JPH1133331A

JPH1133331A - フィルタ装置

Info

Publication number: JPH1133331A
Application number: JP9195520A
Authority: JP
Inventors: Masahiko Nagata; 雅彦永田
Original assignee: Nitta Corp
Current assignee: Nitta Corp
Priority date: 1997-07-22
Filing date: 1997-07-22
Publication date: 1999-02-09

Abstract

(57)【要約】【課題】基材を容易に交換でき、強度は風圧に十分耐
えうるものであるフィルタ装置を提供する。【解決手段】天板１、地板２および２枚の側板３から
なる通風方向に奥行きを有する４角筒形状のケーシング
９内に、板状の基材１０を屏風状に配して、当該基材１
０の上流側端面と下流側端面を、それぞれ、天地板１、
２間に渡される棒状の上流側枠４および下流側枠５で固
定するよう構成されてなるフィルタ装置。前記上流側枠
４が、その上下端に上爪４ｂおよび下爪４ｃを有し、該
上爪４ｂおよび下爪４ｃを天板１および地板２に設けた
小孔１ａ、２ａに係合させて着脱自在に支持されるもの
であり、該上流側枠４を外して前記基材１０の交換を行
うものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、フィルタ装置に関
する。さらに詳しくは、事務所ビル、ホテル、コンピュ
ータルーム、電子工業、病院、薬品工業、食品工業など
の空気浄化用に用いられるフィルタ装置であって、主
に、ケミカルフィルタなど、ケーシング内に基材が屏風
状に配設されたフィルタ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のケミカルフィルタなど、ケーシン
グ内に基材が屏風状に配設されてなるフィルタ装置で
は、鋼板、ステンレスまたは成形樹脂からなる略４角筒
形状のフレーム内に、基材を屏風状に支持するため、基
材の上流側端面および下流側端面と接するように棒状の
基材受けを天地間に配してケーシングを構成している。
フレームと基材受けは亜鉛鋼板またはステンレス製のも
の、または、フレームの側板と基材受けをポリプロピレ
ン（ＰＰ）樹脂製とし、フレームの天地板を亜鉛鋼板ま
たはステンレス製としたものなどがある。亜鉛鋼板また
はステンレス製の基材受けは、リベットやビスなどで接
合されており、取り外しはできない。また、ＰＰ樹脂製
の基材受けは、ウレタン系の接着剤などにより接着固定
されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このように、従来のフ
ィルタ装置では、フレームと基材受けとが一体となって
基材を固定しているので、使用済みの基材を分別するこ
とが容易ではなく、ケーシングを含めて全体を破棄しな
ければならないために廃棄物容積が大きくなるという問
題がある。

【０００４】本発明は、前記問題に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、基材を容易に交換で
き、強度は風圧に十分耐えうるものであるフィルタ装置
を提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のうちで請求項１記載の発明は、天板、
地板および２枚の側板からなる通風方向に奥行きを有す
る４角筒形状のケーシング内に、板状の基材を屏風状に
配して、当該基材の上流側端面と下流側端面を、それぞ
れ、天地板間に渡される棒状の上流側枠および下流側枠
で固定するよう構成されてなるフィルタ装置であって、
前記上流側枠が、その上下端に上爪および下爪を有し、
該上爪および下爪を天板および地板に設けた小孔に係合
させて着脱自在に支持されるものであり、該上流側枠を
外して前記基材の交換を行うように構成されてなること
を特徴としている。上流側枠が簡単に外れるため、基材
の取り出し、差し込みが容易で、ケーシングを残して基
材のみを交換することができるので、廃棄物容量が小さ
く、経済的である。

【０００６】請求項２記載の発明は、請求項１記載の発
明に加えて、前記天板および前記地板に前記上流側枠か
ら前記下流側枠に向けて前記基材の上下端面を支持しう
るガイドレールを設けてなるものである。基材は、上流
側枠を外して上流側から下流側に向けて、ガイドレール
に沿わせて斜めに挿入する。ガイドレールと基材は係合
しあい、フィルタの使用中は、風圧に対して押さえる機
能を有する。

【０００７】請求項３記載の発明は、請求項１又は２記
載の発明に加えて、前記下流側枠の略中央に横木を上流
側に向けて前記基材の下流面と接するように横架せし
め、前記天地板間に縦木を、前記基材の上流面と接する
ように立設してなるものである。横木と縦木で基材を押
さえるので、さらに、風圧に対する耐久性を有する。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図示例と
ともに説明する。図１は、本発明のフィルタ装置の一実
施例の一部分解斜視図であり、図２乃至図４はそれぞ
れ、図１のフィルタ装置の全体図、横断面図、着脱動作
の説明図であり、図５は、本発明のフィルタ装置の他の
実施例の一部分解斜視図である。

