JPH1132775A - 組み換えシュクロースシンターゼ - Google Patents
組み換えシュクロースシンターゼInfo
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- JPH1132775A JPH1132775A JP9207338A JP20733897A JPH1132775A JP H1132775 A JPH1132775 A JP H1132775A JP 9207338 A JP9207338 A JP 9207338A JP 20733897 A JP20733897 A JP 20733897A JP H1132775 A JPH1132775 A JP H1132775A
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- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
Abstract
クロースシンターゼ遺伝子を大腸菌で発現させること。 【解決手段】 原核細胞由来の組み換えシュクロースシ
ンターゼ、特に11番目のセリン残基がアスパラギン酸
残基又はグルタミン酸残基に置換された組み換えシュク
ロースシンターゼ。
Description
いない、原核細胞由来の組み換えシュクロースシンター
ゼ、及びその製造方法等に関する。
はシュクロースからUDPにグルコース残基を転移し、
UDP−グルコース及びフラクトースを合成する反応、
並びにその逆反応を触媒する酵素である。この酵素は、
広く植物組織に存在している。イネ種子やインゲン豆よ
り得られた該酵素は、分子量約10万のサブユニット四
つから成る四量体として存在している。又、該酵素は糖
鎖付加の認識配列であるAsn-X-Thr を2か所有している
ので、糖タンパクであると推定される。従来、このよう
な植物由来のシュクロースシンターゼ遺伝子を大腸菌と
セルロース生産菌のシャトルベクターに組み込んで、得
られた発現ベクターを用いてセルロース生産菌を形質転
換し、セルロースの生産性向上を図った例はある(WO95/
32279)。
胞由来のシュクロースシンターゼを大腸菌等の原核細胞
に組み込み、該酵素を実際に発現させた例はこれまで知
られていない。本発明者等は、今回、植物細胞由来のシ
ュクロースシンターゼ遺伝子を含む大腸菌用の発現ベク
ターを作成し、該発現ベクターを用いて大腸菌を形質転
換して、植物細胞由来のシュクロースシンターゼ遺伝子
を大腸菌で発現させることに成功し、本発明を完成させ
た。
胞由来の組み換えシュクロースシンターゼに係わるもの
である。原核細胞の例としては、大腸菌、枯草菌等があ
る。大腸菌の具体的な株としては、例えば、BL21
株、HB101株、JM109株等の公知の株を使用で
きる。更に、本発明は、植物細胞由来のシュクロースシ
ンターゼ遺伝子を含む大腸菌等の原核細胞用の発現プラ
スミド(ベクター)、該発現ベクターで形質転換された
大腸菌、及び該形質転換された大腸菌を培養することか
ら成る、組み換えシュクロースシンターゼの製造方法に
も係わるものである。
子の或るものは、既にクローニングされ、その塩基配列
も決定されている。コーン(Plant Molecular Biology
10,215-224 (1987), Proc. Natl. Acad. Sci. USA 83,
9099-9103 (1986), EMBOJ.4, 1373-1380 (1985))、イネ
(Plant Molecular Biology 18, 139-142 (1992),Plant
Molecular Biology 18, 1191-1194 (1992), Plant Mol
ecular Biology 19, 881-885 (1992))、ソラマメ(Pla
nta 191, 394-401 (1993))、ポテト(Gene60, 47-56
(1987) 、大麦 (E.J.B. 310, 46-50 (1992), E.J.B. 32
0, 177-181(1993))、シロイヌナズナ(Plant Molecula
r Biology 18, 131-134 (1992))、ダイズ(J.B.C. 26
2, 14780-14786 (1987))などが報告されている。従っ
て、当業者であれば、適当な植物細胞由来のcDNAラ
イブラリーから、かかる公知の配列に基づいて、DNA
オリゴマーから成るプライマーを作成し、ポリメラーゼ
連鎖反応(PCR) によって所望のシュクロースシンターゼ
遺伝子を増幅することによって容易に得ることが出来
る。或いは、コロニーハイブリダイゼーションを用い
て、サザン・ブロッテイングにより所望のシュクロース
シンターゼ遺伝子を選択することも可能である。尚、既
に述べたシュクロースシンターゼの活性(その程度の大
小は問わない。)を有する酵素をコードしている限り、
植物細胞由来のシュクロースシンターゼ遺伝子の全塩基
配列の一部が、例えば、部位特異的突然変異等の遺伝子
工学的手法によって、欠損、置換及び付加等されて、修
飾されて得られた遺伝子も本発明の「シュクロースシン
ターゼ遺伝子」であり、それを発現させて得られる、上
記活性を有する酵素も本発明の「組み換えシュクロース
