JPH11329749A - 有機el表示装置及びその製造方法 - Google Patents

有機el表示装置及びその製造方法

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JPH11329749A
JPH11329749A JP10146624A JP14662498A JPH11329749A JP H11329749 A JPH11329749 A JP H11329749A JP 10146624 A JP10146624 A JP 10146624A JP 14662498 A JP14662498 A JP 14662498A JP H11329749 A JPH11329749 A JP H11329749A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より高い自由度で製造でき、しかも広い発光
波長領域を得ることができ、カラーディスプレイ等の複
雑な積層構成とする場合でも、配線数が少なく、製造工
程が簡単になり、しかも高輝度が得られる有機EL表示
装置およびその製造方法を実現する。 【解決手段】 基板1上に少なくとも第1の電極2と、
それぞれ発光機能を有する層を含有する2種以上の有機
層3a,3bと、第2の電極5とを順次有し、前記有機
層3a,3bの間には、電気的に浮遊している中間電極
4を有する構成素子の集合体である有機EL表示装置お
よびその製造方法とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表示デバイス、光源
として利用される有機エレクトロ・ルミネッセンス表示
装置(以下、有機EL表示装置と略す)の製造方法と構
造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】有機EL素子を用いた表示デバイスは、
現在主流のフラットパネルディスプレイである液晶ディ
スプレイに対し以下のような優位性を持つ。 1)自発光であるために視野角が広い 2)2〜3ミリの薄さのディスプレイが容易に製造可能 3)偏光板を使わないことから発光色が自然 4)明暗のダイナミックレンジが広いため、表示が鮮明
で生々しい 5)広い温度範囲で動作 6)応答速度が液晶より3桁以上速いため容易に動画表
示が可能
【0003】このような優位性にも関わらず、なかなか
市場へ出回らなかった。これは以下のような理由によ
る。
【0004】一般的に、有機EL素子は、概略すると、
「透明導電膜」からなる電極、「発光層を含む有機
層」、「仕事関数が小さい金属または合金」からなる電
極、の3つの別々の機能を有する薄膜の積層から構成さ
れる。これら「発光層を含む有機層」や「仕事関数が小
さい金属または合金」が水分や酸素で劣化しやすいこ
と、「発光層を含む有機層」が溶媒に溶けやすく、ま
た、熱に弱いこと等の製造上の難題があった。言い換え
ると、水、有機溶媒、熱を用いる方法では「発光層を含
む有機層」、「仕事関数が小さい金属または合金」を成
膜した後で素子を分離、分割することは困難であったか
らである。つまり、現在、液晶で実現されているような
ディスプレイと同等なクラスの有機EL表示装置を製造
しようとした場合に、成熟した半導体製造技術や液晶デ
ィスプレイ製造技術がそのままでは適用できないという
ことになる。
【0005】このため、例えば、大気中に暴露すること
なく第2の電極の分離を可能にする技術や、各画素とな
る素子を配線で接続するための技術が必要となる。
【0006】ところで、有機EL素子を用い、カラーデ
ィスプレイを実現するために、種々の方法が検討されて
いる。例えば、発光体自体の発光色を複数用意したり、
カラーフィルターを用いて青、緑、赤の3元色を得たり
する方法が一般的である。
【0007】発光体自体の発光色を変化させる試みとし
て、 SID 96 DIGEST・185 14.2:Novel Transparent Org
anic Electroluminescent Devices G.Gu,V.BBulovic,P.
E.Burrows,S.RForrest,M.E.Tompsonに記載されたカラー
発光素子として、Ag・Mg薄膜を電子注入電極に、I
TOをホール注入電極に用いたものが知られている。こ
こに記載されているカラー発光素子(heterostructure
organic light emitting devices)は、図26に示すよ
うに、R,G,B各々に対応した発光層(RedEL,Green
EL,Blue EL)35,39,43を有する多層構造であ
り、各発光層35,39,43毎に電子注入電極36,
40,44、ホール輸送層33,38,42およびホー
ル注入電極34,37,41が同一積層順に配置され、
これらが3原色に対応した積層体として、基板31上に
3層に積層されている。
【0008】これらの積層体を駆動するには、図示例の
ように各電子注入電極36,40,44と、ホール注入
電極34,37,41との間に、所定の電源E1 、E2
、E3 を接続しそれぞれの層を発光させる。この場
合、各積層体はいずれも順積層であるため、各電源E1
、E2 、E3 も同じ方向に直列に接続された状態とな
る。
【0009】しかし、このような構造では各積層体毎に
一対のホール注入電極と電子注入電極とを用いているた
め、積層数が多くなる。例えば、単純マトリクス、アク
ティブマトリクス方式等でのフルカラーディスプレイを
考えると、多数の画素に対応した3原色分の配線構造を
必要とするのみならず、複雑な駆動方法を開発する必要
がある。
【0010】白色発光自体は市場の要望も多く、また、
カラーフィルターや蛍光フィルターを用いれば、容易に
様々な色を作り出すことができるため、ディスプレイを
設計する上で非常に可能性が広がる。
【0011】白色発光させる方法としては、単一の発光
層に異なる色を発光する複数の蛍光体をドーピングする
方法や、異なる発光色を有する発光層を2層以上積層さ
せる方法が容易に考えられるが、それぞれの蛍光体の相
性の問題でうまく複数の発光が得られなかったり、それ
ぞれの発光層にキャリアをうまく供給することができな
かったりして、所望の白色発光を得ることが困難であっ
た。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、より
高い自由度で製造でき、しかも広い発光波長領域を得る
ことができ、カラーディスプレイ等の複雑な積層構成と
する場合でも、配線数が少なく、製造工程が簡単にな
り、しかも高輝度が得られる有機EL表示装置およびそ
の製造方法を実現することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわち、上記目的は以
下の構成により達成される。 (1) 基板上に少なくとも第1の電極と、それぞれ発
光機能を有する層を含有する2種以上の有機層と、第2
の電極とを順次有し、前記有機層の間には、電気的に浮
遊している中間電極を有する構成素子の集合体である有
機EL表示装置。 (2) さらに基板面と平行な方向に突出したオーバー
ハング部と、導電性を有する基部とを有する電極構造体
を有し、前記構成素子はこの電極構造体の間に形成され
ていて、この電極構造体の基部と、前記第2の電極とが
電気的に接続されている上記(1)の有機EL表示装
置。 (3) 前記第1の電極と第2の電極とは、マトリクス
構造を形成している上記(1)または(2)の有機EL
表示装置。 (4) 前記電極構造体は、絶縁層上に形成されている
上記(2)または(3)のいずれかの有機EL表示装
置。 (5) 前記マトリクス構造は、少なくとも第1の電極
から形成されている行または列要素と、第2の電極およ
び電極構造体から形成されている列または行要素で形成
されている上記(3)または(4)のいずれかの有機E
L表示装置。 (6) さらに、構成素子を分離する素子分離構造を有
する上記(1)〜(5)のいずれかの有機EL表示装
置。 (7) 前記素子分離構造は、基板面と平行な方向に突
出したオーバーハング部と、絶縁性を有する基部とを有
する素子分離構造体である上記(6)の有機EL表示装
置。 (8) 前記素子分離構造は、基板または基板上の絶縁
性を有する下地層に形成されている溝構造である上記
(6)の有機EL表示装置。 (9) 前記素子分離構造は、前記電極構造体の一部に
形成されている絶縁膜である上記(6)の有機EL表示
装置。 (10) 前記有機層は、それぞれ異なった波長の発光
機能を有する上記(1)〜(9)のいずれかの有機EL
表示装置。 (11) 前記中間電極の膜厚は、1〜50nmである上
記(1)〜(10)のいずれかの有機EL表示装置。
【0014】(12) 少なくとも基板上に第1の電極
を形成し、絶縁層を形成した後、さらに基板面と平行な
方向に突出したオーバーハング部と、導電性を有する基
部とを有する電極構造体を形成し、それぞれ発光機能を
有する層を含有する2種以上の有機層と、この有機層と
有機層との間には、電気的に浮遊している中間電極を形
成し、次いで第2の電極を順次形成する有機EL表示装
置の製造方法。 (13) 前記第1の電極形成前、または電極構造体を
形成した後、素子分離構造を形成する上記(12)の有
機EL表示装置の製造方法。 (14) 前記中間電極を段差被覆性の低い方法で成膜
し、前記有機層、および第2の電極を中間電極よりも段
差被覆性の高い方法で成膜する上記(13)の有機EL
表示装置の製造方法。 (15) 前記素子分離構造は、基板上に絶縁膜を形成
した後、素子分離構造体を形成する上記(13)または
(14)の有機EL表示装置の製造方法。 (16) 前記素子分離構造は、基板または基板上の絶
