JPH11322949A - 着色剤組成物 - Google Patents

着色剤組成物

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JPH11322949A
JPH11322949A JP10208870A JP20887098A JPH11322949A JP H11322949 A JPH11322949 A JP H11322949A JP 10208870 A JP10208870 A JP 10208870A JP 20887098 A JP20887098 A JP 20887098A JP H11322949 A JPH11322949 A JP H11322949A
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biodegradable resin
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aliphatic polyester
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俊道 佐野
Mitsuo Noda
満夫 野田
Mitsuhiro Imaizumi
光博 今泉
Atsushi Suzuki
淳 鈴木
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Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 脂肪族ポリエステル系生分解性樹脂を成形加
工と同時に着色し得る着色剤組成物であって、特に、着
色剤(顔料)が生分解性樹脂中に均一に分散され、かつ
成形表面が均一で滑らかであるため、成形外観が良好と
なる。 【構成】 脂肪族ポリエステル系生分解性樹脂30〜9
9.98パーセント(重量)と、顔料0.01〜60パーセ
ント(重量)と、ワンクス系分散剤0.01〜40パーセ
ント(重量)とを含有して構成される。この着色剤組成
物は合成脂肪族ポリエステル系生分解性樹脂と、顔料お
よびワックス系分散剤の混練物とを混練し、着色ペレッ
トとして供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は脂肪族ポリエステル系生
分解性樹脂を成形加工と同時に着色し得る着色剤組成物
に係り、特に、着色剤が生分解性樹脂中に均一に分散さ
れ、かつ成形表面が均一で滑らかであるため、成形外観
が良好となる着色剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル等
の熱可塑性樹脂や、フエノール樹脂、ユリア樹脂等の熱
硬化性樹脂等、各種合成樹脂は日常の家庭生活において
便利で有用な材料として各種製品に広く利用されてい
る。
【0003】しかし、一方では、これら合成樹脂は微生
物等により分解不可能であるため、廃棄後の処理に多大
な困難が生じ、難処理物質として敬遠されはじめてい
る。
【0004】そこで近年、微生物によって分解する生分
解性樹脂が盛んに開発されている。これは廃棄後、土中
の微生物によって水と二酸化炭素にまで分解され、プラ
スチック廃棄物処理問題のひとつの解決策であると考え
られている。
【0005】この種の生分解性樹脂の着色に際して、従
来、樹脂と着色剤とを押出機等で溶融混練して着色樹脂
ペレットとし、これを成形して着色する方法、あるいは
未着色ペレットと着色剤とを成形時に混練し、成形加工
と同時に着色する方法等が用いられている。
【0006】しかし、これらの着色方法では、着色剤が
樹脂中に均一に分散されず、着色が不均質となるばかり
か、成形表面も不均一となって滑らかに成形されないと
いう欠点を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、最近では、成
形すべき樹脂に着色剤を混練して得られる着色剤組成
物、すなわち、ドライカラー、マスターバッチ等が工業
的に多く利用されている。これらドライカラーやマスタ
ーバッチはこの中に使用された樹脂と同種の樹脂に混練
され、成形加工と同時に着色を行うものである。
【0008】これらドライカラーやマスターバッチは成
形品への顔料の分散性を良くするために分散剤を必要と
する。しかし、生分解性樹脂分野では今日に至っても適
切な分散剤が見出されていないため、このようなドライ
カラーやマスターバッチをもってしてもなお、着色剤の
樹脂中への分散は不充分であり、しかも、成形物の外観
も充分ではない。
【0009】そこで、本発明の目的は着色剤が生分解性
樹脂中に均一に分散され、かつ、成形表面が均一で滑ら
かであるため、成形外観が良好となり、上述の公知技術
に存する欠点を改良した、成形加工と同時に着色可能な
着色剤組成物を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明によれば、脂肪族ポリエステル系生分解性樹
脂30〜99.98パーセント(重量)と、顔料0.01〜
60パーセント(重量)と、ワックス系分散剤0.01〜
40パーセント(重量)とを含有してなる着色成形物を
用いて各種成形品に成形することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に詳述す
る。
