JPH11324249A - ドーム状建築物の外装部におけるパネルの支持装置および雨仕舞い装置 - Google Patents

ドーム状建築物の外装部におけるパネルの支持装置および雨仕舞い装置

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JPH11324249A
JPH11324249A JP13329298A JP13329298A JPH11324249A JP H11324249 A JPH11324249 A JP H11324249A JP 13329298 A JP13329298 A JP 13329298A JP 13329298 A JP13329298 A JP 13329298A JP H11324249 A JPH11324249 A JP H11324249A
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JP
Japan
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panel holding
dome
panel
shaped building
intersection
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JP13329298A
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English (en)
Inventor
Akihisa Odaka
明久 小高
Kazumasa Saito
收正 斉藤
Ryoji Sawara
良治 佐原
Yasuyuki Horinouchi
靖幸 堀之内
Yoshihiko Maruyama
義彦 丸山
Hiroki Nohara
浩樹 野原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Nikkei Co Ltd
Nippon Light Metal Co Ltd
Original Assignee
Shin Nikkei Co Ltd
Nippon Light Metal Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】ドーム状建築物におけるパネル交点部の施工の
簡略化を図り、侵入水を防止するとともに排水を行う雨
仕舞装置の提供。 【解決手段】ドーム状建築物の外装部にあって、交点部
において各パネル保持材2を室内側において支承する受
け材10と各パネル3の外面側を覆うカバー材20とを
連結する連結手段70を有し、この連結手段は骨組み材
1に対し固定され、侵入水をパネル保持材に形成した水
路4A,4Bに導いて交点部に向かうようにし、交点部
にその周囲を囲む侵入水を受けるキャッチパン5を設
け、その底壁の中央部にこれと連続して室外側に突出す
る筒上部を形成し、連結手段を囲こむようにし、底壁の
外周に周囲壁53を設けこの周囲壁に下方のパネル保持
材の水路に連なる排水部54を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドーム状建築物の
外装部、たとえばドーム状屋根におけるパネルの支持装
置および雨仕舞い装置に関する。本発明にいう外装部と
は、角錐体を含み、また、この広義のドーム状部分を一
部に有する建築物も含むものである。
【0002】
【従来の技術】近年、優れた採光性や空間の豊かさを求
めて、ドーム状建築物の要求が高まっている。
【0003】このための排水機構に関して、本出願人の
一人は、先に特開平7−217088号に示されるもの
を提案した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この種のもの
では、交点部における排水経路の構成が複雑となり、施
工の手間が多大となる。
【0005】したがって、本発明の主たる課題は、交点
部における施工の簡略化を図るとともに、侵入水の漏水
を合理的にかつ確実に防止しながら排水できる形態を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明の請求項1記載の発明は、骨組み材に対して固定され
たパネル保持材にパネルが支持され、各パネルが交点部
