JPH11321276A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JPH11321276A
JPH11321276A JP13882398A JP13882398A JPH11321276A JP H11321276 A JPH11321276 A JP H11321276A JP 13882398 A JP13882398 A JP 13882398A JP 13882398 A JP13882398 A JP 13882398A JP H11321276 A JPH11321276 A JP H11321276A
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好則 一志
Takamasa Kawai
孝昌 河合
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克彦 寒川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 日射量変化時に車両乗員によるマニュアル操
作が誤学習されないという点と、次回の日射量変化時に
車両乗員の希望を反映できるという点とを兼ね備えた学
習制御を得る。 【解決手段】 Dr側、Pa側学習スイッチ71、72
のいずれかが(LRN)ポジションに設定されている
時、Dr側、Pa側温度設定スイッチ61、62または
ブロワ風量切替スイッチ65のいずれかが車両乗員によ
ってマニュアル操作された際、日射センサにて検出した
実日射量と制御用遅延処理後の日射量とに所定値以上の
差がある場合には、目標吹出温度演算、ブロワ風量演
算、エアミックスダンパ開度演算および吹出口モード演
算に利用する制御用遅延処理後の日射量を0にする。す
なわち、学習しないようにすることで、日射量変化時に
車両乗員によるマニュアル操作を誤学習しないようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空調ユニットの吹
出口から吹き出される空調風の吹出風量または吹出温度
を学習する学習制御が可能な車両用空調装置に関するも
ので、特に制御に用いる日射情報を時定数を用いて遅延
処理するようにした車両用空調装置の学習制御に係わ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、特開平5−147421号公
報においては、吹出口から吹き出される空調風の吹出温
度情報の変化量に対する目標吹出温度の変化量を車両乗
員の希望に合うように学習制御し、温度設定スイッチの
再設定頻度を減少できるようにした車両用空調装置が提
案されている。そして、この車両用空調装置では、学習
制御を行う時に、日射センサで検出する日射量(T
S)、内気温センサで検出する内気温(TR)、あるい
は外気温センサで検出する外気温(TAM)等の熱負荷
を用いて、どのような熱環境条件の時に温度設定スイッ
チの操作が行われたのかを検出している。
【0003】ここで、車両用空調装置においては、日射
センサの出力から日射量や日射方向を算出し、この算出
した日射量や日射方向に応じて、吹出口から車室内に吹
き出す空調風の吹出温度や吹出風量、および吹出口モー
ド等を変更するようにした日射補正が一般的に行われて
いる。
【0004】しかるに、車両がトンネルの中や建物の影
に入ったり、車両がトンネルの中や建物の影から出たり
する等して、日射センサの出力が大きく変化した場合に
は、空調風の吹出温度や吹出風量、および吹出口モード
がハンチングを起こしてしまうので、それを防止する必
要がある。そこで、近年の車両用空調装置においては、
図22のタイムチャートに示したように、日射センサの
出力(実日射量)に所定の時定数(遅延処理)を設け、
そして、遅延処理後の日射量に応じて吹出温度や吹出風
量、および吹出口モードを制御するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の車両
用空調装置においては、上記の日射補正のように日射セ
ンサの出力に時定数が設けられていると、太陽の位置に
対して車両の進行方向が頻繁に変化する場合、すなわ
ち、車室内に射し込む日射量が頻繁に変化する場合(例
えば日射量の増加時)には、日射量は予め定められた時
定数に従って上昇していく。このとき、日射量の増加か
らしばらくの間、日射センサで検出している実際の日射
量(検出日射量)と上記の空調制御に利用する日射量
(遅延処理後の日射量)とは大きく離れた値となる。
【0006】仮に、このとき、車両乗員が吹出風量変更
操作または吹出温度変更操作をしてそれが学習されてし
まうと、実際の日射量が大きいにも拘らず、空調制御に
利用する日射量が小さいため、低い日射量の時に車両乗
員の吹出風量変更操作または吹出温度変更操作が行われ
たものと判断される。これにより、車両乗員の希望と
は、違う学習が成されてしまい、次回の日射変化時には
車両乗員の希望が反映されず、車両乗員に違和感を与え
てしまったり、システムへの信頼性を低下させてしまっ
たりするという問題が生じる。
【0007】
【発明の目的】本発明は、上記問題点に鑑み、日射量等
の熱負荷変化時に車両乗員による手動設定手段の操作が
誤学習されないという点と、次回の日射量等の熱負荷変
化時に車両乗員の希望を反映できるという点を兼ね備え
た学習制御が可能な車両用空調装置を得ることを目的と
する。また、車両乗員に違和感を与えず、システムへの
信頼性の低下を防止することのできる学習制御が可能な
車両用空調装置を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、手動設定手段が操作された際、熱負荷検出手段
にて検出した検出熱負荷と遅延処理手段にて遅延処理さ
れた後の熱負荷とに所定値以上の差がある場合に、空調
状態制御手段の制御特性を補正するための制御特性補正
量を、検出熱負荷と遅延処理後の熱負荷とに所定値以上
の差がない時に比べて少なくするか、あるいは0にす
る。そして、検出熱負荷および遅延処理後の熱負荷等の
設定情報を記憶し、この記憶した設定情報から空調状態
制御手段の制御特性を補正するようにしている。すなわ
ち、車両乗員の操作が行われた時、実際の熱負荷と空調
状態可変手段の制御に利用する熱負荷とに所定値以上の
差がある場合には、空調状態制御手段の制御特性を補正
するための制御特性補正量を、検出熱負荷と遅延処理後
の熱負荷とに所定値以上の差がない時に比べて少なくす
るか、あるいは0にすることにより、熱負荷変化時に車
両乗員による手動設定手段の操作が誤学習されることは
ない。これにより、車両乗員が希望する空調状態と違う
学習が成されることが少なくなり、あるいは車両乗員が
希望する空調状態と違う学習が成されることはない。し
たがって、次回の熱負荷変化時に車両乗員に違和感を与
えることもなく、また、システムへの信頼性を低下させ
ることもない。
【0009】請求項2に記載の発明によれば、手動設定
手段の操作で吹出風量増加操作または吹出温度低下操作
が行われた際、熱負荷検出手段にて検出した検出熱負荷
が遅延処理後の熱負荷よりも所定値以上大きい場合に、
遅延処理後の熱負荷を、手動設定手段の操作があった時
よりも、検出熱負荷に近づけるか、あるいは検出熱負荷
に等しくするようにしている。すなわち、車両乗員が吹
出風量増加操作または吹出温度低下操作をした時、実際
の熱負荷が空調状態可変手段の制御に利用する熱負荷よ
りも所定値以上大きい場合には、小さい熱負荷の時に車
両乗員の操作が行われたものと判断されることはなく、
車両乗員の意図と違う学習が成されることはない。
【0010】請求項3に記載の発明によれば、熱負荷検
出手段にて検出した検出熱負荷が遅延処理後の熱負荷よ
りも所定値以上大きい場合に、手動設定手段の操作で吹
出風量増加操作または吹出温度低下操作が行われた後、
遅延処理後の熱負荷が検出熱負荷に近づく早さが、手動
設定手段の操作が行われる前よりも、早くなるようにし
ている。すなわち、実際の熱負荷が空調制御に利用する
熱負荷よりも所定値以上大きい場合に、車両乗員が吹出
風量増加操作または吹出温度低下操作した後は、手動設
定手段の操作が行われる前よりも、空調状態可変手段の
制御に利用する熱負荷が検出熱負荷に近づき易くなるの
で、実際の熱負荷が大きい時に車両乗員の操作が行われ
たものと判断される。したがって、車両乗員の希望に沿
った学習が成され、次回の熱負荷変化時に車両乗員の希
望を反映できるので、車両乗員に違和感を与えることも
なく、また、システムへの信頼性を低下させることもな
い。
【0011】請求項4に記載の発明によれば、手動設定
手段の操作で吹出風量減少操作または吹出温度上昇操作
が行われた際、熱負荷検出手段にて検出した検出熱負荷
が遅延処理後の熱負荷よりも所定値以上大きい場合に、
遅延処理後の熱負荷を、手動設定手段の操作があった時
よりも、0に近づけるか、あるいは0に等しくするよう
にしている。すなわち、車両乗員が吹出風量減少操作ま
たは吹出温度上昇操作をした時、実際の熱負荷が空調状
態可変手段の制御に利用する熱負荷よりも所定値以上大
