JPH11317626A - Fm復調器 - Google Patents

Fm復調器

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JPH11317626A
JPH11317626A JP10121546A JP12154698A JPH11317626A JP H11317626 A JPH11317626 A JP H11317626A JP 10121546 A JP10121546 A JP 10121546A JP 12154698 A JP12154698 A JP 12154698A JP H11317626 A JPH11317626 A JP H11317626A
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signal
digital
digital signal
amplitude
demodulator
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JP10121546A
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Atsushi Tokura
淳 十倉
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03DDEMODULATION OR TRANSFERENCE OF MODULATION FROM ONE CARRIER TO ANOTHER
    • H03D3/00Demodulation of angle-, frequency- or phase- modulated oscillations
    • H03D3/02Demodulation of angle-, frequency- or phase- modulated oscillations by detecting phase difference between two signals obtained from input signal
    • H03D3/04Demodulation of angle-, frequency- or phase- modulated oscillations by detecting phase difference between two signals obtained from input signal by counting or integrating cycles of oscillations
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K9/00Demodulating pulses which have been modulated with a continuously-variable signal
    • H03K9/06Demodulating pulses which have been modulated with a continuously-variable signal of frequency- or rate-modulated pulses

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Circuits Of Receivers In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波数で動作で動作し、ヒステリシスノイ
ズを発生しにくいFM復調器を提供する。 【解決手段】 本発明のFM復調器は、FM変調信号を
受け取り、増幅率に基づき、前記FM変調信号を所定の
レベルを有するデジタル信号および前記デジタル信号の
反転信号に増幅する増幅手段と、前記デジタル信号を受
け取り、前記デジタル信号をFM復調するデジタル復調
手段と、前記デジタル信号および前記デジタル信号の反
転信号を受け取り、前記デジタル信号および前記反転信
号の振幅の単位時間における最大値を検出し、最大値に
比例した振幅信号を生成する振幅検出手段と、前記振幅
信号に基づき、前記増幅率を変化させる増幅率制御手段
とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、FM放送・FM通
