JPH11330650A - フレキシブル配線板およびその製造方法 - Google Patents

フレキシブル配線板およびその製造方法

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JPH11330650A
JPH11330650A JP12573398A JP12573398A JPH11330650A JP H11330650 A JPH11330650 A JP H11330650A JP 12573398 A JP12573398 A JP 12573398A JP 12573398 A JP12573398 A JP 12573398A JP H11330650 A JPH11330650 A JP H11330650A
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JP
Japan
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wiring board
flexible wiring
synthetic resin
layer
base film
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JP12573398A
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English (en)
Inventor
Katsuhiro Murata
勝弘 村田
Mitsumasa Shibata
光正 芝田
Tetsuya Naoki
哲也 直木
Kenji Doi
研児 土井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Graphite Industries Ltd
Original Assignee
Nippon Graphite Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フレキシブル配線板を外の素子と接続する際
に必要な熱処理に対する、フレキシブル配線板の寸法安
定性を一層向上させ、従来よりも激しい熱処理条件にも
対応できるようにする。 【解決手段】 フレキシブル配線板は、無機物が分散さ
れている合成樹脂皮膜からなる可撓性のベースフィルム
1と、ベースフィルム1上に設けられている導電パター
ン層2であって、銅箔製の回路パターンおよびこの回路
パターンの表面を覆う金属メッキによって形成されてい
る導電パターン層2とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フレキシブル配線
板およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フレキシブル配線板は、液晶表示素子の
電極端子部分と、プリント回路基板の電極端子部分とを
接続するのに用いられており、また、液晶表示素子の電
極端子部分と、プリント回路基板の電極端子部分とを接
続しつつ、更に液晶駆動用ICなどの電子素子をパッケ
ージするのに用いられている。従来、フレキシブル配線
板は、図4に概略的に示すように、可撓性のベースフィ
ルム4上に接着剤層5を設け、この上に銅箔をラミネー
トし、銅箔をエッチングして銅箔製の回路パターンを作
製し、この回路パターンの表面にメッキを施し、導電パ
ターン2を形成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の方法により製造
されたフレキシブル配線板は、接着剤層4を含んでいる
ので、フレキシブル配線板と他の電子素子とを接合する
ときに、接着剤の耐熱性の不足や熱収縮によって、フレ
キシブル配線板の寸法が変化しやすくなり、信頼性が低
下するという問題があった。また、電子部品の実装密度
が高くなるのにつれて、TCP(テープキャリアパッケ
ージ)としてICをパッケージする実装形態が採用され
るようになったことや、部品からの発熱が問題になって
きたことから、フレキシブル配線板には、従来以上の耐
熱性が要求されるようになっている。この要求には、接
着剤層5を含む3層フレキシブル配線板では、対応でき
なくなってきた。更に、従来のフレキシブル配線板で
は、接着剤層5の厚さが20μm程度あるので、フレキ
シブル配線板を薄くすることが困難である。この結果、
電子部品の高密度実装を達成する上で必要な、フレキシ
