JPH11316454A - 位相シフトマスクの製造方法、及び位相シフトマスクブランクの製造方法 - Google Patents

位相シフトマスクの製造方法、及び位相シフトマスクブランクの製造方法

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JPH11316454A
JPH11316454A JP11060925A JP6092599A JPH11316454A JP H11316454 A JPH11316454 A JP H11316454A JP 11060925 A JP11060925 A JP 11060925A JP 6092599 A JP6092599 A JP 6092599A JP H11316454 A JPH11316454 A JP H11316454A
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Kimihiro Okada
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐酸性、耐光性、導電性、屈折率(膜厚)、
透過率、位相シフト量及びエッチング選択性などの膜特
性に優れた光半透過部を有するハーフトーン型位相シフ
トマスクの製造方法及び位相シフトマスクブランクスの
製造方法を提供する。 【解決手段】 位相シフトマスクブランクの製造方法に
おいて、透明基板を窒素を含む混合ガス雰囲気中に置
き、金属とシリコンとの混合ターゲットをDCスパッタ
リングして、透明基板1上に、窒素、金属及びシリコン
を主たる構成要素とする物質からなる光半透過薄膜3a
を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マスクを透過する露光
光間に位相差を与えることにより、転写パターンの解像
度を向上できるようにした位相シフトマスク、その素材
としての位相シフトマスクブランク及びその製造方法に
関し、特に、ハーフトーン型の位相シフトマスク、位相
シフトマスクブランク及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、フォトリソグラフィーに要求され
る二つの重要な特性である高解像度化と焦点深度の確保
は相反する関係にあり、露光装置のレンズの高NA化、
短波長化だけでは実用解像度を向上できないことが明ら
かにされた(月刊Semiconductor World 1990.12、応用
物理第60巻第11月号(1991)等)。
【0003】このような状況下、次世代のフォトリソグ
ラフィー技術として位相シフトリソグラフィーが注目を
集めている。位相シフトリソグラフィーは、光学系には
変更を加えず、マスクだけの変更で光リソグラフィーの
解像度を向上させる方法であり、フォトマスクを透過す
る露光光間に位相差を与えることにより透過光相互の干
渉を利用して解像度を飛躍的に向上できるようにしたも
のである。
【0004】位相シフトマスクは、光強度情報と位相情
報とを併有するマスクであり、レベンソン(Levenson)
型、補助パターン型、自己整合型(エッジ強調型)など
の各種タイプが知られている。これらの位相シフトマス
クは、光強度情報しか有しない従来のフォトマスクに比
べ、構成が複雑で製造にも高度の技術を要する。
【0005】この位相シフトマスクの一つとして、いわ
ゆるハーフトーン型位相シフトマスクと称される位相シ
フトマスクが近年開発されている。
【0006】このハーフトーン型の位相シフトマスク
は、光半透過部が、露光光を実質的に遮断する遮光機能
と、光の位相をシフト(通常は反転)させる位相シフト
機能との二つの機能を兼ね備えることになるので、遮光
膜パターンと位相シフト膜パターンを別々に形成する必
要がなく、構成が単純で製造も容易であるという特徴を
有している。
【0007】ハーフトーン型の位相シフトマスクは、図
1に示すように、透明基板1上に形成するマスクパター
ン(薄膜パターン)を、実質的に露光に寄与する強度の
光を透過させる光透過部(透明基板露出部)2と、実質
的に露光に寄与しない強度の光を透過させる光半透過部
(遮光部兼位相シフタ部)3とで構成し(同図
(a))、かつ、この光半透過部を透過する光の位相を
シフトさせて、光半透過部を透過した光の位相が光透過
部を透過した光の位相に対して実質的に反転した関係に
なるようにすることによって(同図(b))、光半透過
部と光透過部との境界部近傍を通過し回折現象によって
互いに相手の領域に回り込んだ光が互いに打ち消しあう
ようにし、境界部における光強度をほぼゼロとし境界部
のコントラストすなわち解像度を向上させるものである
(同図(c))。
【0008】ところで上述したハーフトーン型の位相シ
フトマスクにおける光半透過部は、光透過率及び位相シ
フト量の双方について、要求される最適な値を有してい
る必要がある。
【0009】そして、この要求される最適な値を単層の
光半透過部で実現しうる位相シフトマスクに関し本願出
願人は先に出願を行っている(特開平6−332152
号公報)。
【0010】この位相シフトマスクは、光半透過部を、
モリブデンなどの金属、シリコン、及び酸素を主たる構
成要素とする物質からなる薄膜で構成したものである。
この物質は、モリブデンシリサイド、具体的には、酸化
されたモリブデン及びシリコン(MoSiO系材料と略
す)、あるいは、酸化窒化されたモリブデン及びシリコ
ン(MoSiON系材料と略す)である。
【0011】これによれば、酸素含有量、又は酸素と窒
素の含有量を選定することにより透過率を制御すること
ができ、また、薄膜の厚さで位相シフト量を制御でき
る。また、光半透過部をこのような物質で構成すること
