JPH11324296A - 床下地材の取付構造 - Google Patents

床下地材の取付構造

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JPH11324296A
JPH11324296A JP13632098A JP13632098A JPH11324296A JP H11324296 A JPH11324296 A JP H11324296A JP 13632098 A JP13632098 A JP 13632098A JP 13632098 A JP13632098 A JP 13632098A JP H11324296 A JPH11324296 A JP H11324296A
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JP
Japan
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floor
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floor base
sound
floor bed
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Application number
JP13632098A
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English (en)
Inventor
Hirofumi Watanabe
拓文 渡邉
Hirotoshi Ueda
浩俊 植田
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Koyo Sangyo Co Ltd
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Koyo Sangyo Co Ltd
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】建築物の床に作用する音の床下に於ける残響音
を低減する。 【解決手段】床下地材Aを、リグノセルロースを主体と
する皮部と多孔性の髄部を有する植物茎を並列させて一
体化させたシート1を形成し、このシート1を複数積層
すると共に少なくとも片面に表面材2を設けて一体化さ
せることで、小口3に髄部の断面を露出させて構成す
る。この床下地材Aを支持部材となる大引5に載置し、
隣接する床下地材Aとの間に隙間6を設けて大引5に固
定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の床下に形
成された空間に対し床上で発生する音の影響を低減させ
ることが出来る床下地材の取付構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】建築物に於ける床は、構造種別毎に特有
の構造を有している。木造軸組構造の建築物に於ける床
は、一般に1800mmの間隔を持って施工された床梁の間、
或いは床梁と根太掛けとの間に300mm 〜450mm の間隔を
持って複数の根太を架設し、この上に、床下地面材とし
て厚さが9mm〜15mmのJASに規定される構造用合板、
JISに規定されるパーティクルボード、或いはJAS
に規定される構造用パネル(以下、前記構造用合板、パ
ーティクルボード、構造用パネルを総称して「構造用合
板等」という)から選択された構造用合板等を釘或いは
ビス等によって固定することで構成されている。
【0003】鉄筋コンクリート造(RC造)或いは鉄骨
鉄筋コンクリート造(SRC造)に於ける床は、コンク
リートスラブ上に大引を900 mm以下の間隔を持って敷設
し、この大引の上に300 mm〜450 mmの間隔を持って複数
の根太を架設し、この根太の上に床下地面材として厚さ
9mm〜15mmの構造用合板等を釘或いはビス等によって固
定することで構成されている。
【0004】最近、鉄筋コンクリート造に於いて実施さ
れることのある逆梁工法(梁の下端側にコンクリートス
ラブを接続することで、前記梁が吊り下げるような形式
で固定荷重を支持する工法)に於ける上面床は、逆梁と
なる大梁と小梁の上部に大引を900mm 以下の間隔で支持
