JP2000008295A - 紙塗工用樹脂組成物 - Google Patents

紙塗工用樹脂組成物

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JP2000008295A
JP2000008295A JP18983498A JP18983498A JP2000008295A JP 2000008295 A JP2000008295 A JP 2000008295A JP 18983498 A JP18983498 A JP 18983498A JP 18983498 A JP18983498 A JP 18983498A JP 2000008295 A JP2000008295 A JP 2000008295A
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Japan
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resin composition
polyvinyl alcohol
paper coating
resin
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JP18983498A
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Hiroyuki Ono
裕之 小野
Masahiro Yakabe
正博 矢ケ部
Masaru Saeki
大 佐伯
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Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗工性に優れ、かつ耐水性、耐変色性、剥離
強度(Z軸強度)、表面光沢性等に優れた紙を得ること
ができる紙塗工用樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】 カルボキシル基含有ポリビニルアルコー
ル系樹脂、顔料及びアルミニウム化合物を含有してなる
水性分散液で、かつ固形分濃度を1〜30重量%とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙塗工用樹脂組成
物に関し、更に詳しくは、塗工性に優れ、かつ耐水性、
耐変色性、剥離強度(Z軸強度)、表面光沢性等に優れ
た紙を得ることができる紙塗工用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、資源の有効活用や環境問題等を考
慮して、雑誌や電話帳をはじめとして各方面で再生紙が
多用されるようになってきた。そして、これらの再生紙
にも従来と同様に、紙物性の向上のためにデンプンやポ
リビニルアルコール等の水溶性高分子が被覆されること
が多く、本出願人もパルプ組成の50重量%以上が高歩
留パルプである紙にデンプンとグリオキザールからなる
水溶液を塗布することを提案し(特開平8−13383
号公報)、更には一般紙を対象としてではあるがカルボ
キシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂とアルミニウ
ム化合物を含有する紙用顔料塗被組成物(特公昭53−
35611号公報)を提案した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
8−13383号公報開示技術においては、オフセット
輪転機への紙の付着や巻き付きは防げるものの、紙強度
が不十分であることも多く、また、特公昭53−356
11号公報開示技術においては、紙の耐水性や印刷適性
の向上は認められるものの、アンモニアを含有している
ために紙が変色したり、塗工環境における臭気の問題が
あり、これを避けるためにアンモニアの使用を省略する
と、塗工液の粘度上昇やゲル化等が生じて実用上トラブ
ルの原因ともなり、また顔料等の固形分濃度も40重量
%以上と高く、塗工面の均一性や平滑性等の低下も懸念
され、塗工性に優れ、かつ耐水性、変色性、剥離強度
(Z軸強度)、表面光沢性等に優れた紙を得ることがで
きる紙塗工用樹脂組成物が望まれるところである。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等はか
