JPH11329680A - 発熱体及びその製造方法 - Google Patents

発熱体及びその製造方法

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JPH11329680A
JPH11329680A JP12887298A JP12887298A JPH11329680A JP H11329680 A JPH11329680 A JP H11329680A JP 12887298 A JP12887298 A JP 12887298A JP 12887298 A JP12887298 A JP 12887298A JP H11329680 A JPH11329680 A JP H11329680A
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JP
Japan
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insulating layer
insulation layer
ceramic
heating element
layer
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JP12887298A
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English (en)
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Shizuo Maruyama
静夫 丸山
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高度の温度分布制御を容易に実現させること
ができ、高速の温度変化に対しても充分その特性を損な
うことなくしかも少ない消費電力で作動させることので
きる発熱体及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 非脆性材料からなる板状構造体1表面に
膜状に発熱部が被覆される発熱体において、板状構造体
表面にセラミックス中間絶縁層3、導電性発熱配線膜
2、セラミックス表面絶縁層4が層状に互いに密着した
状態で構成されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は平板型画像形成装置
の製造に用いる、均一な面内温度分布を持ち、急激な温
度変化に耐え、しかも、消費電力の少ない比較的高温用
発熱体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】平板型画像形成装置は一般に青板と呼ば
れるソーダ、ライム系シリケートガラスを用いて電子放
出基板や発光部基板を作製し、これをフリットと呼ばれ
る低温溶融性ガラスを主体とした無機接着剤を用いて組
立を行いリークの無い真空容器化する必用がある。この
フリットを用いた封着、封止作業は400℃以上の高温
を必用とするが、通常このような高温下における封着、
封止作業は炉中、もしくは、上下のヒーターブロックを
用いて行っている(例えば特開平2−301035)。
【0003】SCEと呼ばれる電子放出素子を用いた平
板型画像形成装置(以下SCEディスプレーと記す)も
一般に青板と呼ばれるソーダ、ライム系シリケートガラ
スを用いて電子放出基板や発光部基板を作製し、これを
フリットと呼ばれる低温溶融性ガラスを主体とした無機
接着剤を用いて組立を行いリークの無い真空容器化する
必用がある。このフリットを用いた封着、封止作業は4
00℃以上の高温を必用とする。ところで、SCEディ
スプレーは電子放出素子と発光蛍光面とを20〜50μ
mの精度で位置合わせを保証しつつ封着、封止作業を行
わなければならない。しかし、SCEディスプレーの電
子放出部基板や発光部基板に使用される青板ガラスは熱
膨張係数がおよそ1×10-5/℃あるため、昇降温時を
含む、フリットを用いた封着、封止工程において温度分
布による位置ずれが問題となる。
【0004】これに対して、特開平2−301035に
提案されるような面方向の温度制御可能なヒーターブロ
ックは、比較的小さなガラスパネルの昇温時の温度分布
制御には好適であるが、熱容量が大きくなるために大面
積パネルの温度分布維持が困難となり、さらに消費電力
が大きくなるばかりでなく温度分布を制御しながら短時
間に冷却することが困難である、といった欠点がある。
【0005】これに対して、特開平2−309588に
提案される、発熱体をセラミックスで被覆した金属構造
物で挟み込んだ構造のヒーターは、ヒーター自身の熱容
量が小さくて済むので高速の昇降温が可能であり、しか
も省エネルギータイプであるが、発熱体と金属構造物と
の接触状態が一様にならないので、面内の温度分布が均
一にならないといった欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の問題点
