JPH1081571A - 大型基板熱処理用セッタの製造方法 - Google Patents
大型基板熱処理用セッタの製造方法Info
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- JPH1081571A JPH1081571A JP8231589A JP23158996A JPH1081571A JP H1081571 A JPH1081571 A JP H1081571A JP 8231589 A JP8231589 A JP 8231589A JP 23158996 A JP23158996 A JP 23158996A JP H1081571 A JPH1081571 A JP H1081571A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】高い平面度の載置面を有する大型基板熱処理用
セッタを容易に製造する方法を提供する。 【解決手段】アタッチメント載置工程において、所定の
平面度の定盤34上に一様な高さの複数のアタッチメン
ト16が配置され、接合工程において、セッタベース1
2がそのアタッチメント16の上側から定盤34に略平
行に載置されて相互に接合されることにより、セッタが
製造される。そのため、そのセッタは、セッタベース1
2上に接合された複数のアタッチメント16の先端面1
8によって、基板の載置面が構成されるが、複数のアタ
ッチメント16は、その先端面18が所定の平面度の定
盤34上に揃った状態でセッタベース12に接合される
と共に、その高さの僅かなばらつきやセッタベース12
のうねりは、接着剤38の厚さの変化によって吸収され
ることから、その載置面は定盤34と同様な平面度を備
えることとなる。
セッタを容易に製造する方法を提供する。 【解決手段】アタッチメント載置工程において、所定の
平面度の定盤34上に一様な高さの複数のアタッチメン
ト16が配置され、接合工程において、セッタベース1
2がそのアタッチメント16の上側から定盤34に略平
行に載置されて相互に接合されることにより、セッタが
製造される。そのため、そのセッタは、セッタベース1
2上に接合された複数のアタッチメント16の先端面1
8によって、基板の載置面が構成されるが、複数のアタ
ッチメント16は、その先端面18が所定の平面度の定
盤34上に揃った状態でセッタベース12に接合される
と共に、その高さの僅かなばらつきやセッタベース12
のうねりは、接着剤38の厚さの変化によって吸収され
ることから、その載置面は定盤34と同様な平面度を備
えることとなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大型基板に熱処理
を施すに際して、その大型基板を載置するためのセッタ
の製造方法に関する。
を施すに際して、その大型基板を載置するためのセッタ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ソーダライムガラスに代表されるガラス
製基板、アルミナに代表されるセラミックス基板、或い
はホウロウ基板の上に、金属或いは非金属の無機材料を
ガラスボンド成分の溶融や、材料自体の軟化、溶融、或
いは焼結により、所定の機能を生じる膜が固着されたり
するような膜形成素材を含む基板、或いは、透明電極に
代表されるように熱処理した基板にCVD等の方法で膜
形成する基板が知られている。例えば、螢光表示管用基
板、プラズマディスプレイパネル用基板、プラズマアド
レス液晶表示装置のプラズマスイッチング基板、フィー
ルドエミッション表示装置用基板などの表示デバイス用
基板、厚膜配線基板、或いはサーマルプリンターヘッド
やイメージセンサ等の電子デバイス用基板がそれであ
る。このような電子デバイス用基板には、一般に、基板
自体のアニールのためやガラス素材を結合剤として応用
した機能材料の膜形成のために、500 乃至650(℃) 程度
の熱処理が施され、ガラスを含むセラミック基板におい
ては、CVDに先立つ基板自体のアニール、ガラス素材
を結合剤として応用した機能材料の膜形成、或いは金属
材料自体の界面の溶融を応用した機能材料の膜形成、更
には2枚の基板相互の封着のために、例えば500 乃至90
0(℃) 程度の熱処理が施される。また、膜形成素材が厚
膜印刷等によって形成される場合には、溶剤を除去する
ためにそれらの高温の熱処理に先立って例えば100 乃至
200(℃) 程度の乾燥処理が施される。本願において『熱
処理』は、このような乾燥処理を含むものである。
製基板、アルミナに代表されるセラミックス基板、或い
はホウロウ基板の上に、金属或いは非金属の無機材料を
ガラスボンド成分の溶融や、材料自体の軟化、溶融、或
いは焼結により、所定の機能を生じる膜が固着されたり
するような膜形成素材を含む基板、或いは、透明電極に
代表されるように熱処理した基板にCVD等の方法で膜
形成する基板が知られている。例えば、螢光表示管用基
板、プラズマディスプレイパネル用基板、プラズマアド
レス液晶表示装置のプラズマスイッチング基板、フィー
ルドエミッション表示装置用基板などの表示デバイス用
基板、厚膜配線基板、或いはサーマルプリンターヘッド
やイメージセンサ等の電子デバイス用基板がそれであ
る。このような電子デバイス用基板には、一般に、基板
自体のアニールのためやガラス素材を結合剤として応用
した機能材料の膜形成のために、500 乃至650(℃) 程度
の熱処理が施され、ガラスを含むセラミック基板におい
ては、CVDに先立つ基板自体のアニール、ガラス素材
を結合剤として応用した機能材料の膜形成、或いは金属
材料自体の界面の溶融を応用した機能材料の膜形成、更
には2枚の基板相互の封着のために、例えば500 乃至90
0(℃) 程度の熱処理が施される。また、膜形成素材が厚
膜印刷等によって形成される場合には、溶剤を除去する
ためにそれらの高温の熱処理に先立って例えば100 乃至
200(℃) 程度の乾燥処理が施される。本願において『熱
処理』は、このような乾燥処理を含むものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年では、
上記ような基板は、その表面にパターニング形成される
導体、抵抗、誘電体などの多層化および細密化が図られ
ると共に、特に、上記表示デバイス用基板では表示面積
の大型化に伴って比較的大きな寸法に亘って細密にパタ
ーン形成することが要求される。しかしながら、これら