信の受信に使用されるFM受信装置や、FM変調で記録
されるメディアの再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来のデジタル処理により復調
するFM復調器を示す図である。従来のデジタル処理と
は、FM−IF信号が電圧比較器によって、2つのレベ
ルを有するデジタル信号、つまり2値化されたFM−I
F信号に変換され、2値化されたFM−IF信号がデジ
タル遅延検波・PLL検波などのデジタルFM復調手段
によりFM検波される。
【0003】図6のFM復調器は、電圧比較器301と
デジタルFM復調手段302を有している。
【0004】電圧比較器301は、入力されたFM−I
F信号の電圧と、出力電圧が固定された電圧源(図示せ
ず)から供給される基準電圧とを比較する。電圧比較器
301は、FM−IF信号の電圧が基準電圧より高けれ
ばHレベルのデジタル信号を出力し、FM−IF信号の
電圧が基準電圧より低ければLレベルのデジタル信号を
出力する。
【0005】デジタルFM復調手段302は、電圧比較
器301からのデジタル信号を入力し、コード化された
FM復調信号を出力する。
【0006】つまり、図6のFM復調器では、入力され
たFM−IF信号が電圧比較器301により基準電圧と
比較され、2つのレベルを有するデジタル信号、つまり
2値化されたFM−IF信号に変換される。さらに、2
値化されたFM−IF信号は、デジタルFM復調手段3
02のデジタル信号処理によってFM復調される。
【0007】上述した従来のFM復調器としては、特開
平6−188638号公報および特願平9−35857
3号などに開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、図6の電圧
比較器301は、十分なゲインを持った差動増幅回路や
その派生回路などにより構成され、それらの回路は、フ
ィードバック回路をともなわない。
【0009】それらの回路がフィードバック回路をとも
なわない場合、FM−IF信号の入力振幅が大きくなる
と、差動増幅器のドレイン電流の飽和や遮断が発生す
る。図6のFM復調器では、飽和−非飽和状態の遷移時
のゲート容量の充放電時間の影響により、電圧比較器3
01が高周波数で動作することが困難であるという問題
があった。
【0010】また、入力電圧が基準電圧に近い場合、入
力電圧にノイズ信号が混入すると、電圧比較器301か
らヒステリシスノイズが出力されるという問題があっ
た。このヒステリシスノイズがFM−IF信号に混入し
た場合、デジタルFM復調手段302での、FM復調が
正しく行われなくなる恐れがある。特に、電圧比較器3
01に入力されるFM−IF信号のレベルが低い場合に
顕著になる。上述した問題は、電圧比較器301の入力
特性がヒステリシス特性を持つことにより回避できる
が、入力感度が悪化するという問題が新たに発生する。
【0011】本発明は、上記問題を鑑み、受け取るFM
変調信号の振幅が変化しても、高周波数で動作し、受け
取るFM変調信号が基準電圧に近くてもヒステリシスノ
イズを発生しにくいFM復調器を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のFM復調器は、
FM変調信号を受け取り、増幅率に基づき、前記FM変
調信号を所定のレベルを有するデジタル信号および前記
デジタル信号の反転信号に増幅する増幅手段と、前記デ
ジタル信号を受け取り、前記デジタル信号をFM復調す
るデジタル復調手段と、前記デジタル信号および前記デ
ジタル信号の反転信号を受け取り、前記デジタル信号お
よび前記反転信号の振幅の単位時間における最大値を検
出し、前記最大値に比例した振幅信号を生成する振幅検
出手段と、前記振幅信号に基づき、前記増幅率を変化さ
せる増幅率制御手段とを備え、そのことにより上記目的
を達成する。
【0013】本発明の他のFM復調器は、FM変調信号
を受け取り、増幅率に基づき、前記FM変調信号をデジ
タル信号および前記デジタル信号の反転信号に増幅する
差動増幅器と、前記デジタル信号を受け取り、前記デジ
タル信号をFM復調するデジタル復調手段と、スイッチ
ドキャパシタ手段を有するデジタル復調手段であって、
前記デジタル信号および前記反転信号を検波し、スイッ
