JP2019086301A - ガスセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】絶縁層と積層された固体電解質層に、撓み等の変形が生じにくくすることができるガスセンサを提供する。【解決手段】ガスセンサのセンサ素子2は、検出ガスGが導入される検出ガス室35、基準ガスAが導入される基準ガス室36、検出ガス室35と基準ガス室36とを区画する固体電解質層31、検出ガス室35内に配置された状態で固体電解質層31に設けられた検出電極311、基準ガス室36内に配置された状態で固体電解質層31に設けられた基準電極312、固体電解質層31に積層された絶縁層33A,33B、及び絶縁層33Bに埋設された発熱体34を備える。また、センサ素子2は、検出ガス室35内に配置された第1多孔質材51、及び基準ガス室36内に配置された第2多孔質材52を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、ガス検出を行うためのセンサ素子を備えるガスセンサに関する。
ガスセンサは、例えば、内燃機関の排気管を流れる排ガスを検出ガスとし、検出ガスに含まれる酸素又は種々の特定ガス成分の濃度を検出するために用いられる。また、ガスセンサに用いられるセンサ素子においては、イオン伝導性を有する固体電解質層に絶縁層を積層して、検出ガスが導入される検出ガス室、及び大気等の基準ガスが導入される基準ガス室を形成することが行われている。検出ガス室には、固体電解質層に設けられた検出電極が配置され、基準ガス室には、固体電解質層に設けられた基準電極が配置される。
例えば、特許文献1の酸素センサ素子においては、セラミック固体電解質からなる板状の基体における両面の対向位置に検出電極及び基準電極が設けられ、基体の内部には、基準電極を収容するとともに大気が導入される大気導入孔が形成されることが記載されている。そして、大気導入孔には、多孔質セラミックスが充填されることが記載されている。
特開2003−344350号公報
特許文献1の酸素センサ素子における多孔質セラミックスは、大気導入孔へ空気が導入される際に、空気と共に水分も導入されることを防止するためのものである。また、基体の内部には、検出電極を収容するとともに検出ガスが導入される空間部を形成し、この空間部に、素子の強度を確保するための多孔質セラミックスを充填してもよいことが記載されている。
特許文献1の酸素センサ素子においては、セラミック固体電解質からなる基体は、酸素センサ素子の骨格形状を形成するものである。特に、検出電極及び基準電極が設けられたセラミック固体電解質の板状部位の両側は、同質のセラミック固体電解質の隣接板状部位によって支持されている。そのため、板状部位と隣接板状部位とに線膨張率の差はなく、酸素センサ素子の製造時において、板状部位と隣接板状部位との間に、線膨張率の差に基づく熱応力がほとんど生じない。
一方、イオン伝導性を有する固体電解質層に、絶縁性を有する絶縁層が積層されて形成されるセンサ素子においては、その製造時において、固体電解質層と絶縁層との線膨張率の差に基づく熱応力が生じる。これにより、固体電解質層における、検出電極及び基準電極が設けられた部位であって、検出ガス室と基準ガス室との間において自由状態にある部位に、撓み等の変形が生じるおそれがあることが分かった。特に、固体電解質層の厚みを薄くしたい場合には、この変形が顕著になるおそれがある。この固体電解質層の変形は、検出電極及び基準電極にも及び、センサ素子の性能に影響を与えるおそれがあるため、極力なくすことが好ましい。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたもので、絶縁層と積層された固体電解質層に、撓み等の変形が生じにくくすることができるガスセンサを提供しようとして得られたものである。
本発明の一態様は、ガス検出を行うためのセンサ素子(2)を備えるガスセンサ(1)であって、
前記センサ素子は、
検出ガス(G)が導入される検出ガス室(35)と、
基準ガス(A)が導入される基準ガス室(36)と、
前記検出ガス室と前記基準ガス室との間に配置され、前記検出ガス室に面する第1主面(301)と、前記基準ガス室に面する第2主面(302)とを有するとともに、イオン伝導性を有する板状の固体電解質層(31)と、
前記検出ガス室内に配置された状態で前記固体電解質層の前記第1主面に設けられた検出電極(311)と、
前記基準ガス室内に配置された状態で前記固体電解質層の前記第2主面に設けられた基準電極(312)と、
前記固体電解質層の前記第1主面に積層され、前記検出ガス室を形成する第1絶縁層(33A)と、
前記固体電解質層の前記第2主面に積層され、前記基準ガス室を形成する第2絶縁層(33B)と、
前記第2絶縁層に埋設され、通電によって発熱する発熱体(34)と、
前記検出ガス室内における、前記検出電極と前記第1絶縁層との積層方向(D)の第1隙間(351)に配置され、前記第1隙間を維持するための絶縁性の第1多孔質材(51)と、
前記基準ガス室内における、前記基準電極と前記第2絶縁層との前記積層方向の第2隙間(361)に配置され、前記第2隙間を維持するための絶縁性の第2多孔質材(52)と、を備えるガスセンサにある。
前記一態様のガスセンサにおいては、固体電解質層に第1絶縁層及び第2絶縁層が積層されたセンサ素子を用いる場合について、固体電解質層に撓み等の変形が生じにくくする工夫をしている。
具体的には、第1絶縁層と固体電解質層とに囲まれて形成された検出ガス室には第1多孔質材が配置され、第2絶縁層と固体電解質層とに囲まれて形成された基準ガス室には第2多孔質材が配置されている。第1多孔質材は、検出電極と第1絶縁層との積層方向の第1隙間に配置されており、第1隙間が変化しないように維持する。第2多孔質材は、基準電極と第2絶縁層との積層方向の第2隙間に配置されており、第2隙間が変化しないように維持する。
そして、センサ素子の製造時において、センサ素子の積層体が焼結のために加熱される際には、固体電解質層と各絶縁層との線膨張率の差によって、固体電解質層と各絶縁層との境界部に熱応力が生じる。このとき、第1多孔質材によって第1隙間が維持され、第2多孔質材によって第2隙間が維持されることによって、固体電解質層における、検出ガス室と基準ガス室との間に位置する部位に、撓み等の変形が生じにくくすることができる。
それ故、前記一態様のガスセンサによれば、絶縁層と積層された固体電解質層に、撓み等の変形が生じにくくすることができる。
各絶縁層及び各多孔質材は、金属酸化物等のセラミックスによって構成することができる。各絶縁層は、気孔がほとんど形成されていない緻密層として形成することができる。各絶縁層の気孔率は、検出ガス又は基準ガスが透過しないよう、例えば、1体積%以下とすることができる。なお、気孔率とは、材料部分及び気孔部分を含む外形全体の体積における気孔部分の体積の割合のことをいう。