縁性を有する下地層に溝構造を形成する上記(13)ま
たは(14)の有機EL表示装置の製造方法。 (17) 前記素子分離構造は、少なくとも前記電極構
造体の一部に絶縁膜を形成する上記(13)または(1
4)の有機EL表示装置の製造方法。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の有機EL表示装置は、例
えば図1に示すように、基板1上に少なくとも第1の電
極2と、それぞれ発光機能を有する層を含有する2種以
上の有機層3a,3bと、第2の電極5とを順次有し、
前記有機層3aと有機層3bとの間には、電気的に浮遊
している中間電極4を有する構成素子の集合体である。
【0016】このように、電気的に浮遊している中間電
極4を、有機層と有機層との間に設けることにより、中
間電極分の配線構造が不要となり、構造が簡単になり、
製造工程が減り、コストの低減を図ることができる。
【0017】例えば図2に示すように、構成素子である
積層体は、各有機層を1つの単位とするダイオードと見
なすことができる。従って、各発光単位として、複数の
有機層が積層された構成素子は、ダイオードD1〜D3
が直列に接続された状態となる。また、それぞれの発光
単位D1〜D3に対応した電源(駆動電圧)E1〜E3
を必要とし、これにより発光に必要な電圧と電流の供給
を受けて各発光単位が発光する。
【0018】この場合、通常図2に示すように、ノード
N1とノードN3、およびノードN2とノードN4とは
図のように接続されていて、それぞれの発光単位D1〜
D3がそれぞれ独立に、あるいは共通に駆動されるわけ
であるが、その分与分に配線構造を必要とし、積層構
造、あるいは2次元または3次元の配線構造が極めて複
雑となり、極めて困難な製造工程を必要とする。そこ
で、図3に示すように、ノードN1とノードN3、およ
びノードN2とノードN4との接続を行わず、その部分
を浮遊状態とすることで、配線構造が不要となり、膜構
成、製造工程を単純化することができる。ただし、この
場合の電源はそれぞれの発光単位D1〜D3に対応した
電源(駆動電圧)E1〜E3の総和となる。
【0019】中間電極であるノードN1とノードN2
は、浮遊状態となっているが、上下の有機層間の導通を
確保している。このため、直列に接続された発光単位D
1〜D3には、電源E1〜E3が印加され、電流が流れ
発光する。そして、各発光単位D1〜D3に赤、緑、青
色の発光を行わせることで白色発光が得られる。この場
合、各発光単位の発光輝度を調製することにより、発光
色を調整してもよい。また得られた白色発光は、カラー
フィルターを用いることにより、極めて容易にフルカラ
ー表示装置とすることができる。なお、上記例では発光
層(有機層)を3層としたが、発光層を2層とし、それ
ぞれの発光層の発光色を調整することにより白色発光を
得ることも可能である。
【0020】また、中間電極を浮遊状態とするため、例
えば、図1に示すような電極構造体7を形成することが
好ましい。この電極構造7は、少なくとも導電性を有す
る基部7bと、基板面とほぼ平行な方向に突出したオー
バーハング部7aとを有し、このオーバーハング部7a
により得られる陰の部分により、中間電極を浮遊状態と
したり、第2の電極への配線を効率よく行うことができ
る。
【0021】すなわち、第1の電極を形成し、さらにそ
の上に絶縁層6を形成した後、電極構造体7を形成す
る。そして、有機層および中間電極を形成し、第2の電
極を形成する。このとき、中間電極を段差被覆性の低い
方法で成膜し、有機層および第2の電極を段差被覆性の
高い方法で成膜すると、有機層および第2の電極は、電
極構造7の陰の部分である基部7aの部分にも成膜され
るが、中間層は成膜されない。従って、第2の電極は、
基部7aと接触し、電気的に導通されるが、中間電極は
導通されないこととなる。そして、この電極構造体の基
部7aを第2の電極の配線電極とすれば、第2の電極の
配線構造と、中間電極の浮遊した電気的構造を実現でき
ることになる。
【0022】なお、通常、第1の電極と、第2の電極と
はお互いに立体的に交差するマトリクス構造を形成し、
それぞれ、行、または列の構成要素となる電極線として
機能する。従って、電極構造7も線状に形成されるわけ
であるが、1つの構成素子を間に挟む電極構造と、その
隣の電極構造とは、電気的に分離する必要がある。この
ため、1つの構成素子を間に挟む電極構造と、その隣の
電極構造との間に素子分離構造を形成することが好まし
い。
【0023】素子分離構造は、例えば本発明者らが先に
出願した特願平8−147313号に記載されているよ
うなオーバハング部を有する絶縁体であってもよいし、
平成10年4月15日付提出の特許願(整理番号10P
123)に記載されているような溝構造であってもよ
い。また、前記電極構造の一部(構成素子を間に挟む側
以外の部位)に、絶縁膜を形成したのも等でもよい。
【0024】電極構造の基部の材質としては、導電性を
有し、好ましくは高導電率のもので、酸化等腐食しにく
いものであれば特に限定されるものではないが、金属材
料としては、例えば、電極層ではAl等の容易に膜厚を
厚くすることが可能で応力が小さい金属薄膜等が挙げら
れる。具体的には、Al、Alおよび遷移金属、特にS
c,Nb,Zr,Hf,Nd,Ta,Cu,Si,C
r,Mo,Mn,Ni,Pd,Pt,W等を、好ましく
はこれらの総計が10at%以下、特に5at%以下、特に
2at%以下含有していてもよいアルミニウム基合金等を
好ましく挙げることができる。アルミニウムは低抵抗で
あり、配線電極として機能する基部に用いた場合良好な
効果が得られる。また、この他、カーボンやカーボンと
樹脂との混合物等を用いてもよい。また、必要により、
Al、Al基合金等の安価で低抵抗な金属材料と、Cr
や、TiN等の安定な導電体とを積層した構造としても
よい。
【0025】電極構造のオーバハング部の材質として
は、上記基部と同一であっても異なっていてもよいが、
オーバハング構造を形成するためには、選択的なエッチ
ングが容易なように異なっていることが好ましい。基部
と異なった材料を用いる場合、導電体であっても絶縁体
であってもよく、窒化チタン、窒化モリブデン、窒化タ
ンタル、窒化クロム等の窒化物;コバルトシリサイド、
クロムシリサイド、モリブデンシリサイド、タングステ
ンシリサイド、チタンシリサイド等のシリサイド化合
物;チタンカーバイド、ドープト炭化シリコン、クロム
等の金属または金属化合物や、レジスト、ポリイミド、
アクリル系樹脂、オレフィン系樹脂等の樹脂材料や、S
iO2 、SiNx 、SiON、Al23 、SOG(spi
n on glass)膜等の無機材料を好ましく挙げることがで
きる。
【0026】電極構造の大きさとしては、設計する素子
の構造や、構成膜の数などにより適宜最適な大きさに調
整すればよいが、通常、基部で、幅1〜50μm 、高さ
300nm〜5μm 程度、オーバーハング部で、幅2〜1
00μm 、高さ100nm〜10μm 程度である。また、
基部の高さ:有機層および第2の電極層の合計膜厚の1
/2〜20倍、特に2倍〜10倍程度、オーバーハング
部のオーバーハングの割合は、基部の高さの1/5〜2
0倍程度が好ましい。
【0027】電極構造を形成するには、第1の電極形成
後、その上に絶縁層を形成し、パターニングした後、さ
らにその上に気相堆積法、塗布、スピンコート法等によ
り、基部の層とオーバーハングの層とを成膜する。これ
を、フォトリソグラフィー等の手法によりオーバーハン
グ部をパターニングした後、さらに、基部をエッチング
し、このときに基部の部分のみをオーバーエッチングさ
せるようにすればよい。
【0028】電極構造は絶縁層上に形成される。この絶
縁層は、SiO2 等の酸化ケイ素、窒化ケイ素、FeO
等の無機系材料をスパッタや真空蒸着で成膜したもの、
SOG(スピン・オン・グラス)で形成した酸化ケイ素
層、フォトレジスト、ポリイミド、アクリル樹脂などの
樹脂系材料の塗膜など、絶縁性を有するものであればい
ずれであってもよい。ただし、絶縁層の下側には第1の
電極であるITO等のホール注入電極(いわゆる逆積層
では電子注入電極)が存在するので、絶縁層形状にパタ
ーニングする際に電極へダメージを与えないようなパタ
ーニングが可能な材料を用いることが好ましい。このよ
うな好ましい絶縁層材として、例えばポリイミドが挙げ
られる。
【0029】絶縁層の膜厚は、50〜750nm程度が好
ましい。絶縁層の膜厚が薄すぎると本発明の効果が得難
くなる。また、厚すぎると有機層、電子注入電極および
補助電極等に段切れ(段部、特に絶縁層縁部から発光部
の中央部分に向かう部分等での成膜時ないし成膜後に生
じる膜の不連続部分)が生じる場合がある。絶縁層の形
成領域は、通常、ホール注入電極の周囲に形成される。
【0030】絶縁層をスパッタ法で成膜する場合、特に
限定されるものではないが、RFスパッタやDCスパッ
タが好ましい。その投入電力としては、DCスパッタ装
置では、好ましくは0.1〜10W/cm2、特に0.5
〜7W/cm2の範囲である。また、成膜レートは5〜1
00nm/min 、特に10〜50nm/min の範囲が好まし
い。また、RFスパッタでは、、RF帯域の高周波を供
給しうる電源を有するものであれば特に限定されるもの
ではないが、通常、周波数:13.56MHz 、投入電
力:100〜500W程度である。
【0031】スパッタガスとしては特に限定するもので
はなく、Ar、He、Ne、Kr、Xe等の不活性ガ
ス、あるいはこれらの混合ガスを用いればよい。スパッ
タガス圧力は、RFスパッタで好ましくは0.3〜3.