かる現況に鑑みて鋭意検討をした結果、カルボキシル基
含有ポリビニルアルコール系樹脂、顔料及びアルミニウ
ム化合物を含有してなる水性分散液で、かつ固形分濃度
が1〜30重量%(更には1〜20重量%)である紙塗
工用樹脂組成物が、塗工性に優れ、かつ耐水性、変色
性、剥離強度(Z軸強度)、表面光沢性等に優れた紙を
得ることができることを見出し本発明を完成した。本発
明においては、上記の如く固形分を調整することにより
良好な紙を得ることができる。これは、定かではない
が、本発明の樹脂組成物の紙への浸透性が良好で、かつ
該樹脂組成物中に含まれるアルミニウムイオン、ポリビ
ニルアルコール系樹脂のカルボキシル基または水酸基、
顔料表面に存在する親水性部分、及びパルプ中の水酸基
等が相互作用することによって、特に耐水性や剥離強度
(Z軸強度)等の物性の向上に寄与しているものと推察
される。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。本発明に用いられるカルボキシル基含有ポリビニル
アルコール系樹脂とは、カルボキシル基を含有するポリ
ビニルアルコール系樹脂であれば特に限定されず、例え
ば、カルボキシル基を有する不飽和単量体及びビニル
エステル系化合物より共重合体を得た後、該共重合体を
ケン化する方法、ポリビニルアルコール系樹脂にカル
ボキシル基を有する化合物を後反応させる方法等により
製造されるもので、の方法が樹脂の製造面、性能面か
ら実用的で、以下、の方法について具体的に説明する
が、これに限定されるものではない。
【0006】かかるカルボキシル基を有する不飽和単量
体としては、エチレン性不飽和ジカルボン酸(マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸)、又はエチレン性不飽和ジ
カルボン酸モノエステル(マレイン酸モノアルキルエス
テル、フマル酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノ
アルキルエステル)、又はエチレン性不飽和ジカルボン
酸ジエステル(但し、使用時にはジエステルの少なくと
も一部は加水分解を受けてカルボキシル基を含有するこ
とが必要で、例えばマレイン酸ジアルキルエステル、フ
マル酸ジアルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエス
テル等が挙げられる)、又はエチレン性不飽和ジカルボ
ン酸無水物(無水マレイン酸、無水イタコン酸)、ある
いは(メタ)アクリル酸、クロトン酸等のエチレン性不
飽和モノカルボン酸、及びこれらの塩が挙げられ、エチ
レン性不飽和ジカルボン酸モノエステル又はその塩が好
適に使用される。また、ビニルエステル系化合物として
は、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪
酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリル酸ビニル、バー
サティック酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン
酸ビニル等が単独又は併用で用いることができるが、酢
酸ビニルが特に実用性が高い。
【0007】本発明においては、かかる重合の際に上記
の如きカルボキシル基を有する単量体、ビニルエステル
系化合物以外に、飽和カルボン酸のアリルエステル(ス
テアリン酸アリル、ラウリン酸アリル、ヤシ油脂肪酸ア
リル、オクチル酸アリル、酪酸アリル等)、α−オレフ
ィン(エチレン、プロピレン、α−ヘキセン、α−オク
テン、α−デセン、α−ドデセン、α−ヘキサデセン、
α−オクタデセン等)、アルキルビニルエーテル(プロ
ピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシル
ビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、デシルビニ
ルエーテル、ドデシルビニルエーテル、テトラデシルビ
ニルエーテル、ヘキサデシルビニルエーテル、オクタデ
シルビニルエーテル等)、アルキルアリルエーテル(プ
ロピルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、ヘキシ
ルアリルエーテル、オクチルアリルエーテル、デシルア