シンターゼ」である。特に、植物由来のシュクロースシ
ンターゼの11番目のセリン残基がアスパラギン酸残基
又はグルタミン酸残基に置換された組み換えシュクロー
スシンターゼは、置換前の組み換えシュクロースシンタ
ーゼと比べ、シュクロースに対する親和性の低下が抑制
されていることが特徴として挙げられる。
ーとしては、公知のプラスミドベクター、例えば、pET2
0b(+) 、pKK233-2等である。このうち、pET20b(+) は、
NOVAGEN社等から容易に入手することが出来る。
該大腸菌用の発現ベクターへの植物胞由来のシュクロー
スシンターゼ遺伝子の組み込みは、適当な制限酵素を使
用して、行うことが出来る。発現効率の向上等の目的
で、かかる発現ベクターは選択マーカー等の各種調節領
域DNA組み込む等して、適宜、修飾することも可能で
ある。該発現ベクターによる大腸菌の形質転換は、電気
パルス法、リン酸カルシウム法等従来公知のいかなる方
法によっても実施することが出来る。このようにして形
質転換された大腸菌は、当業者に公知の適当な培養・発
現条件下で培養し、本発明の組み換えシュクロースシン
ターゼを製造することができる。尚、製造された組み換
えシュクロースシンターゼは、磨砕、ビーズミル、ホモ
ジュナイザー、超音波、高圧破砕、又はリゾチーム等の
溶菌酵素及びSDS等の界面活性剤による溶菌処理、硫
安沈殿、及びゲル濾過等を任意に組み合わせた当業者に
は公知の適当な方法で精製することが出来る。
ンターゼを触媒として使用する、非対称標識シュクロー
スの製造方法及び該方法によって得られる非対称標識シ
ュクロースにも係わるものである。該方法によれば、原
料となるグルコース又はフラクトースのいずれか一方
を、例えば、〔14C〕等の放射性物質等で標識し、それ
を用いて本発明の組み換えシュクロースシンターゼの触
媒作用下に反応させることによって、従来の化学合成法
に比べて、より簡便、経済的且つ効率良く非対称標識シ
ュクロース、即ち、グルコース又はフラクトースのいず
れか一方のみが〔14C〕等の放射性物質等で標識された
シュクロースを製造することが出来る。該製造方法に用
いる組み換えシュクロースシンターゼ酵素は上記のよう
に精製した酵素をそのまま反応系で使用するか、又は、
該酵素の回収及び安定化を図るために、担体結合法、包
括固定化法、架橋固定化法、及び複合固体化法等の公知
の方法により酵素を適当な担体に固定化してバイオリア
クターを構成することも出来る。非対称標識シュクロー
スの製造に際して、各出発物質の濃度、反応溶液の緩衝
剤の種類及び濃度、その他の共存イオンの種類及びその
強度、反応温度、反応時間並びに目的物質の分離・精製
手段等の反応の各種反応条件は当業者が反応様式等を考
慮して適宜設定することが出来る。
を示す実施例により、本発明をより詳細に説明するが、
これらの実施例は本発明を何等限定するものではない。
によって形質転換された大腸菌シュクロースシンターゼ
の製造 マング豆(Vigna radiata)をバーミキュライトに植えて
発芽させた幼苗の胚軸の組織よりmRNAを調製し、c
DNAを作成した。20gの胚軸を50mMトリス塩酸
塩(pH8.5)と1%SDSの100mlと、同量の9
0%フェノールとともに破砕し、その遠心上層を再びフ
ェノール/クロロホルム(1:1)で洗浄し、pHを5
にあわせた。RNAは0.6倍量のイソプロパノールと
ともに−20℃で沈澱させ回収し、少量の水に溶かして
20分の1量の6M塩化リチウムと2.5倍量のエタノ
ールで再沈澱させ、2回繰り返した。得られた精製RN
Aをオリゴd(T)セルロースクロマトグラフィーによ
りmRNAを調製した。cDNAはアマシャム社のcD
NA合成キットを用いて作成した。一方、既に報告され
ているマング豆のシュクロースシンターゼcDNAの塩
基配列(Arai等、Plant Cell Physiology 、33巻、 503
頁 (1992年))をもとに、以下の2種類のDNAオリゴ
マーを合成した。 1.TGGCTACCGATCGTTTGACC 2.TCTCGGTCGACAAGCCGGTTCCT
CCATTTCTTCATCC
して用い、マング豆より調製したcDNAからPCR
(ポリメラーゼ連鎖反応)によりシュクロースシンター
ゼ遺伝子を増幅した。増幅されたDNAを制限酵素Sa
lIで処理した。一方、大腸菌用の発現プラスミドベク
ターであるpET20b(+)をNdeIで処理し、ク
レノウフラグメントにより末端平滑化を行った後、Sa
lIで処理した。この処理したpETベクターをSal
I処理したcDNA断片と連結して発現プラスミドベク
ターpEB−01を作成し、これを大腸菌BL21株に
電気パルス法で導入して、該大腸菌株を形質転換して、
目的のプラスミドを持つ形質転換株を選択した。LB培
地中で37℃にてこの株を培養してIPTG(イソプロ
ピル−チオ−β−D−ガラクトシド)によりシュクロー
スシンターゼ遺伝子の発現を行った。次に、こうして得
られた形質転換大腸菌を25mM Tris/HCl
(pH7.5)(0.1mM EDTA及び10.1m
M DTTを含む)で超音波で破砕し、遠心して上清を
取った。上清に硫酸アンモニウムを加え(65%)、蛋
白質を沈澱させた。この沈殿物を0.03M Tris
/HCl(pH7.5)(0.15M NaCl,0.
