JPH11323778A - 紙加工用組成物 - Google Patents

紙加工用組成物

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JPH11323778A
JPH11323778A JP15066898A JP15066898A JPH11323778A JP H11323778 A JPH11323778 A JP H11323778A JP 15066898 A JP15066898 A JP 15066898A JP 15066898 A JP15066898 A JP 15066898A JP H11323778 A JPH11323778 A JP H11323778A
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JP
Japan
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paper
carboxyl group
polyvinyl alcohol
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polyether polyol
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JP15066898A
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English (en)
Inventor
Taiji Kanda
泰治 神田
Masaru Saeki
大 佐伯
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Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バリヤー性、紙力強度、塗工性に優れた紙加
工用組成物を提供すること。 【解決手段】 40℃のせん断速度2.5×105se
-1における10重量%の水溶液粘度が1〜40mPa
・sであるカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系
樹脂及びポリエーテルポリオールを含有してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明に属する技術分野】本発明は、紙加工用組成物に
関し、更に詳しくは、バリヤー性、紙力強度、塗工性に
優れ、特に塗工後の紙が空気や油類を通過させないとい
うバリヤー性に著しく優れた紙加工用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ビニルエステル系樹脂、特に
ポリビニルアルコール系樹脂は、紙の表面強度、平滑
度、光沢、粘着性等の表面特性を改善するために紙の表
面のコーティング処理剤(加工剤)として広く利用され
ている。本出願人も分子内にラクトン環を有する変性ポ
リビニルアルコールを主成分とする紙コーティング用組
成物(特公昭52−39442号公報)を提案した。ま
た、一方では、ポリビニルアルコール系樹脂にイソシア
ネート化合物を配合したり(特公昭51−16080号
公報)、あるいはポリビニルアルコール系樹脂とポリエ
チレンイミンを反応させたり(特開平9−208786
号公報)することが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公昭
52−39442号公報開示技術では、当時としては紙
のバリヤー性は確保されていたものの、最近の新なる要
求に対しては十分とは言い難く、また、特公昭52−3
9442号公報開示技術では、経時と共に耐水性や耐溶
剤性が低下する恐れがあり、また特開平9−20878
6号公報開示技術においてもpH等の条件によりポリビ
ニルアルコール系樹脂とポリエチレンイミンの反応性が
変化して、その特性を十分に発揮できないことも予想さ
れ、最近の紙塗工の高速化に伴うバリヤー性や紙力強
度、塗工性、特に塗工後の紙が空気や油類を通過させな
いというバリヤー性に著しく優れた紙加工剤が望まれる
ところである。
【0004】
【問題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
かかる事情を鑑みて鋭意研究を重ねた結果、40℃のせ
ん断速度2.5×105sec-1における10重量%の
水溶液粘度が1〜40mPa・sであるカルボキシル基
含有ポリビニルアルコール系樹脂およびポリエーテルポ
リオールを含有する紙加工用組成物が、バリヤー性、紙
力強度、塗工性、特に塗工後の紙が空気や油類を通過さ
せないというバリヤー性に著しく優れることを見いだし
本発明を完成するに至った。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明を以下に詳しく説明する。
本発明のカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹
脂は、その10重量%水溶液の40℃のせん断速度2.
