JPH11331982A - 音響処理装置 - Google Patents
音響処理装置Info
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- JPH11331982A JPH11331982A JP10150696A JP15069698A JPH11331982A JP H11331982 A JPH11331982 A JP H11331982A JP 10150696 A JP10150696 A JP 10150696A JP 15069698 A JP15069698 A JP 15069698A JP H11331982 A JPH11331982 A JP H11331982A
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- signal
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Abstract
(57)【要約】
【課題】スピーカの再生可能な周波数を判断することが
困難であり、各チャンネルのオーディオ信号のカットオ
フ周波数を正確に設定することができなかった。 【解決手段】映像音響再生システムにおける音響処理装
置において、ハイパスフィルタを備えたフィルタ部と、
オーディオ信号の低音域を低音域の周波数帯域をもつチ
ャンネルのオーディオ信号に加算する又は低音域の周波
数帯域をもつオーディオ信号を他のチャンネルに振り分
けるミキシング部と、各スピーカが再生できる周波数を
判別するためのステップ信号を出力するステップ信号発
生部と、ステップ信号と各チャンネルのオーディオ信号
とを切り換える切換部と、切換部を切り換えると共に、
ステップ信号で判別されたスピーカの数や種類に基づい
てフィルタ部のカットオフ周波数及びミキシング部を制
御する制御部とを具備する。
困難であり、各チャンネルのオーディオ信号のカットオ
フ周波数を正確に設定することができなかった。 【解決手段】映像音響再生システムにおける音響処理装
置において、ハイパスフィルタを備えたフィルタ部と、
オーディオ信号の低音域を低音域の周波数帯域をもつチ
ャンネルのオーディオ信号に加算する又は低音域の周波
数帯域をもつオーディオ信号を他のチャンネルに振り分
けるミキシング部と、各スピーカが再生できる周波数を
判別するためのステップ信号を出力するステップ信号発
生部と、ステップ信号と各チャンネルのオーディオ信号
とを切り換える切換部と、切換部を切り換えると共に、
ステップ信号で判別されたスピーカの数や種類に基づい
てフィルタ部のカットオフ周波数及びミキシング部を制
御する制御部とを具備する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、臨場感を得ること
ができる映像音響再生システムにおける音響処理装置に
関する。
ができる映像音響再生システムにおける音響処理装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、家庭で映画等を楽しむ場合、テレ
ビ放送等による地上波放送によるものが主流であった
が、近年、ビデオテープ、ビデオディスク、衛星放送等
の普及により映画等の音をオリジナルのまま楽しむこと
ができるようになっている。これらのオリジナルの音で
楽しむことが可能なビデオテープ、ビデオディスク、衛
星放送等の中には、複数チャンネル(マルチチャンネ
ル)のオーディオ信号にマトリクス処理及びエンコード
処理を施し、元のチャンネル数より少ないチャンネル数
の信号に変換され、伝送又は記録されているものがあ
る。
ビ放送等による地上波放送によるものが主流であった
が、近年、ビデオテープ、ビデオディスク、衛星放送等
の普及により映画等の音をオリジナルのまま楽しむこと
ができるようになっている。これらのオリジナルの音で
楽しむことが可能なビデオテープ、ビデオディスク、衛
星放送等の中には、複数チャンネル(マルチチャンネ
ル)のオーディオ信号にマトリクス処理及びエンコード
処理を施し、元のチャンネル数より少ないチャンネル数
の信号に変換され、伝送又は記録されているものがあ
る。
【0003】これらのマルチチャンネルのオーディオ信
号は、映像音響再生システムにおけるAV(Audio Visu
al)プロセッサ等の専用デコーダを内蔵したAVアンプ
等により復調され、臨場感のある音を楽しむことができ
る。マルチチャンネルのオーディオ信号は、マトリクス
処理が施されたオーディオ信号である場合は、レフト
(L)チャンネル、センター(C)チャンネル、ライト
(R)チャンネル、サラウンド(S)チャンネルの4チ
ャンネルのオーディオ信号に復調される。また、エンコ
ード処理が施されたオーディオ信号である場合は、フロ
ントレフト(FL)チャンネル、センター(C)チャン
ネル、フロントライト(FR)チャンネル、サラウンド
レフト(SL)チャンネル、サラウンドライト(SR)
チャンネル、サブウーハ(SW)チャンネルの6チャン
ネルのオーディオ信号に復調される。
号は、映像音響再生システムにおけるAV(Audio Visu
al)プロセッサ等の専用デコーダを内蔵したAVアンプ
等により復調され、臨場感のある音を楽しむことができ
る。マルチチャンネルのオーディオ信号は、マトリクス
処理が施されたオーディオ信号である場合は、レフト
(L)チャンネル、センター(C)チャンネル、ライト
(R)チャンネル、サラウンド(S)チャンネルの4チ
ャンネルのオーディオ信号に復調される。また、エンコ
ード処理が施されたオーディオ信号である場合は、フロ
ントレフト(FL)チャンネル、センター(C)チャン
ネル、フロントライト(FR)チャンネル、サラウンド
レフト(SL)チャンネル、サラウンドライト(SR)
チャンネル、サブウーハ(SW)チャンネルの6チャン
ネルのオーディオ信号に復調される。
【0004】このようなマルチチャンネルのオーディオ
信号は、周波数帯域が約20Hz〜20KHzのFLチ
ャンネル、Cチャンネル、FRチャンネル、SLチャン
ネル、SRチャンネルと、周波数帯域が約20Hz〜1
20Hzの低音再生用のSWチャンネルとを備えてい
る。これらのオーディオ信号のうち、Cチャンネル信号
は、台詞の明瞭性、明確な定位を得るための役割を果た
し、SWチャンネル信号は、再生する低音効果音等を再
生して迫力感を得るための役割を果たす。
信号は、周波数帯域が約20Hz〜20KHzのFLチ
ャンネル、Cチャンネル、FRチャンネル、SLチャン
ネル、SRチャンネルと、周波数帯域が約20Hz〜1
20Hzの低音再生用のSWチャンネルとを備えてい
る。これらのオーディオ信号のうち、Cチャンネル信号
は、台詞の明瞭性、明確な定位を得るための役割を果た
し、SWチャンネル信号は、再生する低音効果音等を再
生して迫力感を得るための役割を果たす。
【0005】図6は、従来の映像音響再生システムの概
略構成を示す模式図である。図6において、映像音響再
生システム1は、信号供給装置2、音響処理装置3、F
Lスピーカ4、FRスピーカ5、Cスピーカ6、SLス
ピーカ7、SRスピーカ8、SWスピーカ9、モニタ1
0とを備えている。
略構成を示す模式図である。図6において、映像音響再
生システム1は、信号供給装置2、音響処理装置3、F
Lスピーカ4、FRスピーカ5、Cスピーカ6、SLス
ピーカ7、SRスピーカ8、SWスピーカ9、モニタ1
0とを備えている。
【0006】信号供給装置2は、ビデオテープ、ビデオ
ディスク、衛星放送等からビデオ信号及びオーディオ信
号を再生し、ビデオ信号をモニタ10に供給し、オーデ
ィオ信号を音響処理装置3に供給する。
ディスク、衛星放送等からビデオ信号及びオーディオ信
号を再生し、ビデオ信号をモニタ10に供給し、オーデ
ィオ信号を音響処理装置3に供給する。
【0007】音響処理装置3は、デコーダ部11、低域
振り分け部23、信号増幅部13、制御部14、操作部
15を備えている。デコーダ部11は、信号供給装置2
から出力されたオーディオ信号に、デコード処理等の音
響処理を施して、それぞれFLチャンネル、FRチャン
ネル、Cチャンネル、SLチャンネル、SRチャンネル
及びSWチャンネルのオーディオ信号を生成する。低域
振り分け部23は、各チャンネルの低音域のオーディオ
信号をSWチャンネルに加算する、又は、SWチャンネ
ルのオーディオ信号を他のチャンネルに振り分ける処理
を行う。信号増幅部13は、低域振り分け部23から出
力された信号を増幅する。制御部14は、音響処理装置
3全体の制御を行う。
振り分け部23、信号増幅部13、制御部14、操作部
15を備えている。デコーダ部11は、信号供給装置2
から出力されたオーディオ信号に、デコード処理等の音