1mM EDTA及び10.1mM DTTを含む)中
に懸濁させてた後、再び遠心して上清を取った。この上
清を、FPLCシステム(ファーマシア)の一部であ
る、同じTris/HCl緩衝液で平衡化させたスーパ
ーロース(Superose)6ゲル濾過カラム(1.0 X 30cm、フ
ァーマシア)にかけ、流速0.3mlで流した。得られた
活性分画は−85℃で保存した。以降の実験には、この
蛋白質を25mM Tris/HCl(pH7.5)に
溶かしたものを酵素標品として用いた。又、このように
形質転換大腸菌から調製した酵素標品をそれぞれSDS
−PAGE(ゲル濃度5%)にかけた。SDS−PAG
E後、ニトロセルロースミンブランに転写後、ECLウ
ェスタンブロッティング検出システムキット(アマシャ
ム社製)によって発色させた。その結果、シュクロース
シンターゼに該当する分子量のバンドが検出され、単量
体の分子量は約90kDa、二量体の分子量は約180
kDa、四量体の分子量約360kDaと測定された。
この実験事実から、形質転換大腸菌の菌体内に大量にシ
ュクロースシンターゼが蓄積したことが認められた。
ミドの構築 1.TGTTGACCCGTGTTCACAGTCTC
C 2.TCTCGGTCGACAAGCCGGTTCCT
CCATTTCTTCATCC これらプライマーを用いて、実施例1と同様に、シュク
ロースシンターゼのN末端5残基の欠損したcDNAを
pET20b(+)に導入した。こうして得られた発現
プラスミドベクターを用いて、実施例1と同様に、大腸
菌BL21株を形質転換株し、N末端5残基の欠損した
本発明のシュクロースシンターゼを発現させ、実施例1
と同様に、形質転換大腸菌の菌体内に蓄積したことを確
認した。
ュクロースシンターゼによるUDP−グルコース合成の
タイムコース 反応系(最終濃度) 2mM〔14C〕シュクロース(2×105 cpm) 10mM UDP 25mM Tris/HCl、pH7.5 酵素標品(蛋白量 約50mg) 上記の反応系の全量20μl を30℃で一定時間インキ
ュベイトした後、 1/C量をワットマン3MM濾紙に2cm
間隔にスポットした後、50mMホウ酸ナトリウムバッ
ファー(pH9.5)にて200V、2時間通電した。
その後、オートラジオグラフィを行い、各時間経過後の
UDP−グルコース画分の放射能を測定した。その結
果、実施例1で得られた形質転換大腸菌由来の酵素標品
を使用した場合には、UDP−グルコースが生成したこ
とが確認された。該酵素標品の比活性は10-3U/mg p
r.であった。実施例2で得られたN末端5残基の欠損し
た本発明の組み換えシュクロースシンターゼを酵素標品
として使用して同様な実験をしたところ、UDP−グル
コースが生成したことが確認された。
ュクロースシンターゼによる非対称標識シュクロースの
合成 反応系1:グルコース標識非対称シュクロース (最終
濃度) 2μM UDP−〔14C〕グルコース(2nCi) 50mM フラクトース 10mM Tris/HCl、pH7.5 酵素標品(蛋白量 約7.5μg) 反応系2:フラクトース標識非対称シュクロース (最
終濃度) 16.7μM 〔14C〕フラクトース(100nCi) 50mM UDP−グルクース 50mM Tris/HCl、pH7.5 酵素標品(蛋白量 約7.5μg) 上記の反応系の全量20μl を30℃で10分間インキ
ュベイトした後、 1/C量をワットマン3MM濾紙に2cm
間隔にスポットした後、50mMホウ酸ナトリウムバッ
ファー(pH9.6)にて250V、3時間通電して電
気泳動させた。その後、該濾紙を乾燥させ、オートラジ
オグラフィ(Fujix Bio-imaging analyzer Bas2000, 富
士フィルム株式会社)を行った。その結果、放射活性を
有する画分と標準シュクロースの移動度はほぼ等しいこ
とが確認された。そこで、該濾紙上のシュクロースに対
応する領域を切り出して水で溶出した。得られた水溶液
をダウエックス50W(H+ 型、ダウケミカルカンパニ
ー)で処理し、ナトリウムイオンを除去した。又、ホウ
酸イオンはメタノールと共に繰り返し蒸留することによ
って除去した。こうして得られた放射活性試料を0.0
1Nのトリフルオロ酢酸中にて100℃で30分間処理