5×105sec-1における粘度が1〜40mPa・s
であれば、その製造も特に限定されず、例えば、カル
ボキシル基を有する不飽和単量体及びビニルエステル系
化合物より共重合体を得た後、該共重合体をケン化する
方法、カルボキシル基を有するポリビニルアルコール
系樹脂にオキシアルキレン基を有する単量体をグラフト
重合させる方法等が挙げられるが、の方法が樹脂の製
造面、性能面から実用的である。
【0006】以下、の方法について具体的に説明す
る。カルボキシル基を有する不飽和単量体としては、エ
チレン性不飽和ジカルボン酸(マレイン酸、フマル酸、
イタコン酸)、又はエチレン性不飽和カルボン酸モノエ
ステル(マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モ
ノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステ
ル)、又はエチレン性不飽和ジカルボン酸ジエステル
(マレイン酸ジアルキルエステル、フマル酸ジアルキル
エステル、イタコン酸ジアルキルエステル)、又はエチ
レン性不飽和カルボン酸無水物(無水マレイン酸、無水
イタコン酸)、あるいは(メタ)アクリル酸等の単量
体、及びこれらの塩が挙げられ、エチレン性不飽和カル
ボン酸モノエステル又はその塩が好適に使用される。
【0007】また、ビニルエステル系化合物としては、
ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビ
ニル、カプリン酸ビニル、ラウリル酸ビニル、バーサテ
ィック酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビ
ニル等が単独又は併用で用いることができるが、酢酸ビ
ニルが特に実用性が高い。
【0008】本発明においては、かかる重合の際に上記
の如きカルボキシル基を有する単量体、ビニルエステル
系化合物以外に、飽和カルボン酸のアリルエステル(ス
テアリン酸アリル、ラウリン酸アリル、ヤシ油脂肪酸ア
リル、オクチル酸アリル、酪酸アリル等)、α−オレフ
ィン(エチレン、プロピレン、α−ヘキセン、α−オク
テン、α−デセン、α−ドデセン、α−ヘキサデセン、
α−オクタデセン等)、アルキルビニルエーテル(プロ
ピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシル
ビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、デシルビニ
ルエーテル、ドデシルビニルエーテル、テトラデシルビ
ニルエーテル、ヘキサデシルビニルエーテル、オクタデ
シルビニルエーテル等)、アルキルアリルエーテル(プ
ロピルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、ヘキシ
ルアリルエーテル、オクチルアリルエーテル、デシルア
リルエーテル、ドデシルアリルエーテル、テトラデシル
アリルエーテル、ヘキサデシルアリルエーテル、オクタ
デシルアリルエーテル等)、更には、(メタ)アクリル
アミド、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アリルス
ルホン酸塩、エチレン性不飽和スルホン酸塩、スチレ
ン、塩化ビニルなどの(ビニルエステルと)共重合しう
る単量体を50モル%以下存在せしめて重合を行なって
も良い。共重合するに当たっては特に制限はなく、公知
の重合方法が任意に用いられるが、普通メタノールある
いはエタノール等のアルコールを溶媒とする溶液重合が
実施される。
【0009】かかる方法において単量体の仕込み方法と
しては、まずビニルエステル系化合物の全量と前記カル
ボキシル基含有不飽和単量体の一部を仕込み重合を開始
し、残りの不飽和単量体を重合期間中に連続的に又は分
割的に添加する方法、一括仕込みする方法等任意の手段
を用いて良い。共重合反応は、アゾビスイソブチロニト
リル、過酸化アセチル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウ
ロイルなどの公知のラジカル重合触媒を用いて行なわれ
る。又反応温度は50℃〜沸点程度の範囲から選択され
る。
【0010】上記の如くして得られた共重合体は、次に
ケン化されてカルボキシル基含有ポリビニルアルコール
系樹脂となる。ケン化に当たっては、共重合体をアルコ
ールや酢酸エステルまたはこれらの混合溶媒に溶解しア
ルカリ触媒の存在下に行なわれる。アルコールとしては
メタノール、エタノール、ブタノール等が挙げられ、ま
た、酢酸エステルとしては、酢酸メチル、酢酸エチル等
が挙げられる。アルコール中の共重合体の濃度は20〜
50重量%の範囲から選ばれる。ケン化触媒としては水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラー
ト、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート等のア
ルカリ金属の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ触
媒を用いることが必要である。かかる触媒の使用量はビ
ニルエステル系化合物に対して1〜100ミリモル当量
にすることが必要である。
【0011】かかる場合、ケン化温度は特に制限はない
