JPH11321883A - 詰め替え用パウチ - Google Patents

詰め替え用パウチ

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JPH11321883A
JPH11321883A JP14828398A JP14828398A JPH11321883A JP H11321883 A JPH11321883 A JP H11321883A JP 14828398 A JP14828398 A JP 14828398A JP 14828398 A JP14828398 A JP 14828398A JP H11321883 A JPH11321883 A JP H11321883A
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敬隆 青木
Izumi Kojima
いずみ 児嶋
Seiichiro Komoda
誠一郎 菰田
Yasushi Otsuka
康司 大塚
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製袋、及び内容物の充填が容易で、使用時
に、注出口部を開封するだけで保形性のよい開口部が自
動的に形成され、且つ、粘度の高い内容物でもその注出
方向を下向きの一定範囲に制御でき、安全且つ容易に移
し替えることができるという使用適性に優れた詰め替え
用パウチを提供する。 【解決手段】 詰め替え用パウチ200 を、スタンディン
グパウチ形式で形成し、上部のコーナー部に両側部及び
先端部をヒートシールしてなる注出口部6を設け、且つ
該注出口部6の通液路の両側のヒートシールラインを上
向きの円弧A1 ,A2 を含む形状で形成して構成する。
尚、注出口部6の側部には、切り欠き部7a , 7b 、ノ
ッチ9、摘み部8を設け、また、両面の壁面フィルム5
には、注出口部6から、注出口部6の反対側のパウチ底
部コーナー部寄りの位置にかけて、曲線状の膨らみ部B
を同位置に重なるように設けることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体など流動性を
有する内容物を密封包装し、使用時に内容物を他の容器
に移し替えて使用する詰め替え用パウチに関し、更に詳
しくは、内容物をボトルなど口径の小さな容器にも安全
且つ容易に移し替えられるよう、特に、注出の初期に内
容物が下向きの一定方向に注出されるよう注出口部の形
状を改善した詰め替え用パウチに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液状などの流動性を有する内容物
を密封包装する詰め替え用パウチとしては、自立性があ
り立体容器としての特徴も一部備えているスタンディン
グパウチが主に採用され、且つ、開封時に内容物を外に
こぼすことなく他の容器に安全に移し替えられるよう、
開口部をパウチ上部全体ではなく、コーナー部など一部
分を切り取って形成するとか、或いは、パウチ上部の一
部に幅を狭くした注出口部を設ける方法、更には、プラ
スチック成形物などによる別体の注出口をパウチ上部の
一部に熱接着して取り付ける方法などが採られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プラス
チック成形物による別体の注出口をパウチ上部の一部に
取り付ける方法は、製造工程が増え、注出口自体にも費
用がかかり、また、注出口を取り付けた空パウチは、厚
さが増すため、保管や運搬の費用も割高となり、更に、
内容物の充填に際して、例えば充填機のフィーダー部へ
の空パウチのスタッキング数も大幅に減少し、オペレー
ターが頻繁に空パウチの供給を行う必要が生じるなど、
全体としてコストアップと工程及び作業の煩雑さが増す
問題があった。
【0004】また、パウチ上部の一部に幅を狭くした注
出口部を設ける方法でも、内容物を他の容器に移し替え
る際の操作性、安全性は、ある程度は改善できるが、内
容物の注出に際して、注出口の口が開きにくく、また、
内容物の粘度が低い場合、注出の初期には前方に勢いよ
く飛び出し、更に、残量が少なくなると、パウチの注出
口が閉じ易くなり、パウチを圧迫して押し出すと、内容
物が勢いよく飛び出して外にこぼすことがあり、移し替
えの容易性、安全性の点ではなお問題があった。
