JPH11319534A - 造粒装置 - Google Patents

造粒装置

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JPH11319534A
JPH11319534A JP7299499A JP7299499A JPH11319534A JP H11319534 A JPH11319534 A JP H11319534A JP 7299499 A JP7299499 A JP 7299499A JP 7299499 A JP7299499 A JP 7299499A JP H11319534 A JPH11319534 A JP H11319534A
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JP
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particles
granulation
liquid material
air
granulation chamber
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JP7299499A
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Hiroyuki Tsujimoto
広行 辻本
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Hosokawa Micron Corp
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Hosokawa Micron Corp
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  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粒子の製造効率を向上させつつ、任意の粒径
を有すると共に、重質で略球状の粒子を得ることのでき
る造粒装置を提供する。 【解決手段】 固体と液体とが混在した混在物、又は、
固体が溶解した溶液の少なくとも一方からなる液状材料
3を、装置本体2の造粒室1の内部に噴霧供給するスプ
レーノズル4を造粒室1の内部に設けると共に、液状材
料3及び造粒途中の粉体を造粒室1に浮遊流動させるエ
アーを供給するために、造粒室1の下方に設けたエアー
吹出部5と、造粒室1内のエアーを排出するために造粒
室1の上部に設けたエアー排出口6とを有する造粒装置
であって、スプレーノズル4が、液状材料3を上向きに
吹き出すように設けてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体と液体とが混
在した混在物、又は、固体が溶解した溶液の少なくとも
一方からなる液状材料を装置本体の造粒室の内部に噴霧
供給するスプレーノズルを、前記造粒室の内部に設ける
と共に、前記液状材料および造粒途中の粉体を前記造粒
室に浮遊流動させるエアーを供給するために、前記造粒
室の下方に設けたエアー吹出部と、前記造粒室内のエア
ーを排出するために前記造粒室の上部に設けたエアー排
出口とを有する造粒装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の造粒装置としては、液状
材料を造粒室内の上部空間に噴霧し乾燥して形成した顆
粒を、造粒室内の下部に設けた流動層で受け、ここで前
記顆粒に液状材料を順次付着させつつ粒子を流動層造粒
するものがある。前記流動層の底部にはエアー供給部を
設けてあり、ここから供給されたエアーによって、前記
粒子が浮遊流動され、かつ、乾燥固化される。このよう
な装置を用いることで、ポーラスな凝集構造を有する軽
質な顆粒を、ある程度大きさを制御した状態で製造する
ことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の造
粒装置を用いて粒子を製造する場合には、以下に示すよ
うな問題があった。即ち、従来の造粒装置にあっては、
液状材料を下向きに噴霧するスプレーノズルを造粒室内
の上方位置に設けてあり、造粒室の下方から吹上げ供給
するエアーに対向させる状態に液状材料を噴霧する。造
粒室の底部には、製品粒子の核となる微細粒子を予め堆
積させてあり、この微細粒子に前記液状材料を噴霧して
当該微細粒子を成長させるのである。本構成の場合に
は、造粒過程にある粒子どうしが容易に接触する結果、
ある程度成長していた粒子どうしが凝集を起こして大き
な粒子が形成されることとなる。このような過程を経た
場合には、粒度が均一な製品粒子を得ることができな
い。また、上記過程で得られた粒子は、空隙の多い顆粒
となり易く、重質な粒子を得たい場合に当該要求を満た
すことができない。仮に顆粒を得ようとする場合でも、
粒子どうしの凝集が生じ易くなれば、顆粒の粒度分布が
連続的なものとならず、希望の粒径の製品を得ることが