の基板においては、その製造過程において基板の反りや
汚れ、局部的な凹み等が生じ、或いはこれらによって形
成された膜が部分的に変形、変質、或いは傷つけられる
と基板の所望の機能が得られなくなる。このような問題
は、多くは熱処理過程において発生するが、パターンが
細密化する程、また、基板が大型化する程、膜の部分的
な不良が発生し易くなることから顕著となり、製品歩留
りを加速度的に低下させる。しかも、表示デバイス用基
板では、基板に反りが生じると表示面が湾曲させられ、
或いは表示のために必要な密閉容器が形成できなくなる
という問題もある。
上記ような基板は、その表面にパターニング形成される
導体、抵抗、誘電体などの多層化および細密化が図られ
ると共に、特に、上記表示デバイス用基板では表示面積
の大型化に伴って比較的大きな寸法に亘って細密にパタ
ーン形成することが要求される。しかしながら、これら
の基板においては、その製造過程において基板の反りや
汚れ、局部的な凹み等が生じ、或いはこれらによって形
成された膜が部分的に変形、変質、或いは傷つけられる
と基板の所望の機能が得られなくなる。このような問題
は、多くは熱処理過程において発生するが、パターンが
細密化する程、また、基板が大型化する程、膜の部分的
な不良が発生し易くなることから顕著となり、製品歩留
りを加速度的に低下させる。しかも、表示デバイス用基
板では、基板に反りが生じると表示面が湾曲させられ、
或いは表示のために必要な密閉容器が形成できなくなる
という問題もある。
【0004】そのため、一般に、基板に熱処理を施すに
際しては、基板が汚染源である熱処理炉内面(ベルトや
ローラ等の搬送部材表面を含む)に接触することを防止
して汚れを抑制すると共に、反りや局部的な凹み等の発
生を抑制する目的で、結晶化ガラス等の耐熱ガラスを含
むセラミックスから成り、高い平坦度の載置面を備えた
セッタのその載置面上に基板が載置される。高い平坦度
を備えて且つ熱処理によって変形し難いセッタ上に載置
されることにより、基板の熱処理温度がその歪点を越え
る場合にも、軟化させられた基板がセッタの表面形状に
倣わされて、基板の反りや局部的な凹みの発生が抑制さ
れるのである。なお、『平坦度』とは、JIS R 3202に規
定される『反り』と同義であって、単位長さ当たりの反
りの大きさを百分率で表したものである。
際しては、基板が汚染源である熱処理炉内面(ベルトや
ローラ等の搬送部材表面を含む)に接触することを防止
して汚れを抑制すると共に、反りや局部的な凹み等の発
生を抑制する目的で、結晶化ガラス等の耐熱ガラスを含
むセラミックスから成り、高い平坦度の載置面を備えた
セッタのその載置面上に基板が載置される。高い平坦度
を備えて且つ熱処理によって変形し難いセッタ上に載置
されることにより、基板の熱処理温度がその歪点を越え
る場合にも、軟化させられた基板がセッタの表面形状に
倣わされて、基板の反りや局部的な凹みの発生が抑制さ
れるのである。なお、『平坦度』とは、JIS R 3202に規
定される『反り』と同義であって、単位長さ当たりの反
りの大きさを百分率で表したものである。
【0005】従来、基板の熱処理に用いられるセッタ
は、例えば引出し法等で成形された所定厚さの耐熱ガラ
ス板を所定の寸法に切断し、更に、載置面の所望の平坦
度が得られるまで研磨加工することにより製造されてい
た。このとき、研磨加工の際には加工圧力が高い程、載
置面となる表面或いはエッジに傷が生じ易く、また、内
部或いは表面に大きな歪が生じ易い。これらの傷は熱処
理の際に割れの原因となり、歪は熱処理の繰り返しによ
って解放されてうねり等の原因となる。しかも、結晶化
ガラス製セッタにあっては研磨面に結晶成長が起こり易
いことから基板に付着して歩留りを落とす原因ともな
る。これらのことから、PDP等の基板を熱処理するた
めのセッタの使用寿命を確保するためには、平坦な載置
面を形成する際の研磨加工圧力を極めて低くする必要が
ある。そのため、高い加工効率が得られないことから、
セッタの製造コスト中で研磨コストが大きな割合を占め
ると共に、セッタが大型となる程加工が困難となって、
例えば40インチ程度以上の大表示面のPDP用基板を熱
処理するためのセッタは、そのような低効率の研磨加工
によっても、十分な平坦度の載置面が得られないという
問題があった。
は、例えば引出し法等で成形された所定厚さの耐熱ガラ
ス板を所定の寸法に切断し、更に、載置面の所望の平坦
度が得られるまで研磨加工することにより製造されてい
た。このとき、研磨加工の際には加工圧力が高い程、載
置面となる表面或いはエッジに傷が生じ易く、また、内
部或いは表面に大きな歪が生じ易い。これらの傷は熱処
理の際に割れの原因となり、歪は熱処理の繰り返しによ
って解放されてうねり等の原因となる。しかも、結晶化
ガラス製セッタにあっては研磨面に結晶成長が起こり易
いことから基板に付着して歩留りを落とす原因ともな
る。これらのことから、PDP等の基板を熱処理するた
めのセッタの使用寿命を確保するためには、平坦な載置
面を形成する際の研磨加工圧力を極めて低くする必要が
ある。そのため、高い加工効率が得られないことから、
セッタの製造コスト中で研磨コストが大きな割合を占め
ると共に、セッタが大型となる程加工が困難となって、
例えば40インチ程度以上の大表示面のPDP用基板を熱
処理するためのセッタは、そのような低効率の研磨加工
によっても、十分な平坦度の載置面が得られないという
問題があった。
【0006】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、高い平坦度の載
置面を有する大型基板熱処理用セッタを容易に製造する
方法を提供することにある。
ものであり、その目的とするところは、高い平坦度の載
置面を有する大型基板熱処理用セッタを容易に製造する
方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
め、本発明の要旨とするところは、大型基板に熱処理を
施すに際して、その大型基板が載置される熱処理用セッ
タの製造方法であって、(a) 所定の平坦度を備えた平面
板上に略一様な高さの複数の支持部材を所定の面積割合
で配置する支持部材配置工程と、(b) セラミックスから
成る所定のセッタ用基板を、それら複数の支持部材の上
側から前記平面板に略平行となるように載置した状態
で、それら支持部材とセッタ用基板とを接着剤を介して
接合する接合工程とを、含むことにある。
