JP2755058B2 - 印刷配線板用金属箔とその製造法並びにこの金属箔を用いた配線板の製造法 - Google Patents

印刷配線板用金属箔とその製造法並びにこの金属箔を用いた配線板の製造法

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JP2755058B2 JP21781592A JP21781592A JP2755058B2 JP 2755058 B2 JP2755058 B2 JP 2755058B2 JP 21781592 A JP21781592 A JP 21781592A JP 21781592 A JP21781592 A JP 21781592A JP 2755058 B2 JP2755058 B2 JP 2755058B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印刷配線板に用いる金
属箔とその製造法並びにこの金属箔を用いた印刷配線板
の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷配線板は、電子機器の発達に伴い、
その性能にも高度なものが要求されるようになってきて
いる。例えば、配線密度については、電子部品に配線板
の表面でのみ接続を行ういわゆる表面実装部品が開発さ
れ、その電子部品の接続端子の間隔が小さいものになる
と、0.15mm以下となるものも使用され始めてお
り、この密度に合わせて回路導体を形成することが求め
られている。また、耐熱性については、はんだ付けに必
要とされる260℃に耐えることはもちろんのことであ
るが、自動車の制御に使用される等使用環境の過酷な場
合や、製品を運搬する場合に用いる船底の悪環境にも耐
えなければならない。
【0003】このようなプリント配線板の製造法として
は、銅箔を絶縁基材に貼り合わせた銅張り積層板を出発
材料とし、その銅箔の回路導体とならない箇所をエッチ
ング除去して回路を形成するサブトラクティブ法、絶縁
基材の表面に、必要な回路形状に無電解めっきを行なっ
て回路形成するアディティブ法、スルーホール内壁等の
回路導体の一部を無電解めっきによって形成する部分ア
ディティブ法等が一般的に知られている。
【0004】なかでも、サブトラクティブ法は古くから
行なわれており、配線密度の向上には、通常、銅張り積
層板の銅箔の厚さを薄くすることが行なわれている。こ
の理由は、銅箔の表面に必要とする回路形状にエッチン
グレジストを形成し、エッチング溶液でエッチングレジ
ストから露出した不要な銅箔の除去を行なうときに、必
要な回路部分の側面から銅が腐食されるいわゆるサイド
エッチと呼ばれる現象が起こり、銅箔が厚い程、サイド
エッチによって除去される側面の銅が多くなるので、微
細な回路を形成することが困難となるからである。
【0005】加えて、スルーホールを設けて、その内壁
を金属化して層の異なる回路間を接続するプリント配線
板においては、銅張り積層板に穴をあけ、穴内壁と銅箔
表面全体に無電解めっきを行ない、さらに穴内壁の金属
層の厚さを確保するために電気めっきを行なうことが通
常行なわれているので、銅箔の上にもめっき層が形成さ
れ、必然的に銅の厚さが厚くなる。
【0006】したがって、出発材料である銅張り積層板
の銅箔には薄いものが必要とされている。このように薄
い銅箔としては、銅を熱と圧力によって延ばした圧延銅
箔や、ステンレス等の金属の表面に電解めっきによって
銅を析出させた電解銅箔が使用され、通常は厚さが18
〜70μmのものが製造されている。また、近年、アル
ミニウム箔に電解めっきによって5μm程度の薄い銅箔
を形成した電解銅箔も知られている。
【0007】このように薄い銅箔は、銅箔と未硬化ない
しは半硬化のプリプレグを積層するときに、取り扱いが
困難であり、わずかの力で銅箔に折れが生じる。また、
銅箔を製造するときの取り扱いによってもこのような不
都合が起ることがある。そこで、薄い銅箔を全体として
十分な強度を有する板や箔にして複合層化しておき、樹
脂との接合の後、あるいは使用する直前に、支持体層を
除去する方法が開発されてきている。このような例とし
て、特開昭58−108785号に記載されているよう
に、2層の銅箔の間に銅とはエッチング条件の異なる金
属層を設けた3層の金属箔が提案されている。
【0008】また、耐熱性を改善するものとしては、特
公平3−54971号公報に、絶縁基材としてポリアミ
ック酸を、銅箔に直接塗布し、その後ポリイミド硬化さ
せることによりフレキシブル配線板用基板として用いる
ことが開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の技術
のうち、3層の金属箔を用いるものは、回路となる銅層
に絶縁基材を接合し、接合していない銅層を選択的に除
去し、さらに中間層を除去して銅張り積層板として使用
する。このときに使用される中間層を除去するための方
法としては、電解エッチングを行っているが、電解エッ
チングを行うには、特殊な装置設備が必要である。
【0010】また、化学エッチング液としては、エチレ
ンジアミン系のエンストリップNP(メルテックス社
製、商品名)、メテックSCB(マクダーミッド社製、
商品名)等の市販の溶液や、硝酸と過酸化水素の混合
物、クロム酸と硫酸の混酸を使用するのであるが、エン