【0005】本発明は、このような問題点を解消するた
めになされたものであり、その目的とするところは、成
形物などによる別体の注出口を必要とせず、通常のパウ
チと同様な工程で生産性よく製造でき、内容物の充填も
容易で、しかも使用時には、パウチ上部のコーナー部に
設けられた注出口部の先端部を切り取るだけで、容易に
注出口の口が開き、その保形性もよく、且つ、低粘度の
内容物であっても、その注出方向を下方向に安定化で
き、口径の小さなボトルなどに対しても、安全且つ容易
に最後まで移し替えることができるという、安価で使用
適性に優れた詰め替え用パウチを生産性よく提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、以下の本
発明により解決することができる。即ち、請求項1に記
載した発明は、流動性を有する内容物が密封包装される
スタンディングパウチ形式のパウチであって、該パウチ
の上部のコーナー部に、両側部および先端部がヒートシ
ールされてなる注出口部が設けられ、且つ、該注出口部
の通液路の両側のヒートシールラインが上向きの円弧を
含む形状で形成されていることを特徴とする詰め替え用
パウチからなる。
【0007】このような構成を採ることにより、パウチ
がスタンディングパウチ形式であるため、自立性を有
し、取扱いが容易になるほか、外観も優れたものとな
り、更に、内容物の移し替え操作も容易に行うことがで
きる。また、内容物をボトルなど他の容器に移し替える
際、注出口部の先端部を切り取って開封し、パウチを注
出口部が設けられている側に傾けることにより、注出口
部の通液路の両側が、上向きの円弧を含むヒートシール
ラインで形成されているため、内容物が比較的高粘度の
場合はもとより、低粘度であってもその注出方向が確実
に下方向に制御され、周りに飛び散ることなく、安定し
た流れで安全に移し替えることができるようになる。
【0008】請求項2に記載した発明は、前記注出口部
の少なくとも一方の側部に切り欠き部が設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の詰め替え用パウチから
なる。
【0009】このような構成を採ることにより、前記請
求項1に記載した発明の作用、効果に加えて、切り欠き
部を容器の口部にあてがいながら内容物を注出すること
ができるので、注出口部が容器の口部に確実に固定さ
れ、内容物を安全且つ容易に移し替えることができる。
上記切り欠き部は、注出口部の一方の側部に設けてもよ
いが、両側の側部に設けることもでき、その場合は、注
出口部を容器の口部に差し込むようにして内容物を注出
できるので、注出の安全性を一層向上させることができ
る。また、切り欠き部は、製袋時などに切り欠いて設け
てもよく、或いは、ミシン目線のような断続的な切目線
で設けておいて、使用時に切り取るようにしてもよい。
【0010】請求項3に記載した発明は、前記注出口部
の先端部を切り取って開封する際の切り取り線が、垂線
の天の方向に対してなす角度が0〜30°であることを
特徴とする請求項1または2に記載の詰め替え用パウチ
である。このような切り取り線は、印刷で表示するほ
か、ハーフカット線を設けて規定することができる。
【0011】このような構成を採ることにより、前記請
求項1または2に記載した発明の作用、効果に加えて、
注出口部先端の切り取り線が、垂直に近い角度となり、
特に、注出口部の通液路の上側シールラインの円弧部分
を、先端側まで、より多く利用できるため、パウチを傾
けて内容物を注出する際、その注出方向を一層確実に下
向きに制御することができ、移し替えの安全性を一層向
上させることができる。
【0012】請求項4に記載した発明は、前記パウチの
壁面フィルムに、該パウチの注出口部から、注出口部の
反対側のパウチ底部コーナー部寄りの位置にかけて、該
注出口部を含む上部では、幅と高さが大きく、斜め下方
に向かって徐々に幅と高さが小さくなり、下部では押し
罫状となる曲線状の膨らみ部が、パウチ両面の壁面フィ
ルムの同位置に重なるように設けられていることを特徴
とする請求項1乃至3のいずれかに記載の詰め替え用パ
ウチからなる。
【0013】このような構成を採ることにより、前記請
求項1乃至3のいずれかに記載した発明の作用、効果に
加えて、内容物を他の容器に移し替える際、注出口部の
先端部を切り取って開封するだけで、注出口部を含む上