チドキャパシタ手段により前記検波された信号を加算
し、積分する振幅検出手段と、前記振幅検出手段によっ
て積分された信号に基づいて、前記差動増幅器のバイア
ス電流を変化させ、前記増幅率を変化させる増幅率制御
手段とを備え、そのことにより上記目的を達成する。
【0014】前記デジタル復調手段は、クロック信号を
生成するクロック手段と、前記デジタル信号を前記クロ
ック信号に同期して遅延させる遅延手段と、前記デジタ
ル信号と前記遅延されたデジタル信号とを掛け合わせる
乗算手段と、前記掛け合わされた信号からFM復調信号
以外の帯域の信号を除去するデジタルフィルタとを有し
てもよい。前記乗算手段は、前記増幅手段または差動増
幅器によりデジタル信号レベルヘ変換されたFM−IF
信号と、前記遅延手段により遅延されたデジタル化FM
−IF信号を乗算することにより、FM復調を行う。前
記増幅手段または前記差動増幅器と、前記デジタル復調
手段と、前記振幅検出手段と、前記増幅率制御手段と
が、1つの半導体基板上に形成されてもよい。
【0015】以下、作用について説明する。
【0016】本発明のFM復調器および本発明の他のF
M復調器は、FM−IF信号の入力レベルが変動して
も、増幅手段の増幅率を制御することによって、高速動
作の妨げになる増幅手段のトランジスタの飽和なしに、
2値化したFM−IF信号の信号レベルを一定に保つこ
とができる。また、本発明のFM復調器および本発明の
他のFM復調器は、FM−IF信号の入力レベルが低い
場合でも、全入力範囲に渡りリニアに増幅を行うので、
電圧比較器部分でのヒステリシスノイズの発生をおさえ
ることができ、高品質のFM復調が実現できる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施形態である
FM復調器を示すブロック図である。以下に、実施形態
であるFM復調器の構成の一例を図1を用いて説明す
る。
【0018】図1のFM復調器は、増幅手段100、振
幅検出手段120、増幅率制御手段140、およびデジ
タルFM復調手段160を備えている。
【0019】増幅手段100は、FM−IF信号を受け
取り、受け取ったFM−IF信号を増幅し、あるレベル
を有するデジタル信号、つまりデジタル化されたFM−
IF信号およびその反転信号を出力する。
【0020】デジタルFM復調手段160は、増幅手段
100によってデジタル化されたFM−IF信号をデジ
タル信号処理によりFM復調し、FM復調されたFM復
調信号を出力する。
【0021】振幅検出手段120は、増幅手段100に
よってデジタル化されたFM−IF信号およびその反転
信号の振幅の単位時間における最大値を検出し、その最
大値に比例した信号を出力する。
【0022】増幅率制御手段140は、振幅検出手段1
20から出力された信号を受け取り、その信号の値に応
じて増幅手段100の増幅率を制御する。
【0023】図2は、図1のFM復調器の詳細を示した
回路図である。以下に、実施形態であるFM復調器の詳
細な回路の一例を図2を用いて説明する。
【0024】図2の増幅手段100は、MOSトランジ
スタ101〜109、111、112、114および1
15と、キャパシタ110および113を有している。
【0025】MOSトランジスタ101、102、10
6、および107は、初段のフォールデッドカスコード
型差動増幅器を構成する。MOSトランジスタ101、
102、106、および107は、入力されたFM−I
F信号を増幅する。
【0026】MOSトランジスタ103、104、およ
び105は、そのフォールデッドカスコード型差動増幅
器のMOSトランジスタにバイアス電流を流す定電流源
を構成する。
【0027】MOSトランジスタ108および109
は、そのフォールデッドカスコード型差動増幅器の負荷
となる定電流源を構成する。
【0028】MOSトランジスタ111および114
は、次段の差動増幅を行い、増幅したものを、振幅検出
手段120およびデジタル復調手段160に出力する。
【0029】MOSトランジスタ112および115
は、第2段の差動増幅器の負荷となる定電流源を構成す
る。
【0030】キャパシタ110および113は、増幅手
段100から出力される出力信号の位相補償のためのキ
ャパシタである。
【0031】図2の振幅検出手段120は、ダイオード