ストリップNP(メルテックス社製、商品名)を使用し
た場合には、中間層の未溶解残渣であるスマットと呼ば
れる表面変質層が発生し、このスマットを除去するのが
大変困難である。また、中間層を除去する溶液に、メテ
ックSCB(マクダーミッド社製、商品名)等の市販の
溶液や、硝酸と過酸化水素の混合物、クロム酸と硫酸の
混酸を使用すると、回路となる銅層までも除去してしま
う場合があり、逆にその銅層を完全に残そうとすると、
中間層の一部が残る。このスマットが発生すると、銅箔
が不連続になり、中間層が残ると、接着性が低下すると
いう課題がある。
【0011】また、印刷配線板に配線密度と耐熱性の両
方を必要とする場合が多くなってきており、耐熱性の高
い樹脂を用いるために、硬化温度が非常に高くなるの
で、印刷配線板の製造過程においても、その高い硬化温
度に変質しない材料を必要とする。例えば、前述の3層
の金属箔と耐熱性の高いポリイミド樹脂とを用いた場合
を想定すると、製造課程において、耐熱性の高い樹脂を
硬化させるために加える熱に、前記の3層の金属箔につ
いても耐熱性が求められる。この耐熱性は、単に熱に耐
えて変形や収縮・膨張のような物理的変化が起らないこ
とを指すのみでなく、3層のうちの中間層が高い温度で
変質しないことや、支持体である銅層を除去することの
容易さまで確保しなければならない。ところが、従来開
発されてきた技術では、高い温度における中間層の変質
が避けられず、また複合層の除去の容易さを確保するこ
とが困難であるという課題がある。
【0012】本発明は、配線密度に優れ、かつ、その製
造過程においても耐熱性を確保できる金属とその製造
法、並びにこの金属箔を用い、かつ、簡便な印刷配線板
の製造法を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
の結果、その表面が樹脂との接着に適した粗さを有する
回路となる第1の銅層と、全体としての金属層として十
分な強度を有する第2の銅層と、第1の銅層と第2の銅
層の中間に設けられた厚さ0.04〜1.5μmのニッ
ケル−リン合金層とからなる金属箔を用いることが、前
述の課題を解決するために有用であるという知見を得た
結果、本発明を成したものである。
【0014】このような印刷配線板用金属箔のうち、全
体としての金属層として十分な強度を有する第2の銅層
の厚さが10〜150μmの厚さであることが好まし
く、10μm未満では、全体としての金属層として十分
な強度を得ることができず、150μmを超えると、こ
の銅層を除去するためのエッチングに時間がかかり能率
的でない。しかし、厚くすることで能率を無視できるな
らば、それを否定するものではないが、通常はこれ以上
の厚さを必要としない。
【0015】この印刷配線板用金属箔のうち、第1の銅
層は、1〜15μmの厚さであることが好ましい。μ
m未満では、形成した銅層にピンホールができ易く回路
導体としたときに欠陥の多いものとなり、また、15μ
mを超えると従来の技術のところで述べたように、サイ
ドエッチが大きくなり、配線密度を高くすることが困難
となる。
【0016】このような印刷配線板用金属箔は、金属層
として十分な強度を有する銅箔、すなわち、厚さ10〜
150μmの銅箔の少なくとも一方の表面を、その表面
が樹脂との接着に適した粗さとなるように粗化する工程
と、粗化された面に厚さ0.04〜1.5μmのニッケ
ル−リンの合金層を形成する工程と、さらにそのニッケ
ル−リン合金層の表面に銅層を形成することによって、
製造することができる。
【0017】この第1の銅層の少なくとも一方の面に
は、1ないし10μm程度の粗化を行なうことが好まし
い。この粗化面の形成は、従来から知られている方法が
使用でき、例えば、ソフトエッチング溶液に接触させる
方法や、電解めっきの特定の条件で行なう方法等があ
る。前記第2の銅層の表面の粗化は、粗化面を生じるよ
うに条件を調整した無電解めっきや、置換めっき、蒸着
等の方法によっても形成できる。また、サンドブラスト
を吹き付けたり、サンダーベルトによって機械的に研磨
することもできる。
【0018】このように粗化された面は、防錆皮膜を有
することが望ましく、長期保存安定性を確保できる。こ
のような防錆処理として、イミダゾール系の有機物によ
る皮膜を形成する方法や、クロメート処理、ジンケート
処理等がある。
【0019】このような印刷配線板用金属箔を用いる第
1の方法としては、以下の工程をこの順序に含む製造法
がある。 a)その表面が樹脂との接着に適した粗さを有する回路
となる第1の銅層と、その一方の面に設けた厚さ0.0
4〜1.5μmのニッケル−リン合金層と、そのニッケ
ル−リン合金層に接合され全体としての金属層として十
分な強度を有する第2の銅層からなる印刷配線板用金属
箔の第1の銅層の粗化された表面に、未硬化ないしは半
硬化したプリプレグを重ね、必要な場合に、さらに銅箔
を重ね、加熱・加圧して積層一体化する工程 b)前記第2の銅層のみをエッチング除去する工程 c)続いて、ニッケル−リン合金層のみをエッチング除
去する工程 d)前記第1の銅層、あるいは必要な場合には、前記銅
箔を回路導体として加工する工程
【0020】この発明に用いる未硬化ないしは半硬化し
たプリプレグとしては、ガラス布、ガラス単繊維、紙等