し、その上に300mm 〜450mm の間隔で根太を架設して格
子状の床材支持面を構成し、該床材支持面の上に床下地
面材としての厚さ9mm〜15mmの構造用合板等を釘或いは
ビス等によって固定することによって構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、通常使用
されている厚さが9mm〜15mmの構造用合板等では、構造
上支持間隔として300 mm〜450 mmが必要であり、下地構
成として根太が必要となって工期の短縮化をはかる際
の、或いはコストを低減させる際の阻害要因となってい
る。
【0006】また床上を歩行する際に根太と大引或いは
根太と床梁の接合部分からきしみ音が発生し、このきし
み音が階下、或いは当階への騒音となり住環境の悪化を
招くことがある。
【0007】また最近では、支持間隔が600 mm〜900 mm
となる厚さ20mm以上の構造用合板等を使用して根太を省
略する場合もある。しかし、厚さが20mm以上の構造用合
板等では、厚さが9mm〜15mmのものに比較して熱圧硬化
時間が長く必要であり、製造コストが高くなる。このた
め、厚さ20mm以上の構造用合板等を使用する床構造は実
用的ではない。
【0008】また床下地面材として厚さ12mmの構造用合
板等を支持間隔300 mmで施工した場合、固有周波数が13
0Hz〜250Hzとなり、人の可聴音域(20Hz〜20000Hz)に
入り、居住者が歩行或いは足踏みした場合の室内への反
響音が大きくなるという問題がある。
【0009】またパーティクルボードや構造用パネルに
は厚さが20mm以上のものがあり、このようなものを床下
地面材として支持間隔600 mmで施工することで、固有周
波数を20Hz〜40Hzとして殆ど聞こえない音域に調整する
ことが可能である。しかし、これらのパーティクルボー
ドや構造用パネルの吸音率は全周波数に於いて10%以下
であり、床下の反響音が残響音として残り、床上の居住
者に不快感を与えるという問題がある。
【0010】逆梁工法の場合、通常のS造(鉄骨造)、
RC造、SRC造の場合と比較して床下に大きな空間
(高さが約400 mm〜1000mm)が形成されるため、床下の
反響音が共鳴或いは残響音として残り易い性質がある。
このため、逆梁工法の床に床下地面材として構造用合板
等を使用した場合、居住者が歩行或いは足踏みしたとき
の反響音は通常のS造、RC造、SRC造の場合と比較
して更に大きくなり、床上の居住者に不快感を与える虞
がある。
【0011】上記逆梁工法の床に於ける反響音を軽減さ
せるために、床下のコンクリートスラブ上にグラスウー
ル等の繊維系吸音材を敷設することがある。しかし、こ
の場合には床下を設備設置用途や床下収納庫に利用し得
なくなるという問題を派生する。
【0012】本発明の目的は、大引と根太の間で発生す
るきしみ音をなくし、且つ逆梁工法を実施する際の室内
への反響音を軽減させることが出来る床下地材の取付構
造を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係る床下地材の取付構造は、リグノセルロー
スを主体とする皮部と多孔性の髄部を有する植物茎を複
数並列したシート状物を積層し少なくとも片面に表面材
が一体化され且つ小口に植物茎の髄部断面が露出した床
下地材を用い、複数の前記床下地材を相互に隙間を設け
た状態で支持部材に固定することを特徴とするものであ
る。
【0014】上記床下地材の取付構造では、リグノセル
ロースを主体とする皮部と多孔性の髄部を有する植物茎
を並列したシート状の物体を所定数積層して互いに一体
化することで所定の強度を発揮させた床下地材を互いに
隙間を設けた状態で支持部に固定したので、該床下地材
を構成する植物茎の断面が露出する。このため、植物茎
の髄部の吸音性を発揮させることが出来、これにより反
響音を軽減させることが出来る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、上記床下地材の取付構造の
好ましい実施形態について図を用いて説明する。図1は
逆梁工法に適用した床下地材の取付構造を説明する斜視
図、図2は床下地材の断面図である。
【0016】本実施例に係る床下地材の取付構造は、リ
グノセルロースを主体とする植物茎を並列させて形成し
たシートを所定数積層すると共に少なくとも片面に表面