リルエーテル、ドデシルアリルエーテル、テトラデシル
アリルエーテル、ヘキサデシルアリルエーテル、オクタ
デシルアリルエーテル等)、更には、(メタ)アクリル
アミド、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アリルス
ルホン酸塩、エチレン性不飽和スルホン酸塩、スチレ
ン、塩化ビニルなどの(ビニルエステルと)共重合しう
る単量体を50モル%以下存在せしめて重合を行なって
も良い。
【0008】共重合するに当たっては特に制限はなく、
公知の重合方法が任意に用いられるが、普通メタノール
あるいはエタノール等のアルコールを溶媒とする溶液重
合が実施される。かかる方法において単量体の仕込み方
法としては、まずビニルエステル系化合物の全量と前記
カルボキシル基含有不飽和単量体の一部を仕込み重合を
開始し、残りの不飽和単量体を重合期間中に連続的に又
は分割的に添加する方法、一括仕込みする方法等任意の
手段を用いて良い。共重合反応は、アゾビスイソブチロ
ニトリル、過酸化アセチル、過酸化ベンゾイル、過酸化
ラウロイルなどの公知のラジカル重合触媒を用いて行な
われる。又反応温度は50℃〜沸点程度の範囲から選択
される。
【0009】上記の如くして得られた共重合体は、次に
ケン化されてカルボキシル基含有ポリビニルアルコール
系樹脂となる。ケン化に当たっては、共重合体をアルコ
ールや酢酸エステルまたはこれらの混合溶媒に溶解しア
ルカリ触媒の存在下に行なわれる。アルコールとしては
メタノール、エタノール、ブタノール等が挙げられ、ま
た、酢酸エステルとしては、酢酸メチル、酢酸エチル等
が挙げられる。アルコール中の共重合体の濃度は20〜
50重量%の範囲から選ばれる。ケン化触媒としては水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラー
ト、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート等のア
ルカリ金属の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ触
媒を用いることが必要である。かかる触媒の使用量はビ
ニルエステル系化合物に対して1〜100ミリモル当量
にすることが必要である。かかる場合、ケン化温度は特
に制限はないが、通常は10〜70℃、更には30〜4
0℃の範囲から選ぶのが好ましい。反応は通常2〜3時
間にわたって行なわれ、好ましいケン化度は10〜10
0モル%で、特に好ましくは50〜100モル%、殊に
好ましくは70〜100モル%の範囲から選択される。
【0010】かくして、カルボキシル基含有ポリビニル
アルコール系樹脂が得られるわけであるが、かかるカル
ボキシル基の含有量は0.1〜10モル%が好ましく、
更には0.5〜5モル%で、かかるカルボキシル基の含
有量が0.1モル%未満では紙強度が低下する傾向とな
り、逆に10モル%を越えると耐水性が低下する傾向と
なって好ましくない。かかるカルボキシル基含有ポリビ
ニルアルコール系樹脂と共に用いられる顔料としては、
特に限定されることなく、従来から紙用の顔料として用
いられているものを使用することができ、例えば水酸化
アルミナ、クレー、酸化チタン、タルク、カオリン、炭
酸カルシウム、サチン白、珪藻土、酸化鉄、酸化亜鉛等
を挙げることができる。
【0011】また、アルミニウム化合物としては、特に
水溶性アルミニウム化合物が好ましく、例えば硫酸アル
ミニウム及びその複塩、その水和物または市販の硫酸バ
ンド等や、硫酸アルミニウムアンモニウム、硫酸アルミ
ニウムカリウム等のミョウバン類、硝酸アルミニウム、
塩化アルミニウム及びその複塩、ポリリン酸アルミニウ
ム、リン酸2水素アルミニウム、塩基性ギ酸アルミニウ
ムまたはホウギ酸アルミニウムなどを挙げることがで
き、好適には硫酸アルミニウムまたはその水和物が用い
られる。
【0012】本発明の紙塗工用樹脂組成物は、上記の如
きカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂、顔
料及びアルミニウム化合物を含有した水性分散液である
が、本発明では、かかる水性分散液の固形分濃度を1〜
30重量%(更には1〜25重量%、特に3〜25重量
%)に調整することも重要で、かかる濃度が1重量%未