を解決した新規の発熱体及びその製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的は以下の手段
によって達成される。
【0008】すなわち、本発明は非脆性材料からなる板
状構造体表面に膜状に発熱部が被覆される発熱体におい
て、板状構造体表面にセラミックス中間絶縁層、導電性
発熱配線膜、セラミックス表面絶縁層が層状に互いに密
着した状態で構成されていることを特徴とする発熱体を
提案するものであり、前記導電性発熱配線膜が箔からな
り、箔と板状構造体とのセラミックス中間絶縁層とを耐
熱接着剤で密着接合させることを含む。
【0009】また本発明は導電性発熱配線膜を溶射によ
って形成することを特徴とする発熱体の製造方法を提案
するものであり、前記セラミックス中間絶縁層及びセラ
ミックス表面絶縁層を溶射によって形成することを含
む。
【0010】本発明によれば、発熱部から発生した熱が
均一に板状構造体に伝わるので発熱体の熱容量の大部分
を占める板状構造体の面内温度分布を極力小さくするこ
とができる。また、発熱部を支える構造体を薄くするこ
とができるので省エネルギータイプにすることができ
る。
【0011】また、導電性発熱配線膜である箔と中間絶
縁層との密着が良好となり、中間絶縁層と板状構造体と
の密着が良好となる。また、セラミックスは脆性かつ低
熱伝導率材料であるが、溶射によって板状構造体の上に
薄くかつ、強靱に絶縁層として形成することができるの
で耐熱絶縁機能を著しく高めることができる。さらに、
粉塵の発生も皆無なのでクリーンルームの中でも使用で
きる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照して更
に詳細に説明する。
【0013】図1は本発明の発熱体の一例を示す断面図
である。本発明の発熱体は図1に示すように金属等非脆
性材料からなる板状構造体1の下面側に酸化防止層6を
有し、板状構造体1の上面側にセラミックス中間絶縁層
3と接着層5を介して導電性発熱配線膜(発熱部)2か
らなるとセラミックス表面絶縁層4とを順次相互に密着
させてなるものである。
【0014】非脆性材料からなる板状構造体1の材料と
しては、SUS等の金属が挙げられる。
【0015】また酸化防止層6の材料としてはアルミニ
ウム(Al)等が挙げられ、中間絶縁層3と表面絶縁層
4の材料としてはアルミナ(Al23 )が挙げられ
る。
【0016】中間絶縁層3及び表面絶縁層4はいずれも
溶射処理によって形成する。
【0017】また発熱部2として用いられる導電性発熱
配線膜の材料としてはニクロム箔等が挙げられる。膜の
形成は溶射処理によって行うのが好ましい。
【0018】更に中間絶縁層3と発熱部2との接着剤と
しては水溶性アルミナ系セラミックボンド等耐熱性接着
剤が好適に用いられる。
【0019】
【実施例】(実施例1)本発明では板状構造体に500
mm×500mm×厚み10mmのSUS304を、絶
縁層材料にアルミナ(Al23 )を、発熱部材料に幅
5mm、厚さ50μmのニクロム箔を、セラミックス中
間絶縁層3とニクロム箔の接着剤に水溶性アルミナ系セ
ラミックボンドを用いた。図1は本実施例発熱体の部分
断面模式図である。
【0020】板状構造体1と発熱部である導電性発熱配
線膜2との絶縁層であるセラミックス中間絶縁層3、お
よび、セラミックス表面絶縁層4は溶射によって形成さ
れた厚さ約150μmのアルミナからなっている。作製
手順としては、まず、板状構造体1の表面にセラミック
ス中間絶縁層3を溶射処理によって形成し、その上面に
水溶性アルミナ系セラミックボンドを用いたニクロム箔
を接着して導電性発熱配線膜(発熱部)2を形成した。
その後、約20時間室温空気中に放置し接着剤を予備乾
燥させた後、乾燥炉内において約200℃の温度で2時
間放置し、接着剤中の水分を完全に除いた。さらにその
後発熱部の上面にアルミナを溶射コートしセラミックス
表面絶縁層4を形成した。また、板状構造体の下面には
構造体の酸化を防止するためアルミニウムの酸化防止層
6を溶射処理によって形成した。
【0021】また、発熱部は5つのブロックに分けて板
状構造体上の発熱分布が一様になるように配列し、それ
ぞれのブロックを図示されていないコントローラーによ
って別々に制御を行った。図2は本実施例発熱体の発熱
部各ブロックの配置を示す模式図である。本実施例では
各発熱ブロック7の出力を200ボルト/400ワッ
ト、発熱体全体の出力を2キロワットとした。
【0022】このようにして作製された発熱体を10℃
/分で昇温し、その後500℃で保温する条件下で市販
のプログラムコントローラーを用いて加熱した。その結
果全運転領域において±5℃(10℃レンジ)内の温度
分布に押さえることができた。図3はこのときの発熱体
中央部と周辺部の温度変化の様子を示す。
【0023】(実施例2)本発明では板状構造体に50
0mm×500mm×厚み10mmのSUS304を、
絶縁層材料にアルミナ(Al23 )を、発熱部材料に
溶射処理によって作製したニクロムを用いた。図4は本
実施例発熱体の部分断面模式図である。
【0024】板状構造体1と発熱部2との絶縁層である