121および122、MOSトランジスタ123〜13
2、およびキャパシタ133〜135を有している。
【0032】ダイオード121および122は、増幅手
段100からの出力信号を受け取り、出力信号のうちの
正の信号をキャパシタ133および134に出力する。
キャパシタ133および134は、増幅手段100から
出力される出力信号の電圧の単位時間における最大値を
保持し、その値を積分キャパシタ135に出力する。積
分キャパシタ135は、キャパシタ133および134
からの信号を積分し、保持する。MOSトランジスタ1
23〜132は、キャパシタ133〜135を充放電さ
せ、加算・積分動作を行うためのMOSアナログスイッ
チを構成する。
【0033】図2の増幅率制御手段140は、MOSト
ランジスタ141〜146および148と抵抗147を
有している。
【0034】MOSトランジスタ146は、MOSトラ
ンジスタ112および115とともにカレントミラーを
構成する。MOSトランジスタ146は、MOSトラン
ジスタ146に流れる電流に比例した電流をMOSトラ
ンジスタ112および115に流すためのバイアス電圧
を発生させる。
【0035】MOSトランジスタ142および148
は、カレントミラーを構成する。MOSトランジスタ1
48は、MOSトランジスタ148に流れる電流に比例
した電流をMOSトランジスタ142に流す。
【0036】抵抗147は、MOSトランジスタ146
および148とともに定電流回路を構成する。抵抗14
7は、MOSトランジスタ146および148に常に一
定の電流を流すための抵抗として働く。
【0037】MOSトランジスタ141は、積分キャパ
シタ135の電圧に応じた電流を供給する可変電流源を
構成する。
【0038】MOSトランジスタ143は、MOSトラ
ンジスタ104、105および144とともにカレント
ミラーを構成する。MOSトランジスタ143は、MO
Sトランジスタ141とMOSトランジスタ142に流
れる電流の和に比例した電流をMOSトランジスタ10
4および105に流すためのバイアス電圧を供給する。
【0039】MOSトランジスタ144および145
は、MOSトランジスタ103、108、および109
とともにカレントミラーを構成する。MOSトランジス
タ144および145は、MOSトランジスタ143に
流れる電流に比例した電流をMOSトランジスタ10
3、108、および109に流すためのバイアス電流を
発生させる。
【0040】図2のデジタルFM復調手段160は、ク
ロック信号発生部161、遅延回路162、乗算器16
3、およびデジタルフィルタ164を有している。
【0041】遅延回路162は、数段のD型フリップフ
ロップから構成される。遅延回路162は、増幅手段1
00によってデジタル化されたFM−IF信号をクロッ
ク信号に同期して保持し遅延させ、遅延した同信号を出
力する。
【0042】乗算器163は、増幅手段100によって
デジタル化されたFM−IF信号と、前記遅延回路16
2によって遅延された信号を受け取る。乗算器163
は、それらの信号をXOR演算し、その結果である、F
M復調信号、FM−IF信号の2倍周波数、およびその
高調波を含む信号を出力する。
【0043】デジタルフィルタ164は、乗算器163
から出力される信号をフィルタ処理し、FM復調信号の
みを取り出し、出力する。
【0044】クロック信号発生部161は、前記遅延回
路162および前記デジタルフィルタ164へ、動作の
基準となるクロック信号を出力する。
【0045】以下に、本実施形態のFM復調器のFM復
調動作を図3を用いて説明する。
【0046】図3(a)は、デジタルFM復調手段16
0が受け取るデジタル化されたFM−IF信号を示す図
である。デジタル化されたFM−IF信号とは、デジタ
ル信号のレベルまで、増幅手段100である、初段がフ
ォールデッドカスコードで構成された差動増幅器によっ
て増幅された信号であり、すなわち、2値化されたFM
−IF信号として見なされる。2値化されたFM−IF
信号は、FM−IF信号と同一の基本周波数成分を持
つ。なお、本実施形態では、FM−IF信号の周波数を
一般的に用いられる10.7MHzとしているが、本発
明のFM復調器が、他の周波数のFM−IF信号にも適
応できることはいうまでもない。