の強化基材に、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、フェノ
ール樹脂、あるいはこれらの混合物等と、それぞれの樹
脂の硬化剤を含浸させたもの、あるいは、加熱して半硬
化状(B−ステージ)にしたものが使用できる。この樹
脂としては、ふっ素樹脂のように熱可塑性の樹脂をも用
いることができ、この場合には、硬化剤を用いることな
く、樹脂の溶融、金属箔との融着、冷却という順序で同
様の工程を用いることによって行うことができる。
【0021】前記第2の銅層のみをエッチング除去する
方法としては、塩素イオンと、アンモニウムオンと、
銅イオンとを含む化学液(以下、アルカリエッチャント
という。)に接触することによって行うことができる。
ここでいう、接触とは、その液中に浸漬することやその
液を噴霧することを指している。
【0022】ニッケル−リン合金層のみをエッチング除
去する方法としては、硝酸と、過酸化水素と、カルボキ
シル基を含む有機酸と、ベンゾトリアゾールとを含む化
学液に接触することによって行うことができる。
【0023】前記第1の銅層、あるいは必要な場合に
は、前記銅箔を回路導体として加工する方法としては、
その銅層あるいは銅箔の表面にエッチングレジストを形
成し、不要の銅をエッチング除去することによって行
う。また、スルーホールによって2層以上の回路層を接
続する場合には、例えば、前記工程a又はbの後に、ス
ルーホールとなる穴をあけ、前記工程cの後に、少なく
とも穴内壁を金属化し、その後、前述のエッチングレジ
ストを形成し、不要の銅をエッチング除去することによ
って行うことができる。
【0024】また、このような印刷配線板用金属箔を用
いる別の方法としては、以下の工程をこの順序に含む製
造法も使用できる。 a)その表面が樹脂との接着に適した粗さを有する回路
となる第1の銅層と、その一方の面に設けた厚さ0.0
4〜1.5μmのニッケル−リン合金層と、そのニッケ
ル−リン合金層に接合され全体としての金属層として十
分な強度を有する第2の銅層からなる印刷配線板用金属
箔の第1の銅層の粗化された表面に、 未硬化の樹脂と
その硬化剤の混合物を塗布し、加熱して硬化する工程 b)前記第2の銅層のみをエッチング除去する工程 c)続いて、ニッケル−リン合金層のみをエッチング除
去する工程 d)前記第1の銅層を回路導体として加工する工程
【0025】この場合も、前の第1の方法と共通する工
程は、同じ方法を使用することができる。この発明で、
第1の銅層の粗化された表面に塗布する未硬化の樹脂と
その硬化剤の混合物としては、ポリイミド樹脂、ポリア
ミド樹脂、ポリアミド−イミド樹脂等の耐熱性の熱硬化
型樹脂と、その硬化剤を用いることができる。また、ふ
っ素樹脂のような耐熱性の高い熱可塑性樹脂を用い、前
述のプリプレグと同様に、樹脂の溶融、金属箔との融
着、冷却という順序で製造することもできる。
【0026】
【作用】本発明者らは、鋭意検討の結果、 (1)加熱・加圧により熱硬化性樹脂を含むプリプレグを
積層する工程、加熱により熱硬化性樹脂を硬化させる工
程、加熱・加圧により熱可塑性樹脂を溶融,融着して積
層する工程、あるいは加熱により熱可塑性樹脂を融着す
る工程において、従来知られている複合金属層の中間層
と銅層が合金化してしまい、通常市販されているエッチ
ング液によっては支持する銅箔のみならず、中間層まで
もエッチングされることがある。 (2)エッチング液によってはスマットと呼ばれるよごれ
が発生する。これは、ニッケルや銅の中の不純物がエッ
チングされずに表面に黒く残っていると考えられる。こ
のスマットが発生すると、次に銅層を回路加工するとき
にエッチングできず、回路は短絡してしまう。 (3)このスマットの発生しないエッチング液としては、
硝酸と、過酸化水素と、カルボキシル基を含む有機酸
と、ベンゾトリアゾールとを含む化学液が使用できる。
しかし、中間層の種類によっては、このエッチング液で
は中間層のみを選択的に溶解することができない。 ことを見出し、この合金化を抑制し、中間層のみを選択
的にエッチング除去するためには、中間層の金属とし
て、ニッケル−リンが適しているという知見を得た。し
かも、このニッケル−リン中間層は、厚さが0.04〜
1.5μmの範囲でのみ有効であることも見出した。ま
た、ニッケルのみを中間層として使用した場合、製造工
程で加わる熱処理により、アルカリエッチャントに溶解
するという課題に対して、ニッケル−リンを中間層に使
用することによって、耐熱性が向上する理由については
明らかではないが、おそらく、熱処理によって非晶質な
ニッケル−リンが結晶化するためではないかと考えられ
る。また、スマットの発生が抑制できる機構についても
明らかではないが、エッチャント中の硝酸や過酸化水素
の酸化作用によってニッケルや銅の中の不純物が溶解し
易くなるためと考えられる。
【0027】
【実施例】実施例1 第の銅層として、ステンレス板の表面に、硫酸銅めっ
き液を用いて、電解銅めっきを行なった。この結果、め
っき厚さ約30μm、析出銅の平均表面粗さが7μmで
あった。次に、中間層として、以下の組成のニッケル−
燐めっき液を用いて、1.5A/dm2、液温50℃、め
っき時間5分間の条件で、電解ニッケル−燐めっきを行
なった。この結果めっき厚さは、螢光X線膜厚計で測定