響処理を施して、それぞれFLチャンネル、FRチャン
ネル、Cチャンネル、SLチャンネル、SRチャンネル
及びSWチャンネルのオーディオ信号を生成する。低域
振り分け部23は、各チャンネルの低音域のオーディオ
信号をSWチャンネルに加算する、又は、SWチャンネ
ルのオーディオ信号を他のチャンネルに振り分ける処理
を行う。信号増幅部13は、低域振り分け部23から出
力された信号を増幅する。制御部14は、音響処理装置
3全体の制御を行う。
【0008】音響処理装置3から出力されたオーディオ
信号を忠実に再現するためには、使用するスピーカが記
録されているオーディオ信号の周波数帯域に対応した大
型の低音域から高音域までの周波数の信号を出力するこ
とができるスピーカを使用しなければならない。このよ
うな大型のスピーカを使用することにより、低音域から
高音域までの音を忠実に再現すことができ、臨場感や迫
力感を得ることができる。
信号を忠実に再現するためには、使用するスピーカが記
録されているオーディオ信号の周波数帯域に対応した大
型の低音域から高音域までの周波数の信号を出力するこ
とができるスピーカを使用しなければならない。このよ
うな大型のスピーカを使用することにより、低音域から
高音域までの音を忠実に再現すことができ、臨場感や迫
力感を得ることができる。
【0009】しかし、スピーカを配置する場所の広さ等
の諸条件により、家庭において大型のスピーカを使用す
ることは困難である。そのため、低音域の再生能力が低
い小型のスピーカを使用する場合は、それぞれのチャン
ネルに存在する低音域をSWチャンネルに加算してSW
スピーカから出力し、また、SWチャンネルに低音域を
再生するSWスピーカが接続されていない場合は、SW
チャンネルのオーディオ信号を他のチャンネルに振り分
けて、各チャンネルに接続されているスピーカから出力
し、マルチチャンネル再生における低音域の音圧レベル
及び迫力感を損なわないようにする処理がある。
の諸条件により、家庭において大型のスピーカを使用す
ることは困難である。そのため、低音域の再生能力が低
い小型のスピーカを使用する場合は、それぞれのチャン
ネルに存在する低音域をSWチャンネルに加算してSW
スピーカから出力し、また、SWチャンネルに低音域を
再生するSWスピーカが接続されていない場合は、SW
チャンネルのオーディオ信号を他のチャンネルに振り分
けて、各チャンネルに接続されているスピーカから出力
し、マルチチャンネル再生における低音域の音圧レベル
及び迫力感を損なわないようにする処理がある。
【0010】図7は、従来の映像音響再生システムの音
響処理装置における低域振り分け部の概略構成を示す模
式図である。図7において、低域振り分け部23は、ユ
ーザが操作部15を用いて行うスピーカの数や種類の設
定に基づいて、制御部14の制御により、フィルタ部1
7のカットオフ周波数の設定や、各チャンネルのオーデ
ィオ信号の低音域をSWチャンネルに加算する処理や、
SWチャンネルのスピーカが接続されていない場合に、
SWチャンネルのオーディオ信号を他のチャンネルのオ
ーディオ信号に振り分ける処理等を行う。
響処理装置における低域振り分け部の概略構成を示す模
式図である。図7において、低域振り分け部23は、ユ
ーザが操作部15を用いて行うスピーカの数や種類の設
定に基づいて、制御部14の制御により、フィルタ部1
7のカットオフ周波数の設定や、各チャンネルのオーデ
ィオ信号の低音域をSWチャンネルに加算する処理や、
SWチャンネルのスピーカが接続されていない場合に、
SWチャンネルのオーディオ信号を他のチャンネルのオ
ーディオ信号に振り分ける処理等を行う。
【0011】例えば、ユーザが操作部15を用いて各チ
ャンネルに小型のスピーカが接続されている状態の設定
をすると、HPF1〜HPF5のカットオフ周波数は、
予め設定された複数のカットオフ周波数から前記小型ス
ピーカに対応したカットオフ周波数を設定する。各チャ
ンネルのオーディオ信号は、HPF1〜HPF5を通過
することにより、設定されたカットオフ周波数以下のオ
ーディオ信号が除去される。
ャンネルに小型のスピーカが接続されている状態の設定
をすると、HPF1〜HPF5のカットオフ周波数は、
予め設定された複数のカットオフ周波数から前記小型ス
ピーカに対応したカットオフ周波数を設定する。各チャ
ンネルのオーディオ信号は、HPF1〜HPF5を通過
することにより、設定されたカットオフ周波数以下のオ
ーディオ信号が除去される。
【0012】第1ミキシング部16では、SWチャンネ
ルのオーディオ信号に、HPF1〜HPF5に対応した
係数が乗算された他のチャンネルのオーディオ信号を加
算し、LPF1により低音域のみを通過させる。そし
て、SWチャンネル用のスピーカが接続されている場合
は、第2ミキシング部18をそのまま通過し、SWチャ
ンネルのスピーカからオーディオ信号を出力する。
ルのオーディオ信号に、HPF1〜HPF5に対応した
係数が乗算された他のチャンネルのオーディオ信号を加
算し、LPF1により低音域のみを通過させる。そし
て、SWチャンネル用のスピーカが接続されている場合
は、第2ミキシング部18をそのまま通過し、SWチャ
ンネルのスピーカからオーディオ信号を出力する。
【0013】例えば、ユーザが操作部15を用いてSW
チャンネル用のスピーカが接続されていない状態の設定
をすると、HPF1〜HPF5のカットオフ周波数は、
予め設定さている複数のカットオフ周波数のうち、SW
チャンネル用のスピーカが接続されていない状態に対応
したカットオフ周波数が設定される。SWチャンネルの
オーディオ信号は、LPF1を通過した後、第2ミキシ
ング部18で各チャンネルのオーディオ信号に振り分け
られ、それぞれのスピーカから出力される。
チャンネル用のスピーカが接続されていない状態の設定
をすると、HPF1〜HPF5のカットオフ周波数は、
予め設定さている複数のカットオフ周波数のうち、SW
チャンネル用のスピーカが接続されていない状態に対応
したカットオフ周波数が設定される。SWチャンネルの
オーディオ信号は、LPF1を通過した後、第2ミキシ
ング部18で各チャンネルのオーディオ信号に振り分け
られ、それぞれのスピーカから出力される。
【0014】このように、低域振り分け部23により、
FLチャンネル、Cチャンネル、FRチャンネル、SL
チャンネル、SRチャンネルの低音域のオーディオ信
号、又は、SWチャンネルのオーディオ信号を、スピー
カの種類や数に応じて、接続されているスピーカから出
力させることができるため、視聴者はマルチチャンネル
再生による臨場感のあるオーディオ信号を得ることがで
きる。
FLチャンネル、Cチャンネル、FRチャンネル、SL
チャンネル、SRチャンネルの低音域のオーディオ信
号、又は、SWチャンネルのオーディオ信号を、スピー
カの種類や数に応じて、接続されているスピーカから出
力させることができるため、視聴者はマルチチャンネル
再生による臨場感のあるオーディオ信号を得ることがで
きる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た低域振り分け部23において、HPF1〜HPF5の
カットオフ周波数は、予め定められたカットオフ周波数
の中から選択しなければならないため、各スピーカの再
生可能な周波数帯域に対応して、オーディオ信号のカッ
トオフ周波数を設定することができず、臨場感があり、
迫力感のある低音域を得ることができないという欠点が
あった。
た低域振り分け部23において、HPF1〜HPF5の
カットオフ周波数は、予め定められたカットオフ周波数
の中から選択しなければならないため、各スピーカの再
生可能な周波数帯域に対応して、オーディオ信号のカッ
トオフ周波数を設定することができず、臨場感があり、
迫力感のある低音域を得ることができないという欠点が
あった。
【0016】例えば、HPF1〜HPF5のカットオフ
周波数が、20Hz、80Hz、120Hzの係数を備
え、ユーザが、FLスピーカ、FRスピーカ、Cスピー
カ、SLスピーカ、SRスピーカが50Hzまでは十分
に再生でき、50Hz以下の低音が十分再生できないと
判断した場合、ユーザが操作部15の操作により設定す
る音響処理装置3のHPF1〜HPF5のカットオフ周
波数は、50Hzより高い周波数で、50Hzに最も近
いカットオフ周波数の80Hzに全てのカットオフ周波
数を設定することとなり、FLチャンネル、FRチャン
ネル、Cチャンネル、SLチャンネル、SRチャンネル
の80Hzより低い周波数帯域のオーディオ信号は、S
Wチャンネルと加算され、SWスピーカから出力させる
ことになる。そのため、FLスピーカ、FRスピーカ、
Cスピーカ、SLスピーカ、SRスピーカからは80H
zより低い音域のオーディオ信号が出力されず、迫力感