【0012】一般に、生分解性樹脂を分類すると、デン
プン、セルロース、キチン等、多糖類を原料とする天然
高分子系、水素細菌、らん藻等、微生物がつくるポリエ
ステル系、汎用高分子、デンプン等の分解促進添加剤と
の天然物ブレンド系、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン
等、脂肪族ポリエステル系に大別される。本発明に用い
られる生分解性樹脂としては、ポリ乳酸、ポリカプロラ
クトンまたは脂肪族ジカルボン酸と多価アルコールとを
原料として得られる脂肪族ポリエステル系生分解樹脂お
よび微生物がつくるポリエステル系生分解性樹脂等が挙
げられる。具体的には、例えば、市販ないしは試作され
ている各社の生分解性樹脂が用いられる。例えば、昭和
高分子社製や日本触媒社製のポリブチレンサクシネー
ト、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネ
ート・アジペート、三井化学社製、カーギル社製や島津
社製のポリ乳酸、ダイセル化学社製のポリカプロラクト
ン、モンサント社製のポリ(3−ヒドロキシ酪酸−CO
−3−ヒドロキシ吉草酸)(P(3HB−3HV))や
ポリ(3−ヒドロキシ酪酸−CO−4−ヒドロキシ酪
酸)(P(3HB−4HB))やポリ(3−ヒドロキシ
酪酸−CO−3−ヒドロキシプロピオネート)(P(3
HB−3HP))ポリビニルアルコール、およびこれら
の生分解性樹脂同志のブレンド物または、デンプンやセ
ルロースとのブレンド物等が挙げられる。本発明では、
特に、脂肪族ジカルボン酸と、多価アルコールとを原料
とする脂肪族ポリエステル系生分解樹脂を好ましい一例
として挙げることができる。これらの樹脂は機械的特性
の点から重量平均分子量(Mw)が20,000以上であ
るのが好ましい。
【0013】本発明に用いられる顔料としては、従来か
ら用いられている通常の顔料であり、例えば、アゾ系、
フタロシアニン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、
ペリレン系、イソインドリノン系等の有機顔料、酸化チ
タン、ベンガラ、丹、カーボンブラック等の無機顔料が
挙げられる。本発明ではこれら有機顔料や無機顔料を単
独で、あるいは複数種を組み合わせて使用される。
【0014】さらに、本発明に用いられるワックス系分
散剤としては、ポリエチレン系分散剤、脂肪酸エステル
系分散剤ワックス等である。
【0015】ポリエチレン系分散剤はポリエチレンワッ
クスなどのポリエチレンワックス系分散剤であって、数
平均分子量300〜5,000、比重0.88〜0.97の低
分子量ポリエチレン、およびこれらの誘導体が好まし
く、特に、数平均分子量400〜4,200、比重0.90
〜0.97の低分子量ポリエチレンおよびこれらの誘導体
が好適である。
【0016】さらに、上述ポリエチレン系分散剤は変成
型ポリエチレンワックス系分散剤であって、スチレン系
モノマーグラフトタイプのものである。これは数平均分
子量300〜5,000、比重0.88〜1.1の変成型低分
子量ポリエチレンおよびこれらの誘導体が好ましく、特
に、数平均分子量400〜4,200、比重0.91〜1.1
の構造中に導入官能基を有する変成型低分子量ポリエチ
レンおよびこれらの誘導体が好適である。具体的には、
例えば芳香族基を有する三井化学製、ハイワックス11
20H、1140H、1160Hが挙げられる。
【0017】上述ポリエチレン系分散剤の分子量が30
0未満では、顔料との分散性には優れているものの、加
工性に劣り、実用的ではない。一方、分子量が5,000
を越えた場合、ポリエチレンは生分解性を受けるという
文献も一部見られるが、その生分解速度は極端に遅くな
ることが明らかなようである。(例えば、大武義人、小
林智子等、日本ゴム協誌66、756(1993)等)。
また、数平均分子量約5,000未満のポリエチレンは生
分解性を有することは複数の研究者より報告されてい
る。(例えば、Hosoya,H.:Agric Biol, chem.,42, 15
45(1978)や大武等、日本ゴム協誌67, 448
(1994)等)。
【0018】脂肪酸エステル系分散剤ワックスとして
は、脂肪酸と、モノアルコール、あるいは多価アルコー
ルとのエステル、これらの混合物、例えば、キヤンデリ
ラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、モ
ンタン酸エステル系ワックス等が挙げられる。融点は2
0℃〜150℃が望ましい。融点が20℃以下では、取
り扱いが難しく、150℃以上では、顔料分散能力に劣
る。このワックスの好ましい例としてはモンタンワック
スを原料として得られるエステルワックス、エステルワ
ックスの部分ケン化物等が挙げられる。
【0019】本発明にかかる着色剤組成物は上述の脂肪
族ポリエステル系生分解性樹脂を30〜99.98パーセ
ント(重量)、上述の顔料を0.01〜60パーセント
(重量)、さらに上述のワックス系分散剤を0.01〜4
0パーセント(重量)含有してなり、これら範囲を逸脱
した量では本発明にかかる効果が達成されず、すなわ
ち、着色剤(顔料)が生分解性樹脂中に均一に分散され
ず、また、成形物の外観が均一で、滑らかにならないの
で好ましくない。
【0020】上述の組成からなる本発明着色剤組成物は