部の膨らみ部により自動的に保形性のよい注出口が開口
し、更に、開封後は、中間部の膨らみ部が内容物の力で
外折れして、パウチの中心部近傍から注出口部にかけ
て、パウチ内部が外側に広げられた状態となるため、注
出口部が下になるようにパウチを徐々に傾けるだけで、
内容物を注出口部へスムーズに流動させることができ、
注出の途中で注出口が閉じることもなく、最後まで安全
且つ容易に内容物を移し替えることができる。また、下
部の押し罫状の膨らみ部は、略垂直な直線状であるた
め、そのリブ効果によりパウチの形態安定性を向上させ
ることができる。このような膨らみ部は、パウチの壁面
フィルムの片側の面のみに設けてもよいが、両側の面に
同位置に重なるように、即ち、対称形に設けることが更
に好ましい。
【0014】請求項5に記載した発明は、前記注出口部
に易開封性手段が設けられていることを特徴とする請求
項1乃至4のいずれかに記載の詰め替え用パウチであ
る。
【0015】上記易開封性手段は、通常のパウチでも多
用されるノッチのほか、レーザー光照射などによるハー
フカット線、或いは、パウチの積層フィルム中に一軸延
伸フィルムを積層する方法(この場合、一軸延伸フィル
ムは、その延伸方向が注出口部の開封方向と一致するよ
うに用いる)などがあり、これらは単独で用いてもよ
く、また、例えば、ノッチと、一軸延伸フィルムの積層
またはハーフカット線などのように適宜組み合わせて用
いることもできる。ハーフカット線を設ける場合、直線
状のハーフカット線に限らず、ミシン目状など断続的な
ハーフカット線で設けることもできる。また、このよう
なハーフカット線は、1本でもよいが、引き裂き方向が
ずれた場合を想定して、中心のハーフカット線の両側に
各1本、または各2本など複数本のハーフカット線を平
行に設けることもできる。
【0016】特に、前記請求項4に記載した発明のよう
に、注出口部に膨らみ部が設けられている場合は、注出
口部の開封に鋏などを用いる場合は問題ないが、手で引
き裂いて開封する場合、引き裂きの方向性が不安定にな
り易く、上記のように易開封性手段を組み合わせて用い
ることが一層好ましい。尚、前記ノッチは、通常、一字
形やV字形のノッチが利用されているが、形状は特に限
定されず、切り取り方向に鋭角部分を有する形状であれ
ば何でも使用することができる。
【0017】このような構成を採ることにより、前記請
求項1乃至4のいずれかに記載した発明の作用、効果に
加えて、注出口部を開封する際、鋏などの道具を必要と
せず、手だけで、所望の位置で容易に注出口部の先端部
を切り取って注出口を開口させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明の詰め替え用パウチ
の製造に用いるフィルム、およびパウチの製造方法など
実施の形態について説明する。本発明の詰め替え用パウ
チの製造に用いるフィルムは、主にプラスチックを主体
とする積層フィルムが用いられるが、特に限定はされ
ず、例えば、各種液体用パウチに用いられている公知の
積層フィルムは、いずれも使用することができる。これ
らの中から、包装する内容物の種類や充填後の加熱処理
の有無など使用条件に応じて適するものを自由に選択し
て使用することができる。好ましく使用できる積層フィ
ルムの構成の代表的な例として、以下のような構成が挙
げられる。
【0019】(1) ONフィルム/接着剤/L・LDPE
フィルム(シーラント層) (2) ONフィルム/接着剤/一軸延伸HDPEフィルム
/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層) (3) ONフィルム/接着剤/一軸延伸PPフィルム/接
着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層) (4) ONフィルム/接着剤/一軸延伸PPフィルム/接
着剤/アルミニウム箔/接着剤/L・LDPEフィルム
(シーラント層) (5) ONフィルム(シリカまたはアルミナ蒸着層)/接
着剤/一軸延伸HDPEフィルム/接着剤/L・LDP
Eフィルム(シーラント層) (6) ONフィルム/アンカーコート層/共押し出しコー
ト層(HDPE層/L・LDPE層)(シーラント層は
L・LDPE層) (7) ONフィルム/アンカーコート層/共押し出しコー
ト層(HDPE層/LDPE層)/接着剤/L・LDP