各多孔質材は、検出ガス又は基準ガスが透過することができる気孔を有する。各多孔質材の気孔率は、例えば、30〜80体積%とすることができる。各多孔質材の気孔率が30体積%未満になると、検出電極又は基準電極に検出ガス又は基準ガスが接触しにくくなり、検出電極又は基準電極における反応抵抗が大きくなるおそれがある。一方、各多孔質材の気孔率が80体積%超過になると、各多孔質材の強度が低下して、各多孔質材が第1隙間又は第2隙間を維持することができずに、固体電解質層に撓み等の変形が生じるおそれがある。
「第1主面」及び「第2主面」とは、固体電解質層における最も大きな表面のことをいう。また、「積層方向」とは、固体電解質層に対して第1絶縁層及び第2絶縁層が積層された方向のことをいう。
なお、本発明の一態様において示す各構成要素のカッコ書きの符号は、実施形態における図中の符号との対応関係を示すが、各構成要素を実施形態の内容のみに限定するものではない。
実施形態1にかかる、ガスセンサを示す断面図。 実施形態1にかかる、積層前のセンサ素子を示す斜視図。 実施形態1にかかる、センサ素子を示す断面図。 実施形態1にかかる、センサ素子を示す、図3のIV−IV断面図。 実施形態1にかかる、他のセンサ素子を示す断面図。 実施形態2にかかる、センサ素子を示す断面図。 実施形態2にかかる、センサ素子を示す、図6のVII−VII断面図。 確認試験1にかかる、センサ素子の撓み度合いを示す説明図。 確認試験1にかかる、センサ素子のインピーダンスについて、複素インピーダンスプロットを行った結果を示すグラフ。
前述したガスセンサにかかる好ましい態様について説明する。
前記ガスセンサにおいては、検出ガス室及び基準ガス室にそれぞれ多孔質材を配置する際に、固体電解質層を介する検出電極と基準電極との間においてイオン伝導が行われる際の電極反応抵抗を小さくする工夫をしている。この電極反応抵抗を軽減するために、種々の態様を採用することができる。
前記第1多孔質材の気孔率は、前記第2多孔質材の気孔率よりも大きくすることができる。検出ガス室は、検出ガスが導入される空間部であり、検出ガス室における検出ガスの拡散状態は、ガスセンサの出力特性に影響を与える。検出ガス室に配置する第1多孔質材の気孔率は、第1隙間を維持できることを前提にしてできるだけ大きくすることが好ましい。これにより、第1多孔質材における気孔を介して、検出ガス室内の検出電極に検出ガスが接触しやすくし、検出ガス室における検出ガスの拡散状態を良好に保つことができる。
そして、検出ガス室に配置された第1多孔質材の気孔率を、基準ガス室に配置された第2多孔質材の気孔率よりも大きくすることにより、検出電極に検出ガスが接触しやすくして、センサ素子における電極反応抵抗を小さくすることができる。電極反応抵抗を小さくすることができると、特にガスセンサの応答性が向上する。電極反応抵抗とは、固体電解質層を介して検出電極と基準電極との間を酸素のイオンが伝導する際に、電極における反応を支配する抵抗のことをいう。
また、前記第2多孔質材は、前記積層方向における前記基準電極側に配置された電極側多孔質層と、前記積層方向における前記発熱体側に配置された発熱体側多孔質層とを形成しており、前記電極側多孔質層の気孔率は、前記発熱体側多孔質層の気孔率よりも大きくすることができる。基準ガス室の容積は、検出ガス室の容積よりも大きくすることがほとんどである。そのため、基準ガス室に配置する第2多孔質材は、気孔率が異なる2層以上の状態で設けることが容易になる。
電極側多孔質層の気孔率を、発熱体側多孔質層の気孔率よりも大きくすることにより、第2多孔質材における気孔を介して、基準ガス室内の基準電極に基準ガスが接触しやすくし、基準電極の近傍における基準ガスの拡散状態を良好に保つことができる。また、基準ガス室における発熱体側の部位は、発熱体に近く、熱応力が生じやすい部位である。そのため、発熱体側多孔質層の気孔率が小さいことにより、第2多孔質材における熱応力が生じやすい部位の強度を高くすることができる。また、発熱体側多孔質層によって、発熱体による熱を遮蔽しやすくすることができる。
また、第2多孔質材が電極側多孔質層と発熱体側多孔質層とから形成される場合には、第1多孔質材の気孔率は、電極側多孔質層の気孔率と発熱体側多孔質層の気孔率との平均値よりも大きくすることができる。また、第1多孔質材の気孔率と電極側多孔質層の気孔率とは同程度とし、第1多孔質材の気孔率は、発熱体側多孔質層の気孔率よりも大きくすることができる。
また、前記固体電解質層は、ジルコニア系酸化物によって構成されており、前記第1多孔質材及び前記第2多孔質材は、セリア系酸化物及びジルコニア系酸化物の少なくとも1種によって構成されていてもよい。固体電解質層がジルコニア系酸化物によって構成される場合に、各多孔質材にアルミナ(酸化アルミニウム)が用いられると、固体電解質層と各多孔質材との間に反応生成物が生成されるおそれがある。そして、反応生成物が生成されると、電極反応抵抗等が大きくなるおそれがある。そこで、ジルコニア系酸化物から構成された固体電解質層と、セリア系酸化物及びジルコニア系酸化物の少なくとも1種から構成された各多孔質材との組み合わせにより、固体電解質層と各多孔質材との間における反応生成物の生成を抑制することができる。
また、前記固体電解質層は、ランタンガレート系酸化物によって構成されており、前記第1多孔質材及び前記第2多孔質材は、セリア系酸化物によって構成されていてもよい。固体電解質層がランタンガレート系酸化物によって構成される場合に、各多孔質材にジルコニア(酸化ジルコニウム)が用いられると、固体電解質層と各多孔質材との間に反応生成物が生成されるおそれがある。そこで、ランタンガレート系酸化物から構成された固体電解質層と、セリア系酸化物から構成された各多孔質材との組み合わせにより、固体電解質層と各多孔質材との間における反応生成物の生成を抑制することができる。
前述したガスセンサにかかる好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。
<実施形態1>
本形態のガスセンサ1は、図1〜図4に示すように、ガス検出を行うためのセンサ素子2を備える。センサ素子2は、セラミックスの焼結体として形成されており、検出ガス室35、基準ガス室36、固体電解質層31、検出電極311、基準電極312、第1絶縁層33A、第2絶縁層33B、拡散律速層32、発熱体34、第1多孔質材51及び第2多孔質材52を備える。検出ガス室35は、検出ガスGが導入される空間部として形成されている。基準ガス室36は、基準ガスAが導入される空間部として形成されている。