【0047】2値化されたFM−IF信号は、振幅検出
手段120およびデジタルFM復調手段160へ送られ
る。
【0048】デジタルFM復調手段160では、2値化
されたFM−IF信号は、2方に分けられ、一方は乗算
器163に直接出力され、もう一方は遅延回路162に
て遅延された後、乗算器163へ出力される。
【0049】遅延回路162では、2値化されたFM−
IF信号は、FM−IF信号周波数の2倍以上のサンプ
リングレートでサンプリングされ、遅延される。
【0050】次に、乗算器163で、2値化されたFM
−IF信号と遅延信号が乗算されることにより、2乗検
波が行われ、2値化されたFM復調信号と2値化された
FM−IF信号の高調波成分が混合された信号が発生す
る。図3(b)は、この混合された信号のスペクトルを
示す図である。
【0051】この後、この混合された信号は、デジタル
フィルタ164により、フィルタ処理される。図3
(b)に、デジタルフィルタ164が通す通過域特性を
波線で示す。デジタルフィルタ164を通過した信号を
図3(c)に示す。以下に、図2の増幅手段100の動
作を説明する。
【0052】増幅手段100のFM−IF信号入力端子
の電圧が上昇すると、MOSトランジスタ101のドレ
イン電流が増加する。MOSトランジスタ101のドレ
インは、MOSトランジスタ106のソースに接続され
ている。また、このMOSトランジスタ101のドレイ
ンは、定電流源を構成するMOSトランジスタ104の
ドレインにも接続されているので、MOSトランジスタ
101のドレイン電流の増加分だけ、MOSトランジス
タ106のドレイン電流が減少する。この電流の減少に
より、電流源であるMOSトランジスタ108のドレイ
ン−ソース間電圧が減少する。ドレイン−ソース間電圧
の変化を、次段のMOSトランジスタ111および11
2で構成される増幅器が増幅し、出力する。
【0053】上述したMOSトランジスタ101、10
6、111および112と対をなす、つまり、差動増幅
器の反転側のMOSトランジスタ102、107、11
4および115の動作も同様である。
【0054】一般的に、MOSトランジスタを用いた電
圧増幅器では、MOSトランジスタのゲート−ドレイン
間容量Cgdにより、ドレイン電流の変化によるドレイン
電圧がゲートに加わる。これが負のフィードバックにな
り、高周波でのゲインが低下する。
【0055】しかし、MOSトランジスタ106のゲー
トは一定電圧のVbiasに固定されているので、MOSト
ランジスタ101のドレイン電圧は、ドレイン電流に関
わらず一定となる。よって、ドレイン電圧がCgdにより
フィードバックされず、Cgdの影響による高周波でのゲ
インの低下がなくなり、より高速動作が可能となる。
【0056】以下に、図2の振幅検出手段120の動作
を図4を用いて説明する。図4は、振幅検出手段120
の、ある地点の電圧波形を示す図である。
【0057】上述したように、振幅検出手段120は、
MOSトランジスタ123〜132を有している。MO
Sトランジスタ123および127はa相のクロック信
号を受け取り、MOSトランジスタ124および128
は/a相のクロック信号を受け取る。また、MOSトラ
ンジスタ125および129はb相のクロック信号を受
け取り、MOSトランジスタ126および130は/b
相のクロック信号を受け取る。また、MOSトランジス
タ131および132はc相のクロック信号を受け取
る。それぞれのMOSトランジスタは、スイッチとして
働く。
【0058】図4のリセット期間(a)において、MO
Sトランジスタ131および132がONとなり、キャ
パシタ133および134に蓄積されていた電荷がすべ
て放電される。図4の充電期間(b)では、MOSトラ
ンジスタ123、124、127および128がONに
なる。増幅手段100から出力される、増幅器反転出力
信号・増幅器非反転出力信号がダイオード121および
122を介して、キャパシタ133および134に充電
される。
【0059】ここで、キャパシタ133および134へ
の充電電流は、ダイオード121および122により、
キャパシタを充電する方向へしか流れないので、増幅手
段100からの非反転出力信号の電圧・反転出力信号の
電圧が低下しても、キャパシタ133および134に
は、充電期間に加わった最大電圧がそれぞれ保持され
