JPH11332591A - L−リボースの精製方法 - Google Patents

L−リボースの精製方法

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JPH11332591A JP14554998A JP14554998A JPH11332591A JP H11332591 A JPH11332591 A JP H11332591A JP 14554998 A JP14554998 A JP 14554998A JP 14554998 A JP14554998 A JP 14554998A JP H11332591 A JPH11332591 A JP H11332591A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多段階の微生物学的反応により得られた不純
物の多いL−リボース含有液から高純度のL−リボース
を得る方法を提供する。 【解決手段】 微生物学的反応により得られたL−リボ
ース含有液をゲル型濾過材に接触させることを特徴とす
るL−リボースの精製方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、L−リボースの精
製方法に関し、さらに詳しくは生物学的反応により得ら
れたL−リボース含有液をゲル型濾過材に接触させるこ
とを特徴とするL−リボースの単離精製法に関する。
【従来の技術】近年、非天然型の糖類は医薬及び農薬の
中間原料として注目されている。リボースに関しては天
然型のD体はDNAの構成糖としては勿論、種々のビタ
ミンや補酵素の構成糖として全生物界に豊富に分布して
いるにもかかわらず、非天然型のL体はほとんど供給の
目処が立っていないのが現状である。現在知られている
L−リボースの主な生産方法としては、L−アラビノー
スを原料としたコバルト触媒による合成法が挙げられ
る。一方、微生物を用いてL−リボースを生産する方法
としてはアシネトバクター・カルコアセティカス(Acin
etobacter calcoaceticus)DL−28株の産出する酵
素がL−リブロースを異性化し、L−リボースを生産す
ることが唯一報告されている(Journal of Fermentatio
n and Bioengineering Vol.81,No.6,493-497.1996)。
しかし、この酵素反応の原料であるL−リブロースは天
然にはほとんど存在せず、合成による供給も不可能であ
るが、リビトールを原料とした微生物反応により容易に
得ることができる。またさらに、L−リブロースの原料
たるリビトールは市販されているものは合成品あるいは
天然界からの抽出品で、決して安価ではないが、本発明
者らは既に極めて安価なグルコースを原料とした発酵法
により容易に生産できることを見いだしている。
【0002】しかし、微生物反応を用いたL−リブロー
スの異性化によりL−リボースを生産した場合、反応終
了液中には基質のL−リブロースが残存し、特にグルコ
ースからの発酵液を用いて多段階に微生物を接触させた
場合、最終産物であるL−リボース液には複製生物や着
色成分を含め、多くの有機、無機の夾雑物が共存する。
この一連の多段階生物反応においてL−リボースとL−
リブロースを分離する方法としては、従来より知られて
いる晶析法を応用して、L−リボースのみを析出させる
方法が考えられるが、晶析法は一般に溶液中の夾雑物の
影響を受けやすい。また、晶析には顕著な影響を与えな
いが、微量の着色成分の混入も、その後の精製工程には
大きな負荷を与える。高純度のL−リボースを高収率で
得るためには反応終了後のL−リボース液から上記のよ
うな不純物を出来る限り除いておくことが望ましく、そ
の方法が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】実際に従来の方法を用
いて工業的規模でL−リボースを生物学的に生産しよう
とした場合、種々の問題点が生じる。つまり微生物の多
段階反応でL−リボース液を得、低温晶析やアルコール
晶析によりL−リボースを単離しようとした場合、その
夾雑物質の多さからL−リボースが全く析出しなかった
り、晶析に要する時間が極端に長く、また晶析率も極め
て低くなる傾向が表れる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の問
題を解決すべく鋭意検討した結果、微生物反応により得
られたL−リボース液をゲル型濾過材に接触させること
で着色成分や塩類、L−リブロースも含めた夾雑物を有
効に除去し、以後低温晶析やアルコール晶析を含む簡単
な操作でL−リボースを単離出来ることを見いだし、本
発明を完成するに至った。即ち、本発明の要旨は、微生
物学的反応により得られたL−リボース含有液をゲル型
濾過材に接触させることを特徴とするL−リボースの精
製方法に存する。本発明の好ましい態様としては、ゲル
型濾過材との接触によりL−リボースをクロマト分離す
ること、ゲル型濾過材がカチオン系イオン交換体である
こと、及び、カチオン系イオン交換体がアルカリ金属形
カチオン交換樹脂またはアルカリ土類金属形カチオン交
換樹脂であることが挙げられる。更に本発明の好ましい
態様としては、L−リボース含有液が、L−リブロース
の生物学的異性化反応により得られること、L−リブロ