により、一種類の材料からなる単層の膜で光半透過部を
構成することができ、異なる材料からなる多層膜で構成
する場合と比較して、成膜工程が簡略化できるととも
に、単一のエッチング媒質を用いることができるので、
製造工程を単純化できる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のハーフトーン型位相シフトマスク及びその製造
方法には、次に示すような問題がある。
【0013】すなわち、位相シフトマスクの光半透過部
の構成要素である酸化モリブデンシリサイド膜あるいは
酸化窒化モリブデンシリサイド膜は、マスク製造工程に
おける洗浄及びマスク使用時の洗浄等の前処理又は洗浄
液として使用される硫酸等の酸に弱く、特に、光半透過
部の透過率及び位相差の値をKrFエキシマレーザー光
(248nm)用に設定した場合、消衰係数(K)を小
さくする必要があり、この手段として酸化度又は酸化窒
化度を十分に上げなくてはならないが、耐酸性が著しく
低下してしまい、設定した透過率、位相差にずれが生じ
てしまうという問題があった。
【0014】また、位相シフトマスクブランクの成膜時
においては、酸化度又は酸化窒化度を上げていくに従い
ターゲット表面上(特に非エロージョン領域)に酸化物
が堆積し放電が不安定となることから、透過率及び膜厚
の制御性が悪化し、ブランクに欠陥等が生じ易いという
問題もあった。
【0015】さらに、膜組成と、耐酸性、耐光性、導電
性、屈折率(膜厚)、透過率及びエッチング選択性など
の膜特性との関係が解明されていなかったため、光透過
率及び位相シフト量の双方について要求される最適な値
をブランクの段階で有していても、製造プロセス等を考
慮に入れた最適の膜特性ではないため、製造プロセス等
を通した場合に設定値とのずれを生じ、最適の位相シフ
トマスクを得られないという問題があった。
【0016】本発明は上述した問題点にかんがみてなさ
れたものであり、耐酸性、耐光性、導電性、屈折率(膜
厚)、透過率、位相シフト量及びエッチング選択性など
の膜特性に優れた光半透過部を有する位相シフトマスク
及び位相シフトマスクブランクの提供を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の位相シフトマスクは、微細パターンを露光す
るためのマスクであって、透明基板上に形成するマスク
パターンを、実質的に露光に寄与する強度の光を透過さ
せる光透過部と、実質的に露光に寄与しない強度の光を
透過させる光半透過部とで構成し、かつ、この光半透過
部を透過した光の位相をシフトさせて、該光半透過部を
透過した光の位相と前記光透過部を透過した光の位相と
を異ならしめることにより、前記光半透過部と光透過部
との境界部近郊を通過した光が互いに打ち消しあうよう
にして境界部のコントラストを向上させる位相シフトマ
スクであって、前記光半透過部を、窒素、金属及びシリ
コンを主たる構成要素とする物質からなる薄膜で構成す
るとともに、該薄膜を構成する物質の構成要素たるシリ
コンの含有率を34〜60原子%とした構成としてあ
る。
【0018】また、本発明の位相シフトマスクは、微細
パターンを露光するためのマスクであって、透明基板上
に形成するマスクパターンを、実質的に露光に寄与する
強度の光を透過させる光透過部と、実質的に露光に寄与
しない強度の光を透過させる光半透過部とで構成し、か
つ、この光半透過部を透過した光の位相をシフトさせ
て、該光半透過部を透過した光の位相と前記光透過部を
透過した光の位相とを異ならしめることにより、前記光
半透過部と光透過部との境界部近郊を通過した光が互い
に打ち消しあうようにして境界部のコントラストを向上
させる位相シフトマスクであって、前記光半透過部を、
窒素、金属及びシリコンを主たる構成要素とする物質か
らなる薄膜で構成するとともに、前記金属はモリブデン
又はチタンからなり、かつ、該薄膜を構成する物質の構
成要素たるシリコンの含有率を30〜60原子%とした
構成としてある。
【0019】さらに、本発明の位相シフトマスクは、微
細パターンを露光するためのマスクであって、透明基板
上に形成するマスクパターンを、実質的に露光に寄与す
る強度の光を透過させる光透過部と、実質的に露光に寄
与しない強度の光を透過させる光半透過部とで構成し、
かつ、この光半透過部を透過した光の位相をシフトさせ
て、該光半透過部を透過した光の位相と前記光透過部を
透過した光の位相とを異ならしめることにより、前記光
半透過部と光透過部との境界部近郊を通過した光が互い
に打ち消しあうようにして境界部のコントラストを向上
させる位相シフトマスクであって、前記光半透過部を、
窒素、金属及びシリコンを主たる構成要素とする物質か
らなる薄膜で構成するとともに、前記金属はモリブデン
又はチタンからなり、該薄膜を形成した基板のシート抵
抗を1kΩ/□〜1.5MΩ/□とした構成としてあ
る。
【0020】さらに、本発明の位相シフトマスクは、上
記本発明の位相シフトマスクにおいて、前記薄膜を構成
する物質の構成要素たる金属及びシリコンの原子%の比
率が、金属:シリコン=1:1.5〜6.0である構成
としてある。
【0021】また、本発明の位相シフトマスクは、微細
パターンを露光するためのマスクであって、透明基板上
に形成するマスクパターンを、実質的に露光に寄与する
強度の光を透過させる光透過部と、実質的に露光に寄与
しない強度の光を透過させる光半透過部とで構成し、か
つ、この光半透過部を透過した光の位相をシフトさせ
て、該光半透過部を透過した光の位相と前記光透過部を
透過した光の位相とを異ならしめることにより、前記光
半透過部と光透過部との境界部近郊を通過した光が互い
に打ち消しあうようにして境界部のコントラストを向上