を介して隣接して多数配置され、全体としてドーム状の
屋根を構成するドーム状建築物の外装部にあって、前記
屋根の侵入水をパネル保持材に形成した水路に導いて前
記交点部に向かうように構成し、前記交点部に前記侵入
水を受けるキャッチパンを設け、そのキャッチパンの排
水部を下方に向かう一つのパネル保持材の水路にのみ臨
ませ、キャッチパンの集水部を他の全てのパネル保持材
の水路に臨ませ、屋根の傾斜に沿った前記各排水部を通
しての下方に向かう排水経路の方向が、実質的に同一方
向に沿い、他の方向に向かわないようにした、ことを特
徴とするドーム状建築物の外装部における雨仕舞い装置
である。
【0007】請求項2記載の発明は、骨組み材に対して
固定されたパネル保持材にパネルが支持され、各パネル
が交点部を介して隣接して多数配置され、全体としてド
ーム状の屋根を構成するドーム状建築物の外装部にあっ
て、前記交点部において、これに臨む各パネル保持材を
室内側において支承する受け材と、各パネルの外面側を
覆うカバー材とを連結する連結手段を前記交点空間内に
有し、この連結手段は前記骨組み材に対して固定され、
前記屋根の侵入水をパネル保持材に形成した水路に導い
て前記交点部に向かうように構成し、前記交点部に前記
侵入水を受けるキャッチパンを設け、その受け底壁の中
央部にこれと連続して室外側に突出する筒状部を形成
し、この筒状部に前記連結手段を貫通して配置し、前記
底壁の周囲部に、前記各パネル保持材の水路の出口より
パネル保持材長手方向中央側に位置して室外側に突出す
る周囲壁を有し、この周囲壁にこれより下方のパネル保
持材の水路に連なる排水部を形成した、ことを特徴とす
るドーム状建築物の外装部における雨仕舞い装置であ
る。
【0008】請求項3記載の発明は、前記排水部は下方
に向かうパネル保持材のうち一つのパネル保持材のみに
連なっている請求項2記載のドーム状建築物の外装部に
おける雨仕舞い装置である。
【0009】請求項4記載の発明は、排水部は、前記底
壁と、前記周囲壁と、前記底壁と離間する室外側壁とで
漏斗状をなして形成されている請求項2または3記載の
ドーム状建築物の外装部における雨仕舞い装置である。
【0010】請求項5記載の発明は、前記排水部の漏斗
の開口は、前記各パネル保持材の水路の出口の全てに臨
んでいる請求項4のドーム状建築物の外装部における雨
仕舞い装置である。
【0011】請求項6記載の発明は、漏斗状排水部の底
部から、下方のパネル保持材の水路に連なる排水管が延
びている請求項4または5記載のドーム状建築物の外装
部における雨仕舞い装置である。
【0012】請求項7記載の発明は、前記キャッチパン
は、前記受け材の収納凹部上に設置されている請求項2
記載のドーム状建築物の外装部における雨仕舞い装置で
ある。
【0013】請求項8記載の発明は、骨組み材に対して
固定されたパネル保持材にパネルが支持され、各パネル
が交点部を介して隣接して多数配置され、全体としてド
ーム状の屋根を構成するドーム状建築物の外装部にあっ
て、パネル相互の隣接部はその室内側において共通する
パネル保持材により保持され、室外側において共通す
る、前記パネル保持材により一体的に取り付けられた押
縁により保持され、前記交点部において、前記骨組み材
上に設置され交点に向かう各パネル保持材を室内側にお
いて支承する受け材と、各パネルの外面側を覆うカバー
材と、前記骨組み材とを一体化させる一体化手段とを設
け、前記各パネルの交点部は、室内側においては前記パ
ネル保持材を介して前記受け材により支持され、室外側
においてはパネルとカバー材との間がシールされた状態
で、前記受け材と前記カバー材と前記骨組み材とが前記
一体化手段により一体化されている、ことを特徴とする
ドーム状建築物の外装部におけるパネル支持装置であ
る。
【0014】請求項9記載の発明は、パネルがその側部
においてパネル保持材により保持され、そのパネル保持
材が骨組み材に対して固定され、各パネルが交点部を介
して隣接して多数配置され、全体としてドーム状の屋根
を構成するドーム状建築物の外装部にあって、前記交点
部において隣接するパネル保持材間を繋ぐキャッチパン
が設けられ、前記パネル保持材のうち少なくとも緯度線
を跨ぐ方向のパネル保持材が、隣接パネル間のシール部