や臨場感を損なう。
周波数が、20Hz、80Hz、120Hzの係数を備
え、ユーザが、FLスピーカ、FRスピーカ、Cスピー
カ、SLスピーカ、SRスピーカが50Hzまでは十分
に再生でき、50Hz以下の低音が十分再生できないと
判断した場合、ユーザが操作部15の操作により設定す
る音響処理装置3のHPF1〜HPF5のカットオフ周
波数は、50Hzより高い周波数で、50Hzに最も近
いカットオフ周波数の80Hzに全てのカットオフ周波
数を設定することとなり、FLチャンネル、FRチャン
ネル、Cチャンネル、SLチャンネル、SRチャンネル
の80Hzより低い周波数帯域のオーディオ信号は、S
Wチャンネルと加算され、SWスピーカから出力させる
ことになる。そのため、FLスピーカ、FRスピーカ、
Cスピーカ、SLスピーカ、SRスピーカからは80H
zより低い音域のオーディオ信号が出力されず、迫力感
や臨場感を損なう。
【0017】また、従来の音響処理装置3においては、
ユーザが、接続されたスピーカのスペックまたは外観か
ら判断してHPF1〜HPF5のカットオフ周波数を設
定する。しかし、スピーカのスペックまたは外観から、
スピーカの再生可能な低音域の周波数を正確に判断する
ことは難しく、スピーカの仕様書に記載してあるスペッ
クより低音域を再生することができるスピーカや、小型
スピーカであっても低音域を再生できるスピーカである
にも関わらず、FLチャンネル、FRチャンネル、Cチ
ャンネル、SLチャンネル、SRチャンネルの低音域
を、SWチャンネルに加算することがある。すなわち、
ユーザが、スピーカの再生できる低音域を正確に判断す
ることが困難であった。
ユーザが、接続されたスピーカのスペックまたは外観か
ら判断してHPF1〜HPF5のカットオフ周波数を設
定する。しかし、スピーカのスペックまたは外観から、
スピーカの再生可能な低音域の周波数を正確に判断する
ことは難しく、スピーカの仕様書に記載してあるスペッ
クより低音域を再生することができるスピーカや、小型
スピーカであっても低音域を再生できるスピーカである
にも関わらず、FLチャンネル、FRチャンネル、Cチ
ャンネル、SLチャンネル、SRチャンネルの低音域
を、SWチャンネルに加算することがある。すなわち、
ユーザが、スピーカの再生できる低音域を正確に判断す
ることが困難であった。
【0018】したがって本発明は、スピーカの再生可能
な低音域の周波数を正確に判断することができ、その判
断に基づいて各スピーカから出力するオーディオ信号の
カットオフ周波数を設定することができる音響処理装置
を提供することを目的としている。
な低音域の周波数を正確に判断することができ、その判
断に基づいて各スピーカから出力するオーディオ信号の
カットオフ周波数を設定することができる音響処理装置
を提供することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】そのため請求項1記載の
本発明は、複数のスピーカを接続することが可能な映像
音響再生システムにおける各スピーカから出力する各チ
ャンネルのオーディオ信号の低音域を、各スピーカの種
類や数に基づいて設定することができる音響処理装置に
おいて、低音域から高音域までの周波数帯域をもつチャ
ンネルのオーディオ信号の低音域を除去するハイパスフ
ィルタを備えたフィルタ部と、低音域から高音域までの
周波数帯域をもつチャンネルのオーディオ信号の低音域
を、低音域の周波数帯域をもつチャンネルのオーディオ
信号に加算する、又は、低音域の周波数帯域をもつオー
ディオ信号を他のチャンネルのオーディオ信号に振り分
けるミキシング部と、各スピーカが再生できる周波数を
判別するためのステップ信号を出力するステップ信号発
生部と、ステップ信号発生部から出力されるステップ信
号と各チャンネルのオーディオ信号とを切り換える切換
部と、切換部を切り換えると共に、ステップ信号で判別
されたスピーカの数や種類に基づいてフィルタ部のカッ
トオフ周波数及びミキシング部を制御する制御部とを具
備することを特徴としている。
本発明は、複数のスピーカを接続することが可能な映像
音響再生システムにおける各スピーカから出力する各チ
ャンネルのオーディオ信号の低音域を、各スピーカの種
類や数に基づいて設定することができる音響処理装置に
おいて、低音域から高音域までの周波数帯域をもつチャ
ンネルのオーディオ信号の低音域を除去するハイパスフ
ィルタを備えたフィルタ部と、低音域から高音域までの
周波数帯域をもつチャンネルのオーディオ信号の低音域
を、低音域の周波数帯域をもつチャンネルのオーディオ
信号に加算する、又は、低音域の周波数帯域をもつオー
ディオ信号を他のチャンネルのオーディオ信号に振り分
けるミキシング部と、各スピーカが再生できる周波数を
判別するためのステップ信号を出力するステップ信号発
生部と、ステップ信号発生部から出力されるステップ信
号と各チャンネルのオーディオ信号とを切り換える切換
部と、切換部を切り換えると共に、ステップ信号で判別
されたスピーカの数や種類に基づいてフィルタ部のカッ
トオフ周波数及びミキシング部を制御する制御部とを具
備することを特徴としている。
【0020】また、請求項2記載の本発明は、請求項1
記載の音響処理装置において、ステップ信号は、予め定
められた基準となる周波数の基準信号と、複数の周波数
を有する移動信号とを備え、基準信号と複数の周波数の
うちの1つの周波数の移動信号とを組み合わせたことを
特徴としている。
記載の音響処理装置において、ステップ信号は、予め定
められた基準となる周波数の基準信号と、複数の周波数
を有する移動信号とを備え、基準信号と複数の周波数の
うちの1つの周波数の移動信号とを組み合わせたことを
特徴としている。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の音響処理装置を備えた映
像音響再生システムについて説明する。図1は、本実施
例の音響処理装置を備えた映像音響再生システムの概略
構成を示す模式図である。図1において、映像音響再生
システム1は、信号供給装置2、音響処理装置3、FL
チャンネル用スピーカ(FLスピーカ)4、FRチャン
ネル用スピーカ(FRスピーカ)5、Cチャンネル用ス
ピーカ(Cスピーカ)6、SLチャンネル用スピーカ
(SLスピーカ)7、SRチャンネル用スピーカ(SR
スピーカ)8、SWチャンネル用スピーカ(SWスピー
カ)9、モニタ10を備えている。
像音響再生システムについて説明する。図1は、本実施
例の音響処理装置を備えた映像音響再生システムの概略
構成を示す模式図である。図1において、映像音響再生
システム1は、信号供給装置2、音響処理装置3、FL
チャンネル用スピーカ(FLスピーカ)4、FRチャン
ネル用スピーカ(FRスピーカ)5、Cチャンネル用ス
ピーカ(Cスピーカ)6、SLチャンネル用スピーカ
(SLスピーカ)7、SRチャンネル用スピーカ(SR
スピーカ)8、SWチャンネル用スピーカ(SWスピー
カ)9、モニタ10を備えている。
【0022】信号供給装置2は、電波により受信した信
号、又は、記録媒体から再生した信号から、ビデオ信号
とオーディオ信号を分離して、それぞれビデオ信号はモ
ニタ10に出力し、オーディオ信号は音響処理装置3に
出力する。
号、又は、記録媒体から再生した信号から、ビデオ信号
とオーディオ信号を分離して、それぞれビデオ信号はモ
ニタ10に出力し、オーディオ信号は音響処理装置3に
出力する。
【0023】音響処理装置3は、デコーダ部11、音響
処理部12、信号増幅部13、制御部14、操作部15
を備えている。デコーダ部11は、信号供給装置2から
出力されたオーディオ信号に、デコード処理やさまざま
な音響処理を施して、それぞれFLチャンネル、FRチ
ャンネル、Cチャンネル、SLチャンネル、SRチャン
ネル及びSWチャンネルのオーディオ信号を生成する。
処理部12、信号増幅部13、制御部14、操作部15
を備えている。デコーダ部11は、信号供給装置2から
出力されたオーディオ信号に、デコード処理やさまざま
な音響処理を施して、それぞれFLチャンネル、FRチ
ャンネル、Cチャンネル、SLチャンネル、SRチャン
ネル及びSWチャンネルのオーディオ信号を生成する。
【0024】音響処理部12は、デコーダ部11からの
各チャンネルのオーディオ信号に対して、それぞれのチ
ャンネル毎にHPF及びLPFを通過させて周波数帯域
を設定する処理を行うと共に、ユーザのスピーカの数や
種類等の設定に基づいて、各チャンネルの低音域の加算
又は振り分けの処理を行う。
各チャンネルのオーディオ信号に対して、それぞれのチ
ャンネル毎にHPF及びLPFを通過させて周波数帯域
を設定する処理を行うと共に、ユーザのスピーカの数や
