JPH11317574A - 複合銅箔およびその製造方法並びに該複合銅箔を用いた銅張り積層板およびプリント配線板 - Google Patents

複合銅箔およびその製造方法並びに該複合銅箔を用いた銅張り積層板およびプリント配線板

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JPH11317574A
JPH11317574A JP11009926A JP992699A JPH11317574A JP H11317574 A JPH11317574 A JP H11317574A JP 11009926 A JP11009926 A JP 11009926A JP 992699 A JP992699 A JP 992699A JP H11317574 A JPH11317574 A JP H11317574A
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切 健一郎 岩
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岡 晶 子 杉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 支持体金属層の剥離強度を実用上好ましいレ
ベルに安定させた複合銅箔を提供すること、また支持体
を剥離後、支持体の再利用が可能な複合銅箔を提供する
こと及び環境上の問題が生ずることのない複合銅箔の製
造方法を提供する。 【解決手段】 支持体金属層と極薄銅箔との間に有機系
剥離層を有することを特徴とする複合銅箔、および支持
体金属層に有機系剥離層を形成し、この有機系剥離層の
上に極薄銅箔層を形成する工程を含むことを特徴とする
複合銅箔の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプリント配線(回
路)基板形成用の極薄銅箔を提供するための複合銅箔及
びその製造方法に関し、さらに詳しくは支持体金属層と
極薄銅箔間に均一な剥離強度を付与し得る有機系剥離層
を備えた複合銅箔及びその製造方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】近年になって、電子機器の小型
化、高密度化に伴い、使用されるプリント配線板の回路
幅、回路間隔は年々細線化しており、それに伴って使用
される銅箔の厚みも35ミクロン、18ミクロンから1
2ミクロンへと薄くなる傾向にある。最近になってその
要請はさらに強まり、このような要請を満足させる極薄
銅箔の試作がなされているが12ミクロン以下の薄い銅
箔は、シワが生じたり、箔が切れたりし易いため、製造
および取り扱いが極めて困難である。また、極薄銅箔を
多層プリント配線板の外層用として用いた場合には、積
層時に内層回路の凹凸により銅箔が変形し、これによっ
て破損あるいはシワが発生するという問題があり、極薄
銅箔の取り扱いに伴うこれら問題点を解決する方法の開
発が強く望まれている。
【0003】このような要請に応えるものとして、従来
より支持体金属層に極薄銅箔が分離可能に支持された複
合銅箔が提案されており、幾つかの支持体金属材料およ
び剥離層材料が例示されている。また、このような複合
銅箔を用いたプリント配線基板の製造方法では、18〜
70ミクロンの金属の支持体に1〜12ミクロン程度の
銅を電着させて複合銅箔を製造し、この複合銅箔の銅箔
面にガラス繊維含浸エポキシ樹脂等のプリプレグを当接
し、次いで加熱圧着して密着させた後、支持体を剥離し
てプリント配線基板を製造している。
【0004】ところで、従来より、銅を電着させるとき
に銅支持体を用いた場合には、剥離層としてクロムを使
用することが提案されている(例えば、特公昭53−1
8329号公報)。
【0005】またアルミニウム支持体を使用した場合に
は、例えば: Cr、Pb、Ni、Agの硫化物または酸化物から形
成された剥離層(例えば、米国特許第3,998,60
1号公報); 亜鉛置換を行った後NiまたはNi合金メッキして形
成された剥離層(例えば、米国特許第3,936,54
8号公報); 表面の酸化物を除去した後、再度酸化アルミニウム膜
を形成した剥離層(例えば、特公昭60−31915号
公報および英国特許第1,458,260号公報);お
よび ケイ素から形成した剥離層(例えば、米国特許第4,
357,395号公報)等が提案されている。
【0006】しかし、これらの従来から提案されている
支持体付き銅箔(複合銅箔)では、以下のような問題が
あった。
【0007】1)剥離層を支持体表面の全面に均一に形
成することができないため、支持体と極薄銅箔との間の
剥離強度が不均一である。したがって、得られた複合銅
箔を基材に積層した後に支持体を剥離する際に、極薄銅
箔が支持体に、または支持体が極薄銅箔に残留し、所望
の導体回路が得られない。また、剥離強度が弱いと製造
時および使用時に極薄銅箔が部分的にあるいは全面が支
持体から浮き上がる。
【0008】2)剥離層として酸化物や硫化物、クロム
等の無機物を使用すると、支持体剥離後に極薄銅箔表面
に無機物が残留する。そのため、回路形成等に使用する
際に、残留した無機物を除去する必要があり、追加の工
程、例えばソフトエッチングなどが必要で手間がかか
る。
【0009】3)剥離層としてクロム等の有害物を使用
すると、支持体を剥離した後にその表面にクロムが付着
しているため、支持体を再利用できず、スクラップ処分
にも難点がある。また、廃液処理にも問題があり、製造
上および環境上に問題がある。
【0010】4)剥離層として上記金属または金属酸化
物層を有する複合銅箔を基材、例えばエポキシプリプレ
グに高温で積層した場合、剥離層の金属が支持体および
極薄銅箔の両方に拡散されるため、基材から支持体を剥
離させることが困難である。
【0011】以上説明したように、従来の複合銅箔は、
解決すべき数多くの問題を有しており、工業的に一般化
されていないのが現状である。
【0012】本発明は、このような金属及び/又は金属
化合物を剥離層として用いた従来の複合銅箔における問
題点を種々検討する過程で、複合銅箔の剥離層としては
全く新規な有機化合物を検討することで完成されたもの
である。
【0013】すなわち、本発明者等は金属及び/又は金
属化合物が剥離層として用いられた従来の複合銅箔を検
討した結果、以上説明したように、剥離層が不均一であ
るため支持体の剥離強度が不均一となったり、或いは積
層時に加熱した場合、剥離層の金属が支持体および極薄
銅箔の両方に拡散されるために極薄銅箔からの支持体の
剥離強度が強すぎたりし、実用上の問題が発生すること
を発見した。
【0014】そこで、本発明者等は、プリント配線基板