る。
【0060】加算期間(c)では、MOSトランジスタ
125、126、129および130がONになり、キ
ャパシタ133に蓄積された非反転出力信号の電圧の最
大値と、キャパシタ134に蓄積された反転出力信号の
電圧の最大値と、積分キャパシタ135の電圧とが加算
される。ここで、増幅手段100に入力されるFM−I
F信号をf(t)とし、増幅手段100の増幅率をAと
し、増幅手段100の入力換算オフセット電圧をVoff
とする。
【0061】積分キャパシタに加算される電圧Vは、下
式で表すことができる。 V=maxim[A{f(t)+Voff}]+maxim[−A{f(t)+Voff}] =2Amaxim{f(t)} 上式から明らかなように、オフセット成分が打ち消され
ており、積分キャパシタに加算される電圧Vはオフセッ
ト成分を含まない。つまり、増幅されたFM−IF信号
の振幅に比例した電圧が積分キャパシタ135に加えら
れる。つまり、増幅されたFM−IF信号の振幅に比例
した電圧の積分値が得られる。
【0062】なお、このオフセット成分を打ち消す働き
は、増幅率制御手段140によりバイアス電流を変化さ
せる制御を行った場合に発生するオフセット成分の除去
に効果的である。
【0063】また、この演算・積分動作は、オペアンプ
と抵抗・キャパシタによる加算器・積分器による構成で
も実現可能である。本実施形態では、演算・積分動作を
行うために、スイッチドキャパシタが用いられる。スイ
ッチドキャパシタを構成する構成要素としては、オペア
ンプや高精度の抵抗は不要である。つまり、本実施形態
では、より単純な回路構成で高精度の回路が実現でき
る。
【0064】また、出力信号の精度は、スイッチドキャ
パシタのキャパシタの容量の絶対値によって決定される
のではなく、それぞれのキャパシタの容量の比によって
決定される。例えば、2つのキャパシタの容量の絶対誤
差を小さくすることは難しいが、2つのキャパシタの面
積を変化させること、つまりキャパシタの面積比によ
り、2つのキャパシタの相対精度を高くすることが可能
である。例えば、2つのキャパシタを半導体基板上に構
成することができるので、復調回路全体を一つのLSI
で実現することが可能である。また、復調回路全体をL
SI内部の1つの機能ブロックとして実現することも可
能である。
【0065】以下に、図2の増幅率制御手段140の動
作を説明する。
【0066】振幅検出手段120から出力された振幅信
号は、MOSトランジスタ141のゲートに入力され
る。増幅されたFM−IF信号の振幅が大きくなると、
MOSトランジスタ141に流れる電流は多くなり、逆
に増幅されたFM−IF信号の振幅が小さくなるとMO
Sトランジスタ141に流れる電流は少なくなる。
【0067】MOSトランジスタ104、105、14
3、および144は、カレントミラーを構成しているの
で、MOSトランジスタ141に流れる電流が変化する
と、MOSトランジスタ104、105および144に
流れる電流も比例して変化する。
【0068】MOSトランジスタ144、145、10
3、108、および109もカレントミラーを構成して
おり、MOSトランジスタ141に流れる電流が変化
し、MOSトランジスタ144に流れる電流が変化する
と、これらのトランジスタの電流も比例して変化する。
ここで、FM−IF信号の振幅レベルが上がり、増幅手
段100から出力される出力信号の振幅が大きくなる
と、振幅検出手段120から出力される出力信号が上が
り、MOSトランジスタ103、104、105、10
8、および109に流れる電流が増加する。
【0069】この時、増幅手段100の初段のフォール
デッドカスコード型差動増幅器の負荷となるMOSトラ
ンジスタ108および109に流れる電流が増加して、
MOSトランジスタの相互コンダクタンスGmLが増加
する。従って、差動増幅器の増幅率が減少し、出力信号
の振幅が小さくなる。また、負荷となるMOSトランジ
スタが飽和して出力がクリップすることも防ぐ。
【0070】一方、FM−IF信号の振幅レベルが下が
り、増幅手段100からの出力信号の振幅が小さくなる
と、MOSトランジスタ108および109に流れる電
流が減少し、相互コンダクタンスGmLが減少する。従
って、差動増幅器の増幅率が増加し、出力信号の振幅が