0Pa、より好ましくは0.5〜1.0Pa程度である。ま
た、DCスパッタで、0.1〜20Pa程度である。
【0032】フォトレジスト、ポリイミド、アクリル樹
脂などの樹脂系材料を用いる場合、通常の塗布、スピン
コート、ディッピング等により設けることができる。
【0033】絶縁層を所定のパターンに形成するリソグ
ラフィ工程は、通常、上記のような無機系材料が成膜さ
れた基板や、有機高分子の溶液が塗布等された基板にレ
ジスト塗布し、このレジスト膜に電子線、紫外線、X線
等を照射して露光した後、適当なアルカリ液で現像を行
う。次いで、層間絶縁層のエッチングを施し、その後レ
ジストを除去する。レジスト膜の膜厚としては、通常1
〜2μm 程度である。
【0034】すなわち、上記のレジスト膜を所定のパタ
ーンに露光する。露光に用いられるのは、電子線、紫外
線、X線等が挙げられ、照射は通常の方法に従えばよ
い。また描画は用いる電子線、紫外線等に応じて、マス
クを用いるなど、適宜所定の方法を選択すればよい。そ
の後、アルカリ液を用いて現像する。
【0035】現像後、基板に残ったレジスト膜を保護膜
として、基板をエッチングする。エッチングは、化学エ
ッチング液を用いる湿式エッチングでもプラズマや加速
イオンを用いるドライエッチングでもよい。湿式エッチ
ングに用いる化学エッチング液は基板の材質に応じて適
宜選択すればよく、H2O:HF:CH3COOH=5:
1:10等の他、HF液、NH4 F/HF/H2 O混合
液等が挙げられる。
【0036】また、ドライエッチングとして汎用されて
いるプラズマエッチングに用いるプラズマガスは、被着
体の材質に応じて適宜選択すればよく、SF6 、CHB
3、CF4 等が挙げられる。
【0037】エッチングの具体的方法、条件等について
は、常法に従えばよい。そして、エッチング終了後、レ
ジスト膜が除去される。
【0038】素子分離構造体の基部の形成に用いられる
材料としては、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂等の有機
樹脂膜、SiO2 、SiNx 、a−Si、SOG(Spin
onGlass )等の無機絶縁膜等が挙げられ、好ましく
は、ポリイミド樹脂、SiO2、SOG等である。オー
バーハング部の形成に用いられる材料としては、感光性
を有するものが好ましく、例えばフォトレジスト、感光
性ポリイミド、あるいは、SiO2 、SiNx 、Al2
3 、CrOX 、a−Si、SiC等の堅い絶縁膜や半
導体膜、あるいはCr,Ta,Mo,Ni,W,Ti,
TiN,ZnO,ITO等の導電性薄膜が使用可能であ
り、さらに絶縁膜や半導体膜の上に感光性の膜が積層さ
れたもの等が挙げられ、好ましくは、フォトレジスト、
SiO2 、Cr、Ti等である。
【0039】基部の大きさとしては、特に限定されるも
のではないが、通常幅1μm 以上であれば十分に基部と
しての機能は果たすが、特に2μm 以上が好ましく、高
さ(膜厚)は0.2μm 以上、特に0.5〜10μm 程
度が好ましい。また、オーバーハング部の大きさとして
は、特に限定されるものではないが、通常基部の膜厚の
1/2と同程度以上のオーバーハング長を有するような
構造とすることが好ましい。高さ(膜厚)は0.1〜1
0μm 、特に0.2〜5μm 程度が好ましい。これらを
合わせた高さは、1〜20μm 、特に0.7〜10μm
程度が好ましい。
【0040】素子分離構造体を形成するには、先ず、ホ
ール注入電極、絶縁層等が形成された基板上に、上記基
部の材料よりなる基部層を、好ましくは樹脂膜やSOG
膜はスピンコート法やロールコート法で、絶縁膜や半導
体膜はスパッタ法やCVD法で、金属化合物の膜は蒸着
法等により形成し、さらに、上記同様に、基部層上に感
光性を有するオーバーハング部層を形成する。このオー
バーハング部層を露光、現像してパターニングすると同
時、またはその後に、前記基部層をエッチングし、かつ
この基部層がオーバーハング部層より小さくなるように
オーバーエッチングさせてオーバーハング体とすればよ
い。基部の形成にスパッタ法を用いる場合、その条件等
は上記層間絶縁層と同様である。また、基部やオーバー
ハング部を樹脂等で形成する際の形成方法は、上記フォ
トレジストの手法等に準じればよい。
【0041】素子分離構造が溝構造である場合、基板に
直接形成してもよいし、基板上に所定の膜厚の下地層を
形成して、この下地層に形成してもよい。溝構造の大き
さは、素子の分離が可能な大きさであれば特に限定され
るものではなく、表示装置の大きさ、あるいは分離しよ
うとする有機EL素子の大きさや、成膜する各層の膜
厚、成膜方法等により適宜決めればよい。具体的には、
通常、幅:1〜20μm、特に5〜10μm 程度、深
さ:有機層および第2の電極層の合計膜厚の1/2〜2
0倍、特に2倍〜10倍程度である。
【0042】この下地層としては、絶縁性を有し、エッ
チング処理が可能で、その上に成膜される第1の電極層
と干渉しないような材料を用いて形成することが好まし
い。溝構造を形成する下地層は感光性を有する絶縁性材
料を用いて形成しても良い。具体的には、ポリイミド、
アクリル系樹脂、オレフィン系樹脂等の樹脂材料や、S
iO2 、SiNx 、SiON、Al23 、SOG(spi
n on glass)膜等の無機材料を挙げることができる。下
地層は、蒸着、スパッタ、塗布、印刷、スピンコートな
ど、使用する材料により公知の成膜手段から好適なもの
を選択して形成すればよい。
【0043】溝構造は、単なるU字状の凹部として形成
してもよいし、開口部付近に向けて広がった形状として
もよいし、逆に底部に向かって広がった形状としてもよ
い。このようなテーパ角としては、特に限定されるもの
ではないが、開口方向(基板と垂直方向)に対して、好
ましくは±30〜60度、特に±45度程度である。ま
た、開口部付近に基板と概ね平行な方向であって、溝構
造の中央方向に張り出したオーバーハングや、底部から
基板面と垂直な方向(上方)に向かって突出した構造物
を有していてもよい。
【0044】さらに、素子分離構造は、前記電極構造の
一部(構成素子を間に挟む側以外の部位)に、絶縁膜を
形成したのもでもよい。この場合、電極構造形成後、フ
ォトレジスト材料を成膜し、レジスト材が所望の部位に
残存するよう上方および斜め方向から露光して所定の部
位にレジスト材の絶縁膜を形成するとよい。あるいは、
ポリイミド、アクリル系樹脂、オレフィン系樹脂等の樹
脂材料や、SiO2 、SiNx 、SiON、Al2
3 、SOG(spin on glass)膜等の無機材料からなる
絶縁膜を形成後、さらにフォトレジストを塗布し、素子
分離構造が必要な部位にのみ絶縁膜が残存するように露
光・現像すればよい。
【0045】中間電極としては、通常、発光光を透過さ
せる必要があることから、透明ないし半透明な電極が好
ましい。透明電極としては、ITO(錫ドープ酸化イン
ジウム)、IZO(亜鉛ドープ酸化インジウム)、Zn
O、SnO2 、In23 等が挙げられるが、好ましく
はITO(錫ドープ酸化インジウム)、IZO(亜鉛ド
ープ酸化インジウム)が好ましい。ITOは、通常In
2 3 とSnOとを化学量論組成で含有するが、O量は
多少これから偏倚していてもよい。In23に対する
SnO2 の混合比は、1〜20wt%、さらには5〜12
wt%が好ましい。また、IZOでのIn23 に対する
ZnO2 の混合比は、通常、12〜32wt%程度であ
る。
【0046】中間電極は、発光波長帯域、通常350〜