させる位相シフトマスクであって、前記光半透過部を、
窒素、金属及びシリコンを主たる構成要素とする物質か
らなる薄膜で構成するとともに、前記金属はモリブデン
又はチタンからなり、かつ、該薄膜を構成する物質の構
成要素たる窒素の含有率を30〜60原子%とした構成
としてある。
【0022】さらに、本発明の位相シフトマスクは、上
記本発明の位相シフトマスクにおいて、前記薄膜を構成
する物質の構成要素たるシリコンの含有率を30〜60
原子%とし、前記薄膜を構成する物質の構成要素たる窒
素の含有率を30〜60原子%とし、かつ、窒素の含有
率をシリコンの含有率より高くした構成としてある。
【0023】また、本発明の位相シフトマスクブランク
は、上記本発明の位相シフトマスクの素材として用いら
れる位相シフトマスクブランクであって、透明基板上
に、窒素、金属及びシリコンを主たる構成要素とする物
質からなる薄膜を形成した構成としてある。
【0024】
【作用】本発明の位相シフトマスクは、光半透過部を窒
素、金属及びシリコンを主たる構成要素とする物質から
なる薄膜で構成するとともに、この薄膜中の各構成要素
の含有率(原子%)や比率を特定することで、耐酸性、
耐光性、導電性、屈折率(膜厚)、透過率及びエッチン
グ選択性などの膜特性に優れた光半透過部を有し、光学
特性(光透過率及び位相シフト量など)を高精度に満た
すとともに、欠陥も少ない。
【0025】本発明の位相シフトマスクブランクは、製
造プロセス等を考慮に入れた最適の膜特性を有している
ので、光学特性を高精度に満たすとともに、欠陥の少な
い光半透過部を有する位相シフトマスクを高歩留まりで
容易かつ安価に製造できる。さらに、本発明では、特定
組成のターゲットを用いることで、上記膜特性に優れた
光半透過部を有する位相シフトマスククブランクを、安
定的に、欠陥なく製造できる。
【0026】以下、本発明を詳細に説明する。
【0027】本発明では、ハーフトーン型位相シフトマ
スクにおける光半透過部を、金属、シリコン、窒素を主
たる構成要素とする物質からなる薄膜で構成してある。
このように酸素を含まない薄膜で光半透過部を構成する
ことで、酸素を含む場合に比べ、耐酸性が向上し、放電
が安定化するが、これだけでは十分とは言えない。
【0028】ここで、金属としては、モリブデン、タン
タル、タングステン、チタン、クロムなどが挙げられる
が、膜特性等を考慮するとモリブデン又はチタンが好ま
しい。
【0029】光半透過部を構成する物質の結合状態は複
雑であり一概に言えない。これは、例えば、モリブデン
及びシリコンの窒化物では、SiN、MoSiN、Mo
Nなどが複雑に関係しており、単純な化学式で表記する
のは適当でないからである。また、成分の比率について
も深さ方向に成分比率が異なる等のため複雑であり一概
に言えない。
【0030】光半透過部を構成する金属、シリコン、窒
素を主たる構成要素とする物質としては、具体的には、
例えば、窒化されたモリブデン及びシリコン(MoSi
N系材料と略す)、窒化されたタンタル及びシリコン
(TaSiN系材料と略す)、窒化されたタングステン
及びシリコン(WSiN系材料と略す)、窒化されたチ
タン及びシリコン(TiSiN系材料と略す)、窒化さ
れたクロム及びシリコン(CrSiN系材料と略す)な
どが挙げられる。なお、これらの物質は、光半透過部と
しての機能を損なわない範囲で、これらの物質の化合物
あるいはこれらの物質との混合物として、炭素、水素、
フッ素、ヘリウムなどを微量又は適量含んでもよい。
【0031】本発明では、例えば、モリブデンシリサイ
ドの窒化物、タンタルシリサイドの窒化物、タングステ
ンシリサイドの窒化物、チタンシリサイドの窒化物、あ
るいは、これらの物質の一種以上と窒化ケイ素及び/又
は金属窒化物との混合物などの物質も、光半透過部を構
成する物質として含む。
【0032】また、本発明では、例えば、 窒化モリブ
デンシリサイド(MoSiN)、窒化タンタルシリサイ
ド(TaSiN)、窒化タングステンシリサイド(WS
iN)、窒化チタンシリサイド(TiSiN)等の従来
一般的に表記されている物質をも、光半透過部を構成す
る物質として含む。
【0033】光半透過部は、露光光を実質的に遮断する
遮光機能と、光の位相をシフトさせる位相シフト機能と
の二つの機能を兼ね備える。
【0034】これらの機能の値は、マスク使用時の露光
光源及びその波長に応じて異なるため、使用する露光光
源及びその波長に対応して、その値を設計、選択する必
要がある。露光光源及びその波長としては、例えば、水
銀ランプのi線(波長λ=365nm)、水銀ランプの
g線(波長λ=436nm)、KrFエキシマレーザー
(波長λ=248nm)、ArFエキシマレーザー(波
長λ=193nm)などが挙げられる。
【0035】光半透過部の位相シフト量は、光半透過部
を構成する膜の膜組成(窒素含有率(原子%)、シリコ
ン含有率(原子%)、金属含有率(原子%))に応じて
定まる屈折率(減衰係数を含む)、及び膜厚を調整する
ことで制御する。
【0036】位相シフト量をφ、露光光の波長をλ、光
半透過部の屈折率をnとすると、光半透過部の膜厚dは
次の(1)式で決定できる。
【0037】 d=(φ/360)×[λ/(n−1)] (1)
【0038】(1)式における位相シフト量φは、18
0°であることが解像度向上の観点から最も望ましい
が、実用的には160°〜200°程度であってもよ
い。
【0039】光半透過部の露光光に対する光透過率(遮
光性能)は、半導体素子等のパターン形成の際に用いる
レジストの感度にもよるが、一般的には2〜20%程度
が好ましい。この範囲内においては、光透過率は、透過
率が高い方が位相効果が高いので、高い方が好ましい。
ただし、ライン&スペースの場合は透過率が低い方が好
