JPH11325973A - エンコーダ - Google Patents

エンコーダ

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JPH11325973A
JPH11325973A JP13475398A JP13475398A JPH11325973A JP H11325973 A JPH11325973 A JP H11325973A JP 13475398 A JP13475398 A JP 13475398A JP 13475398 A JP13475398 A JP 13475398A JP H11325973 A JPH11325973 A JP H11325973A
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light receiving
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Hideo Maeda
英男 前田
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宏一 工藤
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な構成で移動物体の移動量を検出する。 【解決手段】光源2から固定スリット3に照射された光
は固定スリット3の透過部を透過して、明暗が縞状に分
布した光をレンズ4に入射し、レンズ4により収斂して
移動スリット6に照射する。移動スリット6に入射した
光は移動スリット6のスケールピッチに応じて反射して
固定スリット3に入射する。固定スリット3に入射した
光は回折されて受光素子7に入射する。受光素子7は入
射した光により移動スリット6のスケールピッチに応じ
た信号をカウンタ8に出力する。カウンタ7は入力した
信号を計数し、計数した値と移動スリット6のスケール
ピッチから移動スリット6の移動量を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、各種の工作機械
や複写機などの移動する物体の移動量を検出する測長機
器や計測装置に使用するエンコーダに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】スケールの移動距離を光学的に検出する
の装置としては、例えば特開昭59−163517号公
報に示されているように各種の装置は使用されている。
従来の光学的スケール読取装置は、図15に示すよう
に、光源41からの光を偏光ビームスプリッタ42によ
って直交する2つの直線偏光に分離し、分離した直線偏
光をそれぞれ1/4波長板43,44を通して円偏光と
し、ミラー45,46を介して回折格子のスケール47
に照射する。スケール47に照射された光をそれぞ回折
してレンズ48に入射してレンズ48と一体化されたミ
ラー49で反射し、同じ光路を通って1/4波長板4
3,44まで戻す。そこで入射の際とは90度傾きの異
なる直線偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ42に
より光源41の方向と異なる方向へ出射する。偏光ビー
ムスプリッタ42から出射した光は1/2波長板50を
通り偏光面を45度回転して偏光ビームスプリッタ51
に入射し2つの直線偏光に分けられる。偏光ビームスプ
リッタ51で分離された直線偏光はそれぞれ偏光板5
2,53を通り、偏光面が45度異なる偏光をフォトダ
イオード54,55に入射する。この2つフォトダイオ
ード54,55から出力する45度位相が異なる信号か
らスケール47の移動距離を検出している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の装
置で高い分解能を得るためには、偏光ビームスプリッタ
や偏光子等を多くの部品点数を必要とし、コスト高にな
るという短所があった。この発明はかかる短所を改善
し、簡単な構成で高い分解能を得ることができるエンコ
ーダを提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明に係るエンコー
ダは、光の反射率と透過率が周期的に変化する固定スリ
ットに光源から光を投射し、固定スリットを透過した光
を移動物体に取り付けた光の反射率と透過率が周期的に
変化する移動スリットに照射し、移動スリットから反射
して固定スリットにより回折された光を受光素子で受光
し、受光素子の出力から移動物体の移動量を検出するこ
とを特徴とする。
【0005】上記固定スリットと移動スリットの間に収
斂レンズを設けることが望ましい。また、固定スリット