800nm、特に各発光光に対する光透過率が60%以
上、好ましくは80%以上、特に90%以上であること
が好ましい。通常、発光光は中間電極を通って取り出さ
れるため、その透過率が低くなると、発光層からの発光
自体が減衰され、発光素子として必要な輝度が得られな
くなる傾向がある。
【0047】中間電極は、上記光透過率を確保しうるも
のであれば下記の金属系材料を用いることもできる。こ
の場合には、仕事関数の小さい物質が好ましく、例え
ば、K、Li、Na、Mg、La、Ce、Ca、Sr、
Ba、Al、Ag、In、Sn、Zn、Zr等の金属元
素単体、または安定性を向上させるためにそれらを含む
2成分、3成分の合金系を用いることが好ましい。合金
系としては、例えばAg・Mg(Ag:0.1〜50at
%)、Al・Li(Li:0.01〜14at%)、In
・Mg(Mg:50〜80at%)、Al・Ca(Ca:
0.01〜20at%)等が好ましい。また、特にこれら
の酸化物を用いることが好ましい。中間電極を酸化物と
することにより、ITO等の酸化物を第1の電極に用い
ると、対になった酸化物で有機層を囲むようになり、耐
候性が向上する。
【0048】中間電極の厚さは、有機層同士を分離し、
電子およびホールの注入・輸送を確保できる一定以上の
厚さを有すれば良く、好ましくは1〜50nm、さらには
5〜20nmの範囲が好ましい。また、その上限は特に制
限はないが、あまり厚いと、光透過率が低下したり、剥
離などの心配が生じる。厚さが薄すぎると、膜強度の点
で問題がある。
【0049】この中間電極は蒸着法等によっても、スパ
ッタ法によっても形成することができる。
【0050】なお、中間電極に接する有機層には、後述
の有機物や、好ましくはこれに替え、あるいはこれに加
えて電子注入性、またはホール輸送性材料であって、こ
れらの電極材料と相性のよい物質を適宜選択して用いる
ことが好ましい。このような有機物質として、例えば、
ポリチオフェンや、銅フタロシアニン等を挙げることが
できる。
【0051】第1の電極は、通常ホール注入電極として
機能する。この第1の電極は、通常、基板側から発光し
た光を取り出す構成であるため、上記中間電極と同様
に、透明ないし半透明な電極が好ましい。透明電極とし
ては、上記中間電極同様にITO、IZO、ZnO、S
nO2 、In23 等が挙げられ、好ましくはITO、
IZOである。
【0052】ホール注入電極の厚さは、ホール注入電極
である場合、ホール注入を十分行える一定以上の厚さを
有すれば良く、好ましくは10〜500nm、さらには3
0〜300nmの範囲が好ましい。また、その上限は特に
制限はないが、あまり厚いと剥離、加工性の悪化、応力
による障害、光透過性の低下や、表面の粗さによるリー
ク等の問題が生じてくる。逆に厚さが薄すぎると、製造
時の膜強度やホール輸送能力、抵抗値の点で問題があ
る。
【0053】第1の電極は、蒸着法等によっても、スパ
ッタ法によっても形成することができ、特にITO等の
場合にはスパッタ法(パルスDCスパッタ)が好まし
い。
【0054】第2の電極は、通常、電子注入電極として
機能する。電子注入電極としては、低仕事関数の物質が
好ましく、上記中間電極で例示したもの等が挙げられ
る。なお、電子注入電極は蒸着法やスパッタ法で形成す
ることが可能である。
【0055】電子注入電極薄膜の厚さは、電子注入を十
分行える一定以上の厚さとすれば良く、0.1nm以上、
好ましくは0.5nm以上、特に1nm以上とすればよい。
また、その上限値には特に制限はないが、通常膜厚は1
〜500nm程度とすればよい。電子注入電極には、さら
に補助電極を設けてもよい。
【0056】補助電極の厚さは、電子注入効率を確保
し、水分や酸素あるいは有機溶媒の進入を防止するた
め、一定以上の厚さとすればよく、好ましくは50nm以
上、さらには100nm以上、特に100〜1000nmの
範囲が好ましい。補助電極層が薄すぎると、その効果が
得られず、また、補助電極層の段差被覆性が低くなって
しまい、端子電極との接続が十分ではなくなる。一方、
補助電極層が厚すぎると、補助電極層の応力が大きくな
るため、ダークスポットの成長速度が速くなってしま
う。
【0057】電子注入電極と保護電極とを併せた全体の
厚さとしては、特に制限はないが、通常100〜100
0nm程度とすればよい。
【0058】なお、第1の電極が電子注入電極であっ
て、第2の電極がホール注入電極である、いわゆる逆積
層構造としてもよい。
【0059】電極成膜後に、前記保護電極に加えて、S
iOX 等の無機材料、テフロン、塩素を含むフッ化炭素
重合体等の有機材料等を用いた保護膜を形成してもよ
い。保護膜は透明でも不透明であってもよく、保護膜の
厚さは50〜1200nm程度とする。保護膜は、前記の
反応性スパッタ法の他に、一般的なスパッタ法、蒸着
法、PECVD法等により形成すればよい。
【0060】次に、構成素子の各発光単位となる有機層
について説明する。
【0061】発光層は、ホール(ホール)および電子の
注入機能、それらの輸送機能、ホールと電子の再結合に
より励起子を生成させる機能を有する。発光層には、比
較的電子的にニュートラルな化合物を用いることで、電
子とホールを容易、かつバランスよく注入輸送すること
ができる。
【0062】ホール注入輸送層は、ホール注入電極から
のホールの注入を容易にする機能、ホールを安定に輸送
する機能および電子を妨げる機能を有するものであり、
電子注入輸送層は、陰電極からの電子の注入を容易にす
る機能、電子を安定に輸送する機能およびホールを妨げ
る機能を有するものである。これらの層は、発光層に注
入されるホールや電子を増大・閉じこめさせ、再結合領
域を最適化させ、発光効率を改善する。
【0063】発光層の厚さ、ホール注入輸送層の厚さお
よび電子注入輸送層の厚さは、特に制限されるものでは
なく、形成方法によっても異なるが、通常5〜500nm
程度、特に10〜300nmとすることが好ましい。
【0064】ホール注入輸送層の厚さおよび電子注入輸
送層の厚さは、再結合・発光領域の設計によるが、発光
層の厚さと同程度または1/10〜10倍程度とすれば
よい。ホールまたは電子の各々の注入層と輸送層とを分
ける場合は、注入層は1nm以上、輸送層は1nm以上とす
るのが好ましい。このときの注入層、輸送層の厚さの上
限は、通常、注入層で500nm程度、輸送層で500nm
程度である。このような膜厚については、注入輸送層を
2層設けるときも同じである。
【0065】有機EL素子の発光層には、発光機能を有
する化合物である蛍光性物質を含有させる。このような
蛍光性物質としては、例えば、特開昭63−26469
2号公報に開示されているような化合物、例えばキナク
リドン、ルブレン、スチリル系色素等の化合物から選択
される少なくとも1種が挙げられる。また、トリス(8
−キノリノラト)アルミニウム等の8−キノリノールま
たはその誘導体を配位子とする金属錯体色素などのキノ
リン誘導体、テトラフェニルブタジエン、アントラセ
ン、ペリレン、コロネン、12−フタロペリノン誘導体
等が挙げられる。さらには、特願平6−110569号
のフェニルアントラセン誘導体、特願平6−11445
6号のテトラアリールエテン誘導体等を用いることがで
きる。
【0066】また、それ自体で発光が可能なホスト物質
と組み合わせて使用することが好ましく、ドーパントと
しての使用が好ましい。このような場合の発光層におけ
る化合物の含有量は0.01〜10wt% 、さらには0.