きい場合に、空調状態可変手段の制御に利用する熱負荷
を、手動設定手段の操作があった時よりも、0に近づけ
るか、あるいは0に等しくすることにより、車両乗員が
希望する空調状態と違う学習が成されることが少なくな
り、あるいは車両乗員が希望する空調状態と違う学習が
成されることはない。
【0012】請求項5に記載の発明によれば、熱負荷検
出手段にて検出した検出熱負荷が遅延処理後の熱負荷よ
りも所定値以上大きい場合に、手動設定手段の操作で吹
出風量減少操作または吹出温度上昇操作が行われた後、
遅延処理後の熱負荷が検出熱負荷に近づく早さが、手動
設定手段の操作が行われる前よりも、遅くなるようにし
ている。それによって、実際の熱負荷が大きく、空調制
御に利用する熱負荷が小さい場合に、手動設定手段の操
作で吹出風量減少操作または吹出温度上昇操作が行われ
た後は、手動設定手段の操作が行われる前よりも、空調
状態可変手段の制御に利用する熱負荷が検出熱負荷に近
づき難くなるので、実際の熱負荷が大きい時に車両乗員
の吹出風量減少操作または吹出温度上昇操作が行われた
ものと判断されることはない。
【0013】請求項6に記載の発明によれば、手動設定
手段の操作で吹出風量増加操作または吹出温度低下操作
が行われた際、熱負荷検出手段にて検出した検出熱負荷
が遅延処理後の熱負荷よりも所定値以上小さい場合に、
遅延処理後の熱負荷を、手動設定手段の操作があった時
よりも、大きな値とするようにしている。そして、検出
熱負荷および遅延処理後の熱負荷等の設定情報を記憶
し、この記憶した設定情報から空調状態制御手段の制御
特性を補正するようにしている。すなわち、車両乗員が
吹出風量増加操作または吹出温度低下操作をした時、実
際の熱負荷が空調状態可変手段の制御に利用する熱負荷
よりも所定値以上小さい場合には、空調状態可変手段の
制御に利用する熱負荷を、車両乗員の操作があった時よ
りも、大きな値とすることにより、大きい熱負荷の時に
車両乗員の操作が行われたものと判断される。これによ
り、車両乗員の希望に沿った学習が成され、次回の熱負
荷変化時に車両乗員の希望が反映される。
【0014】請求項7に記載の発明によれば、熱負荷検
出手段にて検出した検出熱負荷が遅延処理後の熱負荷よ
りも所定値以上小さい場合に、手動設定手段の操作で吹
出風量増加操作または吹出温度低下操作が行われた後、
遅延処理後の熱負荷が検出熱負荷に近づく早さが、手動
設定手段の操作が行われる前よりも、遅くなるようにし
ている。すなわち、実際の熱負荷が空調状態可変手段の
制御に利用する熱負荷よりも所定値以上小さい場合に、
車両乗員が吹出風量増加操作または吹出温度低下操作を
した後は、手動設定手段の操作が行われる前よりも、空
調状態可変手段の制御に利用する熱負荷が検出熱負荷に
近づき難くなるので、実際の熱負荷が小さい時に車両乗
員の操作が行われたものと判断されることはない。
【0015】請求項8に記載の発明によれば、手動設定
手段の操作で吹出風量減少操作または吹出温度上昇操作
が行われた際、熱負荷検出手段にて検出した検出熱負荷
が遅延処理後の熱負荷よりも所定値以上小さい場合に、
遅延処理後の熱負荷を、手動設定手段の操作があった時
よりも、検出熱負荷に近づけるか、あるいは等しくする
ようにしている。すなわち、車両乗員が吹出風量減少操
作または吹出温度上昇操作をした時、実際の熱負荷が空
調状態可変手段の制御に利用する熱負荷よりも所定値以
上小さい場合には、空調状態可変手段の制御に利用する
熱負荷を、手動設定手段の操作があった時よりも、実際
の熱負荷に近づけるか、あるいは実際の熱負荷に等しく
することにより、実際の熱負荷に近い値の時に車両乗員
の操作が行われたものと判断される。これにより、車両
乗員の希望に沿った学習が成され、次回の熱負荷変化時
に車両乗員の希望が反映される。
【0016】請求項9に記載の発明によれば、熱負荷検
出手段にて検出した検出熱負荷が遅延処理後の熱負荷よ
りも所定値以上小さい場合に、手動設定手段の操作で吹
出風量減少操作または吹出温度上昇操作が行われた後、
遅延処理後の熱負荷が検出熱負荷に近づく早さが、手動
設定手段の操作が行われる前よりも、早くなるようにし
ている。すなわち、実際の熱負荷が空調状態可変手段の
制御に利用する熱負荷よりも所定値以上小さい場合に、
車両乗員が吹出風量減少操作または吹出温度上昇操作を
した後は、手動設定手段の操作が行われる前よりも、空
調状態可変手段の制御に利用する熱負荷が検出熱負荷に
近づき易くなるので、実際の熱負荷が大きい時に車両乗
員の操作が行われたものと判断される。これにより、車
両乗員の希望に沿った学習が成され、次回の熱負荷変化
時に車両乗員の希望が反映される。
【0017】請求項10に記載の発明によれば、空調ユ
ニットの吹出口から吹き出す空調風の吹出風量を決定す
る吹出風量決定手段と空調ユニットの吹出口から吹き出
す空調風の吹出温度を決定する吹出温度決定手段とが、
それぞれ異なる時定数の値を用いて遅延処理を行うよう
にすることにより、熱負荷変化時に、車両乗員が吹出風
量変化操作または吹出温度変化操作をしても、それぞれ
車両乗員の希望通りの学習制御を得ることができる。
【0018】請求項11に記載の発明によれば、互いに
独立して空調状態を変更することが可能な複数の空調ゾ
ーンの各々の空調制御が、それぞれ異なる時定数の値を
用いて遅延処理を行うようにすることにより、各空調ゾ
ーン毎の熱負荷変化時に、各空調ゾーン毎の車両乗員が
吹出風量変化操作または吹出温度変化操作をしても、各
空調ゾーン毎の車両乗員の希望通りの学習制御を得るこ
とができる。
【0019】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態の構成〕図1ない
し図22は本発明の第1実施形態を示したもので、図1
は車両用空調装置の全体構成を示した図で、図2はエア
コン操作パネルを示した図である。
【0020】本実施形態の車両用空調装置は、エンジン
を搭載する自動車等の車両の車室内を空調する空調ユニ
ット1における各空調手段(ブロワモータ、サーボモー
タ等のアクチュエータ)を、空調制御装置(以下エアコ
ンECUと言う)50によって制御するように構成され
ている。
【0021】その空調ユニット1は、ドライバー(DR
IVER:以下Drと言う)側空調ゾーンとパッセンジ
ャー(PASSENGER:以下Paと言う)側空調ゾ
ーンとの吹出温度調節等を互いに独立して行うことが可
能なエアコンユニットである。なお、Dr側空調ゾーン
とは、車両の車室内の一方側空調ゾーンおよび右前部座
席(運転席)側空調ゾーンである。また、Pa側空調ゾ
ーンとは、車両の車室内の他方側空調ゾーンおよび左前
部座席(助手席)側空調ゾーンである。
【0022】空調ユニット1は、車両の車室内の前方に
配置された空調ダクト2を備えている。この空調ダクト
2の上流側には、内外気切替ダンパ3およびブロワ4と
が設けられている。内外気切替ダンパ3は、サーボモー
タ5により駆動されて車室内の空気(内気)を吸い込む
内気吸込口6と、車室外の空気(外気)を吸い込む外気
吸込口7との開度を変更する吸込口モード切替手段(吸
込口モード切替ダンパ)である。ブロワ4は、ブロワ駆
動回路8により制御されるブロワモータ9により回転駆
動されて空調ダクト2内において車室内に向かう空気流
を発生させる送風機(送風手段)である。
【0023】空調ダクト2の中央部には、空調ダクト2
内を通過する空気を冷却する冷凍サイクルのエバポレー
タ(冷却用熱交換器)10が、空調ダクト2の全面に渡
って設けられている。なお、エバポレータ10は、コン
プレッサ(冷媒圧縮機)をONすることにより空気冷却
作用を生じ、コンプレッサをOFFすることにより空気
冷却作用が止まる。また、そのエバポレータ10の下流
側には、第1空気通路11および第2空気通路12を通
過する空気を加熱するエンジンの冷却水を熱源としたヒ
ータコア(加熱用熱交換器)13が設けられている。な
お、第1空気通路11および第2空気通路12は仕切り
板14により区画されており、ヒータコア13は仕切り
板14を貫通して設けられている。そして、ヒータコア
13の上流側には、車室内のDr側空調ゾーンとPa側
空調ゾーンとの温度調節を互いに独立して行うためのD
r側、Pa側エアミックス(A/M)ダンパ15、16
が設けられている。
【0024】そして、Dr側、Pa側A/Mダンパ1
5、16は、サーボモータ17、18により駆動されて
ヒータコア13を通過する空気量とヒータコア13を迂
回する空気量とを調節する空気量調節手段である。ここ
で、本実施形態では、エバポレータ10、ヒータコア1
3およびDr側、Pa側A/Mダンパ15、16によ
り、Dr側、Pa側空調ゾーン内に吹き出す空調風の吹
出温度を変更することが可能な吹出温度可変手段が構成
される。
【0025】第1空気通路11の下流側では、フロント
ウインドの内面に向けて空調風を吹き出すためのデフロ
スタ(DEF)吹出口20、Dr側の乗員の上半身(頭
胸部)に向けて空調風を吹き出すためのDr側センタフ
ェイス(FACE)吹出口21、Dr側の乗員の上半身
またはDr側のサイドウインドの内面に向けて空調風を