して加水分解させ、トリフルオロ酢酸は減圧蒸留にて除
去した。抗して得られた試料を1−プロパノール/酢酸
エチル/水(3:3:1)でペーパークロマトグラフィ
にかけ、X線フィルムに感光させた。その結果、ペーパ
ークロマトグラフィに於いても、放射活性を有する画分
と標準シュクロースの移動度はほぼ等しく、又、該放射
活性試料を加水分解して得られた画分は標準グルコース
及びフラクトースの移動度にほぼ等しいことが確認され
た。尚、対照となる各種標準糖類はアルカリ性硝酸銀で
処理して各クロマトグラム上で検出した。上記各反応系
に於ける非対称標識シュクロースの触媒合成のタイムコ
ースを図3及び図4に示す。いずれの反応系において
も、約80%の放射活性が合成された非対称標識シュク
ロース内に回収されたことが判る。
飾されたシュクロースシンターゼ遺伝子等によって形質
転換された大腸菌によるシュクロースシンターゼの製造 (1)野生型の組み換えシュクロースシンターゼ発現用
プラスミドベクタ−の構築:実施例1においては、pE
T20b(+)を用いて発現ベクターpEB−01を作
成したが、このpET20b(+)のNdeI部位が切
断されにくいこともある為、その代りにpET21dを
Novagen社から購入して用いた。このベクターは
T7RNAポリメラーゼの開始コドン上にNcoI部位
(CCATGG)が設けられている。プライマーとし
て、 SS−8:TTGACCCGTGTTCACAGTCT
CCG:forward SSL−2:TCTCGGTCGACAAGCCGGT
TCCTCCATTTCTTCATCC:revers
e の2つを使用し、鋳型として、前掲のArai等(Plant Ce
ll Physiology 、33巻、503頁 (1992年))に記載され
ているマング豆のシュクロースシンターゼcDNAの塩
基配列(pM−SS−5)を用いて、PCR法によって
シュクロースシンターゼcDNAを増幅した。増幅され
たDNA産物をアガロースゲルから切り出した後に、S
alIで処理した。一方、pET21dをNcoIで切
断後、クレノウフラグメントにより末端平滑化を行った
後、XhoIで処理した。この処理したpET21dベ
クターをSalI処理したcDNA断片と連結して発現
プラスミドベクターpED−01を作成した。こうして
作製した発現ベクターを実施例1と同様に大腸菌BL2
1株に電気パルス法で導入して、該大腸菌株を形質転換
して、目的のプラスミドを持つ形質転換株を選択した。
この形質転換株を用いて、実施例1と同様にしてシュク
ロースシンターゼ遺伝子の発現を行ない、形質転換大腸
菌株の菌体内に大量のシュクロースシンターゼが蓄積し
たことを確認した。
えシュクロースシンターゼ発現用プラスミドベクタ−の
構築:11番目のセリン残基をアスパラギン酸残基に置
換する為に、forwardのプライマーとしSS−8
の代りに以下に示すSS−14を用いて(1)と同様に
pM−SS−5を鋳型に用いて、PCR法によってシュ
クロースシンターゼcDNAを増幅した。 SS−14:TGGCTACCGATCGTTTGAC
CCGTGTTCACGATCTCCGTGAGAGG
C(下線部で示した箇所が当該変異部分) このSS−14はpET20b(+)へ導入するつもり
でNdeI部位にクローニングするように設計した為
に、PCR法によって増幅して得られたcDNA産物を
鋳型として、SS−8とSSL−22をプライマーとし
て使用して再度PCR法によって増幅し部位特異的突然
変異を有するシュクロースシンターゼcDNAを得た。
このPCR産物をpED−01を作製したときと同様に
pET21dにクローニングし、プラスミドを得た。し
かしながら、このプラスミドの塩基配列を決定してみた
ところ、これに含まれるシュクロースシンターゼcDN
Aの下流に突然変異が発見された。そこで、このシュク
ロースシンターゼcDNAのXhoIの部位(該cDN
Aの約800bp付近)と当該プラスミド上のXbaI部
位を用いて、該シュクロースシンターゼcDNAのN末
端部分を切り出し、pED−01の同じ部位へ導入し、
こうして得られた発現プラスミドベクターpED−01
−S11Dと名付けた。更に、11番目のセリン残基を