したところ、約0.2μmであった。 (組成) 硫酸ニッケル(NiSO4・6H2O)・・・・・300g/l 塩化ニッケル(NiCl2・6H2O)・・・・・・50g/l 硼酸(H3BO3)・・・・・・・・・・・・・・・40g/l 亜燐酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10g/l 次いで、第の銅層として、前述の析出したニッケル−
燐の上に、硫酸銅めっき液を用いて、電解銅めっきを行
なった。この結果、粒径がほぼ1〜2μmの粒状析出が
行なわれ、めっき厚さは約2μmであった。さらに、最
後に形成した銅層の表面に、電解処理によって亜鉛・ク
ロムの防食皮膜を形成した。次いで、この防食皮膜面
に、ラガス布−エポキシ樹脂プリプレグを重ね、加熱・
加圧して積層一体化した。次いで、最初に形成した銅層
を、アルカリエッチャントを用いて、ニッケル−燐の層
が露出するまで除去した。次に、露出したニッケル−燐
の層を、以下の組成のエッチング液を用いて、最後に形
成した銅層が露出するまで除去した。 (中間層のエッチング液の組成) 硝酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・200g/l 過酸化水素・・・・・・・・・・・・・・・・・10ml/l プロピオン酸・・・・・・・・・・・・・・・・100g/l ベンゾトリアゾール・・・・・・・・・・・・・・・5g/l
【0028】実施例2 第の銅層の厚さを120μmとした以外は、実施例1
と同様にして作成した。
【0029】実施例3 第の銅層の厚さを15μmとした以外は、実施例1と
同様にして作成した。
【0030】実施例4 中間層として、以下の組成の無電解ニッケル−リンめっ
き液を用いて、液温80℃で分間めっきを行った以外
は、実施例1と同様にして作成した。この中間層は、螢
光X線膜厚計で測定した結果、約1.0μmの厚さであ
った。 (組成) 塩化ニッケル(NiCl2・6H2O)・・・・・・30g/l 酢酸(CH3COOH)・・・・・・・・・・・・・10g/l 次亜燐酸ナトリウム(NaH2Po2・6H2O)・・10g/l 塩酸・・・・・・・・・・・・・上記組成と合わせてpHを5とする量
【0031】実施例5 中間層の厚さを0.04μmとした以外は、実施例1と
同様にして作成した。
【0032】比較例1 中間層に、以下の組成のニッケル−鉄めっきを行った以
外は、実施例1と同様にして作成した。 (組成) 硫酸ニッケル・・・・・・・・・・・・・・・・100g/l 塩化ニッケル・・・・・・・・・・・・・・・・100g/l 硼酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・55g/l 硫酸第一鉄・・・・・・・・・・・・・・・・・・58g/l pH:3.5
【0033】比較例2 中間層に、以下の組成のニッケルめっきを行った以外
は、実施例1と同様にして作成した。 (組成) 硫酸ニッケル(NiSO4・6H2O)・・・・・300
g/l 塩化ニッケル(NiCl2・6H2O)・・・・・・50
g/l 硼酸(H3BO3)・・・・・・・・・・・・・・・40
g/l
【0034】比較例3 中間層に、以下の組成のニッケル−スズめっきを行った
以外は、実施例1と同様にして作成した。 (組成) 塩化第一錫・・・・・・・・・・・・・・・・・・50
g/l 塩化ニッケル(NiCl2・6H2O)・・・・・300
g/l 弗化水素アンモニウム・・・・・・・・・・・・・65
g/l
【0035】比較例4 中間層に、以下の組成の鉛めっきを行った以外は、実施
例1と同様にして作成した。 (組成) 硼弗化鉛・・・・・・・・・・・・・・・・・・200
g/l 硼弗酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20
g/l 硼酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14
g/l
【0036】比較例5 中間層に、以下の組成の鉛−スズめっきを行った以外
は、実施例1と同様にして作成した。 (組成) 硼弗化第一錫・・・・・・・・・・・・・・・・130
g/l 硼弗化鉛・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50
g/l 硼弗酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・125
g/l 硼酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25
g/l ペプトン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
g/l
【0037】比較例6 中間層に、以下の組成のスズめっきを行った以外は、実
施例1と同様にして作成した。 (組成) 硫酸錫・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・73
g/l 硫酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50
g/l フェノールスルフォン酸・・・・・・・・・・・・40
g/l ゼラチン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