位からの侵入水を受ける室外側に開放する上層水路と、
この上層水路より室内側に位置する下層水路とを有し、
パネル保持材の長手方向中間において、前記下層水路と
上層水路とが連通しており、前記上層水路の出口が前記
キャッチパン上に臨み、キャッチパンの排水口が前記下
層水路と連通している、ことを特徴とするドーム状建築
物の外装部における雨仕舞い装置である。
【0015】請求項10記載の発明は、下層水路は、横
断面において閉じた空間である請求項9記載のドーム状
建築物の外装部における雨仕舞い装置である。
【0016】請求項11記載の発明は、下層水路は、横
断面において閉じており、前記上層水路の底を形成する
下層水路の上壁の途中において連通孔が形成され、この
連通孔により前記下層水路と上層水路とが連通している
請求項9記載のドーム状建築物の外装部における雨仕舞
い装置である。
【0017】請求項12記載の発明は、前記連通孔より
下流側において、下層水路を閉塞する閉塞部材が設けら
れている請求項11記載のドーム状建築物の外装部にお
ける雨仕舞い装置である。
【0018】請求項13記載の発明は、前記閉塞部材の
上流側面がなす傾斜角度は、パネル保持材の傾斜角度よ
り小さい請求項12記載のドーム状建築物の外装部にお
ける雨仕舞い装置である。
【0019】請求項14記載の発明は、前記連通孔の形
成部位により下流側において、下層水路は形成されてお
らず、上層水路のみが下流側に延在し、その延在部位
を、当該パネル保持材の骨組み材に対する固定部位とし
ている請求項11記載のドーム状建築物の外装部におけ
る雨仕舞い装置である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面に示す実施の形
態によってさらに詳説する。
【0021】<請求項1の発明に関連して>図1はドー
ム状建築物の外装部の例としてドーム状屋根の場合にお
ける排水経路を示すもので、図2および図3も参照され
るように、トラス状に組み上げた骨組み材1に沿ってパ
ネル保持材2が固定され、このパネル保持材2にガラス
などのパネル3が支持され、各パネル3,3…が、交点
部を介して隣接して多数配置され、全体としてドーム状
の屋根を構成している。
【0022】この屋根の侵入水は、パネル保持材2に形
成した水路4A、4Bに導いて、前記交点部に向かうよ
うに構成し、この交点部に、前記侵入水を受けるキャッ
チパン5を設け、そのキャッチパン5の排水部を下方に
向かう一つのパネル保持材2の水路にのみ臨ませ、キャ
ッチパン5の集水部を他の全てのパネル保持材2の水路
に臨ませ、屋根の傾斜に沿った前記各排水部を通しての
下方に向かう排水経路の方向が、実質的に同一方向に沿
い、他の方向に向かわないようにしたものである。
【0023】再び、図1とその一部の交点部の詳細を示
した図4を参照すると、交点中心に向かって相互に約6
0度の角度をもって配置されたパネル保持材2,2…に
おいて、水平線およびこれにより上方のパネル保持材
2,2…(これを以下排出側パネル保持材とも称する)
の水路の出口から侵入水が排水されので、これを受ける
ために交点部において、キャッチパン5が設けられる。
【0024】キャッチパン5で受けた排出側パネル保持
材からの侵入水は、図4に示すように、キャッチパン5
から、下方のパネル保持材2A,2Bの一方のパネル保
持材2Aのみに導き、パネル保持材2Bには導かない
(向かわせない)。かかる排水経路を規制した形態が、
図1に示すように連なり、途中で方向変えを行わず、同
一方向の排出経路とされている。なお、図1において、
緯度線方向のパネル保持材における排水経路は破線で示
している。
【0025】<雨仕舞い装置の詳細について>図2〜図
7に雨仕舞い装置の詳細が図示されている。トラス状に
組み上げた骨組み材1、1はたとえば交点部において連
設されている。その交点部において、これに臨む各パネ
ル保持材2,2…(図示の形態においては6本のパネル
保持材)を室内側において支承する受け材10と、各ガ
ラスパネル3,3…(図示の形態において6枚のガラス
パネル)の外面側を覆い、対応するパネル3との間をシ
ールできるようにしたカバー材20と、これらを連結す
る連結手段を前記交点空間内に有している。したがっ
て、実施の形態における連結手段は骨組み材1、1の節
点において設けられている。