種類等の設定に基づいて、各チャンネルの低音域の加算
又は振り分けの処理を行う。
【0025】信号増幅部13は、音響処理部12から出
力された信号を増幅する。ここで、音響処理装置3は、
オーディオ信号に残響音等を付加して、臨場感の得るた
めの処理をも施している。また、オーディオ信号を増幅
する増幅装置を、音響処理装置3の後段に設けてもよ
い。
力された信号を増幅する。ここで、音響処理装置3は、
オーディオ信号に残響音等を付加して、臨場感の得るた
めの処理をも施している。また、オーディオ信号を増幅
する増幅装置を、音響処理装置3の後段に設けてもよ
い。
【0026】音響処理装置3から出力された各チャンネ
ルのオーディオ信号は、それぞれのチャンネルに対応し
たスピーカから音として出力される。また、信号供給装
置2から出力されたビデオ信号は、モニタ10に静止画
又は動画として表示される。
ルのオーディオ信号は、それぞれのチャンネルに対応し
たスピーカから音として出力される。また、信号供給装
置2から出力されたビデオ信号は、モニタ10に静止画
又は動画として表示される。
【0027】このような映像音響再生システム1におい
て、各チャンネルのオーディオ信号を、各チャンネル毎
に接続された複数のスピーカの特性に対応させるために
は、各スピーカの周波数特性を判断し、その周波数特性
に基づいて各チャンネルのオーディオ信号の周波数帯域
を設定する低音再生設定処理を行う。
て、各チャンネルのオーディオ信号を、各チャンネル毎
に接続された複数のスピーカの特性に対応させるために
は、各スピーカの周波数特性を判断し、その周波数特性
に基づいて各チャンネルのオーディオ信号の周波数帯域
を設定する低音再生設定処理を行う。
【0028】低音再生設定処理は、音響処理装置3の音
響処理部12で行われる。ここで、音響処理部12につ
いて説明する。図2は、本発明の音響処理装置における
音響処理部の概略構成を示す模式図である。図2におい
て、音響処理部12は、第1ミキシング部16、フィル
タ部17、第2ミキシング部18、ステップ信号発生部
19、切換部20を備えている。
響処理部12で行われる。ここで、音響処理部12につ
いて説明する。図2は、本発明の音響処理装置における
音響処理部の概略構成を示す模式図である。図2におい
て、音響処理部12は、第1ミキシング部16、フィル
タ部17、第2ミキシング部18、ステップ信号発生部
19、切換部20を備えている。
【0029】図2において、第1ミキシング部16は、
係数乗算部21(A1〜A6)及び加算部22(B1〜
B5)を備えている。係数乗算部21は、制御部14の
制御により、後述するフィルタ部17のカットオフ周波
数に応じた係数が設定され、入力する各チャンネルのオ
ーディオ信号に係数を乗算する。係数が乗算されたオー
ディオ信号は、加算部22によりSWチャンネルのオー
ディオ信号に加算され出力される。
係数乗算部21(A1〜A6)及び加算部22(B1〜
B5)を備えている。係数乗算部21は、制御部14の
制御により、後述するフィルタ部17のカットオフ周波
数に応じた係数が設定され、入力する各チャンネルのオ
ーディオ信号に係数を乗算する。係数が乗算されたオー
ディオ信号は、加算部22によりSWチャンネルのオー
ディオ信号に加算され出力される。
【0030】フィルタ部17は、FLチャンネル、FR
チャンネル、Cチャンネル、SLチャンネル、SRチャ
ンネル用のHPF(HPF1〜HPF5)と、SWチャ
ンネル用のLPF1とを備えている。フィルタ部17
は、制御部14の制御により、それぞれカットオフ周波
数が設定される。LPF1のカットオフ周波数は、FL
チャンネル、FRチャンネル、Cチャンネル、SLチャ
ンネル、SRチャンネルのHPF1〜HPF5のカット
オフ周波数の中で高い周波数が設定される。
チャンネル、Cチャンネル、SLチャンネル、SRチャ
ンネル用のHPF(HPF1〜HPF5)と、SWチャ
ンネル用のLPF1とを備えている。フィルタ部17
は、制御部14の制御により、それぞれカットオフ周波
数が設定される。LPF1のカットオフ周波数は、FL
チャンネル、FRチャンネル、Cチャンネル、SLチャ
ンネル、SRチャンネルのHPF1〜HPF5のカット
オフ周波数の中で高い周波数が設定される。
【0031】第2ミキシング部18は、制御部14の制
御により、係数乗算部21(A12〜A17)が設定さ
れ、フィルタ部17のLPF1から出力されたオーディ
オ信号にそれぞれの係数を乗算し、係数が乗算されたオ
ーディオ信号は、FLチャンネル、FRチャンネル、C
チャンネル、SLチャンネル、SRチャンネルの各チャ
ンネルのオーディオ信号に加算部22(B6〜B10)
により加算される。係数乗算部21(A7〜A11)
は、フィルタ部17のHPF1〜HPF5から出力され
たオーディオ信号に予め定められた係数を乗算して出力
する。
御により、係数乗算部21(A12〜A17)が設定さ
れ、フィルタ部17のLPF1から出力されたオーディ
オ信号にそれぞれの係数を乗算し、係数が乗算されたオ
ーディオ信号は、FLチャンネル、FRチャンネル、C
チャンネル、SLチャンネル、SRチャンネルの各チャ
ンネルのオーディオ信号に加算部22(B6〜B10)
により加算される。係数乗算部21(A7〜A11)
は、フィルタ部17のHPF1〜HPF5から出力され
たオーディオ信号に予め定められた係数を乗算して出力
する。
【0032】ここで、HPFは、設定されたカットオフ
周波数に基づいて低域の周波数のオーディオ信号を除去
し、高域の周波数のオーディオ信号を通過させる。ま
た、LPFは、設定されたカットオフ周波数に基づいて
高域の周波数のオーディオ信号を除去し、低域の周波数
のオーディオ信号を通過させる。係数乗算部21は、入
力したオーディオ信号に、予め定められた係数を乗算し
て出力する。加算部22は、入力した2つのオーディオ
信号を加算して出力する。
周波数に基づいて低域の周波数のオーディオ信号を除去
し、高域の周波数のオーディオ信号を通過させる。ま
た、LPFは、設定されたカットオフ周波数に基づいて
高域の周波数のオーディオ信号を除去し、低域の周波数
のオーディオ信号を通過させる。係数乗算部21は、入
力したオーディオ信号に、予め定められた係数を乗算し
て出力する。加算部22は、入力した2つのオーディオ
信号を加算して出力する。
【0033】ステップ信号発生部19は、音響処理部1
2の制御部14の制御により、ステップ信号を出力す
る。ステップ信号は、単一のサイン波で生成されてお
り、ユーザが、音響処理部12に接続されている各スピ
ーカにおける再生可能な低音域の周波数を決めるために
用いる信号であり、一定の周波数の基準信号と、基準信
号に対して低い周波数である複数の移動信号とからな
る。
2の制御部14の制御により、ステップ信号を出力す
る。ステップ信号は、単一のサイン波で生成されてお
り、ユーザが、音響処理部12に接続されている各スピ
ーカにおける再生可能な低音域の周波数を決めるために
用いる信号であり、一定の周波数の基準信号と、基準信
号に対して低い周波数である複数の移動信号とからな
る。
【0034】図3は、本実施例の音響処理装置における
ステップ信号を説明する模式図である。ステップ信号
は、1つの基準信号と1つの周波数の移動信号とで1つ
のステップ信号を構成する。移動信号は、スピーカが再
生できる周波数を判断するための信号であり、ユーザ
は、移動信号が聞こえるか否かにより、そのスピーカの
再生できる周波数を判断する。移動信号の周波数が、ス
ピーカの再生する限界の周波数より低い場合、スピーカ
から出力されたか否かを判断することが困難であるた
め、移動信号の前に、移動信号が出力されることを知ら
せるための基準信号を出力させる。基準信号は、どのよ
うなスピーカであっても出力することが可能な周波数を
用いる。
ステップ信号を説明する模式図である。ステップ信号
は、1つの基準信号と1つの周波数の移動信号とで1つ
のステップ信号を構成する。移動信号は、スピーカが再
生できる周波数を判断するための信号であり、ユーザ
は、移動信号が聞こえるか否かにより、そのスピーカの
再生できる周波数を判断する。移動信号の周波数が、ス
ピーカの再生する限界の周波数より低い場合、スピーカ
から出力されたか否かを判断することが困難であるた
め、移動信号の前に、移動信号が出力されることを知ら
せるための基準信号を出力させる。基準信号は、どのよ
うなスピーカであっても出力することが可能な周波数を
用いる。
【0035】ステップ信号は、例えば、図3(a)に示
すように、基準信号の周波数を500Hzとし、移動信
号の周波数を500Hz、400Hz、300Hz、2
00Hz、180Hz、160Hz、140Hz、12
0Hz、100Hz、80Hz、60Hz、40Hz、