ブル配線板の可撓性の向上や省スペース化を妨げてい
た。
【0004】本発明の課題は、フレキシブル配線板を外
の素子と接続する際に必要な熱処理に対する、フレキシ
ブル配線板の寸法安定性を一層向上させ、従来よりも激
しい熱処理条件にも対応できるようにすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、無機物が分散
されている合成樹脂皮膜からなる可撓性のベースフィル
ムと、ベースフィルム上に設けられている導電パターン
層であって、銅箔製の回路パターンおよびこの回路パタ
ーンの表面を覆う金属メッキによって形成されている導
電パターン層とを備えていることを特徴とする。
【0006】本発明者は、従来の接着剤層5を含む基本
的に三層構造の三層フレキシブル配線板に変わり、導電
パターン層と、無機物を分散したベースフィルムとから
なる二層の基本構造を有する二層フレキシブル配線板を
想到し、この二層フレキシブル配線板によれば、熱処理
時の寸法安定性が著しく向上し、かつ強度を高くできる
ことを見いだし、本発明に到達した。
【0007】本発明のフレキシブル配線板を製造するに
際しては、無機物が分散されている合成樹脂塗料を、銅
箔の片面にコーティングしてコーティング層を形成し、
このコーティング層を加熱処理して可撓性ベースフィル
ムを形成し、次いで銅箔をエッチングして回路パターン
を形成し、この回路パターンの表面を金属メッキして導
電パターン層を形成することを特徴とする。
【0008】好ましくは、合成樹脂100重量部および
無機粉末5〜10重量部を有機溶剤に混合し、均一に分
散させ、固形分15〜20%、粘度30〜100ポイズ
の合成樹脂塗料(a)を得る。この合成樹脂塗料(a)
を、銅箔の一方の表面の全面にコーティングし、合成樹
脂塗料を加熱乾燥し、コーティング層を設け、これを加
熱処理し、一層構造のベースフィルムを得る。
【0009】特に好ましくは、図2に示すような三層構
造のベースフィルムを作製する。好ましくは、合成樹脂
100重量部および無機粉末5〜10重量部を有機溶剤
に混合し、均一に分散させ、固形分15〜20%、粘度
30〜100ポイズの合成樹脂塗料(a1)を得る。こ
の合成樹脂塗料(a1)を、銅箔の一方の表面の全面に
コーティングし、合成樹脂塗料を加熱乾燥し、コーティ
ング層6を設ける。次いで、合成樹脂100重量部およ
び無機粉末10〜100重量部を、有機溶剤に混合し、
均一に分散させ、固形分15〜25%、粘度30〜10
0ポイズの合成樹脂塗料(a2)を得る。この合成樹脂
塗料(a2)を、コーティング層6の全面にコーティン
グし、この塗料を乾燥し、コーティング層7を設ける。
更に、前に製造した合成樹脂塗料(a1)を、コーティ
ング層7の全面にコーティングし、この塗料を加熱乾燥
し、コーティング層8を形成し、図1に示す3層のコー
ティング層6、7、8からなる厚さ27μmの複合コー
ティング層9を製造する。
【0010】合成樹脂塗料(a)(a1)(a2)(a
3)における各合成樹脂は、イミド化の完了したポリイ
ミド樹脂であることが好ましい。
【0011】合成樹脂塗料(a)(a1)(a2)(a
3)における各無機物は、粒度0.1〜10μmの粘土
粉末、粒度10〜70μmの雲母粉末、および、粒度1
〜40μmのガラス粉末からなる群より選ばれた一種以
上の粉末であることが好ましい。これらの粉末は、粒状
あるいは板状であることが好ましく、これらの形状か
ら、適宜選択させて組み合せて用い、ベースフィルム1
の寸法安定性を維持する効果を発揮する形状が好まし
い。
【0012】合成樹脂塗料(a)(a1)(a2)(a
3)における各有機溶剤は、ジメチルアセトアミドおよ
びN−メチル−2−ピロリドンからなる群より選ばれた
一種以上の有機溶剤であることが好ましい。
【0013】次に、図1に示すように、銅箔のベースフ
ィルムを形成した面とは別の面に、フォトエッチング法
により、銅の回路パターンを形成し、銅回路パターン上
に金属メッキをして導電パターン層2形成する。この結
果、ベースフィルム1と導電パターン2からなる2層フ
レキシブル配線板を製造する。金属メッキとしては、ス
ズ、ニッケル、ニッケル−金、半田(スズ/鉛=6:
4)、半田(スズ/鉛=9:1)が好ましい。
【0014】必要に応じて、導電パターン層2を含むベ
ースフィルム1上に、所定のパターンにて形成された絶
縁層を形成することができる。