材を一体化させることで小口に植物茎の髄部断面を露出
させた床下地材を支持部材に固定するに際し、床下地材
相互の間に隙間を設けることで、植物茎の髄部が保有す
る吸音性を阻害することなく発揮させ、これにより反響
音の軽減を実現したものである。
【0017】先ず、床下地材Aの構成について図2によ
り説明する。本実施例に係る床下地材Aは、平面寸法が
予め設定された建築物のモジュール寸法に対応する寸法
を有し、且つ床下地材材として充分な曲げ強度を発揮し
得る厚さを持ったパネル状に形成されている。
【0018】床下地材Aは、リグノセルロースを主体と
する皮部と多孔性の髄部を有する植物茎を複数並列して
一体化させたシート1を所定数積層し、少なくとも片面
(本実施例では両面)に表面材2を一体化して構成され
ており、小口3には髄部が露出している。
【0019】シート1を構成する植物茎としては、サト
ウキビ、トウモロコシ、イネ、ムギ、竹等を選択的に用
いることが可能である。しかし、茎の表皮が堅く且つ真
っ直ぐで長い原料を採取し得るコーリャンを用いること
が好ましく、本実施例では前記コーリャンの茎を用いて
シート1を製造している。
【0020】表面材2は材料を特別に限定するものでは
ない。即ち、表面材2として、1mm〜5mmの単板(ベニ
ヤレース、スライサー或いはベニヤソーによって木材を
薄く切削した板)を使用することが可能であり、特に釘
保持力の向上を目的として構造用合板等を使用すること
が可能であり、更に、石膏ボード等も使用することが可
能である。
【0021】そして原料となるコーリャンの茎を圧縮
し、その後、圧縮した茎に接着剤を含侵させて乾燥さ
せ、この茎を簾状に束ねてシート1を形成し、このシー
ト1を再度積層して接着すると共に積層したシート1の
両面に表面材2を接着し、蒸気による熱圧プレス工程を
経ることで所定数のシート1と表面材2を一体化させる
ことが可能である。
【0022】植物茎を接着してシート1を構成する際に
用いる接着剤、及び積層したシート1に表面材2を接着
する接着剤としては、合板を製造する際に用いられるユ
リア系接着剤、ユリア・メラミン系接着剤、フェノール
系接着剤、イソシアネート系接着剤等の接着剤を選択的
に用いることが可能である。
【0023】床下地材Aの原料としてコーリャンの茎を
用いる場合、接着剤の量或いは熱圧プレス時の圧縮率を
適宜設定することで、比重を0.25〜0.50の範囲に設定す
ることが可能であり、この比重の対応して曲げ強度や曲
げヤング係数等の構造特性を変えることが可能である。
【0024】またシート1を3層以上積層し、夫々のシ
ート1に於ける茎の方向を交互に交差させることで繊維
の方向性を無視することが可能であり、何れの方向に支
持した場合であっても床下地材として好ましく利用する
ことが可能となる。
【0025】特に床下地材Aの比重を0.25〜0.30に調整
すると、熱伝導率が0.05kcal/mh℃となり、グラスウー
ル並の断熱性を確保することが可能であり、1階の床下
地材として適している。また前記比重を持った床下地材
Aでは、曲げヤング係数が5〜20×103kgf/cm2 程度と
なり、構造用合板等(曲げヤング係数、20〜80×103kgf
/cm2 )に比較して非常に柔らかで歩行感が良く、身障
者・高齢者用施設或いは体育館の床下地材としても適し
ている。
【0026】上記床下地材Aは、例えば図1に示す逆梁
工法の梁4の上部に所定の間隔を持って配置された支持
部材となる大引5上に、且つ隣接する床下地材Aとの間
に隙間6を持って敷き並べられ、夫々大引5に固定され
ている。
【0027】大引5を構成する材料は限定するものでは
なく、木製、コンクリート製、鋼製等を選択的に用いる
ことが可能であるが、軽量で且つ長い支持間隔であって
も耐え得る鋼材、特に鋼製のラックに用いられる高強度
鋼材を用いることが好ましい。
【0028】大引5を躯体に固定する方法として、本実
施例では逆梁工法に於ける梁4に載置して固定する方法
を採用しているが、この方法に限定するものではなく、
例えば、躯体に溶接したアンカーを埋設し該アンカーに
直接溶接する方法、躯体に固定されたアジャスターを利
用して固定する方法がある。また遮音性を向上させるた
めには、大引と躯体の固定部をコンクリート等によって
固定し、大引と躯体との接合を半剛接合或いは剛接合と