Eフィルム(シーラント層) (8) PETフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤
/ONフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シー
ラント層) (9) PETフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤
/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント
層) (10)PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/
アルミニウム箔/接着剤/L・LDPEフィルム(シー
ラント層) (11)PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/
アルミニウム箔/接着剤/CPPフィルム(シーラント
層) (12)PETフィルム/接着剤/EVOHフィルム/接着
剤/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラン
ト層) などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく
様々な組み合わせの積層フィルムを使用することができ
る。
【0020】上記において、ONフィルムは2軸延伸ナ
イロンフィルム、L・LDPEは直鎖状低密度ポリエチ
レン、HDPEは高密度ポリエチレン、LDPEは低密
度ポリエチレン、PPフィルムはポリプロピレンフィル
ム、PETフィルムは2軸延伸ポリエチレンテレフタレ
ートフィルム、EVOHフィルムはエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体ケン化物フィルム、CPPフィルムは無延伸
ポリプロピレンフィルムを指すものである。また、アン
カーコートは、押し出しコーティングで樹脂を積層する
際、接着性を向上させるために基材フィルム側に予めコ
ーティングするものでプライマーコートの一種である。
【0021】前記の積層フィルムの構成において、ON
フィルム、PETフィルムは、基材フィルムとしてパウ
チに機械的強度や印刷適性を付与し、一軸延伸HDPE
フィルム、一軸延伸PPフィルムは、その延伸方向をパ
ウチの注出口部を開封する際の引き裂き方向と一致する
ように用いることにより、引き裂きの方向性を一層安定
化させることができる。そして、アルミニウム箔、シリ
カまたはアルミナ蒸着層、EVOHフィルムなどは、ガ
スバリヤー性を付与するために積層するものである。ま
た、シーラント層としては、L・LDPEフィルムとC
PPフィルムの2種類の例を挙げたが、L・LDPEフ
ィルムは、ヒートシールの安定性や耐内容物性、例えば
界面活性剤に対する耐ストレスクラッキング性などに優
れ、CPPフィルムは、耐熱性、低臭性に優れており、
これらの性能を必要とする内容物の包装用に適してい
る。
【0022】シーラント層には上記のほか、充填される
内容物に応じて、エチレン・αオレフィン共重合体、エ
チレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共
重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイ
オノマー、ポリエステル系樹脂なども適宜選択して使用
することができる。
【0023】特に、エチレン・αオレフィン共重合体で
メタロセン系触媒などシングルサイト触媒を用いて重合
したものは、分子量分布の幅が狭く、共重合比も安定し
ているため、低温ヒートシール性や、熱間シール性に優
れており、スタンディングパウチのようなヒートシール
部にフィルムの重なりの差による段差のあるパウチのシ
ーラント層には、シール抜けによるピンホールの発生を
防止できる点で適している。更に、前記共重合体にオレ
フィン系エラストマーをブレンドしたものを用いること
により、シーラント層の熱流動性が改善され、前記段差
によるピンホールの発生も一層効果的に防止することが
できる。
【0024】次に、以上のような積層フィルムを用いて
製造する本発明の詰め替え用パウチの製造方法について
説明する。本発明の詰め替え用パウチは、本体部分がス