g/l β−ナフトール・・・・・・・・・・・・・・・・・1
g/l
【0038】比較例7 アルミキャリア付5μmの銅箔に、実施例1と同じプリ
プレグを同じ条件で加熱・加圧して積層一体化した積層
板を作成した。その後、アルミを除去し、電解めっきを
行って銅箔の厚さを35μmとした。
【0039】比較例8 実施例1におけるニッケル−燐の電解めっき皮膜に代え
て、硼素還元剤を含む無電解ニッケル−硼素めっき液で
あるブルーシューマーSB−55(日本カニゼン社製、
商品名)を使用して形成した以外は、実施例1と同様に
して試験片を作成した。
【0040】比較例9 実施例1におけるニッケル−燐層の厚さを、0.02μ
mとした以外は、実施例1と全て同じようにして試験片
を作成した。
【0041】(試験) (1)材料の調整 このようにして作成した積層板の表面に、得ようとする
回路導体の箇所のみを露出するようにめっきレジストを
形成し、レジストから露出した箇所に、前述と同様にし
て電解めっきにより銅層を厚さ30μmに形成した。そ
の後、はんだめっきを厚さ8μmに析出させ、めっきレ
ジストを剥離除去して、めっきレジストによって覆われ
ていた銅層を露出し、アルカリエッチング溶液でその露
出した銅層が除去できる程度にエッチングを行なった。
結果として、回路導体の形状に銅層が形成された。その
形状は、試験のためのパターンであって、幅10mm、長
さ100mmの長方形である。
【0042】(2)中間層の耐熱性試験 窒素雰囲気中で処理しないもの、200℃、300℃、
400℃、500℃、600℃のそれぞれの温度で、約
30分間熱処理し、その後、第2の銅層をアルカリエッ
チャントによってエッチング除去した。判定は、第2の
銅層のみが選択的にエッチングできているものを〇、中
間層の一部がエッチングされピンホール様になっている
ものをΔ、中間層も含めてエッチング除去されているも
のを×とした。
【0043】(3)選択エッチング性 第2の銅層をエッチング除去した後、中間層も実施例1
に示す組成の中間層のエッチング液で除去した後、銅箔
の表面を観察した。判定は、中間層のみが選択的にエッ
チングできているものを〇、選択的にエッチングはでき
るが非常に長時間がかかるものをΔ、エッチングできな
いものを×とした。
【0044】(4)めっき液の安定性 中間層を形成しためっき液を長時間放置し、分解や沈殿
等の発生を観察した。
【0045】(5)密着強度 第2の銅層をエッチング除去し、中間層も除去した後、
銅箔を35μmになるまでめっきし、その後、引き剥が
し試験を行った結果、通常の35μmの銅箔を貼り合わ
せた銅張り積層板の引っ張り強度が1.6〜1.8kgf/
cm2であるのに対して、約1.8kgf/cm2の引っ張り強度
が得られ、通常の材料と同等の性能であった。以上の試
験結果のうち(2)〜(4)の結果を表1に示す。
【0046】
【表1】 ┏━━━━━━┳━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ┃ ┃ 実 施 例 ┃ 比 較 例 ┃ ┃ ┣━┳━┳━┳━┳━╋━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┫ ┃ ┃1┃2┃3┃4┃5┃1┃2┃3┃4┃5┃6┃7┃8┃9┃ ┣━┳━━━━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━┫ ┃ ┃ なし ┃〇┃〇┃〇┃〇┃〇┃Δ┃〇┃〇┃×┃×┃〇┃−┃〇┃×┃ ┃ ┣━━━━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━┫ ┃中┃200℃┃〇┃〇┃〇┃〇┃┃Δ┃〇┃〇┃×┃×┃〇┃−┃〇┃×┃ ┃間┣━━━━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━┫ ┃層┃300℃┃〇┃〇┃〇┃〇┃┃Δ┃×┃×┃×┃×┃〇┃−┃〇┃×┃ ┃の┣━━━━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━┫ ┃耐┃400℃┃〇┃〇┃〇┃〇┃┃Δ┃×┃×┃×┃×┃×┃−┃×┃×┃ ┃熱┣━━━━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━┫ ┃性┃500℃┃〇┃〇┃〇┃〇┃−┃Δ┃−┃−┃−┃−┃−┃−┃−┃−┃ ┃ ┣━━━━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━┫ ┃ ┃600℃┃×┃×┃×┃〇┃×┃×┃−┃−┃−┃−┃−┃−┃−┃−┃ ┣━┻━━━━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━┫ ┃ 選 択 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃エッチング ┃〇┃〇┃〇┃〇┃〇┃〇┃〇┃×┃〇┃〇┃Δ┃〇┃〇┃〇┃ ┃ 性 能 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┣━━━━━━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━╋━┫ ┃めっき液の ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ 安定性 ┃〇┃〇┃〇┃〇┃〇┃×┃〇┃〇┃〇┃〇┃×┃〇┃〇┃〇┃ ┗━━━━━━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┛