吹き出すためのDr側サイドフェイス(FACE)吹出
口22、およびDr側の乗員の足元部に向けて空調風を
吹き出すためのDr側フット(FOOT)吹出口23が
開口している。なお、DEF吹出口20からは、Dr側
空調ゾーンのフロントウインドの内面だけでなく、Pa
側空調ゾーンのフロントウインドの内面に向けても空調
風が吹き出される。
【0026】また、第2空気通路12の下流側では、P
a側の乗員の上半身(頭胸部)に向けて空気流を吹き出
すためのPa側センタフェイス(FACE)吹出口3
1、Pa側の乗員の上半身またはPa側のサイドウイン
ドの内面に向けて空気流を吹き出すためのPa側サイド
フェイス(FACE)吹出口(サイド側吹出口)32、
およびPa側の乗員の足元部に向けて空気流を吹き出す
ためのPa側フット(FOOT)吹出口33が開口して
いる。なお、Dr側、Pa側センタFACE吹出口2
1、31は、車両の車室内前面に設けられたインストル
メントパネルに上下方向または水平方向に変位自在な、
また、Dr側、Pa側サイドFACE吹出口22、32
を車両の前側ダンパまたは側面ボディのインナパネルに
それぞれ取り付けていても良い。
【0027】そして、第1、第2空気通路11、12内
には、車室内のDr側とPa側との吹出口モードの設定
を互いに独立して行うDr側吹出口切替ダンパ24〜2
6、Pa側吹出口切替ダンパ35、36が設けられてい
る。そして、Dr側、Pa側吹出口切替ダンパ24〜2
6、35、36は、サーボモータ27、28、38によ
り駆動されてDr側、Pa側の吹出口モードをそれぞれ
切り替える吹出口モード切替手段(吹出口モード切替ダ
ンパ)である。ここで、Dr側、Pa側の吹出口モード
としては、フェイス(FACE)モード、バイレベル
(B/L)モード、フット(FOOT)モード、フット
デフ(F/D)モード、デフロスタ(DEF)モード等
がある。
【0028】エアコンECU50は、本発明の遅延処理
手段、空調状態制御手段、設定情報記憶手段、設定情報
記憶手段、補正量決定手段、制御特性補正手段に相当す
るもので、内部にCPU、ROM、RAM等からなる周
知のマイクロコンピュータが設けられ、各センサからの
センサ信号が図示しない入力回路によってA/D変換さ
れた後に、マイクロコンピュータに入力されるように構
成されている。
【0029】そして、エアコンECU50には、図1に
示したように、車室内の空気温度(以下内気温と言う)
Tr(Dr)、Tr(Pa)を検出する内気温検出手段
としての内気温センサ51、車室内の空気温度(以下外
気温と言う)TAMを検出する外気温検出手段としての
外気温センサ52、後記する日射センサ53、エバポレ
ータ10による実際の空気冷却度合を検出する冷却度合
検出手段としてのエバ後温度センサ54、ヒータコア1
3内に供給される冷却水の温度TWを検出する冷却水温
度検出手段としての冷却水温センサ55、およびインス
トルメントパネルの中央部前面に一体的に設けられたエ
アコン操作パネル56等が接続されている。なお、Pa
側の内気温Tr(Pa)は、内気温センサを設けなくて
も、Dr側の内気温センサ51にて検出したTr(D
r)と{Tset(Dr)−Tset(Pa)}とから
演算で求めても良い。
【0030】そして、日射センサ53は、本発明の熱負
荷検出手段、日射情報検出手段に相当するもので、車室
内の最前方側のフロントウインド近傍のインストルメン
トパネル上に設置されている。なお、日射センサ53
は、Dr側空調ゾーン内に照射される日射量(日射強
度)を検知し、その日射強度に対応した出力信号を発生
するDr側日射強度検知手段(例えばフォトダイオー
ド)と、Pa側空調ゾーン内に照射される日射量(日射
強度)を検知し、その日射強度に対応した出力信号を発
生するPa側日射強度検知手段(例えばフォトダイオー
ド)とを有している。ここで、エバ後温度センサ54
は、具体的にはエバポレータ10を通過した直後の空気
温度(以下エバ後温度と言う)TEを検出するエバ後温
度検出手段である。
【0031】エアコン操作パネル56には、図1および
図2に示したように、Dr側温度設定スイッチ61、P
a側温度設定スイッチ62、DUALスイッチ63、M
ODEスイッチ(吹出口モード切替スイッチ)64、ブ
ロワ風量切替スイッチ65、エアコン(A/C)スイッ
チ66、オート(AUTO)スイッチ67、オフ(OF
F)スイッチ68、液晶表示装置(液晶ディスプレイ)
69、Dr側学習スイッチ71、Pa側学習スイッチ7
2、吸込口モード切替スイッチ73、フロントデフロス
タスイッチ74、リヤデフロスタスイッチ75等が設置
されている。
【0032】Dr側温度設定スイッチ61は、Dr側空
調ゾーン内の温度を車両乗員が希望する所望の温度(以
降Dr側の設定温度Tset(Dr)と呼ぶ)に設定す
るための手動設定手段(Dr側温度設定手段)である。
Pa側温度設定スイッチ62は、Pa側空調ゾーン内の
温度を車両乗員が希望する所望の温度(以降Pa側の設
定温度Tset(Pa)と呼ぶ)に設定するための手動
設定手段(Pa側温度設定手段)である。DUALスイ
ッチ63は、Dr側空調ゾーン内の吹出温度調節とPa
側空調ゾーン内の吹出温度調節とを互いに独立して行う
左右独立温度コントロールを指令する左右独立制御指令
手段である。
【0033】ブロワ風量切替スイッチ65は、ブロワ4
の送風量(以下ブロワ風量と言う)に相当するブロワモ
ータ9に印加するブロワ制御電圧を段階的に切り替える
手動設定手段である。液晶ディスプレイ69には、図2
に示したように、Dr側の設定温度Tset(Dr)を
表示する設定温度表示部分、Pa側の設定温度Tset
(Pa)を表示する設定温度表示部分、現在のブロワ風
量を表示するブロワ風量表示部分、現在の吹出口モード
を表示する吹出口モード表示部分、および学習による制
御特性の変更を表示する制御特性変更表示部分(図17
参照)等がある。
【0034】Dr側学習スイッチ71は、Dr側のマニ
ュアル操作を学習させるためのSTANDARD(ST
D)/LEARN(LRN)スイッチである。Pa側学
習スイッチ72は、Pa側のマニュアル操作を学習させ
るためのSTANDARD(STD)/LEARN(L
RN)スイッチである。Dr側、Pa側学習スイッチ7
1、72は、標準的なA/C制御(空調制御)を行うた
めの(STD)ポジションと、マニュアル操作を学習さ
せるための(LRN)ポジションとを持ち、Dr側、P
a側学習スイッチ71、72を押す毎に切り替わり、L
ED表示にて切替側を確認することができる。
【0035】〔第1実施形態の空調制御方法〕次に、本
実施形態のエアコンECU50による空調制御方法を、
図1ないし図13に基づいて説明する。ここで、図3は
エアコンECU50の制御プログラムの一例を示したフ
ローチャートである。
【0036】先ず、イグニッションスイッチがONされ
てエアコンECU50に直流電源が供給されると、制御
プログラム(図3のルーチン)の実行が開始される。こ
のとき、先ず、データ処理用メモリ(RAM)の記憶内
容等を初期化する(ステップS1)。次に、各種データ
をデータ処理用メモリに読み込む。すなわち、各スイッ
チからのスイッチ信号や各センサからのセンサ信号を入
力する(熱負荷検出手段、日射情報検出手段:ステップ
S2)。
【0037】具体的には、Dr側、Pa側温度設定スイ
ッチ61、62にて設定されたDr側、Pa側の設定温
度を入力してデータ処理用メモリに記憶する。また、内
気温センサ51にて検出した内気温、外気温センサ52
にて検出した外気温、エバ後温度センサ54にて検出し
たエバ後温度、および冷却水温センサ55にて検出した
冷却水温を入力してデータ処理用メモリに記憶する。さ
らに、日射センサ53にて検出した日射強度に対応した
出力信号(以下日射センサ信号と言う)を入力してデー
タ処理用メモリに記憶する。
【0038】次に、図8のサブルーチンが起動して、学
習処理を行う(ステップS3)。次に、上記のような記
憶データおよび下記の数1の式、数2の式に基づいて、
Dr側の目標吹出温度TAO(Dr)、およびPa側の
目標吹出温度TAO(Pa)を演算する(目標空調条件
決定手段、吹出温度決定手段:ステップS4)。
【数1】TAO(Dr)=Kset・Tset(Dr)
−Kr・Tr(Dr)−KAM・TAM−Ks・Tsd
+Kd(Dr)×{Cd(Dr)+Ka(Dr)(10
−TAM)}×{Tset(Dr)−Tset(P
a)}+C(Dr)+TAODr(LRN)
【数2】TAO(Pa)=Kset・Tset(Pa)
−Kr・Tr(Pa)−KAM・TAM−Ks・Tsp
+Kd(Pa)×{Cd(Pa)+Ka(Pa)(10
−TAM)}×{Tset(Pa)−Tset(D
r)}+C(Pa)+TAOPa(LRN)
【0039】但し、Tset(Dr)およびTset
(Pa)は、それぞれDr側空調ゾーンの設定温度、P
a側空調ゾーンの設定温度を表し、Tr、TAMは、そ
れぞれ内気温、外気温を表す。Kset、Kr、KA
M、Ks、Kd(Dr)およびKd(Pa)は、それぞ
れ温度設定ゲイン、内気温ゲイン、外気温ゲイン、日射