20Hzとする。ステップ信号における基準信号と移動
信号との組み合わせは、図3(b)に示すように、50
0Hzの基準信号と500Hzの移動信号、500Hz
の基準信号と400Hzの移動信号、500Hzの基準
信号と300Hzの移動信号、500Hzの基準信号と
200Hzの移動信号のように出力する。
すように、基準信号の周波数を500Hzとし、移動信
号の周波数を500Hz、400Hz、300Hz、2
00Hz、180Hz、160Hz、140Hz、12
0Hz、100Hz、80Hz、60Hz、40Hz、
20Hzとする。ステップ信号における基準信号と移動
信号との組み合わせは、図3(b)に示すように、50
0Hzの基準信号と500Hzの移動信号、500Hz
の基準信号と400Hzの移動信号、500Hzの基準
信号と300Hzの移動信号、500Hzの基準信号と
200Hzの移動信号のように出力する。
【0036】このように基準信号と移動信号とで構成す
るステップ信号を出力することにより、ユーザが、スピ
ーカの再生可能な周波数を判断するための移動信号が出
力されたか否かを知ることができると共に、スピーカの
どの周波数まで音を再生することができるかを容易に判
断することができる。
るステップ信号を出力することにより、ユーザが、スピ
ーカの再生可能な周波数を判断するための移動信号が出
力されたか否かを知ることができると共に、スピーカの
どの周波数まで音を再生することができるかを容易に判
断することができる。
【0037】また、ステップ信号の移動信号において、
音量レベルを等ラウドネス曲線に基づいて、低い周波数
になるにしたがって音量レベルを高くするようにしても
よい。すなわち、周波数が低くなっても聴感上の音量レ
ベルが一定となるように、人間の聴感特性に基づいて音
量レベルを設定してもよい。
音量レベルを等ラウドネス曲線に基づいて、低い周波数
になるにしたがって音量レベルを高くするようにしても
よい。すなわち、周波数が低くなっても聴感上の音量レ
ベルが一定となるように、人間の聴感特性に基づいて音
量レベルを設定してもよい。
【0038】図2において、切換部20は、制御部14
の制御により、ステップ信号発生部19からのステップ
信号又は図1に示すデコーダ部11からの各チャンネル
のオーディオ信号を、フィルタ部17に入力させるため
の切り換えを行う。また、低音再生設定処理において
は、最初にFLチャンネル用のHPF1のみにステップ
信号を入力させ、次に、FRチャンネル用のHPF3の
みにステップ信号を入力させるように、全てのチャンネ
ルのHPF1〜HPF5及びLPF1に別々にステップ
信号を入力させるための切り換えを行う。
の制御により、ステップ信号発生部19からのステップ
信号又は図1に示すデコーダ部11からの各チャンネル
のオーディオ信号を、フィルタ部17に入力させるため
の切り換えを行う。また、低音再生設定処理において
は、最初にFLチャンネル用のHPF1のみにステップ
信号を入力させ、次に、FRチャンネル用のHPF3の
みにステップ信号を入力させるように、全てのチャンネ
ルのHPF1〜HPF5及びLPF1に別々にステップ
信号を入力させるための切り換えを行う。
【0039】制御部14は、デコーダ部11のデコード
処理、音響処理部12の音響処理、信号増幅部13の信
号増幅の制御を行う。音響処理部12においては、第1
ミキシング部16の係数乗算部21の係数の設定、フィ
ルタ部17のカットオフ周波数の設定、第2ミキシング
部18の係数乗算部21の係数の設定、ステップ信号発
生部19のステップ信号の出力の制御、切換部20の切
り換えの制御等を行う。
処理、音響処理部12の音響処理、信号増幅部13の信
号増幅の制御を行う。音響処理部12においては、第1
ミキシング部16の係数乗算部21の係数の設定、フィ
ルタ部17のカットオフ周波数の設定、第2ミキシング
部18の係数乗算部21の係数の設定、ステップ信号発
生部19のステップ信号の出力の制御、切換部20の切
り換えの制御等を行う。
【0040】図4は、本発明の音響処理装置における制
御部の係数テーブルの概略構成を示す模式図である。制
御部14は、図4に示すように、音響処理部12におけ
るステップ信号発生部で発生するステップ信号係数テー
ブルと、ステップ信号の周波数に対応したカットオフ周
波数をフィルタ部17の各フィルタに設定するためのフ
ィルタ係数テーブルとを備えている。制御部14は、ス
テップ信号係数テーブルを参照して、ステップ信号発生
部19から出力するステップ信号の周波数を設定する制
御を行い、また、操作部15からのユーザが設定した各
スピーカの再生可能な低音域の周波数に基づいて、フィ
ルタ係数テーブルを参照して、フィルタ部17の各フィ
ルタのカットオフ周波数の設定を行う。ここで、係数テ
ーブルは、制御部14が参照可能なメモリ等に設けても
よい。
御部の係数テーブルの概略構成を示す模式図である。制
御部14は、図4に示すように、音響処理部12におけ
るステップ信号発生部で発生するステップ信号係数テー
ブルと、ステップ信号の周波数に対応したカットオフ周
波数をフィルタ部17の各フィルタに設定するためのフ
ィルタ係数テーブルとを備えている。制御部14は、ス
テップ信号係数テーブルを参照して、ステップ信号発生
部19から出力するステップ信号の周波数を設定する制
御を行い、また、操作部15からのユーザが設定した各
スピーカの再生可能な低音域の周波数に基づいて、フィ
ルタ係数テーブルを参照して、フィルタ部17の各フィ
ルタのカットオフ周波数の設定を行う。ここで、係数テ
ーブルは、制御部14が参照可能なメモリ等に設けても
よい。
【0041】図2を用いて、音響処理部12の処理動作
について説明する。図2において、音響処理部12に
は、図1に示すデコーダが11から、FLチャンネル、
FRチャンネル、Cチャンネル、SLチャンネル、SR
チャンネル、SWチャンネルのオーディオ信号が入力さ
れる。FLチャンネル、FRチャンネル、Cチャンネ
ル、SLチャンネル及びSRチャンネルのオーディオ信
号は、それぞれフィルタ部17に入力し、HPF1〜H
PF5によりカットオフ周波数より低い周波数の信号成
分が除去され、係数乗算部21(A7〜A11)に出力
される。
について説明する。図2において、音響処理部12に
は、図1に示すデコーダが11から、FLチャンネル、
FRチャンネル、Cチャンネル、SLチャンネル、SR
チャンネル、SWチャンネルのオーディオ信号が入力さ
れる。FLチャンネル、FRチャンネル、Cチャンネ
ル、SLチャンネル及びSRチャンネルのオーディオ信
号は、それぞれフィルタ部17に入力し、HPF1〜H
PF5によりカットオフ周波数より低い周波数の信号成
分が除去され、係数乗算部21(A7〜A11)に出力
される。
【0042】一方、SWチャンネルのオーディオ信号
は、第1ミキシング部16において、係数乗算部21
(A6)で係数が乗算され、それぞれ係数乗算部21
(A1〜A6)で係数が乗算されたFLチャンネル、F
Rチャンネル、Cチャンネル、SLチャンネル及びSR
チャンネルのオーディオ信号と、加算部22(B1〜B
5)で加算され、フィルタ部17のLPF1に入力す
る。LPF1は、カットオフ周波数より高い周波数のオ
ーディオ信号を除去し、カットオフ周波数より低いオー
ディオ信号を出力する。LPF1から出力されたSWチ
ャンネルのオーディオ信号は、第2ミキシング部18の
係数乗算部21(A17)を介してSWチャンネルのオ
ーディオ信号として出力される。
は、第1ミキシング部16において、係数乗算部21
(A6)で係数が乗算され、それぞれ係数乗算部21
(A1〜A6)で係数が乗算されたFLチャンネル、F
Rチャンネル、Cチャンネル、SLチャンネル及びSR
チャンネルのオーディオ信号と、加算部22(B1〜B
5)で加算され、フィルタ部17のLPF1に入力す
る。LPF1は、カットオフ周波数より高い周波数のオ
ーディオ信号を除去し、カットオフ周波数より低いオー
ディオ信号を出力する。LPF1から出力されたSWチ
ャンネルのオーディオ信号は、第2ミキシング部18の
係数乗算部21(A17)を介してSWチャンネルのオ
ーディオ信号として出力される。
【0043】また、LPF1から出力されたSWチャン
ネルのオーディオ信号は、係数乗算部21(A12〜A
16)を介して、それぞれ係数乗算部21(A7〜A1
1)から出力されたFLチャンネル、FRチャンネル、
Cチャンネル、SLチャンネル及びSRチャンネルのオ
ーディオ信号と加算部22(B6〜B10)で加算さ
れ、それぞれFLチャンネル、FRチャンネル、Cチャ
ンネル、SLチャンネル及びSRチャンネルのオーディ
オ信号として出力される。
ネルのオーディオ信号は、係数乗算部21(A12〜A