【0026】他方、図3によって明瞭となるように、パ
ネル3自体は、芯なしガラスパネルと網線入りガラスパ
ネルとが離間して2枚重ねとされたものであり、パネル
3,3相互の隣接部はその室内側において共通するパネ
ル保持材2が配置され、その翼受け部2a,2aにシー
ル材61,61を介してパネル3,3の室内側が保持さ
れ、室外側においてパネル保持材2の幅中央のリップ溝
に係合して押縁30が配置され、その両側端部において
パネル保持材2にビス91止めされ一体的に保持され、
シール材62,62を介してパネル3,3の室外側を共
通的に水密保持されている。
【0027】図2を参照すると、前記交点部において、
前記受け材10は、骨組み材1の連結部上に設置され、
交点に向かう各パネル保持材2,2…を室内側において
共通的に支承した状態で、ボルト90により固定されて
いる。この受け材10は、中央に室外側に突出する突出
部11を有し、この突出部11に室内外に貫通する貫通
孔12が形成されている。受け材10の周囲部は、室外
側に張り出したフランジ部13とされ、このフランジ部
13において、パネル保持材2,2…がその端部におい
てボルト90、ナット締結されて受け材10に対する固
定が図られている。受け材10の周囲部が室外側に張り
出してフランジ部13が形成されている結果、底面とフ
ランジ部13の内面と突出部11とでキャッチパン5の
収容凹部14が形成され、この収容凹部14の存在によ
りキャッチパン5を安定して保持している。
【0028】他方、前記のカバー材20の中央部には室
内側からの螺入孔が形成され、前記骨組み材1,1の連
設部の室内側に設けた座体1Aを座として、その連設部
に形成された挿通孔1Bを通して連結ボルト70が挿通
され、この連結ボルト70の足部はさらに貫通孔12を
通ってカバー材20の螺入孔に螺入されている。
【0029】その結果、連結ボルト70によるカバー材
20の室内側への引寄せによって、カバー材20と受け
材10とが挟み付けられ、その挟み付け状態で、受け材
10が骨組み材1に固定されている。カバー材20は、
各押縁30の端部を覆っており、カバー材20の翼部と
パネル3との間にはシール材63が設けられ、このシー
ル材63は図4に示す状態で環状に連続的に設けられ、
水密が図られている。
【0030】一方、キャッチパン5の受け底壁51の中
央部には、これと連続して室外側に突出する筒状部52
が形成され、この筒状部52にカバー材20の中央足部
21および受け材20の突出部11が挿入されている。
この状態で、前述のように連結ボルト70が設けられて
いるので、請求項2記載の発明においては、それらの中
央足部21、突出部11および連結ボルト70が、筒状
部52を貫通する連結手段を構成する。連結ボルト70
単独で請求項7記載の発明においては、一体化手段を構
成する。
【0031】キャッチパン5の底壁の周囲部には、前記
各パネル保持材2,2…の水路の出口よりパネル保持材
長手方向中央側に位置して室外側に突出する周囲壁53
形成されている。この周囲壁53に連続してまたは一体
化された状態で、前記のパネル保持材2Aのみに侵入水
を導く排水部54が形成されている。
【0032】この排水部54は、図8および図9に明示
されているように、底壁51と、前記の排出側パネル保
持材に臨む部分以外の部位において周囲壁53より室外
側に起立した周囲壁54Aと、底壁51と離間する室外
側壁54Bとで漏斗状をなして形成されている。
【0033】また、この排水部54のの漏斗の開口は、
特に図4が参照されるように、各パネル保持材2,2,
2,2の水路の出口の全てに臨んで、すなわち排出側パ
ネル保持材の水路の出口に臨んでいる。したがって、各
パネル保持材2,2,2,2の水路の出口から排出され
た雨水が、図2に示すように、一旦底壁51上に落ちる
ことなく直接落下しようとしても、これを排水部54の
漏斗の開口で直接受けて排水することができる。漏斗状
排水部54の底部から、下方のパネル保持材2Aの水路
に連なる排水管54Cが延びて形成されている。排水管
54Cの繋がり部分には、パネル保持材2Aの位置に応
じて排水管54Cの向きを容易に揃えることができるよ
うに、蛇腹部54Dが形成されている。また、筒状部5
2の頂部には、水路の出口から排出された雨水が筒状部
