびシラン化合物の光架橋性官能基の重合反応が起こら
ないため膜は溶媒可溶性である。したがって、この溶媒
への溶解性の差から、パターン状の光照射後、適当な溶
媒で膜を洗うと光の照射された部分のみがレリーフ状の
パターンとなって残る。用いる溶媒は用いるバインダー
ポリマーにより適宜替えることが必要であるが、一般に
はアルカリ水溶液可溶性ポリマーとアルカリ水溶液が用
いられる。アルカリ水溶液はどのようなものでもかまわ
ないが、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水
溶液、または両者の混合水溶液に適当な界面活性剤など
を加えたものが好ましく用いられる。以上の一連の工程
により1色分の透明レリーフパターンを得ることができ
る。この一連の工程を、着色剤およびパターンを替え、
必要な数だけ繰り返すことで必要な色数が組み合わされ
た着色された透明レリーフパターンを得ることができ
る。
【0017】得られた着色された透明レリーフパターン
にはシラン化合物が含まれているが、これを150℃程度
まで加熱すると、シラン化合物の脱水重合反応によりシ
ロキサン結合を生成する反応性基(例えばアルコキシシ
リル基)が脱水重合反応を起こし、シロキサン結合によ
る3次元的なネットワークを形成するようになる。この
とき光開始剤より発生した酸が存在すると、酸を触媒と
して脱水重合反応がより速く、完全に進行するようにな
る。加熱は、各々の色をパターン付けした毎におこなっ
てもよいし、全ての色についてのパターン付けが終わっ
た後に行ってもよい。
【0018】このようにして得られたシロキサン結合の
3次元ネットワークはガラスに近い性質を持つ非常に強
固なものであり、耐久性に優れ、物理的・化学的封じ込
め作用も強いため膜内に分散された染料、顔料などの着
色剤の耐熱性も向上する。したがって、極めて透明性、
着色性に優れる、すなわち分光特性が良く、かつ非常に
耐熱性に優れたカラーフィルターを得ることができる。
【0019】
【実施例】次に、この発明の実施例について説明する
が、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0020】<実施例1>液晶ディスプレイ用の赤、
緑、青の3色フィルターについて実施した。それぞれの
色について以下のような組成で塗液を作成し、室温にて
3時間以上十分攪拌、混練した。
【0021】使用したアクリル樹脂(バインダー樹脂)
についてはその組成を以下に示す。 メチルメタクリレート 20wt% メタクリル酸 10wt% ヒドロキシメタクリレート 20wt% ブチルメタクリレート 20wt% シクロヘキシルアクリレート 30wt% 使用したシラン化合物についてはその構造を次(化1)
に示す。
【0022】
【化1】
【0023】<塗液−赤> アクリル樹脂:10wt%、多官能アクリルモノマー(東亞
合成(株)製・アロニックスM-300):6wt%、赤色染料
(田岡化学工業(株)製・Oleosol Fast Red BL):5wt
%、光重合開始剤(2,4,6-トリス(トリクロロメチル)-s
-トリアジン):1wt%、シラン化合物(信越シリコーン
(株)製・KBM503):3wt%、シクロヘキサノン:75wt% <塗液−緑> アクリル樹脂:10wt%、多官能アクリルモノマー(東亞
合成(株)製・アロニックスM-300):6wt%、緑色染料
(オリヱント化学工業(株)製・Oil Green 502):3wt
%、光重合開始剤:1wt%、シラン化合物(信越シリコ
ーン(株)製・KBM503):3wt%、シクロヘキサノン:77w
t%<塗液−青> アクリル樹脂:10wt%、多官能アクリルモノマー(東亞
合成(株)製・アロニックスM-300):6wt%、青色染料
(中央合成化学(株)製・Oil Blue B0):5wt%、光重合
開始剤:1wt%、シラン化合物(信越シリコーン(株)製
・KBM503):3wt%、シクロヘキサノン:75wt%
【0024】以上のようにして調整した塗液を、クロム
酸混液に10分間浸漬、純水にて30分間超音波洗浄機にて
洗浄をした30cm×30cmのガラス基板上に、まず、赤の塗
液からスピンコートにより膜厚1μmとなるように塗布
した。乾燥の後、露光機にてストライプ状のパターン露
光を行い、アルカリ現像液にて60秒間現像して、ストラ
イプ形状の赤色の透明レリーフパターンを得た。
【0025】なお、アルカリ現像液は以下の組成からな
る。 炭酸ナトリウム 1.5wt% 炭酸水素ナトリウム 0.5wt% 陰イオン系界面活性剤(花王(株)製・ペリレックスNBL) 8.0wt% 水 90wt%