困難となる。このため、造粒によって得た顆粒の粒度分
布が広いものとなり、その後の分級作業が必要になるほ
か、製品の収率も低いものとなってしまう。さらに、粒
子どうしの凝集によって形成された顆粒は一般に強度が
弱いため、一定以上の粒径の顆粒を製造したい場合であ
っても、顆粒が造粒途中で破壊してしまう結果、所望の
サイズの顆粒を得られないという不都合も生じていた。
この他、従来の装置においては前記微細粒子を準備する
必要があるなど、粒子の製造効率を向上させるにも一定
の限界があった。
【0004】本発明の目的は、このような従来技術の欠
点を解消し、粒子の製造効率を向上させつつ、所望の粒
径を有すると共に、重質で略球状の粒子を得ることので
きる造粒装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明の特徴構成を、図1および図4に示した例を参
考に説明する。
【0006】(構成1)本発明の造粒装置は、請求項1
に記載したごとく、スプレーノズル4を、液状材料3を
上向きに吹き出すように設けた点に特徴を有する。 (作用・効果)本構成のごとく、液状材料を上向きに噴
霧すれば、噴霧方向とエアーの供給方向とが一致するか
ら、粉体の噴霧を円滑にでき、粉体の浮遊時間を確保す
ることができる。よって、粉体は浮遊中に完全に固化す
ることとなり、粉体どうしを凝集させることなく造粒す
ることができる。このように、粒子どうしの凝集が生じ
なければ、粒子どうしが一体化して突然大きな粒径の粒
子が発生することがなく、粒子は連続して成長すること
となるから、粒度のバラつきが少ない製品粒子を得るこ
とができる。粒度分布の狭い製品粒子が得られる結果、
通常の造粒装置では必要とされる分級機等が不要となる
ため、コンパクトな造粒装置を構成することもできる。
【0007】(構成2)本発明の造粒装置は、請求項2
に記載したごとく、前記造粒室1の内部圧力を瞬間的に
上昇させるための圧力付加手段Bを備えて構成すること
ができる。 (作用・効果)本構成のごとく、圧力付加手段を用いて
造粒室内の圧力を瞬間的に高めることで、造粒途中の粒
子の周囲に瞬間的な外力を加えることができる。この結
果、粒子は締め固められつつ成長することとなり、重質
で大きな強度を有する粒子を得ることができる。
【0008】(構成3)本発明の造粒装置は、請求項3
に記載したごとく、前記固体の捕集が可能であって、前
記スプレーノズル4と前記エアー排出口6との間に設け
たフィルタ18と、前記フィルタ18に捕集された前記
固体を払い落とすための払落し手段Aとを備えて構成す
ることができる。 (作用・効果)前記粒子は乾燥固化しつつ造粒室の内部
を浮遊流動するが、造粒室の内部の空気はエアー排出口
からの排気によって上方に流れているため、前記粒子も
次第に造粒室の上方に流される。本発明の造粒装置には
造粒室の上部に前記固体の捕集が可能なフィルタを設け
てあり、上方に流された粒子はこのフィルタに捕集され
る。当該捕集された粒子はフィルタに付着した状態で略
完全に乾燥が終了する。フィルタに付着する粒子は、粒
子が有する水分等が略蒸発して軽くなったものであるか
ら、これら粒子どうしの凝集は殆ど生じない。フィルタ
で乾燥を終了した粒子は、フィルタに設けた払落し手段
によりフィルタから再び造粒室の内部に落下させる。当
該払落し手段は、例えばフィルタを振動させるものや、
フィルタに逆圧を作用させるものなど各種の形式のもの
を利用することができる。払い落とされた前記粒子は再
び造粒室の内部を浮遊流動する。そしてスプレーノズル
の近傍に浮遊流動した粒子に再びスプレーノズルから液
状材料が噴霧される。液状材料で覆われた粒子は、さら
に造粒室内を浮遊流動しつつ乾燥し、成長しながら前記
フィルタに吸着される。このような過程を順次繰り返し
て所定の粒径を有する製品粒子が形成される。このよう
にフィルタおよび払落し手段を用いることで、限られた
空間内で所定の粒径を有する粉体を造粒することがで
き、コンパクトな構成を有する造粒装置を得ることがで
きる。尚、当該圧力付加手段を動作させる際には、例え
ば、下方から上方へのエアーの流れを一時的に停止し、
あるいは緩めつつ造粒室内の圧力を瞬間的に高めること
で、フィルタに付着した粒子を落とし易くすることもで
きる。
【0009】(構成4)本発明の造粒装置は、請求項4
に記載したごとく、前記フィルタ18を、前記払落し手
段Aとしての機能と前記圧力付加手段Bとしての機能を
有する逆洗装置Sを備えたバグフィルタ18aで構成す
ることができる。 (作用・効果)前記バグフィルタは、前記造粒室の上方
部に設けてあって、造粒室の空気を排気する際に粒子が
装置本体の外部に排出されるのを阻止するほか、粒子を
乾燥させるための領域として機能する。そして、本構成
のバグフィルタは、当該バグフィルタに付着した粒子を
定期的に払い落とすための逆洗装置を有する。この逆洗
装置を作動させる場合には、造粒室の内部圧力が上昇す
る。このように、逆洗装置を払い落とし手段および圧力