実用的には、まず、顔料とワックス系分散剤とを加熱
下、例えば60〜170℃の温度下に、ヘンシェルミキ
サー、三本ロール、二本ロール、ニーダー、バンバリー
ミキサー、押出機、その他の混練機を用いて混練し、次
いで、得られた混練物を合成脂肪族ポリエステル系生分
解性樹脂とともに押出機等で溶融混練し、着色ペレット
として供給される。
【0021】さらに、上述の組成からなる本発明着色剤
組成物は顔料と、ワックス系分散剤と、合成脂肪族ポリ
エステル系生分解性樹脂とを加熱下、例えば60〜17
0℃の温度で二本ロール、ニーダー、バンバリーミキサ
ー、単軸押出機、二軸押出機その他の混練機を用いて混
練し、次いで、得られた混練物を必要に応じて押出機等
で、着色ペレットにして供給することもできる。
【0022】上述の着色ペレットは脂肪族ポリエステル
系生分解性樹脂と混合され、各種の押出機、射出成形機
等により120〜240℃の温度で、例えば、板状、フ
イルム状等に成形される。この結果、脂肪族ポリエステ
ル系生分解性樹脂は成形加工と同時に着色される。
【0023】最終成形品中の顔料の含有量は0.05〜5
重量パーセントが好ましく、特に、0.1〜2重量パーセ
ントが好適である。また、最終成形品中のワックス系分
散剤含有量は0.01〜5重量パーセントが好ましく、特
に、0.01〜2重量パーセントが好適である。特に、こ
の含有量は上述範囲内であっても、生分解性の観点から
できるだけ少量であることが好ましい。
【0024】なお、本発明の着色剤組成物は上記成分以
外に他の任意の成分、例えば、滑剤、帯電防止剤、紫外
線吸収剤、酸化防止剤、結晶核剤等の添加剤を必要に応
じて添加してもよい。
【0025】
【発明の実施例】以下、本発明の実施例を挙げ、比較例
と比較しながら本発明を詳述する。なお、実施例および
比較例中、部は重量部であり、%は重量%である。
【0026】実施例1 酸化チタンA(無機顔料)(石原産業(株)製 タイペ
ークCR−50)2.5部、ポリアゾエローA(有機顔
料)(チバガイギィ社製 クロモフタールエローGR)
2.5部、および低分子量ポリエチレンA(平均分子量2
000;比重0.93)(三洋化成(株)製 サンワック
ス151P)5.0部を5インチの三本ロールを用いて、
60〜120℃の温度で加熱しながら混練する。
【0027】得られた混練物10部と、脂肪族ポリエス
テル系生分解性樹脂A(昭和高分子(株)製 ビオノー
レ#1020)90部とを10リットルのヘンシェルミ
キサーで充分に混合の後、スクリュー径30mmの押出機
を用い、140〜170℃の温度で混練造粒し、3×3
mmの大きさの円柱状着色ペレットを得る。
【0028】この着色ペレット5部を上記脂肪族ポリエ
ステル系生分解性樹脂A 100部と混合し、型締め圧
力50トンの射出成型機を用いて、160〜180℃の
温度で成形加工と同時に着色し、50×60×2mmの成
形板を得る。この成形板について目視で顔料の分散性お
よび外観を観察し、結果を表1に示した。なお、表1
中、○印は成形表面が均一で滑らかであることを意味す
る。
【0029】表1から明らかなように、実施例1にかか
る成形板は顔料分散状態が良好であって、均一に着色さ
れ、かつ成形品外観も成形表面が均一で滑らかであり、
良好であった。
【0030】実施例2 実施例1と同じ酸化チタンA 8.0部、および低分子量
ポリエチレンB(平均分子量4000;比重0.93)
(三井石油化学(株)製 ハイワックス420P)1
2.0部を容量2リットルのバンバリーミキサー(120
〜140℃)に投入し、約15分間溶融混練する。
【0031】得られた混練物20部と、実施例1と同じ
脂肪族ポリエステル系生分解性樹脂A 80部とを10
リットルのヘンシェルミキサーで充分に混合の後、スク
リュー径30mmの押出機を用い、140〜170℃の温
度で混練造粒し、3×3mmの大きさの円柱状着色ペレッ
トを得る。
【0032】この着色ペレット5部を上記脂肪族ポリエ
ステル系生分解性樹脂A 100部と混合し、型締め圧
力50トンの射出成型機を用いて、160〜180℃の
温度で成形加工と同時に着色し、50×60×2mmの成
形板を得る。この成形板について目視で顔料の分散性お
よび外観を観察し、結果を表1に示した。
【0033】表1から明らかなように、実施例2にかか
る成形板は顔料分散状態が良好であって、均一に着色さ
れ、かつ成形品外観も成形表面が均一で滑らかであり、
良好であった。
【0034】実施例3 銅フタロシアニンブルーA(有機顔料)(大日精化
(株)製 SR−5020)5.0部、および低分子量ポ
リエチレンC(平均分子量2800;比重0.92)(三
井石油化学(株)製 ハイワックスNL200)5.0部
を5インチの三本ロールを用い、60〜120℃の温度
で加熱しながら混練する。
【0035】得られた混練物10部と、脂肪族ポリエス
テル系生分解性樹脂B(昭和高分子(株)製 ビオノー
レ#3001)90部とを10リットルのヘンシェルミ
キサーで充分に混合の後、スクリュー径30mmの押出機
を用い、140〜170℃の温度で混練造粒し、3×3
mmの大きさの円柱状着色ペレットを得る。
【0036】この着色ペレット5部を上記脂肪族ポリエ
ステル系生分解性樹脂B 100部と混合し、スクリュ
ー径30mmのインフレーション装置を用い、160〜1
90℃の温度で成形加工と同時に着色し、厚さ50μの
