JPH11325188A - ホイールバランスウェイト - Google Patents

ホイールバランスウェイト

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JPH11325188A
JPH11325188A JP10130653A JP13065398A JPH11325188A JP H11325188 A JPH11325188 A JP H11325188A JP 10130653 A JP10130653 A JP 10130653A JP 13065398 A JP13065398 A JP 13065398A JP H11325188 A JPH11325188 A JP H11325188A
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balance weight
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達彦 菅谷内
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修 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 係止部材への熱影響を抑えた固定方法を用い
たホイールバランスウェイトを提供すること。 【解決手段】 本発明のホイールバランスウェイトは、
ウェイト本体と、ウェイト本体に一端部が固定され他端
部がホイールのリム部の周縁部を挟み込むように開口す
る係止部材とからなるホイールバランスウェイトであっ
て、係止部材は金属板を成形して少なくとも他端部が断
面弧状に曲成されかつ一端部に小孔が開口したものであ
り、かつ係止部材は小孔に挿入されたスタッドピンがウ
ェイト本体にスタッド溶接されることによりスタッドピ
ンとウェイト本体との間に挟持固定されていることを特
徴とする。本発明のホイールバランスウェイトは、係止
部材をウェイト本体に固定する方法をスタッド溶接とし
ているため、係止部材が溶接時の熱の影響を受けること
が抑えられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のタイヤホ
イールに取り付けるホイールバランスウェイトに関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車などのタイヤをリムに組み込んだ
ホイールアッセンブリ状態において、ホイールアッセン
ブリの回転軸まわりの周方向および回転軸方向のアンバ
ランスが大きくなると、走行時に振動、騒音等の発生と
いうような不具合が生じるようになる。この振動や騒音
はホイールのアンバランスに起因するものであり、この
アンバランスを打ち消すためにホイールにバランスウェ
イトが取り付けられている。
【0003】従来のホイールバランスウェイトは、あら
かじめ所定の重量に調整された鉛や鉛合金からなるウェ
イト本体と、このウェイト本体をホイールに固定するク
リップとが一体に鋳造されたものであった。ここで、ウ
ェイト本体に用いられる鉛や鉛合金は、比重が大きくか
つタイヤのホイールの湾曲面になじみやすい材質である
ことなどから選ばれていた。
【0004】また、鉛系の材料は自然環境への負荷等の
問題を有することから、ウェイト本体を鉄系材料とする
ホイールバランスウェイトが開発されている。具体的に
は、鉄ウェイト本体と一端部がこのウェイト本体に固定
され他端部がホイールのリム部の周縁部を挟み込むよう
に曲成された鋼板よりなる係止部材とから構成されたホ
イールバランスウエイトである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、鉄系材
料を用いたホイールバランスウェイトは、鉄ウェイト本
体と鋼板製の係止部材との固定が直接溶接で行われてい
るため、係止部材の鋼板が溶接時の熱によりもろくなる
という問題を有していた。本発明は上記実状に鑑みてな
されたものであり、係止部材への熱影響を抑えた固定方
法を用いたホイールバランスウェイトを提供することを
課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明者らは、ウェイト本体をリム部に係止する係止部