図3及び図4に示すように、固体電解質層31は、イオン伝導性を有するとともに板状に形成されている。固体電解質層31は、検出ガス室35と基準ガス室36とを区画するよう、検出ガス室35と基準ガス室36との間に配置されており、検出ガス室35に面する第1主面301と、基準ガス室36に面する第2主面302とを有する。検出電極311は、検出ガス室35内に配置された状態で固体電解質層31の第1主面301に設けられている。基準電極312は、基準ガス室36内に配置された状態で固体電解質層31の第2主面302に設けられている。第1絶縁層33Aは、固体電解質層31の第1主面301に積層されており、固体電解質層31と共に検出ガス室35を形成する。第2絶縁層33Bは、固体電解質層31の第2主面302に積層されており、固体電解質層31と共に基準ガス室36を形成する。
拡散律速層32は、第1絶縁層33Aの一部と置き換えられて、固体電解質層31及び第1絶縁層33Aと共に検出ガス室35を形成する。拡散律速層32は、検出ガス室35への検出ガスGの拡散を律速するためのものである。発熱体34は、第2絶縁層33Bに埋設されており、通電によって発熱するものである。
第1多孔質材51は、絶縁性を有する多孔質のセラミックスによって形成されている。第1多孔質材51は、検出ガス室35内における、検出電極311と第1絶縁層33Aとの積層方向Dの第1隙間351に配置されて、第1隙間351を維持するために用いられる。第2多孔質材52は、絶縁性を有する多孔質のセラミックスによって形成されている。第2多孔質材52は、基準ガス室36内における、基準電極312と第2絶縁層33Bとの積層方向Dの第2隙間361に配置されて、第2隙間361を維持するために用いられる。
以下に、本形態のガスセンサ1について詳説する。
(内燃機関)
図1に示すように、本形態のガスセンサ1は、車両の内燃機関(エンジン)から排気される排ガスが流れる排気管に取り付けられる。ガスセンサ1は、排気管内を流れる排ガスを検出ガスGとするとともに、大気を基準ガスAとして、ガス検出を行うものである。本形態のガスセンサ1は、排ガスの組成から求められる内燃機関の空燃比を求める空燃比センサとして用いられる。以下に、ガスセンサ1によって求める内燃機関の空燃比のことを、排ガスの空燃比ということがある。
空燃比センサは、理論空燃比と比べて空気に対する燃料の割合が多い燃料リッチの状態から、理論空燃比と比べて空気に対する燃料の割合が少ない燃料リーンの状態まで定量的に連続して空燃比を検出することができるものである。空燃比センサにおいては、拡散律速層32によって検出ガス室35へ導かれる検出ガスGの拡散速度が絞られる際に、検出電極311と基準電極312との間に、酸素イオンの移動量に応じた電流が出力される限界電流特性を示すための所定の電圧が印加される。
空燃比センサにおいて、燃料リーン側の空燃比を検出する際には、検出ガスGに含まれる酸素が、イオンとなって検出電極311から固体電解質層31を介して基準電極312へ移動する際に生じる電流を検出する。また、空燃比センサにおいて、燃料リッチ側の空燃比を検出する際には、検出ガスGに含まれる未燃ガス(炭化水素、一酸化炭素、水素等)を反応させるために、基準電極312から固体電解質層31を介して検出電極311へイオンとなった酸素が移動し、未燃ガスと酸素とが反応する際に生じる電流を検出する。
また、ガスセンサ1は、排ガス中の特定ガス成分としてのNOxを検出するNOxセンサとして用いることもできる。この場合には、検出電極311は、基準電極312と共に検出ガスG中の酸素を排出するポンプ電極と、検出ガスG中のNOxを検出するためのNOx検出電極とに分離して用いることができる。
(センサ素子2)
図3及び図4に示すように、センサ素子2は、固体電解質層31に、絶縁層33A,33B及び発熱体34が積層された積層タイプのものである。固体電解質層31は、ジルコニア系酸化物からなり、ジルコニアを主成分とし(50質量%以上含有し)、希土類金属元素又はアルカリ土類金属元素によってジルコニアの一部を置換させた安定化ジルコニア又は部分安定化ジルコニアからなる。固体電解質層31を構成するジルコニアの一部は、イットリア、スカンジア又はカルシアによって置換することができる。
また、検出電極311及び基準電極312は、酸素に対する触媒活性を示す貴金属としての白金、及び固体電解質層31との共材としてのジルコニア系酸化物を含有している。
センサ素子2は、長尺形状に形成されており、検出電極311、基準電極312、検出ガス室35、拡散律速層32及び発熱体34の発熱部341は、長尺方向Lの先端側部位に配置されている。センサ素子2の長尺方向Lの先端側部位には、検出電極311及び基準電極312と、これらの電極311,312の間に挟まれた固体電解質層31の部分とによる検知部21が形成されている。
センサ素子2の長尺方向Lとは、センサ素子2が長尺形状に形成された方向のことをいう。また、長尺方向Lに直交し、固体電解質層31、絶縁層33A,33B及び発熱体34が積層された方向を、積層方向Dという。また、長尺方向Lと積層方向Dとに直交する方向を、幅方向Wという。また、図1〜図4においては、長尺方向Lの先端側をL1によって示し、長尺方向Lの基端側をL2によって示す。
図2に示すように、検出電極311及び基準電極312には、これらの電極311,312をガスセンサ1の外部と電気接続するための電極リード部313,314が接続されており、この電極リード部313,314は、長尺方向Lの基端側部位まで引き出されている。
また、発熱体34は、通電によって発熱する発熱部341と、発熱部341に繋がる一対の発熱体リード部342とを有する。発熱体リード部342は、長尺方向Lの基端側部位まで引き出されている。発熱体34は、導電性を有する金属材料を含有している。
図2に示すように、発熱部341は、発熱体34における先端部において長尺方向Lに蛇行する形状に形成されている。なお、発熱部341は、幅方向Wに蛇行して形成されていてもよい。発熱部341は、長尺方向Lに直交する積層方向Dにおいて、検出電極311及び基準電極312に対向する位置に配置されており、検出電極311及び基準電極312が目標とする温度になるよう、固体電解質層31、検出電極311、基準電極312、絶縁層33A,33B等を加熱する。
発熱部341の断面積は、発熱体リード部342の断面積よりも小さく、発熱部341の単位長さ当たりの抵抗値は、発熱体リード部342の単位長さ当たりの抵抗値よりも高い。この断面積とは、発熱部341及び発熱体リード部342が延びる方向に直交する面の断面積のことをいう。そして、一対の発熱体リード部342に電圧が印加されると、発熱部341がジュール熱によって発熱し、この発熱によって、検知部21の周辺が加熱される。
第1絶縁層33A及び第2絶縁層33Bは、アルミナ(酸化アルミニウム)によって形成されている。各絶縁層33A,33Bは、検出ガスG又は基準ガスAが透過することができない緻密層として形成されており、各絶縁層33A,33Bには、気体が通過することができる気孔がほとんど形成されていない。