フイルムを得る。このフイルムを目視で顔料の分散性お
よび外観について観察し、結果を表1に示した。
【0037】表1から明らかなように、実施例3のフイ
ルムは均一に着色され、かつ、フイルム表面が均一で滑
らかであった。
【0038】実施例4 カーボンブラックA(無機顔料)(三菱化学(株)製
#30)8.0部、および実施例2と同じ低分子量ポリエ
チレンB 12.0部を容量2リットルのバンバリーミキ
サー(120〜140℃)に投入し、約15分間溶融混
練する。
【0039】得られた混練物20部と、実施例3と同じ
脂肪族ポリエステル系生分解性樹脂B 80部とを10
リットルのヘンシェルミキサーで充分に混合の後、スク
リュー径30mmの押出機を用い、140〜170℃の温
度で混練造粒し、3×3mmの大きさの円柱状着色ペレッ
トを得る。
【0040】この着色ペレット5部を上記脂肪族ポリエ
ステル系生分解性樹脂B 100部と混合し、スクリュ
ー径30mmのインフレーション装置を用い、160〜1
90℃の温度で厚さ50μのフイルムを得る。このフイ
ルムを目視で顔料の分散性および外観について観察し、
結果を表1に示した。
【0041】表1から明らかなように、実施例4のフイ
ルムは均一に着色され、かつ、フイルム表面が均一で滑
らかであった。
【0042】実施例5 実施例1と同じ酸化チタンA 8.0部および実施例2と
同じ低分子量ポリエチレンB 12.0部を容量2リット
ルのバンバリーミキサー(120〜140℃)に投入
し、約15分間溶融混練する。
【0043】得られた混練物20部と、脂肪族ポリエス
テル系生分解性樹脂C(島津製作所(株)製 ラクティ
MFR=1.5(200℃)80.0部とを10リットルの
ヘンシェルミキサーで充分に混合の後、スクリュー径3
0mmの押出機を用い、140〜170℃の温度で混練造
粒し、3×3mmの大きさの円柱状着色ペレットを得る。
【0044】この着色ペレット5部を上記脂肪族ポリエ
ステル系生分解性樹脂C 100部と混合し、型締め圧
力50トンの射出成型機を用いて、160〜180℃の
温度で成形加工と同時に着色し、50×60×2mmの成
形板を得る。この成形板について目視で顔料の分散性お
よび外観を観察し、結果を表1に示した。
【0045】表1から明らかなように、実施例5にかか
る成形板は顔料分散状態が良好であって、均一に着色さ
れ、かつ成形品外観も成形表面が均一で滑らかであり、
良好であった。
【0046】実施例6 実施例1と同じ酸化チタンA 8.0部および実施例2と
同じ低分子量ポリエチレンB 12.0部を容量2リット
ルのバンバリーミキサー(120〜140℃)に投入
し、約15分間溶融混練する。
【0047】得られた混練物20部と、脂肪族ポリエス
テル系生分解性樹脂D(ダイセル化学(株)製 プラク
セルH7)80.0部とを10リットルのヘンシエルミキ
サーで充分に混合の後、スクリュー径30mmの押出機を
用い、140〜170℃の温度で混練造粒し、3×3mm
の大きさの円柱状着色ペレットを得る。
【0048】この着色ペレット5部を上記脂肪族ポリエ
ステル系生分解性樹脂D 100部と混合し、型締め圧
力50トンの射出成型機を用いて、160〜180℃の
温度で成形加工と同時に着色し、50×60×2mmの成
形板を得る。この成形板について目視で顔料の分散性お
よび外観を観察し、結果を表1に示した。
【0049】表1から明らかなように、実施例6にかか
る成形板は顔料分散状態が良好であって、均一に着色さ
れ、かつ成形品外観も成形表面が均一で滑らかであり、
良好であった。
【0050】実施例7 実施例1と同じ酸化チタンA 8.0部および実施例2と
同じ低分子量ポリエチレンB 12.0部を容量2リット
ルのバンバリーミキサー(120〜140℃)に投入
し、約15分間溶融混練する。
【0051】得られた混練物20部と、脂肪族ポリエス
テル系生分解性樹脂E(モンサント製 バイオポールP
(3HV、3HB)、D411G、MI=9(170
℃、2.16kg))80.0部とを10リットルのヘンシェル
ミキサーで充分に混合の後、スクリュー径30mmの押出
機を用い、140〜170℃の温度で混練造粒し、3×
3mmの大きさの円柱状着色ペレットを得る。
【0052】この着色ペレット5部を上記脂肪族ポリエ
ステル系生分解性樹脂E 100部と混合し、型締め圧
力50トンの射出成型機を用いて、160〜180℃の
温度で成形加工と同時に着色し、50×60×2mmの成
形板を得る。この成形板について目視で顔料の分散性お
よび外観を観察し、結果を表1に示した。
【0053】表1から明らかなように、実施例7にかか
る成形板は顔料分散状態が良好であって、均一に着色さ
れ、かつ成形品外観も成形表面が均一で滑らかであり、
良好であった。
【0054】
【表1】
【0055】実施例8 実施例1と同じ酸化チタンA、2.5部、同じくポリアゾ
エローA、2.5部、および変性型ポリエチレンワックス
D(平均分子量1,200:比重0.94)(三井化学
(株)製 ハイワックス1120H)5.0部を5インチ
の三本ロールを用いて、60〜120℃の温度で加熱し
ながら混練する。
【0056】得られた混練物10部と、脂肪族ポリエス
テル系生分解性樹脂A(昭和高分子(株)製 ビオノー
レ#1020)90部とを10リットルのヘンシェルハ
キサーで充分に混合の後、スクリュー径30mmの押出機