材とウェイト本体との装着について検討を重ねた結果、
ウェイト本体と係止部材との固定をスタッド溶接により
行うことで係止部材への溶接時の熱の影響を抑えられる
ことを見出した。
【0007】すなわち、本発明のホイールバランスウェ
イトは、ウェイト本体と、ウェイト本体に一端部が固定
され他端部がホイールのリム部の周縁部を挟み込むよう
に開口する係止部材とからなるホイールバランスウェイ
トであって、係止部材は金属板を成形して少なくとも他
端部が断面弧状に曲成されかつ一端部に小孔が開口した
ものであり、かつ係止部材は小孔に挿入されたスタッド
ピンがウェイト本体にスタッド溶接されることによりス
タッドピンとウェイト本体との間に挟持固定されている
ことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のホイールバランスウェイ
トは、ウェイト本体と、一端部に小孔を有しかつ他端部
が断面弧状に曲成された係止部材とから構成され、係止
部材の小孔にスタッドピンが挿入した状態でウェイト本
体にスタッド溶接されることで固定したものである。
【0009】ウェイト本体は、ウェイト量を調節するも
のであり、鉄鋼等で形成できる。このウエイト本体は断
面が一定の線材を所定長さに切断することにより容易に
製造できる。ウェイト本体は、鉄ウェイトであることが
好ましい。係止部材は、金属板をプレス成形により曲成
したものである。この係止部材はスタッドピンが通る小
孔を有する一端部とリム部の周縁部を挟み込むように断
面弧状に曲成された他端部とからなる。係止部材の金属
板は、鋼板であることが好ましい。
【0010】スタッドピンは、係止部材をウェイト本体
にスタッド溶接により固定するために用いられる。スタ
ッドピンは、ウェイト本体と同材質あるいはウェイト本
体との溶接に適した材質であることが好ましい。また、
断面および長さ等のスタッドピンの形状はホイールバラ
ンスウェイトの使用強度により決定できる。すなわち、
スタッドピンの断面形状は、円形だけでなく、三角、四
角等の多角形としてもよい。スタッドピンを多角柱とす
ることで係止部材がウェイト本体に固定されたときのま
わり止めの効果が得られる。また、スタッドピンの形状
は特に限定されるものでないため、円柱状や頭を有する
リベット状としてもよい。スタッドピンを円柱等の頭を
もたない形状とした場合には、スタッド溶接時の溶接圧
力により頭の部分が押しつぶされることで係止部材が固
定される。
【0011】さらに、スタッドピンのウェイト本体との
溶接面は、ローレットをもうけることが好ましい。溶接
面にローレットをもうけることで溶接時にスタッドピン
が溶け込みやすくなり、ウェイト本体との溶接強度が大
きくなる。本発明のホイールバランスウェイトは、その
表面に塗膜層を有することが好ましい。塗膜層を有する
ことで、ウェイト本体や係止部材が錆の発生等の劣化を
生じることを防ぐことができる。具体的な塗膜層として
は、亜鉛クロメート塗膜などがあげられる。
【0012】また、ウェイト本体は、係止部材との当接
部に少なくとも係止部材が収まる凹状の溝を有し、この
溝中に係止部材が収められていることが好ましい。
【0013】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を説明する。な
お、本実施例における係止金具は、鋼板(SK7、6、
5、S75C、S70C、S65C、S60C、S55
C)を曲げることで形成されており、ウェイト本体は棒
鋼(SS400、S10C、S20C等の低炭素の鉄
材)を所定の長さに切ることにより形成されている。ま
た、スタッドピンの材質はウェイト材と同じ材質が用い
られた。
【0014】ここで、実施例のホイールバランスウェイ
トには、亜鉛クロメート処理、ダクロ処理、銀粉塗装等
による表面処理が施されている。 (実施例1)本実施例は、図1の斜視図および図2の断
面図に示されるホイールバランスウェイトである。この
ホイールバランスウェイトは、ウェイト本体1と、ウェ
イト本体1のホイールと対向する側面である内側面の断
面形状と一致しかつ中央部に小孔33をもつ一端部32
とホイールのリム部の断面形状に合致するように曲成さ
れた湾曲部31とを有する係止金具3とからなり、係止
金具3の小孔33に挿入したリベット状のスタッドピン