の光源側又は移動物体側に受光素子に光を導くための回
折格子を設けても良い。
【0006】この発明に係る第2のエンコーダは、中心
部に光の透過部を有し、透過部を除いた部分は周期的に
光の反射率が変化する固定スリットの透過部に光源から
光を投射し、固定スリットの透過部を透過した光を移動
物体に取り付けた光の反射率と透過率が周期的に変化す
る移動スリットに照射し、移動スリットから反射して固
定スリットの透過部を除いた部分で反射した光を受光素
子で受光し、受光素子の出力から移動物体の移動量を検
出することを特徴とする。
【0007】上記光源と固定スリットの間あるいは固定
スリットと移動スリットの間又は固定スリットと受光素
子の間に収斂レンズを設けると良い。
【0008】この発明に係る第3のエンコーダは、移動
物体に取り付けた光の反射率と透過率が周期的に変化す
る移動スリットに光源から光を投射し、移動スリットに
よる透過光と回折光をレンズで収斂させ、移動スリット
による透過光と回折光の像がほぼ等ピッチで重なる位置
に設けられ、移動スリットのピッチの1/nピッチを有
する固定スリットに入射し、固定スリットを透過した光
を受光素子で受光し、受光素子の出力から移動物体の移
動量を検出することを特徴とする。この回折光は1次回
折光を利用すると良い。
【0009】また、上記固定スリットは1/4ピッチず
らせた2つの領域を有し、各領域からの光をそれぞれ受
光素子で検出したり、固定スリットに1/4ピッチずら
した3つの領域を設け、各々の領域からの透過する光を
それぞれ受光素子で検出し、相隣合う二つの受光素子か
らの出力の差を2組演算したり、固定スリットに第1の
領域の透過部と反射部と1/4ピッチ位相が異なる透過
部と反射部を有する第2の領域と、第2の領域の透過部
と反射部と1/2ピッチ位相が異なる透過部と反射部を
有する第3の領域と、第3の領域の透過部と反射部と1
/4ピッチ位相が異なり、第1の領域の透過部と反射部
と1/2ピッチ位相が異なる透過部と反射部を有する第
4の領域を設け、各領域からの光をそれぞれ受光素子で
検出し、第1の領域からの光を受光した受光素子の出力
と第2の領域からの光を受光した受光素子の出力の差を
演算し、第3の領域からの光を受光した受光素子の出力
と第4の領域からの光を受光した受光素子の出力の差を
演算したりすると良い。
【0010】
【発明の実施の形態】この発明のエンコーダは、光源と
固定スリットとレンズと移動スリットと受光素子及びカ
ウンタを有する。固定スリットは一定ピッチで光を透過
する透過部と反射する反射部が多数平行に設けられてい
る。移動スリットも光の反射する部分と透過する部分が
一定ピッチで周期的に設けられている。
【0011】上記のように構成されたエンコーダで移動
スリットの移動量を測定するとき、光源から固定スリッ
トに光を照射する。固定スリットに照射された光は固定
スリットの透過部を透過して、明暗が縞状に分布した光
をレンズに入射し、レンズにより収斂して移動スリット
上に照射される。この移動スリットに光を照射するとき
に、移動スリットに照射される光の断面分布の明暗のピ
ッチが移動スリットのスケールピッチと同じになるよう
に移動スリットとレンズの位置を適切に設定しておく。
【0012】移動スリットに照射された光は、明暗の縞
の明部が移動スリットの一定ピッチで設けられている反
射部に入射したときに反射してレンズを通して固定スリ
ットに戻る。また、明暗の縞の明部が移動スリットの透
過部に入射したとき、移動スリットに入射した光は移動
スリットを透過し、固定スリットには移動スリットのス
ケールピッチに応じて反射した光が入射する。この固定
スリットは光の透過部と反射部が一定ピッチで多数設け
られていて光を回折する機能を有し、移動スリットから
の反射光は固定スリットで回折され受光素子に入射す
る。この受光素子に入射する光は移動スリットのスケー
ルピッチに応じて強弱が変化している。そこで受光素子
は入射した光の強弱に応じた信号をカウンタに出力し、
カウンタは入力した信号を計数し、計数した値と移動ス
リットのスケールピッチから移動スリットの移動量を検
出する。
【0013】
【実施例】図1はこの発明の一実施例の構成図である。
図に示すように、エンコーダ1は光源2と固定スリット
3とレンズ4と移動物体5に取り付けた移動スリット6
と受光素子7及びカウンタ8を有する。固定スリット3
は、図2の斜視図に示すように、一定ピッチPで光を透
過する透過部3Tと反射する反射部3Rが多数平行に設
けられている。移動スリット6も光の反射する部分と透
過する部分が一定ピッチPsで周期的に設けられてい
る。
【0014】上記のように構成されたエンコーダ1で移
動物体5の移動を測定するとき、光源2から固定スリッ