52内に入り込まないように、排出側パネル保持材に向
かいかつ室外側に傾斜して突出する水返し部52Aが形
成されている。
【0034】次に、パネル保持材2に形成した排水路に
ついて説明する。まず、図3に明示されているように、
パネル保持材2には、隣接パネル3,3間のシール部位
からの侵入水を受ける室外側に開放する上層水路4A
と、この上層水路4Aより室内側に位置する下層水路4
Bとを有する。図2が参照されるように、上層水路4A
の出口はキャッチパン5上に臨み、キャッチパン5の排
水口、すなわち排水管54Cの出口が下層水路4Bと連
通している。
【0035】下層水路4Bは、横断面において四角形を
なして閉じており、その上層水路4A底を形成する下層
水路4Bの上壁4aの長手方向途中において連通孔4b
が形成され、この連通孔4bにより下層水路4Bと上層
水路4Aとが連通している。
【0036】この連通孔4bより下流側において、下層
水路4Bを閉塞する閉塞部材80がが設けられている。
この閉塞部材80の上流側面がなす傾斜角度は、パネル
保持材2の傾斜角度より小さく設定されている。81は
止め板である。
【0037】さらに、連通孔4bの形成部位により下流
側において、下層水路4Bは形成されておらず、上層水
路4Aのみが下流側に延在し、その延在部位の幅方向中
央に形成されたリップ溝にボルト90の頭部が係合さ
れ、当該パネル保持材2を骨組み材1に対して固定、図
示の形態においては、直接的には受け材10のフランジ
部13にボルト90とナットを用いて固定してある。
【0038】パネル保持材はアルミ合金の押し出し材に
より形成することができ、その端部の下層水路4B部分
を切欠き、その切り欠いた下層水路4B開口端から前記
の閉塞部材80を挿入し、止め板81をビス止めするこ
とができる。逆にこの切欠部が、上層水路4Aの延在部
を構成し、その延在部を当該パネル保持材2の骨組み材
1に対する固定部位としてある。
【0039】(機能について)請求項1記載の発明のよ
うに、交点部に侵入水を受けるキャッチパン5を設け、
そのキャッチパン5の排水部54を下方に向かう一つの
パネル保持材2Aの水路4Bにのみ臨ませ、そのキャッ
チパン5の集水部(排水部を除く部分)を他の全てのパ
ネル保持材(パネル保持材2Bの上側端からは排水され
ないので、このパネル保持材2Bは除かれる排出側パネ
ル保持材)の水路に臨ませ、屋根の傾斜に沿った各排水
部54,54…を通しての下方に向かう排水経路の方向
(より具体的には排水管54Cの方向)が、実質的に同
一方向に沿い、他の方向に向かわない、たとえばパネル
保持材2Bには導かないようにしたので、降雨時に屋根
の下端において排水量を調べることができ、その最大排
水量に応じて水路4A,4B、あるいは特にキャッチパ
ン5の大きさまたは形状の設定を次の設計に役立たせる
ことができる。さらに、ある箇所で室内側に漏水が生じ
た場合、当該排水経路を辿って行けば、その漏水の原因
を速やかに把握できる。
【0040】請求項2記載の発明のように、交点部にお
いて、これに臨む各パネル保持材2,2…を室内側にお
いて支承する受け材10と、各パネル3の外面側を押さ
えて保持するカバー材20とを挟むように連結する連結
手段を構成する連結ボルト70を交点空間内に有し、こ
の連結ボルト70は骨組み材1に対して固定され、屋根
の侵入水をパネル保持材2に形成した水路4B,4Aに
導いて交点部に向かうように構成し、交点部に侵入水を
受けるキャッチパン5を設け、その受け底壁51の中央
部にこれと連続して室外側に突出する筒状部52を形成
し、この筒状部52に連結ボルト70を貫通して配置す
ることにより、筒状部52により侵入水を連結ボルト7
0を含む部分に侵入水が侵入することを防止でき、室内
側への漏水を防止できる。
【0041】底壁51の周囲部に、各パネル保持材2の
水路4A,4A…の出口よりパネル保持材2長手方向中
央側に位置して室外側に突出する周囲壁53を形成する
ことにより、そこを堰として利用でき、室内側への漏水
を防止できる。この周囲壁53にこれより下方のパネル
保持材2の水路4Bに連なる排水部54を形成すること
により、上方のパネル保持材(排出側パネル保持材)か
ら下方のパネル保持材2Aにそれらをキャッチパン5を
介して繋いで円滑に排水できる。
【0042】排水部54は、底壁51と、周囲壁54A