満では、紙の剥離強度(Z軸強度)の向上が望めず、逆
に30重量%を越えると塗工液の粘度が高くなり過ぎて
塗工性が悪化して本発明の目的を達成することができな
い。尚、かかる固形分とは、該水溶液中に含まれるカル
ボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂、顔料及び
アルミニウム化合物の全てを合わせたもので、必要に応
じて添加される他の成分が有れば、それらも含めた固形
分となる。
【0013】本発明においては、上記の如く固形分濃度
が調整されていれば、特にカルボキシル基含有ポリビニ
ルアルコール系樹脂、顔料及びアルミニウム化合物の各
含有量は規定されないが、カルボキシル基含有ポリビニ
ルアルコール系樹脂100重量部に対して、顔料を5〜
5000重量部(更には10〜3000重量部)、アル
ミニウム化合物を0.1〜20重量部(更には0.5〜
10重量部)配合することが好ましく、顔料が5重量部
未満ではインキ受容性等の印刷適性に支障をきたす恐れ
が有り、逆に5000重量部を越えると均一な顔料分散
が困難となり、またアルミニウム化合物が0.1重量部
未満では十分な耐水性が得られず、逆に20重量部を越
えると塗工装置の汚染や腐食の原因となって好ましくな
い。
【0014】かくして、上記の如く固形分濃度を調整す
ることで、本発明の紙塗工用樹脂組成物が得られるわけ
であるが、本発明においては、かかる樹脂組成物(水性
分散液)の40℃のせん断速度4×105sec-1にお
ける粘度を20mPa・s以下(更には1〜15mPa
・s)に調整することが好ましく、かかる粘度が20m
Pa・sを越えると塗工時にストリークやスクラッチが
発生したりして塗工面の平滑性が低下して好ましくな
く、かかる粘度を調整するにあたっては、特に限定され
ないが、水で調整したり、公知の顔料用分散剤等を利用
して調整することができる。また、かかる樹脂組成物
(水性分散液)の25℃におけるpHも6以下(更には
4〜6)に調整することが好ましく、かかるpHが6を
越えると顔料の分散性が低下して塗工性や光沢性に低下
につながって好ましくなく、かかるpHを調整するにあ
たっては、特に限定されないが、分散剤の種類や使用量
を調整したり、塩酸や硫酸等の無機酸で調整したりする
ことができる。
【0015】本発明の紙塗工用樹脂組成物は、上記の如
くカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂、顔
料及びアルミニウム化合物を含有する水性分散液である
が、かかる水性分散液の調整にあたっては、カルボキシ
ル基含有ポリビニルアルコール系樹脂の水溶液に、予め
顔料及びアルミニウム化合物を分散させた水性分散液
(必要に応じて後述の分散剤を配合)を混合する方法が
一般的であるが、カルボキシル基含有ポリビニルアルコ
ール系樹脂の水溶液に顔料、アルミニウム化合物、分散
剤等を直接配合することも勿論有用な方法である。ま
た、本発明の紙塗工用樹脂組成物は、更に必要に応じて
グリオキザール,ポリアミドアミン−エピクロルヒドリ
ン樹脂,炭酸ジルコニウムアンモニウム,テトラ−n−
ブチルチタネート,テトラ−n−イソプロピルチタネー
ト,尿素樹脂,エポキシ樹脂,ポリアミド樹脂,メラミ
ン樹脂等の耐水化剤、ピロリン酸ソーダ,ヘキサメタリ
ン酸ソーダ,ポリアクリル酸ソーダ等の分散剤、グリセ
リン,ジエチレングリコール,エチレングリコール等の
可塑剤、消泡剤、離型剤、界面活性剤、防腐剤、防虫
剤、防錆剤、増粘剤等の公知の添加剤を添加することも
でき、更には、ねっぱり防止のためにオレフィン・マレ
イン酸共重合体の水性塩、ポリオキシアルキレンアルキ
ルフェニルエーテル、ポリエーテルポリオール、ポリア
クリル酸、リン酸エステル化合物又はその塩、ポリオキ
シアルキレングリコールを添加することも可能で、又本
発明の特徴を損なわない範囲でならば他の紙加工剤、例
えば、従来公知の他のポリビニルアルコール、澱粉、メ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アクリ
ル系ラテックス、SBRラテックス、ポリアクリルアマ
イド、酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体(エマルジ
ョン)等の樹脂も混合することができる。
【0016】本発明の紙塗工用樹脂組成物を塗被する紙