付加手段として兼用し、当該逆洗装置を積極的に活用す
ることで、造粒装置の構成を簡単なものとしながら重質
かつ球状で大きな強度を有する粒子を得ることができ
る。
【0010】(構成5)本発明の造粒装置は、請求項5
に記載したごとく、前記液状材料3を前記造粒室1の内
部に噴霧するためのサイドスプレーノズル4bを前記造
粒室1の壁部に設けて構成することができる。 (作用・効果)本構成のごとく、造粒室の内部に設けた
スプレーノズルの他に、造粒室の壁部にもサイドスプレ
ーノズルを設けることとすれば、造粒室の内部に対して
液状材料を広範囲に噴霧することができる。この結果、
例えば、粒子がある程度成長した段階においてサイドス
プレーノズルを使用すると、造粒過程にある個々の粒子
に対して均等に液状材料を付着させることができるか
ら、個々の粒子をより均質で重質なものにすることがで
きる。つまり、サイドノズルを用いて液状材料を分散さ
せて噴霧すれば、個々の粒子に対する液状材料の付着量
が均等化して、粒子の表面に形成される液膜の厚みが均
質化される。よって、液膜の乾燥が確実に行われ、しか
も粒子は圧力付加手段によって常に締め固められるか
ら、粒子の表面近傍が未乾燥のままさらに液膜が付着す
るという事態が生じ難くなる。この結果、ポーラスな組
織が形成され難くなり、重質の粒子を得ることができ
る。一方、サイドノズルを用いて液状材料を分散させて
噴霧すれば、当該噴霧による液状材料は、既に浮遊流動
している成長過程の粒子に付着し易くなる。即ち、当該
噴霧に係る粒子は初めから成長を開始するのではなく、
既に成長過程にある粒子の表面に付着する機会が多くな
るため、個々の粒子の凝集を抑制しつつ個々の粒子を成
長させることが可能となる。
【0011】(構成6)本発明の造粒装置は、請求項6
に記載したごとく、前記造粒室1の底部を略円板状のロ
ーター23で形成することができる。 (作用効果)本構成のごとく、造粒室の底部にローター
を設けておけば、前記圧力付加手段による粒子の締め固
め効果に加えて転動による締め固め効果を期待できるた
め、より重質で強固な粒子を得ることができる。また、
ローターによって粒子を転動させることで、粒子の球状
化もより促進されることとなる。さらに、ローターを設
けておけば、エアー吹出部からのエアーでは吹き上げる
ことができないような大径の粒子を製造することができ
る。つまり、そのような大径の粒子はローターの上に堆
積することとなるが、ローターが回転していれば粒子も
常に転動するため、ノズルから噴霧された液状材料を粒
子の表面に均等に付着させることができるからである。
【0012】尚、上記課題を解決するための手段の説明
中、図面を参照し、図面との対照を便利にするために符
号を記すが、当該記入により本発明が添付図面の構成に
限定されるものではない。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0014】(第1実施形態) 〈概要〉本発明の造粒装置は、図1に示すごとく、主
に、造粒室1を有する装置本体2、および、液状材料3
を前記造粒室1の内部に噴霧するために前記装置本体2
の下方に設けたスプレーノズル4(以下、単に「ノズル
4」と称する)、当該ノズル4の下方にあって前記造粒
室1の内部に流動化用のエアーを供給するためのエアー
吹出部5等から構成してある。
【0015】本発明の造粒装置では、前記エアー吹出部
5から、造粒室1の内部に上向きにエアーを吹き出させ
ると共に、液状材料3を前記ノズル4からエアー中に同
じく上向きに噴霧させ、噴霧された液状材料3の微粒子
を造粒室1の内部で浮遊させつつ、液状材料3の水分を
蒸発させて造粒する。この際、当該微粒子は前記ノズル
4から噴霧された液状材料3によって間欠的にコーティ
ングされて成長する。このような過程を繰り返して所定
の粒径を有する粒子を製造するのである。以下、本発明
の造粒装置を構成する個々の部材について説明する。
【0016】〈装置本体〉図1に示すごとく、本発明の
造粒装置は略円筒形状の装置本体2を有する。当該装置
本体2の略中央部分には、粒子を形成するための造粒室
1を有している。当該装置本体2は、鉛直方向Xにおけ
る所定の箇所で開閉自在となるよう分割構成してある。
これにより、前記ノズル4あるいはエアー吹出部5のメ
ンテナンスを容易にする等の便宜を図っている。装置本
体2の上方には、造粒室1の内部のエアーを排出するた
めのエアー排出口6および排気装置7を設けてある。一
方、装置本体2の下方には、造粒室1の内部にエアーを
供給するためのエアー供給口8および送風装置9、ヒー
タ10を設けてある。
【0017】〈ノズル〉前記液状材料3を噴霧するため
のノズル4は、例えば前記造粒室1の下方に設けてあ
る。液状材料3としては、例えば、硝酸ナトリウム、酢
酸ナトリウム、酸化チタンスラリー、セラミックス粉末
のスラリー、医薬品(エテンザミド・プロベネシド等)
のスラリー、ココア水溶液、コーヒー水溶液など各種食
品類の水溶液等を用いることができる。尚、上記液状材