量ゲイン、第1、第2空調ゾーンの温度差補正ゲインを
表す。また、TAODr(LRN)とTAOPa(LR
N)とは、学習による制御特性補正量を表す。
【0040】なお、Ka(Dr)、Ka(Pa)は、そ
れぞれ外気温TAMがDr側空調ゾーンおよびPa側空
調ゾーンの各空調温度に及ぼす影響度合を補正するゲイ
ンを表し、Cd(Dr)、Cd(Pa)は上記影響度合
に応じた定数、C(Dr)、C(Pa)は補正定数を表
す。ここで、Ka(Dr)、Ka(Pa)、Cd(D
r)、Cd(Pa)といった値は、車両の形や大きさ、
空調ユニット1の吹出風向等様々なパラメータで変化す
る。
【0041】なお、Dr側の目標吹出温度TAO(D
r)をファジィ演算する場合の具体的な方法を図4およ
び図5を用いて説明する。ここで、図4は各外気温に対
するファジィルール表を示した図で、図5(a)〜図5
(c)はメンバーシップ関数を示した図である。
【0042】例えば外気温がTAM=10(℃)、日射
量がTsd=0(W/m2 )、温度偏差がTdidr
(=Trd−Tsetd)=0の時の制御特性補正量を
求める。この場合、図5より関係する(適合度が0より
大きい)ファジィルールは、Aのみであるため、Aが1
00%適用される。よって、0×100%=0で、この
場合の制御特性補正量は0である。
【0043】次に、外気温がTAM=10(℃)、日射
量がTsd=100(W/m2 )、温度偏差がTdid
r=0の時の制御特性補正量を求める。この場合には、
図5より、関係するファジィルールは、AとBとであ
る。図5(c)より、YOの適合度は0.5、YYの適
合度も0.5であるため、A+B=0×0.5+(−
7)×0.5=−3.5となり、この場合の制御特性補
正量は−3.5である。
【0044】次に、外気温がTAM=10(℃)、日射
量がTsd=100(W/m2 )、温度偏差がTdid
r=3の時の制御特性補正量を求める。この場合、図5
(a)および図5(c)より、関係するファジィルール
は、AとBとCとDである。図5(a)より、ZOの適
合度は0.7、PMの適合度は0.3、YOの適合度は
0.5、YYの適合度は0.5であるため、A+B+C
+D=0×0.5×0.7+(−7)×0.5×0.7
+0×0.5×0.3+(−7)×0.5×0.3=−
3.5となり、この場合の制御特性補正量は、−3.5
である。
【0045】次に、外気温がTAM=12(℃)、日射
量がTsd=100(W/m2 )、温度偏差がTdid
r=3の時の制御特性補正量を求める。この場合、図5
(a)〜図5(c)より、関係するファジィルールは
A、B、C、D、E、F、G、Hである。図5(a)よ
り、ZOの適合度は0.7、PMの適合度は0.3、図
5(b)より、SAの適合度は0.8、SUの適合度は
0.2、図5(c)より、YOの適合度は0.5、YY
の適合度は0.5であるため、A+B+C+D+E+F
+G+H=0×0.8×0.5×0.7+(−7)×
0.8×0.5×0.7+0×0.8×0.5×0.3
+(−7)×0.8×0.5×0.3+0×0.2×
0.5×0.7+(−7)×0.2×0.5×0.7+
0×0.2×0.5×0.3+(−7)×0.2×0.
5×0.3=−3.5となり、この場合の制御特性補正
量は、−3.5である。また、吹出風量等、その他の演
算方法も同様である。
【0046】次に、上記のステップS4で求めた目標吹
出温度TAO(Dr)、TAO(Pa)に基づいてブロ
ワ4に印加するブロワ制御電圧VAを演算する(吹出風
量決定手段:ステップS5)。具体的には、上記のブロ
ワ制御電圧VAは、目標吹出温度TAO(Dr)、TA
O(Pa)にそれぞれ適合したブロワ制御電圧VA(D
r)、VA(Pa)を図6の特性図に基づいて求めた
後、学習による制御特性補正量VADr(LRN)、V
APa(LRN)を補正し、その後に、それらのブロワ
制御電圧VA(Dr)、VA(Pa)を平均化処理する
ことにより得ている。
【0047】次に、上記のステップS4で求めた目標吹
出温度TAO(Dr)、TAO(Pa)と、図7の特性
図に示した目標吹出温度に対する吹出口モード特性とに
基づいてDr側空調ゾーンおよびPa側空調ゾーンの各
吹出口モードを決定する(ステップS6)。このとき、
図7に用いられる横軸TAO(Dr)、TAO(Pa)
は、学習による制御特性補正量MOd(LRN)、MO
p(LRN)を補正したものを用いる。具体的には、吹
出口モードの決定においては、上記の目標吹出温度TA
O(Dr)、TAO(Pa)が低い温度から高い温度に
かけて、FACEモード、B/LモードおよびFOOT
モードとなるように決定されている。
【0048】なお、上記のFACEモードとは、空調風
を乗員の上半身(頭胸部)に向けて吹き出す吹出口モー
ドである。また、B/Lモードとは、空調風を乗員の上
半身(頭胸部)および足元部に向けて吹き出す吹出口モ
ードである。そして、FOOTモードとは、空調風を乗
員の足元部に向けて吹き出す吹出口モードである。そし
て、本実施形態では、エアコン操作パネル56に設けら
れたMODEスイッチ64を押して吹出口モードを変更
すると、上記のFACEモード、B/LモードおよびF
OOTモードの他に、空調風を乗員の足元部および車両
のフロントウインドの内面に向けて吹き出すF/Dモー
ドも設定できる。また、本実施形態では、エアコン操作
パネル56に設けられたフロントデフロスタスイッチ7
4を操作すると、空調風を車両のフロントウインドの内
面に向けて吹き出すDEFモードが設定される。
【0049】次に、Dr側A/Mダンパ15の目標A/
M開度SW(Dr)(%)およびPa側A/Mダンパ1
6のエアミックス(A/M)ダンパ開度SW(Pa)
(%)を演算する(ステップS7)。このようなA/M
ダンパ開度SW(Dr)およびA/Mダンパ開度SW
(Pa)の演算は、目標吹出温度TAO(Dr)および
目標吹出温度TAO(Pa)と、エバ後温度センサ54
にて検出したエバ後温度(TE)と、冷却水温センサ5
5にて検出した冷却水温度(TW)と、下記の数3の式
および数4の式とに基づいて行われる。
【0050】
【数3】SW(Dr)={TAO(Dr)−TE}×1
00/(TW−TE)
【数4】SW(Pa)={TAO(Pa)−TE}×1
00/(TW−TE)
【0051】次に、決定されたブロワ制御電圧VA(D
r)、VA(Pa)となるようにブロワ駆動回路8に出
力信号を送る(空調状態制御手段:ステップS8)。次
に、決定されたA/Mダンパ開度SW(Dr)およびA
/Mダンパ開度SW(Pa)となるようにサーボモータ
17、18に出力信号を送る(空調状態制御手段:ステ
ップS9)。次に、決定された吹出口モードとなるよう
にサーボモータ27、28、38に出力信号を送る(空
調状態制御手段:ステップS10)。そして、図16の
サブルーチンが起動して、液晶ディスプレイ69に出力
信号を送るディスプレイ出力制御を行う(ステップS1
1)。その後に、ステップS2の処理に戻る。
【0052】次に、エアコンECU50による学習処理
制御を図8ないし図15に基づいて説明する。ここで、
図8はエアコンECU50による学習処理制御を示した
フローチャートである。
【0053】先ず、図8のサブルーチンが起動すると、
いずれかのDr側、Pa側学習スイッチ71、72が学
習モード(LRN)に設定されているか否かを判定する
(ステップS21)。なお、本実施形態では、Dr側、
Pa側学習スイッチ71、72を操作することにより、
Dr側空調ゾーン内の車両乗員とPa側空調ゾーン内の
車両乗員とで互いに独立して設定できる。この判定結果
がNOの場合には、すなわち、いずれのDr側、Pa側
学習スイッチ71、72も標準モード(STD)に設定
されている場合には、図8のサブルーチンを抜ける。よ
って、図9に示したファジィルールを用いた補正は用い
られず、初期設定の状態で空調制御が行われる。
【0054】また、ステップS21の判定結果がYES
の場合には、すなわち、いずれかのDr側、Pa側学習
スイッチ71、72が学習モード(LRN)に設定され
ている場合には、車両乗員(例えばDr側の乗員)がD
r側温度設定スイッチ61またはPa側温度設定スイッ
チ62のいずれかを操作したか否かを判定する。すなわ
ち、Dr側の設定温度またはPa側の設定温度が変更
(吹出温度上昇操作または吹出温度低下操作)されたか
否かを判定する(ステップS22)。この判定結果がN
Oの場合には、すなわち、いずれのDr側、Pa側温度
設定スイッチ61、62も操作されていない場合には、
ステップS24の処理に移る。また、ステップS22の
判定結果がYESの場合には、Dr側、Pa側温度設定
スイッチ61、62のいずれかが操作された場合には、
図10のサブルーチンが起動して、日射量の増減に応じ
た時定数処理を行う(ステップS23)。
【0055】次に、図10のサブルーチンが起動する
と、先ず、日射センサ53にて検出している実際の日射
量(実日射量)が増加したか否かを判定する(ステップ
S31)。この判定結果がYESの場合には、すなわ
ち、実日射量が増加した場合には、(実日射量×0.