1〜5wt% であることが好ましい。ホスト物質と組み合
わせて使用することによって、ホスト物質の発光波長特
性を変化させることができ、長波長に移行した発光が可
能になるとともに、素子の発光効率や安定性が向上す
る。
【0067】ホスト物質としては、キノリノラト錯体が
好ましく、さらには8−キノリノールまたはその誘導体
を配位子とするアルミニウム錯体が好ましい。このよう
なアルミニウム錯体としては、特開昭63−26469
2号、特開平3−255190号、特開平5−7073
3号、特開平5−258859号、特開平6−2158
74号等に開示されているものを挙げることができる。
【0068】具体的には、まず、トリス(8−キノリノ
ラト)アルミニウム、ビス(8−キノリノラト)マグネ
シウム、ビス(ベンゾ{f}−8−キノリノラト)亜
鉛、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)アルミニウ
ムオキシド、トリス(8−キノリノラト)インジウム、
トリス(5−メチル−8−キノリノラト)アルミニウ
ム、8−キノリノラトリチウム、トリス(5−クロロ−
8−キノリノラト)ガリウム、ビス(5−クロロ−8−
キノリノラト)カルシウム、5,7−ジクロル−8−キ
ノリノラトアルミニウム、トリス(5,7−ジブロモ−
8−ヒドロキシキノリノラト)アルミニウム、ポリ[亜
鉛(II)−ビス(8−ヒドロキシ−5−キノリニル)メ
タン]等がある。
【0069】また、8−キノリノールまたはその誘導体
のほかに他の配位子を有するアルミニウム錯体であって
もよく、このようなものとしては、ビス(2−メチル−
8−キノリノラト)(フェノラト)アルミニウム(III)
、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(オルト−
クレゾラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−
8−キノリノラト)(メタークレゾラト)アルミニウム
(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(パラ
−クレゾラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル
−8−キノリノラト)(オルト−フェニルフェノラト)
アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノ
ラト)(メタ−フェニルフェノラト)アルミニウム(II
I) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(パラ−
フェニルフェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−
メチル−8−キノリノラト)(2,3−ジメチルフェノ
ラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キ
ノリノラト)(2,6−ジメチルフェノラト)アルミニ
ウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)
(3,4−ジメチルフェノラト)アルミニウム(III) 、
ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(3,5−ジメ
チルフェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチ
ル−8−キノリノラト)(3,5−ジ−tert−ブチルフ
ェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8
−キノリノラト)(2,6−ジフェニルフェノラト)ア
ルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラ
ト)(2,4,6−トリフェニルフェノラト)アルミニ
ウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)
(2,3,6−トリメチルフェノラト)アルミニウム(I
II) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(2,
3,5,6−テトラメチルフェノラト)アルミニウム(I
II) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(1−ナ
フトラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8
−キノリノラト)(2−ナフトラト)アルミニウム(II
I) 、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラト)
(オルト−フェニルフェノラト)アルミニウム(III) 、
ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラト)(パラ−
フェニルフェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2,
4−ジメチル−8−キノリノラト)(メタ−フェニルフ
ェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2,4−ジメチ
ル−8−キノリノラト)(3,5−ジメチルフェノラ
ト)アルミニウム(III) 、ビス(2,4−ジメチル−8
−キノリノラト)(3,5−ジ−tert−ブチルフェノラ
ト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−4−エチ
ル−8−キノリノラト)(パラ−クレゾラト)アルミニ
ウム(III) 、ビス(2−メチル−4−メトキシ−8−キ
ノリノラト)(パラ−フェニルフェノラト)アルミニウ
ム(III) 、ビス(2−メチル−5−シアノ−8−キノリ
ノラト)(オルト−クレゾラト)アルミニウム(III) 、
ビス(2−メチル−6−トリフルオロメチル−8−キノ
リノラト)(2−ナフトラト)アルミニウム(III) 等が
ある。
【0070】このほか、ビス(2−メチル−8−キノリ
ノラト)アルミニウム(III) −μ−オキソ−ビス(2−
メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(III) 、ビス
(2,4−ジメチル−8−キノリノラト)アルミニウム
(III) −μ−オキソ−ビス(2,4−ジメチル−8−キ
ノリノラト)アルミニウム(III) 、ビス(4−エチル−
2−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(III) −
μ−オキソ−ビス(4−エチル−2−メチル−8−キノ
リノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−4
−メトキシキノリノラト)アルミニウム(III) −μ−オ
キソ−ビス(2−メチル−4−メトキシキノリノラト)
アルミニウム(III) 、ビス(5−シアノ−2−メチル−
8−キノリノラト)アルミニウム(III) −μ−オキソ−
ビス(5−シアノ−2−メチル−8−キノリノラト)ア
ルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−5−トリフルオ
ロメチル−8−キノリノラト)アルミニウム(III) −μ
−オキソ−ビス(2−メチル−5−トリフルオロメチル
−8−キノリノラト)アルミニウム(III) 等であっても
よい。
【0071】このほかのホスト物質としては、特願平6
−110569号に記載のフェニルアントラセン誘導体
や特願平6−114456号に記載のテトラアリールエ
テン誘導体なども好ましい。
【0072】発光層は電子注入輸送層を兼ねたものであ
ってもよく、このような場合はトリス(8−キノリノラ
ト)アルミニウム等を使用することが好ましい。これら
の蛍光性物質を蒸着すればよい。
【0073】また、発光層は、必要に応じて、少なくと
も1種のホール注入輸送性化合物と少なくとも1種の電
子注入輸送性化合物との混合層とすることも好ましく、
さらにはこの混合層中にドーパントを含有させることが
好ましい。このような混合層における化合物の含有量
は、0.01〜20wt% 、さらには0.1〜15wt% と
することが好ましい。
【0074】混合層では、キャリアのホッピング伝導パ
スができるため、各キャリアは極性的に有利な物質中を
移動し、逆の極性のキャリア注入は起こりにくくなるた
め、有機化合物がダメージを受けにくくなり、素子寿命
がのびるという利点がある。また、前述のドーパントを
このような混合層に含有させることにより、混合層自体
のもつ発光波長特性を変化させることができ、発光波長
を長波長に移行させることができるとともに、発光強度
を高め、素子の安定性を向上させることもできる。
【0075】混合層に用いられるホール注入輸送性化合
物および電子注入輸送性化合物は、各々、後述のホール
注入輸送層用の化合物および電子注入輸送層用の化合物
の中から選択すればよい。なかでも、ホール注入輸送層
用の化合物としては、強い蛍光を持ったアミン誘導体、
例えばホール輸送材料であるトリフェニルジアミン誘導
体、さらにはスチリルアミン誘導体、芳香族縮合環を持
つアミン誘導体を用いるのが好ましい。
【0076】電子注入輸送性の化合物としては、キノリ
ン誘導体、さらには8−キノリノールないしその誘導体
を配位子とする金属錯体、特にトリス(8−キノリノラ
ト)アルミニウム(Alq3 )を用いることが好まし
い。また、上記のフェニルアントラセン誘導体、テトラ
アリールエテン誘導体を用いるのも好ましい。