図2に示すように、第1絶縁層33Aは、検出ガス室35を形成するために積層方向Dに貫通された貫通穴332を有する絶縁スペーサ331と、絶縁スペーサ331に積層されて、貫通穴332を閉じるための絶縁プレート334とによって形成されている。本形態の拡散律速層32は、検出ガス室35の長尺方向Lの先端側に隣接して形成されている。拡散律速層32は、第1絶縁層33Aの絶縁スペーサ331において、検出ガス室35の長尺方向Lの先端側に隣接して開口された導入口333内に配置されている。
検出ガス室35は、第1絶縁層33Aと拡散律速層32と固体電解質層31とによって閉じられた空間部として形成されている。排気管内を流れる排ガスである検出ガスGは、拡散律速層32を通過して検出ガス室35内に導入される。
拡散律速層32は、検出ガス室35の幅方向Wの両側に隣接して形成してもよい。この場合には、拡散律速層32は、第1絶縁層33Aの絶縁スペーサ331において、検出ガス室35の幅方向Wの両側に隣接して開口された導入口333内に配置される。
拡散律速層32は、アルミナ等の多孔質のセラミックスによって形成されている。検出ガス室35に導入される検出ガスGの拡散速度(流量)は、検出ガスGが拡散律速層32における気孔を透過する速度が制限されることによって決定される。拡散律速層32の気孔率は、検出ガス室35内に配置された第1多孔質材51の気孔率よりも小さい。気孔率は、気孔を含む外形全体の体積における気孔の体積の割合として示される。
なお、検出ガス室35への検出ガスGの拡散律速は、拡散律速層32を用いる以外にも、検出ガス室35に連通された小さな貫通穴であるピンホールを用いて形成することもできる。
図2に示すように、第2絶縁層33Bは、基準ガス室36を形成するために積層方向Dに貫通されるとともに長尺方向Lの基端側に開放された開放穴336を有する絶縁スペーサ335と、絶縁スペーサ335に積層された第1ヒータプレート337と、第1ヒータプレート337との間に発熱体34を挟み込んで第1ヒータプレート337に積層された第2ヒータプレート338とによって形成されている。
基準ガス室36は、長尺方向Lの基端側が開口された、基準ガスAのダクトとして形成されている。基準ガス室36は、センサ素子2の長尺方向Lの基端位置から、固体電解質層31を介して検出ガス室35と対向する位置まで形成されている。基準電極312は、基準ガス室36内における先端側部位に配置されている。基準ガス室36には、基準ガスAとしての大気が、センサ素子2の基端側から導入される。
図1に示すように、センサ素子2の長尺方向Lの先端側部位の全周には、検出電極311に対する被毒物質、排気管内に生じる凝縮水等を捕獲するための多孔質保護層37が設けられている。多孔質保護層37は、アルミナ等の多孔質のセラミックスによって形成されている。多孔質保護層37の気孔率は、拡散律速層32の気孔率よりも大きく、多孔質層37を透過することができる検出ガスGの流量は、拡散律速層32を透過することができる検出ガスGの流量よりも多い。
図3及び図4に示すように、本形態の固体電解質層31は、抵抗を小さくしてセンサ素子2の応答性を高めるために、できるだけ薄く形成されている。固体電解質層31は、0.02〜0.3mmの積層方向Dの厚みに形成することができる。厚みが0.02mm未満の固定電解質層31を形成することは困難である。固体電解質層31の厚みが0.1mm以下として薄い場合に、固体電解質層31に撓み等の変形が生じやすい。そのため、この場合に、各多孔質材51,52を配置することによる効果が顕著になる。
基準ガス室36の容積は、検出ガス室35の容積よりも大きい。また、基準ガス室36の長尺方向Lの長さは、検出ガス室35の長尺方向Lの長さよりも長く、基準ガス室36の積層方向Dの厚みは、検出ガス室35の積層方向Dの厚みよりも大きい。基準ガス室36の積層方向Dの厚みは、例えば、検出ガス室35の積層方向Dの厚みの1.5〜15倍とすることができる。また、基準電極312と第2絶縁層33Bとの積層方向Dの第2隙間361は、検出電極311と第1絶縁層33Aとの積層方向Dの第1隙間351よりも大きい。基準ガス室36は、検出ガス室35とは違って酸素濃度を調整する必要もなく、センサ素子2においてガス検出が行われる際に十分な流量の酸素が通過できるよう、大きな容積を有していることが好ましい。
(多孔質材51,52)
図3及び図4に示すように、第1多孔質材51は、検出ガス室35内に充填されており、第2多孔質材52は、基準ガス室36内に充填されている。各多孔質材51,52は、固体電解質層31における各電極311,312の形成部位を各絶縁層33A,33Bに支持することができればよい。そのため、各多孔質材51,52は、各ガス室35,36内に完全に充填されている必要はない。
図5に示すように、各多孔質材51,52は、各電極311,312と各絶縁層33A,33Bとの各隙間351,361にのみ配置されていてもよい。また、各多孔質材51,52は、各隙間351,361における一部にのみ配置されていてもよい。また、特に、基準ガス室36においては、検出ガス室35と対向する部位にのみ第2多孔質材52を充填し、検出ガス室35と対向しない部位には、第2多孔質材52を充填しないこともできる。
第1多孔質材51及び第2多孔質材52は、多孔質の金属酸化物によって形成されている。本形態の各多孔質材51,52は、セリア系酸化物によって構成されている。セリア系酸化物は、ペロブスカイト構造を有するものであり、ガドリニアドープドセリア(GDC:Ce1-xGdx2-δ)、サマリアドープドセリア(SDC:Ce1-xSmx2-δ)、イットリアドープドセリア(YDC:Ce1-xx2-δ)等とすることができる。ここで、xは0〜0.5の値をとり、δは、酸素の欠乏量を示し、0〜0.25の値をとる。
各多孔質材51,52は、ジルコニア系酸化物によって構成することもできる。ジルコニア系酸化物は、固体電解質層31について示したものと同様に、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)、スカンジア安定化ジルコニア(ScSZ)、カルシア安定化ジルコニア(CSZ)等とすることができる。また、各多孔質材51,52は、これらの他にも、チタニア(TiO2)、マグネシア(MgO)、イットリア(Y23)、スカンジア(Sc23)、ハフニア(HfO2)等によって構成してもよい。
各多孔質材51,52には、気体が通過することができる多数の気孔が形成されている。各多孔質材51,52は、ガス透過性及び強度の観点から30〜80体積%の気孔率で形成することができる。また、第1多孔質材51の気孔率は、第2多孔質材52の気孔率よりも大きい。第1多孔質材51の気孔率は、第2多孔質材52の気孔率に比べて、例えば、5〜50体積%大きくすることができる。ここで、気孔率とは、材料部分及び気孔部分を含む、多孔質材の外形全体の体積における、気孔部分の体積の割合のことをいう。
