JP4408085B2 - Fm復調回路 - Google Patents

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Description

本発明は、高精度に動作する広帯域なFM(Frequency Modulation)復調回路に関するものである。
従来のFM復調回路の例を図7に示す(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。従来のFM復調回路は、正相入力信号INPと逆相入力信号INNとを入力とする差動遅延回路1と、差動AND回路2と、差動AND回路2の正相出力信号cpと逆相出力信号cnとを入力とする差動アンプ3とからなる。FM復調回路の実際の復調出力は、差動アンプ3の正相出力信号O3Pにローパスフィルタ(不図示)を接続して得られる。
従来のFM復調回路の接続について説明する。正相入力信号INPは、差動遅延回路1の正相入力端子及び差動AND回路2の第1の正相入力端子apに入力され、逆相入力信号INNは、差動遅延回路1の逆相入力端子及び差動AND回路2の第1の逆相入力端子anに入力される。差動遅延回路1の正相出力信号は、差動AND回路2の第2の正相入力端子bpに入力され、差動遅延回路1の逆相出力信号は、差動AND回路2の第2の逆相入力端子bnに入力される。差動AND回路2の正相出力端子cpは、差動アンプ3の正相入力端子と接続され、差動AND回路2の逆相出力端子cnは、差動アンプ3の逆相入力端子と接続される。差動アンプ3の出力は、正相出力信号O3Pと反転出力信号O3Nである。
従来のFM復調回路の動作を、図8を用いて説明する。図7のFM復調回路には、FM信号である正相入力信号INPと逆相入力信号INNとが入力される。図8(A)、図8(B)では、FM信号の基本波である周波数fのサイン波がアンプにより周波数fのパルスに変換された後の正相入力信号INPと逆相入力信号INNとを示している。この正相入力信号INPと逆相入力信号INNとは、差動遅延回路1を通過することにより、共に遅延時間τだけ遅れる。差動AND回路2の第1の正相入力端子ap、第1の逆相入力端子anには、それぞれ正相入力信号INP、逆相入力信号INNが入力され、差動AND回路2の第2の正相入力端子bp、第2の逆相入力端子bnには、それぞれ差動遅延回路1の正相出力信号、逆相出力信号が入力される(図8(A)〜図8(D))。
差動AND回路2は、第1の正相入力端子ap及び第1の逆相入力端子anの入力と第2の正相入力端子bp及び第2の逆相入力端子bnの入力との論理積をとる。これにより、図8(E)、図8(F)に示すように、差動AND回路2の正相出力端子cpと逆相出力端子cnには、正相入力信号INPがローからハイに立ち上がるタイミングでパルスが発生する。このパルスは、差動遅延回路1の遅延時間τ程度のパルス幅を有する。差動AND回路2の正相出力端子cpと逆相出力端子cnから出力されたパルスは、差動アンプ3で差動増幅され、正相出力信号O3P、反転出力信号O3Nとして出力される(図8(G)、図8(H)))。正相出力信号O3Pは、図示しないローパスフィルタにより時間積分され、FM復調回路の出力信号となる。すなわち、正相出力信号O3Pのパルス幅の時間だけローパスフィルタの容量に電荷が蓄積され、電圧Voとして出力される。
FM信号(正相入力信号INP及び逆相入力信号INN)の周波数fが高くなれば、正相出力信号O3Pの単位時間あたりのパルス数が多くなるため、出力電圧Voは高くなり、周波数fが低くなれば、正相出力信号O3Pの単位時間あたりのパルス数が少なくなるため、出力電圧Voは低くなる。よって、FM信号の周波数の高低が電位の高低に変換されて、FM信号がAM信号に復調される。少ない歪でFM復調を行うためには、FM信号の周波数fの広い範囲にわたって、周波数fに対して出力電圧Voが高い精度で比例すること(以下、f−V特性の線形性と呼ぶ)が必須である。図8(G)に示した正相出力信号O3Pの出力パルス面積が広い周波数にわたって不変であり、かつ出力パルス以外の信号箇所に現れるノイズが小さい場合に、f−V特性の良好な線形性が達成される。