大きくなる。この一連の動作により、増幅手段100に
入力されるFM−IF信号の振幅が変化しても、増幅手
段100から出力される出力信号の振幅は一定となる。
【0071】従って、入力振幅レベルによらず安定した
FM−IF信号をデジタルFM復調手段に供給できる。
【0072】図5は、本実施形態のFM復調器と従来例
のFM復調器について、入力信号のレベル変化時におけ
るFM復調後のS/N比をシミュレーションにより求め
たものを示す図である。
【0073】本実施形態のFM復調器は、受け取る入力
信号の振幅レベルが変化しても、安定したFM−IF信
号をデジタルFM復調手段160に供給することができ
る。このため、本実施形態のFM復調器は、従来例のF
M復調器に比べて、入力信号のレベルが低いときに、3
db以上S/N比が高くなる。
【0074】また、本実施形態のFM復調器では、高周
波数のFM−IF信号を扱うことができる。
【0075】なお、本実施形態では、デジタルFM復調
手段160として、デジタル遅延検波装置が用いられた
が、デジタル遅延検波装置の代わりに、デジタルPLL
検波装置、係数型等の復調装置を用いても、上述した効
果が得られる。
【0076】また、本実施形態は、MOSトランジス
タ、キャパシタ、論理回路等で構成されており、絶対精
度が必要な部分がないことから、LSI化が容易であ
る。
【0077】
【発明の効果】本発明のFM復調器は、FM変調信号を
受け取り、増幅率に基づき信号振幅を、所定のレベルを
有するデジタル信号に増幅する増幅手段と、前記デジタ
ル信号を受け取り、デジタル信号をFM復調するデジタ
ル復調手段と、前記デジタル信号および前記デジタル信
号の反転信号を受け取り、前記デジタル信号および前記
反転信号の振幅の単位時間における最大値を検出し、最
大値に比例した振幅信号を生成する振幅検出手段と、前
記振幅信号に基づき、前記増幅率を変化させる増幅率制
御手段とを備えている。増幅手段の増幅率が、増幅率制
御手段によって、振幅検出手段により検出された振幅の
大きさに基づいて、決定される。このため、本発明のF
M復調器に入力されるFM変調信号のレベルが変化して
も、前記デジタル信号のレベルが一定に保たれる。
【0078】本発明の他のFM復調器は、FM変調信号
を受け取り、増幅率に基づき、前記FM変調信号をデジ
タル信号および前記デジタル信号の反転信号に増幅する
差動増幅器と、前記デジタル信号を受け取り、前記デジ
タル信号をFM復調するデジタル復調手段と、スイッチ
ドキャパシタ手段を有するデジタル復調手段であって、
前記デジタル信号および前記反転信号を検波し、スイッ
チドキャパシタ手段により前記検波された信号を加算
し、積分する振幅検出手段と、前記振幅検出手段によっ
て積分された信号に基づいて、前記差動増幅器のバイア
ス電流を変化させ、前記増幅率を変化させる増幅率制御
手段とを備えている。このため、本発明の他のFM復調
器に入力されるFM変調信号のレベルが変化しても、前
記デジタル信号のレベルが一定に保たれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態であるFM復調器を示すブロ
ック図である。
【図2】図1のFM復調器の詳細を示した回路図であ
る。
【図3】(a)は、デジタルFM復調手段160が受け
取るデジタル化されたFM−IF信号を示す図であり、
(b)は、混合された信号のスペクトルを示す図であ
り、(c)は、デジタルフィルタ164を通過した信号
を示す図である。
【図4】振幅検出手段120の、ある地点の電圧波形を
示す図である。
【図5】本実施形態のFM復調器と従来例のFM復調器
について、入力信号のレベル変化時におけるFM復調後
のS/N比をシミュレーションにより求めたものを示す
図である。
【図6】従来のデジタル処理により復調するFM復調器
を示す図である。
【符号の説明】
100 増幅手段 101〜109、111〜112、114〜115 M
OSトランジスタ 110、113 キャパシタ 120 振幅検出手段 121、122 ダイオード 123〜132 MOSトランジスタ 133、134 キャパシタ 135 積分キャパシタ 140 増幅率制御手段 141〜146、148 MOSトランジスタ 147 電流制限抵抗 160 デジタルFM復調手段 161 クロック信号発生部 162 遅延回路 163 乗算器 164 デジタルフィルタ 301 電圧比較器 302 デジタルFM復調手段