【0077】ホール注入輸送層用の化合物としては、強
い蛍光を持ったアミン誘導体、例えば上記のホール輸送
材料であるトリフェニルジアミン誘導体、さらにはスチ
リルアミン誘導体、芳香族縮合環を持つアミン誘導体を
用いるのが好ましい。
【0078】この場合の混合比は、それぞれのキャリア
移動度とキャリア濃度によるが、一般的には、ホール注
入輸送性化合物の化合物/電子注入輸送機能を有する化
合物の重量比が、1/99〜99/1、さらに好ましく
は10/90〜90/10、特に好ましくは20/80
〜80/20程度となるようにすることが好ましい。
【0079】また、混合層の厚さは、分子層一層に相当
する厚み以上で、有機化合物層の膜厚未満とすることが
好ましい。具体的には1〜85nmとすることが好まし
く、さらには5〜60nm、特には5〜50nmとすること
が好ましい。
【0080】また、混合層の形成方法としては、異なる
蒸着源より蒸発させる共蒸着が好ましいが、蒸気圧(蒸
発温度)が同程度あるいは非常に近い場合には、予め同
じ蒸着ボード内で混合させておき、蒸着することもでき
る。混合層は化合物同士が均一に混合している方が好ま
しいが、場合によっては、化合物が島状に存在するもの
であってもよい。発光層は、一般的には、有機蛍光物質
を蒸着するか、あるいは、樹脂バインダー中に分散させ
てコーティングすることにより、発光層を所定の厚さに
形成する。
【0081】また、ホール注入輸送層には、例えば、特
開昭63−295695号公報、特開平2−19169
4号公報、特開平3−792号公報、特開平5−234
681号公報、特開平5−239455号公報、特開平
5−299174号公報、特開平7−126225号公
報、特開平7−126226号公報、特開平8−100
172号公報、EP0650955A1等に記載されて
いる各種有機化合物を用いることができる。例えば、テ
トラアリールベンジシン化合物(トリアリールジアミン
ないしトリフェニルジアミン:TPD)、芳香族三級ア
ミン、ヒドラゾン誘導体、カルバゾール誘導体、トリア
ゾール誘導体、イミダゾール誘導体、アミノ基を有する
オキサジアゾール誘導体、ポリチオフェン等である。こ
れらの化合物は、1種のみを用いても、2種以上を併用
してもよい。2種以上を併用するときは、別層にして積
層したり、混合したりすればよい。
【0082】ホール注入輸送層をホール注入層とホール
輸送層とに分けて設層する場合は、ホール注入輸送層用
の化合物のなかから好ましい組合せを選択して用いるこ
とができる。このとき、ホール注入電極(ITO等)側
からイオン化ポテンシャルの小さい化合物の順に積層す
ることが好ましい。また、ホール注入電極表面には薄膜
性の良好な化合物を用いることが好ましい。このような
積層順については、ホール注入輸送層を2層以上設ける
ときも同様である。このような積層順とすることによっ
て、駆動電圧が低下し、電流リークの発生やダークスポ
ットの発生・成長を防ぐことができる。また、素子化す
る場合、蒸着を用いているので1〜10nm程度の薄い膜
も均一かつピンホールフリーとすることができるため、
ホール注入層にイオン化ポテンシャルが小さく、可視部
に吸収をもつような化合物を用いても、発光色の色調変
化や再吸収による効率の低下を防ぐことができる。ホー
ル注入輸送層は、発光層等と同様に上記の化合物を蒸着
することにより形成することができる。
【0083】また、必要に応じて設けられる電子注入輸
送層には、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム
(Alq3 )等の8−キノリノールまたはその誘導体を
配位子とする有機金属錯体などのキノリン誘導体、オキ
サジアゾール誘導体、ペリレン誘導体、ピリジン誘導
体、ピリミジン誘導体、キノキサリン誘導体、ジフェニ
ルキノン誘導体、ニトロ置換フルオレン誘導体等を用い
ることができる。電子注入輸送層は発光層を兼ねたもの
であってもよく、このような場合はトリス(8−キノリ
ノラト)アルミニウム等を使用することが好ましい。電
子注入輸送層の形成は、発光層と同様に、蒸着等によれ
ばよい。
【0084】電子注入輸送層を電子注入層と電子輸送層
とに分けて積層する場合には、電子注入輸送層用の化合
物の中から好ましい組み合わせを選択して用いることが
できる。このとき、電子注入電極側から電子親和力の値
の大きい化合物の順に積層することが好ましい。このよ
うな積層順については、電子注入輸送層を2層以上設け
るときも同様である。
【0085】ホール注入輸送層、発光層および電子注入
輸送層の形成には、均質な薄膜が形成できることから、
真空蒸着法を用いることが好ましい。真空蒸着法を用い
た場合、アモルファス状態または結晶粒径が0.1μm
以下の均質な薄膜が得られる。結晶粒径が0.1μm を
超えていると、不均一な発光となり、素子の駆動電圧を
高くしなければならなくなり、ホールの注入効率も著し
く低下する。
【0086】真空蒸着の条件は特に限定されないが、1
-4Pa以下の真空度とし、蒸着速度は0.01〜1nm/
sec 程度とすることが好ましい。また、真空中で連続し
て各層を形成することが好ましい。真空中で連続して形
成すれば、各層の界面に不純物が吸着することを防げる
ため、高特性が得られる。また、素子の駆動電圧を低く
したり、ダークスポットの発生・成長を抑制したりする
ことができる。
【0087】これら各層の形成に真空蒸着法を用いる場
合において、1層に複数の化合物を含有させる場合、化
合物を入れた各ボートを個別に温度制御して共蒸着する
ことが好ましい。
【0088】本発明では、各発光単位は内部で直列に接
続される。このため、各発光単位の発光を電気的に調整
することは困難である。通常、得られる発光色は白色ま
たは各発光単位の発光輝度を調製することにより複合さ
れた単一の発光色となる。従って、フルカラーやその一
部において任意の発光色を得ようとする場合、カラーフ
ィルターを用いて発光色を調整するとよい。
【0089】この場合、基板に色フィルター膜や蛍光性
物質を含む色変換膜、あるいは誘電体反射膜を用いて発
光色をコントロールしてもよい。
【0090】色フィルター膜には、液晶ディスプレイ等
で用いられているカラーフィルターを用いれば良いが、
有機EL素子の発光する光に合わせてカラーフィルター
の特性を調整し、取り出し効率・色純度を最適化すれば
よい。
【0091】また、EL素子材料や蛍光変換層が光吸収
するような短波長の外光をカットできるカラーフィルタ
ーを用いれば、素子の耐光性・表示のコントラストも向
上する。
【0092】また、誘電体多層膜のような光学薄膜を用
いてカラーフィルターの代わりにしても良い。
【0093】蛍光変換フィルター膜は、EL発光の光を
吸収し、蛍光変換膜中の蛍光体から光を放出させること
で、発光色の色変換を行うものであるが、組成として
は、バインダー、蛍光材料、光吸収材料の三つから形成
される。
【0094】蛍光材料は、基本的には蛍光量子収率が高
いものを用いれば良く、EL発光波長域に吸収が強いこ
とが望ましい。実際には、レーザー色素などが適してお
り、ローダミン系化合物・ペリレン系化合物・シアニン
系化合物・フタロシアニン系化合物(サブフタロシアニ
ン等も含む)ナフタロイミド系化合物・縮合環炭化水素
系化合物・縮合複素環系化合物・スチリル系化合物・ク
マリン系化合物等を用いればよい。
【0095】バインダーは、基本的に蛍光を消光しない
ような材料を選べば良く、フォトリソグラフィー・印刷
等で微細なパターニングが出来るようなものが好まし
い。また、基板上にホール注入電極と接する状態で形成
される場合、ITO、IZOの成膜時にダメージを受け
ないような材料が好ましい。
【0096】光吸収材料は、蛍光材料の光吸収が足りな
い場合に用いるが、必要のない場合は用いなくても良
い。また、光吸収材料は、蛍光性材料の蛍光を消光しな
いような材料を選べば良い。
【0097】さらに、素子の有機層や電極の酸化を防ぐ
ために、素子上に封止層を形成することが好ましい。封
止層は、湿気の侵入を防ぐために、接着性樹脂層を用い
て、封止板を接着し密封する。封止ガスは、Ar、H
e、N2 等の不活性ガス等が好ましい。また、この封止
ガスの水分含有量は、100ppm 以下、より好ましくは
10ppm 以下、特には1ppm 以下であることが好まし
い。この水分含有量に下限値は特にないが、通常0.1
ppm 程度である。
【0098】封止板の材料としては、好ましくは平板状
であって、ガラスや石英、樹脂等の透明ないし半透明材
料が挙げられるが、特にガラスが好ましい。このような
ガラス材として、コストの面からアルカリガラスが好ま
しいが、この他、ソーダ石灰ガラス、鉛アルカリガラ
ス、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラス、シリカ
ガラス等のガラス組成のものも好ましい。特に、ソーダ
ガラスで、表面処理の無いガラス材が安価に使用でき、
好ましい。封止板としては、ガラス板以外にも、金属
板、プラスチック板等を用いることもできる。
【0099】封止板は、スペーサーを用いて高さを調整
し、所望の高さに保持してもよい。スペーサーの材料と
しては、樹脂ビーズ、シリカビーズ、ガラスビーズ、ガ
ラスファイバー等が挙げられ、特にガラスビーズ等が好
ましい。スペーサーは、通常、粒径の揃った粒状物であ
るが、その形状は特に限定されるものではなく、スペー
サーとしての機能に支障のないものであれば種々の形状
であってもよい。その大きさとしては、円換算の直径が
1〜20μm 、より好ましくは1〜10μm 、特に2〜
8μm が好ましい。このような直径のものは、粒長10
0μm 以下程度であることが好ましく、その下限は特に
規制されるものではないが、通常直径と同程度以上であ