16)を介して、それぞれ係数乗算部21(A7〜A1
1)から出力されたFLチャンネル、FRチャンネル、
Cチャンネル、SLチャンネル及びSRチャンネルのオ
ーディオ信号と加算部22(B6〜B10)で加算さ
れ、それぞれFLチャンネル、FRチャンネル、Cチャ
ンネル、SLチャンネル及びSRチャンネルのオーディ
オ信号として出力される。
【0044】図2において、第1ミキシング部16、フ
ィルタ部17、第2ミキシング部18は、各チャンネル
に低音域から高音域まで出力することが可能なのスピー
カが接続されている場合、第1ミキシング部16及び第
2ミキシング部18でのオーディオ信号の加算等は行わ
ず、図1に示すデコード部11からのオーディオ信号
を、そのまま各チャンネルのスピーカに出力する。
ィルタ部17、第2ミキシング部18は、各チャンネル
に低音域から高音域まで出力することが可能なのスピー
カが接続されている場合、第1ミキシング部16及び第
2ミキシング部18でのオーディオ信号の加算等は行わ
ず、図1に示すデコード部11からのオーディオ信号
を、そのまま各チャンネルのスピーカに出力する。
【0045】また、FLスピーカ、FRスピーカ、Cス
ピーカ、SLスピーカ、SRスピーカのいずれかが小型
のスピーカが接続されている場合は、フィルタ部17の
カットオフ周波数及び第1ミキシング部の係数乗算部2
1の係数を変更すると共に、小型スピーカが接続されて
いるチャンネルの低音域のオーディオ信号をSWチャン
ネルのオーディオ信号に加算し、SWスピーカから出力
させる。
ピーカ、SLスピーカ、SRスピーカのいずれかが小型
のスピーカが接続されている場合は、フィルタ部17の
カットオフ周波数及び第1ミキシング部の係数乗算部2
1の係数を変更すると共に、小型スピーカが接続されて
いるチャンネルの低音域のオーディオ信号をSWチャン
ネルのオーディオ信号に加算し、SWスピーカから出力
させる。
【0046】また、SWスピーカが接続されていない場
合は、第2ミキシング部18において、SWチャンネル
のオーディオ信号を、FLチャンネル、FRチャンネ
ル、Cチャンネル、SLチャンネル、SRチャンネルに
振り分けて、それぞれのスピーカから出力させる。
合は、第2ミキシング部18において、SWチャンネル
のオーディオ信号を、FLチャンネル、FRチャンネ
ル、Cチャンネル、SLチャンネル、SRチャンネルに
振り分けて、それぞれのスピーカから出力させる。
【0047】このように、接続されているスピーカが低
音域から高音域まで出力することが可能なスピーカでな
い場合に、それぞれのチャンネルに存在する低音域をS
Wチャンネルに加算してSWスピーカから出力し、ま
た、SWスピーカが接続されていない場合、他の各チャ
ンネルに低音域のオーディオ信号を振り分けて各スピー
カから出力するようにしたため、マルチチャンネル再生
における低音域の音圧レベル及び迫力感を損なわないよ
うにしている。
音域から高音域まで出力することが可能なスピーカでな
い場合に、それぞれのチャンネルに存在する低音域をS
Wチャンネルに加算してSWスピーカから出力し、ま
た、SWスピーカが接続されていない場合、他の各チャ
ンネルに低音域のオーディオ信号を振り分けて各スピー
カから出力するようにしたため、マルチチャンネル再生
における低音域の音圧レベル及び迫力感を損なわないよ
うにしている。
【0048】このような係数乗算部21、加算部22、
HPF1〜HPF5及びLPF1のカットオフ周波数の
設定は、低音再生設定処理により行われる。低音再生設
定処理においては、ユーザが各スピーカから出力された
ステップ信号を聴き、そのスピーカの再生できる低音域
を判断し、操作部15により、その周波数を指定するこ
とにより、各チャンネルのオーディオ信号のカットオフ
周波数が設定される。
HPF1〜HPF5及びLPF1のカットオフ周波数の
設定は、低音再生設定処理により行われる。低音再生設
定処理においては、ユーザが各スピーカから出力された
ステップ信号を聴き、そのスピーカの再生できる低音域
を判断し、操作部15により、その周波数を指定するこ
とにより、各チャンネルのオーディオ信号のカットオフ
周波数が設定される。
【0049】図5は、本実施例の音響処理装置における
低音再生設定処理を説明するための模式図である。ま
ず、ユーザが低音再生設定処理の開始を操作部15から
選択すると、制御部14は、音響処理部12における切
換部20を制御して、FLチャンネル、FRチャンネ
ル、Cチャンネル、SLチャンネル、SRチャンネル、
SWチャンネルの各スピーカから、ステップ信号が出力
するように切り換える。それと共に、制御部14は、フ
ィルタ部17の各HPF1〜HPF5及びLPF1のカ
ットオフ周波数を決定する係数を「0」とし、全ての周
波数の音が通過するように設定する。
低音再生設定処理を説明するための模式図である。ま
ず、ユーザが低音再生設定処理の開始を操作部15から
選択すると、制御部14は、音響処理部12における切
換部20を制御して、FLチャンネル、FRチャンネ
ル、Cチャンネル、SLチャンネル、SRチャンネル、
SWチャンネルの各スピーカから、ステップ信号が出力
するように切り換える。それと共に、制御部14は、フ
ィルタ部17の各HPF1〜HPF5及びLPF1のカ
ットオフ周波数を決定する係数を「0」とし、全ての周
波数の音が通過するように設定する。
【0050】そして、制御部14は、係数テーブルのス
テップ信号の周波数の係数に基づいてステップ信号発生
部19からステップ信号を発生させる。最初に、FLチ
ャンネルからステップ信号を出力させる。このとき、ス
テップ信号は、500Hzの基準信号と、500Hz、
400Hz、200Hz、100Hz、90Hz、80
Hz、70Hz、60Hz、50Hz、40Hz、30
Hzの周波数の移動信号とが組み合わされた信号であ
り、移動信号の周波数の高いステップ信号から順に出力
される。
テップ信号の周波数の係数に基づいてステップ信号発生
部19からステップ信号を発生させる。最初に、FLチ
ャンネルからステップ信号を出力させる。このとき、ス
テップ信号は、500Hzの基準信号と、500Hz、
400Hz、200Hz、100Hz、90Hz、80
Hz、70Hz、60Hz、50Hz、40Hz、30
Hzの周波数の移動信号とが組み合わされた信号であ
り、移動信号の周波数の高いステップ信号から順に出力
される。
【0051】FLチャンネルのスピーカからステップ信
号が出力され、ユーザは、ステップ信号を聴取して、そ
のスピーカが再生可能な周波数を判別する。このステッ
プ信号における再生可能な周波数の判別では、ユーザ
が、基準信号を聞いた後、移動信号を聞いて、移動信号
が聞こえたときは、その周波数は当該スピーカで再生で
きるものと判断する。移動信号の周波数が低いステップ
信号となり、ステップ信号の基準信号が聞こえた後、移
動信号が聞こえなくなった場合、又は、前の移動信号と
比較して音量レベルが極端に低下したと判断したとき、
その移動信号の周波数以下の低い周波数の音は、当該ス
ピーカで再生できないものと判断する。
号が出力され、ユーザは、ステップ信号を聴取して、そ
のスピーカが再生可能な周波数を判別する。このステッ
プ信号における再生可能な周波数の判別では、ユーザ
が、基準信号を聞いた後、移動信号を聞いて、移動信号
が聞こえたときは、その周波数は当該スピーカで再生で
きるものと判断する。移動信号の周波数が低いステップ
信号となり、ステップ信号の基準信号が聞こえた後、移
動信号が聞こえなくなった場合、又は、前の移動信号と
比較して音量レベルが極端に低下したと判断したとき、
その移動信号の周波数以下の低い周波数の音は、当該ス
ピーカで再生できないものと判断する。
【0052】ここで、ユーザは、リモコン等の操作部1
5を用いてスピーカの再生可能な周波数を判別してフィ
ルタの設定を行う。この設定は、例えば、ユーザが、操
作部15の「FL」、「FR」、「C」等のボタンを押
すことによりスピーカの選択が行われ、「ステップ」ボ
タンを押す毎に、ステップ信号が出力され、「決定」ボ
タンが押されることにより、ユーザが判断したスピーカ
の再生可能な周波数が設定される。また、スピーカの選
択、出力するステップ信号の周波数の選択又は認識は、
モニタ等に表示される画像に基づいて知覚し、操作部1
5を用いて設定を行ってもよい。
5を用いてスピーカの再生可能な周波数を判別してフィ
ルタの設定を行う。この設定は、例えば、ユーザが、操
作部15の「FL」、「FR」、「C」等のボタンを押
すことによりスピーカの選択が行われ、「ステップ」ボ
タンを押す毎に、ステップ信号が出力され、「決定」ボ
タンが押されることにより、ユーザが判断したスピーカ
の再生可能な周波数が設定される。また、スピーカの選