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年5月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】本発明の他のFM復調器は、FM変調信号
を受け取り、増幅率に基づき、前記FM変調信号をデジ
タル信号および前記デジタル信号の反転信号に増幅する
差動増幅器と、前記デジタル信号を受け取り、前記デジ
タル信号をFM復調するデジタル復調手段と、スイッチ
ドキャパシタ手段を有する振幅検出手段であって、前記
デジタル信号および前記反転信号を検波し、スイッチド
キャパシタ手段により前記検波された信号を加算し、積
分する振幅検出手段と、前記振幅検出手段によって積分
された信号に基づいて、前記差動増幅器のバイアス電流
を変化させ、前記増幅率を変化させる増幅率制御手段と
を備え、そのことにより上記目的を達成する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0078
【補正方法】変更
【補正内容】
【0078】本発明の他のFM復調器は、FM変調信号
を受け取り、増幅率に基づき、前記FM変調信号をデジ
タル信号および前記デジタル信号の反転信号に増幅する
差動増幅器と、前記デジタル信号を受け取り、前記デジ
タル信号をFM復調するデジタル復調手段と、スイッチ
ドキャパシタ手段を有する振幅検出手段であって、前記
デジタル信号および前記反転信号を検波し、スイッチド
キャパシタ手段により前記検波された信号を加算し、積
分する振幅検出手段と、前記振幅検出手段によって積分
された信号に基づいて、前記差動増幅器のバイアス電流
を変化させ、前記増幅率を変化させる増幅率制御手段と
を備えている。このため、本発明の他のFM復調器に入
力されるFM変調信号のレベルが変化しても、前記デジ
タル信号のレベルが一定に保たれる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 FM変調信号を受け取り、増幅率に基づ
    き、該FM変調信号を所定のレベルを有するデジタル信
    号および該デジタル信号の反転信号に増幅する増幅手段
    と、 該デジタル信号を受け取り、該デジタル信号をFM復調
    するデジタル復調手段と、 該デジタル信号および該デジタル信号の反転信号を受け
    取り、該デジタル信号および該反転信号の振幅の単位時
    間における最大値を検出し、該最大値に比例した振幅信
    号を生成する振幅検出手段と、 該振幅信号に基づき、該増幅率を変化させる増幅率制御
    手段と、 を備えたFM復調器。
  2. 【請求項2】 FM変調信号を受け取り、増幅率に基づ
    き、該FM変調信号をデジタル信号および該デジタル信
    号の反転信号に増幅する差動増幅器と、 該デジタル信号を受け取り、該デジタル信号をFM復調
    するデジタル復調手段と、 スイッチドキャパシタ手段を有するデジタル復調手段で
    あって、該デジタル信号および該反転信号を検波し、ス
    イッチドキャパシタ手段により該検波された信号を加算
    し、積分する振幅検出手段と、 該振幅検出手段によって積分された信号に基づいて、該
    差動増幅器のバイアス電流を変化させ、該増幅率を変化
    させる増幅率制御手段と、 を備えたFM復調器。
  3. 【請求項3】 前記デジタル復調手段は、 クロック信号を生成するクロック手段と、 前記デジタル信号を該クロック信号に同期して遅延させ
    る遅延手段と、 該デジタル信号と該遅延されたデジタル信号とを掛け合
    わせる乗算手段と、 該掛け合わされた信号からFM復調信号以外の帯域の信
    号を除去するデジタルフィルタと、 を有する請求項1または2に記載のFM復調器。
  4. 【請求項4】 前記増幅手段または前記差動増幅器と、
    前記デジタル復調手段と、前記振幅検出手段と、前記増
    幅率制御手段とが、1つの半導体基板上に形成される、
    請求項1〜3のうちの1つに記載のFM復調器。
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