気孔率は、センサ素子2を、各電極311,312を含む位置において、長尺方向Lに直交する状態で切断し、この切断面における各多孔質材51,52をSEM(走査型電子顕微鏡)によって観察して求めることができる。SEMによる観察を行う際には、切断面を画像処理装置に取り込み、画像処理装置におけるソフトウェアによって、各多孔質材51,52における材料部分と気孔部分とを2値化する。そして、材料部分の面積と気孔部分の面積との合計における気孔部分の面積の割合を気孔率とすることができる。気孔率は、比率又は百分率のいずれによって表してもよい。
ところで、各多孔質材51,52における材料部分が粒子の集合体等であるために、多孔質材の外形は定まりにくい。気孔率は、切断面における所定の区画範囲内の面積における、気孔部分の面積の割合として求めてもよい。また、センサ素子2における複数の切断面をSEMによって観察し、気孔率は、複数の切断面について求めた気孔率の平均値としてもよい。
また、各多孔質材51,52は、種々の方法によって形成することができる。例えば、金属酸化物の粒子、樹脂の粒子及び溶媒を含むペースト材料を、検出ガス室35内及び基準ガス室36内に配置する。その後、センサ素子2の積層体を、加熱して焼結する際に、樹脂の粒子及び溶媒を揮発させて、金属酸化物の粒子による各多孔質材51,52を形成することができる。
また、各多孔質材51,52は、金属酸化物の粒子が含まれるシート材料を用いて形成することもできる。この場合には、検出ガス室35内及び基準ガス室36内にシート材料を配置し、このシート材料を固体電解質層31、絶縁層33A,33B等とともに焼結することによって、各多孔質材51,52を形成することができる。
(ガスセンサ1の他の構成)
図1に示すように、ガスセンサ1は、センサ素子2等の他に、センサ素子2を保持する第1インシュレータ42、第1インシュレータ42を保持するハウジング41、第1インシュレータ42に連結された第2インシュレータ43、第2インシュレータ43に保持されてセンサ素子2に接触する接点端子44を備える。また、ガスセンサ1は、ハウジング41の先端側の部分に装着された先端側カバー45、ハウジング41の基端側の部分に装着されて第2インシュレータ43、接点端子44等を覆う基端側カバー46、接点端子44に繋がるリード線48を基端側カバー46に保持するためのブッシュ47等を備える。
先端側カバー45は、内燃機関の排気管内に配置される。先端側カバー45には、検出ガスGとしての排ガスを通過させるためのガス通過孔451が形成されている。先端側カバー45は、二重構造のものとすることができ、一重構造のものとすることもできる。先端側カバー45のガス通過孔451から先端側カバー45内に流入する検出ガスGとしての排ガスは、センサ素子2の多孔質層37及び拡散律速層32を通過して検出電極311へと導かれる。
図1に示すように、基端側カバー46は、内燃機関の排気管の外部に配置される。基端側カバー46には、基端側カバー46内へ基準ガスAとしての大気を導入するための大気導入孔461が形成されている。大気導入孔461には、液体を通過させない一方、気体を通過させるフィルタ462が配置されている。大気導入孔461から基端側カバー46内に導入される基準ガスAは、基端側カバー46内の隙間及び基準ガス室36を通過して基準電極312へと導かれる。
図1及び図2に示すように、接点端子44は、検出電極311の電極リード部313、基準電極312の電極リード部314、発熱体34の発熱体リード部342のそれぞれに接続されるよう、第2インシュレータ43に複数配置されている。また、リード線48は、接点端子44のそれぞれに接続されている。
図1及び図3に示すように、ガスセンサ1におけるリード線48は、ガスセンサ1におけるガス検出の制御を行うセンサ制御装置6に電気接続される。センサ制御装置6は、エンジンにおける燃焼運転を制御するエンジン制御装置と連携してガスセンサ1における電気制御を行うものである。センサ制御装置6には、検出電極311と基準電極312との間に流れる電流を測定する測定回路61、検出電極311と基準電極312との間に電圧を印加する印加回路62、発熱体34に通電を行うための通電回路等が形成されている。なお、センサ制御装置6は、エンジン制御装置内に構築してもよい。
(製造方法)
センサ素子2の製造においては、固体電解質層31、各絶縁層33A,33B、拡散律速層32、発熱体34等を積層して積層体とし、この積層体を加熱して焼結する。検出電極311及び基準電極312は、白金、固体電解質、溶媒等を含有するペースト材料を固体電解質層31に印刷し、センサ素子2の積層体を焼結する際に、白金及び固体電解質が焼結されて形成される。第1多孔質材51及び第2多孔質材52は、前述した金属酸化物を含むペースト材料又はシート材料を各ガス室35,36に配置し、センサ素子2の積層体を焼結する際に、金属酸化物が焼結されて形成される。
(作用効果)
本形態のガスセンサ1のセンサ素子2においては、検出ガス室35内に第1多孔質材51が充填されるとともに基準ガス室36内に第2多孔質材52が充填されている。そして、検出ガス室35と基準ガス室36との間に配置された固体電解質層31の部分は、各多孔質材51,52によって各絶縁層33A,33Bに支持される。また、各多孔質材51,52によって各電極311,312と各絶縁層33A,33Bとの積層方向Dの各隙間351,361が維持される。
センサ素子2の製造時において、センサ素子2の積層体が焼結のために加熱される際には、固体電解質層31と各絶縁層33A,33Bとの線膨張率の差によって、固体電解質層31と各絶縁層33A,33Bとの境界部に熱応力が生じる。固体電解質層31を構成するジルコニアの線膨張率は、室温〜1000℃において、7×10-6〜2×10-5[K-1]程度であり、絶縁層を構成するアルミナの線膨張率は、室温〜1000℃において、6×10-6〜1.5×10-5[K-1]程度である
固体電解質層31と各絶縁層33A,33Bとの境界部に熱応力が生じるときには、固体電解質層31における、検出ガス室35と基準ガス室36との間に位置する部位に歪みが生じて、この固体電解質層31の部位が、例えば、基準ガス室36の側に膨らむように撓もうとする。このとき、固体電解質層31の部位は、各多孔質材51,52に支持されることによって、ほとんど撓むことができなくなる。これにより、固体電解質層31に設けられた各電極311,312にも歪みが生じにくく、ガスセンサ1の出力特性を良好に維持することができる。
また、ガスセンサ1によって、ガス検出としての空燃比の検出を行う際には、検出電極311と基準電極312との間には電圧が印加される。そして、拡散律速層32を経由して検出ガス室35に導入される検出ガスG中の酸素は、固体電解質層31を伝導して基準ガス室36へ排出される。この状態において、検出ガス室35へ供給される検出ガスG中の酸素濃度又は未燃ガス濃度に応じて、固体電解質層31を介して各電極311,312間に電流が生じる。