し、大引と床下地材から構成される床下地全体の剛性を
高くすることが好ましい。
【0029】また建築物の構造が逆梁工法ではなく、木
造軸組工法である場合、根太を省略することが可能であ
り、床下地材Aを躯体となる床梁に直接釘やビス等によ
って緊結することとなる。また床下地材Aを大引或いは
床梁と緊結する釘或いはビス等の材質は、鉄や鋼とし、
熱架橋対策が必要な箇所には樹脂製であることが好まし
い。
【0030】床下地材Aを大引5に支持したときの固有
周波数をほとんど聞こえない音域に調整するためには、
大引5の間隔を600 mm以上とすることが望ましく、該支
持間隔に於いて強度を保証し得る床下地材Aの厚さは20
mm以上である。
【0031】即ち、床下地材Aの比重を0.3 〜0.5 、厚
さを20mmとし、支持間隔を600 mmとしたとき、固有周波
数を25Hz〜50Hzに設定することが可能であり、ほとんど
聞こえない音域に調整することが可能である。逆梁工法
に於ける床構造をこのように設定することで、歩行或い
は足踏みした場合の室内への反響音の低減を実現するこ
とが可能となる。
【0032】シート1を構成する植物茎の切断面は吸音
性に優れており、特に、人が最も感じ易い500Hz〜1000H
zの周波数範囲に60%〜80%の吸音率を示している。従
って、床下地材Aを大引5に固定する際に、隣接する床
下地材A相互の間に隙間6を設け、植物茎の切断面を床
下側に露出させることで吸音特性を向上させることが可
能である。特に、隣接する床下地材A相互間に形成され
た隙間6がスリットの吸音構造と同様の機能を発揮する
ことで、より吸音特性を向上することが可能となる。
【0033】床下地材A相互間の隙間6の寸法は2mm〜
50mmの範囲内で適宜設定することが可能である。そして
床下地材Aの吸音特性を充分に発揮させるためには、該
床下地材Aの長辺及び短辺の小口3を無処理にするか、
或いは吸音特性を阻害しないような仕上げとすることが
必要であり、厚さも20mm以上が必要である。
【0034】上記の如く、床下地材Aの小口3に露出し
た植物茎の切断面によって吸音をはかることで、床下に
グラスウール等の繊維系吸音材を使用することなく反響
音の低減をはかることが可能であり、床下の用途に対す
る自由度が向上し、例えば床下収納庫の設置箇所を増加
することが可能となる。
【0035】更に、上記床下地材Aに於いて、床下に形
成された空間に対向する面に植物茎の髄部に到達する複
数の穿孔、或いは横長の溝状の加工を施すことによっ
て、髄部の露出面積を増大させ、これにより、吸音面積
が増加して吸音特性の向上をはかることが可能である。
【0036】更に、床下地材Aの支持間隔を600 mm以上
とすることによって根太が不要となり、根太と大引或い
は根太と床梁との接合部で発生していたきしみ音も解消
される。また逆梁工法では、300 mm〜450 mmの間隔を持
った根太がないので床下収納の開口部を容易に設置する
ことが可能である。
【0037】前述したように、床下地材Aを構成するに
際し植物茎の内部に接着剤を含侵させることで、曲げ強
度を向上させることが可能である。従って、床下地材A
の強度を向上させることで、同一の支持間隔の元に薄い
床下地材Aを製造することが可能となる。このため、床
下地材Aを薄いものと厚いものとによって構成すること
が可能であり、これらの床下地材Aを用いることで、仕
上げ材の差に伴う段差(例えば、洋室のフローリング仕
上げと和室の畳仕上げに於ける段差)を吸収することが
可能である。更に、個々の建築現場に於ける固有の事情
(例えば工期やコスト等)に合わせた床下地材の厚さと
支持間隔の組合せを選択することが可能である。
【0038】次に本実施例に係る床下地材の取付構造
と、他の取付構造とに於ける床下の残響音の実測結果に
ついて説明する。
【0039】本実施例では、コーリャンの茎を並列して
厚さ10mm、比重0.15のシート1を形成し、このシート1
にイソシアネート系樹脂からなる接着剤を150g/m2塗布
して7枚積層し、更に、両表面に表面材2として厚さ2
mmのポプラ面材を重ねた後、熱板プレスに供給して温度
150 ℃、圧力9kgf/cm2 で5分〜20分間プレスして7枚
のシート1と2枚の表面材2とが一体化した厚さ30mmの
床下地材Aを構成した。
【0040】逆梁工法を想定して、長さ7.2 m、深さ0.