択、出力するステップ信号の周波数の選択又は認識は、
モニタ等に表示される画像に基づいて知覚し、操作部1
5を用いて設定を行ってもよい。
【0053】ユーザが、FLチャンネルのスピーカが2
0Hzまでの周波数まで再生できると判別し、操作部1
5を用いてスピーカの再生可能な周波数を入力すると、
操作部15から制御部14に対して当該スピーカの再生
可能な周波数に対応した判別信号が出力される。制御部
14は、操作部15から入力されたスピーカの再生可能
な周波数に対応した判別信号に基づいて、フィルタ係数
テーブルを参照して、その周波数付近がカットオフ周波
数となる係数を、HPF1の係数として設定する。この
場合、FLチャンネルが全ての周波数を再生できるた
め、SWチャンネルのスピーカへの低音域の振り分けは
行わず、係数乗算部A1の係数を「0」とする。
0Hzまでの周波数まで再生できると判別し、操作部1
5を用いてスピーカの再生可能な周波数を入力すると、
操作部15から制御部14に対して当該スピーカの再生
可能な周波数に対応した判別信号が出力される。制御部
14は、操作部15から入力されたスピーカの再生可能
な周波数に対応した判別信号に基づいて、フィルタ係数
テーブルを参照して、その周波数付近がカットオフ周波
数となる係数を、HPF1の係数として設定する。この
場合、FLチャンネルが全ての周波数を再生できるた
め、SWチャンネルのスピーカへの低音域の振り分けは
行わず、係数乗算部A1の係数を「0」とする。
【0054】図4(a)に示すように、FLチャンネル
のスピーカのカットオフ周波数の設定が終了すると、次
に、FRチャンネルのスピーカのカットオフ周波数の設
定を行う。一般に、左右に配置されるスピーカは、同じ
特性をもつスピーカを用いるため、FRチャンネルのカ
ットオフ周波数もFLチャンネルと同じ特性となり、H
PF2のカットオフ周波数、係数乗算部A3の係数の設
定が行われる。
のスピーカのカットオフ周波数の設定が終了すると、次
に、FRチャンネルのスピーカのカットオフ周波数の設
定を行う。一般に、左右に配置されるスピーカは、同じ
特性をもつスピーカを用いるため、FRチャンネルのカ
ットオフ周波数もFLチャンネルと同じ特性となり、H
PF2のカットオフ周波数、係数乗算部A3の係数の設
定が行われる。
【0055】次に、切換部20は、Cチャンネルに切り
換え、Cチャンネルのスピーカからステップ信号を出力
させる。図4(b)に示すように、Cチャンネルのスピ
ーカは、80Hzの音では十分音量レベルで再生された
が、60Hzの音では音量レベルが極端に低下したとユ
ーザが判断し、操作部15を用いて当該周波数を入力す
ると、制御部14は、操作部15から入力されたスピー
カの再生可能な周波数に基づいてフィルタ係数テーブル
を参照して、HPF2のカットオフ周波数を80Hzと
なる係数に設定し、Cチャンネルの低音域をSWチャン
ネルに振り分けるために、係数乗算部A2の係数に
「1」を設定する。
換え、Cチャンネルのスピーカからステップ信号を出力
させる。図4(b)に示すように、Cチャンネルのスピ
ーカは、80Hzの音では十分音量レベルで再生された
が、60Hzの音では音量レベルが極端に低下したとユ
ーザが判断し、操作部15を用いて当該周波数を入力す
ると、制御部14は、操作部15から入力されたスピー
カの再生可能な周波数に基づいてフィルタ係数テーブル
を参照して、HPF2のカットオフ周波数を80Hzと
なる係数に設定し、Cチャンネルの低音域をSWチャン
ネルに振り分けるために、係数乗算部A2の係数に
「1」を設定する。
【0056】次に、切換部20は、SLチャンネルに切
り換え、SLチャンネルのスピーカからステップ信号を
出力させる。図4(c)に示すように、SLチャンネル
のスピーカは、120Hzの音は十分な音量レベルで再
生されたが、100Hzの音では、音量レベルが極端に
低下したとユーザが判断し、操作部15を用いて当該周
波数を入力すると、制御部14は、操作部15から入力
されたスピーカの再生可能な周波数に基づいてフィルタ
係数テーブルを参照して、HPF4はカットオフ周波数
が120Hzとなる係数に設定し、SLチャンネルの低
音域をSWチャンネルに振り分けるために、係数乗算部
A4の係数に「1」を設定する。
り換え、SLチャンネルのスピーカからステップ信号を
出力させる。図4(c)に示すように、SLチャンネル
のスピーカは、120Hzの音は十分な音量レベルで再
生されたが、100Hzの音では、音量レベルが極端に
低下したとユーザが判断し、操作部15を用いて当該周
波数を入力すると、制御部14は、操作部15から入力
されたスピーカの再生可能な周波数に基づいてフィルタ
係数テーブルを参照して、HPF4はカットオフ周波数
が120Hzとなる係数に設定し、SLチャンネルの低
音域をSWチャンネルに振り分けるために、係数乗算部
A4の係数に「1」を設定する。
【0057】SLチャンネルのスピーカのカットオフ周
波数の設定が終了すると、次に、SRチャンネルのスピ
ーカのカットオフ周波数の設定を行う。一般に、左右に
配置されるスピーカは、同じ特性をもつスピーカを用い
るため、SRチャンネルのカットオフ周波数もSLチャ
ンネルと同じ特性となり、HPF5のカットオフ周波
数、係数乗算部A5の係数の設定が行われる。
波数の設定が終了すると、次に、SRチャンネルのスピ
ーカのカットオフ周波数の設定を行う。一般に、左右に
配置されるスピーカは、同じ特性をもつスピーカを用い
るため、SRチャンネルのカットオフ周波数もSLチャ
ンネルと同じ特性となり、HPF5のカットオフ周波
数、係数乗算部A5の係数の設定が行われる。
【0058】そうすると、FLチャンネル、FRチャン
ネル、Cチャンネル、SLチャンネル、SRチャンネル
の再生可能な周波数に基づく各HPF1〜HPF5のカ
ットオフ周波数の係数が全て設定される。SWチャンネ
ルは、前述したCチャンネル、SLチャンネル及びSR
チャンネルのHPFで除去された低域の周波数のオーデ
ィオ信号を、元のSWチャンネルの加算し、SWチャン
ネル以外の各スピーカの低音域の周波数のオーディオ信
号を出力する。
ネル、Cチャンネル、SLチャンネル、SRチャンネル
の再生可能な周波数に基づく各HPF1〜HPF5のカ
ットオフ周波数の係数が全て設定される。SWチャンネ
ルは、前述したCチャンネル、SLチャンネル及びSR
チャンネルのHPFで除去された低域の周波数のオーデ
ィオ信号を、元のSWチャンネルの加算し、SWチャン
ネル以外の各スピーカの低音域の周波数のオーディオ信
号を出力する。
【0059】SWチャンネルのスピーカからは、Cチャ
ンネルに含まれている80Hz以下の低音域のオーディ
オ信号と、SLチャンネル及びSRチャンネルに含まれ
ている120Hz以下の低音域のオーディオ信号とが加
算されたオーディオ信号が出力される。このとき、LP
F1は、制御部14からの制御により、SWチャンネル
に加算されるCチャンネル、SLチャンネル及びSRチ
ャンネルの低音域の中で高い周波数が、LPFのカット
オフ周波数として設定される。すなわち、LPFのカッ
トオフ周波数は、FLチャンネル、FRチャンネル、C
チャンネル、SLチャンネル及びSRチャンネルで再生
することができない低音域のオーディオ信号がSWチャ
ンネルのスピーカから出力されるように、LPF1のカ
ットオフ周波数が設定される。
ンネルに含まれている80Hz以下の低音域のオーディ
オ信号と、SLチャンネル及びSRチャンネルに含まれ
ている120Hz以下の低音域のオーディオ信号とが加
算されたオーディオ信号が出力される。このとき、LP
F1は、制御部14からの制御により、SWチャンネル
に加算されるCチャンネル、SLチャンネル及びSRチ
ャンネルの低音域の中で高い周波数が、LPFのカット
オフ周波数として設定される。すなわち、LPFのカッ
トオフ周波数は、FLチャンネル、FRチャンネル、C
チャンネル、SLチャンネル及びSRチャンネルで再生
することができない低音域のオーディオ信号がSWチャ
ンネルのスピーカから出力されるように、LPF1のカ
ットオフ周波数が設定される。
【0060】以上のように、全てのチャンネルのオーデ
ィオ信号における低音再生設定処理が終了した後、制御
部14は、切換部20を制御してデコーダ部11からの
入力されるオーディオ信号が各スピーカから出力される
ように切り換える。
ィオ信号における低音再生設定処理が終了した後、制御
部14は、切換部20を制御してデコーダ部11からの
入力されるオーディオ信号が各スピーカから出力される
ように切り換える。
【0061】このように、ユーザが、ステップ信号から
各スピーカが再生可能な周波数を判別し、操作部15を
用いて聞こえる当該周波数を設定することにより、簡単
に各スピーカの周波数帯域にあったオーディオ信号を出
