JPH11315258A - Ivh付多層配線板製造用粘着フィルム - Google Patents
Ivh付多層配線板製造用粘着フィルムInfo
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- JPH11315258A JPH11315258A JP12513498A JP12513498A JPH11315258A JP H11315258 A JPH11315258 A JP H11315258A JP 12513498 A JP12513498 A JP 12513498A JP 12513498 A JP12513498 A JP 12513498A JP H11315258 A JPH11315258 A JP H11315258A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】IVH(インタスティシャルバイアホール)付
多層配線板を作るとき、IVHとなるスルーホールから
絶縁接着層となる樹脂がはみ出すことを防止し、それに
最適な剥離性に優れたIVH付多層配線板製造用粘着フ
ィルムを提供すること。 【解決手段】支持体の片面に粘着剤を塗布してなる粘着
フィルムであって、粘着剤が塗布されていない支持体の
表面を粗化するか、表面処理を施してなる粘着フィルム
を用いてIVH付多層配線板を製造する。
多層配線板を作るとき、IVHとなるスルーホールから
絶縁接着層となる樹脂がはみ出すことを防止し、それに
最適な剥離性に優れたIVH付多層配線板製造用粘着フ
ィルムを提供すること。 【解決手段】支持体の片面に粘着剤を塗布してなる粘着
フィルムであって、粘着剤が塗布されていない支持体の
表面を粗化するか、表面処理を施してなる粘着フィルム
を用いてIVH付多層配線板を製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、IVH(インタス
ティシャルバイアホール)付多層配線板製造に用いられ
る粘着フィルムに関する。
ティシャルバイアホール)付多層配線板製造に用いられ
る粘着フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】IVH付多層配線板は、図1に示すよう
に多層プリント配線板の2層以上の導体層間を接続する
めっきスルーホールであって、プリント配線板を貫通し
ていない穴である。インタスティシャルビアホール、イ
ンナバイアホールとも称されている。図1に示したIV
H付多層配線板は、一般的に3枚の銅張り積層基板と2
組みのプリプレグ若しくは接着フィルムを用いて製造さ
れる。製造方法としては種々あるが、例を挙げると、3
枚の両面銅張り積層板A、B、Cを回路に応じてドリル
で穴明け加工し、スルーホールめっきをしてIVHを形
成する。そしてA、C基板は最外層となる銅箔を残し
A、C基板の最外層反対面とB基板の両面銅箔をエッチ
ングにより配線板加工し、配線を形成する。そして、B
基板の両面にプリプレグとA、C基板の配線を形成した
側をプリプレグ側にして積層し、プレスにより加熱加圧
して多層積層板を作る。その後ドリルにより穴明けを行
いスルーホールめっきし、最外層の銅箔の配線加工を行
う。このようにして製造するIVH付多層配線板は、図
2に示すように層間絶縁と接着に用いたプリプレグの樹
脂がプレス時に、IVHのスルーホール部を通って表面
にはみ出し最外層の銅箔に配線を形成しようとしても、
はみ出した樹脂がエッチング時にレジストとして作用
し、エッチングできず配線形成不良を生じる。これを防
止するため、プレスにより多層積層板を作った後、最外
層をベルトサンダーやバフ研磨等を行い、物理的にまた
剥離剤等の薬液と組み合わせて化学的な処理を併用して
最外層にはみ出した樹脂を除去していた。ところが、こ
の方法において、ベルトサンダーやバフ研磨では、研磨
熱や研磨による機械的な応力が多層積層板に加わり、基
板の寸法や変形が生じてしまう問題があった。また、薬
液を使用する場合にはその除去や廃液処理の問題があっ
た。そこで、本発明者らは先に粘着フィルムを用いる方
法により、樹脂のはみ出しを防止する方法を提案した
(特開平7−297553号公報)。
に多層プリント配線板の2層以上の導体層間を接続する
