JPH11337517A - ガスセンサ及びその製造方法 - Google Patents

ガスセンサ及びその製造方法

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JPH11337517A
JPH11337517A JP10147853A JP14785398A JPH11337517A JP H11337517 A JPH11337517 A JP H11337517A JP 10147853 A JP10147853 A JP 10147853A JP 14785398 A JP14785398 A JP 14785398A JP H11337517 A JPH11337517 A JP H11337517A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスセンサにおいて熱衝撃によるクラックの
発生を防止する。 【解決手段】 焼成すると酸素濃淡電池素子4及び酸素
ポンプ素子6を構成する固体電解質基板4a,6aにな
るグリーンシート上にて、測定ガス室10を外部空間に
連通させる拡散律速層12、及び測定ガス室10となる
空間が製造時につぶされてしまうことを防止する支持層
14を形成するために用いられ、焼成すると多孔質体と
なるペーストを、測定ガス室10の形成のためカーボン
が塗布される部位の全ての周縁部を覆うようにスクリー
ン印刷する。このカーボン塗布部位を内側にしてグリー
ンシートを積層圧着して焼成し、カーボンの昇華により
形成された空間を測定ガス室10とする酸素センサ2を
製造する。測定ガス室10の全ての周縁部が同じ多孔質
体により包囲されているため、焼成時のグリーシートの
膨張・収縮による応力が特定箇所に集中することがな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、拡散律速層を介し
て被測定ガス側に連通する測定ガス室を備えたガスセン
サ、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ガスセンサの一つとして、酸
素イオン伝導性の固体電解質層を多孔質の電極で挟んで
なる酸素濃淡電池素子及び酸素ポンプ素子を積層するこ
とにより構成される酸素センサが知られている。
【0003】この酸素センサでは、拡散律速層を介して
被測定ガス側に連通される測定ガス室が両素子の間に形
成されており、この測定ガス室内に両素子の電極が間隙
を空けて対向配置されている。そして、酸素濃淡電池素
子からの出力電圧が予め設定された一定電圧となるよう
酸素ポンプ素子に電流を流すことにより、測定ガス室の
酸素濃度を一定に制御すると、この時の酸素ポンプ素子
に流れるポンプ電流は、被測定ガス中の酸素濃度に比例
するので、その電流値から酸素濃度を測定できるのであ
る。
【0004】ところで、このような酸素センサを構成す
る酸素濃淡電池素子や酸素ポンプ素子は、焼成すると固
体電解質基板になるグリーンシートに、焼成すると電極
を構成する多孔質体になるペーストをスクリーン印刷
し、このスクリーン印刷されたグリーンシートを焼成す
ることにより作製される。
【0005】そして、測定ガス室を形成する方法の一つ
として、図3に示すように、焼成すると固体電解質基板
100になる上記グリーンシート上において、図中右上
がり斜線にて示した測定ガス室102を形成すべき位置
(即ち、測定ガス室102内の電極104になるペース
トの上)に、焼成すると昇華する介挿体(例えばカーボ
ン等)Cを塗布すると共に、焼成すると拡散律速層10
6を構成する多孔質体になるペーストを、介挿体Cの塗
布部位の境界からグリーンシートの端部に渡ってスクリ
ーン印刷し、このグリーンシートを、介挿体Cの塗布面
を内側にして互いに積層圧着して焼成する方法が知られ
ている。即ち、焼成時に介挿体Cが燃焼及び昇華して飛
散することにより、介挿体Cの塗布部位に、拡散律速層
106を側壁とした測定ガス室102としての空間が形
成されるのである。
【0006】このようにして形成される測定ガス室10
2の厚さは100μm程度の極めて小さなものであり、
また、両素子を構成する固体電解質基板100となるグ
リーンシートは、比較的柔らかくて簡単に変形する。こ
のため、積層圧着時にグリーンシートが変形して測定ガ
ス室102となる空間をつぶしてしまうことのないよ