ト3に光を照射する。固定スリット3に照射された光は
固定スリット3の透過部3Tを透過して、図2の斜視図
に示すように、明暗が縞状に分布した光9をレンズ4に
入射し、レンズ4により収斂して移動スリット6上に照
射される。この移動スリット6に光を照射するときに、
移動スリット6に照射される光の断面分布の明暗のピッ
チが移動スリット6のスケールピッチPsと同じになる
ように光学諸元を設定しておく。この設定は、光源2か
ら照射する光がコリメート光でないので、移動スリット
6とレンズ4の位置を適切に設定することにより容易に
実現することができる。
【0015】移動物体5により移動している移動スリッ
ト6に照射された光は、明暗の縞の明部が移動スリット
6の一定ピッチで設けられている反射部に入射したとき
に反射してレンズ4を通して固定スリット3に戻る。ま
た、明暗の縞の明部が移動スリット6の透過部に入射し
たとき、移動スリット6に入射した光は移動スリット6
を透過して固定スリット3側には戻らず、固定スリット
3には移動スリット6のスケールピッチPsに応じて移
動スリット6から反射した光が入射する。この固定スリ
ット3は光の透過部3Tと反射部3Rが一定ピッチで多
数設けられていて光を回折する機能を有すから、移動ス
リット6からの反射光は固定スリット3で回折され受光
素子7に入射する。この受光素子7には、図3に示すよ
うに、移動スリット6のスケールピッチPsに応じて強
弱が変化する光が入射する。受光素子6は入射した光の
強弱に応じた信号をカウンタ8に出力する。カウンタ8
は入力した信号を計数し、計数した値と移動スリット6
のスケールピッチPsから移動スリット6の移動量を算
出して表示する。このようにして簡単な構成で移動スリ
ット6の移動量すなわち移動物体5の移動量を検出する
ことができる。
【0016】上記実施例は、固定スリット3と移動スリ
ット6の間にレンズ4を設けて、レンズ4で光を収斂さ
せる場合について説明したが、図4に示すように、レン
ズ4を使用しなくても良い。この場合、受光素子7には
発散光が進行して一部は受光素子7に入射しないが、受
光素子7に入射する光は全体として移動スリット6のス
ケールピッチPsに応じて強度が変調されるので、受光
素子7から移動スリット6のスケールピッチPsに応じ
た信号を出力することができる。
【0017】次に、移動スリット6の移動量とともに移
動方向を検出する実施例について説明する。この場合
は、固定スリット3に、図5(a)に示すように、固定
スリット3に一定ピッチPで光の透過部3Tと反射部3
Rを多数平行に設けた第1の領域31と、第1の領域3
1の透過部3Tと反射部3Rと1/4ピッチ位相が異な
る透過部3Tと反射部3Rを有する第2の領域32を設
け、受光素子7には、図5(b)に示すように、固定ス
リット3の第1の領域31からの光を受光する第1の受
光部71と固定スリット3の第2の領域32からの光を
受光する第2の受光部72を設けておく。そして光源2
から固定スリット3に光を照射し、第1の領域31と第
2の領域32を透過した光を移動物体5により移動して
いる移動スリット6上に照射し、移動スリット6からの
反射光を固定スリット3の第1の領域31と第2の領域
32を介して受光素子7に入射する。受光素子7には、
図6に示すように、第1の受光部71に固定スリット3
の第1の領域31からの光Aが入射し、第2の受光部7
2には固定スリット3の第2の領域32からの光Bが入
射する。この受光素子7の第2の受光部72に入射する
光Bは光Aより位相が移動スリット6のスケールピッチ
Psの1/4だけずれている。そこで第1の受光部71
から出力するA相の信号と第2の受光部72から出力す
るB相の信号の順序から移動スリット6の移動方向を検
出することができる。この第1の受光部71から出力す
るA相の信号と第2の受光部72から出力するB相の信
号にはバイアス成分Cを有し、信号処理上のノイズとな
る。そこでA相の信号とB相の信号の差をとり、バイア
ス成分Cのない単相の信号により移動スリット6の移動
量を検出する。
【0018】上記実施例は固定スリット3に1/4ピッ
チ位相が異なる第1の領域31と第2の領域32を設け
て、A相の信号とB相の信号の差をとり、バイアス成分
Cのない単相の信号により移動スリット6の移動量を検
出する場合について説明したが、図7(a)に示すよう
に、第1の領域31の透過部3Tと反射部3Rと1/4
ピッチ位相が異なる透過部3Tと反射部3Rを有する第
2の領域32と、第2の領域32の透過部3Tと反射部
3Rと1/4ピッチ位相が異なる透過部3Tと反射部3
Rを有する第3の領域33を設け、受光素子7には、図
7(b)に示すように、第1の領域31からの光を受光