の製造に用いる複合銅箔の剥離層として好適な有機化合
物を種々検討し、特定の有機化合物を介在させることに
より前述した問題点を解決することができることを見出
し、本発明を完成するに至ったのである。
【0015】ところで、米国特許第3,281,339
号には、電着により銅箔または銅製シートを製造する際
のストリッピング剤としてベンゾトリアゾール(BT
A)が開示されている。この文献では、BTAは、回転
するドラムカソードのBTA被覆表面に電着した銅製シ
ートを連続的に分離するという回転ドラムカソードを用
いた銅製シートの連続的製造を可能とするために主に用
いられている。しかしながら、この文献は、プリント配
線基板製造用複合銅箔に付いて、およびその剥離層に適
した特性および材料に付いては何ら開示していない。
【0016】
【発明の目的】本発明は、上述した従来技術の問題点が
解決された複合銅箔およびその製造方法を提供すること
にある。また、本発明の他の目的は、このような複合銅
箔を用いた銅張り積層板およびプリント配線板を提供す
ることにある。
【0017】
【発明の概要】以上説明したように、本発明は、ある種
の有機化合物が、プリント配線基板の製造時に高温に晒
された場合でも、複合銅箔の剥離層として好適な上記特
性を維持し得るという本発明者等の発見に基づいてなさ
れたものである。
【0018】なお、本明細書では、「剥離強度(A)」
とは、基材に積層された極薄銅箔から支持体金属層を剥
離するために必要な力を表す。また、剥離強度(B)」
とは、基材に積層された極薄銅箔を、基材から剥離する
ために必要な力を表す。
【0019】本発明に係る複合銅箔は、支持体金属層と
極薄銅箔との間に有機系剥離層を有することを特徴とし
ている。
【0020】本発明に係る複合銅箔では、有機系離層は
一般的には以下の特徴を有する。 1.剥離層の形成が容易である。 2.極薄銅箔および支持体金属層間の剥離強度(A)が
均一であり、基材への積層後における極薄銅箔の剥離強
度(B)と比較して低い値を示す。 3.無機材料を用いていないため、極薄銅箔の表面に残
存する無機材料を除去するための機械的な研磨工程およ
び酸洗い工程を必要としない。したがって、配線パター
ンの形成が加工工程数を削減することで簡単となる。 4.剥離強度(A)は、小さいものの、複合銅箔の取り
扱い時に支持体金属層から極薄銅箔が分離することを防
止するには十分である。 5.複合銅箔は、基材への積層後に十分な剥離強度
(B)を有し、極薄銅箔がプリント配線基板への加工時
に基材から剥離することはない。 6.支持体金属層は、高温での積層後においても、極薄
銅箔から分離することができる。 7.支持体金属層に残存する剥離層を除去することが容
易であるため、支持体金属層を再利用することが容易で
ある。
【0021】本発明では、複合銅箔を製造するのに有用
な有機系化合物は、以下の特性を有することが望まし
い。 1.これら有機系化合物は、銅と化学結合を形成し得
る。 2.銅箔を絶縁基材に積層する際に用いられる温度、好
ましくは150℃以上、特に175〜200℃に晒され
た場合でも、極薄銅箔から支持体金属層を分離させる能
力を維持している。 3.極薄銅箔および支持体金属層と化学結合を形成し、
かつ極薄銅箔からの支持体銅箔の剥離強度(A)が、極
薄銅箔の絶縁基材からの剥離強度(B)と比較して低い
値である。このような剥離強度(A)により、複合銅箔
の取り扱い時および積層時に極薄銅箔が支持体から分離
することを防止でき、かつ複合銅箔を積層した後には支
持体金属層を取り除くことが可能となる。 4.支持体金属層上に銅箔を均一に電着することができ
る。
【0022】好ましい有機化合物としては、チッ素含有
化合物、イオウ含有化合物およびカルボン酸を例示でき
る。好ましくは、チッ素含有化合物は、置換基(官能
基)を有するチッ素含有化合物、例えば置換基を有する
トリアゾール化合物である。置換基を有するトリアゾー
ル化合物の例としては、カルボキシベンゾトリアゾール
(CBTA)、N’,N’-ビス(ベンゾトリアゾリルメチ
ル)ユリア(BTD−U)および3-アミノ-1H-1,2,4-
トリアゾール(ATA)を挙げることができる。イオウ
含有化合物としては、メルカプトベンゾチアゾール(M
BT)、チオシアヌル酸(TCA)および2-ベンズイミ
ダゾールチオール(BIT)を例示できる。カルボン酸
は、モノカルボン酸であることが好ましい。モノカルボ
ン酸の例としては、オレイン酸、リノール酸およびリノ
レイン酸を例示できる。
【0023】本発明は、上述したような特性を有する有
機系剥離層を支持体金属層および極薄銅箔間に設けた複
合銅箔を提供する。なお、本発明においては、支持体金
属層は、箔であってもよい。
【0024】また、本発明は、支持体金属層に有機系剥
離層を形成する工程、およびこの有機系剥離層の上に電
着によって極薄銅箔層を形成する工程を含む複合銅箔の
製造方法を提供する。
【0025】本発明の銅張り積層板は、本発明に係る複
合銅箔と、該複合銅箔が積層された絶縁基材とで形成さ
れている。本発明の銅張り積層板は、基材上の複合銅箔
から支持体金属層が剥離されていてもよい。
【0026】本発明に係るプリント配線板は、上記銅張
り積層板の複合銅箔から支持体金属層を剥離して極薄銅
箔を露出させ、この露出した極薄銅箔上に配線パターン
が形成されていることを特徴としている。
【0027】また、本発明は、上述のプリント配線基板
を用いた多層プリント配線基板を提供する。
【0028】すなわち、本発明に係る多層プリント配線
基板は、予め配線パターンが形成された内層板の少なく
とも片面に、上述の複合銅箔を積層して銅張り積層板を
形成し、該銅張り積層板から前記支持体金属層を剥離し
て前記極薄銅箔を露出させ、かつ該極薄銅箔上に配線パ
ターンを形成し、多層化して製造することができる。こ
のような多層プリント配線基板は、複数積層されていて
もよい。
【0029】また、本発明に係る多層プリント配線基板
は、本発明に係るプリント配線基板を複数積層して製造
することも可能である。
【0030】
【発明の具体的な説明】以下、本発明の複合銅箔につい
てさらに詳細に説明する。
【0031】本発明の複合銅箔は、支持体金属層と極薄
銅箔との間に有機系剥離層を有することを特徴としてい
る。
【0032】図1は、本発明に係る複合銅箔の一態様を
示す模式的断面図である。図示されるように、本態様の
複合銅箔1は、支持体金属層2上に、有機系剥離層3お
よび極薄銅箔4をこの順序で形成して得られる。
【0033】本発明において、有機系剥離層は、上述の
特徴を有することが好ましい。このような剥離層は、有
機化合物、特にチッ素含有化合物、イオウ含有化合物お
よびカルボン酸から形成される。