なお、出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を出願時までに発見するには至らなかった。
特開2002−368542号公報 広瀬,岸根,石原,赤沢,菊島,岸本,雲崎,「AM/FM一括変換による光映像伝送用高利得,広帯域FM復調IC」,電子情報通信学会技術報告CAS96−115,1997年3月,p.111−117
図7に示した従来のFM復調回路の問題点は、差動AND回路2の正相出力端子cpと逆相出力端子cnの両方で発生するパルス幅の誤差とノイズとが差動アンプ3に入力されるために、f−V特性の高精度な線形性が得られないことである。これにより、従来のFM復調回路では、広い入力周波数領域に渡って、歪の少ないFM復調特性を得ることができない。ここで、差動AND回路2の回路構成を図9に示す。図9において、Q1〜Q9はNチャネルMOSトランジスタ、I1〜I3は定電流源、R1,R2は抵抗である。差動AND回路2では図9に例示するごとく、正相出力端子cpに出力される信号を生成する回路構成と逆相出力端子cnに出力される信号を生成する回路構成とに対称性がない。したがって、正相出力端子cpに出力される信号と逆相出力端子cnに出力される信号との間には、応答特性やノイズ波高値に相違が生じる。応答特性に相違が生じると、差動AND回路2の第1の入力と第2の入力との遅延差τに対して出力パルスの幅がτと異なることが生じる。
差動アンプ3の正相出力信号O3Pは、正相出力端子cpに出力される信号と逆相出力端子cnに出力される信号のうちパルス幅が広い方の信号の影響を受けて、パルス幅がτより広くなるばかりでなく、正相出力端子cpと逆相出力端子cnの双方に現れるノイズが重畳される。このように、正相出力信号O3Pの出力パルス幅が広くなると、入力FM信号の周波数fが高い場合に、隣接するパルス同士の裾の部分が重なり、出力パルスの面積が低周波の場合よりも小さくなる。また、正相出力信号O3Pに重畳されたノイズは、このノイズに隣接する次の出力パルスとの位相関係により、出力パルスの波高値に変化を及ぼす。このような正相出力信号O3Pの出力パルスの幅及び波高値の変化は、入力FM信号の周波数fに依存する出力パルスの面積の変化となり、ローパスフィルタの出力電圧Voの周波数fに対する線形性を損なう。以上のように、従来のFM復調回路では、入力FM信号の広い周波数領域にわたって高精度なf−V線形性を達成することができないという問題点があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、入力FM信号の広い周波数領域にわたってf−V特性の高精度な線形性を実現することができるFM復調回路を提供することを目的とする。
本発明のFM復調回路は、正相入力信号と逆相入力信号とからなる差動形式の入力FM信号のエッジを検出して、その検出結果を正相出力端子と逆相出力端子に差動形式で出力するエッジ検出手段と、正相入力端子と逆相入力端子のうち一方だけが前記エッジ検出手段の正相出力端子逆相出力端子のうち応答特性が良好でかつ低ノイズの信号が出力される一方の出力端子と接続された差動増幅手段と、この差動増幅手段の正相入力端子と逆相入力端子のうち、前記エッジ検出手段の出力端子と接続されていない方の入力端子にレファレンス電圧を与えるレファレンス電圧発生回路とを有するものである。
また、本発明のFM復調回路の1構成例において、前記エッジ検出手段は、前記差動形式の入力FM信号を遅延させた差動形式の信号を出力する差動遅延回路と、前記差動形式の入力FM信号を第1の入力とし、前記差動遅延回路から出力された差動形式の信号を第2の入力とし、前記第1の入力と前記第2の入力との論理積の結果を差動形式で出力する差動AND回路とからなるものである。