としては、例えば、感熱記録紙、離型紙、剥離紙、イン
クジェット紙、カーボン紙、ノンカーボン紙、紙コップ
用原紙、耐油紙、マニラボール、白ボール、ライナー等
の板紙、一般上質紙、中質紙、グラビア用紙等の印刷用
紙、上・中・下級紙などに用いることができるが、本発
明では、特にパルプ組成の70重量%以下(更には50
重量%以下)が晒化学パルプである再生紙(雑誌用、電
話帳用、新聞紙用等)に有用である。
【0017】本発明の紙塗工用樹脂組成物を塗工するに
あたっては、サイズプレスコート法、ロールコーター
法、エヤーナイフコーター法、ブレードコーター法、ゲ
ートロールコーター法等の公知の任意の方法が採用され
る。また、該紙塗工用樹脂組成物の塗工量(紙の両面)
は、固形分換算で0.1〜30g/m2(更には0.1
〜20g/m2、特に0.1〜15g/m2)になるよう
にすることが好ましく、かかる塗工量が0.1g/m2
未満では耐水性、剥離強度、光沢性等が不足し、逆に3
0g/m2を越えるとコスト的に不利となって好ましく
ない。
【0018】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。尚、以下の記載で、「部」、「%」とあるのは、
特にことわりのない限り重量基準を示す。 実施例1 無水マレイン酸を2モル%含有する無水マレイン酸−酢
酸ビニル共重合体をケン化して得られたカルボキシル基
含有ポリビニルアルコール系樹脂(ケン化度95モル
%、4%粘度が30mPa・s)の10%水溶液100
0部に、水酸化アルミナ粉末(比表面積14m2/g、
平均粒子径1μm)100部、硫酸アルミニウムの13
〜14水和物3部及びヘキサメタリン酸ソーダ1部を加
えてホモジナイザーで混合分散させて、固形分濃度17
%の本発明の紙塗工用樹脂組成物(水性分散液)を得
た。尚、得られた紙塗工用樹脂組成物の40℃のせん断
速度4×105sec-1における粘度をS.M.T.Company社
製のHigh Shear Viscometer PM-9000HVで測定したとこ
ろ、12mPa・sであり、pHは5.0であった。
【0019】得られた紙塗工用樹脂組成物について、以
下の評価を行った。 (塗工性)該紙塗工用樹脂組成物を坪量50g/m2
原紙(パルプ組成の25重量%が晒化学パルプ)の上に
ディクソンコーターを用いて、塗工量が固形分で5g/
2になるように塗工した後、ストリークとスクラッチ
の発生具合を目視観察して以下の通り評価をした。 ○ −−− ストリーク,スクラッチ共に全く認められ
なかった △ −−− ストリーク,スクラッチがわずかに認めら
れた × −−− ストリーク,スクラッチの発生が著しい (耐水性)上記の塗工後の紙を、表面温度80℃、線圧
80kg/cmの条件でカレンダー処理を行った後、2
0℃,65%RHにて72時間調湿し、その後水をスポ
イトで3滴落として指先で軽く紙面を10回擦り、その
液を黒紙に流して乾燥させて、顔料の脱落程度を電子顕
微鏡で観察して以下の通り評価をした。 ○ −−− 全く顔料の脱落が認められなかった △ −−− 顔料の脱落がわずか(100個/mm2未満)に
認められた × −−− 顔料の脱落が著しく(100個/mm2以上)認
められた
【0020】(耐変色性)上記の塗工後の紙を、105
℃の熱風乾燥機中で72時間熱処理した時の紙面の変色
度合いを目視で以下の通り評価をした。 ○ −−− 全く変色が認められなかった △ −−− わずかに黄色味を帯びた × −−− 著しく黄色に変色した (剥離強度)上記の塗工後の紙を、表面温度80℃、線
圧80kg/cmの条件でカレンダー処理を行った後、
20℃,65%RHにて72時間調湿し、その後インタ
ーナルボンドテスターを用いて、TAPPI UM40
3に準じてZ軸強度を測定した。 (紙面光沢度)上記の塗工後の紙を、表面温度80℃、
線圧80kg/cmの条件でカレンダー処理を行った
後、20℃,65%RHにて72時間調湿し、その後J
IS Z8741に準じて紙面の光沢度を測定した。
【0021】実施例2 実施例1において、カルボキシル基含有ポリビニルアル
コール系樹脂として、イタコン酸変性のカルボキシル基
含有ポリビニルアルコール系樹脂(カルボキシル基含有
量2モル%)を用いた以外は同様に行って、固形分濃度
17%の紙塗工用樹脂組成物を得て、同様に評価を行っ
た。尚、得られた紙塗工用樹脂組成物の40℃のせん断