タンディングパウチ形式であるため、基本的には従来の
スタンディングパウチ用の製袋機を利用して製造するこ
とができる。
【0025】只、通常のスタンディングパウチとは下記
の点で異なっている。 パウチ上部のコーナー部に注出口部を設けている点。 前記注出口部の少なくとも一方の側部に容器の口部に
固定するための切り欠き部を設けている点。 パウチの壁面フィルムに、前記注出口部から、注出口
部の反対側のパウチ底部コーナー部寄りの位置にかけ
て、注出口部を含む上部では幅と高さが大きく、斜め下
方に向かって徐々に幅と高さが小さくなり、下部では押
し罫状となる曲線状の膨らみ部を、パウチ両面の壁面フ
ィルムの同位置に重なるように対称形に設けている点。 前記注出口部に易開封性手段などを設けている点であ
る。
【0026】従って、上記〜に記載した追加構成部
分を設けるための加工装置、即ち、注出口部、切り欠き
部、易開封性手段などを設けるためのトリミング装置、
打ち抜き装置、ヒートシール装置、レーザー光照射装置
などの追加、もしくは部分変更、そして、パウチ壁面フ
ィルムに曲線状の膨らみ部を設けるための、例えばエン
ボス装置などをスタンディングパウチ用製袋機に組み込
むことにより、容易に製造することができる。
【0027】尚、パウチ上部のコーナー部に設ける注出
口部の形状は、その通液路の両側が上向きの円弧を含む
形状のヒートシールラインで形成されるが、円弧の半径
は、通液路の下側のシールラインの円弧よりも、上側の
シールラインの円弧の方を大きい半径の円弧で形成す
る。また、注出口部の先端部を切り取って開封する際の
切り取り線は、垂線の天の方向に対してなす角度が0〜
30°の範囲となるように設けることが、注出口部の通
液路の両側のヒートシールラインの円弧部分を一層有効
に利用でき、内容物の注出方向を一定の範囲に制御でき
る点で好ましい。
【0028】また、前記壁面フィルムに設けられる膨ら
み部の膨らみ高さは、特に限定するものではないが、そ
の注出口部を含む上部においては、最高部で1〜7mm
程度が好ましく、2〜5mm程度が更に好ましい。最高
部の高さが1mm未満の場合は、自然開口性に対する効
果が薄くなり、また、7mmを超える高さは、その必要
性がなく、加工自体が難しくなると同時に、注出口部が
嵩張るようになり、空袋の取り扱い性、充填シール機に
おけるスタッキング適性などが低下するため好ましくな
い。
【0029】上記注出口部を含む上部以外の部分の高さ
は、例えば注出口部から斜め下方に向かって徐々に先細
りとなる中間部で傾斜を付けて、1〜0.5mm程度ま
で低くし、下部ではその高さを維持するように形成する
ことができる。このような膨らみ部は、パウチの壁面フ
ィルムに熱エンボス法、真空成形法、圧空・真空成形法
などにより設けることができ、特に熱エンボス法によれ
ば、細かいパターンの再現性がよく、安定した形状の膨
らみ部を生産性よく設けることができる。
【0030】
【実施例】以下に、図面を用いて本発明を更に具体的に
説明する。但し、本発明はこれらの図面に限定されるも
のではない。また、図面に付した符号は、異なる図面に
おいても同じ名称の部分には同じ符号を用いた。図1
は、本発明の詰め替え用パウチの一実施例の構成を説明
する正面図である。図2は、本発明の詰め替え用パウチ
の別の一実施例の構成を説明する図であり、(イ)はパ
ウチの正面図、(ロ)はC−C線における拡大断面図で
ある。尚、各図において、上部ヒートシール部は、いず
れもその一部または全部を内容物の充填後にヒートシー
ルするものである。
【0031】図1において、詰め替え用パウチ100
は、その本体部分がスタンディングパウチ形式に製袋さ
れている。即ち、底部1が常法に従って、フィルムを内
側に折り返してなるガセット形式で形成され、内側に折
り込まれたフィルムの両側下端近傍に、半円形状の切り
欠き部が設けられ、舟底形の底部ヒートシール部2でヒ
ートシールして形成されている。また、パウチ100の
胴部は、前後2面の壁面フィルム5の両側端縁部を胴部
ヒートシール部3でヒートシールして形成されている。
【0032】そして、パウチ100の上部のコーナー部
には、両側部および先端部がヒートシールされてなる注
出口部6が設けられ、且つ、該注出口部6の通液路の両
側のヒートシールラインが上向きの円弧A1 、A2 を含
む形状で形成され、更に、該注出口部6の両側には、切