【０００９】図１において、本発明のフィルタ装置は、
直方体形状のケーシング９と交換可能な複数の基材１０
からなり、ケーシング９は、天板１、地板２、側板３、
上流側枠４、下流側枠５、縦木６、横木７およびガイド
レール８からなる。

【００１０】基材１０は、通風方向に厚みを有する板体
であり、ウレタンなどを空泡を有するスポンジ状に固め
たもの、または、粒子体を集合させて固めたものなどが
好適に利用されるが、これに限らず、使用目的、用途に
合わせて一般にろ材として用いられるものを利用するこ
とができる。

【００１１】ケーシング９は、図２に示されるように、
天地板１、２と２枚の側面３とで構成される４角筒状の
ものであり、白抜きの矢印で示される通風方向に奥行き
を有する。また、内部には、図３に示されるように、屏
風状に配設される基材１０を押さえるために、上流側枠
４、下流側枠５、縦木６、横木７、ガイドレール８（図
１参照）が設けられている。上流側枠４は、着脱自在で
あり、下流側枠５、縦木６、横木７およびガイドレール
８は、それぞれ固定されている。基材１０は、上流側か
ら差し込まれる。ケーシング９は、樹脂、亜鉛メッキ鋼
板、耐蝕塗装鋼板などから一種を選んで、または２種以
上を組み合わせて形成される。

【００１２】天板１は、図１に示されるように、平板部
１ｂ、および、平板部１ｂの上流側および下流側の端面
から上方に向けて延設され内に向かって折り返された折
り返し部１ｃ、１ｄからなる。上流側の折り返し部１ｃ
の内側で、平板部１ｂの上流側の縁には、小孔１ａが設
けられている。地板２も同様の形状であり、小孔１ａの
真下に該当する部分に小孔２ａが設けられている。この
小孔１ａ、２ａは、上流側枠４の上爪４ｂおよび下爪４
ｃが挿入される部分であり、その大きさは、上爪４ｂお
よび下爪４ｃの横断面よりも大きく、上流側枠４の棒状
胴部４ａの横断面よりも小さい。したがって、上流側枠
４は、天地板１、２間に着脱自在に保持される。

【００１３】図２および図３に示されるように、２枚の
側板３は天板１と地板２の両端に設けられる薄肉板状の
ものであり、一面が開放された４角箱形状に形成されて
おり、開放されている面が外側にして、リベット３ａな
どにより天地板１、２に固着される。下流側枠４と上流
側枠５は、薄肉板を折り曲げて、縦に細長い棒状にした
ものであり、それぞれ天地板１、２間に立設される。図
３に示されるように、下流側枠４は、上流側の開口縁部
に設けられ、下流側枠５は、下流側の開口縁部に設けら
れる。上流側枠４と下流側枠５とのあいだには、基材１
０が配設される。基材１０は屏風状に配設されるので、
下流側枠５は、側板３間に等間隔に配設され、上流側枠
４は、下流側枠５と互い違いとなるように配設される。
図示例では、８枚の基材が４組のＶ字を構成するように
配設されているので、３つの下流側枠５が側板３間を４
等分する位置に設けられ、４つの上流側枠４が、１組の
基材１０で構成されるＶ字の頂点と接する位置に設けら
れている。側板３と下流側枠５は、それぞれ、ネジ、ビ
ス、リベットなど、一般に用いられる締結方法のほか、
溶接、接着（とくに樹脂製のばあい）などの方法により
天地板１、２に固着されている。

【００１４】上流側枠４は、図１に示されるように、棒
状胴部４ａと、その上下端部に突起状に設けられる上爪
４ｂおよび下爪４ｃからなる。棒状胴部４ａと上爪４ｂ
および下爪４ｃの間には段差があり、小孔１ａには、上
爪４ｂのみが挿入でき、棒状胴部４ａは挿入できない。
同様に、小孔２ａには、下爪４ｃのみが挿入でき、棒状
胴部４ａは挿入できない。また、棒状胴部４ａの長さ
は、天地板１、２間の距離よりも若干短く、上爪４ａの
長さは下爪４ｂよりも若干長く、上爪４ａおよび下爪４
ｂを含めた着脱自在枠４の全体の長さは、天地板１、２
間の距離よりも長い。

【００１５】図４に基づいて上流側枠４の取り付け動作
を説明する。まず、上流側枠４の上爪４ｂを天板１の小
孔１ａに向けて斜め下方から挿入する（図３の（ａ）参
照）。上爪４ｂの根本まで挿入すると、図３の（ｂ）に
示されるように、下爪４ｃの下端が地板２の上面に干渉
されず、小孔２ａの真上にくる。そのまま、着脱自在枠
４を下ろして下爪４ｃを小孔２ａに挿入すると、図３の
（ｃ）に示されるように、上流側枠４は、天地板１、２
間に支持される。