め、本発明の要旨とするところは、大型基板に熱処理を
施すに際して、その大型基板が載置される熱処理用セッ
タの製造方法であって、(a) 所定の平坦度を備えた平面
板上に略一様な高さの複数の支持部材を所定の面積割合
で配置する支持部材配置工程と、(b) セラミックスから
成る所定のセッタ用基板を、それら複数の支持部材の上
側から前記平面板に略平行となるように載置した状態
で、それら支持部材とセッタ用基板とを接着剤を介して
接合する接合工程とを、含むことにある。
【0008】
【発明の効果】このようにすれば、支持部材配置工程に
おいて、所定の平坦度の平面板上に略一様な高さの複数
の支持部材が所定の分布に配置され、接合工程におい
て、セラミックスから成る所定のセッタ用基板がその支
持部材の上側から平面板に略平行に載置された状態で相
互に接合されることにより、大型基板熱処理用セッタが
製造される。そのため、そのセッタは、セッタ用基板上
に接合された複数の支持部材の先端面によって、基板が
載置される載置面が実質的に構成されるが、複数の支持
部材は、その先端面が所定の平坦度の平面板上に揃った
状態でセッタ用基板に接合されると共に、支持部材の高
さの僅かなばらつきやセッタ用基板のうねりは、それら
を相互に接合するための接着剤の厚さの変化によって吸
収されることから、その先端面によって構成される載置
面は、その所定の平坦度を備えることとなる。したがっ
て、セッタ用基板に高い平坦度を得るための研磨加工を
施す必要がないことから、高い平坦度の載置面を有する
大型基板熱処理用セッタが容易に得られるのである。
おいて、所定の平坦度の平面板上に略一様な高さの複数
の支持部材が所定の分布に配置され、接合工程におい
て、セラミックスから成る所定のセッタ用基板がその支
持部材の上側から平面板に略平行に載置された状態で相
互に接合されることにより、大型基板熱処理用セッタが
製造される。そのため、そのセッタは、セッタ用基板上
に接合された複数の支持部材の先端面によって、基板が
載置される載置面が実質的に構成されるが、複数の支持
部材は、その先端面が所定の平坦度の平面板上に揃った
状態でセッタ用基板に接合されると共に、支持部材の高
さの僅かなばらつきやセッタ用基板のうねりは、それら
を相互に接合するための接着剤の厚さの変化によって吸
収されることから、その先端面によって構成される載置
面は、その所定の平坦度を備えることとなる。したがっ
て、セッタ用基板に高い平坦度を得るための研磨加工を
施す必要がないことから、高い平坦度の載置面を有する
大型基板熱処理用セッタが容易に得られるのである。
【0009】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記セッタ用基
板の前記支持部材側の一面は、前記所定の平坦度よりは
低い第2の平坦度に研磨加工されているものである。こ
のようにすれば、支持部材の高さの僅かなばらつきとセ
ッタ用基板のうねりとに起因してそれらの間に生じる隙
間の大きさのばらつきが小さくなるため、支持部材を接
合するためにセッタ用基板との間に介在させられる接着
剤厚さのばらつきが可及的に小さくされる。そのため、
接合後に先端面によって構成される載置面が一層高い平
坦度に保たれることとなる。接着剤はその厚さが厚くな
る程弾性変形或いは塑性変形し易いことから、その厚さ
のばらつきが大きいと載置面の平坦度が低下させられる
のであるが、加工効率がそれ程低下しない範囲の研磨加
工によって、上記隙間のばらつきを十分に小さくできる
程度の平坦度が得られるのである。
板の前記支持部材側の一面は、前記所定の平坦度よりは
低い第2の平坦度に研磨加工されているものである。こ
のようにすれば、支持部材の高さの僅かなばらつきとセ
ッタ用基板のうねりとに起因してそれらの間に生じる隙
間の大きさのばらつきが小さくなるため、支持部材を接
合するためにセッタ用基板との間に介在させられる接着
剤厚さのばらつきが可及的に小さくされる。そのため、
接合後に先端面によって構成される載置面が一層高い平
坦度に保たれることとなる。接着剤はその厚さが厚くな
る程弾性変形或いは塑性変形し易いことから、その厚さ
のばらつきが大きいと載置面の平坦度が低下させられる
のであるが、加工効率がそれ程低下しない範囲の研磨加
工によって、上記隙間のばらつきを十分に小さくできる
程度の平坦度が得られるのである。
【0010】また、好適には、前記支持部材は、一様な
高さに加工されたセラミックス或いは耐熱金属から成る
ものである。このようにすれば、支持部材とセッタ用基
板との間に形成される隙間のばらつきが一層小さくされ
ると共に、基板を熱処理する際にも変形し難く先端面の
高さのばらつきが生じ難いことから、一層高い平坦度が
維持されることとなる。
高さに加工されたセラミックス或いは耐熱金属から成る
ものである。このようにすれば、支持部材とセッタ用基
板との間に形成される隙間のばらつきが一層小さくされ
ると共に、基板を熱処理する際にも変形し難く先端面の
高さのばらつきが生じ難いことから、一層高い平坦度が
維持されることとなる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
参照して詳細に説明する。
参照して詳細に説明する。
【0012】図1(a) は、本発明の一実施例の製造方法
によって製造された大型基板熱処理用セッタ10の構成
を示す斜視図であり、図1(b) はそのセッタ10の正面
図である。セッタ10は、例えば40インチ程度以下の大
きさの表示面を備えるプラズマディスプレイパネルの前
面板或いは背面板用の基板等の表示デバイス用基板や、
電子デバイス用基板等を熱処理するに際して、その基板
を載置するものである。このセッタ10は、例えば厚さ
が5 (mm)程度で1500×1000(mm)程度の大きさの平板状を
成すセッタベース12の一面14上に、例えば高さ10(m
m)程度、直径φ25(mm)程度の円柱状を成す多数のアタッ
チメント16が、例えば縦方向および横方向のピッチ
a、bがそれぞれ50(mm)程度となるように所定の面積割
合で接着剤38によって固着されて構成されている。本
実施例においては、セッタベース12がセッタ用基板
に、アタッチメント16が支持部材にそれぞれ相当す
る。なお、図1(a) においては、接着剤38が省略して
示されている。
によって製造された大型基板熱処理用セッタ10の構成
を示す斜視図であり、図1(b) はそのセッタ10の正面
図である。セッタ10は、例えば40インチ程度以下の大