また、本発明のFM復調回路の1構成例において、前記エッジ検出手段は、前記差動形式の入力FM信号を遅延させた差動形式の信号を出力する差動遅延回路と、前記差動形式の入力FM信号を第1の入力とし、前記差動遅延回路から出力された差動形式の信号を第2の入力とし、前記第1の入力と前記第2の入力との排他的論理和の結果を差動形式で出力する差動EXOR回路とからなるものである。
また、本発明のFM復調回路の1構成例は、さらに、前記エッジ検出手段の正相出力端子と逆相出力端子のうち、前記差動増幅手段の入力端子と接続されていない方の出力端子に接続された負荷回路を有するものである。
本発明によれば、エッジ検出手段の正相と逆相の出力のうち一方の出力だけを差動増幅手段に接続し、差動増幅手段の接続されていない端子にはレファレンス電圧を与えることにより、エッジ検出手段の正相と逆相の出力のうち、応答特性が良好でかつ低ノイズである一方の出力だけを用いることができるので、入力FM信号の周波数が高くなることに伴う差動増幅手段の出力パルスのパルス幅の増減を抑制することができ、また差動増幅手段の出力に現れるノイズを低減することができる。これにより、本発明では、入力FM信号の広い周波数帯域にわたって差動増幅手段の出力パルスの面積を不変とし、f−V特性の高精度な線形性を実現することができる。したがって、入力FM信号の広い周波数帯域にわたって低歪なFM復調回路を提供することができる。また、本発明では、差動増幅手段に与えるレファレンス電圧を調整することにより、差動増幅手段の出力パルス幅を調整することができるので、その結果としてFM復調ゲインを調整することができる。
本発明のFM復調回路は、差動AND回路または差動EXOR回路の正相と逆相の出力のうち、応答特性が良好でかつ低ノイズな一方の出力だけを差動アンプに接続し、差動アンプの接続されていない端子にはレファレンス電圧を供給することを特徴とするものである。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態となるFM復調回路の構成を示すブロック図である。本実施の形態のFM復調回路は、正相入力信号INPと逆相入力信号INNとを入力とする差動遅延回路1と、差動AND回路2と、レファレンス電圧dpを発生するレファレンス電圧発生回路4と、レファレンス電圧dpと差動AND回路2の逆相出力信号cnとを入力とする差動アンプ3とからなる。FM復調回路の実際の復調出力は、差動アンプ3の正相出力信号O1Pにローパスフィルタ(不図示)を接続して得られる。
本実施の形態のFM復調回路の接続について説明する。正相入力信号INPは、差動遅延回路1の正相入力端子及び差動AND回路2の第1の正相入力端子apに入力され、逆相入力信号INNは、差動遅延回路1の逆相入力端子及び差動AND回路2の第1の逆相入力端子anに入力される。差動遅延回路1の正相出力信号は、差動AND回路2の第2の正相入力端子bpに入力され、差動遅延回路1の逆相出力信号は、差動AND回路2の第2の逆相入力端子bnに入力される。差動AND回路2の正相出力端子cpは、何処にも接続されず、差動AND回路2の逆相出力端子cnは、差動アンプ3の逆相入力端子と接続される。レファレンス電圧発生回路4の出力端子は、差動アンプ3の正相入力端子と接続される。差動アンプ3の出力は、正相出力信号O1Pと反転出力信号O1Nである。
本実施の形態のFM復調回路の動作を、図2を用いて説明する。図1のFM復調回路には、FM信号である正相入力信号INPと逆相入力信号INNとが入力される。図2(A)、図2(B)では、FM信号の基本波である周波数fのサイン波がアンプにより周波数fのパルスに変換された後の正相入力信号INPと逆相入力信号INNとを示している。この正相入力信号INPと逆相入力信号INNとは、差動遅延回路1を通過することにより、共に遅延時間τだけ遅れる。差動AND回路2の第1の正相入力端子ap、第1の逆相入力端子anには、それぞれ正相入力信号INP、逆相入力信号INNが入力され、差動AND回路2の第2の正相入力端子bp、第2の逆相入力端子bnには、それぞれ差動遅延回路1の正相出力信号、逆相出力信号が入力される(図2(A)〜図2(D))。