ースがリビトールの生物学的酸化反応により得られるこ
と、及び、リビトールがグルコースを原料とした発酵に
より得られることが挙げられる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明により精製することが出来るL−リボース含有液
としては、微生物学的反応により得られたものであれ
ば、いかなる手段で得られたものでも構わないが、本発
明の特徴が顕著に表れるのは、L−リブロースの生物学
的異性化により得られた場合であり、さらにはL−リブ
ロースがリビトールの生物学的酸化により得られた場
合、さらにはリビトールがグルコースを原料とした発酵
により得られた場合である。例えば、L−リボースはL
−リブロース含有液にセルロモナス属等に属する微生物
を作用させることにより得られる。セルロモナス属に属
する微生物としては、セルロモナス・ゲリダ(Cellulom
onas gerida)に属する微生物としてJCM1490
が、セルロモナス・ビアゾテア(Cellulomonas biazote
a)に属する微生物としてATCC486が、セルロモ
ナス・フラビゲナ(Cellulomonas flavigena)に属する
微生物としてATCC482等が挙げられる。また上記
微生物は、細胞融合もしくは遺伝子組換え法などの遺伝
学的手法により誘導される組換え株などのいずれの株で
あってもよい。これらの微生物は1種あるいは2種以上
を用いられる。具体的には、培養して得られた菌体をそ
のまま、あるいは公知の手法で処理したものを作用させ
てもよいし、これらの菌体および/または菌体処理物か
らL−リブロースに作用しL−リボースを生産する能力
を有する酵素画分を粗精製物あるいは精製物として取り
出して用いることも可能である。このほかにも公知の方
法であるアシネトバクター・カルコアセティカス(Acin
etobacter calcoaceticus)DL−28株の産出する酵
素、また欧州公開第807682号公報に記載のような
酵素をL−リブロースに作用させてもよい。これらの微
生物を用いて反応を行った場合、反応が平衡反応である
ため、得られた反応液はL−リボースとL−リブロース
の混合液となり、これをL−リボース含有液と呼ぶ。
【0006】上述のL−リブロースもまた生物学的に得
ることができる。つまり、使用する微生物としては好気
的反応条件下、リビトールをLーリブロースに変換する
能力を有する微生物であれば特に限定はされないが、リ
ビトールからLーリブロースを製造し、かつリビトール
以外の副生産されたポリアルコールを資化する能力を有
する微生物が好ましく、より好ましくは、アセトバクタ
ー(Acetobacter)属、アルカリゲネス(Alcaligenes)
属、アシネトバクター(Acinetobacter )属、アグロバク
テリウム(Agrobacterium)属、アルスロバクター(Arthro
bacter)属、アエロモナス(Aeromonas)属、オーレオバク
テリウム(Aureobacterium)属、バチルス(Bacillus)属、
ブレビバクテリウム(Brevibacterium)属,クレブシエ
ラ(Klebsiella)属、オクロバクトラム(Ochrobactrum)
属、リゾビウム(Rhizobium)属、セラチア(Serratia)属,
ロドバクター(Rhodobacter)属、コリネバクテリウム(C
orynebacterium)属、エンテロバクター(Enterobacter)
属、グルコノバクター(Gluconobacter)属、ミクロコッ
カス(Micrococcus)属、パラコッカス(Paracoccus)属、
シュードモナス(Pseudomonas)属に属する微生物であ
る。特にグルコノバクター属に属する微生物がポリアル
コールの資化性の点からも好ましく、具体的には、グル
コノバクター・フラテウリ(Gluconobacter frateurii)
としてIFO2508が、グルコノバクター・オキシダンス(Gl
uconobacter oxydans) としてIFO3292が挙げられる。
【0007】これらの属に属する微生物とを好気的条件
下で接触させる。なお、これらについても上記で述べた
ような組換え株、菌体そのもの、及び、菌体処理物いず
れも使用可能であるし、以下で述べるリビトール生産菌
についても同様である。さらに上述のリビトールも生物
学的に得ることができる。即ち糖の好気的発酵によりリ
ビトールを効率よく生産することが可能である。つま
り、トリコスポロノイデス属に属する微生物、例えばト
リコスポロノイデス・マディダ(Trichosporonoides ma
dida)に属する微生物としてCBS240.79、トリ
コスポロノイデス・ニグレセンス(Trichosporonoides
nigrescens)に属する微生物としてCBS268.8
1、269.81が、トリコスポロノイデス・エドセフ
ァリス(Trichosporonoides oedocephalis)に属する微
生物としてCBS568.85が、トリコスポロノイデ
ス・メガチリエンシス(Trichosporonoides megachilie
nsis)に属する微生物としてCBS567.85が、ト
リコスポロノイデス・スパチュラータ(Trichosporonoi
des spathulata)に属する微生物としてCBS241.