めっきスルーホールであって、プリント配線板を貫通し
ていない穴である。インタスティシャルビアホール、イ
ンナバイアホールとも称されている。図1に示したIV
H付多層配線板は、一般的に3枚の銅張り積層基板と2
組みのプリプレグ若しくは接着フィルムを用いて製造さ
れる。製造方法としては種々あるが、例を挙げると、3
枚の両面銅張り積層板A、B、Cを回路に応じてドリル
で穴明け加工し、スルーホールめっきをしてIVHを形
成する。そしてA、C基板は最外層となる銅箔を残し
A、C基板の最外層反対面とB基板の両面銅箔をエッチ
ングにより配線板加工し、配線を形成する。そして、B
基板の両面にプリプレグとA、C基板の配線を形成した
側をプリプレグ側にして積層し、プレスにより加熱加圧
して多層積層板を作る。その後ドリルにより穴明けを行
いスルーホールめっきし、最外層の銅箔の配線加工を行
う。このようにして製造するIVH付多層配線板は、図
2に示すように層間絶縁と接着に用いたプリプレグの樹
脂がプレス時に、IVHのスルーホール部を通って表面
にはみ出し最外層の銅箔に配線を形成しようとしても、
はみ出した樹脂がエッチング時にレジストとして作用
し、エッチングできず配線形成不良を生じる。これを防
止するため、プレスにより多層積層板を作った後、最外
層をベルトサンダーやバフ研磨等を行い、物理的にまた
剥離剤等の薬液と組み合わせて化学的な処理を併用して
最外層にはみ出した樹脂を除去していた。ところが、こ
の方法において、ベルトサンダーやバフ研磨では、研磨
熱や研磨による機械的な応力が多層積層板に加わり、基
板の寸法や変形が生じてしまう問題があった。また、薬
液を使用する場合にはその除去や廃液処理の問題があっ
た。そこで、本発明者らは先に粘着フィルムを用いる方
法により、樹脂のはみ出しを防止する方法を提案した
(特開平7−297553号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これらの粘
着フィルムの支持体は、耐熱性及びプレス成形に用いる
鏡面板に対する離型性の観点から、一般的にポリフッ化
ビニルや四フッ化エチレン等のフッ素系樹脂を用いてい
る。これらのフッ素系樹脂は焼却するとHFガス等の有
害な物質を発生するため、使用後の製品や製造時の廃材
等を産業廃棄物として、埋立処理をしなければならな
い。そのため、近年騒がれている環境破壊という点から
も問題視されている。しかし、通常の焼却可能で表面平
滑なプラスチックフィルムを使用すると、高温高圧のプ
レス条件で処理を行うため鏡板に基板ごと貼り付いてし
まい、剥がしとる際に基板に損傷を与え、ひどい場合に
は基板を破損することもある。
着フィルムの支持体は、耐熱性及びプレス成形に用いる
鏡面板に対する離型性の観点から、一般的にポリフッ化
ビニルや四フッ化エチレン等のフッ素系樹脂を用いてい
る。これらのフッ素系樹脂は焼却するとHFガス等の有
害な物質を発生するため、使用後の製品や製造時の廃材
等を産業廃棄物として、埋立処理をしなければならな
い。そのため、近年騒がれている環境破壊という点から
も問題視されている。しかし、通常の焼却可能で表面平
滑なプラスチックフィルムを使用すると、高温高圧のプ
レス条件で処理を行うため鏡板に基板ごと貼り付いてし
まい、剥がしとる際に基板に損傷を与え、ひどい場合に
は基板を破損することもある。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
前述の問題解決のため鋭意研究した結果、支持体の片面
に粘着剤を塗布してなる粘着フィルムであって、粘着剤
が塗布されていない支持体の表面を粗化するか、表面処
理を施すことにより、焼却可能な支持体を有するIVH
付多層配線板製造用粘着フィルムを発明するに至った。
前述の問題解決のため鋭意研究した結果、支持体の片面
に粘着剤を塗布してなる粘着フィルムであって、粘着剤
が塗布されていない支持体の表面を粗化するか、表面処
理を施すことにより、焼却可能な支持体を有するIVH
付多層配線板製造用粘着フィルムを発明するに至った。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に係る粘着フィルムは、支
持体の表面にゴムまたは合成樹脂を主剤とする粘着剤を