このとき、検出ガス室35における検出ガスGは第1多孔質材51における気孔を通過して検出電極311に到達する。また、内燃機関の空燃比が燃料リーンな状態にあるときには、固体電解質層31から基準ガス室36へ移動した酸素は第2多孔質材52における気孔を通過して排出される。また、内燃機関の空燃比が燃料リッチな状態にあるときには、基準ガス室36における基準ガスAは第2多孔質材52における気孔を通過して基準電極312に到達する。
ところで、検出ガス室35の容積は基準ガス室36の容積に比べて小さく、検出ガス室35に第1多孔質材51が充填されていることにより、検出電極311へ検出ガスGが到達しにくくなることが想定される。特に、検出ガス室35における検出ガスGの拡散状態は、ガスセンサ1の出力特性に大きく影響する。
そこで、本形態のガスセンサ1においては、検出ガス室35に充填された第1多孔質材51の気孔率を、基準ガス室36に充填された第2多孔質材52の気孔率よりも大きくしている。これにより、第1多孔質材51における気孔を介して、検出ガス室35内の検出電極311に検出ガスGが接触しやすくして、検出ガス室35における検出ガスGの拡散状態を良好に保つことができる。
また、基準ガス室36の容積は検出ガス室35の容積に比べて大きいため、第2多孔質材52の気孔率が小さくても、基準電極312には基準ガスAが到達しやすい環境にある。また、基準ガス室36と発熱体34との距離は、検出ガス室35と発熱体34との距離に比べて小さい。そして、基準ガス室36における第2多孔質材52は、発熱体34による熱の影響を受けやすい。そのため、第2多孔質材52の気孔率が第1多孔質材51の気孔率よりも小さいことにより、固体電解質層31を、撓み等の変形から、より適切に保護することができる。
それ故、検出電極311に検出ガスGが接触しやすくして、センサ素子2における電極反応抵抗を小さくすることができる。これにより、ガスセンサ1の応答性を向上させることができる。また、各絶縁層33A,33Bと積層された固体電解質層31に、撓み等の変形が生じにくくすることができ、ガスセンサ1の出力特性を良好に維持することができる。
また、本形態の固体電解質層31は、ジルコニア系酸化物によって構成され、各多孔質材51,52は、セリア系酸化物又はジルコニア系酸化物によって構成されている。固体電解質層31がジルコニア系酸化物によって構成される場合に、各多孔質材51,52にアルミナが用いられると、固体電解質層31と各多孔質材51,52との間に反応生成物が生成されるおそれがある。反応生成物が生成されると、電極反応抵抗等が大きくなるおそれがある。そこで、ジルコニア系酸化物から構成された固体電解質層31と、セリア系酸化物又はジルコニア系酸化物から構成された各多孔質材51,52との組み合わせにより、固体電解質層31と各多孔質材51,52との間における反応生成物の生成を抑制することができる。
また、固体電解質層31は、ランタンガレート系酸化物によって構成し、第1多孔質材51及び第2多孔質材52は、セリア系酸化物によって構成することもできる。ランタンガレート系酸化物は、ペロブスカイト構造を有するものであり、La1-xxGa1-yy3-δの構造式によって示されるものである。ただし、Aは、Sr、Ca、Baのうちの少なくとも1つであり、Bは、Mg、In、Al、Ni、Fe、Coのうちの少なくとも1つであることを示す。また、xは0〜0.3の値をとり、yは0〜0.3の値をとり、δは、酸素の欠乏量を示し、0〜0.5の値をとる。
ランタンガレート系酸化物は、例えば、LSGM:La1-xSrxGa1-yMgy3-δ、又はLSGMN:La1-xSrxGa1-y-zMgyNiz3-δとすることができる。ただし、zは0〜0.2の値をとり、x、y、δの値は、前述したLa1-xxGa1-yy3-δの構造式の場合と同じである。
固体電解質層31がランタンガレート系酸化物によって構成される場合に、各多孔質材51,52にジルコニア(酸化ジルコニウム)が用いられると、固体電解質層31と各多孔質材51,52との間に反応生成物が生成されるおそれがある。そこで、固体電解質層31がランタンガレート系酸化物から構成される場合には、各多孔質材51,52はセリア系酸化物から構成することにより、固体電解質層31と各多孔質材51,52との間における反応生成物の生成を抑制することができる。
<実施形態2>
本形態は、図6及び図7に示すように、基準ガス室36内に配置された第2多孔質材52を、積層方向Dに分かれた2層の多孔質層521,522から形成したガスセンサ1について示す。
本形態の第2多孔質材52は、積層方向Dにおける基準電極312の側に配置された電極側多孔質層521と、積層方向Dにおける発熱体34の側に配置された発熱体側多孔質層522との2層の多孔質層521,522からなる。そして、電極側多孔質層521の気孔率は、発熱体側多孔質層522の気孔率よりも大きい。
本形態においても、基準ガス室36の容積、長尺方向Lの長さ及び積層方向Dの厚みは、検出ガス室35の容積、長尺方向Lの長さ及び積層方向Dの厚みよりも大きい。そのため、基準ガス室36に配置する第2多孔質材52は、気孔率が異なる2層以上の状態で設けることが容易である。
基準ガス室36内の積層方向Dにおいて、電極側多孔質層521と発熱体側多孔質層522とを設ける厚みの割合は、適宜設定することができる。例えば、電極側多孔質層521を基準ガス室36の積層方向Dの厚みの1/4〜3/4の範囲内に設け、残りの厚みの範囲に、発熱体側多孔質層522を設けることができる。また、電極側多孔質層521を基準ガス室36の積層方向Dの厚みの1/2の範囲内に設け、残りの厚みの範囲に、発熱体側多孔質層522を設けることができる。
なお、電極側多孔質層521と発熱体側多孔質層522との間には、電極側多孔質層521の気孔率よりも小さく、かつ発熱体側多孔質層522の気孔率よりも大きな気孔率を有する中間多孔質層が形成されていてもよい。
本形態においては、電極側多孔質層521の気孔率を、発熱体側多孔質層522の気孔率よりも大きくすることにより、第2多孔質材52における気孔を介して、基準ガス室36内の基準電極312に基準ガスAが接触しやすくし、基準電極312の近傍における基準ガスAの拡散状態を良好に保つことができる。特に、ガスセンサ1を空燃比センサとして用いる場合に、検出電極311に未燃ガスが到達するときには、検出電極311において未燃ガスを反応させるための十分な酸素を、基準電極312から固体電解質層31を経由して検出電極311へ供給することができる。また、検出ガスG中の酸素が排出されるときには、検出電極311から固体電解質層31を経由して基準電極312への酸素の排出を適切に行うことができる。
また、図7に示すように、基準ガス室36における発熱体34側の部位は、発熱体34に近く、熱応力が生じやすい部位である。特に、基準ガス室36における発熱体34側の角部362は、熱応力による応力集中が生じやすい状態にある。そのため、発熱体側多孔質層522の気孔率が小さいことにより、第2多孔質材52における熱応力が生じやすい部位の強度を高くすることができる。また、発熱体側多孔質層522によって、発熱体34による熱を遮蔽しやすくすることができる。