る。
【0100】なお、封止板に凹部を形成した場合には、
スペーサーは使用しても、使用しなくてもよい。使用す
る場合の好ましい大きさとしては、前記範囲でよいが、
特に2〜8μm の範囲が好ましい。
【0101】スペーサーは、予め封止用接着剤中に混入
されていても、接着時に混入してもよい。封止用接着剤
中におけるスペーサーの含有量は、好ましくは0.01
〜30wt%、より好ましくは0.1〜5wt%である。
【0102】接着剤としては、安定した接着強度が保
て、気密性が良好なものであれば特に限定されるもので
はないが、カチオン硬化タイプの紫外線硬化型エポキシ
樹脂接着剤を用いることが好ましい。
【0103】基板材料としては特に限定するものではな
く、積層する有機EL構造体の電極の材質等により適宜
決めることができ、例えば、Al等の金属材料や、ガラ
ス、石英や樹脂等の透明ないし半透明材料、あるいは不
透明であってもよく、この場合はガラス等のほか、アル
ミナ等のセラミックス、ステンレス等の金属シートに表
面酸化などの絶縁処理を施したもの、フェノール樹脂等
の熱硬化性樹脂、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂な
どを用いることができる。本発明の有機EL表示装置
は、通常、パルス駆動、直流駆動され、交流駆動とする
こともできる。駆動電圧は、通常、2〜30V程度であ
る。
【0104】
【実施例】次に、図を参照しつつ本発明の好ましい実施
例について説明する。 <実施例1>先ず、図4、図5に示すように第1の電極
2としてITO(錫ドープ酸化インジウム)をスパッタ
法で100nm成膜した。ここで図4は平面図、図5は図
4のA−A’断面矢視図である。ITOはストライプパ
ターンとなるようにフォトリソ法でパターニングした。
エッチングはHCl:HNO3 :H2O=6:1:19
の混合比のエッチング液で行った。レジストを剥離する
と図4に示すようなパターンが形成された。
【0105】次いで、図6、図7に示すように、常圧C
VD法でSiO2 の絶縁層6を300nm成膜した。ここ
で図6は平面図、図7は図6のA−A’断面矢視図であ
る。次いで、スパッタ法により電極構造の基部7aとし
てAlを1μm の厚さに成膜した。さらに続けてオーバ
ーハング部7bとして、やはりスパッタ法でCrを20
0nmの厚さに成膜した。
【0106】さらに、図8〜図10に示すように、オー
バーハング部7b、基部7a、絶縁層6をパターニング
した。ここで図8は平面図、図9は図8のA−A’断面
矢視図、図10は図8のB−B’断面矢視図である。す
なわち、フォトリソ法で、・電極構造のレジストパター
ンを形成し、硝酸セリウムアンモニウム水溶液でCrを
エッチングし、引き続きAlをリン酸、硝酸、酢酸混合
のエッチング液でエッチングした。このとき、充分にA
lをオーバーエッチングすることで、Alの基部に対す
るCrのオーバーハングが1〜2μm 程度になった。
【0107】さらに、図11〜図13に示すように、素
子分離構造として、素子分離構造体8を形成した。ここ
で図11は平面図、図12は図11のA−A’断面矢視
図、図13は図11のB−B’断面矢視図である。すな
わち、ポリイミドを2μm の厚さに塗布し、続けてオー
バーハング部となるポジレジスト層を3μm の厚さに塗
布し、露光し、現像して素子分離構造体を得た。
【0108】発光層を含む有機層3aを蒸着法にて成膜
した。まず、ホール注入層及びホール輸送層として、
N,N´−ビス(m−メチルフェニル)−N,N´−ジ
フェニル−1,1´−ビフェニル−4,4´−ジアミン
(N,N'-bis(m-methyl phenyl)-N,N'-diphenyl-1,1'-b
iphenyl-4,4'-diamine以下TPDと略す)を、発光層兼
電子輸送層としてトリス(8−ヒドロキシキノリン)ア
ルミニウム(以下Alq3 と略す)を基板を回転させ、
成膜した。その際に、Alq3 中にルブレンを5wt%の
濃度でドーピングした。さらに、銅フタロシアニンを引
き続き成膜した。膜厚はそれぞれ、50nm、50nm、5
0nmとした。
【0109】次いで、中間電極4として、ITO(錫ド
ープ酸化インジウム)をスパッタ法で10nm成膜した。
【0110】さらに、発光層を含む有機層3bを蒸着法
にて成膜した。まず、ホール注入層として、ポリ(チオ
フェン−2,5−ジイル)を10nm、ホール輸送層兼発
光層として、4,4−ビス〔(1,1,2−トリフェニ
ル)エテニル〕ビフェニルを50nm、電子輸送層として
Alq3 を10nm、それぞれ基板を回転させ、成膜し
た。
【0111】その後、真空を破らずに連続して第2の電
極5としてMg/Ag(Ag:10wt%)合金をスパッ
タ法にて成膜した。膜厚は200nmにした。第2の電極
は圧力10Paにて成膜し、成膜された第2の電極が充分
に基部7bに到達するようにした。こうすることで、第
2の電極は電極構造体と電気的に接続された。
【0112】得られた構成素子は、図1に示すように、
中間電極4であるITO薄膜が電気的に浮遊した状態と
なっていた。また、各電極構造7で挟まれた部分の構成
素子は、それぞれ独立してマトリクス構造を形成してい
ることが確認された。この構成素子に第1の電極である
ITOと電極構造体の基部7bとを介して、所定の電圧
を印加し、10mA/cm2 の電流密度で駆動したところ、
基板側から各構成素子の発光を混合した発光色である、
概ね白色の発光が観察された。
【0113】<実施例2>実施例1において、図14に
示すように、ガラス基板上に溝構造11を形成するため
の下地層9として常圧CVD法でSiO2 を0.9μm
成膜した。なお、図14は、図8の断面B−B’矢視図
である。次いで、フォトリソグラフィーでライン幅14
5μm 、ギャップ幅3μm のストライプ状のレジストパ
ターンを設け、SiO2 をRIE(Reactive Ion Etchi
ng)法で約0.9μm エッチングした。エッチング条件
はRFパワー2 W/cm2 、CF4 =80sccm、ガス圧1
00mTorr(13.3Pa)、で行った。さらに、レジス
トもエッチングされやすい条件〔RFパワー2 W/cm
2 、CF4 /O2 =70/30sccm、ガス圧100 mTo
rr(13.3Pa)〕でエッチングを行った。溝の深さ
は、後に成膜される発光層を含む有機層3a,3bと第
2の電極層5の膜厚の合計の3倍程度とした。なお、溝
の開口部分をテーパー状に形成すると第1の電極の段切
れや、電流集中を防止することができる。
【0114】次に、第1の電極2としてITO(錫ドー
プ酸化インジウム)をスパッタ法で100nm成膜した。
一般的にスパッタ法では段差被覆性の良い条件で成膜す
ることが可能である。スパッタ成膜時のガス圧を0.3
Pa、スパッタターゲットと基板の間隔を120mmとする
ことで、溝構造11の中にもITOを成膜することがで
きた。ITOはSiO2 のストライプパターンと概ね直
交するようにフォトリソ法でパターニングした。エッチ
ングはHCl:HNO3 :H2O=6:1:19の混合
比のエッチング液で行った。レジストを剥離するとパタ
ーンが形成されていた。
【0115】次いで、常圧CVD法でSiO2 の絶縁層
6を0.3μm 成膜した。RFパワー2 W/cm2 、CF
4 /O2 =70/30sccm、ガス圧100 mTorr(1
3.3Pa)、RIE法にてエッチングを行い、レジスト
を剥離し、図14示すような絶縁層を得た。
【0116】その他は実施例1と同様にして有機層3
a、3b、および中間電極4を形成し、第2の電極とし
て、Mg/Ag合金(重量比10:1)を蒸着した。膜
厚は200nmにした。第2の電極の成膜は溝部分を完全
に覆わないように基板を回転させずに溝の延びる方向と
概ね直交する方向から斜方蒸着した。第2の電極6は、
溝構造11を挟んでストライプ状に、分離されて形成さ
れた。
【0117】得られた有機EL表示装置を実施例1と同
様に評価したところ、実施例1とほぼ同様な結果が得ら
れた。
【0118】<実施例3>実施例1において、図15,
図16に示すように、電極構造体7を形成した後、ポジ
レジストを2μm 塗布し、乾燥した。ここで、図15は
図8のA−A’断面矢視図、図16は図8のB−B’断
面矢視図である。さらに、図15、16に示すように、
基板面に垂直な方向21と、電極構造体が延びる方向と
概ね直交する方向22から露光した。次いで、これを現
像すると図17,図18に示すように、電極構造体7の
基部7bには、未露光部分にのみレジスト材12からな
る絶縁膜が形成された。
【0119】その他は実施例1と同様にして有機層3
a、3b、および中間電極4を形成し、第2の電極とし
て、Mg/Ag合金(重量比10:1)を蒸着した。膜
厚は200nmにした。第2の電極の成膜は溝部分を完全
に覆わないように基板を回転させずに電極構造体7の延
びる方向と概ね直交する方向であって、一方の電極構造
体7の陰の部分にも成膜されるよう斜方蒸着した。第2
の電極6は、電極構造の絶縁膜により分離されて形成さ
れた。
【0120】得られた有機EL表示装置を実施例1と同
様に評価したところ、実施例1とほぼ同様な結果が得ら
れた。
【0121】<実施例4>実施例1において、図19,
図20に示すように、電極構造体7を形成した後、絶縁
膜13としてSOG(spin-on-glass)膜を50nm成膜
した。ここで、図19は図8のA−A’断面矢視図、図
20は図8のB−B’断面矢視図である。次いで、図2
1、図22に示すように、ポジレジストを2μm 塗布
し、乾燥した。ここで、図21は図8のA−A’断面矢
視図、図22は図8のB−B’断面矢視図である。さら
に、図21,22に示すように、基板上にフォトマスク