料3には、乾燥固化した場合に夫々の材料微粒子が付着
し易いように各種のバインダーを混入させておいてもよ
い。
【0018】前記液状材料3は前記ノズル4により造粒
室1の上方に向かって噴霧される。前記液状材料3は、
材料供給ポンプ11によって材料容器12から吸い上げ
られ、前記ノズル4に供給する。この際、前記ノズル4
には、空気圧縮器13から噴霧用の空気を供給する。
尚、前記液状材料3および前記空気は前記ノズル4に対
して例えば二重管を介して供給し、前記ノズル4で混合
して前記液状材料3を噴霧する。当該噴霧によって、液
状材料3の微細液滴(ミスト)が造粒室1の内部に積極
的に吹き上げられ、造粒室1の内部を浮遊流動すること
で乾燥固化される。
【0019】〈エアー吹出部〉前記エアー吹出部5から
は、所定の温度・湿度に温度設定したエアーを上向きに
供給する。当該温度・湿度は、主に造粒室1の壁部2a
に設けた温度計14・湿度計15を用いて計測する。前
記エアー吹出部5の平面図を図2に示す。前記エアー吹
出部5は、造粒室1の下方部分に設ける。例えば、円板
状のエアー吹出部材5aに、パンチングプレートやステ
ンレス焼結板のほか、多孔質のセラミックスやフィルタ
材などを取り付けて多数の開口部を設けたものを、造粒
室1の下方部分に設ける。尚、前記エアー吹出部5を形
成するのに、必ずしも前記円板状のエアー吹出部材5a
を用いる必要はない。図示は省略するが、例えば、上述
のステンレス焼結板を用いてエアー吹出部5を形成して
もよい。具体的には、ステンレス鋼の微細な線材を絡み
合わせたものを焼結成形して得た網状部材を用いること
ができる。当該部材は、耐熱性・耐食性・強度において
優れているため、造粒装置の耐久性が高まり、造粒に際
しての運転条件を広範囲に選択することが可能となる。
前記エアーの圧力は、個々の粒子が造粒室1の内部で浮
遊流動する程度のものが望ましい。特に、造粒初期にお
いては、粒子どうしが凝集することのないように常に装
置本体2の内部で粒子が浮遊流動する状態となるように
エアーの吹出流量を調節する。また、エアーの温度・湿
度は、例えば粒子の乾燥が遅い場合には粒子どうしの凝
集が生じ易くなって、得られた粒子の粒度分布が広がる
等の不都合が生じるため、粒子の乾燥程度に応じて適宜
調節する。
【0020】前記エアーの吹出しは概ね上方に向けて行
うが、当該方向は鉛直方向Xの上方に向かって吹き出さ
せるものであってもよいし、斜め上方に吹き出すことと
して、造粒室1の内部にエアーの旋回流を形成するよう
にしてもよい。旋回流を形成した場合には、粒子をより
積極的に上方に巻き上げるので、粒子の乾燥固化を一層
促進することができる。
【0021】〈造粒過程〉本発明の造粒装置を用いて所
定の粒径を有する粒子を製造する過程の一例を図3
(イ) (ロ)(ハ)に示す。図3(イ)は、核となる
粒子を形成する造粒の初期過程を示し、図3(ロ)は、
核となる粒子を形成しつつ、造粒過程にある粒子に液状
材料3を付着させる造粒の中期過程を示し、図3(ハ)
は、造粒過程にある粒子に液状材料3を付着させる造粒
の終期過程を示す。
【0022】図3(イ)に示すごとく、先ずエアー吹出
部5からエアーを所定の流量で吹き出させておき、この
空気の流れの中に、前記ノズル4から液状材料3を噴霧
する。当該エアーは、前記ヒータ10によって予め所定
の温度に設定しておく。前述のごとく、造粒初期におい
ては微細な粒子群が生成される。
【0023】図3(ロ)は、造粒過程の中期過程を示
す。この状態では、ある程度の造粒が進行して粒径が大
きくなった粒子は造粒室1の下方領域で浮遊流動し、成
長がそれほど進んでいない微細な粒子は造粒室1の中で
浮遊流動している。ただし、これらの微細な粒子は、下
部の成長している粒子の表面に付着したり、その後に供
給される液状材料の微細粒子と凝集して、結果的に略全
ての粒子の粒径が揃うこととなる。このような過程を順
次繰り返して所定の粒径を有する製品粒子を形成するの
である。
【0024】図3(ハ)は、造粒過程の終期過程を示
す。この段階では殆どの粒子がほぼ目的の粒径に成長し
ている。終期過程における液状材料3の噴霧は、全て粒
子に付着させるために行う。粒子の殆どは造粒室1の下
方領域で浮遊流動しているから、噴霧された液状材料3
は、ノズル4の近傍で流動している粒子に確実に付着さ
せることができる。造粒を終了した粒子は、開閉蓋17
を操作し、製品取出口16から適宜取り出すことができ
る。
【0025】〈効果〉以上のごとく、液状材料3を上向
きに噴霧して粒子を長期に亘って浮遊流動させる本発明
の造粒装置では、粒子どうしの凝集を抑制しつつ粒子を
成長させるため、任意の粒径を有する製品粒子を得るこ
とができ、しかも、製品粒子の粒径のばらつきが極めて
小さいものとなる。また、造粒開始時において、製品粒
子の核となる微細粒子を造粒室1の内部に投入する必要
がなく、液状材料3の噴霧のみで粒子の製造が可能であ
るから、粒子の製造効率を大幅に向上させることができ
る。