差動AND回路2は、第1の入力(第1の正相入力端子ap及び第1の逆相入力端子anに入力される信号)と第2の入力(第2の正相入力端子bp及び第2の逆相入力端子bnに入力される信号)との論理積をとる。これにより、図2(E)に示すように、差動AND回路2の逆相出力端子cnには、正相入力信号INPがローからハイに立ち上がるタイミングでパルスが発生する。このパルスは、差動遅延回路1の遅延時間τ程度のパルス幅を有する。差動AND回路2の逆相出力端子cnから出力されたパルスは、差動アンプ3に入力される。
差動アンプ3は、レファレンス電圧発生回路4から出力されるレファレンス電圧dpをしきい値として逆相出力端子cnの信号のハイ/ロー判定を行い、パルスを増幅して、図2(F)、図2(G)に示す正相出力信号O1P、反転出力信号O1Nとして出力する(すなわち、差動アンプ3は、レファレンス電圧dpと逆相出力端子cnの信号との差を増幅する)。正相出力信号O1Pは、図示しないローパスフィルタにより時間積分され、FM復調回路の出力信号となる。すなわち、正相出力信号O1Pのパルス幅の時間だけローパスフィルタの容量に電荷が蓄積され、電圧Voとして出力される。
FM信号(正相入力信号INP及び逆相入力信号INN)の周波数fが高くなれば、正相出力信号O1Pの単位時間あたりのパルス数が多くなるため、出力電圧Voは高くなり、周波数fが低くなれば、正相出力信号O1Pの単位時間あたりのパルス数が少なくなるため、出力電圧Voは低くなる。よって、FM信号の周波数の高低が電位の高低に変換されて、FM信号がAM信号に復調される。
ここで、差動AND回路2の正相出力と逆相出力のうち、正相出力端子cpに出力される信号の方が応答特性が劣り、またノイズの波高値も高い。そこで、本実施の形態では、正相出力端子cpを差動アンプ3の入力端子に接続せず、差動AND回路2の逆相出力端子cnだけを差動アンプ3の逆相入力端子に接続する。これにより、正相出力端子cpの信号の影響を受けることを回避することができる。よって、正相出力信号O1Pのパルス幅は、差動遅延回路1の遅延時間τに近い細い幅を維持し、かつ正相出力信号O1Pに現れるパルス以外のノイズも少なくなる。図2(F)に示した正相出力信号O1Pの出力パルス面積が広い周波数にわたって不変で、かつ出力パルス以外の信号箇所に現れるノイズが小さいため、入力FM信号の高い周波数までf−V特性の良好な線形性が得られる。したがって、本実施の形態によれば、FM復調回路に入力されるFM信号の周波数fの広い範囲にわたって、少ない歪でFM復調を行うことが可能となる。
図3に、本実施の形態のFM復調回路と図7に示した従来のFM復調回路のf−V特性を示す。図3の横軸は入力FM信号の周波数f、縦軸は周波数fに比例して出力されるべき電圧とFM復調回路から実際に出力された電圧との誤差(f−V線形性からのズレ)を表している。fV0は従来のFM復調回路のf−V特性、fV1は本実施の形態のFM復調回路のf−V特性である。ここで、ある周波数fが実際に回路で電圧Vrealに変換されるとき、その一次近似直線(周波数fに比例して出力されるべき理想の電圧Videal)を、傾きC[mV/MHz]とおいて次式のように求める。
Videal=C・f ・・・(1)
図3の縦軸の周波数−電圧変換誤差は、理想の電圧と実際の電圧との差(Vreal−Videal)である。
本実施の形態によれば、入力FM信号の周波数fが1GHzから4GHzまでの間で、出力電圧Voの誤差を従来の10分の1程度に低減することができる。さらに、本実施の形態によると、入力FM信号の周波数fが4GHzより高くなった場合でも、従来のような大きな誤差は発生しない。よって、本実施の形態は、入力FM信号の周波数fの広い範囲にわたって、格段の低歪でFM復調を可能とする絶大な効果を奏する。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図4は本発明の第2の実施の形態となるFM復調回路の構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態のFM復調回路は、第1の実施の形態の差動AND回路2を、第1の入力(第1の正相入力端子ap及び第1の逆相入力端子anに入力される信号)と第2の入力(第2の正相入力端子bp及び第2の逆相入力端子bnに入力される信号)との排他的論理和をとる差動EXOR回路5に置き換えたものである。第1の実施の形態と同様に、差動EXOR回路5の正相出力端子epを何処にも接続せずにオープン状態とし、差動EXOR回路5の逆相出力端子enだけを差動アンプ3の逆相入力端子に接続する。