ましく、また、ホール系のパターンの場合は透過率が高
い方が好ましい。
【0040】光半透過部の光透過率は、光半透過部を構
成する膜中の窒素含有率(原子%)、シリコン含有率
(原子%)、金属含有率(原子%)を主として調整する
ことで制御できる。
【0041】本発明では、光半透過部を構成する窒素、
金属及びシリコンを主たる構成要素とする物質からなる
薄膜中の各構成要素の含有率(原子%)や比率を特定し
たことを特徴とする。
【0042】これは、単層の膜で光透過率及び位相シフ
ト量φの双方について最適な値を同時に満足させること
が光半透過部に要求される絶対的条件であるが、これだ
けでは十分とは言えず、製造プロセス等を考慮に入れて
光半透過部を構成する薄膜の組成を決定する必要がある
からである。
【0043】具体的には、例えば、マスク製造工程にお
ける洗浄及びマスク使用時の洗浄等の前処理又は洗浄液
として使用される硫酸等の酸に強く、酸洗浄により設定
した透過率及び位相差にずれが生じないような膜組成と
する必要がある。
【0044】また、成膜時の安定性やマスク加工時のチ
ャージアップ防止のために、導電性に優れた膜組成とす
る必要がある。詳しくは、位相シフトマスクブランクの
成膜時においては、ターゲット表面上(特に非エロージ
ョン領域)に化合物(酸化物)が堆積し放電が不安定と
なることから、透過率及び膜厚の制御性が悪化し、ブラ
ンクに欠陥等が生じ易い。また、マスクブランクの導電
性が悪いと、マスク加工時のチャージアップにより、描
画不能又は描画精度が低下したり、マスクに欠陥等が生
じ易い。
【0045】さらに、屈折率が比較的高く、位相を反転
させるための膜厚を薄くできるような膜組成とする必要
がある。これは、膜厚を薄くすることで、生産性が向上
することはもちろん、マスクパターンの段差が小さくな
ることから機械的な摩擦等による洗浄(スクラブ洗浄
等)時のパターン破壊を減少できるからである。
【0046】また、石英基板等とのエッチング選択性が
良くなるような膜組成とする必要がある。これは、石英
基板等のエッチング量を最小限にとどめ、位相シフト量
φの変動を回避するためである。
【0047】本発明では、上記の各観点から、光半透過
部を構成する薄膜中の各構成要素の含有率(原子%)や
比率を特定する。この際、光半透過部の表面から一定深
さの領域(表面層)における膜組成が、洗浄性や導電性
などに影響を与えるため重要である。
【0048】本発明では、光半透過部を構成する窒素、
金属及びシリコンを主たる構成要素とする物質からなる
薄膜中のシリコンの含有率を30〜60原子%とする。
【0049】シリコンの含有率は、主として透過率に影
響を与える。シリコンの含有率が30原子%未満である
と高透過率が得られにくくなり、60原子%を越えると
石英基板等とのエッチング選択性が低下する。この観点
から、シリコンの含有率は、40〜50原子%とするこ
とがより好ましい。
【0050】本発明では、光半透過部を構成する窒素、
金属及びシリコンを主たる構成要素とする物質からなる
薄膜中の金属及びシリコンの原子%の比率が、金属:シ
リコン=1:1.5〜6.0とすることが好ましい。
【0051】金属及びシリコンの比率は、主として耐酸
性、耐光性に影響を与える。金属及びシリコンの比率が
1.8未満であると耐酸性が悪くなり、6.0を越える
と抵抗が高くなる。この観点から、金属及びシリコンの
比率は、金属:シリコン=1:2.0〜5.0とするこ
とがより好ましい。
【0052】本発明では、光半透過部を構成する窒素、
金属及びシリコンを主たる構成要素とする物質からなる
薄膜中の窒素の含有率を30〜60原子%とすることが
好ましい。
【0053】窒素の含有率は、シリコンと同様に主とし
て透過率及びエッチング特性に影響を与える。窒素の含
有率が30原子%未満であると高透過率が得られにくく
なり、60原子%を越えるとエッチングレートが極端に
速くなるためCDコントロールが難しくなる。
【0054】本発明では、光半透過部を構成する窒素、
金属及びシリコンを主たる構成要素とする物質からなる
薄膜中の各構成要素の含有率(原子%)や比率を特定す
ることで、薄膜の導電性や薄膜を形成した基板(ブラン
ク)のシート抵抗を1kΩ/□〜1.5MΩ/□程度と
することが好ましい。
【0055】導電性(シート抵抗)は、主として成膜時
のターゲット放電安定性やマスク加工時のチャージアッ
プ防止性能に影響を与える。シート抵抗は、1.5MΩ
/□以下であることが好ましく、特に、成膜時の放電安
定性を得るためには1MΩ/□以下であることが好まし
く、マスク加工時のチャージアップを防止するためには
0.5MΩ/□以下であることが好ましい。
【0056】なお、成膜時の放電安定性を確保しつつ上
記組成の薄膜を得るためには、70〜95mol%のシ
リコンと、金属とを含んだターゲットを、窒素を含む雰
囲気中でスパッタリングすることにより、窒素、金属及
びシリコンとを含む位相シフト層を形成して、位相シフ
トマスクブランクを製造することが好ましい。
【0057】これは、ターゲット中のシリコン含有量が
95mol%より多いと、DCスパッタリングにおいて
は、ターゲット表面上(エロージョン部)に電圧をかけ
にくくなる(電気が通りにくくなる)ため、放電が不安
定となり、また70mol%より少ないと、高光透過率
の光半透過部を構成する膜が得られないからである。
【0058】なお、成膜時の放電安定性は膜質にも影響
し、放電安定性に優れると良好な膜質の光半透過部が得
られる。
【0059】本発明には、図2に示すように、透明基板
1上に、上記特定組成を有する光半透過膜3aを形成し
た位相シフトマスクブランクが含まれる。
【0060】上述した位相シフトマスク及びその製造方