【0026】(第2実施形態)第2実施形態に係る造粒
装置の概要を図4に示す。当該装置は、図1に示した装
置に対し、フィルタ18および当該フィルタ18に付着
した粒子を払い落とすための払落し手段A、さらに、前
記造粒室1の内部圧力を瞬間的に上昇させるための圧力
付加手段Bとを加えて構成してある。
【0027】〈フィルタ〉前記フィルタ18は、造粒室
1の内部の空気を排出する際に、粒子が排出されるのを
阻止すべく前記造粒室1の上方に設けてある。前記造粒
室1の内部では、常時、上向きにエアーが流れており、
造粒室1の内部を流動する粒子は前記エアー排出口6の
側に流動し易い。本構成のごとく、フィルタ18を設け
ることで、流動粒子の一部が前記エアー排出口6から排
出されるのを阻止し、造粒に際する液状材料3の歩留ま
りを向上させることができるのである。
【0028】〈払落し手段〉前記払落し手段Aは、前記
フィルタ18に付着して乾燥させられた微粒子を払い落
とし、当該粒子を再び造粒室1の内部で浮遊流動させる
ためのものである。当該払落し手段Aを備えることで、
造粒過程の粒子を造粒室1の内部において確実に浮遊流
動させ、粒子の成長を促進させることができる。当該払
落し手段Aとしては、例えばフィルタ18に逆圧を作用
させるものや、フィルタ18を振動させるものなど各種
の形式のものを利用できる。
【0029】〈圧力付加手段〉当該圧力付加手段Bは、
一定時間ごとに造粒室1の内部圧力を高めるものであ
る。この操作を行うことで、造粒過程にある粒子を圧力
によって締め固めることができ、重質な粒子を得ること
ができる。即ち、ポーラスな凝集構造をもつ顆粒状の製
品粒子ではなく、密度の高い製品粒子を得たい場合など
に、当該圧力付加手段Bは有効である。
【0030】〈バグフィルタ〉当該第2実施形態では、
前記フィルタ18および前記払落し手段A、前記圧力付
加手段Bの夫々の機能を備えるものとして、逆洗装置S
を備えたバグフィルタ18aを用いる。図4に示すごと
く、前記バグフィルタ18aは、前記造粒室1の上方部
に設けてある。
【0031】前記バグフィルタ18aは、例えば、89
mmφ×90hのサイズを有する複数の略円筒形のフィ
ルタ本体19を配列して構成してある。即ち、当該フィ
ルタ本体19により、粒子の排出が阻止され、粒子の乾
燥が行われる。フィルタ本体19は、例えば図5に示す
ごとく4本×4列に配列する。図5は、図4の − 位
置における矢視図である。当該バグフィルタ18aによ
り、数μmの粒子を捕集することができる。このため、
前記エアー吹出部5からのエアー供給量が過大となって
も成長過程の粒子が装置本体2の外部に排出されること
はない。このように、バグフィルタ18aを備えておく
ことで、造粒過程にある粒子を確実に捕集して乾燥させ
ることができる。
【0032】前記逆洗装置Sは、装置本体2の外部に設
けたコンプレッサ(図示省略)と接続した圧力空気源2
0と、夫々のフィルタ本体19に近接して取りつけられ
たブローチューブ21とで構成する。当該逆洗装置Sに
より、前記フィルタ本体19に対して前記エアー排出口
6の側から前記造粒室1の側に瞬間的に圧力を加え、バ
グフィルタ18aに付着した粒子を払い落とすのであ
る。図5に点線で示したごとく、本実施形態では、上記
16本のフィルタ本体19のうち一列の四本を一組と
し、夫々の組について順番に逆洗するように構成してあ
る。夫々の組に対し、一定時間毎に高圧空気を逆方向に
瞬間的に付加し、フィルタ本体19に付着して乾燥させ
られた微粒子を再び造粒室1の内部に浮遊流動させる。
図示は省略するが、前記圧力空気源20には、逆洗空気
の圧力あるいは逆洗の時間間隔等を設定するためのタイ
マー等を設けてある。
【0033】このように、バグフィルタ18aを設ける
ことで、粒子が造粒室1から排出されるのをほぼ完全に
阻止することができる。また、粒子の排出が阻止され、
粒子の乾燥も確実に行われるから、前記造粒室1の容積
を縮小することができる。この結果、造粒装置の構成が
極めてコンパクトなものとなる。
【0034】〈造粒過程〉第2実施形態に係る造粒装置
を用いて所定の粒径を有する粒子を製造する過程の一例
を図6(イ)(ロ)(ハ)に示す。図6(イ)は、核と
なる粒子を形成する造粒の初期過程を示し、図6(ロ)
は、核となる粒子を形成しつつ、造粒過程にある粒子に
液状材料3を付着させる造粒の中期過程を示し、図6
(ハ)は、造粒過程にある粒子に液状材料3を付着させ
る造粒の終期過程を示す。先ずエアー吹出部5からエア
ーを所定の流量で吹き出させておき、この空気の流れの
中に、前記ノズル4から液状材料3を噴霧する。当該エ
アーは、前記ヒータ10によって予め所定の温度に設定
しておく。このとき、前記エアー吹出部5から供給する
エアーの強さは、図6(イ)に示すごとく、噴霧した粒
子ができるだけ造粒室1の内部で浮遊流動するように設
定する。粒子を積極的に造粒室1の内部で浮遊させた場
合にも、造粒室1の上部にはバグフィルタ18aを設け
てあるから、造粒過程の微粒子が装置本体2の外部に排