う、測定ガス室102周縁部のうち拡散律速層106に
接していない境界部分の一部にも、ペーストをスクリー
ン印刷することにより、拡散律速層106と同じ多孔質
体からなる緩衝層108が形成されるようにしている。
【0007】また、グリーンシート上において、測定ガ
ス室102,拡散律速層106,緩衝層108となる以
外の部分には、焼成すると絶縁層110を構成する緻密
体になるペーストがスクリーン印刷されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、酸素濃淡電
池素子及び酸素ポンプ素子を用いて構成した酸素センサ
は、各素子を活性化させるため、所定の活性温度(例え
ば800℃以上)まで加熱して使用される。また、これ
ら両素子を構成する固体電解質基板100として、ジル
コニア系等のセラミックが用いられるが、一般にセラミ
ックは、急激に加熱する等して熱衝撃を与えた場合、材
料に構造欠陥があると、その場所を起点としてクラック
が発生することがある。
【0009】そして、上述のように介挿体Cを昇華させ
ることにより測定ガス室102を形成してなる酸素セン
サの場合、測定ガス室102の周縁部、特に緻密体から
なる絶縁層110が直接に測定ガス室の側壁となってい
る部位(図3中点線で囲まれた部位)Xを起点として、
このようなクラックが発生するという問題があった。
【0010】なお、図4は、クラックの発生状態を示す
説明図であり、酸素ポンプ素子120と遮蔽体124と
の間に積層された酸素濃淡電池素子122に、クラック
Wが発生している。これは、樹脂抜き・焼成時にグリー
ンシート(固体電解質基板100)が熱膨張・収縮し、
しかも、拡散律速層106,緩衝層108,絶縁層11
0になるペーストに隣接する部位と、測定ガス室102
を形成する介挿体Cに隣接する部位とでは、(各印刷層
を含めて)グリーンシートの膨張・収縮の仕方が異なっ
ている。そして、膨張・収縮を緩和できない緻密体から
なる絶縁層110と介挿体Cとが接している部分Xに
て、個体電解質基板100が構造欠陥を生じてしまうこ
とがあり、この構造欠陥を有する部分を起点としてクラ
ックWが発生すると考えられる。
【0011】そこで本発明は、上記問題点を解決するた
めに、ガスセンサにおいて熱衝撃によるクラックの発生
を防止することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされた請求項1に記載の発明は、ガスセンサを構成
するために積層される酸素ポンプ素子及び酸素濃淡電池
素子の間に、多孔質体からなる拡散律速層を介して被測
定ガス側に連通する測定ガス室を備えるガスセンサの製
造方法であって、焼成すると、前記酸素ポンプ素子また
は酸素濃淡電池素子を構成する固体電解質基板になる一
対のグリーンシートのうち、少なくともいずれか一方の
前記測定ガス室となる部位に、焼成により燃焼及び昇華
する介挿体を塗布すると共に、該介挿体の塗布部位周縁
の境界部分の少なくとも一部に拡散律速層、それ以外の
全ての境界部分に、隣接する物質の膨張及び収縮を吸収
可能な緩衝層を形成し、前記一対のグリーンシートを、
該一対のグリーンシートの間に前記測定ガス室となる部
位が配置されるよう積層して焼成することにより、前記
介挿体を燃焼及び昇華させて前記測定ガス室を形成する
ことを特徴とする。
【0013】本発明の製造方法によれば、介層体塗布部
位周縁の境界部分の全てが、多孔質体からなる拡散律速
層または隣接する物質の膨張及び収縮を吸収可能な緩衝
層により覆われており、焼成時のグリーンシートの膨張
及び収縮による応力が、この境界部分の特定部位に集中
しないようにされている。従って、焼成により出来上が
った固体電解質基板に構造欠陥が発生することを防止で
き、ひいては、使用時におけるヒータ加熱時の熱衝撃に
よるクラックの発生を防止することができる。
【0014】次に、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の測定ガス室形成方法において、前記拡散律速層
及び前記緩衝層を、焼成すると多孔質体になるペースト
をグリーンシート上に印刷することにより形成すること
を特徴とする。本発明の製造方法によれば、拡散律速層
及び緩衝層の形成を容易に行うことができると共に、拡
散律速層と緩衝層とが多孔質にて形成されるため、焼成
時の膨張及び収縮による応力の集中をより確実に防止す