を用い、140〜170℃の温度で混練造粒し、3×3
mmの大きさの円柱状着色ペレットを得る。
【0057】この着色ペレット5部を上記脂肪族ポリエ
ステル系生分解性樹脂A、100部と混合し、型締め圧
力50トンの射出成型機を用いて、160〜180℃の
温度で成形加工と同時に着色し、50×60×2mmの成
形板を得る。この成形板について目視で顔料の分散性お
よび外観を観察し、結果を表2に示した。
【0058】表2から明らかなように、実施例8にかか
る成形板は顔料分散状態が良好であって、均一に着色さ
れ、かつ成形品外観も成形表面が均一で滑らかであり、
良好であった。
【0059】実施例9 実施例1と同じ酸化チタンA、8.0部、および変性型ポ
リエチレンワックスE(平均分子量2100:比重0.9
7)(三井化学(株)製 ハイワックス1140H)1
2.0部を容量2リットルのバンバリーミキサー(120
〜140℃)に投入し、約15分間溶融混練する。
【0060】得られた混練物20部と、実施例2と同じ
脂肪族ポリエステル系生分解性樹脂B、80部とを10
リットルのヘンシェルミキサーで充分に混合の後、スク
リュー径30mmの押出機を用い、140〜170℃の温
度で混練造粒し、3×3mmの大きさの円柱状着色ペレッ
トを得る。
【0061】この着色ペレット5部を上記脂肪族ポリエ
ステル系生分解性樹脂A、100部と混合し、型締め圧
力50トンの射出成型機を用いて、160〜180℃の
温度で成形加工と同時に着色し、50×60×2mmの成
形板を得る。この成形板について目視で顔料の分散性お
よび外観を観察し、結果を表2に示した。
【0062】表2から明らかなように、実施例9にかか
る成形板は顔料分散状態が良好であって、均一に着色さ
れ、かつ成形品外観も成形表面が均一で滑らかであり、
良好であった。
【0063】実施例10 実施例3と同じ銅フタロシアニンブルーA5.0部、およ
び変性型ポリエチレンワックスF(平均分子量150
0:比重1.0)(三井化学(株)製 ハイワックス11
60H)5.0部を5インチの三本ロールを用い、60〜
120℃の温度で加熱しながら混練する。
【0064】得られた混練物10部と、実施例3と同じ
脂肪族ポリエステル系生分解性樹脂B、90部とを10
リットルのヘンシェルミキサーで充分に混合の後、スク
リュー径30mmの押出機を用い、140〜170℃の温
度で混練造粒し、3×3mmの大きさの円柱状着色ペレッ
トを得る。
【0065】この着色ペレット5部を上記脂肪族ポリエ
ステル系生分解性樹脂B、100部と混合し、スクリュ
ー径30mmのインフレーション装置を用い、160〜1
90℃の温度で成形加工と同時に着色し、厚さ50μの
フイルムを得る。このフイルムを目視で顔料の分散性お
よび外観について観察し、結果を表2に示した。
【0066】表2から明らかなように、実施例10のフ
イルムは均一に着色され、かつ、フイルム表面が均一で
滑らかであった。
【0067】実施例11 実施例4と同じカーボンブラックA、8.0部、および変
性型ポリエチレンワックスE、12.0部を容量2リット
ルのバンバリーミキサー(120〜140℃)に投入
し、約15分間溶融混練する。
【0068】得られた混練物20部と、実施例3と同じ
脂肪族ポリエステル系生分解性樹脂B、80部とを10
リットルのヘンシェルミキサーで充分に混合の後、スク
リュー径30mmの押出機を用い、140〜170℃の温
度で混練造粒し、3×3mmの大きさの円柱状着色ペレッ
トを得る。
【0069】この着色ペレット5部を上記脂肪族ポリエ
ステル系生分解性樹脂B、100部と混合し、スクリュ
ー径30mmのインフレーション装置を用い、160〜1
90℃の温度で厚さ50μのフイルムを得る。このフイ
ルムを目視で顔料の分散性および外観について観察し、
結果を表2に示した。
【0070】表2から明らかなように、実施例11のフ
イルムは均一に着色され、かつ、フイルム表面が均一で
滑らかであった。
【0071】実施例12 酸化チタンA、50部、脂肪酸エステル系分散剤G(モ
ンタン酸エステル部分ケン化ワックス、酸価10〜2
5、ケン化価100〜120)1.0部、および脂肪族ポ
リエステル系生分解性樹脂F(昭和高分子(株))製
ビオノーレ#1001)49部とを2リットルのバンバ
リミキサー(130〜150℃)に投入し、15分間溶
融混練する。
【0072】得られた、溶融混練物を30mmの押し出し
機を用い、180〜200℃で混練造粒し、3×3mmの
大きさの円柱状ペレットを得る。
【0073】このペレット5部を上記脂肪族ポリエステ
ル系生分解性樹脂E、100部と混合し、スクリュー径
30mmのインフレーション装置を用い、180〜200
℃の温度で厚さ、50ミクロンのフイルムを得る。この
フイルムを目視で顔料の分散性および外観について観察
し、結果を表2に示した。
【0074】表2に示す通り実施例12のフイルムは均
一に着色され、かつ、フイルム表面が均一に滑らかであ
った。
【0075】実施例13 カーボンブラックA、40部、脂肪酸エステル系分散剤
H(モンタン酸エステルワックス、酸価15〜20、ケ
ン化価130〜160)1.0部、および脂肪族ポリエス
テル系生分解性樹脂A(昭和高分子製 ビオノーレ#1
020)59部を容量2リットルのバンバリミキサー
(130〜150℃)に投入し、15分間溶融混練す
る。