り欠き部7a 、7b が設けられ、また、切り欠き部7a
には、易開封性手段としてV字形のノッチ9と、摘み部
8とが、同時に形成されるようにトリミングされてい
る。このような摘み部8とノッチ9とは、注出口部6の
両側に設けることもできる。
【0033】尚、ノッチ9につながる切り取り線10
は、垂線の天の方向に対してなす角度θが0〜30°の
範囲であることが好ましく、そのために、切り取り線1
0の位置には、印刷による表示を設けるか、或いは、更
にレーザー光照射などによるハーフカット線を設けて構
成することができる。
【0034】このような構成を採ることにより、液状の
内容物を充填し、上部ヒートシール部4を脱気シールし
て密封した詰め替え用パウチ100は、自立性があり、
取り扱い易く、外観に優れており、内容物をボトルなど
に移し替える際には、注出口部6の先端部を摘み片8を
指で摘んで切り取り線10の方向に引き裂くことによ
り、ノッチ9を始点として切り取り線10に沿って引き
裂かれ、前記角度θが0〜30°の範囲となるように注
出口部6を開封することができる。
【0035】そして、開封されたパウチ100は、その
注出口部6の両側に切り欠き部7a、7b が設けられて
おり、また、注出口部6の通液路の両側が上向きの円弧
1、A2 を含むヒートシールラインで形成されている
ため、パウチ100の胴部を手で支えて注出口部側に傾
け、開封された注出口部6を、例えばボトルの口部に差
し込み、その切り欠き部7a または7b を、ボトルの口
部にあてがいながら内容物の移し替えを行うことができ
るので、注出口部がボトルの口部に安定した状態で固定
され、且つ、内容物の注出方向も、注出口部6の切り取
り線10の角度θが0〜30°の範囲となるようにカッ
トされているため、両側の円弧部分が有効に働き、下向
きに、即ち、円弧A1 、A2 の開口部側の接線方向に制
御され、粘度の低い内容物でも外にこぼすことなく、安
全且つ容易に移し替えることができる。
【0036】次に、図2の(イ)に示した詰め替え用パ
ウチ200は、前記図1に示した詰め替え用パウチ10
0の構成において、両面の壁面フィルム5に、注出口部
6から、注出口部6の反対側のパウチ底部コーナー部寄
りの位置にかけて、該注出口部を含む上部B1 では幅と
高さが大きく、斜め下方に向かう中間部B2 で徐々に幅
と高さが小さくなり、下部B3 では略垂直な押し罫状と
なる曲線状の膨らみ部Bを、両面の壁面フィルム5の同
位置に重なるように対称形に追加して設けた構成であ
る。
【0037】この場合、膨らみ部Bのうち、注出口部を
含む上部の膨らみ部B1 は、注出口部6の内側のヒート
シールラインに沿って中間部の膨らみ部B2 に繋がる外
側のラインと、その内側にあって、一廻り小さく、中間
部の膨らみ部B2 に繋がる内側のラインとで示されてお
り、外側のラインは、膨らみ部B1 の外周の形状を示
し、内側のラインは、天面の形状を示すものである。従
って、外側のラインと、内側のラインとの間は、傾斜状
の立ち上がり部を示している。また、天面の高さは、注
出口部の領域が最も高く、そこから中間部の膨らみ部に
向かって徐々に低くなる形状である。
【0038】また、図2の(ロ)は、前記図2の(イ)
に示したパウチ200のC−C線における拡大断面図で
あり、開口部の断面が、図に示すように六角形状をな
し、注出口部6の膨らみ形状の一例を示すものである。
【0039】このような構成を採ることにより、詰め替
え用パウチ200は、膨らみ部Bを設けた点以外の部分
では、前記図1に示した詰め替え用パウチ100と同様
な構成であり、前記パウチ100で説明した作用、効果
と同様な作用、効果を有している。そして、膨らみ部B
を設けることにより、パウチ200に充填された内容物
をボトルなどに移し替える際、注出口部6の先端部を切
り取り線10に沿って切り取って開封し、パウチ200
を平面上に置くだけで、注出口部6が膨らみ部B1によ
り、通液路全体で大きく、且つ、保形性のよい状態で自
動的に開口し、また、膨らみ部B1 に繋がる中間部の膨
らみ部B2 により、パウチ内のこの部分に空間があるた
め、内容物の容積と重量で容易にこの部分が外側に広が
り、内容物の注出口部への流動および注出口からの注出
がスムーズに行われるようになる。また、下部の膨らみ
部B3 は、略垂直な押し罫状であり、リブ効果を有する