8)が、日射変化に対して遅れを持たせている制御用遅
延処理後の日射量よりも小さいか否かを判定する(ステ
ップS32)。この判定結果がYESの場合には、すな
わち、実日射量と制御用遅延処理後の日射量とがほぼ等
しいと判断した場合には、現在の条件に合うファジィル
ールを、Dr側温度設定スイッチ61またはPa側温度
設定スイッチ62のいずれかの操作量に応じて変更する
(ステップS33)。その後に、図10のサブルーチン
を抜ける。
【0056】吹出温度操作の場合には、メンバーシップ
関数から関連する条件を見つけに行く。今、車両乗員が
Dr側の設定温度Tset(Dr)を1℃下げたとし
て、そのときの条件がTr(Dr)=25℃、Tset
(Dr)=25℃、TAM=15℃、Tsd=500W
/m2 とする。すると、図5のメンバーシップ関数より
変更されるファジィルールは、温度偏差がZOとPM、
外気温がSAとSU、日射量がYYとCHとなる。
【0057】ここで、各適合度に従い、割合で振分けて
も良いが、ここでは説明を分かり易くするため、関連す
るルール全てに−7℃(本実施形態では設定温度1℃当
り、TAO(Dr)=7℃の変化に置き換える)の変更
を加えることにする。この変化後のファジィルールを図
4に示す。
【0058】また、ステップS32の判定結果がNOの
場合には、制御用遅延処理後の日射量に実日射量の値を
代入する(ステップS34)。なお、この値は、実日射
量に等しくなくても、現在の値より実日射量に近づけ
ば、若干でも良い。次に、車両乗員が吹出温度低下操作
を行ったか否かを判定する。すなわち、車両乗員が設定
温度を下げたか否かを判定する(ステップS35)。こ
の判定結果がYESの場合には、今後、Dr側の設定温
度用日射増加時の時定数を現在値よりも10秒間短く設
定する(ステップS36)。その後に、ステップS33
に進む。
【0059】また、ステップS35の判定結果がNOの
場合には、今後、Dr側の設定温度用日射増加時の時定
数を現在値よりも10秒間長く設定する(ステップS3
7)。その後に、ステップS33に進む。なお、Dr側
の設定温度用日射増加時の初期時定数は例えば30秒間
に設定されている。そして、この時定数の値は学習制御
を繰り返すことにより10秒間毎増減する。但し、最低
値と最高値とを持つことが望ましく、例えば最低値は1
0秒間、最高値は50秒間としても良い。
【0060】また、ステップS31の判定結果がNOの
場合には、日射センサ53にて検出している実際の日射
量(実日射量)が減少したか否かを判定する(ステップ
S38)。この判定結果がYESの場合には、すなわ
ち、実日射量が減少した場合には、実日射量が(制御用
遅延処理後の日射量×0.8)よりも大きいか否かを判
定する(ステップS39)。この判定結果がYESの場
合には、ステップS33に進む。
【0061】また、ステップS39の判定結果がNOの
場合には、制御用遅延処理後の日射量に実日射量の値を
代入する(ステップS40)。次に、車両乗員が吹出温
度低下操作を行ったか否かを判定する。すなわち、車両
乗員が設定温度を下げたか否かを判定する(ステップS
41)。この判定結果がYESの場合には、今後、Dr
側の設定温度用日射増加時の時定数を現在値よりも10
秒間長く設定する(ステップS42)。その後に、ステ
ップS33に進む。
【0062】また、ステップS41の判定結果がNOの
場合には、今後、Dr側の設定温度用日射増加時の時定
数を現在値よりも10秒間短く設定する(ステップS4
3)。その後に、ステップS33に進む。なお、Dr側
の設定温度用日射減少時の初期時定数は例えば120秒
間に設定されている。但し、最低値と最高値とを持つこ
とが望ましく、例えば最低値は60秒間、最高値は18
0秒間としても良い。
【0063】次に、車両乗員(例えばDr側の乗員)が
ブロワ風量切替スイッチ65を操作したか否かを判定す
る。すなわち、ブロワ風量が変更(吹出風量増加操作ま
たは吹出風量減少操作)されたか否かを判定する(ステ
ップS24)。この判定結果がNOの場合には、すなわ
ち、ブロワ風量切替スイッチ65が操作されていない場
合には、ステップS26の処理に移る。また、ステップ
S24の判定結果がYESの場合には、すなわち、ブロ
ワ風量切替スイッチ65が操作された場合には、図11
のサブルーチンが起動して、日射量の増減に応じた時定
数処理を行う(ステップS25)。
【0064】次に、図11のサブルーチンが起動する
と、先ず、日射センサ53にて検出している実日射量が
増加したか否かを判定する(ステップS51)。この判
定結果がYESの場合には、すなわち、実日射量が増加
した場合には、(実日射量×0.8)が制御用遅延処理
後の日射量よりも小さいか否かを判定する(ステップS
52)。この判定結果がYESの場合には、すなわち、
実日射量と制御用遅延処理後の日射量とがほぼ等しいと
判断した場合には、現在の条件に合うファジィルール
を、ブロワ風量切替スイッチ65の操作量に応じて変更
する(ステップS53)。その後に、図11のサブルー
チンを抜ける。
【0065】吹出風量操作の場合も、メンバーシップ関
数から、関連する条件を見つけに行く。今、ブロワ制御
電圧を1V上げたとして、そのときの条件がTr(D
r)=25℃、Tset(Dr)=25℃、TAM=1
0℃、Tsd=200W/m2 、Tr(Pa)=26
℃、Tset(Pa)=27℃、Tsp=500W/m
2 とする。
【0066】本実施形態では、ブロワ風量は、Dr側、
Pa側共同じブロワ風量となるので、VADr(LR
N)とVAPa(LRN)とは同時に学習される。もち
ろん、ブロワモータ9を複数設けたり、配風機構を設け
たりして、左右でブロワ風量を変化させられる場合は、
設定温度と同様に、左右独立に学習することは言うまで
もない。この変更後のファジィルールを図12および図
13に示す。
【0067】また、ステップS52の判定結果がNOの
場合には、車両乗員が吹出風量増加操作を行ったか否か
を判定する。すなわち、車両乗員がブロワ風量を上げた
か否かを判定する(ステップS54)。この判定結果が
YESの場合には、制御用遅延処理後の日射量に実日射
量の値を代入する(ステップS55)。この値は実日射
量に等しくなくても、現在の値よりも実日射量に近づけ
ば若干でも良い。次に、今後、ブロワ風量用日射増加時
の時定数を現在値よりも10秒間短く設定する(ステッ
プS56)。その後に、ステップS53に進む。
【0068】また、ステップS54の判定結果がNOの
場合には、制御用遅延処理後の日射量に0を代入する
(ステップS57)。この値は0に等しくなくても、現
在の値よりも0に近づけば若干でも良い。次に、今後、
ブロワ風量用日射増加時の時定数を現在値よりも10秒
間長く設定する(ステップS58)。その後に、ステッ
プS53に進む。なお、時定数が上限または下限の状態
で、更にブロワ風量の操作がある時は、通常の学習(ス
テップS53)を行うことが望ましい。また、ブロワ風
量の時定数の値も設定温度と同様に、最低値と最高値と
を持つことが望ましい。
【0069】また、ステップS51の判定結果がNOの
場合には、日射センサ53にて検出している実日射量が
減少したか否かを判定する(ステップS59)。この判
定結果がYESの場合には、すなわち、実日射量が減少
した場合には、実日射量が(制御用遅延処理後の日射量
×0.8)よりも大きいか否かを判定する(ステップS
60)。この判定結果がYESの場合には、ステップS
53に進む。
【0070】また、ステップS60の判定結果がNOの
場合には、車両乗員が吹出風量増加操作を行ったか否か
を判定する。すなわち、車両乗員がブロワ風量を上げた
か否かを判定する(ステップS61)。この判定結果が
YESの場合には、制御用遅延処理後の日射量に800
W/m2 を代入する(ステップS62)。次に、今後、
ブロワ風量用日射減少時の時定数を現在値よりも10秒
間長く設定する(ステップS63)。その後に、ステッ
プS53に進む。
【0071】また、ステップS61の判定結果がNOの
場合には、制御用遅延処理後の日射量に実日射量の値を
代入する(ステップS64)。次に、今後、Dr側の設