塗布したものである。例えば、ポリイソブチレン、ブチ
ルゴム、ポリブテン、(メタ)アクリル系ポリマー等が
挙げられ、更に粘着付与剤、安定剤、着色剤、充填剤、
発泡剤等を添加してもよい。IVH付多層配線板の製造
方法は、前記した通りであり、IVH基板に貼り付ける
には、ロールラミネータ等一般的な方法が使用できる。
持体の表面にゴムまたは合成樹脂を主剤とする粘着剤を
塗布したものである。例えば、ポリイソブチレン、ブチ
ルゴム、ポリブテン、(メタ)アクリル系ポリマー等が
挙げられ、更に粘着付与剤、安定剤、着色剤、充填剤、
発泡剤等を添加してもよい。IVH付多層配線板の製造
方法は、前記した通りであり、IVH基板に貼り付ける
には、ロールラミネータ等一般的な方法が使用できる。
【0006】粘着剤は、アクリル酸モノマー、メタアク
リル酸モノマー、アクリル酸アルキルエステルモノマ
ー、メタアクリル酸アルキルエステルモノマーなどのア
クリル酸系ポリマー又はメタアクリル酸系ポリマーと架
橋のための官能基含有モノマーの共重合体及びその変性
物である。好ましくは、アクリル酸系モノマー又はメタ
アクリル酸系モノマーが50重量%以上であり、共重合
体の重量平均分子量は60万以上、更に好ましくは10
0万以上である。60万以下では架橋しても成形時IV
Hの穴内に粘着剤が流動し、多層積層板の外層面の平滑
性が得られなくなる。分子量は、高速液体クロマトグラ
フ法、粘度法、超遠法、光散乱法、膜滲透圧法等がある
が、高速液体クロマトグラフ法が高速であり、一般的な
方法として広く用いられる。また、流動性に関し共重合
体のガラス転移温度は、−30℃〜−50℃が更に好ま
しい。−30℃以上では、粘着剤の流動性が悪くIVH
からの樹脂のはみ出しを防止できなくなる。また、−8
0℃以下では粘着剤の流動性がよすぎてIVH部に粘着
剤が侵入し、多層積層板の最外層の平滑性が悪くなる。
リル酸モノマー、アクリル酸アルキルエステルモノマ
ー、メタアクリル酸アルキルエステルモノマーなどのア
クリル酸系ポリマー又はメタアクリル酸系ポリマーと架
橋のための官能基含有モノマーの共重合体及びその変性
物である。好ましくは、アクリル酸系モノマー又はメタ
アクリル酸系モノマーが50重量%以上であり、共重合
体の重量平均分子量は60万以上、更に好ましくは10
0万以上である。60万以下では架橋しても成形時IV
Hの穴内に粘着剤が流動し、多層積層板の外層面の平滑
性が得られなくなる。分子量は、高速液体クロマトグラ
フ法、粘度法、超遠法、光散乱法、膜滲透圧法等がある
が、高速液体クロマトグラフ法が高速であり、一般的な
方法として広く用いられる。また、流動性に関し共重合
体のガラス転移温度は、−30℃〜−50℃が更に好ま
しい。−30℃以上では、粘着剤の流動性が悪くIVH
からの樹脂のはみ出しを防止できなくなる。また、−8
0℃以下では粘着剤の流動性がよすぎてIVH部に粘着
剤が侵入し、多層積層板の最外層の平滑性が悪くなる。
【0007】官能基含有モノマーは、アクリルアミド、
メチロールアクリルアミド、ヒドロキシアルキルメタク
リレート、ビニルグリシジルエーテル等のアミノ基、ヒ
ドロキシル基、エポキシ基等のイソシアネートと反応し
架橋する官能基を有するモノマーである。官能基含有モ
ノマー量は1重量%以上50重量%以下、好ましくは3
重量%以上20重量%以下である。1重量%未満では十
分架橋せず、50重量%を超えると粘着剤に適度な弾性
がなくなり、樹脂はみ出しを防止することが出来なくな
る。
メチロールアクリルアミド、ヒドロキシアルキルメタク
リレート、ビニルグリシジルエーテル等のアミノ基、ヒ
ドロキシル基、エポキシ基等のイソシアネートと反応し
架橋する官能基を有するモノマーである。官能基含有モ
ノマー量は1重量%以上50重量%以下、好ましくは3
重量%以上20重量%以下である。1重量%未満では十
分架橋せず、50重量%を超えると粘着剤に適度な弾性
がなくなり、樹脂はみ出しを防止することが出来なくな
る。
【0008】架橋剤として用いるイソシアネートは、−
N=C=Oで表す官能基を持つ化合物あり、3官能以上
のイソシアネートである。トリス(4−フェニルイソシ
アネート)チオホスファイト、トリフェニルメタントリ
イソシアネート、トリレンジイソシアネート3量体、ト