本形態のガスセンサ1におけるその他の構成、作用効果等については、実施形態1の場合と同様である。また、本形態においても、実施形態1に示した符号と同一の符号が示す構成要素は、実施形態1の場合と同様である。
<確認試験1>
本確認試験においては、実施形態1に示したガスセンサ1のセンサ素子2について、検出ガス室35内の第1多孔質材51の気孔率と基準ガス室36内の第2多孔質材522の気孔率とを適宜変化させ、固体電解質層31の撓み、センサ素子2の完成率、センサ素子2における電極反応抵抗を確認した。また、検出ガス室35及び基準ガス室36の少なくとも一方に多孔質材51,52が配置されていない場合についても、同様に確認した。
図8に示すように、固体電解質層31の撓みは、センサ素子2の積層体を焼結して製造されたセンサ素子2の試験品1〜8について、実施形態1に示したSEMによるセンサ素子2の切断面の観察を行って、固体電解質層31の断面における撓み度合いM(−)として測定した。撓み度合いMは、検出ガス室35と基準ガス室36との間に配置された固体電解質層31の部位の積層方向Dにおける最大変位量をd(mm)、固体電解質層31の積層方向Dにおける厚みをt(mm)としたとき、M=d/tによって表される値である。数値が大きいほど撓み量が大きいことを示し、0(ゼロ)の場合には、撓みがなかったことを示す。
センサ素子2の完成率は、製造後のセンサ素子2の試験品1〜8における検出電極311と基準電極312との間の電気的な導通性の良し悪しを確認したものである。十分な導通性があった場合には、0.9となり、0.9から値が小さくなるに連れて導通性が悪化して、0.2の場合には、ほとんど導通性がなかったことを示す。
電極反応抵抗(Ω)は、製造後のセンサ素子2の試験品1〜8について、500℃に加熱された状態における値として示す。電極反応抵抗は、交流インピーダンス測定法を用い、検出電極311と基準電極312との間に、周波数を0.01Hz〜1MHzまで変化させた交流電圧を印加して、固体電解質層31を介する検出電極311と基準電極312との間のインピーダンスを測定した。
図9に示すように、このインピーダンスは、実数成分を示す横軸と虚数成分を示す縦軸とを有するグラフにおいて、複素インピーダンスプロットを行って表し、複素インピーダンスプロットに現れた半円状のプロット結果によって解析した。複素インピーダンスプロットにおいては、実数成分の値が小さな位置から順に、固体電解質層31及び各電極311,312の素材成分に基づくオーミック抵抗と、固体電解質層31及び各電極311,312の反応成分に基づく電極反応抵抗と、検出ガスGの拡散速度に基づくガス拡散抵抗とが現れる。そして、電極反応抵抗(Ω)は、複素インピーダンスプロットから抽出して求めた。電極反応抵抗は、大きくなるほど、センサ素子2における反応抵抗が大きく、センサ素子2における応答性が悪くなることを意味する。
なお、固体電解質層31の撓み、センサ素子2の完成率及び電極反応抵抗のいずれも、製造後であって使用前のセンサ素子2について、測定又は確認したものである。
表1には、各多孔質材51,52の気孔率が異なる試験品1〜8について、固体電解質層31の撓み、センサ素子2の完成率及び電極反応抵抗を測定又は確認した結果を示す。
Figure 2019086301
各多孔質材51,52の気孔率は、気孔を含む多孔質材51,52の全体の体積における気孔の体積として示す。試験品1〜3において、各多孔質材51,52の気孔率が1である場合は、各ガス室35,36内に各多孔質材51,52が配置されていないことを示す。また、気孔率が0に近いほど、気孔の割合が少ないことを示す。
表1の結果より、各多孔質材51,52の気孔率が0.3〜0.8(30〜80体積%)の範囲内にあり、検出ガス室35内の第1多孔質材51の気孔率が基準ガス室36内の第2多孔質材52の気孔率よりも大きい試験品5,6の場合には、撓み、完成率及び電極反応抵抗のいずれも良好であることが分かった。
一方、第1多孔質材51又は第2多孔質材52を有さない試験品1〜3の場合には、撓みが大きいだけでなく完成率も悪いことが分かった。完成率が悪い理由は、撓みによって、固体電解質層31に設けられた各電極311,312に歪みが生じたためであると考える。また、試験品2,3の結果に示されるように、いずれかのガス室35,36内の多孔質材51,52の気孔率が小さい場合には、電極反応抵抗が大きくなることが分かった。この理由は、多孔質材51,52の気孔率が小さいことにより、いずれかのガス室35,36内の検出ガスG又は基準ガスAの流れが悪いためであると考える。
また、第1多孔質材51の気孔率が第2多孔質材52の気孔率よりも小さい試験品4の場合には、試験品5,6に比べて電極反応抵抗が大きくなることが分かった。この理由は、第1多孔質材51の気孔率が小さく、検出ガス室35内における検出ガスGの拡散状態が悪くなったためであると考える。
また、少なくともいずれかの多孔質材51,52の気孔率が大きい実験品7,8の場合には、撓みが大きくなり、試験品5,6に比べて完成率が悪くなることが分かった。この理由は、各多孔質材51,52が固体電解質層31を十分に支持できなくなったためであると考える。
なお、表1にはないが、各多孔質材51,52の気孔率が0.3(30体積%)であるときの電極反応抵抗はあまり優れなかった。また、各多孔質材51,52の気孔率が0.8(80体積%)であるとき(試験品7)のセンサ素子2の撓み及び完成率はあまり優れなかった。各多孔質材51,52の気孔率は、単独で、0.3又は0.8の値とすることができるが、両方とも0.3又は0.8とすると、センサ素子2の特性を改善することは難しい。
より具体的には、第1多孔質材51の気孔率は、0.4〜0.8(40〜80体積%)とすることが好ましく、第2多孔質材52の気孔率は、第1多孔質材51の気孔率よりも小さく、0.3〜0.7(30〜70体積%)とすることが好ましいことが分かった。
<確認試験2>
本確認試験においては、実施形態2に示したガスセンサ1のセンサ素子2について、基準ガス室36内の電極側多孔質層521の気孔率と、基準ガス室36内の発熱体側多孔質層522の気孔率とを適宜変化させ、固体電解質層31の撓み、センサ素子2の完成率、センサ素子2における電極反応抵抗を確認した。また、検出ガス室35内の第1多孔質材51の気孔率は、0.7(70体積%)とした。
基準ガス室36の積層方向Dの厚みの範囲内における、電極側多孔質層521を配置する範囲と発熱体側多孔質層522を配置する範囲との割合は、1:1とした。また、固体電解質層31の撓み、センサ素子2の完成率及び電極反応抵抗が示す意味は、確認試験1の場合と同様である。
表2には、各多孔質材51,52の気孔率が異なる試験品9〜12について、固体電解質層31の撓み、センサ素子2の完成率及び電極反応抵抗を測定又は確認した結果を示す。