が、通常は10〜70℃、更には30〜40℃の範囲か
ら選ぶのが好ましい。反応は通常2〜3時間にわたって
行なわれ、好ましいケン化度は10〜100モル%で、
特に好ましくは50〜100モル%、殊に好ましくは7
0〜100モル%の範囲から選択される。尚、ビニルア
ルコール成分を含有させる場合は上記方法に限られるも
のではなく、例えばポリビニルアルコール(部分ケン化
物、完全ケン化物)に酸化アルキレン類を後反応させる
方法等も実施可能である。
【0012】かくして、カルボキシル基含有ポリビニル
アルコール系樹脂が得られるわけであるが、かかるカル
ボキシル基の含有量は0.1〜10モル%が好ましく、
更には0.5〜5モル%で、かかるカルボキシル基の含
有量が0.1モル%未満では紙力強度が弱く、逆に10
モル%を越えると加工剤(塗工液)とした時の溶解性が
不良となって好ましくない。
【0013】本発明においては、上記の如きカルボキシ
ル基含有ポリビニルアルコール系樹脂の40℃のせん断
速度2.5×105sec-1における10重量%の水溶
液粘度が1〜40mPa・s(更には5〜30mPa・
s)であることが必要で、かかる水溶液粘度が0.1m
Pa・s未満では紙力強度が低下して印刷適性が不良と
なり、逆に20mPa・sを越えると加工剤(塗工液)
とした時の塗工性が低下したり、塗工むらが生じる。
【0014】また、上記のカルボキシル基含有ポリビニ
ルアルコール系樹脂と共に配合されるポリエーテルポリ
オールとしては、各種アルキレンオキサイドの反応混合
物であり、例えばエチレンオキサイドとポリプロピレン
オキサイドの1/99〜99/1(モル比)の反応混合
物等が挙げられ、分子量は特に限定されないが、100
00以下のものが好ましい。かかるポリエーテルポリオ
ールとして具体的には、第一工業製薬社製の『ハイルー
ブD550』,『ハイルーブT820』,『ハイルーブ
TB1120』等が挙げられるが、これらに限定される
ものではない。
【0015】本発明の紙加工用組成物は、上記の如くカ
ルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂及びポリ
エーテルポリオールからなるもので、これらの配合割合
は、カルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂1
00重量部に対して、ポリエーテルポリオールを0.1
〜10重量部とすることが好ましく、更に好ましくは1
〜7重量部、特に好ましくは2〜5重量部で、かかる配
合量が0.1重量部未満では、配合効果に乏しく、逆に
10重量部を越えると紙力強度が低下し、更には塗工時
に斑も生じて好ましくない。
【0016】かくして、得られた本発明の紙加工用組成
物は、一般には水に溶解して用いられるが、溶剤系でも
使用可能である。溶剤の種類は、カルボキシル基含有ポ
リビニルアルコール系樹脂の特性、カルボキシル基含有
ポリビニルアルコール系樹脂及びポリエーテルポリオー
ルの配合割合等に応じて適宜選択すれば良い。例えば、
比較的ケン化度の低いものはペースト状で得られるので
重合又はケン化に用いた溶媒をそのまま用いても良い
し、必要ならば溶媒置換を行なっても良い。
【0017】本発明の紙加工用組成物は、その使用にあ
たっては塗工液として使用され、該塗工液の調製に当た
っては特に制限はなく、要するに水と上記のカルボキシ
ル基含有ポリビニルアルコール系樹脂及びポリエーテル
ポリオールを混合すれば良い。濃度は目的に応じて適宜
調節すれば良いが、特に好ましいカルボキシル基含有ポ
リビニルアルコール系樹脂とポリエーテルポリオールの
混合物の濃度は作業性等を考慮して、通常は0.1〜4
0重量%、更には1〜20重量%程度の範囲から選ばれ
る。
【0018】本発明の紙加工用組成物は、上記の如くカ
ルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂及びポリ
エーテルポリオールを含有するものであるが、更に必要
に応じてグリオキザール,エピクロルヒドリン,炭酸ジ
ルコニウムアンモニウム,テトラ−n−ブチルチタネー
ト,テトラ−n−イソプロピルチタネート,尿素樹脂等
の耐水化剤、消泡剤、離型剤、界面活性剤、防腐剤、防
虫剤、防錆剤、増粘剤等の公知の添加剤を添加すること
もでき、又本発明の特徴を損なわない範囲でならば他の
紙加工剤、例えば、従来公知の他のポリビニルアルコー
ル、澱粉、カルボキシメチルセルロース、アクリル系ラ
テックス、SBRラテックス等の樹脂も混合することが
できる。
【0019】本発明の紙加工用組成物(塗工液)を塗被
する紙としては、特に制限はないが、例えば、感熱記録
紙、離型紙、剥離紙、インクジェット紙、カーボン紙、
ノンカーボン紙、紙コップ用原紙、耐油紙、マニラボー
ル、白ボール、ライナー等の板紙、一般上質紙、中質
紙、グラビア用紙等の印刷用紙、上・中・下級紙、新聞
用紙などが好適に用いられる。かかる紙に該紙加工用組
成物(塗工液)を塗工するにあたっては、サイズプレス
コート、ロールコーター法、エヤードクター法、ブレー
ドコーター法、ゲートロールコーター法等の公知の任意
の方法が採用される。
【0020】しかして、該紙加工用組成物の塗布量は、
カルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂が0.