法において、透明基板は、使用する露光波長に対して透
明な基板であれば特に制限されない。透明基板として
は、例えば、石英基板、蛍石、その他各種ガラス基板
(例えば、ソーダライムガラス、アルミノシリケートガ
ラス、アルミノボロシリケートガラス等)などが挙げら
れる。
【0061】また、パターン形成処理(パターンニン
グ、マスク加工処理)は、一連の周知のリソグラフィー
(フォト、電子線)工程(レジスト塗布、露光、現像、
エッチング、レジスト剥離、洗浄など)によって行うこ
とができ、特に制限されない。
【0062】
【実施例】以下、実施例にもとづき本発明をさらに詳細
に説明する。
【0063】実施例1 ブランクの製造 透明基板の表面に窒化されたモリブデン及びシリコン
(MoSiN系材料)の薄膜からなる光半透過膜を形成
してKrFエキシマレーザー(波長248nm)用の位
相シフトマスクブランクを得た。
【0064】具体的には、モリブデン(Mo)とシリコ
ン(Si:ケイ素)との混合ターゲット(Mo:Si=
20:80mol%)を用い、アルゴン(Ar)と窒素
(N 2)との混合ガス雰囲気(Ar:10%、N2:90
%、圧力:1.5×10-3Torr)で、反応性スパッ
タリングにより、透明基板上に窒化されたモリブデン及
びシリコン(MoSiN)の薄膜(膜厚931オングス
トローム)を形成した。
【0065】図3に上記で得られた光半透過膜のESC
A分析結果を示す。
【0066】図3より光半透過膜の膜組成(全体の平均
値)は、Moが12.5原子%、Siが40.2原子
%、Nが47.3原子%であった。ESCA分析結果で
は、光半透過膜の石英基板側と、表面側でOが検出され
ている。光半透過膜の表面側は成膜後に酸化されたもの
であり、基板側はSiO2のOが界面で検出されたもの
である。このように酸化された場合、この酸化された部
分における窒素の含有率が、好ましい範囲である30〜
60原子%より低下することになる。本発明で特徴づけ
ている各組成の値は膜方向における表面側と基板側を除
く膜の主要部分で考えているものである。なお、例え
ば、光半透過膜のうちでOを含まない主要部分の厚さが
全体の約87.5%を占めるのに対し、Oを含む石英基
板側の厚さは全体の約8.0%以下、Oを含む表面側の
厚さは全体の約4.5%以下である。参考のため、図4
に酸化窒化されたモリブデン及びシリコン(MoSiO
N)からなる光半透過膜のESCA分析結果を示す。
【0067】本発明では、窒化されたモリブデン及びシ
リコン(MoSiN)の薄膜を作製しようとすると、上
記のように光半透過膜の石英基板側と表面側にOが含ま
れる場合があり(必ず含まれるとは限らない)、例え
ば、Oを含まない主要部分のMoSiN膜とOを含む表
面側の膜とが何らかの相互作用を発揮する場合がないと
は言えない。その意味では、本発明でいう窒化されたモ
リブデン及びシリコン(MoSiN)の薄膜には、この
ような表面近傍でOを含む態様も一態様として含まれ
る。
【0068】なお、上記ESCA分析結果では、光半透
過膜の主要部分では、Oはほとんど検出されなかった
が、実質的に膜特性に影響のない程度の量のOが含まれ
ていてもよい。具体的には、5原子%以下程度の量のO
2が光半透過膜中に含まれていてもよい。
【0069】図5に膜組成(全体の平均値)及び膜特性
(波長248)nmにおける透過率、膜厚、屈折率)を
示す。また、図6に、上記で得られた位相シフトマスク
ブランクの光透過率の波長依存性を示すグラフを示す。
【0070】得られた位相シフトマスクブランクの波長
248nmにおける光透過率は5%、波長365nmに
おける光透過率は19%、波長488nmにおける光透
過率は40%であった。また、この位相シフトマスクブ
ランクの位相シフト量(位相角)φは181°、屈折率
は2.34であった。なお、光透過率は分光光度計(日
立(株)社製:モデル340)を用いて測定し、位相角
は位相差測定機(レーザーテック(株)社製:MPM−
248)を用いて測定した。
【0071】比較例1 ブランクの製造 透明基板の表面に酸化窒化されたモリブデン及びシリコ
ン(MoSiON)の薄膜からなる光半透過膜を形成し
てKrFエキシマレーザー(波長248nm)用の位相
シフトマスクブランクを得た。
【0072】具体的には、モリブデン(Mo)とシリコ
ン(Si:ケイ素)との混合ターゲット(Mo:Si=
33:67mol%)を用い、アルゴン(Ar)と亜酸
化窒素(N2O)との混合ガス雰囲気(Ar:84%、
2O:16%、圧力:1.5×10-3Torr)で、
反応性スパッタリングにより、透明基板上に酸化窒化さ
れたモリブデン及びシリコン(MoSiON)の薄膜
(膜厚1378オングストローム)を形成した。
【0073】図5に膜組成(全体の平均値)及び膜特性
(波長248)nmにおける透過率、膜厚、屈折率)を
示す。得られた位相シフトマスクブランクの波長248
nmにおける光透過率は2%、位相シフト量(位相角)
φは180°、屈折率は1.90であった。
【0074】上記実施例1、比較例1及び図5から明ら
かなように、窒化されたモリブデン及びシリコン(Mo
SiN)からなる薄膜にすることにより、酸化窒化され
たモリブデン及びシリコン(MoSiON)からなる薄
膜よりも、屈折率が大きいので、位相差を180°にす
るための膜厚を小さくすることができる。
【0075】次に、膜組成及び膜組成比を変化させたと
きの耐酸性、耐光性、導電性について調べた。
【0076】実施例2 ブランクの製造 透明基板の表面に窒化されたモリブデン及びシリコン
(MoSiN系材料)の薄膜からなる光半透過膜を形成
してKrFエキシマレーザー(波長248nm)用の位
相シフトマスクブランクを得た。
【0077】具体的には、モリブデン(Mo)とシリコ