きさの表示面を備えるプラズマディスプレイパネルの前
面板或いは背面板用の基板等の表示デバイス用基板や、
電子デバイス用基板等を熱処理するに際して、その基板
を載置するものである。このセッタ10は、例えば厚さ
が5 (mm)程度で1500×1000(mm)程度の大きさの平板状を
成すセッタベース12の一面14上に、例えば高さ10(m
m)程度、直径φ25(mm)程度の円柱状を成す多数のアタッ
チメント16が、例えば縦方向および横方向のピッチ
a、bがそれぞれ50(mm)程度となるように所定の面積割
合で接着剤38によって固着されて構成されている。本
実施例においては、セッタベース12がセッタ用基板
に、アタッチメント16が支持部材にそれぞれ相当す
る。なお、図1(a) においては、接着剤38が省略して
示されている。
【0013】上記のセッタベース12は、例えば引出し
法で成形されたβ−スポジュメン(LiAlSi2O6 )系結晶
化ガラスから成るものであり、その一面14は、例えば
0.5(%) 程度(すなわち、1000[mm]当たりの反りが5[m
m] 程度)の平坦度を有している。また、上記のアタッ
チメント16は、例えば粉末加圧成形および焼成された
フォルステライト(Mg2SiO4 )から成るものであり、軸
心方向の両端面が研磨加工されることにより、その軸心
方向長さが略一様にされると共にその両端面が平滑且つ
平坦にされている。これら複数のアタッチメント16
は、図1(b) に示されるように、その先端面18が例え
ば0.05 (%) 程度の平坦度を備えた一平面上20に位置
させられた状態でセッタベース12上に固着されてい
る。後述のように、基板はそれら複数のアタッチメント
16の先端面18上に載置されることから、その一平面
20が基板を載置するための載置面として機能し、その
載置面20は、0.05 (%) 程度の平坦度を備えている。
したがって、一面14の平坦度は載置面20の平坦度よ
りも低く(数値としては大きく)なっており、その一面
14の平坦度が第2の平坦度に相当する。なお、接着剤
38の厚さすなわち接着層厚さtは、例えば0.5 〜5 (m
m)程度である。
法で成形されたβ−スポジュメン(LiAlSi2O6 )系結晶
化ガラスから成るものであり、その一面14は、例えば
0.5(%) 程度(すなわち、1000[mm]当たりの反りが5[m
m] 程度)の平坦度を有している。また、上記のアタッ
チメント16は、例えば粉末加圧成形および焼成された
フォルステライト(Mg2SiO4 )から成るものであり、軸
心方向の両端面が研磨加工されることにより、その軸心
方向長さが略一様にされると共にその両端面が平滑且つ
平坦にされている。これら複数のアタッチメント16
は、図1(b) に示されるように、その先端面18が例え
ば0.05 (%) 程度の平坦度を備えた一平面上20に位置
させられた状態でセッタベース12上に固着されてい
る。後述のように、基板はそれら複数のアタッチメント
16の先端面18上に載置されることから、その一平面
20が基板を載置するための載置面として機能し、その
載置面20は、0.05 (%) 程度の平坦度を備えている。
したがって、一面14の平坦度は載置面20の平坦度よ
りも低く(数値としては大きく)なっており、その一面
14の平坦度が第2の平坦度に相当する。なお、接着剤
38の厚さすなわち接着層厚さtは、例えば0.5 〜5 (m
m)程度である。
【0014】図2は、上記のセッタ10を用いた基板2
2の熱処理方法を説明する図である。基板22は、例え
ばソーダガラスに代表されるガラス或いはセラミックス
から成るものであって、その表面には誘電体層や導体
層、抵抗体層等を形成するための図示しない厚膜ペース
トが、例えば厚膜スクリーン印刷によって所定のパター
ンで印刷されている。そのため、その厚膜ペーストを乾
燥してそれに含まれる溶剤を除去し、或いは、厚膜ペー
スト中に含まれるガラスや金属の溶融等に基づいて所定
の機能を有する膜を形成するために、図に示されるよう
に熱処理が施される。
2の熱処理方法を説明する図である。基板22は、例え
ばソーダガラスに代表されるガラス或いはセラミックス
から成るものであって、その表面には誘電体層や導体
層、抵抗体層等を形成するための図示しない厚膜ペース
トが、例えば厚膜スクリーン印刷によって所定のパター
ンで印刷されている。そのため、その厚膜ペーストを乾
燥してそれに含まれる溶剤を除去し、或いは、厚膜ペー
スト中に含まれるガラスや金属の溶融等に基づいて所定
の機能を有する膜を形成するために、図に示されるよう
に熱処理が施される。
【0015】図において、基板22は、熱処理炉の炉体
24内において、セッタ10上に備えられている複数の
アタッチメント16によって支持されている。炉体24
は図の左右方向に伸びるトンネル状を成すものであり、
基板22を一方向に搬送する過程でその基板22に所定
の熱処理を施すものである。その炉体24内には、図示
しない炉体側面部において両端が支持されている複数の
ローラ26が所定間隔で相互に平行に設けられており、
それぞれ軸心回りに回転駆動されることによりセッタ1
0すなわち基板22が、例えば図の矢印方向すなわち右
方向に搬送される。また、炉体24の上下面には、所定
の区画毎に制御される複数のヒータ28が設けられてお
り、基板22を熱処理するための所定の温度カーブがそ
の基板22の搬送方向に沿って形成されるように、炉体
24の各部の温度がその搬送方向の各位置毎に設定され
た所定の設定温度に維持されている。なお、炉体24内
には、搬送方向に沿って空気を供給するための給気管3
0、および炉体24内で発生した溶剤蒸気や樹脂の分解
ガス等を排出するための排気管32が、それぞれ所定の
間隔で複数箇所に設けられている。
24内において、セッタ10上に備えられている複数の
アタッチメント16によって支持されている。炉体24
は図の左右方向に伸びるトンネル状を成すものであり、
基板22を一方向に搬送する過程でその基板22に所定
の熱処理を施すものである。その炉体24内には、図示
しない炉体側面部において両端が支持されている複数の
ローラ26が所定間隔で相互に平行に設けられており、
それぞれ軸心回りに回転駆動されることによりセッタ1
0すなわち基板22が、例えば図の矢印方向すなわち右
方向に搬送される。また、炉体24の上下面には、所定
の区画毎に制御される複数のヒータ28が設けられてお
り、基板22を熱処理するための所定の温度カーブがそ