1〜10g/m2(固形分換算)、特に好ましくは0.
5〜5g/m2(同上)程度になるようにするのが適当
である。勿論前記方法に限らず、パルプ分散液中に本発
明の紙加工用組成物を溶解して抄紙するいわゆる内部サ
イズ法、あるいは更に粉末状、繊維状の本発明の紙加工
用組成物を紙中に混入させる等、任意の方法によって本
発明の紙加工用組成物を紙に適用することができる。
【0021】本発明の紙加工用組成物は、主として上記
した如きクリアーコーティング剤として使用されるが、
顔料コーティング用のバインダーとしても好適に利用す
ることができ、顔料としてはクレー、炭酸カルシウム、
カオリン、珪藻土、酸化チタン、酸化鉄、サチン白等の
公知の顔料が使用される。かかるバインダーにおいて
は、従来顔料コーティングにおいて問題となっていたク
レーショック(顔料を分散させた状態でバインダーを添
加した場合に顔料が凝集する現象)が全く心配がなく、
又顔料の分散性についても非常に優れた効果を発揮す
る。
【0022】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。尚、実施例中、「部」、「%」とあるのは、特に
ことわりのない限り重量基準を示す。
【0023】実施例1 [カルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂の調
製]重合缶に酢酸ビニル500部、マレイン酸3.4
部、メタノール85部を仕込んで(S/M=0.17
0)、系内を撹拌下、窒素気流中で昇温して60℃で3
0分間還流後、アゾビスイソブチロニトリルを酢酸ビニ
ルに対して0.08モル%加え、マレイン酸のメタノー
ル溶液を仕込み変性度が1.0モル%になるように滴下
重合を行って、重合率が約70%となった時点で反応を
終了してメタノール蒸気を吹き込んで未反応のモノマー
を除去し、共重合体のメタノール溶液を得た。次いで、
得られたメタノール溶液を40%にメタノールで希釈し
た。更に共重合体中の酢酸ビニルに対して水酸化ナトリ
ウムを40ミリモル%加えてケン化して、得られたケン
化物を濾過し、70℃で乾燥してカルボキシル基含有ポ
リビニルアルコール系樹脂(ケン化度94.0モル%)
を得た。得られたカルボキシル基含有ポリビニルアルコ
ール系樹脂の40℃のせん断速度2.5×105sec
-1における10重量%の水溶液粘度は、ハーキュレス型
回転粘度計(三井電気精機社製)で測定したところ、2
0mPa・sであった。
【0024】上記のカルボキシル基含有ポリビニルアル
コール系樹脂6.00部及びポリエーテルポリオールと
して第一工業製薬社製の『ハイルーブD550』0.1
2部を(カルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹
脂100部に対してポリエーテルポリオールとして第一
工業製薬社製の『ハイルーブD550』が2部)水9
3.88部に溶解させて塗工液とし、該塗工液を坪量6
0g/m2の酸性紙に樹脂固形分で2.0g/m2になる
ようにサイズプレスコート(速度:90m/min,線
圧:11kg/cm)を行った後、円筒回転式ドライヤ
ーにて105℃で2分間乾燥し、更にスーパーカレンダ
ー(温度:80℃,線圧:40kg/cm)で両面仕上
げをして、コーティング紙を得た。得られたコーティン
グ紙について、バリヤー性(透気度及び吸油度)、表面
紙力強度、塗工性の評価を以下の要領で行った。
【0025】(バリヤー性) ・透気度 JIS P 8117に準拠して、王研式透気度試験器
(旭精工(株)製)に試験片を固定し、100mlの空気
が通過する時間(秒)を測定した。 ・吸油度 JIS P 8130に準拠して、オイル吸油度試験器
(熊谷理機(株)製)を用いて、油が紙の表面から内部に
吸収されていく時間(秒)を測定した。
【0026】(表面紙力強度)IGT印刷試験機(熊谷
理機(株)製)により、インキにFINE INK TV
−20(大日本インキ化学工業(株)製)を用いて、IG
Tピック強度(cm/秒)の測定を行った。
【0027】(塗工性)塗工後の紙の表面の光沢、塗工
斑を目視観察により、以下のとおり評価した。 ○ −−− 光沢良好で塗工斑もなし △ −−− 光沢良好であるが、塗工斑が発生 × −−− 光沢があまりなく、塗工斑も発生 実施例2〜4、比較例1〜4 実施例1に準じて表1及び2に示される如きカルボキシ
ル基含有ポリビニルアルコール系樹脂及びポリエーテル
ポリオールを用いて、同様に評価を行った。実施例及び