ン(Si:ケイ素)との混合ターゲット(Mo:Si=
30:70mol%)を用い、アルゴン(Ar)と窒素
(N 2)との混合ガス雰囲気(Ar:10%、N2:90
%、圧力:1.5×10-3Torr)で、反応性スパッ
タリングにより、透明基板上に窒化されたモリブデン及
びシリコン(MoSiN)の薄膜(膜厚855オングス
トローム)を形成した。
【0078】得られた位相シフトマスクブランクの光透
過率(波長248nmにおける)は2%であり、位相シ
フト量(位相角)φはほぼ180°であった。なお、光
透過率は分光光度計(日立(株)社製:モデル340)
を用いて測定し、位相角は位相差測定機(レーザーテッ
ク(株)社製:MPM−248)を用いて測定した。
【0079】図7に膜組成(全体の平均値)(組成比含
む)及び膜特性(透過率、膜厚、屈折率、耐酸性、導電
性)を示す。なお、耐酸性に関しては、120℃の熱濃
硫酸(H2SO4)に2時間浸漬して変化が認められなか
ったものを「○」、変化が小さく許容範囲内のものを
「△」、変化が大きく許容範囲外のものを「×」とし
た。
【0080】マスク加工 上記位相シフトマスクブランクの窒化されたモリブデン
及びシリコン(MoSiN)からなる薄膜上に、レジス
ト膜を形成し、パターン露光、現像によりレジストパタ
ーンを形成した。次いで、エッチング(CF4+O2ガス
によるドライエッチング)により、窒化されたモリブデ
ン及びシリコンからなる薄膜の露出部分を除去し、窒化
されたモリブデン及びシリコンからなる薄膜のパターン
(ホール、ドット等)を得た。レジスト剥離後、100
℃の98%硫酸(H2SO4)に15分間浸漬して硫酸洗
浄し、純水等でリンスして、KrFエキシマレーザー用
の位相シフトマスクを得た。
【0081】実施例3 モリブデンとシリコンとの比率を変えた混合ターゲット
(Mo:Si=20:80mol%)を用い、透明基板
上に窒化されたモリブデン及びシリコン(MoSiN)
の薄膜(膜厚925オングストローム)を形成したこと
以外は、実施例2と同様にして位相シフトマスクブラン
ク及び位相シフトマスクを得た。
【0082】図7に膜組成及び膜特性を示す。
【0083】実施例4 モリブデンとシリコンとの比率を変えた混合ターゲット
(Mo:Si=10:90mol%)を用い、透明基板
上に窒化されたモリブデン及びシリコン(MoSiN)
の薄膜(膜厚969オングストローム)を形成したこと
以外は、実施例2と同様にして位相シフトマスクブラン
ク及び位相シフトマスクを得た。
【0084】図7に膜組成及び膜特性を示す。
【0085】比較例2 ブランクの製造 透明基板の表面に酸化窒化されたモリブデン及びシリコ
ン(MoSiON)の薄膜からなる光半透過膜を形成し
てKrFエキシマレーザー(波長248nm)用の位相
シフトマスクブランクを得た。
【0086】具体的には、モリブデン(Mo)とシリコ
ン(Si:ケイ素)との混合ターゲット(Mo:Si=
33:67mol%)を用い、アルゴン(Ar)と亜酸
化窒素(N2O)との混合ガス雰囲気(Ar:76%、
2O:24%、圧力:1.5×10-3Torr)で、
反応性スパッタリングにより、透明基板上に酸化窒化さ
れたモリブデン及びシリコン(MoSiON)の薄膜
(膜厚1278オングストローム)を形成したこと以外
は、実施例2と同様にして位相シフトマスクブランク及
び位相シフトマスクを得た。
【0087】図7に膜組成及び膜特性を示す。
【0088】実施例5〜7 ブランクの製造 透明基板の表面に窒化されたモリブデン及びシリコン
(MoSiN)の薄膜からなる光半透過膜を形成してi
線(波長365nm)用の位相シフトマスクブランクを
得た。
【0089】具体的には、モリブデン(Mo)とシリコ
ン(Si:ケイ素)との混合ターゲット(Mo:Si=
20:80mol%)を用い、アルゴン(Ar)と窒素
(N 2)との混合ガス雰囲気(Ar:62〜52%、
2:38〜48%、圧力:1.2〜1.7×10-3
orr)で、反応性スパッタリングにより、透明基板上
に窒化されたモリブデン及びシリコン(MoSiN)の
薄膜(膜厚1106〜1177オングストローム)を形
成したこと以外は、実施例2と同様にして位相シフトマ
スクブランク及び位相シフトマスクを得た。
【0090】図8に膜組成及び膜特性を示す。なお、光
透過率は分光光度計(日立(株)社製:モデル340)
を用いて測定し、位相角は位相差測定機(レーザーテッ
ク(株)社製:MPM−100)を用いて測定した。
【0091】比較例3〜5 ブランクの製造 透明基板の表面に酸化窒化されたモリブデン及びシリコ
ン(MoSiON)の薄膜からなる光半透過膜を形成し
てi線(波長365nm)用の位相シフトマスクブラン
クを得た。
【0092】具体的には、モリブデン(Mo)とシリコ
ン(Si:ケイ素)との混合ターゲット(Mo:Si=
33:67mol%)を用い、アルゴン(Ar)と亜酸
化窒素(N2O)との混合ガス雰囲気[(Ar:86
%、N2O:14%、圧力:1.5×10-6Torr)
(比較例3)、(Ar:85%、N2O:15%、圧
力:1.5×10-6Torr)(比較例4)、(Ar:
83%、N2O:17%、圧力:1.5×10-6Tor
r)(比較例5)]で、反応性スパッタリングにより、
透明基板上に酸化窒化されたモリブデン及びシリコン
(MoSiON)の薄膜を形成したこと以外は、実施例
5〜7と同様にして位相シフトマスクブランク及び位相
シフトマスクを得た。
【0093】図8に膜特性を示す。
【0094】評価
【0095】膜組成と膜特性 図7からわかるように、膜中のSiが少なくなると透過
率は悪化し、耐酸性も低下する傾向にある。逆に、膜中
のSiが多くなると透過率及び耐酸性は向上する傾向に