【0047】実施例6 第の銅層として、ステンレス板の表面に、硫酸銅めっ
き液を用いて、電解銅めっきを行なった。この結果、め
っき厚さ約30μm、析出銅の平均表面粗さが7μmで
あった。次に、中間層として、以下の組成のニッケル−
燐めっき液を用いて、0.7A/dm2、液温50℃、め
っき時間8分間の条件で、電解ニッケル−燐めっきを行
なった。この結果めっき厚さは約1.0μmであった。 (組成) 硫酸ニッケル(NiSO4・6H2O)・・・・・300g/l 塩化ニッケル(NiCl2・6H2O)・・・・・・50g/l 硼酸(H3BO3)・・・・・・・・・・・・・・・40g/l 亜燐酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10g/l 次いで、第の銅層として、前述の析出したニッケル−
燐の上に、硫酸銅めっき液を用いて、電解銅めっきを行
なった。この結果、粒径がほぼ1〜2μmの粒状析出が
行なわれ、めっき厚さは約2μmであった。さらに、最
後に形成した銅層の表面に、電解処理によって亜鉛・ク
ロムの防食皮膜を形成した。このようにして作成した金
属箔を2枚用いて、第1の銅層の粗化された表面に半硬
化した熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂プリプレグE−
67(日立化成工業株式会社製、商品名)が接触するよ
うにしてプリプレグを挾むように重ね、170℃、30
kgf/cm2の条件で、加熱・加圧して積層一体化した。両
面の第の銅層のみをアルカリエッチング液であるAプ
ロセス用エッチング液(ソルテックス社製、商品名)
で、エッチング除去し、続いて、両面のニッケル−リン
合金層のみを、実施例1のエッチング液で、エッチング
除去し、穴をあけ、穴内壁と両面の第の銅層の表面
に、CC−41めっき液(日立化成工業株式会社製、商
品名)を用いて全面に、厚さ5μmの無電解めっきを行
い、さらにピロリン酸銅めっき浴による電解めっきを行
って、厚さ25μmの銅層を形成し、エッチングレジス
トを形成して、回路導体として加工した。
【0048】実施例7 実施例6の印刷配線板用金属箔の第の銅層の粗化され
た表面に、半硬化したエポキシ樹脂プリプレグE−67
(日立化成工業株式会社製、商品名)を重ね、さらにプ
リプレグの反対面に35μmの銅箔を重ね、170℃、
30kgf/cm2の条件で、加熱・加圧して積層一体化し
た。第の銅層のみをアルカリエッチング液であるAプ
ロセス用エッチング液(ソルテックス社製、商品名)
で、エッチング除去し、続いて、ニッケル−リン合金層
のみを、実施例1のエッチング液で、エッチング除去
し、穴をあけ、穴内壁と前記第の銅層、及び貼りあわ
せた銅箔の表面に、CC−41めっき液(日立化成工業
株式会社製、商品名)を用いて全面に、厚さ5μmの無
電解めっきを行い、さらにピロリン酸銅めっき浴による
電解めっきを行って、厚さ25μmの銅層を形成し、エ
ッチングレジストを形成して、回路導体として加工し
た。
【0049】実施例8 実施例6で作成した印刷配線板用金属箔を2枚用いて、
その第1の銅層の粗化された表面に、熱可塑性樹脂であ
るふっ素樹脂ポリテトラフルオロエチレンを含むプリプ
レグが接触するように重ねると共に、2枚の金属箔で挾
み、385℃、20kgf/cm2の条件で、加熱・加圧して
積層一体化した。第の銅層のみをエッチング除去し、
続いて、ニッケル−リン合金層のみをエッチング除去
し、穴をあけ、穴内壁と両面の第の銅層の表面に、C
C−41めっき液(日立化成工業株式会社製、商品名)
を用いて全面に、厚さ5μmの無電解めっきを行い、さ
らにピロリン酸銅めっき浴による電解めっきを行って、
厚さ25μmの銅層を形成し、エッチングレジストを形
成して、回路導体として加工した。
【0050】実施例9 第の銅層として、35μmの圧延銅箔を用い、過硫酸
アンモニウムを用いてソフトエッチングを行って表面を
粗化した。圧延銅箔の平均表面粗さは10μmであっ
た。次に、中間層として、以下の組成のニッケル−燐め
っき液を用いて、1.5A/dm2、液温50℃、めっき
時間10分間の条件で、電解ニッケル−燐めっきを行な
った。この結果めっき厚さは約0.5μmであった。 (組成) 硫酸ニッケル(NiSO4・6H2O)・・・・・300g/l 塩化ニッケル(NiCl2・6H2O)・・・・・・50g/l 硼酸(H3BO3)・・・・・・・・・・・・・・・40g/l 亜燐酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10g/l 次いで、第の銅層として、前述の析出したニッケル−
燐の上に、硫酸銅めっき液を用いて、電解銅めっきを行
なった。この結果、粒径がほぼ1〜2μmの粒状析出が
行なわれ、めっき厚さは約2μmであった。この後、酸
化剤によって銅箔の表面を酸化し酸化被膜の形成を行っ
た。酸化処理として、亜塩素酸塩の酸化剤のアルカリ水