と、底壁51と離間する室外側壁54Bとで漏斗状をな
して形成すると、仮に飛散水があったとしても、その排
水部54で受けることができ、室内側への漏水を防止で
きる。この機能を果たすために、排水部54の漏斗の開
口は、前記各パネル保持材2の水路の出口の全てに臨ん
でいると特に好適である。
【0043】キャッチパン5は、受け材10の収納凹部
11上に設置するようにすると、キャッチパン5が受け
材10に対して位置決めでき、位置ずれがなくなる。
【0044】請求項8記載の発明のように、パネル3,
3相互の隣接部はその室内側において共通するパネル保
持材2により保持され、室内側において共通する押縁3
0により保持すると、部材点数が少なくなる。また、交
点部において、骨組み材1上に設置され、交点に向かう
各パネル保持材2を室内側において支承する受け材10
と、各パネル3,3の外面側を覆い、パネル3との間が
シール材63によりシールされるカバー材20と、骨組
み材1とを一体化させる一体化手段70とを設け、各パ
ネル3,3…の交点部は、室内側においてはパネル保持
材2を介して受け材10により、室外側においては押縁
30を介してカバー材20により、一体化手段70によ
り取り付けるようにすると、カバー材20により交点部
の室外面を覆い、かつパネル3との間をシール材63に
よりシールできるから、これにより水密状態で保持で
き、さらに、押縁30をも安定して保持できるから、結
果としてパネル3,3…をパネル保持材2,2…との間
で強固に保持できる。
【0045】請求項9記載の発明のように、パネル保持
材2のうち少なくとも緯度線を跨ぐ方向のパネル保持材
2が、隣接パネル3,3間のシール部位からの侵入水を
受ける室外側に開放する上層水路4Aと、この上層水路
4Aより室内側に位置する下層水路4Bとを形成し、パ
ネル保持材2の長手方向中間において、下層水路4Bと
上層水路4Aとを連通させ、上層水路4Aの出口を前記
キャッチパン5上に臨ませ、キャッチパン5の排水口を
下層水路4Bと連通させると、傾斜の小さいパネル保持
材であったとしても、その小さい傾斜を利用して、侵入
水をキャッチパン5により受けさせ、下方のパネル保持
材2Aに導くことができる。
【0046】ここに、下層水路4Bは、横断面において
閉じた空間であると、下層水路4Bは下方に向かうほど
水量が多くなるので、その水路から溢れでるような事態
を回避できる。
【0047】下層水路4Bは、横断面において閉じてお
り、上層水路4Aの底を形成する下層水路4Bの上壁の
途中において連通孔4bを形成し、この連通孔4bによ
り下層水路4Bと上層水路4Aとを連通させるようにす
ると、出口を一つにしてキャッチパン5へと排水でき
る。さらに請求項9記載の発明と関係して、キャッチパ
ン5には周囲に立上り周囲壁53の形成が必要となるの
で、本来ならば、上方とパネル保持材2と下方のパネル
保持材2Aとの間に、立上り周囲壁53の立上り高さ分
の段差が必要となるところ、下層水路4Bと上層水路4
Aとを連通させる形態を採っているので、交点部におい
て、その高さ分の段差が不要となり、同一横断面形状の
パネル保持材を利用して、順次、パネル3,3の面を連
続するように揃えながら、排水することが可能である。
【0048】連通孔4bより下流側において、下層水路
4Bを閉塞する閉塞部材80を設け、また、閉塞部材8
0の上流側面がなす傾斜角度は、パネル保持材2の傾斜
角度より小さくすることにより、円滑な排水が可能であ
るとともに、閉塞部材80を下層水路4Bの下端開口を
閉じることができる。
【0049】連通孔4bの形成部位により下流側におい
て、下層水路4Bは形成されておらず、上層水路4Aの
みが下流側に延在し、その延在部位を、当該パネル保持
材2の骨組み材1に対する固定部位としている利用する
ことができる。
【0050】さらに、このような流水経路と上層水路4
Aと下層水路4Bを連通する水路を兼ねるパネル保持材
2を用いることにより、ドーム状屋根の傾斜の少ない頂
部付近から基礎部の交点部まで1種類のキャッチパンで
漏水なく排水が可能となる。
【0051】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、要すれ
ば、交点部における施工の簡略化を図ることができると