あることがわかる。このことから、膜中のSi含有率
(原子%)は、30%以上であることが好ましく、耐酸
性を考慮すると40%以上であることが好ましい。ま
た、膜中のSiが多すぎると、抵抗値が高くなる傾向に
あることがわかる。このことから、膜中のSi含有率
(原子%)は、60%以下であることが好ましい。
【0096】また、図7及び図8からわかるように、膜
中の組成を調整することで、屈折率及び膜厚を制御でき
ることがわかる。
【0097】なお、屈折率が比較的高く、位相を反転さ
せるための膜厚を極めて薄くできることから、生産性が
向上することはもちろん、マスクのパターン段差が小さ
くなることから、機械的な擦り等による洗浄時のパター
ン破壊が減少し、また、エッチング速度を非常に速くで
きることから、石英基板等とのエッチング選択性がよい
ことがわかった。
【0098】導電性 さらに、図7及び図8からわかるように、膜中の組成を
調整することで、導電性(シート抵抗)を制御できるこ
とがわかる。
【0099】シート抵抗は、1.5MΩ/□以下である
ことが好ましく、特に、成膜時の放電安定性を得るため
には1MΩ/□以下であることが好ましく、マスク加工
時のチャージアップを防止するためには0.5MΩ/□
以下であることが好ましい。
【0100】図7及び図8からわかるように、比較例2
の場合においては、膜自体の導電性が悪いため、成膜中
にMoSiターゲットの非エロージョン部に酸化窒化物
が堆積されていき、これに伴い放電が不安定となる。し
たがって、透過率及び膜厚の制御性が悪く、膜に欠陥等
が生じることがあった。
【0101】これに対して、実施例2〜7の場合におい
ては、膜自体の導電性が良いため、成膜中に放電が不安
定になるとことがなく、したがって、透過率及び膜厚の
制御性がよく、さらに、膜に欠陥等が生じることもなか
った。また、位相シフトパターンの導電性が良いため、
マスク使用時にパターンが静電気により破壊することも
ない。
【0102】なお、ターゲット中のシリコン含有量が9
5mol%より多いと、DCスパッタにおいては、ター
ゲット表面上(エロージョン部)に電圧をかけにくくな
る(電気が通りにくくなる)ため、放電が不安定となっ
た。
【0103】耐酸性 本発明の窒化されたモリブデン及びシリコン(MoSi
N)のブランクと、比較例の酸化窒化されたモリブデン
及びシリコン(MoSiON)のブランクを、100℃
の96%硫酸(H2SO4)に浸漬し、耐酸性を調べた。
【0104】その結果を図9に示す。図9は、これらの
ブランクの硫酸への浸漬時間に対する膜の光透過率(波
長248nmにおける)、位相シフト量(波長365n
mにおける)の変化を示すものである。
【0105】図9からわかるように、100℃の硫酸に
120分間浸漬した場合において、本発明の窒化された
モリブデン及びシリコン(MoSiN)の光透過率、位
相シフト量の変化量は、比較例の酸化窒化されたモリブ
デン及びシリコン(MoSiON)の光透過率、位相シ
フト量の変化量に対し、それぞれ光透過率でほぼ1/
8、位相シフト量でほぼ1/6という小さい値であっ
た。
【0106】次に、100℃硫酸(H2SO4)を、20
℃の2%アンモニア水溶液に替えて前述と同様に耐アル
カリ性を調べた。
【0107】その結果を図10に示す。図10は、本発
明と比較例のブランクのアンモニア水溶液への浸漬時間
に対する膜の光透過率(波長248nmにおける)、位
相シフト量(波長365nmにおける)の変化を示すも
のである。
【0108】図10からわかるように、20℃のアンモ
ニア水溶液に120分間浸漬した場合において、本発明
の窒化されたモリブデン及びシリコン(MoSiN)の
光透過率、位相シフト量の変化量は、比較例の酸化窒化
されたモリブデン及びシリコン(MoSiON)の光透
過率、位相シフト量の変化量に対し、それぞれ光透過率
でほぼ1/5、位相シフト量でほぼ1/3という小さい
値であった。
【0109】上記の結果から、本発明の位相シフトマス
クブランクは、耐酸性に大変優れるものであった。
【0110】具体的に上述の実施例2〜7及び比較例2
における耐酸性の結果は、図7及び図8に示す通りで、
それらの結果を総合すると以下のようになる。
【0111】実施例2〜7で得られた位相シフトマスク
の光透過率及び位相シフト量(位相差)等の光学特性
は、位相シフトマスクブランクの光透過率及び位相差等
の光学特性に対し、マスク加工工程における硫酸洗浄に
よる光学特性の変化は微小であり、設定値に対するずれ
が少なく、耐酸性に優れたものであった。一方、比較例
2で得られた位相シフトマスクの光透過率及び位相差等
の光学特性は、マスク加工工程における硫酸洗浄により
大きく変化し、設定値に対するずれが大きく、耐酸性に
劣るものであった。
【0112】なお、実施例2〜7で得られた位相シフト
マスクの光透過率はすべて2以上であり、高い値を示し
た。
【0113】耐光性 本発明の窒化されたモリブデン及びシリコン(MoSi
N)のブランクの耐光性を評価した。
【0114】試験方法としては、MoSiNブランク
に、3.09mJ/cm2、200HzのKrFエキシ
マレーザー光(波長248nm)を、累積照射エネルギ
ー:53.3kJ/cm2まで照射したときの光透過率
(波長248nmにおける)、位相シフト量(波長36
5nmにおける)、膜厚の変化を調べた。
【0115】その結果を図11に示す。なお、KrFエ
キシマレーザーとしては、ラムダ・フィジックス社製:
LPX200ccを使用した。
【0116】図11からわかるように、本発明のMoS
iNブランクは、光透過率で0.21%、位相シフト量
で−0.43°、膜厚で1nmしか変化がなく、耐光性
に大変優れたものであった。
【0117】以上好ましい実施例をあげて本発明を説明