【0026】次に、緑の塗液も同様にスピンコートにて
膜厚が1.2μmとなるように塗布。乾燥後、露光機にて
ストライプ状のパターンを前述の赤色パターンとはずら
した場所に露光し現像することで、前述赤色透明レリー
フパターンと隣接した緑色透明レリーフパターンを得
た。赤色、緑色と全く同様にして、青色についても膜厚
1μmで赤色、緑色の透明レリーフパターンと隣接した
透明レリーフパターンを得た。これで、透明基板上に
赤、緑、青の3色のストライプ状のパターンを持つカラ
ーフィルターが得られたことになる。それぞれの色のレ
リーフパターンの形状は良好であり、解像度も良好であ
った。
【0027】最後に、得られたカラーフィルターをオー
ブン中で150℃にて1時間加熱してシラン化合物を脱水重
合させて、膜をより強固なものとした。こうして得られ
たカラーフィルターは、透明性、着色性に優れ、後述す
る表1に示すように耐熱性にも非常に優れるものであっ
た。
【0028】<実施例2>液晶ディスプレイ用の赤、
緑、青の3色フィルターについて実施した。それぞれの
色について以下のような組成で塗液を作成し、室温にて
3時間以上十分攪拌、混練した。
【0029】使用したアクリル樹脂についてはその組成
を以下に示す。 メチルメタクリレート 20wt% メタクリル酸 10wt% ヒドロキシメタクリレート 20wt% ブチルメタクリレート 20wt% シクロヘキシルアクリレート 30wt% 使用したシラン化合物についてはその構造を次(化2)
に示す。
【0030】
【化2】
【0031】<塗液−赤> アクリル樹脂:10wt%、多官能脂環式エポキシモノマー
(ダイセル化学工業(株)製・セロキサイド2021):6wt
%、赤色染料(田岡化学工業(株)製・Oleosol Fast Red
BL):5wt%、光重合開始剤(2,4,6-トリス(トリクロ
ロメチル)-s-トリアジン):1wt%、シラン化合物(信
越シリコーン(株)製・KBM403):3wt%、シクロヘキサ
ノン:75wt%。 <塗液−緑> アクリル樹脂:10wt%、多官能脂環式エポキシモノマー
(ダイセル化学工業(株)製・セロキサイド2021):6wt
%、緑色染料(オリヱント化学工業(株)製・Oil Green
502):3wt%、光重合開始剤(2,4,6-トリス(トリクロ
ロメチル)-s-トリアジン):1wt%、シラン化合物(信
越シリコーン(株)製・KBM403):3wt%、シクロヘキサ
ノン:77wt%。 <塗液−青> アクリル樹脂:10wt%、多官能脂環式エポキシモノマー
(ダイセル化学工業(株)製・セロキサイド2021):6wt
%、青色染料(中央合成化学(株)製・Oil Blue B0):5
wt%、光重合開始剤(2,4,6-トリス(トリクロロメチル)
-s-トリアジン):1wt%、シラン化合物(信越シリコー
ン(株)製・KBM403):3wt%、シクロヘキサノン:75wt
%。
【0032】以上のようにして調整した塗液を、クロム
酸混液に10分間浸漬、純水にて30分間超音波洗浄機にて
洗浄をした30cm×30cmのガラス基板上に、まず、赤の塗
液からスピンコートにより膜厚1μmとなるように塗布
した。乾燥の後、露光機にてストライプ状のパターン露
光を行い、アルカリ現像液にて60秒間現像して、ストラ
イプ形状の赤色の透明レリーフパターンを得た。
【0033】なお、アルカリ現像液は以下の組成からな
る。 炭酸ナトリウム 1.5wt% 炭酸水素ナトリウム 0.5wt% 陰イオン系界面活性剤(花王(株)製・ペリレックスNBL) 8.0wt% 水 90wt%
【0034】次に、緑の塗液も同様にスピンコートにて
膜厚が1.2μmとなるように塗布。乾燥後、露光機にて
ストライプ状のパターンを前述の赤色パターンとはずら
した場所に露光し現像することで、前述赤色透明レリー
フパターンと隣接した緑色透明レリーフパターンを得
た。赤色、緑色と全く同様にして、青色についても膜厚
1μmで赤色、緑色の透明レリーフパターンと隣接した
透明レリーフパターンを得た。これで、透明基板上に
赤、緑、青の3色のストライプ状のパターンを持つカラ
ーフィルターが得られたことになる。それぞれの色のレ
リーフパターンの形状は良好であり、解像度も良好であ
った。
【0035】最後に、得られたカラーフィルターをオー
ブン中で150℃にて1時間加熱してシラン化合物を脱水重
合させて、膜をより強固なものとした。こうして得られ
たカラーフィルターは、透明性、着色性に優れ、表1に
示すように耐熱性にも非常に優れるものであった。
【0036】<比較例1、2>比較のためにそれぞれの
実施例の組成から、シラン化合物のみを除いた塗液を作
成し、同様の方法で3色ストライプ状のパターンを持つ