【0034】支持体金属層としては、上記有機系剥離層
が銅と化学結合を形成することから、銅または銅合金が
好ましく用いられる。本発明で用いられる有機化合物
は、銅および銅合金以外の支持体材料、例えば銅メッキ
を施したアルミニウムに塗布されていてもよい。また、
支持体としては、剥離層が、極薄銅箔に対するのと同様
に均一な化学結合を形成するかぎり、他の材料を用いる
こともできる。支持体金属層の厚さは限定されず、厚さ
10〜18μmの箔であってもよい。典型的な支持体金
属層が比較的薄いため、これを箔と記すこともあるが、
支持体金属層は通常の箔より厚くてもよく、例えば約5
mm以下のより厚い支持体シートを用いることもでき
る。
【0035】支持体金属層は電着銅箔であってもよく、
このような電着銅箔は、典型的には、粗面(またはマッ
ト面)および平滑面(またはシャイニー面)を有する。
極薄銅箔が電着される剥離層は、マット面および光沢面
の何れに形成してもよい。光沢面に剥離層を形成し、こ
れに銅を電着して形成した極薄銅箔は、表面粗さが小さ
くなるため、ファインピッチの配線パターンを形成する
のに適している。一方、マット面に剥離層を形成し電着
を行うと、形成される極薄銅箔は、その表面粗さが大き
くなり、絶縁基材からの接合強度(B)を向上させるこ
とができる。
【0036】このような有機系剥離層上に形成される極
薄銅箔層の厚さは、通常12ミクロン以下であるが、よ
り薄くてもよく、例えば5〜7μm、またはそれ以下で
あってもよい。12ミクロンを超える厚さを有する銅箔
は、従来の製造方法でも製造でき、かつ支持体金属層な
しで取り扱い得る。また極薄銅箔は電着によって支持体
金属層上に形成され、回路パターンを形成するのに好適
であり、かつ支持体金属層と有機系剥離層と極薄銅箔と
を有する複合銅箔では、上述のような適度な剥離強度
(A)および(B)を得られる。
【0037】本発明者等により、ある種のチッ素含有化
合物およびイオウ含有化合物、特に複素環式化合物が、
有機系剥離層として有用であることが見出された。この
種のチッ素含有化合物としては、置換基(官能基)を有
するチッ素含有化合物が好ましい。このうち、置換基
(官能基)を有するトリアゾール化合物、例えばカルボ
キシベンゾトリアゾール(CBTA)、N’,N’-ビス(ベン
ゾトリアゾリルメチル)ユリア(BTD−U)および3-
アミノ-1H-1,2,4-トリアゾール(ATA)などが特に
好ましい。また、この種のイオウ含有化合物としては、
メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、チオシアヌル
酸(TCA)および2-ベンズイミダゾールチオール(B
IT)等を例示でき、このうち特にMBTおよびTCA
が望ましい。幾つかの類似化合物では、以下の実施例で
示されるように、加熱後には支持体銅から極薄銅箔を分
離させることができないことが発見された。
【0038】有機系剥離層として有用であることが見出
された他の種の化合物は、カルボン酸、例えば高分子量
カルボン酸である。このようなカルボン酸のうち、モノ
カルボン酸、例えば動物または植物脂肪あるいは油脂か
ら誘導される脂肪酸が好ましい。これらは飽和であって
も不飽和であってもよい。但し、以下の実施例に示され
るように、全てのカルボン酸が有用であるわけではな
い。
【0039】有用であることが発見されたカルボン酸
は、脂肪酸(高分子量モノカルボン酸)、とくにオレイ
ン酸、リノール酸およびリノレイン酸などの不飽和脂肪
酸である。支持体銅箔から極薄銅箔を分離させる能力に
欠ける他の酸は、以下の実施例に示される。
【0040】本発明の複合銅箔では、絶縁基材に積層し
た後に極薄銅箔から支持体金属層を剥離できるように、
極薄銅箔からの支持体金属層の剥離強度(A)が、JI
S−C−6481に準拠して測定した場合、0.005
〜0.3kgf/cmであることが望ましく、実用上特に
0.005〜0.1kgf/cmであることが好ましい。
0.005kgf/cm未満では、剥離強度が弱すぎて製造
時や積層時、穴明け加工時に極薄銅箔のふくれや浮き上
がり等が生じて好ましくない。また、0.3kgf/cmを
超えると支持体剥離の際に米国特許第3,886,02
2号公報に記載のような特殊な処理が必要となる。
【0041】本発明の複合銅箔では、極薄銅箔からの支
持体金属層の剥離強度(A)は、ばらつきが少ないかま
たはほとんどない。したがって、剥離強度(A)は、個
々の実施例の複合銅箔でその全面に亘って、および全実
施例の複合銅箔全体を通じて均一である。
【0042】さらに支持体金属層を剥離した後は、極薄
銅箔表面には薄い有機系被膜が付着しているだけであ
り、この有機系皮膜は、希釈酸溶液を用いた酸洗いを行
うだけで容易に除去することができる。したがって、過
酷な酸洗いまたはソフトエッチング工程が不要である。
また、極薄銅箔上に付着した有機系被膜は、防錆効果も
有している。さらに、支持体金属層は剥離後に容易に再
利用できることから、製造上及び環境上の問題が生ずる
ことがない。
【0043】本発明の複合銅箔の製造方法では、支持体
金属層に有機系剥離層を形成し、この有機系剥離層の上
に極薄銅箔層を形成している。この際、有機系剥離層の
形成に先立ち、支持体金属層の表面の酸化被膜を除去
し、均一な剥離強度(A)を得られるようにすることが
好ましい。酸化皮膜の除去は、例えば、支持体を希釈酸
溶液、例えば希硫酸中で洗浄して行うことができる。有
機系剥離層は、浸漬法または塗布法、あるいは支持体上
に均一な層を形成するいかなる方法で形成してもよい。
例えば、浸漬法では、トリアゾール類などの有機化合物
からなる水溶液に支持体金属層を浸漬して有機系剥離層
を形成する。水溶液の濃度は0.01〜10g/L、特
に0.1〜10g/Lが好ましく、浸漬時間は5〜60
秒間が好ましい。濃度が高いことや浸漬時間が長いこと
で形成される剥離層の効果が薄れることはないが、経済
性や生産性の観点からは好ましくない。溶液から支持体
を取り出した後、過剰な付着物は水で洗浄して、非常に
薄い有機系剥離層のみが支持体表面に残るようにするこ
とが好ましい。洗浄後の剥離層の厚さは、通常30〜1
00Å、特に好ましくは30〜60Åであると考えられ
る。この有機系剥離層の厚さは、例えばSIM(走査型イオ
ン顕微鏡)またはTEM(透過型電子顕微鏡)により測定する
ことができる。本発明では、剥離層の厚さはこのような
値に限定されないが、これが薄すぎた場合には極薄銅箔
が支持体に接着されてしまうであろうし、厚すぎる場合
には銅を均一に電着することができなくなる。
【0044】極薄銅箔は、支持体金属上に設けられた有
機系剥離層上に電着される。銅を電着する方法として
は、例えばピロリン酸銅電着浴、酸性硫酸銅電着浴等を