79、CBS242.79A、CBS242.79Bあ
るいはこれらの変異株例えばMCI3442株(FER
M BP−6176として通商産業省工業技術院生命工
学工業研究所に寄託されている)等を1種あるいは2種
以上、グルコースを炭素源として定法通り好気的に培養
する。このようにして得られた培養液はリビトールを含
んでおり、これをそのまま前述のL−リブロース化の基
質として用いることが出来る。もちろんリビトールの段
階である程度の精製を行ってもよい。
【0008】以上のようにL−リボースは例えば、グル
コースを出発原料として3段階の生物反応により得られ
るが、この様に多段階の生物反応を行った場合、得られ
たL−リボース含有液は、平衡反応物質であるL−リブ
ロース以外にも微生物由来のタンパク質等の高分子物
質、塩類、副反応で生成したと思われる有機酸類や、ジ
ヒドロキシアセトン、その他少量の糖類、着色成分等の
夾雑物を含む。これらの夾雑物は精製の早い時期に出来
るだけ取り除いておくことが、その後の精製にとって望
ましい。本発明で用いるゲル型濾過材としては、L−リ
ボースと他の成分とを効率よく分離することが出来るも
のであれば特に限定されないが、好ましくはカチオン系
ゲル型イオン交換体が挙げられ、更に好ましくは架橋度
4〜8%のアルカリ金属またはアルカリ土類金属型のカ
チオン系イオン交換体が挙げられる。アルカリ金属形カ
チオン交換樹脂では、主として灰分及び多糖類を除去
し、アルカリ土類金属型カチオン交換樹脂では、主とし
てL−リブロースを除去する。かかるイオン交換体の具
体例としては、UBK−530、UBK−535、UB
K−550、UBK−555(いずれも三菱化学製)等
が挙げられる。これらを用いてクロマト分離を行うこと
が好ましい。
【0009】具体的な精製手段としては、例えば上述し
たゲル型濾過材を脱塩水にてスラリー化し、十分に気泡
を除去した後分離カラムに充填する。該カラムに、充填
した濾過材容量の1/2〜1/100、好ましくは1/
5〜1/20量の粗L−リボース含有液を送入し、次い
で水で溶出させてL−リボース画分とその他の画分とに
分画する。このL−リボース画分を、一般に糖の精製に
用いられる通常知られた方法により脱塩脱色後、晶析を
行うことにより高純度のL−リボースを得ることができ
る。また分離効率を上げ、溶離水の使用量を減らす目的
で、公知の種々のクロマト分離手法や疑似移動床法を用
いることにより、さらに効果的な分画を行うこともでき
る。
【0010】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、その要旨を越えない限り本発明の技術分
野における通常の変更をすることができる。 実施例1 1)リビトール発酵上清の製造 1L容量のマイクロジャーにグルコース30%、ポリペ
プトン2%からなる培地600mLを入れ、トリコスポ
ロノイデス メガチリエンシス(MCI3442)の種
培養液5mLを接種した。種培養液は、予めバッフル付
きフラスコを用いてグルコース30%、酵母エキス1%
からなる培地中で30℃、2日間、160rpmの振と
う培養により得られた。マイクロジャーは800rp
m、1vvm、30℃の条件で制御され、6日間培養を
行った。得られた培養液から遠心分離により清澄な培養
上清450mLを得た。
【0011】2)粗L−リブロース液の製造 グルコノバクター・フラテウリ(IFO2508)種培
養液を2%グリセロール、0.5%酵母エキス、0.5
%ポリペプトンよりなる培地400mLを入れた1Lマ
イクロジャーに1%接種した。種培養液は予め同一培地
40mLを入れた200mLバッフル付きフラスコで1
60rpm、30℃で1日振とう培養して得られた。マ
イクロジャーは500rpm、1vvm、30℃の条件
で制御され、1日間培養を行った。培養終了後、培養液
を遠心分離して培養上清を除き、菌体を100mMのリ