速度4×105sec-1における粘度をS.M.T.Company社
製のHigh Shear Viscometer PM-9000HVで測定したとこ
ろ、12mPa・sであり、pHは5.1であった。
【0022】実施例3 実施例1において、クレー粉末(平均粒子径1μm)を
150部、硫酸アルミニウムの13〜14水和物を4
部、ヘキサメタリン酸ソーダを2部に変更した以外は同
様に行って、固形分濃度20%の紙塗工用樹脂組成物を
得て、同様に評価を行った。尚、得られた紙塗工用樹脂
組成物の40℃のせん断速度4×105sec-1におけ
る粘度をS.M.T.Company社製のHigh Shear Viscometer P
M-9000HVで測定したところ、14mPa・sであり、p
Hは5.5であった。
【0023】実施例4 実施例1において、酸化チタン粉末(アナターゼ型、平
均粒子径0.25μm)を50部、硫酸アルミニウムの
13〜14水和物を1.5部、ヘキサメタリン酸ソーダ
を0.5部に変更した以外は同様に行って、固形分濃度
13%の紙塗工用樹脂組成物を得て、同様に評価を行っ
た。尚、得られた紙塗工用樹脂組成物の40℃のせん断
速度4×105sec-1における粘度をS.M.T.Company社
製のHigh Shear Viscometer PM-9000HVで測定したとこ
ろ、8mPa・sであり、pHは5.3であった。
【0024】実施例5 実施例1において、カルボキシル基含有ポリビニルアル
コール系樹脂の水溶液濃度を15%とし、かつ水酸化ア
ルミナ粉末を150部、硫酸アルミニウムの13〜14
水和物を4.5部、ヘキサメタリン酸ソーダを2部に変
更した以外は同様に行って、固形分濃度24%の紙塗工
用樹脂組成物を得て、同様に評価を行った。尚、得られ
た紙塗工用樹脂組成物の40℃のせん断速度4×105
sec-1における粘度をS.M.T.Company社製のHigh Shea
r Viscometer PM-9000HVで測定したところ、15mPa
・sであり、pHは5.1であった。
【0025】実施例6 実施例1において、カルボキシル基含有ポリビニルアル
コール系樹脂の水溶液濃度を2%とし、かつ水酸化アル
ミナ粉末を20部、硫酸アルミニウムの13〜14水和
物を0.6部、ヘキサメタリン酸ソーダを0.2部に変
更した以外は同様に行って、固形分濃度4%の紙塗工用
樹脂組成物を得て、同様に評価を行った。尚、得られた
紙塗工用樹脂組成物の40℃のせん断速度4×105
ec-1における粘度をS.M.T.Company社製のHigh Shear
Viscometer PM-9000HVで測定したところ、3mPa・s
であり、pHは5.2であった。
【0026】実施例7 実施例1において、カルボキシル基含有ポリビニルアル
コール系樹脂として、無水マレイン酸を4モル%含有す
る無水マレイン酸−酢酸ビニル共重合体をケン化して得
られたカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂
(ケン化度95モル%、4%粘度が30mPa・s)を
用いた以外は同様に行って、固形分濃度17%の紙塗工
用樹脂組成物を得て、同様に評価を行った。尚、得られ
た紙塗工用樹脂組成物の40℃のせん断速度4×105
sec-1における粘度をS.M.T.Company社製のHigh Shea
r Viscometer PM-9000HVで測定したところ、10mPa
・sであり、pHは5.1であった。
【0027】比較例1 実施例1において、カルボキシル基含有ポリビニルアル
コール系樹脂の水溶液濃度を15%とし、かつ水酸化ア
ルミナ粉末を500部、硫酸アルミニウムの13〜14
水和物を5部、ヘキサメタリン酸ソーダを5部に変更し
た以外は同様に行って、固形分濃度40%の紙塗工用樹
脂組成物を得て、同様に評価を行った。尚、得られた紙
塗工用樹脂組成物の40℃のせん断速度4×105se
-1における粘度をS.M.T.Company社製のHigh Shear Vi
scometer PM-9000HVで測定したところ、25mPa・s
であり、pHは5.0であった。
【0028】比較例2 実施例1において、カルボキシル基含有ポリビニルアル
コール系樹脂の水溶液濃度を0.25%とし、かつ水酸
化アルミナ粉末を2.5部、硫酸アルミニウムの13〜
14水和物を0.3部、ヘキサメタリン酸ソーダを0.