【0076】得られた、溶融混練物を30mmの押し出し
機を用い、160〜180℃で混練造粒し、3×3mmの
大きさの円柱状ペレットを得る。
【0077】このペレット5部を上記脂肪族ポリエステ
ル系生分解性樹脂A、100部と混合し、型締め圧力5
0トンの射出成型機を用い、170〜190℃の温度で
成形加工と同時に着色し50×60×2mmの成形板を得
る。この成形板について目視で顔料の分散性および外観
について観察し、結果を表2に示した。
【0078】表2に示す通り実施例13の成形板均一に
着色され、かつ、成形板表面が均一で滑らがであった。
【0079】実施例14 タルクA(体質顔料)(平均粒径2.3ミクロン)30
部、脂肪酸エステル系分散剤G(モンタン酸エステル部
分ケン化ワックス、酸価10〜25、ケン化価100〜
120)0.5部、および脂肪族ポリエステル系生分解性
樹脂A(昭和高分子製 ビオノーレ#1020)69.5
部を10リットルのヘンシェルミキサーで充分に混合の
後、スクリュー径30mmの同方向2軸押し出し機を用
い、180〜200℃で混練造粒し、3×3mmの大きさ
の円柱状ペレットを得る。
【0080】このペレット5部を上記脂肪族ポリエステ
ル系生分解性樹脂A、100部と混合し、型締め圧力5
0トンの射出成型機を用い、170〜190℃の温度で
成形加工と同時に着色し50×60×2mmの成形板を得
る。この成形板について目視でタルクの分散性および外
観について観察し、結果を表2に示した。
【0081】表2に示す通り実施例14の成形板は均一
にタルクが分散し、かつ、成形板表面が均一で滑らかで
あった。
【0082】実施例15 シアニンブルーA、5部、脂肪酸エステル系分散剤G、
および脂肪族ポリエステル系生分解性樹脂C、94.5部
を10リットルのヘンシェルミキサーで充分に混合の
後、スクリュー径30mmの同方向2軸押し出し機を用
い、160〜180℃で混練造粒し、3×3mmの大きさ
の円柱状ペレットを得る。
【0083】このペレット3部を上記脂肪族ポリエステ
ル系生分解性樹脂C100部と混合し、型締め圧力50
トンの射出成型機を用い、170〜190℃の温度で成
形加工と同時に着色し50×60×2mmの成形板を得
る。この成形板について目視でタルクの分散性および外
観について観察し、結果を表2に示した。
【0084】表2に示す通り実施例15の成形板は均一
に銅フタロシアニンブルーの分散が良好で、かつ、成形
板表面が均一で滑らかであった。
【0085】実施例16 酸化チタンA10部、ポリアゾエローA3部、脂肪酸エ
ステル系分散剤G2部、および脂肪族ポリエステル系生
分解性樹脂D(ダイセル化学(株)製 プラクセルH
7)85部を容量10リットルのヘンシエルミキサーで
充分に混合の後、スクリュー径30mmの同方向2軸押し
出し機を用い、160〜180℃で混練造粒し、3×3
mmの大きさの円柱状ペレットを得る。
【0086】このペレット3部を上記脂肪族ポリエステ
ル系生分解性樹脂D100部と混合し、型締め圧力50
トンの射出成型機を用い、170〜190℃の温度で成
形加工と同時に着色し50×60×2mmの成形板を得
る。この成形板について目視でチタンとポリアゾエロー
の分散性および成形板の外観について観察し、結果を表
2に示した。
【0087】表2に示す通り実施例16の成形板は顔料
の分散が良好で、かつ、成形板表面が均一で滑らかであ
った。
【0088】
【表2】
【0089】実施例17 タルクA(体質顔料)(平均粒径2.3ミクロン)30
部、脂肪酸エステエル系分散剤G(モンタン酸エステル
部分ケン化ワックス、酸価10〜25、ケン化価100
〜120)0.5部、および脂肪族ポリエステル系生分解
性樹脂A(昭和高分子製ビオノーレ#1020)69.5
部を10リットルのヘンシェルミキサーで充分に混合の
後、スクリュー径30mmの同方向2軸押し出し機を用
い、180〜200℃で混練造粒し、3×3mmの大きさ
の円柱状ペレットを得る。
【0090】このペレット5部と脂肪族ポリエステル系
生分解性樹脂C(島津製作(株)製ラクティMFR=
1.5(200℃))、100部と混合し、型締め圧力50
トンの射出成型機を用い、160〜180℃の温度で成
形加工と同時に着色し50×60×2mmの成形板を得
る。この成形板について目視でタルクの分散性および外
観について観察し、結果を表2に示した。
【0091】表2に示す通り実施例17の成形板は均一
にタルクが分散し、かつ、成形板表面が均一で滑らかで
あった。
【0092】実施例18 シアニンブルーA、5部、脂肪酸エステル系分散剤G、
および脂肪族ポリエステル系生分解性樹脂C、94.5 部
を10リットルのヘンシェルミキサーで充分に混合の
後、スクリュー径30mmの同方向2軸押し出し機を用
い、160〜180℃で混練造粒し、3×3mmの大きさ
の円柱状ペレットを得る。
【0093】このペレット5部を脂肪族ポリエステル系
生分解性樹脂E(モンサント製 バイオポールP(3H
V、3HB)、D411G、MI=9(170℃、2.1
6 kg)100部と混合し、型締め圧力50トンの射出成
型機を用い、160〜180℃の温度で成形加工と同時
に着色し50×60×2mmの成形板を得る。この成形板
について目視でタルクの分散性および外観について観察
し、結果を表2に示した。
【0094】表2に示す通り実施例15の成形板は均一