用いる方法などを挙げることができる。どのようなタイ
プの電着浴を用いた方法でも適用可能であるが、目的に
応じて好ましいタイプの電着浴を選択できる。
【0045】例えば、望ましくないピンホール及び/ま
たは多孔化を避け、かつより均一な銅の電着をするに
は、実質的に酸を含まない電解質浴、例えばシアン化銅
浴やピロリン酸銅浴を用いて最初の電着を行うことが好
ましい。なお、環境、安全面からピロリン酸銅電着が推
奨される。また、二段銅電着工程を用いる場合には、ピ
ロリン酸銅浴で0.5〜1.0μmまで1次銅電着を行
い、その後、2次銅電着として硫酸銅電着浴で所望の極
薄銅箔厚さ、例えば12μmまで電着することが好まし
い。
【0046】ピロリン酸銅電着の条件は、特に限定され
ない。しかしながら、ピロリン酸銅電着浴中の銅の濃度
範囲は10〜50g/L、ピロリン酸カリウムの濃度範
囲は100〜700g/Lが好ましい。また、電解液の
pHは8〜12が好ましく、浴温は30〜60℃が好ま
しく、電流密度は1〜10A/dm2が好ましい。
【0047】一方、生産性、経済性の面からは、硫酸銅
浴を用いた電着が好ましく、硫酸胴浴は、最初にピロリ
ン酸銅浴から銅箔層を電着しなくても有効に用いること
ができる。酸性硫酸銅メッキの条件は、特に限定されな
い。しかしながら、硫酸銅メッキ浴中の銅の濃度範囲は
30〜100g/Lが好ましく、硫酸の濃度範囲は50
〜200g/Lが好ましい。また、電解液の浴温は30
〜80℃が好ましく、電流密度は10〜100A/dm
2が好ましい。
【0048】複合銅箔の極薄銅箔と、複合銅箔が積層さ
れる絶縁基材との接着を良くするために、従来公知の方
法により極薄銅箔表面に結合促進処理、例えば電着条件
を調節して箔の表面に導電性微粒子群を電着させる粗化
処理(コブ付処理)を施してもよい。粗化処理の例は、
例えば米国特許第3,674,656号公報に開示され
ている。加えて、極薄銅箔の表面には、極薄銅箔の酸化
を防止するために、防錆処理を施し得もよい。防錆処理
は、単独で行っても、粗化処理後に行ってもよい。防錆
処理は、一般的には、極薄銅箔の表面に亜鉛、クロム酸
亜鉛、ニッケル、スズ、コバルトおよびクロムから選択
される一種を電着することで行われる。このような方法
の例は、米国特許第3,625,844号公報に開示さ
れている。
【0049】このようにして製造された極薄銅箔、すな
わち支持体金属上に有機系剥離層を介して支持された極
薄銅箔を絶縁基材に加熱加圧下で積層することにより、
複合銅箔と絶縁基材とで形成された銅張り積層板が得ら
れる。
【0050】図2は、本発明に係る銅張り積層板の一態
様を示す模式的断面図である。図示されるように、銅張
り積層板5は、図1に示されるような複合銅箔1を、複
合銅箔1の極薄銅箔4が絶縁基板6に接触するように、
この基板6上に積層して製造される。
【0051】典型的には、積層温度は150℃以上、好
ましくは175〜200℃である。絶縁基材としては、
一般に電子機器用途として使用されている樹脂基材であ
れば特に限定されずに使用できる。例示すると、FR−
4基材(ガラス繊維強化エポキシ)、紙−フェノール基
材、紙−エポキシ基材などである。この銅張り積層板か
ら支持体金属層を引き剥がすと、極薄銅箔と絶縁基材と
で形成された銅張り積層板が得られる。
【0052】ここで、図2を参照して説明すると、複合
銅箔1を絶縁基板6に積層した後に支持体金属層2を極
薄銅箔4から分離できるように、極薄銅箔4からの支持
体金属2の剥離強度(A)(図2中、Aで示す)は、J
IS−C−6481に従って測定した場合、基材6から
の極薄銅箔4の剥離強度(B)(図2中、Bで示す)よ
りも小さい。
【0053】この際、極薄銅箔は剥離強度(B)をJI
S−C−6481に準じて直接測定するには薄くかつ弱
すぎるため、極薄銅箔に例えば合計厚さ18μmまで銅
を電着して、剥離強度(B)が測定される。
【0054】このような銅張り積層板は、プリント配線
基板の製造に好適に用いることができる。
【0055】例えば、本発明に係るプリント配線基板
は、銅張り積層板から支持体金属層を剥離して極薄銅箔
を露出させ、次いでこの極薄銅箔上に配線パターンを形
成して製造することができる。
【0056】図3は、本発明に係るプリント配線基板の
好ましい一態様を示す図である。図示されるように、本
態様のプリント配線基板7は、基板6と、基板6上に形
成されるプリント配線パターン8とからなる。
【0057】本態様のプリント配線基板7は、図2に示
される銅張り積層板7の極薄銅箔4を、支持体金属2の
剥離により露出させ、必要に応じて残存する剥離層3を
除去し、次いで露出した極薄銅箔4上に配線パターン8
を形成して製造される。また、このようなプリント配線
基板を用いて、容易に多層プリント配線基板を製造する
ことが可能である。
【0058】例えば、本発明に係る多層プリント配線基
板は、予め配線パターンが形成された内層板の少なくと
も片面に、上記複合銅箔を積層して銅張り積層板を形成
し、該銅張り積層板から前記支持体金属層の剥離により
前記極薄銅箔を露出させ、かつ該極薄銅箔上に配線パタ
ーンを形成し、多層化して製造することができる。
【0059】また、多層プリント配線基板は、複数の本
発明に係るプリント配線基板を積層することでも製造す
ることが可能である。
【0060】すなわち、多層プリント配線基板は、本発
明に係るプリント配線基板の少なくとも片面に、上述の
複合銅箔を積層して銅張り積層板を形成し、該銅張り積
層板から前記支持体金属層の剥離により前記極薄銅箔を
露出させ、かつ該極薄銅箔上に配線パターンを形成し、
多層化して製造することができる。
【0061】図4は、図5に示す多層プリント配線基板
を製造するために用いられる銅張り積層板の一態様を示
す模式的断面図である。図4に示すように、本態様の銅
張り積層板11は、予め配線パターンが形成された内層
板12の少なくとも片面に、複合銅箔1を積層して製造
される。
【0062】複合銅箔1は、支持体金属2と、該支持体
金属2上に形成された剥離層3および極薄銅箔4を有し
ている。内層板12は、基板6'と、この基板6'に形成
される配線パターン8'とを備えている。この銅張り積
層板11において、複合銅箔1の極薄銅箔4は、基板6
を介して内層板11の配線パターン8'と対面してい
る。
【0063】図5は、本発明に係る多層プリント配線基
板の一態様を示す模式的断面図であり、このプリント配
線基板は図4に示す銅張り積層板11から製造できる。
図4および図5を参照して説明すると、多層プリント配
線基板13は、銅張り積層板11の支持体金属1を剥離
し、必要に応じて残存する剥離層3を除去し、次いで露
出された極薄銅箔4上に配線パターン8を形成して製造