Figure 2019086301
表2の結果より、各多孔質層521,522の気孔率が0.3〜0.8(30〜80体積%)の範囲内にあり、電極側多孔質層521の気孔率が発熱体側多孔質層522の気孔率よりも大きい試験品10,11の場合には、撓み、完成率及び電極反応抵抗のいずれも良好であることが分かった。
一方、電極側多孔質層521の気孔率と発熱体側多孔質層522の気孔率との両方が0.8として大きい試験品9の場合には、撓みが大きく、試験品10,11に比べて完成率も悪くなることが分かった。また、電極側多孔質層521の気孔率が0.3と小さい試験品12の場合には、試験品10,11に比べて電極反応抵抗が大きくなることが分かった。
<確認試験3>
本確認試験においては、固体電解質層31及び各多孔質材51,52に用いる材料を変化させたときの、センサ素子2におけるオーミック抵抗(Ω)及び電極反応抵抗(Ω)を測定した。固体電解質層31は、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)又はランタンガレート系酸化物(LSGM:La1-xSrxGa1-yMgy3-δ(x=0.2,y=0.2,δ=0.2))とし、各多孔質材51,52は、アルミナ(AlO2)、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)又はセリア系酸化物(GDC:Ce0.9Gd0.11.95)とした。
オーミック抵抗及び電極反応抵抗は、500℃における値として、確認試験1に示した複素インピーダンスプロット(図9)に基づいて求めた。
固体電解質層31及び各多孔質材51,52に用いる材料を変化させた試験品13〜19についての測定結果を表3に示す。
Figure 2019086301
固体電解質層31がイットリア安定化ジルコニアによって構成された場合であって、各ガス室35,36内に各多孔質材51,52が配置されていない試験品13、各多孔質材51,52がアルミナによって構成された試験品14、各多孔質材51,52がイットリア安定化ジルコニアによって構成された試験品15、各多孔質材51,52がセリア系酸化物によって構成された試験品16については、オーミック抵抗がそれほど小さくならないことが分かった。ただし、これらの場合のオーミック抵抗の値は、実用に十分に耐え得る値として得られた。
固体電解質層31がランタンガレート系酸化物によって構成された場合であって、各多孔質材51,52がアルミナによって構成された試験品17、各多孔質材51,52がイットリア安定化ジルコニアによって構成された試験品18については、電極反応抵抗がそれほど小さくならないことが分かった。この理由は、固体電解質層31と多孔質材との間に反応生成物が形成されたためであると考えられる。
一方、固体電解質層31がランタンガレート系酸化物によって構成され、各多孔質材51,52がセリア系酸化物によって構成された試験品19については、オーミック抵抗及び電極反応抵抗がともに小さくて良好であることが分かった。この場合の固体電解質層31と各多孔質材51,52との組み合わせは最も適切であると考える。
本発明は、各実施形態のみに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲においてさらに異なる実施形態を構成することが可能である。また、本発明は、様々な変形例、均等範囲内の変形例等を含む。
1 ガスセンサ
2 センサ素子
31 固体電解質層
311 検出電極
312 基準電極
33A,33B 絶縁層
34 発熱体
35 検出ガス室
36 基準ガス室
51,52 多孔質材

Claims (7)

  1. ガス検出を行うためのセンサ素子(2)を備えるガスセンサ(1)であって、
    前記センサ素子は、
    検出ガス(G)が導入される検出ガス室(35)と、
    基準ガス(A)が導入される基準ガス室(36)と、
    前記検出ガス室と前記基準ガス室との間に配置され、前記検出ガス室に面する第1主面(301)と、前記基準ガス室に面する第2主面(302)とを有するとともに、イオン伝導性を有する板状の固体電解質層(31)と、
    前記検出ガス室内に配置された状態で前記固体電解質層の前記第1主面に設けられた検出電極(311)と、
    前記基準ガス室内に配置された状態で前記固体電解質層の前記第2主面に設けられた基準電極(312)と、
    前記固体電解質層の前記第1主面に積層され、前記検出ガス室を形成する第1絶縁層(33A)と、
    前記固体電解質層の前記第2主面に積層され、前記基準ガス室を形成する第2絶縁層(33B)と、
    前記第2絶縁層に埋設され、通電によって発熱する発熱体(34)と、
    前記検出ガス室内における、前記検出電極と前記第1絶縁層との積層方向(D)の第1隙間(351)に配置され、前記第1隙間を維持するための絶縁性の第1多孔質材(51)と、
    前記基準ガス室内における、前記基準電極と前記第2絶縁層との前記積層方向の第2隙間(361)に配置され、前記第2隙間を維持するための絶縁性の第2多孔質材(52)と、を備えるガスセンサ。
  2. 前記第1多孔質材は、前記検出ガス室内に充填されており、
    前記第2多孔質材は、前記基準ガス室内に充填されている、請求項1に記載のガスセンサ。
  3. 前記第1多孔質材の気孔率は、前記第2多孔質材の気孔率よりも大きい、請求項1又は2に記載のガスセンサ。
  4. 前記第2隙間は、前記第1隙間よりも大きい、請求項1〜3のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  5. 前記第2多孔質材は、前記積層方向における前記基準電極の側に配置された電極側多孔質層(521)と、前記積層方向における前記発熱体の側に配置された発熱体側多孔質層(522)とを形成しており、
    前記電極側多孔質層の気孔率は、前記発熱体側多孔質層の気孔率よりも大きい、請求項1〜4のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  6. 前記固体電解質層は、ジルコニア系酸化物によって構成されており、
    前記第1多孔質材及び前記第2多孔質材は、セリア系酸化物及びジルコニア系酸化物の少なくとも1種によって構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  7. 前記固体電解質層は、ランタンガレート系酸化物によって構成されており、
    前記第1多孔質材及び前記第2多孔質材は、セリア系酸化物によって構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載のガスセンサ。
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