1部に変更した以外は同様に行って、固形分濃度0.5
%の紙塗工用樹脂組成物を得て、同様に評価を行った。
尚、得られた紙塗工用樹脂組成物の40℃のせん断速度
4×105sec-1における粘度をS.M.T.Company社製の
High Shear Viscometer PM-9000HVで測定したところ、
1mPa・sであり、pHは5.2であった。
【0029】比較例3 実施例1において、カルボキシル基含有ポリビニルアル
コール系樹脂を未変性ポリビニルアルコール系樹脂(ケ
ン化度98モル%、4%粘度が32mPa・s)に変更
した以外は同様に行って、紙塗工用樹脂組成物を得て、
同様に評価を行った。尚、得られた紙塗工用樹脂組成物
の40℃のせん断速度4×105sec-1における粘度
をS.M.T.Company社製のHigh Shear Viscometer PM-9000
HVで測定したところ、17mPa・sであり、pHは
5.0であった。
【0030】比較例4 実施例1において、硫酸アルミニウムを配合せずに同様
に行って、固形分濃度17%の紙塗工用樹脂組成物を得
て、同様に評価を行った。尚、得られた紙塗工用樹脂組
成物の40℃のせん断速度4×105sec-1における
粘度をS.M.T.Company社製のHigh Shear Viscometer PM-
9000HVで測定したところ、13mPa・sであり、pH
は7.8であった。実施例及び比較例の評価結果を表1
に示す。
【0031】
【表1】 塗工性 耐水性 耐変色性 剥離強度(kg/cm) 紙面光沢度(%) 実施例1 ○ ○ ○ 5.2 64 〃 2 ○ ○ ○ 5.1 65 〃 3 ○ ○ ○ 5.2 61 〃 4 ○ ○ ○ 5.0 68 〃 5 ○ ○ ○ 4.7 60 〃 6 ○ ○ ○ 4.8 59 〃 7 ○ ○ ○ 5.2 65 比較例1 × × ○ 1.9 48 〃 2 ○ × ○ 1.2 50 〃 3 △ × ○ 2.0 51 〃 4 △ × ○ 4.5 44
【0032】
【発明の効果】本発明の紙塗工用樹脂組成物は、塗工性
に優れ、かつ耐水性、変色性、剥離強度(Z軸強度)、
表面光沢性等に優れた紙を得ることができ、特にパルプ
組成の70重量%以下が晒化学パルプである紙に有用
で、雑誌、電話帳、新聞紙等の用途に好適に用いること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4L055 AC05 AG06 AG17 AG19 AG27 AG64 AG70 AG89 AG97 AH13 AH25 AH37 BE08 FA23 GA16

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルボキシル基含有ポリビニルアルコー
    ル系樹脂、顔料及びアルミニウム化合物を含有してなる
    水性分散液で、かつ固形分濃度が1〜30重量%である
    ことを特徴とする紙塗工用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 カルボキシル基含有ポリビニルアルコー
    ル系樹脂、顔料及びアルミニウム化合物を含有してなる
    水性分散液で、かつ固形分濃度が1〜20重量%である
    ことを特徴とする紙塗工用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 40℃のせん断速度4×105sec-1
    における粘度が20mPa・s以下であることを特徴と
    する請求項1または2記載の紙塗工用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 25℃におけるpHが6以下であること
    を特徴とする請求項1〜3いずれか記載の紙塗工用樹脂
    組成物。
  5. 【請求項5】 パルプ組成の70重量%以下が晒化学パ
    ルプである紙に塗工することを特徴とする請求項1〜4
    いずれか記載の紙塗工用樹脂組成物。
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JP4669210B2 (ja) * 2003-06-04 2011-04-13 日本合成化学工業株式会社 印刷用基材に用いられるコーティング剤組成物

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