定温度用日射増加時の時定数を現在値よりも10秒間短
く設定する(ステップS65)。その後に、ステップS
53に進む。なお、Dr側の設定温度用日射減少時の初
期時定数は例えば120秒間に設定されている。但し、
最低値と最高値とを持つことが望ましく、例えば最低値
は60秒間、最高値は180秒間としても良い。
【0072】次に、車両乗員(例えばDr側の乗員)が
MODEスイッチ64を操作したか否かを判定する。す
なわち、吹出口モードが変更されたか否かを判定する
(ステップS26)。この判定結果がNOの場合には、
すなわち、MODEスイッチ64が操作されていない場
合には、図8のサブルーチンを抜ける。また、ステップ
S26の判定結果がYESの場合には、すなわち、MO
DEスイッチ64が操作された場合には、現在の条件に
合うファジィルールを、MODEスイッチ64の変更量
(切り替えられた吹出口モード)に応じて変更する(ス
テップS27)。その後に、図8のサブルーチンを抜け
る。
【0073】なお、AUTOスイッチ67が押されてい
る状態から、MODEスイッチ64を押すとFACEモ
ードが指令され、次にMODEスイッチ64を押すとB
/Lモードが指令され、次にMODEスイッチ64を押
すとFOOTモードが指令され、次にMODEスイッチ
64を押すとF/Dモードが指令され、次にMODEス
イッチ64を押すとFACEモードが指令される。以降
これを繰り返すように構成されている。
【0074】ここで、吹出口モードの学習はメンバーシ
ップ関数から関連する条件を見つけに行く。今、吹出口
モードをB/Lモードに切り替えたとして、そのときの
条件がTr(Dr)=25℃、Tset(Dr)=25
℃、TAM=0℃、Tsd=500W/m2 、Tr(P
a)=25℃、Tset(Pa)=25℃、Tsp=5
00W/m2 とする。
【0075】本実施形態では、MODEスイッチ64を
1個だけ有しているので、車両乗員のマニュアル操作で
吹出口モードを左右独立に設定できないので、制御特性
補正量MOd(LRN)とMOp(LRN)とは同時に
学習される。もちろん、左右独立に設定できるよう新た
にPa側の吹出口モード切替スイッチを設けた場合は、
設定温度と同様に、左右独立に学習できることは言うま
でもない。
【0076】吹出口モードの学習は、目標吹出温度に応
じて吹出口モードを決定する図6の特性図に対し、横軸
TAO(Dr)、TAO(Pa)に補正を加えることで
行われる。具体的には、今回の条件で、TAO(D
r)、TAO(Pa)は例えば50℃であったとする。
このとき、図6の特性図で、TAO(Dr)、TAO
(Pa)が例えば40℃になるとFOOTモードからB
/Lモードへの変更が行われたとすると、学習モードで
マニュアル操作によってB/Lモードに切り替えられた
時は、この条件で−10の補正を加えることを学習す
る。ファジィルールの変更で見ると、図14および図1
5のようになる。
【0077】なお、冷凍サイクルのコンプレッサのON
/OFFについては、コンプレッサのONを1とし、コ
ンプレッサのOFFを0とし、設定温度の学習と同様に
行う。また、吸込口モードも内気循環モードを1とし、
外気導入モードを0として、設定温度の学習と同様に行
う。
【0078】次に、エアコンECU50によるディスプ
レイ出力制御を図16ないし図21に基づいて説明す
る。ここで、図16はエアコンECU50によるディス
プレイ出力制御を示したフローチャートである。
【0079】図16のサブルーチンが起動すると、現在
よりも5秒前までに、車両乗員のマニュアル操作により
学習が行われたか否かを判定する(ステップS71)。
ここで、5秒間というのは、ステップS73のディスプ
レイ出力が5秒間行われるからで特に5秒に限るもので
はない。
【0080】このステップS71の判定結果がNOの場
合には、Dr側の目標吹出温度TAO(Dr)またはP
a側の目標吹出温度TAO(Pa)の制御出力補正量T
AODr(LRN)、TAOPa(LRN)に応じて、
液晶ディスプレイ69中の設定温度表示部分の表示を変
更する(ステップS72)。次に、ブロワ制御電圧VA
(Dr)、VA(Pa)の制御特性補正量VADr(L
RN)、VAPa(LRN)に応じて、液晶ディスプレ
イ69中のブロワ風量表示部分の表示を変更する(ステ
ップS73)。その後に、図16のサブルーチンを抜け
る。
【0081】また、ステップS71の判定結果がYES
の場合には、すなわち、設定温度等の学習が行われてい
た場合には、ステップS75で行われる、図17ないし
図19のような設定温度等のディスプレイ出力が5秒間
行われたか否かを判定する(ステップS74)。なお、
これは5秒間に限らない。この判定結果がYESの場合
には、ステップS72に進む。また、ステップS74の
判定結果がNOの場合には、すなわち、5秒間のディス
プレイ出力が終了していない場合には、図17ないし図
19のような設定温度等のディスプレイ出力を行うよう
に液晶ディスプレイ69を制御する(ステップS7
5)。その後に、図16のサブルーチンを抜ける。ここ
で、設定温度に対する温感表示の一例を図20に示し、
標準ブロワ制御電圧に対する制御特性補正量と風速感表
示の一例を図21に示した。
【0082】したがって、いずれかのDr側、Pa側学
習スイッチ71、72が押されている時に、車両乗員の
マニュアル操作が行われた場合には、図17ないし図1
9のような設定温度等のディスプレイ出力を行うことに
より、車両乗員に確かに学習が行われたことを知らせる
ことができる。これは、図17ないし図19に示したよ
うに、A/C用LCDに表示しても良いし、マルチビジ
ョン(図示せず)装着車であればそのディスプレイ上に
表示して車両乗員に知らせるようにしても良い。また、
音声発生装置(図示せず)装着車であれば、音声を用い
て車両乗員に知らせるようにしても良い。さらに、図1
7ないし図19に示したような諸条件(日射量、外気
温、内気温)はグラフやLED表示など、車両乗員のマ
ニュアル操作による操作量に応じた物理量を知らせるこ
とが可能な手段なら何でも良い。
【0083】〔第1実施形態の効果〕以上のように、本
実施形態では、車両乗員によるマニュアル操作が行われ
た時、実日射量が制御用遅延処理後の日射量Tsd、T
spとの差が所定値以上の場合には、制御特性補正量を
0にすることにより、誤学習されることはない。したが
って、次回の熱負荷変化時に車両乗員に違和感を与える
こともなく、また、システムへの信頼性を低下させるこ
ともない。
【0084】そして、車両乗員に直接日射光が当たる等
して快適感を増すために、車両乗員がブロワ風量増加操
作または設定温度低下操作をした時、実日射量が制御用
遅延処理後の日射量Tsd、Tspよりも所定値以上大
きい場合には、実日射量の小さい時にマニュアル操作が
行われたものと判断されることはなく、車両乗員の意図
と違う学習が成されることはない。
【0085】また、実日射量が制御用遅延処理後の日射
量Tsd、Tspよりも所定値以上大きい場合には、車
両乗員がブロワ風量増加操作または設定温度低下操作し
た後は、マニュアル操作が行われる前よりも、制御用遅
延処理後の日射量Tsd、Tspが実日射量に近づき易
くなるので、実日射量の大きい時に車両乗員によるマニ
ュアル操作が行われたものと判断される。したがって、
車両乗員の希望に沿った学習が成され、次回の熱負荷変
化時に車両乗員の希望を反映できるので、車両乗員に違
和感を与えることもなく、また、システムへの信頼性を
低下させることもない。
【0086】そして、車両乗員がブロワ風量減少操作ま
たは設定温度上昇操作をした時、実日射量が制御用遅延
処理後の日射量Tsd、Tspよりも所定値以上大きい
場合に、制御用遅延処理後の日射量Tsd、Tspを0
に等しくすることにより、車両乗員が希望する空調状態
と違う学習が成されることはなく、次回の日射量変化時
に設定温度またはブロワ風量を車両乗員が希望する状態
にし易くなる。
【0087】さらに、実日射量が大きく、制御用遅延処
理後の日射量Tsd、Tspが小さい場合に、マニュア
ル操作でブロワ風量減少操作または設定温度上昇操作が
行われた後は、マニュアル操作が行われる前よりも、制