の基板22の搬送方向に沿って形成されるように、炉体
24の各部の温度がその搬送方向の各位置毎に設定され
た所定の設定温度に維持されている。なお、炉体24内
には、搬送方向に沿って空気を供給するための給気管3
0、および炉体24内で発生した溶剤蒸気や樹脂の分解
ガス等を排出するための排気管32が、それぞれ所定の
間隔で複数箇所に設けられている。
【0016】上記の熱処理炉においては、基板22は、
ローラ26によって一方向に搬送される過程で所定の温
度カーブに従って加熱されるが、その際、基板22は平
坦に形成された載置面20上、すなわち一平面20上に
先端面18がそれぞれ位置させられた複数のアタッチメ
ント16上に載置されている。そのため、基板22の歪
点や軟化点を越える例えば500 〜600(℃) 程度以上の温
度で熱処理されることにより、その熱処理中に基板22
が軟化させられる場合にも、例えば最大高低差すなわち
平坦度が0.5 (mm)程度と小さく、基板22の平坦度が高
く保たれて反りやうねり等の変形が生じない。そのた
め、基板22の変形に起因して形成された膜の機能が損
なわれることや、表示面の湾曲、密閉容器が形成不能と
なる等の不具合の発生が抑制される。
ローラ26によって一方向に搬送される過程で所定の温
度カーブに従って加熱されるが、その際、基板22は平
坦に形成された載置面20上、すなわち一平面20上に
先端面18がそれぞれ位置させられた複数のアタッチメ
ント16上に載置されている。そのため、基板22の歪
点や軟化点を越える例えば500 〜600(℃) 程度以上の温
度で熱処理されることにより、その熱処理中に基板22
が軟化させられる場合にも、例えば最大高低差すなわち
平坦度が0.5 (mm)程度と小さく、基板22の平坦度が高
く保たれて反りやうねり等の変形が生じない。そのた
め、基板22の変形に起因して形成された膜の機能が損
なわれることや、表示面の湾曲、密閉容器が形成不能と
なる等の不具合の発生が抑制される。
【0017】しかも、上記の熱処理炉においては、給気
管30から空気が供給されることから、発生した分解ガ
ス等が基板22上から速やかに除去されてその表面近傍
に滞留しない。したがって、基板22に印刷されている
膜が均一に焼成されて、一層確実に所望の形状や機能が
得られることとなる。このとき、基板22はセッタ10
上においてその一面14に突き出して設けられているア
タッチメント16によって支持されて、その一面14と
の間に空隙が設けられていることから、基板22の搬送
方向に沿って供給された空気はその基板22に沿って流
れる層流となる。そのため、基板22の全面に亘って分
解ガス等が速やかに除去されて、それが滞留することに
起因して樹脂の分解や溶剤の蒸発が妨げられることが生
じないことから、熱処理条件が均一になるのである。
管30から空気が供給されることから、発生した分解ガ
ス等が基板22上から速やかに除去されてその表面近傍
に滞留しない。したがって、基板22に印刷されている
膜が均一に焼成されて、一層確実に所望の形状や機能が
得られることとなる。このとき、基板22はセッタ10
上においてその一面14に突き出して設けられているア
タッチメント16によって支持されて、その一面14と
の間に空隙が設けられていることから、基板22の搬送
方向に沿って供給された空気はその基板22に沿って流
れる層流となる。そのため、基板22の全面に亘って分
解ガス等が速やかに除去されて、それが滞留することに
起因して樹脂の分解や溶剤の蒸発が妨げられることが生
じないことから、熱処理条件が均一になるのである。
【0018】図3および図4は、上記のセッタ10の製
造方法を示す説明図および工程図である。以下、図3を
参照しつつ図4の工程図に従ってセッタ10の製造方法
を説明する。先ず、工程1の定盤作製工程において、所
望の平坦度を備えた定盤34を作製する。この定盤34
は、例えば、アルミナ等から成るものであって、例えば
粉末加圧成形によって成形されることにより、上面36
の平坦度が例えば、0.05 (%) 程度とされている。な
お、この上面36は、例えば研磨加工によって所望の平
坦度に仕上げられてもよい。本実施例においては、この
定盤34が平面板に相当する。
造方法を示す説明図および工程図である。以下、図3を
参照しつつ図4の工程図に従ってセッタ10の製造方法
を説明する。先ず、工程1の定盤作製工程において、所
望の平坦度を備えた定盤34を作製する。この定盤34
は、例えば、アルミナ等から成るものであって、例えば
粉末加圧成形によって成形されることにより、上面36
の平坦度が例えば、0.05 (%) 程度とされている。な
お、この上面36は、例えば研磨加工によって所望の平
坦度に仕上げられてもよい。本実施例においては、この
定盤34が平面板に相当する。
【0019】次いで、工程2において、例えば引出し法
等によって所定厚さのβ−スポジュメン系結晶化ガラス
を成形した後、所定寸法に切断加工し、更に、表面の細
かな凹凸を除去する程度の研磨加工を施すことにより、
前記の所定の平坦度を備えたセッタベース12を作製す
る一方、例えば、フォルステライト原料を円柱状に粉末
加圧成形して焼成し、更に両端面を研磨加工することに
より前記の一様な寸法の複数のアタッチメント16を作
製する。そして、工程3のアタッチメント載置工程にお
いて、図3に示されるように、その複数のアタッチメン
ト16を、軸心方向が上面36と垂直を成すように、例
えば前記図1に示されるような配置で定盤34上に例え
ば一様な面積割合となるように載置する。本実施例にお
いては、この工程3が支持部材配置工程に対応する。
等によって所定厚さのβ−スポジュメン系結晶化ガラス
を成形した後、所定寸法に切断加工し、更に、表面の細
かな凹凸を除去する程度の研磨加工を施すことにより、
前記の所定の平坦度を備えたセッタベース12を作製す
る一方、例えば、フォルステライト原料を円柱状に粉末
加圧成形して焼成し、更に両端面を研磨加工することに
より前記の一様な寸法の複数のアタッチメント16を作
製する。そして、工程3のアタッチメント載置工程にお
いて、図3に示されるように、その複数のアタッチメン
ト16を、軸心方向が上面36と垂直を成すように、例
えば前記図1に示されるような配置で定盤34上に例え
ば一様な面積割合となるように載置する。本実施例にお
いては、この工程3が支持部材配置工程に対応する。
【0020】そして、工程4の接着剤塗布工程におい