することができる。
【0064】図4に示される銅張り積層板11におい
て、内層板12は図3に示されるようなプリント配線基
板7であってもよい。このような場合には、図5に示さ
れる多層積層板13は、2つの本発明に係るプリント配
線基板を積層して形成したことになる。
【0065】
【発明の効果】本発明に係る複合銅箔によれば、支持体
金属層と極薄銅箔間に特定の有機化合物からなる有機系
剥離層を設けたことにより、支持体の剥離強度(A)が
均一で、かつ適度となり、取り扱い性および剥離性のよ
い極薄銅箔が得られる。
【0066】本発明に係る複合銅箔よれば、剥離層に金
属を使用していないため、支持体剥離後の極薄銅箔表面
には薄い有機系被膜が付着しているだけあり、プリント
配線基板を製造するに先立って極薄銅箔を簡単に酸洗す
るだけでよく、金属または金属酸化物を剥離層に用いた
場合のようなソフトエッチング工程等の工程が不要であ
る他、この有機系被膜は防錆効果も有している。また本
発明に係る複合銅箔では、剥離層に金属を用いていない
ため、剥離後の支持体を再利用することが可能であり、
廃液処理も容易で環境上の問題が生ずることはない。
【0067】本発明に係る複合銅箔の製造方法によれ
ば、特定の有機化合物を含む溶液に浸漬若しくは特定の
有機化合物を含む溶液を塗布するだけで均一な有機系剥
離層を非常に簡単に形成できる。
【0068】
【実施例】以下に、実施例に基づき本発明をさらに詳細
に説明する。
【0069】
【実施例1】支持体金属層として、厚さ35μmの電解
銅箔を用意した。このような電解銅箔は粗面(マット
面)および平滑(光沢)面を有している。その光沢面側
に、以下のようにして、有機系剥離層を形成し、次いで
1次銅電着、2次銅電着、粗化処理及び防錆処理を行っ
た。(A)剥離層形成 35μmの銅箔を、30℃のカルボキシベンゾトリアゾ
ール(CBTA)2g/L溶液に30秒間浸漬した後に
取り出し、脱イオン水中で水洗いしてCBTAの有機系
剥離層を形成した。
【0070】得られた有機系剥離層の厚さをSIM(走査
型イオン顕微鏡)で得られた像から測定したところ、6
0Åであった。(B)1次銅電着 形成された有機系剥離層の表面に、銅17g/L、ピロ
リン酸カリウム500g/Lを含む、pH8.5のピロ
リン酸銅電着浴を用いて、浴温50℃、電流密度3A/
dm2で陰極電解し、厚さ1μmの銅を析出させた。(C)2次銅電着 形成された極薄銅箔の表面を水洗し、銅80g/Lおよ
び硫酸150g/Lを含む硫酸銅電着浴を用いて、浴温
50℃、電流密度60A/dm2で陰極電解し、5μm
の銅を析出させ、全体で6μmの極薄銅箔層とした。(D)粗化処理 このように形成された極薄銅箔層の表面に従来公知の方
法により、粗化処理を施した。電流密度を上昇させて極
薄銅箔表面に導電性銅微粒子群を形成した。(E)防錆処理 粗化処理が施された極薄銅箔層の表面に従来公知の電着
方法により亜鉛クロメートの防錆処理を施し、複合銅箔
を得た。
【0071】このようにして得られた複合銅箔を市販の
0.1mmのFR−4プリプレグ4枚に積層し、175
℃、25kg/cm2の条件で60分加熱加圧により成型し
て銅張り積層板を得た。この銅張り積層板を用い、支持
体金属層として用いられた銅箔を極薄銅箔から引き剥が
すときの剥離強度(A)をJIS−C−6481に準拠
して測定したところ、0.015kgf/cmであった。ま
た、剥離強度(A)は試料の全面に亘って適度で均一で
あり、このため銅張り積層板から支持体銅箔を容易に引
き剥がすことができた。
【0072】
【実施例2】実施例1の工程(A)における剥離層形成
で、カルボキシベンゾトリアゾール(CBTA)に代え
て、N,N'ビス(ベンゾトリアゾリルメチル)ユリア(B
TD−U)2g/L溶液を用いて有機系剥離層を形成し
た以外は、実施例1とまったく同様の操作手順により、
複合銅箔を得た。
【0073】このようにして得られた複合銅箔を市販の
0.1mmのFR−4プリプレグ4枚に積層し、140
℃、25kg/cm2の条件で60分加熱、加圧により成型
して銅張り積層板を得た。この銅張り積層板を用い、支
持体金属層として用いられた銅箔を極薄銅箔から引き剥
がすときの剥離強度(A)をJIS−C−6481に準
拠して測定したところ、0.025kgf/cmであった。
また、剥離強度(A)は試料の全面に亘って適度で均一
であり、このため銅張り積層板から支持体銅箔を容易に
引き剥がすことができた。
【0074】
【実施例3】実施例1の工程(A)における剥離層形成
で、カルボキシベンゾトリアゾール(CBTA)に代え
て、ベンゾトリアゾール(BTA)2g/L溶液を用い
て有機被膜剥離層を形成した以外は、実施例1とまった
く同様の操作手順により、複合銅箔を得た。
【0075】このようにして得られた複合銅箔を市販の
0.1mmのFR−4プリプレグ4枚に積層し、140
℃、25kg/cm2の条件で60分加熱加圧させて成型し
て銅張り積層板を得た。この銅張り積層板を用い、支持
体金属層として用いられた銅箔を極薄銅箔から引き剥が
すときの剥離強度(A)をJIS−C−6481に準拠
して測定したところ、0.043kgf/cmであった。ま
た、剥離強度(A)は試料の全面に亘って適度で均一で
あり、このため銅張り積層板から支持体銅箔を容易に引
き剥がすことができた。さらにこの銅張り積層板を17
5℃で60分加熱した後、硬化させた。
【0076】
【実施例4】実施例1の工程(A)における剥離層形成
で、カルボキシベンゾトリアゾール(CBTA)に代え
てカルボキシベンゾトリアゾール2g/Lとベンゾトリ
アゾール(BTA)0.5g/Lの混合溶液を用いて有
機系剥離層を形成した以外は、実施例1とまったく同様
の操作手順により、複合銅箔を得た。
【0077】このようにして得られた複合銅箔を市販の
0.1mmのポリイミドプリプレグ2枚に216℃、25
kg/cm2の条件で270分加熱、加圧により成型して銅
張り積層板を得た。この銅張り積層板を用い、支持体金
属層として用いられた銅箔を極薄銅箔から引き剥がすと
きの剥離強度(A)をJIS−C−6481に準拠して
測定したところ、0.009kgf/cmであった。また、
剥離強度(A)は試料の全面に亘って適度で均一であ
り、このため銅張り積層板から支持体銅箔を容易に引き
剥がすことができた。
【0078】
【実施例5】所定の回路を形成した内層材(銅箔厚さ3
5ミクロン)の両面に市販の0.18mmのFR−4プリ
プレグを介して実施例1で作製した複合銅箔をプレスに
より積層した。このときのプレス条件は175℃、25
kg/cm2、60分であった。冷却後、支持体金属層とし
て用いられた銅箔を極薄銅箔から引き剥がすときの剥離
強度(A)をJIS−C−6481に準拠して測定した