する第1の受光部71と、第2の領域32からの光を受
光する第2の受光部72及び第3の領域33からの光を
受光する第3の受光部73を設け、第1の受光部71の
出力信号と第2の受光部72の出力信号の差と、第2の
受光部72の出力信号と第3の受光部73の出力信号の
差を求めることにより、バイアス成分Cがなくスケール
ピッチPsの1/4だけ位相がずれた2つの信号を得る
ことができる。したがつて移動スリット6の移動量と移
動方向をより確実に検出することができる。
【0019】上記実施例は固定スリット3に3つの領域
31〜33を設けた場合について説明したが、図8
(a)に示すように、固定スリット3に第1の領域31
の透過部3Tと反射部3Rと1/4ピッチ位相が異なる
透過部3Tと反射部3Rを有する第2の領域32と、第
2の領域32の透過部3Tと反射部3Rと1/2ピッチ
位相が異なる透過部3Tと反射部3Rを有する第3の領
域33と、第3の領域33の透過部3Tと反射部3Rと
1/4ピッチ位相が異なり、第1の領域31の透過部3
Tと反射部3Rと1/2ピッチ位相が異なる透過部3T
と反射部3Rを有する第4の領域34を設け、受光素子
7には、図8(b)に示すように、第1の領域31から
の光を受光する第1の受光部71と、第2の領域32か
らの光を受光する第2の受光部72と、第3の領域33
からの光を受光する第3の受光部73及び第4の領域3
3からの光を受光する第4の受光部74を設け、第1の
受光部71の出力信号と第2の受光部72の出力信号の
差と、第3の受光部72の出力信号と第4の受光部74
の出力信号の差を求めることにより、バイアス成分Cが
なく位相がずれた2つの信号を得ることができる。
【0020】また、上記各実施例の固定スリット3は周
期的に設けられた透過部3Tと反射部3Rで回折格子の
役割をして、移動スリット7から反射した光を受光素子
7の方向に導くが、固定スリット3による回折効率は低
い。そこで、図9に示すように、固定スリット3の受光
素子7側に効率の高い回折格子10を設けたり、固定ス
リット3の移動スリット6側に回折格子10を設けるこ
とにより、受光素子7の受光量を増やしてノイズ成分の
少ない信号を得ることができる。この回折格子10とし
ては表面レリーフ回折格子や体積型の回折格子を使用す
ると、受光素子7の受光量効率良く増やすことができ
る。
【0021】また、例えば図10(a)に示すように、
基板11の一方の面に回折格子部12を設け、他方の面
にスリット部13を設けで固定スリット3を構成した
り、図10(b)に示すように、固定スリット3の透過
部3Tに回折格子部12を設けて、固定スリット3と回
折格子10を一体にすることにより小型化を図ることが
できる。図10(a)に示すように、基板11の両面に
回折格子部12とスリット部13を設ける場合、スリッ
ト部13はクロムマスクやアルミマスクやエマルジョン
タイプのマスクにより形成し、このマスクの反対側の面
に、光ディスクの基板の作製などで使用されているスタ
ンパを用いて回折格子部12を複製することができる。
また、図10(b)に示した、透過部3Tに回折格子部
12を有する固定スリット3は、クロムマスクやアルミ
マスクによりスリット部を作製する。例えばフォトリソ
グラフィの方法でアルミマスクを作成し、このマスク上
にネガ型レジストをスピンコート法などで塗布してから
アルミマスクの裏面より紫外線照射した後、ウエットや
ドライの現像をする。この現像により残ったネガ型レジ
ストの未露光部を回折格子のパターンをもつマスクを用
いて露光し、現像することにより作製することができ
る。
【0022】上記各実施例は光源2からの光を固定スリ
ット3により明暗が縞状に分布した断面を有する光9を
移動スリットに照射する場合について説明したが、図1
1に示すように、固定スリット3の中心部に一定面積を
有する光の透過部30を設け、図12に示すように、光
源2からの光を透過部30を通して移動スリット6に照
射し、移動スリット6から反射した明暗が縞状に分布し
た断面を有する光を固定スリット3の透過部30の周囲
にある反射部3Rで反射して受光素子7に入射するよう
にしても、受光素子7に移動スリット6のスケールピッ
チPsに応じて強弱が変化する光を入射することがで
き、受光素子6の出力信号により移動スリット6の移動
量を検出することができる。この場合も、固定スリット
3に反射部3Rと透過部3Tの位相が異なるが2つから
4つの領域31〜34を設けることにより、移動スリッ
ト6の移動量と移動方向を検出することができる。さら
に、図13(a)〜(c)に示すように、固定スリット
3と受光素子7の間や、固定スリット3と移動スリット
の間または固定スリット3と受光素子7の間と固定スリ