出されてしまうことがない。
【0035】尚、本発明の場合には、バグフィルタ18
aの払い落とし時に微細な粒子は分散落下されるので、
粒子どうしの間隔を大きく確保することができる。従っ
て、従来の造粒装置のように液状材料3を下向きに噴霧
する場合に比べて、噴霧する液状材料3の濃度を高く設
定することができる。濃度を高めることができるという
利点は、造粒初期においても、粒子の成長がある程度進
んだ段階においても得ることができる。特に、粒子の成
長が進んだ段階では、粒子の質量も増大するから、液体
の表面張力あるいは分子間引力が作用しても粒子の凝集
が抑制されるようになるため、液状材料3の濃度を更に
高めることができる。この結果、それだけ多くの液状材
料3を噴霧することになるから、粒子の成長を積極的に
早めることとなる。
【0036】前記造粒初期において、前記粒子は乾燥固
化しつつ造粒室1の内部を浮遊流動するが、造粒室1の
内部の空気はエアー排出口6からの排気によって上方に
流れているため、前記粒子も次第に造粒室1の上方に流
される。当該粒子は、前記バグフィルタ18aに捕集さ
れる。当該捕集された粒子はバグフィルタ18aに付着
した状態で略完全に乾燥が終了する。バグフィルタ18
aに付着する粒子は、粒子が有する水分等が略蒸発して
軽くなったものであるから、これら粒子どうしの凝集は
殆ど生じない。
【0037】図6(ロ)には、造粒過程の中期過程を示
す。バグフィルタ18aで乾燥を終了した粒子は、バグ
フィルタ18aに設けた逆洗装置Sにより再び造粒室1
の内部に払い落とされる。払い落とされた前記粒子は再
び造粒室1の内部を浮遊流動し、ノズル4の近傍に浮遊
流動してきた際に再びノズル4から液状材料3が噴霧さ
れる。液状材料3で覆われた粒子は、さらに造粒室1の
内部を浮遊流動しつつ乾燥し、前記バグフィルタ18a
に吸着される。このような過程を順次繰り返して所定の
粒径を有する製品粒子が形成される。この中期過程で
は、ある程度の造粒が進行して粒径が大きくなった粒子
は造粒室1の下方領域で浮遊流動し、成長がそれほど進
んでいない微細粒子は造粒室1の中間領域および上方領
域で浮遊流動している。しかし、このような微細粒子
は、より成長の進んだ粒子の表面へ付着したり、微細粒
子どうしが凝集して成長するから、時間の経過に伴って
略全ての粒子の粒径が揃うこととなる。
【0038】第2実施形態に係る造粒設備においては、
液状材料3の噴霧を行いながら逆洗装置Sを作用させ、
バグフィルタ18aに付着した粒子の払い落としを行
う。当該逆洗装置Sは、前記圧力付加手段Bとしての機
能を有しており、前記造粒室1の内部の圧力が定期的に
増加される。このように定期的に造粒室1の圧力を増加
させることで、既にある程度成長している粒子の表面に
付着している微細な粒子を、その表面で締め固めること
ができる。圧力付加手段Bを動作しない状態では、ノズ
ル4から噴霧された液状材料3は粒子の回りに単に表面
張力等によって付着するだけである。そして、この付着
した液状材料3が乾燥した状態では、液状材料3に含ま
れていたバインダの接着力などによって、個々の材料が
接続されるに過ぎない。しかし、前記逆洗装置Sを作動
させて粒子の周囲の気圧を断続的に増加させると、粒子
には全方向から一定の圧力が作用することとなる。この
結果、個々の微粒子どうしは互いに押し付けられて強固
に一体化され、重質な粒子が形成される。この場合、粒
子の密度は、この種の造粒装置で形成された粒子の中で
は最大限に大きい値を示すこととなる。このように、密
度の大きな粒子が形成される結果、ある程度に成長の進
んだ粒子どうしの凝集は更に生じ難くなり、全体的に粒
度が均一な粒子を製造することが可能となる。
【0039】また、造粒過程にあっては、個々の粒子は
造粒室1の壁部2aやエアー吹出部材5a等に頻繁に衝
突するから、形状がならされて略球状の粒子を得ること
ができる。この他に、上記のごとく粒子は締め固められ
つつ成長するから、粒子の強度が極めて高いものとな
り、造粒過程において或いは製品になった段階で壊れ難
い粒子を得ることができる。
【0040】浮遊流動する粒子の中で成長を略終了し、
その質量が増加した粒子は、造粒室1の下方領域で浮遊
流動するようになる。成長が略終了した粒子は、前記造
粒室1の下部に設けた製品取出口16より取り出すこと
が可能となる。製品粒子の取出し要領は、第1実施形態
で示したのと同様に行う。
【0041】図6(ハ)は、造粒過程の終期過程を示
す。この段階では殆どの粒子が略目的の粒径に成長して
いる。この段階での粒子の流動状態、および、液状材料
3の噴霧状態等は前述の第1実施形態と同様である。
【0042】〈効果〉以上のごとく、第2実施形態の造
粒装置によれば、粒子の造粒過程で粒子どうしが凝集す
るのを有効に抑制するから、任意の粒径を有する粒子を
得ることができる。また、当該造粒装置では圧力付加手
段Bを作動させながら粒子を成長させるから、造粒過程
において粒子は常に締め固められ、重質でかさ密度が大