ところ、0.015kgf/cmであり、銅張り積層板から
支持体銅箔を容易に引き剥がすことができ、かつ適度な
接着力であった。
【0079】
【実施例6】実施例1で作製した銅張り積層板を用いて
0.3mm径のドリル加工を行った後に、過マンガン酸カ
リウム溶液を用いた従来公知のデスミア処理を行ってエ
ポキシを除去し、次いでパネルメッキ(メッキ厚15μ
m)を行った。さらに、線幅/線間=50ミクロン/5
0ミクロンの回路形成を行い、プリント配線板を得た。
このときの回路形成性は良好であった。このプリント配
線板2枚を0.18mmのFR−4プリプレグを介し加熱
圧縮して積層し、4層の導体層を有する多層プリント配
線板を得たところ、問題はなかった。極薄銅箔は破損し
たりシワが生じることはなかった。したがって、実施例
5、6共に微少な50μm回路配線および間隔を有する
良好な多層プリント配線板が得られた。
【0080】
【実施例7】実施例1〜5で得られた銅張り積層板の極
薄銅箔に銅メッキを施し、18ミクロン厚にした。これ
を基材から引き剥がすときの剥離強度(B)をJIS−
C−6481に準拠して測定した。
【0081】極薄銅箔は、剥離強度(B)をJIS−C
−6481に準じて直接測定するには薄すぎるため、こ
のように極薄銅箔に厚さ18μmまで追加の電着が施さ
れた。
【0082】また、上記銅張り積層板を用いてエッチン
グ法による回路形成を行った。線幅/線間=50ミクロ
ン/50ミクロンとした。これらの得られた結果を表1
に示す。
【0083】
【表1】
【0084】上記結果は、電子機器用の銅張り積層板と
しての性能を十分に満足するものであった。また、微細
な回路形成に非常に優れていた。極薄銅箔の剥離強度
(B)は、従来の厚さの銅箔と匹敵し、極薄銅箔および
支持体金属層間で測定された剥離強度(A)よりも大き
いと結論付けることができる。さらに、これら積層体
は、50μmの配線幅および間隔において断裂および短
絡がない非常に優れた配線パターンを提供することがで
きる。
【0085】
【実施例8】支持体金属層として、厚さ35μmの電解
銅箔を用意した。その光沢面側に、以下のようにして、
有機系剥離層を形成し、次いで銅電着を行った。(A)剥離層形成 35μmの銅箔を、硫酸水溶液(150g/L)中で3
0分間洗浄し、次いで15分間蒸留水中で洗浄して残留
する酸を除去した。次いで、洗浄した銅箔を40℃のカ
ルボキシベンゾトリアゾール(CBTA)5g/L溶液
に30秒間浸漬した後に取り出し、脱イオン水中で水洗
いしてCBTAの有機系剥離層を形成した。(B)銅電着 形成された有機系剥離層上に、硫酸銅250g/Lおよ
び硫酸70g/Lを含む硫酸銅電着浴を用いて、浴温4
0℃、電流密度5 A/dm2で陰極電解し、3μmの
銅を析出させた。得られた複合銅箔を、加熱前および1
55℃に15分間加熱した後の両方で、支持体剥離能力
に付き以下の方法で評価した。評価方法 複合銅箔の極薄銅箔にスコッチテープを付着させた。次
いで、付着したスコッチテープを複合銅箔から引き剥が
し、銅支持体金属層から極薄銅箔がスコッチテープに着
いて分離したかどうか(剥離状態が許容可能かどうか)
を観察した。
【0086】得られた結果を表2に示す。
【0087】
【実施例9〜12および参考例1および2】各実施例9
〜12、参考例1および2において、有機層を表2に示
されるCBTA以外のチッ素含有化合物またはイオウ含
有化合物の水溶液(5g/L)で形成した以外は、実施
例8と同様にして複合銅箔を製造した。
【0088】得られた複合銅箔を、実施例8と同様にし
て評価した。
【0089】得られた結果を表2に示す。
【0090】
【比較例1〜3】各比較例1〜3において、有機層を表
2に示されるCBTA以外のチッ素含有化合物またはイ
オウ含有化合物の水溶液(5g/L)で形成した以外
は、実施例8と同様にして複合銅箔を製造した。
【0091】得られた複合銅箔を、実施例8と同様にし
て評価した。
【0092】得られた結果を表2に示す。
【0093】
【実施例13〜15】各実施例13〜15において、有
機層を表2に示されるカルボン酸の水溶液(5g/L)
で形成した以外は、実施例8と同様にして複合銅箔を製
造した。
【0094】得られた複合銅箔を、加熱前および180
℃に15分間加熱した後の両方で評価した以外は、実施
例8と同様にして評価した。
【0095】得られた結果を表2に示す。
【0096】
【比較例4および5】各比較例4〜5において、有機層
を表2に示されるカルボン酸の水溶液(5g/L)で形
成した以外は、実施例8と同様にして複合銅箔を製造し
た。
【0097】得られた複合銅箔の支持体分離能力を、製
造直後および180℃に15分間晒した後の両方で評価
した以外は、実施例8と同様にして評価した。
【0098】得られた結果を表2に示す。
【0099】
【表2】
【0100】
【実施例16】支持体金属層として、厚さ35μmの電
解銅箔を用意した。そのマット面側に、以下のようにし
て、有機系剥離層を形成し、次いで銅電着、粗化処理お
よび防錆処理を行った。(A)剥離層形成 35μmの銅箔を、硫酸水溶液(150g/L)中で3
0分間洗浄し、次いで15分間蒸留水中で洗浄して残留
する酸を除去した。次いで、洗浄した銅箔を30℃のカ
ルボキシベンゾトリアゾール(CBTA)2g/L溶液
に30秒間浸漬した後に取り出し、脱イオン水中で水洗
いしてCBTAの有機系剥離層を形成した。(B)銅電着 形成された有機系剥離層上に、硫酸銅250g/Lおよ
び硫酸70g/Lを含む硫酸銅電着浴を用いて、浴温4
0℃、電流密度5 A/dm2で陰極電解し、3μmの
銅を析出させた。(C)粗化処理 このように形成された極薄銅箔層の表面に従来公知の方
法により、粗化処理を施した。電流密度を上昇させて極
薄銅箔表面に導電性銅微粒子群を形成した。(D)防錆処理 粗化処理が施された極薄銅箔層の表面に従来公知の電着
方法により亜鉛クロメートの防錆処理を施し、複合銅箔
を得た。
【0101】このようにして得られた複合銅箔を市販の
0.1mmのFR−4プリプレグに積層し、175℃、2
5kg/cm2の条件で60分加熱加圧により成型して銅張
り積層板を得た。
【0102】この銅張り積層板を用い、支持体金属層と
して用いられた銅箔を極薄銅箔から引き剥がすときの剥
離強度(A)をJIS−C−6481に準拠して測定し
たところ、0.03kgf/cmであった。このため、銅張
り積層板から支持体の銅箔は容易に引き剥がすことがで
き、かつ適度で均一な接着力であった。
【0103】また、支持体金属層を引き剥がした後に、
銅張り積層板の極薄銅箔に銅メッキを施し、18ミクロ
ン厚にした。これを基材から引き剥がすときの剥離強度
(B)をJIS−C−6481に準拠して測定したとこ