て、図3に示されるように、定盤34上に載置されたア
タッチメント16の上側端面に、例えば耐火モルタル等
のセラミック接着剤38を、例えばスプレーや刷毛塗り
等によって適量塗布する。この接着剤38の塗布量は、
セッタベース12の一面14の平坦度やアタッチメント
16の高さのばらつき、或いは、セッタベース12とア
タッチメント16との接合強度を考慮して、十分な強度
が得られる範囲で、セッタベース12とアタッチメント
16との間に介在する接着剤量が可及的に少なくなるよ
うに決定される。このように接着剤38が塗布された
後、工程5のセッタベース載置工程において、図3に示
されるようにセッタベース12を定盤34の上面36と
略平行に保ちつつアタッチメント16の上方から載置す
る。そして、工程6の接着剤硬化工程において、例えば
800(℃) 程度で加熱処理して接着剤38を硬化させるこ
とにより、セッタベース12とアタッチメント16とが
接着剤38を介して相互に接合されて、前記図1に示さ
れるセッタ10が得られるのである。したがって、本実
施例においては、上記の工程5および6が接合工程に対
応する。
て、図3に示されるように、定盤34上に載置されたア
タッチメント16の上側端面に、例えば耐火モルタル等
のセラミック接着剤38を、例えばスプレーや刷毛塗り
等によって適量塗布する。この接着剤38の塗布量は、
セッタベース12の一面14の平坦度やアタッチメント
16の高さのばらつき、或いは、セッタベース12とア
タッチメント16との接合強度を考慮して、十分な強度
が得られる範囲で、セッタベース12とアタッチメント
16との間に介在する接着剤量が可及的に少なくなるよ
うに決定される。このように接着剤38が塗布された
後、工程5のセッタベース載置工程において、図3に示
されるようにセッタベース12を定盤34の上面36と
略平行に保ちつつアタッチメント16の上方から載置す
る。そして、工程6の接着剤硬化工程において、例えば
800(℃) 程度で加熱処理して接着剤38を硬化させるこ
とにより、セッタベース12とアタッチメント16とが
接着剤38を介して相互に接合されて、前記図1に示さ
れるセッタ10が得られるのである。したがって、本実
施例においては、上記の工程5および6が接合工程に対
応する。
【0021】このとき、セッタベース12の平坦度やア
タッチメント16の高さのばらつき等に起因して、セッ
タベース12がアタッチメント16上に載置された状態
における相互の間隔は一様とはならない。しかしなが
ら、それらの間には接着剤38が介在させられ、その厚
さtが個々の間隔に応じて変化させられることとなるた
め、複数のアタッチメント16は、その先端面18が0.
05 (%) 程度の所定の平坦度の定盤34上に揃った状態
で接合される。すなわち、セッタベース12とアタッチ
メント16との間隔のばらつきが接着剤38によって吸
収されるため、接合後において、前記図1に示されるよ
うに、平坦な載置面20が構成されることとなるのであ
る。
タッチメント16の高さのばらつき等に起因して、セッ
タベース12がアタッチメント16上に載置された状態
における相互の間隔は一様とはならない。しかしなが
ら、それらの間には接着剤38が介在させられ、その厚
さtが個々の間隔に応じて変化させられることとなるた
め、複数のアタッチメント16は、その先端面18が0.
05 (%) 程度の所定の平坦度の定盤34上に揃った状態
で接合される。すなわち、セッタベース12とアタッチ
メント16との間隔のばらつきが接着剤38によって吸
収されるため、接合後において、前記図1に示されるよ
うに、平坦な載置面20が構成されることとなるのであ
る。
【0022】ここで、本実施例においては、工程3のア
タッチメント載置工程において、例えば0.05 (%) 程度
の所定の平坦度の定盤34上に一様な高さの複数のアタ
ッチメント16が図1に示されるような一様な面積割合
で配置され、工程5および6の接合工程において、セッ
タベース12がそのアタッチメント16の上側から定盤
34に略平行に載置された状態で接着剤38で相互に接
合されることにより、大型基板熱処理用セッタ10が製
造される。そのため、そのセッタ10は、セッタベース
12上に接合された複数のアタッチメント16の先端面
18によって、基板22が載置される載置面20が実質
的に構成されるが、複数のアタッチメント16は、その
先端面18が所定の平坦度の定盤34上に揃った状態で
セッタベース12に接合されると共に、アタッチメント
16の高さの僅かなばらつきやセッタベース12のうね
りは、それらを相互に接合するための接着剤38の厚さ
tの変化によって吸収されることから、その先端面18
によって構成される載置面20は、その定盤34に等し
い所定の平坦度を備えることとなる。したがって、セッ
タベース12に高い平坦度を得るための研磨加工を施す
ことなく、高い平坦度の載置面20を有する大型基板熱
処理用セッタ10が容易に得られるのである。
タッチメント載置工程において、例えば0.05 (%) 程度
の所定の平坦度の定盤34上に一様な高さの複数のアタ
ッチメント16が図1に示されるような一様な面積割合
で配置され、工程5および6の接合工程において、セッ
タベース12がそのアタッチメント16の上側から定盤
34に略平行に載置された状態で接着剤38で相互に接
合されることにより、大型基板熱処理用セッタ10が製
造される。そのため、そのセッタ10は、セッタベース
12上に接合された複数のアタッチメント16の先端面
18によって、基板22が載置される載置面20が実質
的に構成されるが、複数のアタッチメント16は、その
先端面18が所定の平坦度の定盤34上に揃った状態で
セッタベース12に接合されると共に、アタッチメント
16の高さの僅かなばらつきやセッタベース12のうね
りは、それらを相互に接合するための接着剤38の厚さ
tの変化によって吸収されることから、その先端面18
によって構成される載置面20は、その定盤34に等し
い所定の平坦度を備えることとなる。したがって、セッ
タベース12に高い平坦度を得るための研磨加工を施す
ことなく、高い平坦度の載置面20を有する大型基板熱
処理用セッタ10が容易に得られるのである。
【0023】また、本実施例においては、セッタベース
12のアタッチメント16側の一面14は、0.05 (%)
程度とされた定盤34の平坦度よりも低い0.5(%) 程度
の平坦度に研磨加工されている。このようにすれば、ア
タッチメント16の高さの僅かなばらつきとセッタベー