6 mのコンクリート基礎を構成し、このコンクリート基
礎の上に鋼製の大引を600 mm間隔で敷設し、前記大引の
上に上記の如く構成した本実施例の床下地材Aを相互に
3mmの隙間を持って固定して床を架設し、架設された床
に高さ1.4 mから7号バスケットボールを落下させたと
き、「JISC1502普通騒音計」によって床下の残
響時間を測定した。
【0041】比較例1として、上記本実施例で用いた床
下地材Aを用い、この床下地材Aを大引上に全く隙間を
設けることなく固定し、上記本実施例と同一の条件で残
響時間を測定した。
【0042】床下地材として針葉樹を単板としたJAS
に規定する構造用合板で厚さ28mmのものを、本実施例と
同様に相互間に3mmの隙間を持って大引上に固定し、上
記本実施例と同一の条件で残響時間を測定した。
【0043】本実施例と、比較例1、2の周波数に対応
させた残響時間の測定結果を表1に示す。この測定結果
によれば、本実施例に係る床下地材Aを用いて相互間に
隙間を設けることによって、残響時間を全周波数に於い
て約1/2に低減されていることが明らかである。
【0044】
【表1】
【0045】上記各例を比較検討すると、本実施例のよ
うに床下地材Aの相互間に3mmの隙間を設けることによ
り、床下の残響時間が著しく短縮することが判明した。
これは、床下地材Aを構成する吸音率が優れた植物茎の
切断面を床下に臨む小口に露出させることにより音響特
性が向上し、且つ床下地材A相互間の隙間がスリットと
吸音構造と同様の機能を発揮して更に吸音特性を向上し
ているためと判断出来る。従って、本発明の床下地材の
取付構造が吸音特性上極めて優れていることが明らかで
ある。
【0046】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る床下地材の取付構造では、植物茎を並列させて形成し
たシート状体を積層させ少なくとも片面に表面材を一体
化して小口に植物茎の切断面が露出させた床下地材を相
互間に隙間を設けて支持部材に固定することで、植物茎
の断面が床下の空間に露出することとなり、該植物茎の
切断面の吸音性を発揮することが出来る。このため、床
下の空間に作用する反響音を吸音して残響音を低減する
ことが出来る。
【0047】例えばコーリャンを原料とした床下地材は
厚さが6mm〜120 mmの範囲で適宜設定することが可能で
あり、且つ厚さの変更に対して製造コストの差は大きく
はない。このため、曲げ強度の高い床下地材を構成する
ことが可能であり、この場合、根太を必要とせずに大引
或いは床梁に直接床下地材を敷設することが出来、工期
の短縮化、コストの削減を実現することが出来る。更
に、根太が不要となることから、根太と大引或いは根太
と床梁の接合部で生じるきしみ音が解消する。
【0048】また床下地材の厚さを設定することによっ
て曲げ強度を向上させ、これにより支持間隔を広くして
固有周波数をほとんど聞こえない音域に調整することが
出来る。このため、特に逆梁工法で問題となる歩行或い
は足踏みした場合の室内への反響音の低減を実現するこ
とが出来る。更に、ヤング率が等しいパーティクルボー
ドや構造用パネルと比較しても、植物茎の切断面が反響
音を吸収するため、床下地材の方が優れた音響特性を実
現することが出来る。このため、グラスウール等の繊維
系吸音材を用いることなく反響音の低減を実現出来るた
め、床下に形成された空間の活用をはかることが出来、
例えば床下収納庫の設置箇所を増加することが出来る。
【0049】また床下地材の比重を適宜設定することに
より、グラスウール並の熱伝導率を確保することが出
来、1階の床下地材として使用して有利である。また曲
げヤング係数が構造用鋼板等に比較して低いため、良好
な歩行感を得ることが出来、身障者・高齢者施設或いは
体育館の床下地材として使用して有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】逆梁工法に適用した床下地材の取付構造を説明
する斜視図である。
【図2】床下地材の断面図である。
【符号の説明】
A 床下地材 1 シート 2 表面材 3 小口 4 梁 5 大引 6 隙間

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リグノセルロースを主体とする皮部と多
    孔性の髄部を有する植物茎を複数並列したシート状物を
    積層し少なくとも片面に表面材が一体化され且つ小口に
    植物茎の髄部断面が露出した床下地材を用い、複数の前
    記床下地材を相互に隙間を設けた状態で支持部材に固定
    することを特徴とする床下地材の取付構造。
JP13632098A 1998-05-19 1998-05-19 床下地材の取付構造 Pending JPH11324296A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011219990A (ja) * 2010-04-09 2011-11-04 Kumagai Gumi Co Ltd 床構造

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011219990A (ja) * 2010-04-09 2011-11-04 Kumagai Gumi Co Ltd 床構造

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