グルタミン酸残基に置換する為に、forwardのプ
ライマーとしSS−8の代りに以下に示すSS−17を
用いて(1)と同様にpM−SS−5を鋳型に用いて、
PCR法によってシュクロースシンターゼcDNAを増
幅した。 SS−17:GCTACCGATCGTTTGACCC
GTGTTCACGAACTCCGTGAGAGGC
(下線部で示した箇所が当該変異部分) このSS−17はpET21dに導入出来るように設計
されている為に、(1)でpED−01を作製した場合
と同様にして、PCR法によって増幅されたシュクロー
スシンターゼcDNAをpET21dへクローニングし
た。得られたプラスミドからシュクロースシンターゼc
DNAのN末端部分を含むXhoI−XbaI断片を切
り出し、発現プラスミドベクターpED−01−S11
Dを作製したように、pED−01の同じ部位へ導入
し、こうして得られた発現プラスミドベクターpED−
01−S11Eと名付けた。
ーを実施例1と同様に大腸菌BL21株に電気パルス法
で導入して、該大腸菌株を形質転換して、目的のプラス
ミドを持つ形質転換株を選択した。こうして得られた各
形質転換株を用いて、実施例1と同様にしてシュクロー
スシンターゼ遺伝子の発現を行ない、形質転換大腸菌株
の菌体内に大量のシュクロースシンターゼが蓄積したこ
とを確認した。
ターゼによる酵素反応 実施例5で得られた3種類の組み換えシュクロースシン
ターゼ及び元のマング豆由来のシュクロースシンターゼ
を用いて、実施例3及び実施例4にそれぞれ記載したよ
うに、グルコース合成反応及びシュクロース合成反応の
タイムコースを測定し、ラインウイバー−バークプロッ
トからそれぞれの反応に於けるミカエリス定数(Km)
及び最大速度(Vmax)を求めた。得られた結果を以下の
表1に示す。
の組み換えシュクロースシンターゼ; Asp-11:実施例5(2)で得られた11番目のセリン残
基をアスパラギン酸残基に置換した組み換えシュクロー
スシンターゼ; Glu-11:実施例5(2)で得られた11番目のセリン残
基をグルタミン酸残基に置換した組み換えシュクロース
シンターゼ; 野生型:元のマング豆由来のシュクロースシンターゼ
の過程を示す。
ンターゼによるUDP−グルコース合成のタイムコース
を示す。
ンターゼによるUDP−〔14C〕グルコース(白丸)か
らの非対称標識シュクロース(黒丸)の合成のタイムコ
ースを示す。
ンターゼによる〔14C〕フラクトース(白丸)からの非
対称標識シュクロース(黒丸)の合成のタイムコースを
示す。
Claims (9)
- 【請求項1】 原核細胞由来の組み換えシュクロースシ
ンターゼ。 - 【請求項2】 11番目のセリン残基がアスパラギン酸
残基又はグルタミン酸残基に置換された請求項1に記載
の組み換えシュクロースシンターゼ。 - 【請求項3】 原核細胞が大腸菌である、請求項1又は
2に記載の組み換えシュクロースシンターゼ。 - 【請求項4】 植物細胞由来のシュクロースシンターゼ
遺伝子を含む原核細胞用の発現プラスミド。 - 【請求項5】 11番目のセリン残基がアスパラギン酸
残基又はグルタミン酸残基に置換された請求項4に記載
の発現プラスミド。 - 【請求項6】 請求項4又は5に記載の発現プラスミド
で形質転換された原核細胞。 - 【請求項7】 請求項6に記載の形質転換された原核細
胞を培養することから成る、請求項2に記載の組み換え
シュクロースシンターゼの製造方法。 - 【請求項8】 請求項1,2又は3に記載の組み換えシ
ュクロースシンターゼを触媒として使用する、非対称標
識シュクロースの製造方法。 - 【請求項9】 請求項8に記載の製造方法で得られる非
対称標識シュクロース。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP20733897A JP3837853B2 (ja) | 1997-07-16 | 1997-07-16 | 組み換えシュクロースシンターゼ |
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---|---|---|---|
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