ス12のうねりとに起因してそれらの間に生じる隙間の
大きさのばらつきが小さくなるため、製造効率を大きく
低下させることなく、アタッチメント16を接合するた
めにセッタベース12との間に介在させられる接着剤3
8の厚さのばらつきが可及的に小さくされる。そのた
め、先端面18によって構成されるセッタ10の載置面
20が一層高い平坦度に保たれることとなる。接着剤3
8は、その厚さが厚くなる程弾性変形或いは塑性変形し
易いことから、その厚さのばらつきが大きいと載置面2
0の平坦度が低下させられるのであるが、加工効率がそ
れ程低下しない範囲の研磨加工によって、上記隙間を十
分に小さくできる程度の平坦度が得られるのである。
12のアタッチメント16側の一面14は、0.05 (%)
程度とされた定盤34の平坦度よりも低い0.5(%) 程度
の平坦度に研磨加工されている。このようにすれば、ア
タッチメント16の高さの僅かなばらつきとセッタベー
ス12のうねりとに起因してそれらの間に生じる隙間の
大きさのばらつきが小さくなるため、製造効率を大きく
低下させることなく、アタッチメント16を接合するた
めにセッタベース12との間に介在させられる接着剤3
8の厚さのばらつきが可及的に小さくされる。そのた
め、先端面18によって構成されるセッタ10の載置面
20が一層高い平坦度に保たれることとなる。接着剤3
8は、その厚さが厚くなる程弾性変形或いは塑性変形し
易いことから、その厚さのばらつきが大きいと載置面2
0の平坦度が低下させられるのであるが、加工効率がそ
れ程低下しない範囲の研磨加工によって、上記隙間を十
分に小さくできる程度の平坦度が得られるのである。
【0024】また、本実施例においては、アタッチメン
ト16は、一様な高さに加工されたフォルステライトか
ら成るものである。そのため、アタッチメント16とセ
ッタベース12との間に形成される隙間のばらつきが一
層小さくされると共に、基板22を熱処理する際にも変
形し難く先端面18の高さのばらつきが生じ難いことか
ら、一層高い平坦度が維持されることとなる。
ト16は、一様な高さに加工されたフォルステライトか
ら成るものである。そのため、アタッチメント16とセ
ッタベース12との間に形成される隙間のばらつきが一
層小さくされると共に、基板22を熱処理する際にも変
形し難く先端面18の高さのばらつきが生じ難いことか
ら、一層高い平坦度が維持されることとなる。
【0025】以上、本発明の一実施例を図面を参照して
詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施され
る。
詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施され
る。
【0026】例えば、前述の実施例においては、セッタ
ベース12上にアタッチメント16が50(mm)程度の均一
なピッチで固着されていたが、アタッチメント16の固
着ピッチは適宜変更される。例えば基板22が熱処理中
に軟化変形し易い場合には、そのピッチを一層小さくす
ることが望ましく、反対に軟化変形し難い場合には、ピ
ッチを一層大きくしても差し支えない。また、基板22
の各部位の熱放散し易さや、基板22の裏面側における
給気管30から供給される空気の流通し易さ等を考慮し
て、一面14上の位置毎にピッチを異なるものとしても
よい。
ベース12上にアタッチメント16が50(mm)程度の均一
なピッチで固着されていたが、アタッチメント16の固
着ピッチは適宜変更される。例えば基板22が熱処理中
に軟化変形し易い場合には、そのピッチを一層小さくす
ることが望ましく、反対に軟化変形し難い場合には、ピ
ッチを一層大きくしても差し支えない。また、基板22
の各部位の熱放散し易さや、基板22の裏面側における
給気管30から供給される空気の流通し易さ等を考慮し
て、一面14上の位置毎にピッチを異なるものとしても
よい。
【0027】また、実施例においては、セッタベース1
2がβ−スポジュメン系結晶化ガラスから構成され、ア
タッチメント16がフォルステライトから構成されてい
たが、それらの素材は適宜変更される。例えば、セッタ
ベース12としては、低膨張ガラス等の他のガラスやム
ライト、アルミナ等の他のセラミックスが用いられても
よく、また、アタッチメント16としては、アルミナ等
の他のセラミックスやSUS304等の耐熱金属が用い
られてもよい。
2がβ−スポジュメン系結晶化ガラスから構成され、ア
タッチメント16がフォルステライトから構成されてい
たが、それらの素材は適宜変更される。例えば、セッタ
ベース12としては、低膨張ガラス等の他のガラスやム
ライト、アルミナ等の他のセラミックスが用いられても
よく、また、アタッチメント16としては、アルミナ等
の他のセラミックスやSUS304等の耐熱金属が用い
られてもよい。
【0028】また、実施例においては、セッタベース1
2が研磨加工された後にアタッチメント16と接合され
たが、引出し法等によって形成されるガラス板は比較的
高い平坦度を有すると共に、その一面14のうねりは接
着剤38によって吸収されることから、何ら加工するこ
となく接合してもよい。
2が研磨加工された後にアタッチメント16と接合され
たが、引出し法等によって形成されるガラス板は比較的
高い平坦度を有すると共に、その一面14のうねりは接
着剤38によって吸収されることから、何ら加工するこ
となく接合してもよい。
【0029】また、実施例においては、アタッチメント
16の端面に接着剤38を塗布したが、反対にセッタベ
ース12の一面14に塗布して両者を接合してもよい。
16の端面に接着剤38を塗布したが、反対にセッタベ
ース12の一面14に塗布して両者を接合してもよい。
【0030】また、実施例においては、セッタベース1
2とアタッチメント16とがセラミック接着剤38によ
って接合されていたが、用いられる接着剤38の種類は
セッタベース12およびアタッチメント16を構成する
素材や、基板22の熱処理温度に応じて適宜変更され
る。例えば、セッタ10の使用温度よりも高い軟化点を
有する封着ガラス等を接着剤として用いてもよい。ま
た、常温で硬化する接着剤が用いられる場合には、工程
6の接着剤硬化工程において加熱は不要である。すなわ
ち、接着剤硬化工程は、用いられる接着剤の種類に応じ
て定められる硬化温度で保持するものである。
2とアタッチメント16とがセラミック接着剤38によ
って接合されていたが、用いられる接着剤38の種類は