本実施の形態のFM復調回路の動作を、図5を用いて説明する。図5(E)に示すように、差動EXOR回路5は、正相入力信号INPがローからハイに立ち上がるタイミングとハイからローに立ち下がるタイミングで逆相出力端子enにパルスを出力する。このパルスの時間幅は、第1の入力と第2の入力との間の時間差τにほぼ等しい。差動EXOR回路5の逆相出力端子enから出力されたパルスは、差動アンプ3に入力される。差動アンプ3は、レファレンス電圧発生回路4から出力されるレファレンス電圧dpと逆相出力端子enの信号との差を増幅して、図5(F)、図5(G)に示す正相出力信号O2P、反転出力信号O2Nとして出力する。正相出力信号O2Pは、図示しないローパスフィルタにより時間積分され、FM復調回路の出力信号となる。
図5(E)に示す差動EXOR回路5の逆相出力端子enの信号を図2(E)に示した逆相出力端子cnの信号と比較すれば明らかなように、同一の入力FM信号の周波数fに対して、単位時間当たりのパルスの数は第1の実施の形態の2倍になる。よって、本実施の形態のFM復調回路は、FM信号の周波数fを電圧Vに変換する際の傾きに相当する、変換ゲインを第1の実施の形態の2倍にできる。しかし、一方で、正相出力信号O2Pと反転出力信号O2Nの隣接するパルスの時間間隔が約半分になることから、入力FM信号の周波数fが高くなると、隣接するパルス間で裾の重なりが生じ、f−V特性の線形性が急激に劣化する問題が生じる。
ここで、差動EXOR回路5の正相出力と逆相出力のうち、正相出力端子epに出力される信号の方がパルス幅が広く、またノイズの波高値も高い。そこで、本実施の形態では、正相出力端子epを差動アンプ3の入力端子に接続せず、差動EXOR回路5の逆相出力端子enだけを差動アンプ3の逆相入力端子に接続する。これにより、差動EXOR回路5の正相出力と逆相出力のうちパルス幅が狭く、ノイズの少ない逆相出力を選択して出力でき、正相出力端子epの信号の影響を受けることを回避することができる。さらに、本実施の形態では、レファレンス電圧dpを差動EXOR回路5の出力の中間電位より低く設定することで、正相出力信号O2Pと反転出力信号O2Nのパルス幅を遅延時間τより短く設定することが可能となる。これら2つの効果により、本実施の形態では、変換ゲインの大きな差動EXOR回路型のFM復調回路において、入力FM信号の周波数fの高い領域まで低歪なf−V特性を達成することができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図6は本発明の第3の実施の形態となるFM復調回路の構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態のFM復調回路では、第1の実施の形態の差動AND回路2においてオープン状態とした正相出力端子cpに負荷6を接続したことが、第1の実施の形態と異なる点である。負荷6は、差動AND回路2の逆相出力端子cnの出力抵抗と出力端子cnに付く容量との積と、差動AND回路2の正相出力端子cpの出力抵抗と出力端子cpに付く容量(負荷6)との積が等しくなるような値に設定することが望ましい。本実施の形態の基本動作は、図2を用いて説明した第1の実施の形態の動作と同じであるため、ここでは説明を省略する。
本実施の形態によれば、差動AND回路2の正相出力端子cpと逆相出力端子cnの駆動負荷を均等に設計することができ、差動AND回路2の電流バランスを保ち、逆相出力端子cnから出力される信号の応答を高速化し、出力のノイズを削減することができる。これにより、本実施の形態では、第1の実施の形態に比べて、入力FM信号の周波数fの更に高い領域まで低歪なf−V特性を達成することができる。