ット3と移動スリットの間にレンズ4を設けて受光素子
7に入射する光を収斂させることにより、受光素子7に
効率良く光を導くことができ、移動スリット6の移動量
と移動方向をより確実に検出することができる。
【0023】また、上記各実施例は移動スリット6から
の反射光を利用して移動スリット6の移動量と移動方向
を検出する場合について説明したが、移動スリット6か
らの回折光を利用して移動スリット6の移動量と移動方
向を検出するようにしても良い。例えば図14に示すよ
うに、光源2から光を移動物体5に設けた移動スリット
6に照射し、移動スリット6からの回折光をレンズ4で
収斂して固定スリット3を介して受光素子7で受光す
る。この移動スリット6からの回折光の回折次数は移動
スリット6のスリットピッチPsと光の波長で定まり、
1次の回折光の強度を高めることは容易にできる。そこ
で例えば図13に示すように、移動スリット6からの透
過光と1次の回折光をレンズ4で固定スリット3に重ね
合わせる。このとき、重ね合わせた各光による移動スリ
ット6の像14が等間隔になるようにレンズ4と固定ス
リット3の位置を調整しておく。また、固定スリット3
の透過部3Tと反射部3RのピッチPは移動スリット6
のスリットピッチPsの1/n、例えば1/3にしてお
く。この場合、移動スリット6が1ピッチ移動すると、
固定スリット3上の像14は固定スリット3の3ピッチ
分だけ移動する。したがって固定スリット3を透過した
光は移動スリット6が1ピッチ移動するたびに3周期変
化して受光素子7に入射する。この受光素子7からの出
力信号により移動スリット6の移動量を検出することに
より、3倍の分解能で移動スリット6の移動量を検出す
ることができる。
【0024】この場合も、固定スリット3に反射部3R
と透過部3Tの位相が異なるが2つから4つの領域31
〜34を設けることにより、移動スリット6の移動量と
移動方向を検出することができる。
【0025】
【発明の効果】この発明は以上説明したように、固定ス
リットを透過して明暗の縞のある光を移動物体に取り付
けた光の反射率と透過率が周期的に変化する移動スリッ
トに照射し、移動スリットから反射して固定スリットに
より回折された光を受光素子で受光するようにして、受
光素子に移動スリットのスケールピッチに応じて強弱が
変化している光を入射するようにしたから、簡単な構成
で移動物体の移動量を精度良く検出することができる。
【0026】また、固定スリットと移動スリットの間に
収斂レンズを設け、受光素子に入射する光を収斂させ
て、受光素子で受光する光の強度を高めることができ、
ノイズの少ない信号を受光素子から出力することがで
き、移動物体の移動量の検出精度の信頼性を高めること
ができる。
【0027】また、固定スリットの中心部に光の透過部
を設けることにより、移動スリットに入射する光の強度
を高めることができ、移動物体の移動量を安定して検出
することができる。
【0028】また、光源から移動スリットに光を直接照
射し、移動スリットによる透過光と回折光をレンズによ
り収斂させ固定スリットに入射し、固定スリットを透過
した光を受光素子で受光することにより、簡単な構成で
移動物体の移動量を検出することができる。また、移動
スリットによる透過光と回折光の1次光を移動スリット
のピッチの1/nピッチを有する固定スリットに入射す
ることにより、高分解能で移動物体の移動量を検出する
ことができる。
【0029】さらに、固定スリットは透過部と反射部の
位相が異なる領域を設け、各領域からの光を受光素子で
受光することにより、移動物体の移動量とともに移動方
向も検出することができる。また、各領域からの光を受
光した受光素子の出力の差を演算することによりバイア
ス成分をなくした信号を得ることができ、ノイズに対し
て強くすることができ、移動物体の移動量と移動方向を
安定して検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の構成図である。
【図2】固定スリットの構成を示す斜視図である。
【図3】受光素子に入射するする光の強度分布図であ
る。
【図4】第2の実施例の構成図である。
【図5】第3の実施例の固定スリットと受光素子の構成
図である。
【図6】第3の実施例の受光素子に入射するする光の強
度分布図である。
【図7】第4の実施例の固定スリットと受光素子の構成
図である。
【図8】第5の実施例の固定スリットと受光素子の構成
図である。
【図9】第6の実施例の構成図である。
【図10】第6の実施例における他の固定スリットの構
成図である。
【図11】第7の実施例の固定スリットの構成図であ
る。
【図12】第7の実施例の構成図である。