に銅フタロシアニンブルーの分散が良好で、かつ、成形
板表面が均一で滑らかであった。
【0095】比較例1 実施例1と同じそれぞれ、酸化チタンA 2.5部、ポリ
アゾエローA 2.5部、および脂肪族ポリエステル系生
分解性樹脂A 95部を10リットルのヘンシェルミキ
サーで充分に混合の後、スクリュー径30mmの押出機を
用い、140〜170℃の温度で混練造粒し、3×3mm
の大きさの円柱状着色ペレットを得る。
【0096】この着色ペレット5部を上記脂肪族ポリエ
ステル系生分解性樹脂A 100部と混合し、型締め圧
力50トンの射出成形機を用い、160〜180℃の温
度で成形加工と同時に着色し、50×60×2mmの成形
板を得る。この成形板を目視で顔料の分散性および外観
について観察し、結果を表3に示した。なお、表3中、
×印は成形表面がざらついていることを意味する。
【0097】表3から明らかなように、ポリエチレン系
分散剤を含まない比較例1の成形板は顔料の粗大粒子が
多数残って、顔料分散状態が悪く、かつ、成形表面もざ
らつき、均一で滑らかではなかった。
【0098】比較例2 実施例1と同じそれぞれ、酸化チタンA 8.0部、およ
び脂肪族ポリエステル系生分解性樹脂A 92.0部を容
量2リットルのバンバリーミキサー(120〜140
℃)に投入し、約15分間溶融混練し、7インチの二本
ロールでベルト状に引き出し、角ペレタイザーを用い
て、角ペレットを得る。
【0099】この角ペレット20部を脂肪族ポリエステ
ル系生分解性樹脂A 80部と10リットルのヘンシェ
ルミキサーで充分に混合の後、スクリュー径30mmの押
出機を用いて140〜170℃の温度で混練造粒し、着
色ペレットを得る。
【0100】この着色ペレット5部を上記脂肪族ポリエ
ステル系生分解性樹脂A 100部と混合し、型締め圧
力50トンの射出成形機を用いて、160〜180℃の
温度で成形加工と同時に着色し、50×60×2mmの成
形板を得る。この成形板を目視で顔料の分散性および外
観について観察し、結果を表3に示した。
【0101】表3から明らかなように、ポリエチレン系
分散剤を含まない比較例2の成形板は顔料の粗大粒子が
多数残って、顔料分散状態が悪く、かつ、成形表面もざ
らつき、均一で滑らかではなかった。
【0102】比較例3 実施例3と同じ銅フタロシアニンブルーA 5.0部、お
よびマグネシウムステアレート(界化学(株)製 SZ
−2000)5.0部を10リットルのヘンシェルミキサ
ーで充分に混合する。
【0103】この混合物10部と実施例3と同じ脂肪族
ポリエステル系生分解性樹脂B 90.0部とを10リッ
トルのヘンシェルミキサーで充分に混合の後、スクリュ
ー径30mmの押出機を用い、160〜190℃の温度で
混練造粒し、着色ペレットを得る。
【0104】この着色ペレット5部を上記脂肪族ポリエ
ステル系生分解性樹脂B 100部と混合し、スクリュ
ー径30mmのインフレーション装置を用い、160〜1
90℃の温度で成形加工と同時に着色し、厚さ50μの
フイルムを得る。このフイルムについて目視で顔料の分
散性および外観を観察し、結果を表3に示した。
【0105】表3から明らかなように、分散剤としてマ
グネシウムを用いた比較例3のフイルムは顔料の粗大粒
子が多数残って、顔料分散状態が悪く、かつ、成形表面
もざらつき、均一で滑らかではなかった。
【0106】比較例4 実施例4と同じカーボンブラックA 8.0部、比較例3
と同じマグネシウムステアレート5.0部、および比較例
3と同じ脂肪族ポリエステル系生分解性樹脂B91.0部
を容量2リットルのバンバリーミキサー(140〜17
0℃)に投入し、約15分間溶融混練する。
【0107】この混練物を7インチの二本ロールでベル
ト状に引き出し、角ペレタイザーにより角ペレットを得
る。
【0108】この角ペレット20部と上記脂肪族ポリエ
ステル系生分解性樹脂B 80部とを10リットルのヘ
ンシェルミキサーで充分に混合の後、スクリュー径30
mmの押出機を用い、160〜190℃の温度で混練造粒
し、着色ペレットを得る。
【0109】この着色ペレット5部を上記脂肪族ポリエ
ステル系生分解性樹脂B 100部と混合し、スクリュ
ー径30mmのインフレーション装置を用い、160〜1
90℃の温度で成形加工と同時に着色し、厚さ50μの
フイルムを得る。このフイルムについて目視で顔料の分
散性および外観を観察し、結果を表3に示した。
【0110】表3から明らかなように、分散剤としてマ
グネシウムステアレートを用いた比較例4のフイルムは
顔料の粗大粒子が多数残って、顔料分散状態が悪く、か
つ、成形表面もざらつき、均一で滑らかではなかった。
【0111】
【表3】
【0112】比較例5 実施例12と同じ酸化チタンA、50部、脂肪族ポリエ
ステル系生分解性樹脂E、50部とを2リットルのバン
バリーミキサー(130〜150℃)に投入し、15分
間溶融混練する。
【0113】得られた、溶融混練物を30mmを押し出し
機を用い、180〜200℃で混練造粒し、3×3mmの
大きさの円柱ペレットを得る。
【0114】このペレット5部を上記脂肪族ポリエステ
ル系生分解性樹脂E、100部と混合し、スクリュー径
30mmのインフレーション装置を用い、180〜200
℃の温度で厚さ、50ミクロンのフイルムを得る。この
フイルムを目視で顔料の分散性および外観について観察
し、結果を表4に示した。