セラミックス中間絶縁層3、および、セラミックス表面
絶縁層4は溶射によって形成された厚さ約150μmの
アルミナからなっている。作製手順としては、まず、板
状構造体1の表面にセラミックス中間絶縁層3を溶射処
理によって約300μmの厚さに形成し、その後このセ
ラミックス中間絶縁層を研削し、厚さ約150μm、表
面荒さ#1000に仕上げた。さらにこのセラミックス
中間絶縁層3の上にニクロム配線を溶射によって約15
0μmの厚さで形成した後さらに研削加工によってニク
ロム配線部の厚さを約50μmまで落とした。その後、
約20時間室温空気中に放置し接着剤を予備乾燥させた
後、乾燥炉内において約200℃の温度さらにその後発
熱部の上面にアルミナを溶射コートし、セラミックス表
面絶縁層4を形成した。また、板状構造体の下面には構
造体の酸化を防止するためアルミニウムの酸化防止層6
を溶射処理によって形成した。
【0025】発熱部は実施例1と同様5つのブロックに
分けて板状構造体上の発熱分布が一様になるように配列
し、それぞれのブロックを図示されていないコントロー
ラーによって別々に制御を行った。本実施例では各発熱
ブロック7の出力を200ボルト/400ワット、発熱
体全体の出力を2キロワットとした。
【0026】このようにして作製された発熱体を10℃
/分で昇温し、その後500℃で保温する条件下で市販
のプログラムコントローラーを用いて加熱した。その結
果全運転領域において±2℃(4℃レンジ)内の温度分
布に押さえることができた。図5はこのときの発熱体中
央部と周辺部の温度変化の様子を示す。
【0027】なお、上記実施例では、発熱体を構成する
層が板状構造体上に1層だけ形成した例について述べた
が、これに限定されない。例えば、図1において表面絶
縁層の上にさらに発熱層および表面絶縁層を形成して2
層構造としても差しつかえない。
【0028】上記実施例では、発熱体を構成する層が板
状構造体の片面にのみ形成した例について述べたが、こ
れに限定されない。例えば板状構造体上下両面に絶縁層
を含む発熱部を形成することは何ら差しつかえなく、こ
のとき各面の発熱配線のパターンを異なったものとする
ことも何ら差しつかえない。
【0029】上記実施例では、板状構造体の材質にSU
S304を、絶縁層の材質にアルミナを、発熱部の材質
にニクロムを用いた場合について述べたが、これに限定
されるものではなく、例えば絶縁層の材質にTiO2
どを用いても良い。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明による発熱体は高
度の温度分布制御を容易に実現させることができ、しか
も、高速の温度変化に対しても充分その特性を損なうこ
とがなく、しかも少ない消費電力で作動させることがで
きるので、高温下での高度な位置制御を必要とする平面
ディスプレーなどの封着、組立作業用に最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係わる発熱体の断面模式
図である。
【図2】本発明の第1実施例に係わる発熱体の発熱部各
ブロックの配置を示す模式図である。
【図3】本発明の第1実施例に係わる図1および図2に
示す発熱体による時間と温度との関係を示す特性図であ
り、高温が発熱体中央部、低温が発熱体周辺部を示す。
【図4】本発明の第2実施例に係わる発熱体の断面模式
図である。
【図5】本発明の第2実施例に係わる図4および図2に
示す発熱体による時間と温度との関係を示す特性図であ
り、高温が発熱体中央部、低温が発熱体周辺部を示す。
【符号の説明】
1 板状構造体 2 導電性発熱配線膜(発熱部) 3 セラミックス中間絶縁層 4 セラミックス表面絶縁層 5 発熱部と中間絶縁層の接着層 6 板状構造体酸化防止層 7 発熱ブロック

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非脆性材料からなる板状構造体表面に膜
    状に発熱部が被覆される発熱体において、板状構造体表
    面にセラミックス中間絶縁層、導電性発熱配線膜、セラ
    ミックス表面絶縁層が層状に互いに密着した状態で構成
    されていることを特徴とする発熱体。
  2. 【請求項2】 前記導電性発熱配線膜が箔からなり、箔
    と板状構造体とのセラミックス中間絶縁層とを耐熱接着
    剤で密着接合させる請求項1に記載の発熱体。
  3. 【請求項3】 前記導電性発熱配線膜を溶射によって形
    成することを特徴とする発熱体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記セラミックス中間絶縁層及びセラミ
    ックス表面絶縁層を溶射によって形成する請求項3に記
    載の発熱体の製造方法。
JP12887298A 1998-05-12 1998-05-12 発熱体及びその製造方法 Pending JPH11329680A (ja)

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