ン酸緩衝液バッファー(pH7.0)40mLに懸濁し
た。1Lマイクロジャーに1)で得られたリビトール発
酵上清450mLを入れ、グルコノバクター懸濁液を4
0mLを加えて、30℃にて500rpmで攪拌しなが
ら1日間反応を行った。反応終了液を遠心分離して菌体
を除き清澄な粗L−リブロース液430mLを得た。
【0012】3)粗L−リボース液の製造 セルロモナス・ゲリダ(JCM1490)をスクロース
2.0g/L、酵母エキス 5.0g/L、大豆ペプ
チド 5.0g/L、NaCl 5g/L、K 2HPO
4 3g/L、KH2PO4 1g/L、L−リボース15
g/L(pH7.0)よりなる培地450mLを入れた
1Lマイクロジャーに1%接種した。種培養は予め同一
培地20mLを入れた200mLバッフル付きフラスコ
で160rpm、30℃で18時間振とう培養して得ら
れた。マイクロジャーは500rpm、1vvm、30
℃の条件で制御され、18時間培養を行った。得られた
培養終了液を遠心分離し、集菌した。菌体ペレットにグ
リシン−塩酸緩衝液(50mM・pH8.5)を40m
Lを加え均一に懸濁した後、トルエンを1.3mL加
え、15分間激しく混合した。このように調整したトル
エン処理菌体を2)で得られた粗L−リブロース液43
0mLに加え、均一になるよう緩やかに攪拌しつつ30
℃で24時間反応を行った。途中、1N NaOHによ
ってpH8.5に制御した。得られた反応終了液を遠心
分離して菌体を除き、さらに0.22μm孔径の精密濾
過膜を通して清澄な粗L−リボース液400mLを得
た。
【0013】4)粗L−リボース液の精製 3)で得られた粗リボース液をエバポレーターにて濃縮
し、90mLの粗リボースシロップを得た。このシロッ
プの濃度はブリックス63、L−リボースの対固形分比
率はHPLCのピーク面積換算で約42%、L−リブロ
ースの比率は18%であった。このシロップをカラムク
ロマトグラフィーの原料に供した。即ちイオン交換樹脂
UBK−530(三菱化学社製)320mLを充填した
カラム4本を直列に接続し、カラム温度を65℃に保っ
た状態でその一方の端から流速600mL/hrで粗リ
ボースシロップ100mLを供給した。次いで水を流速
600mL/hrで送入し、シロップをカラム内で展
開、分離させながらカラム末端に移動させた。原料を送
入して77分後から目的とするL−リボースが流出し始
めた。さらに18分してから流出液をL−リボース含有
画分として採取を開始した。原料の送入開始から117
分後L−リボースの流出がほぼ終わったので、サンプル
回収を停止した。このL−リボース含有画分中のL−リ
ボースの対固形分比率はHPLCのピーク面積換算で8
0%、L−リブロースの比率は18%であり、L−リボ
ースの回収率は55.1%であった。このL−リボース
画分をさらに脱塩脱色した後、ブリックス90まで濃縮
し4℃で1ヶ月静置したところ、L−リボース結晶が析
出した。この結晶を冷アルコール等で洗浄し、乾固した
ところ純度99%のL−リボース結晶が得られた。
【0014】実施例2 実施例1の1)〜3)と同様の培養条件で30L容量の
発酵槽を用いて粗L−リボース液を製造し、ブリックス
50まで濃縮したのち、カラムクロマトグラフィーの原
料に供した。特公平7−46097号公報に記載された
疑似移動床型クロマト分離系(充填材が充填された充填
床の前端と後端とが流体通路で連結され、流体の循環を
可能にしたもの)において、充填材としてNa型の強カ
チオン交換樹脂(ダイヤイオンUBK−530,三菱化
学社製)を使用し、脱着剤として水を使用した。内径2
7mm、充填層高550mmの直列に連結した4本のカ
ラムに前記充填材を合計で1240mL充填した充填床
を65℃に保ち、下記表1に示すタイムスケジュールで
定常となるまで分離操作を行った。定常状態に達した後
の各画分の組成を、下記表2に示す。L−リボースの回