【図13】第7の実施例の他の構成図である。
【図14】第8の実施例の構成図である。
【図15】従来例の構成図である。
【符号の説明】
1 エンコーダ 2 光源 3 固定スリット 4 レンズ 5 移動物体 6 移動スリット 7 受光素子 8 カウンタ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光の反射率と透過率が周期的に変化する
    固定スリットに光源から光を投射し、固定スリットを透
    過した光を移動物体に取り付けた光の反射率と透過率が
    周期的に変化する移動スリットに照射し、移動スリット
    から反射して固定スリットにより回折された光を受光素
    子で受光し、受光素子の出力から移動物体の移動量を検
    出することを特徴とするエンコーダ。
  2. 【請求項2】 上記固定スリットと移動スリットの間に
    収斂レンズを設けた請求項1記載のエンコーダ。
  3. 【請求項3】 中心部に光の透過部を有し、透過部を除
    いた部分は周期的に光の反射率が変化する固定スリット
    の透過部に光源から光を投射し、固定スリットの透過部
    を透過した光を移動物体に取り付けた光の反射率と透過
    率が周期的に変化する移動スリットに照射し、移動スリ
    ットから反射して固定スリットの透過部を除いた部分で
    反射した光を受光素子で受光し、受光素子の出力から移
    動物体の移動量を検出することを特徴とするエンコー
    ダ。
  4. 【請求項4】 上記光源と固定スリットの間あるいは固
    定スリットと移動スリットの間又は固定スリットと受光
    素子の間に収斂レンズを設けた請求項3記載のエンコー
    ダ。
  5. 【請求項5】 移動物体に取り付けた光の反射率と透過
    率が周期的に変化する移動スリットに光源から光を投射
    し、移動スリットによる透過光と回折光をレンズで収斂
    させ、移動スリットによる透過光と回折光の像がほぼ等
    ピッチで重なる位置に設けられ、移動スリットのピッチ
    の1/nピッチを有する固定スリットに入射し、固定ス
    リットを透過した光を受光素子で受光し、受光素子の出
    力から移動物体の移動量を検出することを特徴とするエ
    ンコーダ。
  6. 【請求項6】 上記回折光の1次光を利用する請求項5
    記載のエンコーダ。
  7. 【請求項7】 上記固定スリットは1/4ピッチずらせ
    た2つの領域を有し、各領域からの光をそれぞれ受光素
    子で検出する請求項1から6のいずれかに記載のエンコ
    ーダ。
  8. 【請求項8】 上記固定スリットは1/4ピッチずらし
    た3つの領域を有し、各々の領域からの透過する光をそ
    れぞれ受光素子で検出し、相隣合う二つの受光素子から
    の出力の差を2組演算する請求項1から6のいずれかに
    記載のエンコーダ。
  9. 【請求項9】上記固定スリットは第1の領域の透過部と
    反射部と1/4ピッチ位相が異なる透過部と反射部を有
    する第2の領域と、第2の領域の透過部と反射部と1/
    2ピッチ位相が異なる透過部と反射部を有する第3の領
    域と、第3の領域の透過部と反射部と1/4ピッチ位相
    が異なり、第1の領域の透過部と反射部と1/2ピッチ
    位相が異なる透過部と反射部を有する第4の領域を設
    け、各領域からの光をそれぞれ受光素子で検出し、第1
    の領域からの光を受光した受光素子の出力と第2の領域
    からの光を受光した受光素子の出力の差を演算し、第3
    の領域からの光を受光した受光素子の出力と第4の領域
    からの光を受光した受光素子の出力の差を演算する請求
    項1から6のいずれかに記載のエンコーダ。
  10. 【請求項10】 上記固定スリットの光源側又は移動物
    体側に受光素子に光を導くための回折格子を設けた請求
    項1記載のエンコーダ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006349606A (ja) * 2005-06-20 2006-12-28 Yaskawa Electric Corp 反射型光ギャップセンサ
JP2009264778A (ja) * 2008-04-22 2009-11-12 Satoshi Kiyono 光スポット変位検出装置及び計測装置
JP4713019B2 (ja) * 2001-06-13 2011-06-29 株式会社ミツトヨ 格子干渉型変位検出装置

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