ともに、侵入水の漏水を合理的にかつ確実に防止できる
などの利点がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】排水経路の説明用斜視図である。
【図2】経度線方向の断面図である。
【図3】図2の3−3線矢視図である。
【図4】排水経路方向のみのパネル保持材を実線で示し
キャッチパンとの関係で図示し、他のパネル保持材につ
いては仮想線で示した平面図である。
【図5】キャッチパンの平面図である。
【図6】その正面図である。
【図7】その右側面図である。
【図8】キャッチパンの斜視図である。
【図9】透視方向を異にする斜視図である。
【符号の説明】
1…骨組み材、2,2A,2B…パネル保持材、3…
(ガラス)パネル、4A…上層水路、4B…下層水路、
5…キャッチパン、10…受け材、20…カバー材、3
0…押縁、51…底壁、52…筒状部、53…周囲壁、
54…排水部、54C…排水管、70…連結ボルト、8
0…閉塞部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐原 良治 東京都江東区木場2丁目7番23号 新日軽 株式会社内 (72)発明者 堀之内 靖幸 東京都品川区東品川二丁目2番20号 日本 軽金属株式会社内 (72)発明者 丸山 義彦 東京都品川区東品川二丁目2番20号 日本 軽金属株式会社内 (72)発明者 野原 浩樹 東京都品川区東品川二丁目2番20号 日本 軽金属株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】骨組み材に対して固定されたパネル保持材
    にパネルが支持され、各パネルが交点部を介して隣接し
    て多数配置され、全体としてドーム状の屋根を構成する
    ドーム状建築物の外装部にあって、 前記屋根の侵入水をパネル保持材に形成した水路に導い
    て前記交点部に向かうように構成し、 前記交点部に前記侵入水を受けるキャッチパンを設け、
    そのキャッチパンの排水部を下方に向かう一つのパネル
    保持材の水路にのみ臨ませ、キャッチパンの集水部を他
    の全てのパネル保持材の水路に臨ませ、 屋根の傾斜に沿った前記各排水部を通しての下方に向か
    う排水経路の方向が、実質的に同一方向に沿い、他の方
    向に向かわないようにした、 ことを特徴とするドーム状建築物の外装部における雨仕
    舞い装置。
  2. 【請求項2】骨組み材に対して固定されたパネル保持材
    にパネルが支持され、各パネルが交点部を介して隣接し
    て多数配置され、全体としてドーム状の屋根を構成する
    ドーム状建築物の外装部にあって、 前記交点部において、これに臨む各パネル保持材を室内
    側において支承する受け材と、各パネルの外面側を覆う
    カバー材とを連結する連結手段を前記交点空間内に有
    し、この連結手段は前記骨組み材に対して固定され、 前記屋根の侵入水をパネル保持材に形成した水路に導い
    て前記交点部に向かうように構成し、 前記交点部に前記侵入水を受けるキャッチパンを設け、
    その受け底壁の中央部にこれと連続して室外側に突出す
    る筒状部を形成し、この筒状部に前記連結手段を貫通し
    て配置し、 前記底壁の周囲部に、前記各パネル保持材の水路の出口
    よりパネル保持材長手方向中央側に位置して室外側に突
    出する周囲壁を有し、この周囲壁にこれより下方のパネ
    ル保持材の水路に連なる排水部を形成した、 ことを特徴とするドーム状建築物の外装部における雨仕
    舞い装置。
  3. 【請求項3】前記排水部は下方に向かうパネル保持材の
    うち一つのパネル保持材のみに連なっている請求項2記
    載のドーム状建築物の外装部における雨仕舞い装置。
  4. 【請求項4】排水部は、前記底壁と、前記周囲壁と、前
    記底壁と離間する室外側壁とで漏斗状をなして形成され
    ている請求項2または3記載のドーム状建築物の外装部
    における雨仕舞い装置。
  5. 【請求項5】前記排水部の漏斗の開口は、前記各パネル
    保持材の水路の出口の全てに臨んでいる請求項4のドー
    ム状建築物の外装部における雨仕舞い装置。
  6. 【請求項6】漏斗状排水部の底部から、下方のパネル保