ため、パウチ200の自立性、形態安定性が向上され
る。
【0040】尚、前記注出口部を含む上部の膨らみ部B
1 は、本実施例では、その外側ラインと内側ラインと
で、開口部の断面が六角形状となるように形成したが、
この形状に限定するものではなく、開口部の断面形状
は、楕円形、菱形、その他任意の形状に形成することが
できる。只、六角形状などのように膨らみ部の高さ方向
に角部を有する形状とすることにより、この部分の圧縮
に対する抵抗性、復元性が増すため、注出口部6の開封
時に膨らみ部が押しつぶされた場合でも、元の状態に復
元し易く、注出口の自然開口性と、その保形性を向上さ
せることができる。
【0041】
【発明の効果】以上、詳しく説明したように、本発明に
よれば、成形物などによる別体の注出口を必要とせず、
通常のパウチと略同様な工程で生産性よく製造でき、内
容物の充填も容易で、しかも内容物の充填シール後のパ
ウチの自立性、形態安定性、外観がよく、更に、使用時
には、パウチ上部のコーナー部に設けられた注出口部の
先端を容易に切り取って開封することができ、それによ
り自動的に保形性に優れた注出口が開口され、粘度の高
い内容物はもとより、粘度の低い内容物でも、その注出
方向を、下向きの一定範囲に制御することができ、注出
の途中で注出口が閉じることもなく、口径の小さなボト
ルなどに対しても、内容物を外にこぼすことなく安全且
つ容易に最後まで移し替えることができるという安価で
使用適性に優れた詰め替え用パウチを生産性よく提供で
きる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の詰め替え用パウチの一実施例の構成を
説明する正面図である。
【図2】本発明の詰め替え用パウチの別の一実施例の構
成を説明する図であり、(イ)はパウチの正面図、
(ロ)はC−C線における拡大断面図である。
【符号の説明】
1 底部 2 底部ヒートシール部 3 胴部ヒートシール部 4 上部ヒートシール部 5 壁面フィルム 6 注出口部 7a 、7b 切り欠き部 8 摘み部 9 ノッチ 10 切り取り線 A1 上側ヒートシールラインの円弧部分 A2 下側ヒートシールラインの円弧部分 B 膨らみ部 B1 注出口部を含む上部の膨らみ部 B2 中間部の膨らみ部 B3 下部の膨らみ部 100、200 詰め替え用パウチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 康司 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流動性を有する内容物が密封包装されるス
    タンディングパウチ形式のパウチであって、該パウチの
    上部のコーナー部に、両側部および先端部がヒートシー
    ルされてなる注出口部が設けられ、且つ、該注出口部の
    通液路の両側のヒートシールラインが上向きの円弧を含
    む形状で形成されていることを特徴とする詰め替え用パ
    ウチ。
  2. 【請求項2】前記注出口部の少なくとも一方の側部に切
    り欠き部が設けられていることを特徴とする請求項1記
    載の詰め替え用パウチ。
  3. 【請求項3】前記注出口部の先端部を切り取って開封す
    る際の切り取り線が、垂線の天の方向に対してなす角度
    が0〜30°であることを特徴とする請求項1または2
    に記載の詰め替え用パウチ。
  4. 【請求項4】前記パウチの壁面フィルムに、該パウチの
    注出口部から、注出口部の反対側のパウチ底部コーナー
    部寄りの位置にかけて、該注出口部を含む上部では、幅
    と高さが大きく、斜め下方に向かって徐々に幅と高さが
    小さくなり、下部では押し罫状となる曲線状の膨らみ部
    が、パウチ両面の壁面フィルムの同位置に重なるように
    設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいず
    れかに記載の詰め替え用パウチ。
  5. 【請求項5】前記注出口部に易開封性手段が設けられて
    いることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載
    の詰め替え用パウチ。
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