収率は81.8%であった。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】得られたL−リボース含有画分を実施例1
と同様に脱塩脱色、濃縮後、シロップの2倍容量のエタ
ノールを添加し、微量のL−リボース結晶を種晶として
加え、4℃で24時間静置したところ、L−リボース結
晶が析出した。この結晶を冷エタノールで数回洗浄した
後乾固し、純度99.9%の結晶を得た。晶析率は70
%であった。
【0018】実施例3 実施例2の疑似移動床法にて得られたL−リボース含有
画分をさらにカラムクロマトグラフィーの原料に供し
た。実施例2と同様のクロマト分離系を用い、充填材と
してCa型の強カチオン交換樹脂(ダイヤイオンUBK
−555,三菱化学社製)を使用した。下記表3に示す
タイムスケジュールで定常となるまで分離操作を行っ
た。定常状態に達した後の各画分の組成を、下記表4に
示す。L−リボースの回収率は72.4%であった。
【0019】
【表3】
【0020】
【表4】表4
【0021】得られたL−リボース画分を脱塩脱色後、
乾固したところ純度99%のL−リボース結晶が得られ
た。なお、各実施例においてL−リボース含量は高速液
体クロマトグラフィーにより下記の条件で測定した。L
−リボースの保持時間は下記分析条件において、24.
0分である。
【0022】
【表5】 高速液体クロマトグラフィー分析条件 カ ラ ム: MCI GEL CK08EC 8mmI.D.×300mm (三菱化学株式会社製) 溶 離 液: 水 流 速: 0.6ml/分 カラム温度: 75℃ 検 出 器: RI
【0023】
【発明の効果】本発明の精製方法によれば、多段階の微
生物学的反応により得られた不純物の多いL−リボース
含有液から高純度のL−リボースを得ることが可能であ
る。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微生物学的反応により得られたL−リボ
    ース含有液をゲル型濾過材に接触させることを特徴とす
    るL−リボースの精製方法。
  2. 【請求項2】 ゲル型濾過材との接触によりL−リボー
    スをクロマト分離することを特徴とする請求項1記載の
    精製方法。
  3. 【請求項3】 ゲル型濾過材がカチオン系イオン交換体
    であることを特徴とする請求項1記載の精製方法。
  4. 【請求項4】 カチオン系イオン交換体が、アルカリ金
    属形カチオン交換樹脂またはアルカリ土類金属形カチオ
    ン交換樹脂であることを特徴とする請求項3記載の精製
    方法。
  5. 【請求項5】 L−リボース含有液がL−リブロースの
    生物学的異性化反応により得られることを特徴とする請
    求項1から4記載の精製方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のL−リブロースがリビト
    ールの生物学的酸化反応により得られることを特徴とす
    る請求項5記載の精製方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のリビトールがグルコース
    を原料とした発酵により得られることを特徴とする請求
    項6記載の精製方法。
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CN101974037A (zh) * 2010-10-27 2011-02-16 山东福田药业有限公司 一种l-核糖的结晶工艺
CN108866120A (zh) * 2017-05-10 2018-11-23 韩国科学技术院 基于l-阿拉伯糖的l-核糖的制作方法

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