御用遅延処理後の日射量Tsd、Tspが実日射量に近
づき難くなるので、実日射量が大きい時にマニュアル操
作が行われたものと判断されることはない。
【0088】また、車両乗員がブロワ風量増加操作また
は設定温度低下操作をした時、実日射量が制御用遅延処
理後の日射量Tsd、Tspよりも所定値以上小さい場
合には、制御用遅延処理後の日射量Tsd、Tspを、
マニュアル操作があった時よりも、大きな値とすること
により、日射量が大きい時に車両乗員の操作が行われた
ものと判断される。これにより、車両乗員の希望に沿っ
た学習が成され、次回の日射量変化時に車両乗員の希望
が反映される。
【0089】そして、実日射量が制御用遅延処理後の日
射量Tsd、Tspよりも所定値以上小さい場合に、車
両乗員がブロワ風量増加操作または設定温度低下操作を
した後は、マニュアル操作が行われる前よりも、制御用
遅延処理後の日射量Tsd、Tspが検出熱負荷に近づ
き難くなるので、実日射量が小さい時に車両乗員の操作
が行われたものと判断されることはない。
【0090】さらに、車両乗員に当たっていた日射光が
車両乗員を外れる等して快適感を増すために、車両乗員
がブロワ風量減少操作または設定温度上昇操作をした
時、実日射量が制御用遅延処理後の日射量Tsd、Ts
pよりも所定値以上小さい場合には、制御用遅延処理後
の日射量Tsd、Tspを実日射量に等しくすることに
より、実日射量に近い値の時に車両乗員の操作が行われ
たものと判断される。これにより、車両乗員の希望に沿
った学習が成され、次回の日射量変化時に車両乗員の希
望が反映される。
【0091】また、実日射量が制御用遅延処理後の日射
量Tsd、Tspよりも所定値以上小さい場合に、車両
乗員がブロワ風量減少操作または設定温度上昇操作をし
た後は、手動設定手段の操作が行われる前よりも、制御
用遅延処理後の日射量Tsd、Tspが実日射量に近づ
き易くなるので、実日射量が大きい時に車両乗員の操作
が行われたものと判断される。したがって、車両乗員の
希望に沿った学習が成され、次回の熱負荷変化時に車両
乗員の希望を反映できるので、車両乗員に違和感を与え
ることもなく、また、システムへの信頼性を低下させる
こともない。
【0092】〔他の実施形態〕第1実施形態では、吹出
口モードがFACEモードまたはB/Lモードの時のみ
Dr側サイドFACE吹出口22およびPa側サイドF
ACE吹出口32から空気流(主に冷風)を吹き出すよ
うにしたが、吹出口モードがFOOTモード、F/Dモ
ードまたはDEFモードの時もDr側サイドFACE吹
出口22およびPa側サイドFACE吹出口32から空
気流(主に温風)を吹き出すようにしても良い。すなわ
ち、いずれの吹出口モードにおいても、Dr側サイドF
ACE吹出口22およびPa側サイドFACE吹出口3
2が開口するように空調ダクト2の形状やDr側、Pa
側吹出口切替ダンパ25、35の設置位置を変更しても
良い。
【0093】第1実施形態では、本発明をDr側空調ゾ
ーン(一方側空調ゾーン)とPa側空調ゾーン(他方側
空調ゾーン)との左右の温度調節を互いに独立して行う
ことが可能な車両用空調装置に適用したが、本発明を車
室内の前部座席側空調ゾーン(一方側空調ゾーン)と後
部座席側空調ゾーン(他方側空調ゾーン)との温度調節
を互いに独立して行うことが可能な車両用空調装置に適
用しても良い。また、本発明を車室内の温度調節を1つ
の吹出温度可変手段により行う車両用空調装置に適用し
ても良い。
【0094】本実施形態では、日射センサとしてDr
側、Pa側日射強度検知手段を有する日射センサ53を
設けたが、日射センサとして日射強度検知手段および日
射方向検知手段を有する日射センサを設けても良く、日
射強度検知手段、日射方向検知手段および日射高度検知
手段を有する日射センサを設けても良い。また、マイク
ロコンピュータで日射センサ信号を入力して日射強度、
日射方向(日射方位角)および日射高度(太陽仰角)を
演算するようにしても良い。さらに、日射センサとし
て、カーナビゲーションシステムのマイクロコンピュー
タにその日時の太陽高度や車両の現在位置に対する日射
方向を記憶させている場合には、そのカーナビゲーショ
ンシステムの出力信号を日射センサ信号としてエアコン
ECUに読み込むようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用空調装置の全体構成を示した構成図であ
る(第1実施形態)。
【図2】エアコン操作パネルを示した平面図である(第
1実施形態)。
【図3】エアコンECUの制御プログラムの一例を示し
たフローチャートである(第1実施形態)。
【図4】(a)〜(d)は各外気温に対するファジィル
ール表を示した図である(第1実施形態)。
【図5】(a)〜(c)は温度偏差、外気温および日射
量に対するメンバーシップ関数を示した図である(第1
実施形態)。
【図6】目標吹出温度に対するブロワ制御電圧を示した
特性図である(第1実施形態)。
【図7】目標吹出温度に対する吹出口モードを示した特
性図である(第1実施形態)。
【図8】エアコンECUによる学習処理制御を示したフ
ローチャートである(第1実施形態)。
【図9】(a)〜(d)は各外気温に対するファジィル
ール表を示した図である(第1実施形態)。
【図10】エアコンECUによる学習処理制御を示した
フローチャートである(第1実施形態)。
【図11】エアコンECUによる学習処理制御を示した
フローチャートである(第1実施形態)。
【図12】(a)〜(d)は各外気温に対するファジィ
ルール表を示した図である(第1実施形態)。
【図13】(a)〜(d)は各外気温に対するファジィ
ルール表を示した図である(第1実施形態)。
【図14】(a)〜(d)は各外気温に対するファジィ
ルール表を示した図である(第1実施形態)。
【図15】(a)〜(d)は各外気温に対するファジィ
ルール表を示した図である(第1実施形態)。
【図16】エアコンECUによるディスプレイ出力制御
を示したフローチャートである(第1実施形態)。
【図17】エアコン操作パネルの表示形態を示した説明
図である(第1実施形態)。
【図18】エアコン操作パネルの表示形態を示した説明
図である(第1実施形態)。
【図19】エアコン操作パネルの表示形態を示した説明
図である(第1実施形態)。
【図20】設定温度と温感表示の変換との関係を示した
説明図である(第1実施形態)。
【図21】標準ブロワ制御電圧に対する制御特性補正量
と風速感表示の変換との関係を示した説明図である(第
1実施形態)。
【図22】実日射量に対する遅延処理後の日射量の変化
を示したタイムチャートである(第1実施形態)。
【符号の説明】
1 空調ユニット 2 空調ダクト 4 ブロワ 9 ブロワモータ 15 Dr側A/Mダンパ 16 Pa側A/Mダンパ 21 Dr側センタFACE吹出口 22 Dr側サイドFACE吹出口 31 Pa側センタFACE吹出口 32 Pa側サイドFACE吹出口 50 エアコンECU(遅延処理手段、空調状態制御手
段、設定情報記憶手段、制御特性記憶手段、補正量決定
手段、制御特性補正手段) 53 日射センサ(熱負荷検出手段、日射情報検出手
段) 61 Dr側温度設定スイッチ(手動設定手段)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車室内の空調状態を変更することが可能な
    空調状態可変手段と、 車両乗員が操作することによって前記空調状態可変手段
    の空調状態を希望の空調状態に設定する手動設定手段
    と、 車室内の熱負荷を検出する熱負荷検出手段と、 この熱負荷検出手段にて検出した検出熱負荷に対して所
    定の時定数の値を用いて遅延処理を行う遅延処理手段
    と、 前記手動設定手段にて設定された設定空調条件および前
    記遅延処理手段にて遅延処理された遅延処理後の熱負荷
    に基づいて目標空調条件を決定し、前記空調状態可変手
    段の空調状態が、決定された目標空調条件と合致するよ
    うに前記空調状態可変手段を自動的に制御する空調状態
    制御手段と、 前記手動設定手段が操作されたときの、前記検出熱負