【0015】例えば、図3に示すように、必要に応じ
て、(c)合成樹脂10〜30重量%、および、(d)
有機溶剤70〜90重量%からなる、絶縁性レジストイ
ンクあるいはエポキシ系レジストインクを、スクリーン
印刷法によって、ベースフィルム1上に、導電パターン
層2の表面の一部を被覆するように印刷し、加熱乾燥
し、絶縁レジスト層3を形成してもよい。
【0016】(c)における合成樹脂としては、イミド
化の完了したポリミド樹脂が特に好ましい。好ましい。
(d)における有機溶剤としては、ジメチルアセトアミ
ドまたは、N−メチル−2−ピロリドンの1種以上から
成る有機溶剤が特に好ましい。
【0017】なお、ベースフィルムを構成する合成樹脂
皮膜は、3層以上とすることが特に好ましく、これによ
ってフレキシブル配線板の熱処理時の寸法安定性が一層
向上する。この場合には、合成樹脂皮膜の層数は、4層
以下とすることが好ましい。
【0018】この場合には、好ましくは、各合成樹脂塗
料をコーティングした後に、、各塗料を、それぞれ、1
00℃−130℃の温度で仮乾燥し、次いで150℃−
170℃の温度で本乾燥し、各コーティング層を生成さ
せ、この後に上層の合成樹脂塗料を塗布するか、あるい
は次の加熱処理を行う。また、この場合には、好ましく
は、各コーティング層を形成した後に、150℃−18
0℃で加熱処理を行い、更に230℃−250℃で加熱
処理を行うことによって、ベースフィルムを形成する。
【0019】
【実施例】〔各フレキシブル配線板の製造〕 (実施例1)イミド化の完了したポリイミド樹脂100
重量部と、粒度0.1μm〜10μmの粘土粉末5重量
部とを、N−メチル−2−ピロリドンに混合・溶解し、
固形分16%、粘度80ポイズの合成樹脂塗料(a1)
を得た。この塗料(a1)を、厚さ18μmの電解銅箔
の片面に全面コーティングし、遠赤炉にて、120℃で
仮乾燥し、遠赤炉にて、170℃で本乾燥し、厚さ9μ
mのコーティング層6を形成した。次に、イミド化の完
了したポリイミド樹脂100重量部と、粒度10μm〜
70μmの雲母粉末100重量部とを、N−メチル−2
−ピロリドンに混合・溶解し、固形分20%、粘度30
ポイズの合成樹脂塗料(a2)を得た。この塗料を、コ
ーティング層6上に全面コーティングし、遠赤炉にて、
120℃で仮乾燥し、遠赤炉にて、170℃で本乾燥
し、厚さ15μmのコーティング層7を形成した。更
に、上で作製した合成樹脂塗料(a1)を、コーティン
グ層7上に全面コーティングし、遠赤炉にて、120℃
で仮乾燥し、遠赤炉にて、170℃で本乾燥し、厚さ9
μmのコーティング層8を形成し、3層のコーティング
層6、7、8からなる厚さの33μmの複合コーティン
グ層を形成した。次に、この銅箔と複合コーティング層
からなる基材を、電気炉にて、150℃で2時間加熱処
理し、更に230℃で2時間加熱処理し、厚さ27μm
のベースフィルム1を製造した。
【0020】次に、銅箔のベースフィルム1を形成した
面とは別の面に、フォトエッチング法により銅回路パタ
ーンを形成し、この銅回路パターンの表面にスズメッキ
をし、導電パターン層2を形成した。このようにして形
成した、ベースフィルム1と導電パターン層2からなる
2層フレキシブル配線板を、所定の長さおよび幅に切断
した。
【0021】(比較例1)実施例1と同様にしてフレキ
シブル配線板を製造した。ただし、実施例1において、
合成樹脂皮膜を三層形成せず、一層のみ形成した。ま
た、この際には、イミド化の完了したポリイミド樹脂を
N−メチル−2−ピロリドンに溶解し、固形分15%、
粘度80ポイズの合成樹脂塗料を得た。即ち、塗料中に
無機物を含有させていない。この塗料を銅箔上にコーテ
ィングし、コーティング層を遠赤炉にて120℃で仮乾
燥し、遠赤炉にて170℃で本乾燥し、厚さ34μmの
1層だけのコーティング層を形成した。このコーティン
グ層を、前述のようにして銅箔とともに加熱処理し、ベ
ースフィルムを形成した。
【0022】(実施例2)実施例1と同様にしてフレキ
シブル配線板を製造した。ただし、実施例1において、
合成樹脂皮膜を三層形成せず、一層のみ形成した。この
際には、合成樹脂塗料(a1)を使用した。これ以外は
実施例1と全く同様に操作して、2層フレキシブル配線
板を製造した。
【0023】(実施例3)実施例1において、各合成樹
脂塗料を塗布した後に、それぞれ、塗料を遠赤炉によっ
て120℃で仮乾燥し、170℃での本乾燥を行わなか