ることができる。
【0015】次に、請求項3に記載の発明は、積層され
た酸素ポンプ素子及び酸素濃淡電池素子の間に、多孔質
体からなる拡散律速層を介して被測定ガス側に連通する
測定ガス室を、焼成によって燃焼及び昇華する介挿体を
用いることにより形成してなるガスセンサにおいて、前
記測定ガス室周縁の前記拡散律速層との境界部分以外の
全ての境界部分に、隣接する物質の膨張及び収縮を吸収
可能な緩衝層が形成されていることを特徴とする。
【0016】即ち、本発明のガスセンサは、請求項1に
記載の製造方法により製造されたものであり、本発明の
ガスセンサによれば、使用時においてヒータ加熱時に、
クラックが発生しまうことがないため、当該ガスセンサ
を用いて構成した装置や、当該ガスセンサを用いて行う
測定の信頼性を向上させることができる。
【0017】また、請求項4に記載の発明は、請求項3
に記載のガスセンサにおいて、前記緩衝層は、前記拡散
律速層と同じ多孔質体からなることを特徴とする。即
ち、本発明のガスセンサは、請求項2に記載の製造方法
により製造されたものであり、上記装置や測定の信頼性
をより向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図面と共
に説明する。図1において、(a)は本発明が適用され
た酸素センサ2の正面図、(b)はそのA−A断面図で
あり、図2は、酸素センサ2の分解斜視図である。
【0019】なお、本実施例の酸素センサ2は、例えば
自動車の排気系に取り付けられて、排気ガス(被測定ガ
ス)中の酸素濃度(空燃比)を、全領域にわたって検出
するいわゆる全領域空燃比センサとして使用されるもの
である。図1及び図2に示すように、本実施例の酸素セ
ンサ2は、固体電解質基板4aの両側に多孔質電極4
b,4cを形成してなる酸素濃淡電池素子4と、同じく
固体電解質基板6aの両側に多孔質電極6b,6cを形
成してなる酸素ポンプ素子6と、固体電解質基板8aか
らなる遮蔽体8とを備え、これらは、酸素濃淡電池素子
4を酸素ポンプ素子6と遮蔽体8とで挟むような位置関
係で積層されている。なお、酸素濃淡電池素子4と酸素
ポンプ素子6とでは、多孔質電極の形状が若干異なって
いる。
【0020】そして、酸素濃淡電池素子4と酸素ポンプ
素子6との合わせ面には、酸素濃淡電池素子4の電極4
cと酸素ポンプ素子6の電極6bとが間隙を空けて対向
配置される測定ガス室10(図1(b)の斜線部分)
と、測定ガス室10の長手方向に沿った両縁部に設けら
れ、測定ガス室10を外部空間に連通する拡散律速層1
2と、測定ガス室10の周縁部のうち、拡散律速層12
に接している部分以外の周縁部に接するよう設けられた
緩衝層14と、測定ガス室10,拡散律速挿12,緩衝
層14以外の部分を覆う絶縁層16とが形成されてい
る。
【0021】なお、酸素濃淡電池素子4,酸素ポンプ素
子6,及び遮蔽体8を構成する各固体電解質基板4a,
6a,8aは、いずれもジルコニア系イオン導電体から
なり、また、酸素濃淡電池素子4及び酸素ポンプ素子6
に形成された多孔質電極4b,4c,6b,6cは、触
媒機能を有する白金やロジウムを材料とした多孔質体か
らなる。更に、測定ガス室10の周縁部を覆う拡散律速
層12及び緩衝層14は、アルミナを材料とした多孔質
体からなり、また、絶縁層16は、アルミナを材料とし
た緻密体からなる。
【0022】ところで、遮蔽体8は、酸素濃淡電池素子
4の多孔質電極4b側から多孔質電極4c側に微少電流
を流したときに、多孔質電極4b側に汲み込まれた酸素
がそのまま排出されないようにするものである。また、
酸素濃淡電池素子4には、多孔質電極4b側に汲み込ま
れた酸素の一部を測定ガス室10に漏出させるための漏
出抵抗部(図示せず)が形成されている。これらは、多
孔質電極4b側を、酸素濃度が一定な酸素濃度基準源と
するためのものである。
【0023】つまり、酸素濃淡電池素子4は、多孔質電
極4b(遮蔽体8)側の酸素濃度と、多孔質電極4c
(測定ガス室10)側の酸素濃度との比に応じた起電力
を発生するため、多孔質電極4b側の酸素濃度を一定に
しておけば、酸素濃淡電池素子4から、測定ガス室10
の酸素濃度に応じた電圧が出力されることになる。そし
て、この酸素濃淡電池素子4の出力電圧が一定となるよ
う、即ち測定ガス室10内の酸素濃度が一定になるよう
に、酸素ポンプ素子6にポンプ電流を流せば、ポンプ電