比較例の評価結果を表3に示す。
【0028】
【表1】 カルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂 カルホ゛キシル基含有量(モル%) 水溶液粘度(mPa・s) 含有量(部) 実施例1 1.0(マレイン酸変性) 20 100 〃 2 2.0( 〃 ) 40 100 〃 3 1.0( 〃 ) 20 100 〃 4 1.0(イタコン酸変性) 20 100 比較例1 1.0(マレイン酸変性) 20 100 〃 2 1.0( 〃 ) 60 100 〃 3 1.0( 〃 ) 0.05 100 〃 4 0(未変性) 20 100
【0029】
【表2】 *『ハイルーブD550』:第一工業製薬社製ポリエー
テルポリオール (エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの反応混
合物) 『ハイルーブTB1120』:第一工業製薬社製ポリエ
ーテルポリオール (同上) 注)表1及び2のそれぞれの含有量はカルボキシル基含
有ポリビニルアルコール系樹脂100部に対するポリエ
ーテルポリオールの含有量を表したものである。
【0030】
【表3】 バリヤー性 透気度 吸油度 表面紙力強度 塗工性 (秒) (秒) (cm/秒) 実施例1 35 35 150 ○ 〃 2 90 80 320 ○ 〃 3 30 30 150 ○ 〃 4 35 35 155 ○ 比較例1 15 10 175 △ 〃 2 250 160 430 × 〃 3 10 10 110 △ 〃 4 10 10 150 ×
【0031】
【発明の効果】本発明の紙加工用組成物は、特定粘度の
カルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂及びポ
リエーテルポリオールを含有しているため、バリヤー
性、紙力強度、塗工性に優れ、特に塗工後の紙が空気や
油類を通過させないというバリヤー性に著しく優れ、感
熱記録紙、離型紙、剥離紙、インクジェット紙、カーボ
ン紙、ノンカーボン紙、紙コップ用原紙、耐油紙、マニ
ラボール、白ボール、ライナー紙等の板紙、一般上質
紙、中質紙、(軽量)コート紙、包装用紙、グラビア用
紙等の印刷用紙、上・中・下級紙、新聞用紙等に好適に
用いることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 40℃のせん断速度2.5×105se
    -1における10重量%の水溶液粘度が1〜40mPa
    ・sであるカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系
    樹脂およびポリエーテルポリオールを含有してなること
    を特徴とする紙加工用組成物。
  2. 【請求項2】 カルボキシル基含有ポリビニルアルコー
    ル系樹脂100重量部に対して、ポリエーテルポリオー
    ルが0.1〜10重量部配合されてなることを特徴とす
    る請求項1記載の紙加工用組成物。
  3. 【請求項3】 カルボキシル基含有ポリビニルアルコー
    ル系樹脂中のカルボキシル基の含有量が0.1〜10モ
    ル%であることを特徴とする請求項1または2記載の紙
    加工用組成物。
  4. 【請求項4】 紙の表面のコーティング用途に用いるこ
    とを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の紙加工用組
    成物。
JP15066898A 1998-05-13 1998-05-13 紙加工用組成物 Pending JPH11323778A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007063165A1 (en) * 2005-12-01 2007-06-07 Upm-Kymmene Oyj Nanostructured repellent fibrous material

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GB2446999A (en) * 2005-12-01 2008-08-27 Upm Kymmene Oyj Nanostructured repellent fibrous material
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