なお、本実施の形態では、差動AND回路2の正相出力端子cpに負荷6を接続したが、第2の実施の形態において差動EXOR回路5の正相出力端子epに負荷6を接続するようにしてもよい。これにより、第2の実施の形態においても、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、図9では差動AND回路2の構成例としてMOSトランジスタを使用する場合の例を示したが、これに限るものではなく、差動AND回路2にバイポーラトランジスタやMESFET等の異なるデバイスを使用している場合でも、本発明を適用することができる。差動AND回路や差動EXOR回路の前段あるいは後段のアンプの段数等を変更してFM復調回路を構成することは本発明の思想の範囲内である。
本発明は、FM復調回路に適用することができる。
本発明の第1の実施の形態となるFM復調回路の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態となるFM復調回路の各部の信号を示す入出力波形図である。 本発明の第1の実施の形態となるFM復調回路と従来のFM復調回路のf−V特性を示す図である。 本発明の第2の実施の形態となるFM復調回路の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態となるFM復調回路の各部の信号を示す入出力波形図である。 本発明の第3の実施の形態となるFM復調回路の構成を示すブロック図である。 従来のFM復調回路の構成を示すブロック図である。 従来のFM復調回路の各部の信号を示す入出力波形図である。 FM復調回路に使用される差動AND回路の構成を示す回路図である。
符号の説明
1…差動遅延回路、2…差動AND回路、3…差動アンプ、4…レファレンス電圧発生回路、5…差動EXOR回路、6…負荷。

Claims (4)

  1. 正相入力信号と逆相入力信号とからなる差動形式の入力FM信号のエッジを検出して、その検出結果を正相出力端子と逆相出力端子に差動形式で出力するエッジ検出手段と、
    正相入力端子と逆相入力端子のうち一方だけが前記エッジ検出手段の正相出力端子逆相出力端子のうち応答特性が良好でかつ低ノイズの信号が出力される一方の出力端子と接続された差動増幅手段と、
    この差動増幅手段の正相入力端子と逆相入力端子のうち、前記エッジ検出手段の出力端子と接続されていない方の入力端子にレファレンス電圧を与えるレファレンス電圧発生回路とを有することを特徴とするFM復調回路。
  2. 請求項1記載のFM復調回路において、
    前記エッジ検出手段は、
    前記差動形式の入力FM信号を遅延させた差動形式の信号を出力する差動遅延回路と、
    前記差動形式の入力FM信号を第1の入力とし、前記差動遅延回路から出力された差動形式の信号を第2の入力とし、前記第1の入力と前記第2の入力との論理積の結果を差動形式で出力する差動AND回路とからなることを特徴とするFM復調回路。
  3. 請求項1記載のFM復調回路において、
    前記エッジ検出手段は、
    前記差動形式の入力FM信号を遅延させた差動形式の信号を出力する差動遅延回路と、
    前記差動形式の入力FM信号を第1の入力とし、前記差動遅延回路から出力された差動形式の信号を第2の入力とし、前記第1の入力と前記第2の入力との排他的論理和の結果を差動形式で出力する差動EXOR回路とからなることを特徴とするFM復調回路。
  4. 請求項1記載のFM復調回路において、
    さらに、前記エッジ検出手段の正相出力端子と逆相出力端子のうち、前記差動増幅手段の入力端子と接続されていない方の出力端子に接続された負荷回路を有することを特徴とするFM復調回路。
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