セッタベース12およびアタッチメント16を構成する
素材や、基板22の熱処理温度に応じて適宜変更され
る。例えば、セッタ10の使用温度よりも高い軟化点を
有する封着ガラス等を接着剤として用いてもよい。ま
た、常温で硬化する接着剤が用いられる場合には、工程
6の接着剤硬化工程において加熱は不要である。すなわ
ち、接着剤硬化工程は、用いられる接着剤の種類に応じ
て定められる硬化温度で保持するものである。
【0031】また、実施例においては、工程3のアタッ
チメント載置工程でアタッチメント16が定盤34上に
載置された後に、工程4の接着剤塗布工程が行われてい
たが、これらの順序は反対でもよい。すなわち、個々に
接着剤38が塗布されたアタッチメント16を、その接
着剤38が塗布された端面が上側となるように定盤34
に載置してもよい。
チメント載置工程でアタッチメント16が定盤34上に
載置された後に、工程4の接着剤塗布工程が行われてい
たが、これらの順序は反対でもよい。すなわち、個々に
接着剤38が塗布されたアタッチメント16を、その接
着剤38が塗布された端面が上側となるように定盤34
に載置してもよい。
【0032】また、実施例においては、アタッチメント
16は円柱状を成していたが、その形状は適宜変更され
る。例えば、円筒状、角柱状、角筒状、サイコロ状、円
柱状の先端面18が面取りされた形状、円錐台状、角錐
台状、頂部が平坦面とされた半球状等とされていてもよ
い。すなわち、両端面に平坦面を備えて、適当な厚さを
備えることにより、セッタベース12から基板22を離
隔して支持し得るものであれば、その形状は特に限定さ
れない。
16は円柱状を成していたが、その形状は適宜変更され
る。例えば、円筒状、角柱状、角筒状、サイコロ状、円
柱状の先端面18が面取りされた形状、円錐台状、角錐
台状、頂部が平坦面とされた半球状等とされていてもよ
い。すなわち、両端面に平坦面を備えて、適当な厚さを
備えることにより、セッタベース12から基板22を離
隔して支持し得るものであれば、その形状は特に限定さ
れない。
【0033】また、アタッチメント16の高さ等の寸
法、セッタベース12の厚さや大きさ等は、実施例で示
した数値に限られず、熱処理すべき基板22の大きさ、
材質、塗布されている厚膜ペースト等の膜形成素材、熱
処理温度等に応じて、適宜変更される。
法、セッタベース12の厚さや大きさ等は、実施例で示
した数値に限られず、熱処理すべき基板22の大きさ、
材質、塗布されている厚膜ペースト等の膜形成素材、熱
処理温度等に応じて、適宜変更される。
【0034】その他、一々例示はしないが、本発明は、
その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るもので
ある。
その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るもので
ある。
【図1】本発明の一実施例の製造方法によって製造され
た大型基板熱処理用セッタの一例であって、(a) は斜視
図を、(b) は正面図をそれぞれ示す。
た大型基板熱処理用セッタの一例であって、(a) は斜視
図を、(b) は正面図をそれぞれ示す。
【図2】図1のセッタを用いた熱処理方法の一例を説明
する図である。
する図である。
【図3】図1のセッタの製造方法を説明するための図で
ある。
ある。
【図4】図3の製造方法を示す工程図である。
10:大型基板熱処理用セッタ 12:セッタベース(セッタ用基板) 14:一面 16:アタッチメント(支持部材) 34:定盤(平面板) 38:セラミック接着剤(接着剤)
Claims (2)
- 【請求項1】 大型基板に熱処理を施すに際して、該大
型基板が載置される熱処理用セッタの製造方法であっ
て、 所定の平坦度を備えた平面板上に略一様な高さの複数の
支持部材を所定の面積割合で配置する支持部材配置工程
と、 セラミックスから成る所定のセッタ用基板を、該複数の
支持部材の上側から前記平面板に略平行となるように載
置した状態で、該支持部材と該セッタ用基板とを接着剤
を介して接合する接合工程とを、含むことを特徴とする
大型基板熱処理用セッタの製造方法。 - 【請求項2】 前記セッタ用基板の前記支持部材側の一
面は、前記所定の平坦度よりは低い第2の平坦度に研磨
加工されているものである請求項1の大型基板熱処理用
セッタの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8231589A JPH1081571A (ja) | 1996-09-02 | 1996-09-02 | 大型基板熱処理用セッタの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8231589A JPH1081571A (ja) | 1996-09-02 | 1996-09-02 | 大型基板熱処理用セッタの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1081571A true JPH1081571A (ja) | 1998-03-31 |
Family
ID=16925892
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8231589A Pending JPH1081571A (ja) | 1996-09-02 | 1996-09-02 | 大型基板熱処理用セッタの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1081571A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000109370A (ja) * | 1998-10-02 | 2000-04-18 | Kikusui Chemical Industries Co Ltd | パターン付焼成治具の製造方法 |
JP2011038751A (ja) * | 2009-08-18 | 2011-02-24 | Ngk Insulators Ltd | 蓄熱体の製造方法 |
-
1996
- 1996-09-02 JP JP8231589A patent/JPH1081571A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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