【0115】表4から明らかなように、分散剤を使用し
ない比較例5のフイルムは顔料の粗大粒子が多数残っ
て、顔料分散状態が悪く、かつ、成形表面もざらつき、
均一で滑らかではなかった。
【0116】比較例6 酸化チタンA、50部、比較例3と同じマグネシウムス
テアレート、1部、脂肪族ポリエステル系生分解性樹脂
E、49部とを2リットルのバンバリーミキサー(13
0〜150℃)に投入し、15分間溶融混練する。
【0117】得られた、溶融混練物を30mmを押し出し
機を用い、180〜200℃で混練造粒し、3×3mmの
大きさの円柱状ペレットを得る。
【0118】このペレット5部を上記脂肪族ポリエステ
ル系生分解性樹脂E、100部と混合し、スクリュー径
30mmのインフレーション装置を用い、180〜200
℃の温度で厚さ、50ミクロンのフイルムを得る。この
フイルムを目視で顔料の分散性および外観について観察
し、結果を表4に示した。
【0119】表4に示す通り分散剤としてマグネシウム
ステアレートを使用した比較例6のフイルムは顔料の粗
大粒子が多数残って、顔料分散状態が悪く、かつ、成形
表面もざらつき、均一では無かった。
【0120】比較例7 カーボンブラックA 40部、マグネシウムステアレー
ト、2部、および脂肪族ポリエステル系生分解性樹脂
A、50部を容量2リットルのバンバリーミキサー(1
30〜150℃)に投入し、15分間溶融混練する。
【0121】得られた、溶融混練物を30mmの押し出し
機を用い、160〜180℃で混練造粒し3×3mmの大
きさの円柱状ペレットを得る。
【0122】このペレット5部を上記脂肪族ポリエステ
ル系生分解性樹脂A、100部と混合し、型締め圧力5
0トンの射出成型機を用い、170〜190℃の温度で
成形加工と同時に着色し50×60×2mmの成形板を得
る。この成形板について目視で顔料の分散性および外観
について観察し、結果を表4に示した。
【0123】表4に示す通り分散剤としてマグネシウム
ステアレートを使用した比較例7の成形板は顔料の粗大
粒子が多数残って、顔料分散状態が悪く、かつ、成形表
面もざらつき、均一では無かった。
【0124】
【表4】
【0125】
【発明の効果】以上のとおり、本発明にかかる着色剤組
成物は脂肪族ポリエステル系生分解性樹脂と、顔料と、
ワックス系分散剤とを所定の比率で配合してなるから、
成形加工と同時に着色することにより着色剤(顔料)が
生分解性樹脂中に均一に分散され、かつ成形表面が均一
で滑らかとなって成形外観が良好である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI //(C08K 13/02 3:00 5:10) (72)発明者 佐野 俊道 東京都中央区日本橋馬喰町1−7−6 大 日精化工業株式会社内 (72)発明者 野田 満夫 東京都中央区日本橋馬喰町1−7−6 大 日精化工業株式会社内 (72)発明者 今泉 光博 川崎市川崎区千鳥町3−2 昭和電工株式 会社川崎樹脂研究所内 (72)発明者 鈴木 淳 川崎市川崎区千鳥町3−2 昭和電工株式 会社川崎樹脂研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪族ポリエステル系生分解性樹脂30
    〜99.98パーセント(重量)と、顔料0.01〜60パ
    ーセント(重量)と、ワックス系分散剤0.01〜40パ
    ーセント(重量)とを含有してなる着色剤組成物。
  2. 【請求項2】 前記脂肪族ポリエステル系生分解性樹脂
    は重量平均分子量Mwが20,000以上であって、ポリ
    乳酸、ポリカプロラクトンまたは脂肪族ジカルボン酸と
    多価アルコールとを原料として得られる樹脂である請求
    項1に記載される着色剤組成物。
  3. 【請求項3】 前記顔料が有機顔料および無機顔料の群
    から選択される一種または複数種である請求項1に記載
    される着色剤組成物。
  4. 【請求項4】 前記ワックス系分散剤がポリエチレン系
    分散剤である請求項1に記載される着色剤組成物。
  5. 【請求項5】 前記ポリエチレン系分散剤がポリエチレ
    ンワックスである請求項4に記載される着色剤組成物。
  6. 【請求項6】 前記ポリエチレン系分散剤が数平均分子
    量300〜5,000、比重0.88〜0.97の低分子量ポ
    リエチレンである請求項4に記載される着色剤組成物。
  7. 【請求項7】 前記ポリエチレン系分散剤が変成型ポリ
    エチレンワックス系分散剤であって、スチレン系モノマ
    ーグラフトタイプである請求項4に記載される着色剤組
    成物。
  8. 【請求項8】 前記ワックス系分散剤が脂肪酸エステル
    系分散剤ワックスである請求項1に記載される着色剤組
    成物。
  9. 【請求項9】 前記脂肪酸エステル系分散剤ワックスが
    モンタン酸エステル系ワックスである請求項8に記載さ
    れる着色剤組成物。
  10. 【請求項10】 上記着色剤組成物が脂肪族ポリエステ
    ル系生分解性樹脂と、顔料およびワックス系分散剤の混
    練物と混練して得られる着色ペレットである請求項1に
    記載される着色剤組成物。
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