きく強固な粒子を得ることができる。さらに、重質な粒
子が得られる結果、造粒過程において造粒室1の壁部2
aに衝突する粒子は周囲から均等に変形が加えられ、結
果として略球状の粒子を得ることができる。
【0043】〈実施例〉第2実施形態の造粒装置を用い
て乳酸の粒子を製造した例を以下に示す。造粒室1の直
径は350mmであり、床部の面積は0.096m2
ある。液状材料3としては乳酸の50%水溶液を用い
た。エアー吹出部5からは、約100℃のエアーを流量
7.54Nm3/minで吹き出させた 。前記ノズル4
からは、スプレー空気量170リットル/min,スプ
レー空気圧力5kgf/cm2 のエアーを用いて乳酸水
溶液を噴霧した。バグフィルタ18aの逆洗は、四本を
一組として、一組ずつ順番に7秒毎に行った。この時の
逆洗エアーの圧力は6kgf/cm2 であった。前記エ
アー排出口6からの排気条件は、ノズル4からの液体の
スプレー量によってほぼ決定され、本実施例の場合に
は、上記条件でスプレーした結果、排気温度35℃、相
対湿度60%となった。上記の条件で造粒装置を200
分間運転し、総量31.5kgの製品粒子を得た。
【0044】上記造粒で得られた製品粒子の分布を図7
に示す。当該図7から明らかなごとく、本発明の造粒装
置で得られた粒子の粒度分布は、従来の装置、即ち、圧
力付加手段Bがなく、乳酸を下方に向かって噴霧する方
式の装置を用いて得た粒子の粒度分布に比べて、その分
布域が狭いことがわかる。また、表1には、本発明の造
粒装置で得られた粒子のかさ密度を示す。
【0045】
【表1】
【0046】表1から明らかなごとく、運転時間を長く
するほど、得られた粒子のかさ密度は増加している。つ
まり、当該造粒装置によれば、製造過程において粒子を
締め固める効果が発揮されて、重質な粒子が形成されて
いることがわかる。一方、表2には、粒子のかさ密度に
対する逆洗動作の影響を示す。
【0047】
【表2】
【0048】尚、かさ密度は、造粒装置を200分運転
した後の値である。この結果から、明らかなごとく、逆
洗動作の間隔を短くするほど粒子のかさ密度は上昇して
いる。よって、加圧付加手段によって粒子の締め固めが
なされていることがわかる。
【0049】〔第3実施形態〕上記第1・第2実施形態
においては、造粒室1の下方部にノズル4を一つ設けた
例を示したが、当該構成に限られるものではなく、図8
に示すように造粒室1の壁部2aにも一または複数のノ
ズル4を設けて構成してもよい。以下、壁部2aに設け
た当該ノズル4をサイドスプレーノズル4bと称し、造
粒室1の下方中央に設けたノズル4をセンタースプレー
ノズル4aと称する。尚、以下、簡単のために前者をサ
イドノズル4bと称し、後者をセンターノズル4aと称
する。図8に示すごとく、サイドノズル4bは、例え
ば、前記センターノズル4aより高い位置に設けてあ
り、液状材料3の噴霧方向はやや上向きに設定してあ
る。センターノズル4aおよびサイドノズル4bへの液
状材料3の供給比率は変更可能であり、材料供給ポンプ
11の下流側に設けた分配弁22によって適宜調節する
ことができる。これらセンターノズル4aおよびサイド
ノズル4bからの液状材料3の噴霧は連続的に、あるい
は、断続的に行うことができる他、前記センターノズル
4aからの噴霧とサイドノズル4bからの噴霧とを交互
に行うものであってもよい。要は、造粒過程にある粒子
の個々の表面に均等に液状材料3を付着させるように、
噴霧態様を適宜変更することが必要である。
【0050】本別実施形態のごとく液状材料3を複数の
ノズル4から噴霧する場合には、以下のような利点が得
られる。例えば、造粒初期の段階においては、噴霧され
た直後の微粒子どうしの間隔が広くなるから、個々の微
粒子どうしが互いに凝集するのを抑制することができ、
極めて微小な粒子を製造することが可能となる。また、
ある程度粒子が成長した段階においては、造粒過程にあ
る個々の粒子に対して均等に液状材料3を付着させるこ
とができるから、個々の粒子の成長度合いをより均一化
することができる。
【0051】本別実施形態の場合に得られた製品粒子の
かさ密度を表3に示す。
【0052】
【表3】 ( )は、センターノズル4だけを使用した場合の結果を示す
【0053】この表から明らかなごとく、サイドノズル
4bの有無で比較した場合に、サイドノズル4bを設け
た方がかさ密度が高くなっている。つまり、サイドノズ
ル4bを用いて液状材料3を分散させて噴霧すれば、個
々の粒子に対する液状材料3の付着量が均等化して、粒
子の表面に形成される液膜の厚みが薄くなる。よって、
液膜の乾燥が確実に行われ、しかも粒子は圧力付加手段
Bによって常に締め固められるから、粒子の表面近傍が
未乾燥のままさらに液膜が付着するという事態が生じ難
くなる。この結果、ポーラスな組織が形成され難くな
り、重質の粒子が得られるのである。一方、サイドノズ
ル4bを用いて液状材料3を分散させて噴霧すれば、当
該噴霧による液状材料3は、既に浮遊流動している成長