5をウェイト本体1の内側面にスタッド溶接することで
係止金具3を固定したものである。
【0015】(実施例2)本実施例は、図3の断面図に
示されるホイールバランスウェイトである。このホイー
ルバランスウェイトは、ホイールのリム部の断面形状に
合致するように曲成された湾曲部31とウェイト本体1
の上面の内側方向から外側方向の形状に一致するように
曲成された一端部32とを有する係止金具3と、ウェイ
ト本体1とからなり、係止金具3の小孔33に挿入した
リベット状のスタッドピン5をウェイト本体1の上面に
スタッド溶接することで係止金具3を固定したものであ
る。ここで係止金具3にもうけられたスタッド溶接のた
めの小孔33は、ウェイト本体1との当接部である一端
部32だけでなく、湾曲した湾曲部31にもスタッド溶
接の固定のしやすさのために小孔33が開口している。
【0016】(実施例3)本実施例は、図4の断面図に
示されるホイールバランスウェイトである。このホイー
ルバランスウェイトは、ホイールのリム部の断面形状に
合致するように曲成された湾曲部31とウェイト本体1
の外側面側の断面形状と一致しかつ中央部に小孔33を
もつ一端部32とを有する係止金具3と、ウェイト本体
1とからなり、係止金具3の小孔33に挿入したリベッ
ト状のスタッドピン5をウェイト本体1の外側面にスタ
ッド溶接することで固定したものである。
【0017】(実施例4)本実施例は、図5の断面図に
示されるホイールバランスウェイトである。このホイー
ルバランスウェイトは、ホイールのリム部の断面形状に
合致するように曲成された湾曲部31とウェイト本体1
の下面から内側面の断面形状と一致するように曲成され
かつウェイト本体1の下面と接する下面の中央部に小孔
33を有する一端部32とを有する係止金具3と、ウェ
イト本体1とからなり、係止金具3の小孔33に挿入し
たリベット状のスタッドピン5をウェイト本体1の下面
にスタッド溶接することで固定したものである。
【0018】(実施例5)本実施例は、図6の断面図に
示されるホイールバランスウェイトである。このホイー
ルバランスウェイトは、ウェイト本体1の内側面の断面
形状と一致しかつ中央部に小孔33をもつ一端部32と
ホイールのリム部の断面形状に合致するように曲成され
た湾曲部31とを有する係止金具3と、係止孔11を有
するウェイト本体1とからなり、係止金具3の小孔33
に挿入したリベット状のスタッドピン5をウェイト本体
1の内側面の係止孔11に挿入したのちにスタッド溶接
することで固定したものである。
【0019】本実施例は、ウェイト本体1に係止孔11
がもうけられ、この係止孔11の凹部の底の部分でスタ
ッドピンが溶接されるためスタッドピンの長さの分だけ
係止金具3への熱の影響を抑えることができる。また、
本実施例において、スタッドピンの形状は円柱形に限ら
れるものではなく、多角柱形を用いることができる。こ
のような場合には、係止孔も多角形とすることで係止金
具のまわり止めのこうかを発揮することができる。
【0020】(実施例6)本実施例は、図7および図8
の断面図に示されるホイールバランスウェイトである。
このホイールバランスウェイトは、ウェイト本体1の内
側面の断面形状と一致しかつ中央部に小孔33をもつ一
端部32とホイールのリム部の断面形状に合致するよう
に曲成された湾曲部31とを有する係止金具3と、係止
金具3との当接部に溝12を有するウェイト本体1とか
らなり、係止金具3の小孔33に挿入したリベット状の
スタッドピン5をウェイト本体1の内側面にもうけられ
た溝12に係止金具3の一端部32が収められた状態で
スタッド溶接することで固定したものである。
【0021】本実施例は、ウェイト本体1に係止金具3
を収納したことでホイールバランスウェイトをホイール
に装着した時にウェイト本体とホイールとが密着し、ウ
ェイト本体とホイールの間に異物が入ることによる劣化
を抑えることができる。 (実施例7)本実施例は、図9および図10の断面図に
示されるホイールバランスウェイトである。このホイー
ルバランスウェイトは、ウェイト本体1と、このウェイ
ト本体1の内側面側にスタッド溶接で固定された係止金
具3とから構成されたものであり、係止金具3およびス
タッド溶接のスタッドピン5の頭がウェイト本体1のホ
イールとの当接面に突出しないように溶接部がくぼんだ