カラーフィルターを得た。それぞれを比較例1、比較例
2とする。
【0037】シラン化合物を加えたカラーフィルターと
加えていないカラーフィルターとを200℃、1時間の耐
熱試験にて比較した結果を表1に示す。加熱前後の吸収
極大波長における吸光度と、加熱前の吸光度に対する加
熱後の吸光度、および両者の比をパーセントで示してあ
る。シラン化合物を加えない比較例にあっては、加熱後
の吸収極大波長における吸光度は比較例1の場合で70%
程度、比較例2の場合で80%程度となり、熱により着色
剤が破壊されていることがわかる。他方、シラン化合物
を加えた本発明の実施例では、加熱後の吸光度はほぼ10
0%であり、着色剤が熱によって破壊されなくなってい
ることがわかる。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明の組成物によれば、カラーフィル
ターの着色層にシロキサン結合の3次元的ネットワーク
を形成することができ、着色層自体の耐熱性にすぐれ、
また着色層の物理的・化学的な封じ込め作用が強くなる
ため、層内に含まれる着色剤の耐熱性も向上し、全体と
して非常に耐久性の高いカラーフィルターを得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラーフィルター用組成物を用いたカ
ラーフィルターの一例(断面)を示す。
【図2】本発明のカラーフィルター用組成物を用いたカ
ラーフィルターの一例(上面)を示す。
【符号の説明】
1…透明基板 2…遮光パターン 3…赤色に着色された透明レリーフパターン(透明層) 4…緑色に着色された透明レリーフパターン(透明層) 5…青色に着色された透明レリーフパターン(透明層)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/032 G03F 7/032 7/075 501 7/075 501 // C09D 4/02 C09D 4/02 Fターム(参考) 2H025 AA00 AA10 AB13 AD01 BC14 BC40 BD03 BD20 BE00 CA00 CB00 CC11 CC12 CC13 2H048 BA48 4J038 CG141 DB002 EA011 FA012 JC32 KA03 KA04 KA08 PA17 PB08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バインダーポリマーと架橋性モノマーと光
    重合開始剤と着色剤を含むカラーフィルター用着色組成
    物であって、光架橋性官能基と脱水重合反応によりシロ
    キサン結合を生成する反応性基をそれぞれ一つ以上有す
    るシラン化合物を添加することを特徴とする、カラーフ
    ィルター用着色組成物。
  2. 【請求項2】着色剤に染料を使用することを特徴とす
    る、請求項1記載のカラーフィルター用着色組成物。
  3. 【請求項3】着色剤に染料と顔料の混合物を使用するこ
    とを特徴とする、請求項1記載のカラーフィルター用着
    色組成物。
  4. 【請求項4】架橋性モノマーとしてアクリルモノマーを
    用い、シラン化合物にアクリロイル基またはメタクリロ
    イル基のいずれかを持つものを用い、光重合開始剤とし
    てラジカルと酸を共に発生するものを用いることを特徴
    とする、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のカ
    ラーフィルター用着色組成物。
  5. 【請求項5】架橋性モノマーとしてエポキシモノマーを
    用い、シラン化合物にエポキシ基を持つものを用い、光
    重合開始剤として酸を発生するものを用いることを特徴
    とする、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のカ
    ラーフィルター用着色組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011253054A (ja) * 2010-06-02 2011-12-15 Jsr Corp カラーフィルタ用着色組成物、カラーフィルタ及びカラー液晶表示素子
JP2012037740A (ja) * 2010-08-06 2012-02-23 Dainippon Printing Co Ltd カラーフィルター用着色組成物及びそれを用いたカラーフィルター、並びに表示装置

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