【００１６】ガイドレール８は、天板１および地板２に
それぞれ設けられており、１組の平行な突条８ａ、８ｂ
からなる。突条８ａ、８ｂ間の距離は、基材１０の厚さ
に等しく、基材１０の上下端部を両側面側から支持す
る。ガイドレール８は、基材１０の挿入時の案内の機能
のほか、フィルタの使用時には、基材１０を上下端面で
支持する機能を有し、風圧に対する耐久性を持たせるこ
とができる。

【００１７】次に、基材１０の風圧耐久構造を説明す
る。本発明では、前述したガイドレール８の他に、基材
１０の側面に対して、上流側から接する縦木６と、下流
側から接する横木７を設けて、風圧に耐えうる構成とし
ている。

【００１８】縦木６は、縦に細長い板状のものであり、
天地板１、２間に溶接などの方法により固定される。図
３に示されるように、縦木６は、基材１０の上流側の側
面と接しており、その位置は、ほぼ中央である。

【００１９】横木７は、横に細長い板状のものであり、
一方を下流側枠５の略中央に溶接などの方法により固定
され、他方は、隣合う横木７同士で連結されており、２
つでＶ字を形成し、Ｖ字に組まれる１組の基材１０の下
流側の側面と接する。

【００２０】以上のように構成されてなるフィルタ装置
は、例えば、外径寸法が６１０mm×６１０mm、奥行きが
２９２mmに設定されたケミカルフィルタであり、風圧２
５０ｍｍＨ₂Ｏで１時間通風しても基材の破壊は発生せ
ず、ＪＩＳ−Ｚ４８１２の圧力変形抵抗試験に合格する
ものであることも確認された。

【００２１】図５に本発明のフィルタ装置の他の実施例
を示す。図５例では、ガイドレール１１が１本の突条か
ら形成されており、基材１２は、４角枠形状のフレーム
１２ａを有してその上下端面に溝１３、１４を凹設して
なるものである。これらは、凹凸係合し、図１のガイド
レール８と同様に、基材１０の挿入時の案内の機能のほ
か、フィルタの使用時には、基材１０を上下端面で支持
する機能を有し、風圧に対する耐久性を持たせることが
できる。なお、ガイドレール８を凹状に形成し、フレー
ム１０ｃの上下端面に凸条を設けてもよい。

【００２２】

【発明の効果】以上、説明したように、請求項１記載の
発明では、着脱自在の上流側枠が、上下端に爪を有する
棒状のものであり、天地板に設けられた小孔に、上爪お
よび下爪を挿入するだけで簡単に着脱できる。したがっ
て、基材の交換が容易であり、ケーシングを残して基材
のみを捨てることができるので、廃棄物容量が小さく、
経済的である。

【００２３】請求項２記載の発明では、天地板に基材の
上下端面を支持しうるガイドレールを設けてあり、ケー
シング内に基材を差し込むときの案内となり、挿入がし
易い。また、ガイドレールが基材を天地方向から押さえ
る機能も有し、風圧に対する耐久性が向上する。

【００２４】請求項３記載の発明では、基材の側面を上
流側から押さえる縦木と、下流側から押さえる横木を設
けているので、風圧に対する耐久性がさらに向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のフィルタ装置の一実施例の一部分解斜
視説明図である。

【図２】図１のフィルタ装置の全体図である。

【図３】図１のフィルタ装置の横断面図である。

【図４】着脱動作の説明図である。

【図５】本発明のフィルタ装置の他の実施例の一部分解
斜視説明図である。

【符号の説明】

１天板２地板３側板４上流側枠５下流側枠６縦木７横木８、１１ガイドレール９ケーシング１０、１２基材

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】天板、地板および２枚の側板からなる通
風方向に奥行きを有する４角筒形状のケーシング内に、
板状の基材を屏風状に配して、当該基材の上流側端面と
下流側端面を、それぞれ、天地板間に渡される棒状の上
流側枠および下流側枠で固定するよう構成されてなるフ
ィルタ装置であって、前記上流側枠が、その上下端に上爪および下爪を有し、
該上爪および下爪を天板および地板に設けた小孔に係合
させて着脱自在に支持されるものであり、該上流側枠を
外して前記基材の交換を行うように構成されてなること
を特徴とするフィルタ装置。
【請求項２】前記天板および前記地板に前記上流側枠
から前記下流側枠に向けて前記基材の上下端面を支持し
うるガイドレールを設けてなる請求項１記載のフィルタ
装置。
【請求項３】前記下流側枠の略中央に横木を上流側に
向けて前記基材の下流面と接するように横架せしめ、前
記天地板間に縦木を、前記基材の上流面と接するように
立設してなる請求項１または２記載のフィルタ装置。