したが、本発明は必ずしも上記実施例に限定されるもの
ではない。
【0118】例えば、DCスパッタリングの代わりに、
RFスパッタリングによって、光半透過部の薄膜を形成
してもよい。なお、DCスパッタリングの方が効果は大
である。
【0119】また、反応性スパッタの代わりに、金属、
シリコン及び窒素を含むターゲットを用いたスパッタリ
ングによって、光半透過部の薄膜を形成してもよい。な
お、反応性スパッタの方が、比較的放電が安定であるた
めパーティクルが少ない。
【0120】また、実施例において、Arガスの代わり
に、ヘリウム、ネオン、キセノン等の他の不活性ガスを
用いてもよい。
【0121】さらに、実施例において、Moの代わり
に、Ta、W、Ti、Cr等の金属を用いてもよい。
【0122】
【発明の効果】以上説明したように本発明の位相シフト
マスクは、光半透過部を窒素、金属及びシリコンを主た
る構成要素とする物質からなる薄膜で構成するととも
に、この薄膜中の各構成要素の含有率(原子%)や比率
を特定することで、耐酸性、耐光性、導電性、屈折率
(膜厚)、透過率及びエッチング選択性などの膜特性に
優れた光半透過部を有し、光学特性(光透過率及び位相
シフト量など)を高精度に満たすとともに、欠陥も少な
い。
【0123】本発明の位相シフトマスクブランクは、製
造プロセス等を考慮に入れた最適の膜特性を有している
ので、光学特性を高精度に満たすとともに、欠陥の少な
い光半透過部を有する位相シフトマスを高歩留まりで容
易かつ安価に製造できる。
【0124】さらに、本発明では、特定組成のターゲッ
トを用いることで、上記膜特性に優れた光半透過部を有
する位相シフトマスククブランクを、安定的に、欠陥な
く製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハーフトーン型位相シフトマスクの転写原理を
説明するための図である。
【図2】ハーフトーン型位相シフトマスクブランクを示
す部分断面図である。
【図3】実施例1における光半透過膜のESCA分析結
果を示す図である。
【図4】光半透過膜(MoSiON)のESCA分析結
果を示す図である。
【図5】膜組成及び膜特性を示す図である。
【図6】実施例1における光透過率の波長依存性を示す
図である。
【図7】膜組成及び膜特性を示す図である。
【図8】膜組成及び膜特性を示す図である。
【図9】本発明の位相シフトマスクブランクの耐酸性を
示す図である。
【図10】本発明の位相シフトマスクブランクの耐アル
カリ性を示す図である。
【図11】本発明の位相シフトマスクブランクの耐光性
を示す図である。
【符号の説明】
1 透明基板 2 光透過部 3 光半透過部 3a 光半透過膜

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に形成する薄膜パターン(マ
    スクパターン)を、実質的に露光に寄与する強度の光を
    透過させる光透過部と、実質的に露光に寄与しない強度
    の光を透過させる光半透過部とで構成し、かつ、この光
    半透過部を透過した光の位相をシフトさせて、該光半透
    過部を透過した光の位相と前記光透過部を透過した光の
    位相とを異ならしめることにより、前記光半透過部と光
    透過部との境界部近傍を通過した光が互いに打ち消しあ
    うようにして境界部のコントラストを向上させる位相シ
    フトマスクの素材として用いられる位相シフトマスクブ
    ランクの製造方法であって、 前記透明基板を窒素を含む混合ガス雰囲気中に置き、金
    属とシリコンとの混合ターゲットをDCスパッタリング
    して、透明基板上に、窒素、金属及びシリコンを主たる
    構成要素とする物質からなる光半透過薄膜を形成するこ
    とを特徴とする位相シフトマスクブランクの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の位相シフトマスクブラ
    ンクの製造方法において、 前記混合ターゲット中のシリコンの含有量が、70〜9
    5mol%であることを特徴とする位相シフトマスクブ
    ランクの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の位相シフトマス
    クブランクの製造方法において、 前記光半透過薄膜を形成した基板のシート抵抗が1MΩ
    /□以下であることを特徴とする位相シフトマスクブラ
    ンクの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の位相シフトマス
    クブランクの製造方法において、 前記光半透過薄膜を形成した基板のシート抵抗が0.5
    MΩ/□以下であることを特徴とする位相シフトマスク
    ブランクの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし3のいずれかに記載の位
    相シフトマスクブランクの製造方法において、前記混合
    ターゲットにおける前記金属がモリブデン又はチタンか
    らなることを特徴とする位相シフトマスクブランクの製
    造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の位
    相シフトマスクブランクの製造方法によって得られた位
    相シフトマスクブランク上の前記光半透過薄膜に、フォ
    トリソグラフィー法によって薄膜パターンを形成するこ
    とを特徴とする位相シフトマスクの製造方法。
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