26を配置し、基板面に垂直な方からマスク露光25し
た。さらに、これを現像し、SiO2 をエッチング処理
した。SiO2 のエッチングは市販のフッ酸水溶液を純
水で1/20に希釈した水溶液で10秒間処理すること
により行った。
【0122】エッチング処理後、レジスト材を除去する
と、図23〜25に示すように、露光部分にのみSiO
2 からなる絶縁膜13が形成された。ここで、図23は
平面図、図24は図23のA−A’断面矢視図、図25
は図23のB−B’断面矢視図である。
【0123】その他は実施例1と同様にして有機EL表
示装置を得た。得られた有機EL表示装置を実施例1と
同様に評価したところ、実施例1とほぼ同様な結果が得
られた。
【0124】以上の結果から明らかなように、本発明に
より比較的簡単な工程で、多層構造(複数発光層を有
す)の有機EL表示装置を得ることができる。
【0125】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、より高い
自由度で製造でき、しかも広い発光波長領域を得ること
ができ、カラーディスプレイ等の複雑な積層構成とする
場合でも、配線数が少なく、製造工程が簡単になり、し
かも高輝度が得られる有機EL表示装置およびその製造
方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機EL表示装置の基本構成を示した
概略断面図である。
【図2】従来の有機EL表示装置の各構成単位の接続状
態を示した回路図である。
【図3】本発明の有機EL表示装置の各構成単位の接続
状態を示した回路図である。
【図4】本発明の実施例である有機EL表示装置の製造
工程を示した平面図で、第1の電極形成後の状態を示し
た図である。
【図5】本発明の実施例である有機EL表示装置の製造
工程を示した図で、図4のA−A’断面矢視図である。
【図6】本発明の実施例である有機EL表示装置の製造
工程を示した平面図で、電極構造の基部とオーバハング
部に相当する層を形成した状態を示した図である。
【図7】本発明の実施例である有機EL表示装置の製造
工程を示した図で、図6のA−A’断面矢視図である。
【図8】本発明の実施例である有機EL表示装置の製造
工程を示した平面図で、電極構造の基部とオーバハング
部をパターニングし、かつ絶縁層もパターニングした状
態を示した図である。
【図9】本発明の実施例である有機EL表示装置の製造
工程を示した図で、図8のA−A’断面矢視図である。
【図10】本発明の実施例である有機EL表示装置の製
造工程を示した図で、図8のB−B’断面矢視図であ
る。
【図11】本発明の実施例である有機EL表示装置の製
造工程を示した平面図で、電極構造形成後、素子分離構
造体を形成した状態を示した図である。
【図12】本発明の実施例である有機EL表示装置の製
造工程を示した図で、図11のA−A’断面矢視図であ
る。
【図13】本発明の実施例である有機EL表示装置の製
造工程を示した図で、図11のB−B’断面矢視図であ
る。
【図14】本発明の実施例である有機EL表示装置の製
造工程を示した断面図で、素子分離構造としての溝構造
を形成し、電極構造を形成した状態を示した図である。
【図15】本発明の実施例である有機EL表示装置の製
造工程を示した図で、電極構造形成後、フォトレジスト
層を形成した状態を示した、図8のA−A’断面矢視図
である。
【図16】本発明の実施例である有機EL表示装置の製
造工程を示した図で、電極構造形成後、フォトレジスト
層を形成した状態を示した、図8のB−B’断面矢視図
である。
【図17】本発明の実施例である有機EL表示装置の製
造工程を示した図で、フォトレジスト層を形成した後、
これを現像した状態を示した状態を示した、図8のA−
A’断面矢視図である。
【図18】本発明の実施例である有機EL表示装置の製
造工程を示した図で、フォトレジスト層を形成した後、
これを現像した状態を示した状態を示した、図8のB−
B’断面矢視図である。
【図19】本発明の実施例である有機EL表示装置の製
造工程を示した図で、電極構造形成後、絶縁膜を形成し
た状態を示した、図8のA−A’断面矢視図である。
【図20】本発明の実施例である有機EL表示装置の製
造工程を示した図で、電極構造形成後、絶縁膜を形成し
た状態を示した、図8のB−B’断面矢視図である。
【図21】本発明の実施例である有機EL表示装置の製
造工程を示した図で、絶縁膜を形成し、さらにフォトレ
ジスト層を形成して露光した状態を示した、図8のA−
A’断面矢視図である。
【図22】本発明の実施例である有機EL表示装置の製
造工程を示した図で、絶縁膜を形成し、さらにフォトレ
ジスト層を形成して露光した状態を示した、図8のB−
B’断面矢視図である。
【図23】本発明の実施例である有機EL表示装置の製
造工程を示した平面図で、露光後現像した状態を示した
図である。
【図24】本発明の実施例である有機EL表示装置の製
造工程を示した図で、図23のA−A’断面矢視図であ
る。
【図25】本発明の実施例である有機EL表示装置の製
造工程を示した図で、図23のB−B’断面矢視図であ
る。
【図26】従来の有機EL表示装置の一例を示した断面
図である。
【符号の説明】
1 基板 2 第1の電極 3a,3b 有機層 4 中間電極 5 第2の電極 6 絶縁層 7 電極構造体

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に少なくとも第1の電極と、それ
    ぞれ発光機能を有する層を含有する2種以上の有機層
    と、第2の電極とを順次有し、 前記有機層の間には、電気的に浮遊している中間電極を
    有する構成素子の集合体である有機EL表示装置。
  2. 【請求項2】 さらに基板面と平行な方向に突出したオ
    ーバーハング部と、導電性を有する基部とを有する電極
    構造体を有し、 前記構成素子はこの電極構造体の間に形成されていて、 この電極構造体の基部と、前記第2の電極とが電気的に
    接続されている請求項1の有機EL表示装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の電極と第2の電極とは、マト
    リクス構造を形成している請求項1または2の有機EL
    表示装置。
  4. 【請求項4】 前記電極構造体は、絶縁層上に形成され
    ている請求項2または3のいずれかの有機EL表示装
    置。
  5. 【請求項5】 前記マトリクス構造は、少なくとも第1
    の電極から形成されている行または列要素と、第2の電
    極および電極構造体から形成されている列または行要素
    で形成されている請求項3または4のいずれかの有機E
    L表示装置。
  6. 【請求項6】 さらに、構成素子を分離する素子分離構
    造を有する請求項1〜5のいずれかの有機EL表示装
    置。
  7. 【請求項7】 前記素子分離構造は、基板面と平行な方
    向に突出したオーバーハング部と、絶縁性を有する基部
    とを有する素子分離構造体である請求項6の有機EL表
    示装置。
  8. 【請求項8】 前記素子分離構造は、基板または基板上
    の絶縁性を有する下地層に形成されている溝構造である
    請求項6の有機EL表示装置。
  9. 【請求項9】 前記素子分離構造は、前記電極構造体の
    一部に形成されている絶縁膜である請求項6の有機EL
    表示装置。
  10. 【請求項10】 前記有機層は、それぞれ異なった波長
    の発光機能を有する請求項1〜9のいずれかの有機EL
    表示装置。
  11. 【請求項11】 前記中間電極の膜厚は、1〜50nmで
    ある請求項1〜10のいずれかの有機EL表示装置。
  12. 【請求項12】 少なくとも基板上に第1の電極を形成
    し、 絶縁層を形成した後、さらに基板面と平行な方向に突出
    したオーバーハング部と、導電性を有する基部とを有す
    る電極構造体を形成し、 それぞれ発光機能を有する層を含有する2種以上の有機
    層と、この有機層と有機層との間には、電気的に浮遊し
    ている中間電極を形成し、 次いで第2の電極を順次形成する有機EL表示装置の製
    造方法。
  13. 【請求項13】 前記第1の電極形成前、または電極構
    造体を形成した後、素子分離構造を形成する請求項12
    の有機EL表示装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記中間電極を段差被覆性の低い方法
    で成膜し、前記有機層、および第2の電極を中間電極よ
    りも段差被覆性の高い方法で成膜する請求項13の有機
    EL表示装置の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記素子分離構造は、基板上に絶縁膜
    を形成した後、素子分離構造体を形成する請求項13ま
    たは14の有機EL表示装置の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記素子分離構造は、基板または基板
    上の絶縁性を有する下地層に溝構造を形成する請求項1
    3または14の有機EL表示装置の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記素子分離構造は、少なくとも前記
    電極構造体の一部に絶縁膜を形成する請求項13または
    14の有機EL表示装置の製造方法。
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