    荷、前記遅延処理後の熱負荷、前記目標空調条件または
    前記設定空調条件のうちの1つ以上の設定情報を記憶す
    る設定情報記憶手段と、 この設定情報記憶手段に記憶された設定情報から、前記
    空調状態制御手段の制御特性を補正するための制御特性
    補正量を決定する補正量決定手段と、 この補正量決定手段で演算された制御特性補正量によっ
    て、前記空調状態制御手段の制御特性を補正する制御特
    性補正手段とを備え、 前記補正量決定手段は、前記手動設定手段が操作された
    際、前記検出熱負荷と前記遅延処理後の熱負荷とに所定
    値以上の差がある場合に、前記制御特性補正量を、前記
    検出熱負荷と前記遅延処理後の熱負荷とに所定値以上の
    差がない時に比べて少なくするか、あるいは0にするこ
    とを特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の車両用空調装置におい
    て、 前記補正量決定手段は、前記手動設定手段の操作で吹出
    風量増加操作または吹出温度低下操作が行われた際、前
    記検出熱負荷が前記遅延処理後の熱負荷よりも所定値以
    上大きい場合に、前記遅延処理後の熱負荷を、前記手動
    設定手段の操作があった時よりも、前記検出熱負荷に近
    づけるか、あるいは等しくすることを特徴とする車両用
    空調装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の車両用空調装置におい
    て、 前記補正量決定手段は、前記検出熱負荷が前記遅延処理
    後の熱負荷よりも所定値以上大きい場合に、前記手動設
    定手段の操作で吹出風量増加操作または吹出温度低下操
    作が行われた後、前記遅延処理後の熱負荷が前記検出熱
    負荷に近づく早さが、前記手動設定手段の操作が行われ
    る前よりも、早くなることを特徴とする車両用空調装
    置。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の車両用空調装置におい
    て、 前記補正量決定手段は、前記手動設定手段の操作で吹出
    風量減少操作または吹出温度上昇操作が行われた際、前
    記検出熱負荷が前記遅延処理後の熱負荷よりも所定値以
    上大きい場合に、前記遅延処理後の熱負荷を、前記手動
    設定手段の操作があった時よりも、0に近づけるか、あ
    るいは等しくすることを特徴とする車両用空調装置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の車両用空調装置におい
    て、 前記補正量決定手段は、前記検出熱負荷が前記遅延処理
    後の熱負荷よりも所定値以上大きい場合に、前記手動設
    定手段の操作で吹出風量減少操作または吹出温度上昇操
    作が行われた後、前記遅延処理後の熱負荷が前記検出熱
    負荷に近づく早さが、前記手動設定手段の操作が行われ
    る前よりも、遅くなることを特徴とする車両用空調装
    置。
  6. 【請求項6】車室内の空調状態を変更することが可能な
    空調状態可変手段と、 車両乗員が操作することによって前記空調状態可変手段
    の空調状態を希望の空調状態に設定する手動設定手段
    と、 車室内の熱負荷を検出する熱負荷検出手段と、 この熱負荷検出手段にて検出した検出熱負荷に対して所
    定の時定数の値を用いて遅延処理を行う遅延処理手段
    と、 前記手動設定手段にて設定された設定空調条件および前
    記遅延処理手段にて遅延処理された遅延処理後の熱負荷
    に基づいて目標空調条件を決定し、前記空調状態可変手
    段の空調状態が、決定された目標空調条件と合致するよ
    うに前記空調状態可変手段を自動的に制御する空調状態
    制御手段と、 前記手動設定手段が操作されたときの、前記検出熱負
    荷、前記遅延処理後の熱負荷、前記目標空調条件または
    前記設定空調条件のうちの1つ以上の設定情報を記憶す
    る設定情報記憶手段と、 この設定情報記憶手段に記憶された設定情報から、前記
    空調状態制御手段の制御特性を補正するための制御特性
    補正量を決定する補正量決定手段と、 この補正量決定手段で演算された制御特性補正量によっ
    て、前記空調状態制御手段の制御特性を補正する制御特
    性補正手段とを備え、 前記補正量決定手段は、前記手動設定手段の操作で吹出
    風量増加操作または吹出温度低下操作が行われた際、前
    記検出熱負荷が前記遅延処理後の熱負荷よりも所定値以
    上小さい場合に、前記遅延処理後の熱負荷を、前記手動
    設定手段の操作があった時よりも、大きな値とすること
    を特徴とする車両用空調装置。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の車両用空調装置におい
    て、 前記補正量決定手段は、前記検出熱負荷が前記遅延処理
    後の熱負荷よりも所定値以上小さい場合に、前記手動設
    定手段の操作で吹出風量増加操作または吹出温度低下操
    作が行われた後、前記遅延処理後の熱負荷が前記検出熱
    負荷に近づく早さが、前記手動設定手段の操作が行われ
    る前よりも、遅くなることを特徴とする車両用空調装
    置。
  8. 【請求項8】請求項6に記載の車両用空調装置におい
    て、 前記補正量決定手段は、前記手動設定手段の操作で吹出
    風量減少操作または吹出温度上昇操作が行われた際、前
    記検出熱負荷が前記遅延処理後の熱負荷よりも所定値以
    上小さい場合に、前記遅延処理後の熱負荷を、前記手動
    設定手段の操作があった時よりも、前記検出熱負荷に近
    づけるか、あるいは等しくすることを特徴とする車両用
    空調装置。
  9. 【請求項9】請求項8に記載の車両用空調装置におい
    て、 前記補正量決定手段は、前記検出熱負荷が前記遅延処理
    後の熱負荷よりも所定値以上小さい場合に、前記手動設
    定手段の操作で吹出風量減少操作または吹出温度上昇操
    作が行われた後、前記遅延処理後の熱負荷が前記検出熱
    負荷に近づく早さが、前記手動設定手段の操作が行われ
    る前よりも、早くなることを特徴とする車両用空調装
    置。
  10. 【請求項10】請求項1ないし請求項9のいずれか1つ
    に記載の車両用空調装置において、 車室内の空調ゾーンに向けて空調風を吹き出すための吹
    出口を有する空調ユニットを備え、 前記空調状態制御手段は、前記吹出口から吹き出す空調
    風の吹出風量を決定する吹出風量決定手段、および前記
    吹出口から吹き出す空調風の吹出温度を決定する吹出温
    度決定手段を有し、 前記吹出風量決定手段と前記吹出温度決定手段とは、そ
    れぞれ異なる時定数の値を用いて前記遅延処理を行うこ
    とを特徴とする車両用空調装置。
  11. 【請求項11】請求項1ないし請求項10のいずれか1
    つに記載の車両用空調装置において、 車室内には、互いに独立して空調状態を変更することが
    可能な複数の空調ゾーンが設けられ、 前記複数の空調ゾーンの各々の空調制御は、それぞれ異
    なる時定数の値を用いて前記遅延処理を行うことを特徴
    とする車両用空調装置。
  12. 【請求項12】請求項1ないし請求項11のいずれか1
    つに記載の車両用空調装置において、 前記熱負荷検出手段は、車室内に射し込む日射情報を検
    出する日射情報検出手段であって、 前記設定情報記憶手段は、前記手動設定手段が操作され
    たときの、前記日射情報検出手段にて検出した検出日射
    情報、前記遅延処理手段にて遅延処理された遅延処理後
    の日射情報、前記目標空調条件または前記設定空調条件
    のうちの1つ以上の設定情報を記憶することを特徴とす
    る車両用空調装置。
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