ろ、1.6kgf/cmであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る複合銅箔の一態様を示す
模式的断面図である。
【図2】図2は、本発明に係る複合銅箔の一態様を示す
模式的断面図である。
【図3】図3は、本発明に係る複合銅箔の一態様を示す
模式的断面図である。
【図4】図4は、本発明に係る複合銅箔の一態様を示す
模式的断面図である。
【図5】図5は、本発明に係る複合銅箔の一態様を示す
模式的断面図である。
【符号の説明】
1・・複合銅箔 2・・支持体金属 3・・有機系剥離層 4・・極薄銅箔 5・・銅張り積層板 6,6'・・基板 7・・プリント配線基板 8,8'・・配線パターン 11・・銅張り積層板 13・・多層プリント配線基板
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C25D 3/38 102 C25D 3/38 102 // H05K 3/00 H05K 3/00 R (72)発明者 岩 切 健一郎 埼玉県上尾市原市1419−1 富士見寮 (72)発明者 杉 岡 晶 子 埼玉県与野市鈴谷4−9−24−212 (72)発明者 吉 岡 淳 志 埼玉県上尾市柏座3−1−48 パーク上尾 2−814

Claims (47)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体金属層と極薄銅箔との間に有機系
    剥離層を有することを特徴とするプリント配線基板形成
    用複合銅箔。
  2. 【請求項2】 前記有機系剥離層が、支持体金属層およ
    び極薄銅箔と化学結合可能であり、かつ前記極薄銅箔を
    前記支持体上に均一に電着し得る有機化合物から形成さ
    れており、かつ前記複合銅箔を前記極薄銅箔側から15
    0℃以上の温度で基材に積層した場合、該極薄銅箔から
    の前記支持体金属層の剥離強度(A)が、前記基材から
    の該極薄銅箔の剥離強度(B)よりも小さく、これによ
    って積層後の複合銅箔からの前記支持体金属層の剥離が
    可能であることを特徴とする請求項1記載のプリント配
    線基板形成用複合銅箔。
  3. 【請求項3】 前記剥離層が、チッ素含有化合物、イオ
    ウ含有化合物およびカルボン酸からなる群から選択され
    る化合物であることを特徴とする請求項1または2記載
    のプリント配線基板形成用複合銅箔。
  4. 【請求項4】 前記剥離層が、チッ素含有化合物である
    ことを特徴とする請求項3記載のプリント配線基板形成
    用複合銅箔。
  5. 【請求項5】 前記剥離層が、置換基を有するチッ素含
    有化合物であることを特徴とする請求項4記載のプリン
    ト配線基板形成用複合銅箔。
  6. 【請求項6】 前記置換基を有するチッ素含有化合物が
    置換基を有するトリアゾール化合物であることを特徴と
    する請求項5記載のプリント配線基板形成用複合銅箔。
  7. 【請求項7】 前記置換基を有するトリアゾール化合物
    が、カルボキシベンゾトリアゾール、N’,N’-ビス(ベ
    ンゾトリアゾリルメチル)ユリアおよび3-アミノ-1H-
    1,2,4-トリアゾールからなる群から選択されることを特
    徴とする請求項6記載のプリント配線基板形成用複合銅
    箔。
  8. 【請求項8】 前記剥離層が、イオウ含有化合物である
    ことを特徴とする請求項3記載のプリント配線基板形成
    用複合銅箔。
  9. 【請求項9】 前記イオウ含有化合物が、メルカプトベ
    ンゾチアゾール、チオシアヌル酸および2-ベンズイミダ
    ゾールチオールからなる群から選択されることを特徴と
    する請求項8記載のプリント配線基板形成用複合銅箔。
  10. 【請求項10】 前記剥離層が、カルボン酸であること
    を特徴とする請求項3記載のプリント配線基板形成用複
    合銅箔。
  11. 【請求項11】 前記カルボン酸が、モノカルボン酸で
    あることを特徴とする請求項10記載のプリント配線基
    板形成用複合銅箔。
  12. 【請求項12】 前記モノカルボン酸が、オレイン酸、
    リノール酸およびリノレイン酸からなる群から選択され
    ることを特徴とする請求項11記載のプリント配線基板
    形成用複合銅箔。
  13. 【請求項13】 前記剥離強度(A)が、0.005〜
    0.3kgf/cmの範囲内にあることを特徴とする請求項2
    〜12の何れか1項に記載のプリント配線基板形成用複
    合銅箔。
  14. 【請求項14】 前記支持体金属層が、銅または銅合金
    であることを特徴とする請求項1〜13の何れか1項に
    記載のプリント配線基板形成用複合銅箔。
  15. 【請求項15】 前記支持体金属層が、銅被覆アルミニ
    ウムであることを特徴とする請求項1〜13の何れか1
    項に記載のプリント配線基板形成用複合銅箔。
  16. 【請求項16】 前記極薄銅箔が、12μm以下の厚さ
    であることを特徴とする請求項1〜15の何れか1項に
    記載のプリント配線基板形成用複合銅箔。
  17. 【請求項17】 前記支持体金属層が、5mm以下の厚
    さであることを特徴とする請求項1〜16の何れか1項
    に記載のプリント配線基板形成用複合銅箔。
  18. 【請求項18】 前記支持体金属層が、18〜70μm
    の厚さであることを特徴とする請求項17記載のプリン
    ト配線基板形成用複合銅箔。
  19. 【請求項19】 前記極薄銅箔の表面が、前記剥離強度
    (B)を向上させるために、粗化処理されていることを
    特徴とする請求項2〜18の何れか1項に記載のプリン
    ト配線基板形成用複合銅箔。
  20. 【請求項20】 前記極薄銅箔の表面が、酸化を防止す
    るために、防錆処理されていることを特徴とする請求項
    1〜19の何れか1項に記載のプリント配線基板形成用
    複合銅箔。
  21. 【請求項21】 請求項1〜20の何れか1項に記載の
    プリント配線基板形成用複合銅箔が絶縁基材に積層され
    ていることを特徴とする銅張り積層板。
  22. 【請求項22】 前記銅張り積層板の複合銅箔から前記
    支持体金属層が剥離されていることを特徴とする請求項
    21記載の銅張り積層板。
  23. 【請求項23】 請求項22に記載の銅張り積層板の極
    薄銅箔上にに配線パターンが形成されたことを特徴とす
    るプリント配線板。
  24. 【請求項24】 予め配線パターンが形成された内層板