溶液による処理を行った。さらに、酸化被膜にジメチル
アミンボランを還元剤として接触させ少なくともその一
部を金属銅に還元した。このようにして作成した2枚の
金属箔の第1の銅層の粗化された表面に、ポリアミック
酸のワニスを直接塗布し、400℃に加熱してポリイミ
ド硬化し、第の銅層のみをエッチング除去し、続い
て、実施例1で用いたニッケル−リン合金層のみをエッ
チング除去するエッチング液で除去し、穴をあけ、穴内
壁と両面の第の銅層の表面に、CC−41めっき液
(日立化成工業株式会社製、商品名)を用いて全面に、
厚さ5μmの無電解めっきを行い、さらにピロリン酸銅
めっき浴による電解めっきを行って、厚さ25μmの銅
層を形成し、エッチングレジストを形成して、回路導体
として加工した。
【0051】実施例10 実施例9で作成した金属箔の第1の銅層の粗化された表
面に、熱可塑性樹脂であるふっ素樹脂ポリテトラフルオ
ロエチレンシートフィルムを重ねると共に、2枚の金属
箔で挾み、385℃、20kgf/cm2の条件で、加熱して
積層し、第の銅層のみをエッチング除去し、続いて、
実施例1で用いたニッケル−リン合金層のみをエッチン
グ除去するエッチング液で除去し、エッチングレジスト
を形成して、回路導体として加工した。
【0052】以上のようにして作成した配線板は、いず
れも配線密度が、回路幅0.15mmまで作成でき、しか
も、引き剥がし強度がいずれも約1.8kgf/cm2であっ
た。
【0053】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によっ
て、配線密度に優れ、耐熱性に優れ、製造工程における
耐熱性にも優れた印刷配線板用金属箔と、そのような金
属箔の製造法、並びに、この金属箔を用いて簡便に効率
よく印刷配線板を製造する方法を提供することができる
とともに、耐熱性が要求されない絶縁基板についてもこ
の金属箔を用いて簡便に効率よく印刷配線板を製造する
方法を提供することができるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木田 明成 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化 成工業株式会社 下館研究所内 (72)発明者 畠山 修一 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化 成工業株式会社 下館研究所内 (72)発明者 中祖 昭士 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化 成工業株式会社 下館研究所内 (72)発明者 野村 宏 茨城県下館市大字五所宮1150番地 日立 化成工業株式会社 五所宮工場内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05K 1/09 C23F 17/00 H05K 3/00 H05K 3/38

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】その表面が樹脂との接着に適した粗さを有
    する回路となる第1の銅層と、全体としての金属層とし
    て十分な強度を有する第2の銅層と、第1の銅層と第2
    の銅層の中間に設けられた厚さ0.04〜1.5μmの
    ニッケル−リン合金層とからなることを特徴とする印刷
    配線板用金属箔。
  2. 【請求項2】その表面が樹脂との接着に適した粗さを有
    する回路となる第1の銅層と、全体としての金属層とし
    て十分な強度を有する第2の銅層と、第1の銅層と第2
    の銅層の中間に設けられた厚さ0.04〜1.5μmの
    ニッケル−リン合金層とからなる印刷配線板用金属箔の
    うち、全体としての金属層として十分な強度を有する第
    2の銅層の厚さが10〜150μmの厚さであることを
    特徴とする請求項1に記載の印刷配線板用金属箔。
  3. 【請求項3】その表面が樹脂との接着に適した粗さを有
    する回路となる第1の銅層と、全体としての金属層とし
    て十分な強度を有する第2の銅層と、第1の銅層と第2
    の銅層の中間に設けられた厚さ0.04〜1.5μmの
    ニッケル−リン合金層とからなる印刷配線板用金属箔の
    うち、第1の銅層の厚さが1〜15μmの厚さであるこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷配線板用金
    属箔。
  4. 【請求項4】その表面が樹脂との接着に適した粗さを有
    する回路となる第1の銅層と、全体としての金属層とし
    て十分な強度を有する第2の銅層と、第1の銅層と第2
    の銅層の中間に設けられた厚さ0.04〜1.5μmの
    ニッケル−リン合金層とからなる印刷配線板用金属箔
    の、露出した第1の銅層および/または第2の銅層の面
    に、防錆被膜を設けたことを特徴とする請求項1〜3の
    うちいずれかに記載の印刷配線板用金属箔。
  5. 【請求項5】金属層として十分な強度を有する銅箔の少
    なくとも一方の表面を、その表面が樹脂との接着に適し
    た粗さとなるように粗化する工程と、粗化された面に厚
    さ0.04〜1.5μmのニッケル−リンの合金層を形