流は測定ガス室10に流入する被測定ガスの酸素濃度に
応じたものとなるので、このポンプ電流により被測定ガ
スの酸素濃度(空燃比)を検出できるのである。
【0024】次に、本実施例の酸素センサ2の製造手順
を説明する。この製造手順は、以下の〜に示す通り
である。 イットリア−ジルコニア粉末を、PVB系のバイン
ダ(例えばエトセル等)と有機溶剤(例えばトルエン
等)とを用い、周知のドクターブレード法により、固体
電解質基板となるグリーンシートを作製する。
【0025】なお、遮蔽体8の固体電解質基板8aとな
るグリーンシートに対しては、以下の〜の処理を行
う必要がない。 白金又はロジウム、或いはその合金とイットリア−
ジルコニア系粉末とからなる材料を、PVB系のバイン
ダと有機溶剤を用いてペースト化し、このペースト化し
た材料により、前記グリーンシート上に多孔質電極4
b,4c,6b,6cのパタンをスクリーン印刷する。
【0026】 アルミナ粉末を、と同様にPVB系
のバインダと有機溶剤を用いてペースト化し、このペー
スト化した材料により、電極パタンが印刷されたグリー
ンシート上に、拡散律速層12及び緩衝層14,絶縁層
16のパタンをスクリーン印刷する。
【0027】 にて印刷された拡散律速層12及び
緩衝層14のパタンの内側、即ち測定ガス室10を形成
すべき部位に、介層体としてのカーボンCを塗布する。
なお、の処理については、酸素濃淡電池素子4及び酸
素ポンプ素子6の固体電解質基板4a,6aとなるグリ
ーンシートのいずれに対しても行い、また、及びの
処理については、固体電解質基板4a,6aとなるグリ
ーンシートのうち少なくともいずれか一方に対して行え
ばよい。
【0028】 最後に、〜の処理を行うことによ
り形成された3種類のグリーンシートを、先に説明した
位置関係で積層圧着したものを、例えば、1500℃の
温度で約1時間焼成することにより、本実施例の酸素セ
ンサ2が得られる。なお、焼成により、多孔質電極4
b,4c,6b,6c,拡散律速層12,緩衝層14
は、多孔質体として構成され、また絶縁層16は緻密体
として構成されることになり、更にカーボンCも燃焼さ
れ飛散することにより、カーボンCの塗布部位に空間が
形成され、この空間が測定ガス室10となる。
【0029】このような酸素センサ2の製造方法によれ
ば、焼成時には、グリーンシートが膨張・収縮するが、
測定ガス室10周縁部は、すべて同じ多孔質体により包
囲されており、同じような膨張・収縮をするため、膨張
・収縮による応力が特定箇所に集中することがないだけ
でなく、多孔質体は比較的柔軟に変形して隣接するグリ
ーンシートの膨張・収縮を吸収するため、構造欠陥を有
する固体電解質基板4a,6aが作製されてしまうこと
を低減できる。
【0030】ここで、測定ガス室10の周縁部の全てを
拡散律速層12及び緩衝層14にて覆ってなる本実施例
の酸素センサ2と、図3に示すように、測定ガス室10
の周縁部の一部を拡散律速層106及び緩衝層108に
て覆ってなる従来の酸素センサとで、熱衝撃を与えた時
にクラックが発生するか否かを測定し比較してみた。そ
の結果、従来の酸素センサでは、ヒータに12.5Vを
印可して加熱すると、18個のサンプル中でクラックを
生じたものが2個あったが、本実施例の酸素センサ2で
は、より大きな熱衝撃が加えられるようヒータに13V
を印可して加熱しても、17個のサンプル中でクラック
を生じたものは1個もなかった。また、本実施例では、
ヒータに15Vを印可した時に、クラックを生じるもの
がはじめて出現した。このように、本実施例の酸素セン
サ2では、従来の酸素センサに比べて、クラックが発生
し難くなることが確認された。
【0031】以上、説明したように、本実施例の酸素セ
ンサ2によれば、酸素濃淡電池素子4及び酸素ポンプ素
子6は、構造欠陥のない固体電解質基板4a,6aによ
り形成されているため、使用時におけるヒータの加熱に
よる熱衝撃が加えられても、クラックが発生しにくく、
従って、当該酸素センサ2を用いて構成した装置や、当
該酸素センサ2を用いて行う測定の信頼性を向上させる
ことができる。
【0032】なお、上記実施例では、拡散律速層12及
び緩衝層14に囲まれた全領域にカーボンCを塗布した
が、多孔質電極4c(6b)のほぼ全体が覆われ、且つ
その領域からはみ出さないのであれば、どのように塗布
してもよい。また、上記実施例では、測定ガス室10を