凹部13となっているものである。ウェイト本体1は図
11の断面図に示されるように、係止金具3との当接部
に溝12がもうけられ、この溝12内にさらにくぼんだ
凹部13がもうけられている。係止金具3は図12に示
されるように、ウェイト本体1の内側面の断面形状と一
致するようにウェイト本体1との当接面側に凸となるよ
うに曲成された凸部34の先端部に小孔33をもつ一端
部32と、ホイールのリム部の断面形状に合致するよう
に曲成された湾曲部31と、を有しているものである。
ウェイト本体1と係止金具3との固定は、係止部材3の
凸部34とウェイト本体1の凹部13とをはめ込み、係
止部材3の凸部34の小孔33をスタッド溶接すること
により行われた。
【0022】また、ウェイト本体1にもうけられた凹部
13および係止金具3の一端部32にもうけられた凸部
34は、係止金具3をウェイト本体に取り付けたときに
スタッドピンの頭がウェイト本体1の内側面側に突出し
ない深さである。 (取り付け)実施例1および実施例7のホイールバラン
スウェイトを用いてホイールのリム部に取り付けたとき
の断面図を図13および図14に示した。ホイールバラ
ンスウェイトの取り付けは、ホイールのリム部の湾曲と
一致する湾曲部31によりリム部の周縁部7を挟み込む
ようにして取り付けられる。
【0023】
【発明の効果】本発明のホイールバランスウェイトは、
鉛を用いない鉄系ウェイトにおいて、係止部材をウェイ
ト本体に固定する方法をスタッド溶接としている。スタ
ッド溶接としたため、係止部材が溶接時の熱の影響を受
けることが抑えられる。また、本発明のホイールバラン
スウェイトは、鉛を用いない鉄系ウェイトを使用してい
るため、環境への悪影響も抑えられる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1のホイールバランスウェイトの斜視
図である。
【図2】 実施例1のホイールバランスウェイトの断面
図である。
【図3】 実施例2のホイールバランスウェイトの断面
図である。
【図4】 実施例3のホイールバランスウェイトの断面
図である。
【図5】 実施例4のホイールバランスウェイトの断面
図である。
【図6】 実施例5のホイールバランスウェイトの断面
図である。
【図7】 実施例6のホイールバランスウェイトの断面
図である。
【図8】 図7に示される実施例6のホイールバランス
ウェイトのII線での断面図である。
【図9】 実施例7のホイールバランスウェイトの断面
図である。
【図10】 図9に示される実施例6のホイールバラン
スウェイトのII II線での断面図である。
【図11】 実施例7のホイールバランスウェイトのウ
ェイト本体の断面図である。
【図12】 実施例7のホイールバランスウェイトの係
止金具の斜視図である。
【図13】 実施例1のホイールバランスウェイトをホ
イールに取り付けたときの断面図である。
【図14】 実施例7のホイールバランスウェイトをホ
イールに取り付けたときの断面図である。
【符号の説明】
1…ウェイト本体 11…係止孔 12…
溝 13…凹部 3…係止金具 31
…一端部 32…湾曲部 33…小孔 34
…凸部 5…スタッドピン 7…リム部の周縁部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェイト本体と、該ウェイト本体に一端
    部が固定され他端部がホイールのリム部の周縁部を挟み
    込むように開口する係止部材とからなるホイールバラン
    スウェイトであって、 該係止部材は金属板を成形して少なくとも該他端部が断
    面弧状に曲成されかつ該一端部に小孔が開口したもので
    あり、かつ該係止部材は該小孔に挿入されたスタッドピ
    ンが該ウェイト本体にスタッド溶接されることにより該
    スタッドピンと該ウェイト本体との間に挟持固定されて
    いることを特徴とするホイールバランスウェイト。
  2. 【請求項2】 前記金属板は鋼板である請求項1記載の
    ホイールバランスウェイト。
  3. 【請求項3】 前記ウェイト本体は鉄ウェイトである請
    求項1記載のホイールバランスウェイト。
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