    持材の水路に連なる排水管が延びている請求項4または
    5記載のドーム状建築物の外装部における雨仕舞い装
    置。
  7. 【請求項7】前記キャッチパンは、前記受け材の収納凹
    部上に設置されている請求項2記載のドーム状建築物の
    外装部における雨仕舞い装置。
  8. 【請求項8】骨組み材に対して固定されたパネル保持材
    にパネルが支持され、各パネルが交点部を介して隣接し
    て多数配置され、全体としてドーム状の屋根を構成する
    ドーム状建築物の外装部にあって、 パネル相互の隣接部はその室内側において共通するパネ
    ル保持材により保持され、室外側において共通する、前
    記パネル保持材により一体的に取り付けられた押縁によ
    り保持され、 前記交点部において、前記骨組み材上に設置され交点に
    向かう各パネル保持材を室内側において支承する受け材
    と、各パネルの外面側を覆うカバー材と、前記骨組み材
    とを一体化させる一体化手段とを設け、 前記各パネルの交点部は、室内側においては前記パネル
    保持材を介して前記受け材により支持され、室外側にお
    いてはパネルとカバー材との間がシールされた状態で、
    前記受け材と前記カバー材と前記骨組み材とが前記一体
    化手段により一体化されている、 ことを特徴とするドーム状建築物の外装部におけるパネ
    ル支持装置。
  9. 【請求項9】パネルがその側部においてパネル保持材に
    より保持され、そのパネル保持材が骨組み材に対して固
    定され、各パネルが交点部を介して隣接して多数配置さ
    れ、全体としてドーム状の屋根を構成するドーム状建築
    物の外装部にあって、 前記交点部において隣接するパネル保持材間を繋ぐキャ
    ッチパンが設けられ、前記パネル保持材のうち少なくと
    も緯度線を跨ぐ方向のパネル保持材が、隣接パネル間の
    シール部位からの侵入水を受ける室外側に開放する上層
    水路と、この上層水路より室内側に位置する下層水路と
    を有し、パネル保持材の長手方向中間において、前記下
    層水路と上層水路とが連通しており、 前記上層水路の出口が前記キャッチパン上に臨み、キャ
    ッチパンの排水口が前記下層水路と連通している、 ことを特徴とするドーム状建築物の外装部における雨仕
    舞い装置。
  10. 【請求項10】下層水路は、横断面において閉じた空間
    である請求項9記載のドーム状建築物の外装部における
    雨仕舞い装置。
  11. 【請求項11】下層水路は、横断面において閉じてお
    り、前記上層水路の底を形成する下層水路の上壁の途中
    において連通孔が形成され、この連通孔により前記下層
    水路と上層水路とが連通している請求項9記載のドーム
    状建築物の外装部における雨仕舞い装置。
  12. 【請求項12】前記連通孔より下流側において、下層水
    路を閉塞する閉塞部材が設けられている請求項11記載
    のドーム状建築物の外装部における雨仕舞い装置。
  13. 【請求項13】前記閉塞部材の上流側面がなす傾斜角度
    は、パネル保持材の傾斜角度より小さい請求項12記載
    のドーム状建築物の外装部における雨仕舞い装置。
  14. 【請求項14】前記連通孔の形成部位により下流側にお
    いて、下層水路は形成されておらず、上層水路のみが下
    流側に延在し、その延在部位を、当該パネル保持材の骨
    組み材に対する固定部位としている請求項11記載のド
    ーム状建築物の外装部における雨仕舞い装置。
JP13329298A 1998-05-15 1998-05-15 ドーム状建築物の外装部におけるパネルの支持装置および雨仕舞い装置 Pending JPH11324249A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5419193B1 (ja) * 2013-02-18 2014-02-19 ワールドブリッジインダストリアルカンパニーリミテッド ドームカバー支持体

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