形成するためにカーボンCを用いたが、その他の燃焼性
の介挿体を用いてもよい。また、燃焼性の介挿体に限ら
ず、昇華性の介挿体(例えばテオブロミン等)を用いて
もよい。
【0033】更に、上記実施例では、本発明を酸素セン
サに適用した例を示したが、これに限らず、様々なガス
センサ、例えば、NOx濃度を測定する窒素酸化物セン
サ等に適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例の酸素センサの構成を表す正面図、
及びそのA−A断面図である。
【図2】 本実施例の酸素センサの分解斜視図である。
【図3】 従来の酸素センサの構成、及び問題点を示す
ための説明図である。
【図4】 酸素センサに発生するクラックの様子を表す
説明図である。
【符号の説明】
2…酸素センサ 4…酸素濃淡電池素子 6…
酸素ポンプ素子 8…遮蔽体 4a,6a,8a…固体電解質基板 4b,4c,6b,6c…多孔質電極 10…測定ガ
ス室 12…拡散律速層 14…支持層 16…絶縁層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川合 尊 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日 本特殊陶業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスセンサを構成するために積層される
    酸素ポンプ素子及び酸素濃淡電池素子の間に、多孔質体
    からなる拡散律速層を介して被測定ガス側に連通する測
    定ガス室を備えるガスセンサの作製方法であって、 焼成すると、前記酸素ポンプ素子または酸素濃淡電池素
    子を構成する固体電解質基板になる一対のグリーンシー
    トのうち、少なくともいずれか一方の前記測定ガス室と
    なる部位に、焼成により燃焼及び昇華する介挿体を塗布
    すると共に、該介挿体の塗布部位周縁の境界部分の少な
    くとも一部に拡散律速層、それ以外の全ての境界部分
    に、隣接する物質の膨張及び収縮を吸収可能な緩衝層を
    形成し、 前記一対のグリーンシートを、該一対のグリーンシート
    の間に前記測定ガス室となる部位が配置されるよう積層
    して焼成することにより、前記介挿体を燃焼及び昇華さ
    せて前記測定ガス室を形成することを特徴とするガスセ
    ンサの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記拡散律速層及び前記緩衝層を、焼成
    すると多孔質体になるペーストをグリーンシート上に印
    刷することにより形成することを特徴とする請求項1に
    記載のガスセンサの製造方法。
  3. 【請求項3】 積層された酸素ポンプ素子及び酸素濃淡
    電池素子の間に、多孔質体からなる拡散律速層を介して
    被測定ガス側に連通する測定ガス室を、焼成によって燃
    焼及び昇華する介挿体を用いることにより形成してなる
    ガスセンサにおいて、 前記測定ガス室周縁の前記拡散律速層との境界部分以外
    の全ての境界部分に、隣接する物質の膨張及び収縮を吸
    収可能な緩衝層が形成されていることを特徴とするガス
    センサ。
  4. 【請求項4】 前記緩衝層は、前記拡散律速層と同じ多
    孔質体からなることを特徴とする請求項3に記載のガス
    センサ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7070829B2 (en) 2002-03-15 2006-07-04 Denso Corporation Production method of gas sensor
JP2015148503A (ja) * 2014-02-06 2015-08-20 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ素子およびガスセンサ
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JP2019086301A (ja) * 2017-11-01 2019-06-06 株式会社Soken ガスセンサ

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