過程の粒子に付着し易くなる。つまり、当該噴霧に係る
粒子は初めから成長を開始するのではなく、既に成長過
程にある粒子の表面に付着する機会が多くなる。このよ
うに、サイドノズル4bを用いれば、重質な製品粒子を
得ることができる。
【0054】〔第4実施形態〕本発明の造粒装置は、図
9に示すごとく、造粒室1の底部にローター23を備え
て構成することができる。当該ローター23は、造粒室
1の内部にエアーを吹き出させる機能と、当該ローター
の上に堆積した造粒途中の粒子を転動させて、粒子を球
形に仕上げると共に、粒子に外力を付加して粒子を締め
固める機能とを有する。当該ローター23は、例えば図
2に示した平面形状を有する板状部材で構成し、その下
方に備えたモーター24によって鉛直方向Xの軸25の
回りに回転自在に構成してある。ローター23の回転速
度は、モーター24の制御により適宜変更自在である。
図2に示すごとく、ローター23に形成した複数の円弧
状のスリット26は、その全長を外周側のものほど長く
形成してある。これにより、ローター23の外側ほどエ
アー供給量が増大するように設定してある。これは、特
に、ローター23を回転させる場合には、粒子がロータ
ー23の外方に振り出され、ローター23の外周部に堆
積する粒子の量が増大するため、当該部分には多くの液
状材料3を噴霧する必要があるからである。尚、ロータ
ー23としては、パンチングプレート等の一般的な多孔
板のほか、公知の多孔性部材を使用することもできる。
また、必要に応じて撹拌羽根等の撹拌用部材を付加させ
てもよい。
【0055】このように、ローター23を設けておけ
ば、前記圧力付加手段Bによる粒子の締め固め効果に加
えて転動による締め固め効果を期待できるため、より重
質で強固な粒子を得ることができる。また、ローター2
3によって粒子を転動させることで、粒子の球状化もよ
り促進されることとなる。さらに、ローター23を設け
ておけば、エアー吹出部5からのエアーでは吹き上げる
ことができないような大径の粒子を製造することができ
る。そのような大径の粒子はローター23の上に堆積す
ることとなるが、ローター23が回転していれば粒子も
常に転動するため、ノズル4から噴霧された液状材料3
を粒子の表面に均等に付着させることができるからであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る造粒装置の概要を示す説明図
【図2】エアー吹出部材の平面図
【図3】粒子の造粒過程を示す説明図
【図4】第2実施形態に係る造粒装置の概要を示す説明
【図5】第2実施形態に係るバグフィルタの配列の状態
を示す説明図
【図6】第2実施形態に係る粒子の造粒過程を示す説明
【図7】製造した粒子の粒度分布を示す説明図
【図8】第3実施形態に係る造粒装置の概要を示す説明
【図9】第4実施形態に係る造粒装置の概要を示す説明
【符号の説明】
1 造粒室 3 液状材料 4 スプレーノズル 4b サイドスプレーノズル 6 エアー排出口 18 フィルタ 18a バグフィルタ 23 ローター A 払落し手段 B 圧力付加手段 S 逆洗装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体と液体とが混在した混在物、又は、
    固体が溶解した溶液の少なくとも一方からなる液状材料
    を装置本体の造粒室の内部に噴霧供給するスプレーノズ
    ルを、前記造粒室の内部に設けると共に、 前記液状材料及び造粒途中の粉体を前記造粒室に浮遊流
    動させるエアーを供給するために、前記造粒室の下方に
    設けたエアー吹出部と、 前記造粒室内のエアーを排出するために前記造粒室の上
    部に設けたエアー排出口とを有する造粒装置であって、 前記スプレーノズルが、前記液状材料を上向きに吹き出
    すように設けてある造粒装置。
  2. 【請求項2】 前記造粒室の内部圧力を瞬間的に上昇さ
    せるための圧力付加手段を備えている請求項1に記載の
    造粒装置。
  3. 【請求項3】 前記固体の捕集が可能であって、前記ス
    プレーノズルと前記エアー排出口との間に設けたフィル
    タと、 前記フィルタに捕集された前記固体を払い落とすための
    払落し手段とを備えた請求項1又は2に記載の造粒装
    置。
  4. 【請求項4】 前記フィルタが、前記払落し手段として
    の機能と前記圧力付加手段としての機能を有する逆洗装
    置を備えたバグフィルタで構成してある請求項3に記載
    の造粒装置。
  5. 【請求項5】 前記液状材料を前記造粒室の内部に噴霧
    するためのサイドスプレーノズルを前記造粒室の壁部に
    設けてある請求項1から4の何れかに記載の造粒装置。
  6. 【請求項6】 前記造粒室の底部を略円板状のローター
    で形成してある請求項1から5の何れかに記載の造粒装
    置。
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