    成する工程と、さらにそのニッケル−リン合金層の表面
    に銅層を形成することを特徴とする印刷配線板用金属箔
    の製造法。
  6. 【請求項6】金属層として十分な強度を有する銅箔の少
    なくとも一方の表面を、その表面が樹脂との接着に適し
    た粗さとなるように、ソフトエッチング剤で処理する工
    程と、その処理面に厚さ0.04〜1.5μmのニッケ
    ル−リンの合金層を形成する工程と、さらにそのニッケ
    ル−リン合金層の表面に銅層を形成することを特徴とす
    る印刷配線板用金属箔の製造法。
  7. 【請求項7】以下の工程をこの順序に含むことを特徴と
    する印刷配線板の製造法。 a)その表面が樹脂との接着に適した粗さを有する回路
    となる第1の銅層と、その一方の面に設けた厚さ0.0
    4〜1.5μmのニッケル−リン合金層と、そのニッケ
    ル−リン合金層に接合され全体としての金属層として十
    分な強度を有する第2の銅層からなる印刷配線板用金属
    箔の第1の銅層の粗化された表面に、未硬化ないしは半
    硬化した熱硬化性樹脂を含むプリプレグを重ね、必要な
    場合に、さらに銅箔を重ね、加熱・加圧して積層一体化
    する工程 b)前記第2の銅層のみをエッチング除去する工程 c)続いて、ニッケル−リン合金層のみをエッチング除
    去する工程 d)前記第1の銅層、あるいは必要な場合には、前記銅
    箔を回路導体として加工する工程
  8. 【請求項8】以下の工程をこの順序に含むことを特徴と
    する印刷配線板の製造法。 a)その表面が樹脂との接着に適した粗さを有する回路
    となる第1の銅層と、その一方の面に設けた厚さ0.0
    4〜1.5μmのニッケル−リン合金層と、そのニッケ
    ル−リン合金層に接合され全体としての金属層として十
    分な強度を有する第2の銅層からなる印刷配線板用金属
    箔の第1の銅層の粗化された表面に、熱可塑性樹脂を含
    むプリプレグを重ね、必要な場合に、さらに銅箔を重
    ね、加熱・加圧して積層一体化する工程 b)前記第2の銅層のみをエッチング除去する工程 c)続いて、ニッケル−リン合金層のみをエッチング除
    去する工程 d)前記第1の銅層、あるいは必要な場合には、前記銅
    箔を回路導体として加工する工程
  9. 【請求項9】以下の工程をこの順序に含むことを特徴と
    する印刷配線板の製造法。 a)その表面が樹脂との接着に適した粗さを有する回路
    となる第1の銅層と、その一方の面に設けた厚さ0.0
    4〜1.5μmのニッケル−リン合金層と、そのニッケ
    ル−リン合金層に接合され全体としての金属層として十
    分な強度を有する第2の銅層からなる印刷配線板用金属
    箔の第1の銅層の粗化された表面に、熱硬化性の未硬化
    の樹脂とその硬化剤の混合物を塗布し、加熱して硬化す
    る工程 b)前記第2の銅層のみをエッチング除去する工程 c)続いて、ニッケル−リン合金層のみをエッチング除
    去する工程 d)前記第1の銅層を回路導体として加工する工程
  10. 【請求項10】以下の工程をこの順序に含むことを特徴
    とする印刷配線板の製造法。 a)その表面が樹脂との接着に適した粗さを有する回路
    となる第1の銅層と、その一方の面に設けた厚さ0.0
    4〜1.5μmのニッケル−リン合金層と、そのニッケ
    ル−リン合金層に接合され全体としての金属層として十
    分な強度を有する第2の銅層からなる印刷配線板用金属
    箔の第1の銅層の粗化された表面に、熱可塑性樹脂シー
    トを重ね、加熱して積層する工程 b)前記第2の銅層のみをエッチング除去する工程 c)続いて、ニッケル−リン合金層のみをエッチング除
    去する工程 d)前記第1の銅層を回路導体として加工する工程
  11. 【請求項11】その表面が樹脂との接着に適した粗さを
    有する回路となる第1の銅層と、その一方の面に設けた
    厚さ0.04〜1.5μmのニッケル−リン合金層と、
    そのニッケル−リン合金層に接合され全体としての金属
    層として十分な強度を有する第2の銅層からなる印刷配
    線板用金属箔のうち、第の銅層のみをエッチング除去
    するエッチング液が、塩素イオンと、アンモニウムイオ
    ンと、銅イオンとを含むことを特徴とする請求項〜1
    0のうちいずれかに記載の印刷配線板の製造法。
  12. 【請求項12】その表面が樹脂との接着に適した粗さを
    有する回路となる第1の銅層と、その一方の面に設けた
    厚さ0.04〜1.5μmのニッケル−リン合金層と、
    そのニッケル−リン合金層に接合され全体としての金属
    層として十分な強度を有する第2の銅層からなる印刷配
    線板用金属箔のうち、ニッケル−リン合金層のみをエッ
    チング除去するエッチング液が、硝酸と、過酸化水素
    と、カルボキシル基を含む有機酸と、ベンゾトリアゾー
    ルとを含むことを特徴とする請求項〜11のうちいず
    れかに記載の印刷配線板の製造法。
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