    の少なくとも片面に、請求項1〜20の何れか1項に記
    載の複合銅箔を積層して銅張り積層板を形成し、該銅張
    り積層板から前記支持体金属層を剥離して前記極薄銅箔
    を露出させ、かつ該極薄銅箔上に配線パターンを形成す
    ることにより多層化して製造されることを特徴とする多
    層プリント配線板。
  25. 【請求項25】 請求項23または24に記載のプリン
    ト配線板を複数積層して形成されることを特徴とする多
    層プリント配線板。
  26. 【請求項26】 前記支持体金属層に有機系剥離層を均
    一に形成する工程と、この有機系剥離層の上に極薄銅箔
    層を電着する工程とを含むことを特徴とするプリント配
    線基板形成用複合銅箔の製造方法。
  27. 【請求項27】前記有機系剥離層が、前記支持体金属層
    および極薄銅箔と化学結合可能で、前記極薄銅箔を前記
    支持体上に均一に電着できる有機化合物から形成されて
    おり、かつ前記複合銅箔を前記極薄銅箔側から150℃
    以上の温度で基材に積層した場合、該極薄銅箔からの前
    記支持体金属層の剥離強度(A)が、前記基材からの該
    極薄銅箔の剥離強度(B)よりも小いさく、これによっ
    て積層後の複合銅箔からの前記支持体金属層の剥離が可
    能であることを特徴とする請求項26記載のプリント配
    線板形成用複合銅箔の製造方法。
  28. 【請求項28】 前記有機系剥離層が、前記支持体金属
    層を前記有機化合物の水溶液に浸漬して、該支持体金属
    層に結合する該有機化合物の薄層を形成することで得ら
    れることを特徴とする請求項26または27記載のプリ
    ント配線基板形成用複合銅箔の製造方法。
  29. 【請求項29】 前記剥離層が、チッ素含有化合物、イ
    オウ含有化合物およびカルボン酸からなる群から選択さ
    れる化合物であることを特徴とする請求項26〜28の
    何れか1項に記載のプリント配線基板形成用複合銅箔の
    製造方法。
  30. 【請求項30】 前記剥離層が、チッ素含有化合物であ
    ることを特徴とする請求項29記載のプリント配線基板
    形成用複合銅箔の製造方法。
  31. 【請求項31】 前記剥離層が、置換基を有するチッ素
    含有化合物であることを特徴とする請求項30記載のプ
    リント配線基板形成用複合銅箔の製造方法。
  32. 【請求項32】 前記置換基を有するチッ素含有化合物
    が、置換基を有するトリアゾール化合物であることを特
    徴とする請求項31記載のプリント配線基板形成用複合
    銅箔の製造方法。
  33. 【請求項33】 前記置換基を有するトリアゾール化合
    物が、カルボキシベンゾトリアゾール、N’,N’-ビス
    (ベンゾトリアゾリルメチル)ユリアおよび3-アミノ-1
    H-1,2,4-トリアゾールからなる群から選択されること
    を特徴とする請求項32記載のプリント配線基板形成用
    複合銅箔の製造方法。
  34. 【請求項34】 前記剥離層が、イオウ含有化合物であ
    ることを特徴とする請求項29記載のプリント配線基板
    形成用複合銅箔の製造方法。。
  35. 【請求項35】 前記イオウ含有化合物が、メルカプト
    ベンゾチアゾール、チオシアヌル酸および2-ベンズイミ
    ダゾールチオールからなる群から選択されることを特徴
    とする請求項34記載のプリント配線基板形成用複合銅
    箔の製造方法。。
  36. 【請求項36】 前記剥離層が、カルボン酸であること
    を特徴とする請求項29記載のプリント配線基板形成用
    複合銅箔の製造方法。
  37. 【請求項37】 前記カルボン酸が、モノカルボン酸で
    あることを特徴とする請求項36記載のプリント配線基
    板形成用複合銅箔の製造方法。
  38. 【請求項38】 前記モノカルボン酸が、オレイン酸、
    リノール酸およびリノレイン酸からなる群から選択され
    ることを特徴とする請求項37記載のプリント配線基板
    形成用複合銅箔の製造方法。
  39. 【請求項39】 前記電着で実質的に酸を含まない電解
    液浴を用いることを特徴とする請求項29〜38の何れ
    か1項に記載のプリント配線基板形成用複合銅箔の製造
    方法。
  40. 【請求項40】 前記電解液浴がシアン化銅またはピロ
    リン酸銅を含むことを特徴とする請求項39に記載のプ
    リント配線基板形成用複合銅箔の製造方法。
  41. 【請求項41】 前記極薄銅箔の厚さが少なくとも0.
    5μmであることを特徴とする請求項29〜40に記載
    のプリント配線基板形成用複合銅箔の製造方法。
  42. 【請求項42】 前記電着でシアン化銅またはピロリン
    酸銅を含む一次電解液浴を用いて、前記支持体上に形成
    された有機系剥離層上に銅を電着させて第一層を形成
    し、次いで更に硫酸銅および硫酸を含む二時電解液浴を
    用いて、前記第一層上に銅を電着させて第二層を形成す
    ることにより極薄銅箔を形成することを特徴とする請求
    項40または41に記載のプリント配線基板形成用複合
    銅箔の製造方法。
  43. 【請求項43】 前記第一層が少なくとも0.5μmの
    厚さであり、前記一層および第二層の合計厚さが12μ
    m以下であることを特徴とする請求項42に記載のプリ
    ント配線基板形成用複合銅箔の製造方法。
  44. 【請求項44】 前記電着で硫酸銅および硫酸を含む電
    解液浴を用いることを特徴とする請求項29〜38の何
    れか1項に記載のプリント配線基板形成用複合銅箔の製
    造方法。
  45. 【請求項45】 前記極薄銅箔の表面を粗化処理する工
    程を更に含むことを特徴とする請求項26〜38の何れ
    か1項に記載のプリント配線基板形成用複合銅箔の製造
    方法。
  46. 【請求項46】 前記極薄銅箔の表面を防錆処理する工
    程を更に含むことを特徴とする請求項45の何れか1項
    に記載のプリント配線基板形成用複合銅箔の製造方法。
  47. 【請求項47】 前記防錆処理が、亜鉛、クロム酸亜
    鉛、ニッケル、スズ、コバルトおよびクロムからなる群
    から選択される少なくとも一種を電着させる工程を含む
    ことを特徴とする請求項46記載のプリント配線基板形
    成用複合銅箔の製造方法。
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