力するように、スピーカに供給されるオーディオ信号の
周波数帯域を設定することができる。また、各聴取者で
異なる聴取特性に応じて、各スピーカで再生される周波
数帯域を設定することができる。
各スピーカが再生可能な周波数を判別し、操作部15を
用いて聞こえる当該周波数を設定することにより、簡単
に各スピーカの周波数帯域にあったオーディオ信号を出
力するように、スピーカに供給されるオーディオ信号の
周波数帯域を設定することができる。また、各聴取者で
異なる聴取特性に応じて、各スピーカで再生される周波
数帯域を設定することができる。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、ユーザが、スピーカの
再生可能な低音域の周波数を容易にかつ正確に判断する
ことができる。また、ユーザが判断した再生可能な周波
数に基づいて、各スピーカから出力するオーディオ信号
のカットオフ周波数を正確に設定することができる。ま
た、ユーザが、各スピーカが再生可能な周波数を判断す
ることができるため、各ユーザにより異なる聴感特性に
応じたスピーカの再生可能な低音域の設定を行うことが
できる。
再生可能な低音域の周波数を容易にかつ正確に判断する
ことができる。また、ユーザが判断した再生可能な周波
数に基づいて、各スピーカから出力するオーディオ信号
のカットオフ周波数を正確に設定することができる。ま
た、ユーザが、各スピーカが再生可能な周波数を判断す
ることができるため、各ユーザにより異なる聴感特性に
応じたスピーカの再生可能な低音域の設定を行うことが
できる。
【図1】本実施例の音響処理装置を備えた映像音響再生
システムの概略構成を示す模式図である。
システムの概略構成を示す模式図である。
【図2】本発明の音響処理装置における音響処理部の概
略構成を示す模式図である。
略構成を示す模式図である。
【図3】本実施例の音響処理装置におけるステップ信号
を説明する模式図である。
を説明する模式図である。
【図4】本発明の音響処理装置における制御部の係数テ
ーブルの概略構成を示す模式図である。
ーブルの概略構成を示す模式図である。
【図5】本実施例の音響処理装置における低音再生設定
処理を説明するための模式図である。
処理を説明するための模式図である。
【図6】従来の映像音響再生システムの概略構成を示す
模式図である。
模式図である。
【図7】従来の映像音響再生システムの音響処理装置に
おける低域振り分け部の概略構成を示す模式図である。
おける低域振り分け部の概略構成を示す模式図である。
1・・映像音響再生システム、2・・信号供給装置、3
・・音響処理装置、4・・FLスピーカ、5・・FRス
ピーカ、6・・Cスピーカ、7・・SLスピーカ、8・
・SRスピーカ、9・・SWスピーカ、10・・モニ
タ、11・・デコード部、12・・音響処理部、13・
・信号増幅部、14・・制御部、15・・操作部、16
・・第1ミキシング部、17・・フィルタ部、18・・
第2ミキシング部、19・・ステップ信号発生部、20
・・切換部、21・・係数乗算部、22・・加算部、2
3・・低域振り分け部
・・音響処理装置、4・・FLスピーカ、5・・FRス
ピーカ、6・・Cスピーカ、7・・SLスピーカ、8・
・SRスピーカ、9・・SWスピーカ、10・・モニ
タ、11・・デコード部、12・・音響処理部、13・
・信号増幅部、14・・制御部、15・・操作部、16
・・第1ミキシング部、17・・フィルタ部、18・・
第2ミキシング部、19・・ステップ信号発生部、20
・・切換部、21・・係数乗算部、22・・加算部、2
3・・低域振り分け部
Claims (2)
- 【請求項1】複数のスピーカを接続することが可能な映
像音響再生システムにおける前記各スピーカから出力す
る各チャンネルのオーディオ信号の低音域を前記各スピ
ーカの種類や数に基づいて設定することができる音響処
理装置において、低音域から高音域までの周波数帯域を
もつチャンネルの前記オーディオ信号の低音域を除去す
るハイパスフィルタを備えたフィルタ部と、低音域から
高音域までの周波数帯域をもつチャンネルの前記オーデ
ィオ信号の低音域を低音域の周波数帯域をもつチャンネ
ルの前記オーディオ信号に加算する又は低音域の周波数
帯域をもつチャンネルの前記オーディオ信号を他のチャ
ンネルに振り分けるミキシング部と、前記各スピーカが
再生できる周波数を判別するためのステップ信号を出力
するステップ信号発生部と、該ステップ信号発生部から
出力される前記ステップ信号と前記各チャンネルのオー
ディオ信号とを切り換える切換部と、該切換部を切り換
えると共に前記ステップ信号で判別された前記スピーカ
の数や種類に基づいて前記フィルタ部のカットオフ周波
数及び前記ミキシング部を制御する制御部とを具備する
ことを特徴とする音響処理装置。 - 【請求項2】請求項1記載の音響処理装置において、前
記ステップ信号は、予め定められた基準となる周波数の
基準信号と、複数の周波数を有する移動信号とを備え、
前記基準信号と複数の周波数のうちの1つの周波数の前
記移動信号とを組み合わせたことを特徴とする音響処理
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10150696A JPH11331982A (ja) | 1998-05-14 | 1998-05-14 | 音響処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10150696A JPH11331982A (ja) | 1998-05-14 | 1998-05-14 | 音響処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11331982A true JPH11331982A (ja) | 1999-11-30 |
Family
ID=15502443
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10150696A Withdrawn JPH11331982A (ja) | 1998-05-14 | 1998-05-14 | 音響処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11331982A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007116802A1 (ja) * | 2006-04-05 | 2007-10-18 | Pioneer Corporation | 出力制御装置、出力制御方法、出力制御プログラムおよび記録媒体 |
JP2008124848A (ja) * | 2006-11-14 | 2008-05-29 | Sony Corp | オーディオ再生装置 |
US8090115B2 (en) | 2004-01-28 | 2012-01-03 | Sony Corporation | Transmitting/receiving system, transmitting device, and device including speaker |
JP2016090646A (ja) * | 2014-10-30 | 2016-05-23 | 株式会社ディーアンドエムホールディングス | オーディオ装置およびコンピュータで読み取り可能なプログラム |
-
1998
- 1998-05-14 JP JP10150696A patent/JPH11331982A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8090115B2 (en) | 2004-01-28 | 2012-01-03 | Sony Corporation | Transmitting/receiving system, transmitting device, and device including speaker |
WO2007116802A1 (ja) * | 2006-04-05 | 2007-10-18 | Pioneer Corporation | 出力制御装置、出力制御方法、出力制御プログラムおよび記録媒体 |
JP2008124848A (ja) * | 2006-11-14 | 2008-05-29 | Sony Corp | オーディオ再生装置 |
JP2016090646A (ja) * | 2014-10-30 | 2016-05-23 | 株式会社ディーアンドエムホールディングス | オーディオ装置およびコンピュータで読み取り可能なプログラム |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050802 |