った。これ以外は実施例1とまったく同様にして、フレ
キシブル配線板を製造した。
【0024】(実施例4)実施例1において、3層のコ
ーティング層からなる複合コーティング層を作製した後
に、複合コーティング層および銅箔を、230℃で2時
間加熱処理した。150℃での加熱処理は行わなかっ
た。これ以外は実施例1とまったく同様にして、フレキ
シブル配線板を製造した。
【0025】(比較例2)図4に示す従来の3層フレキ
シブル配線板を使用した。ただし、ベースフィルム4
は、イミド化の完了したポリイミド樹脂からなり、無機
物は含有していない。接着剤層5は、エポキシ系熱硬化
性樹脂からなる。
【0026】〔評 価〕実施例および比較例で製造した
各フレキシブル配線板について、寸法安定性を測定し、
表1に示す結果を得た。寸法安定性については、回路パ
ターンのトータルピッチを測定し、規定寸法に対して縮
んだ割合を示している。
【0027】
【表1】
【0028】実施例1においては、寸法安定性が非常に
優れており、実施例2でもかなり改善されていた。比較
例1、2においては、寸法安定性が劣っていた。
【0029】実施例3においては、塗料の乾燥を一段階
にしており、実施例4においては、コーティング層の熱
処理を一段階で行っている。実施例1−4から分かるよ
うに、本発明の製造方法中においても、塗料の乾燥を二
段階で行い、かつコーティング層の加熱処理を二段階行
うことが、寸法安定性を顕著に改善する上で一層有利で
あった。また、ベースフィルムを3層以上にすることが
特に有利であった。また、実施例4では、塗料の乾燥を
2段階行っている点で、実施例3よりも更に優れてい
た。
【0030】
【発明の効果】本発明により製造されたフレキシブル配
線板は、従来の3層フレキブル配線板では対応できなか
った耐熱性や寸法安定性について、対応可能となった。
また、フレキシブル配線板から接着剤層を使用する必要
をなくしたことによって、可撓性が向上し、フレキシブ
ル配線板を薄くできるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】二層フレキシブル配線板の一実施形態を概略的
に示す斜視図である。
【図2】複合コーティング層9を概略的に示す正面図で
ある。
【図3】二層フレキシブル配線板の他の実施形態を概略
的に示す斜視図である。
【図4】従来の三層フレキシブル配線板を概略的に示す
斜視図である。
【符号の説明】
1 ベースフィルム 2 導電パターン層 3 絶縁層 5 接着剤層 6、7、8 コーティング層 9 複合コーティング層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土井 研児 滋賀県大津市栗林町5番1号 日本黒鉛工 業株式会社瀬田工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機物が分散されている合成樹脂皮膜か
    らなる可撓性のベースフィルムと、前記ベースフィルム
    上に設けられている導電パターン層であって、銅箔製の
    回路パターンおよびこの回路パターンの表面を覆う金属
    メッキによって形成されている導電パターン層とを備え
    ていることを特徴とする、フレキシブル配線板。
  2. 【請求項2】 前記ベースフィルムが、無機物が分散さ
    れている可撓性の三層以上の合成樹脂皮膜からなること
    を特徴とする、請求項1記載のフレキシブル配線板。
  3. 【請求項3】 無機物が分散されている合成樹脂塗料
    を、銅箔の片面にコーティングしてコーティング層を形
    成し、このコーティング層を加熱処理して可撓性ベース
    フィルムを形成し、次いで前記銅箔をエッチングして回
    路パターンを形成し、この回路パターンの表面を金属メ
    ッキして導電パターン層を形成することを特徴とする、
    フレキシブル配線板の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記コーティング層を三層以上形成する
    ことを特徴とする、請求項3記載のフレキシブル配線板
    の製造方法。
JP12573398A 1998-05-08 1998-05-08 フレキシブル配線板およびその製造方法 Pending JPH11330650A (ja)

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