リメチルプロパン−1−メチル2−イソシアノ−4−カ
ルバメート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネー
ト、ジフェニルエーテル−2,4,4’−トリイソシア
ネート、多官能芳香族イソシアネート、芳香族ポリイソ
シアネート、多官能脂肪族イソシアネート、ブロック型
ポリイソシアネート、ポリイソシアネートプレポリマー
等を例示することができる。
N=C=Oで表す官能基を持つ化合物あり、3官能以上
のイソシアネートである。トリス(4−フェニルイソシ
アネート)チオホスファイト、トリフェニルメタントリ
イソシアネート、トリレンジイソシアネート3量体、ト
リメチルプロパン−1−メチル2−イソシアノ−4−カ
ルバメート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネー
ト、ジフェニルエーテル−2,4,4’−トリイソシア
ネート、多官能芳香族イソシアネート、芳香族ポリイソ
シアネート、多官能脂肪族イソシアネート、ブロック型
ポリイソシアネート、ポリイソシアネートプレポリマー
等を例示することができる。
【0009】支持体としては、粘着フィルムに一般的に
用いられる焼却可能なポリエステル、ポリプロピレン、
ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド及びポリ
アミドフィルムあるいは織布、紙等及びこれらの複合体
が挙げられるが、特に経済性及び粘着剤の塗布作業性か
らプラスチックフィルムが好ましく、厚みは12〜12
5μmが好ましい。また、支持体の融点が190℃より
低いとプレスの熱で支持体自体が変形し、ビア穴に入り
込んでしまうため、ビア穴部の平滑性を損ねてしまうこ
とから、融点は190℃以上のフィルムを用いるのが好
ましい。更にこれらは、粘着剤との接着を良くするため
に、サンドブラスト、コロナ処理、カップリング剤処
理、酸化剤による化学的処理等を施していてもよい。
用いられる焼却可能なポリエステル、ポリプロピレン、
ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド及びポリ
アミドフィルムあるいは織布、紙等及びこれらの複合体
が挙げられるが、特に経済性及び粘着剤の塗布作業性か
らプラスチックフィルムが好ましく、厚みは12〜12
5μmが好ましい。また、支持体の融点が190℃より
低いとプレスの熱で支持体自体が変形し、ビア穴に入り
込んでしまうため、ビア穴部の平滑性を損ねてしまうこ
とから、融点は190℃以上のフィルムを用いるのが好
ましい。更にこれらは、粘着剤との接着を良くするため
に、サンドブラスト、コロナ処理、カップリング剤処
理、酸化剤による化学的処理等を施していてもよい。
【0010】支持体背面の表面粗さは、鏡板との離型性
を保つのに重要であり、1〜10μmが好ましい。1μ
m以下では、鏡板から充分な離型効果が現れず、10μ
m以上では、プレス後の基板が凹凸となり、余分な整面
作業が必要となる。面粗さを得る手段としては、サンド
ブラスト、製膜時にグラビアロール等に巻く等の方法が
挙げられる。表面処理としては、離型処理あるいは金属
蒸着が適している。塗布する離型剤はシリコーン系、ス
テアリン酸、塩素化PP、界面活性剤等を例示できる
が、シリコーン系が最も一般的である。また、蒸着する
金属は、アルミニウム、ニッケル、銅等が挙げられる
が、経済性の点からアルミニウムが好ましい。蒸着の厚
みは、50〜1000Åが好ましく、50Å以下では鏡
板からの離型効果が充分に発現できず、1000Å以上
では経済性の面からも問題がある。
を保つのに重要であり、1〜10μmが好ましい。1μ
m以下では、鏡板から充分な離型効果が現れず、10μ
m以上では、プレス後の基板が凹凸となり、余分な整面
作業が必要となる。面粗さを得る手段としては、サンド
ブラスト、製膜時にグラビアロール等に巻く等の方法が
挙げられる。表面処理としては、離型処理あるいは金属
蒸着が適している。塗布する離型剤はシリコーン系、ス
テアリン酸、塩素化PP、界面活性剤等を例示できる
が、シリコーン系が最も一般的である。また、蒸着する
金属は、アルミニウム、ニッケル、銅等が挙げられる
が、経済性の点からアルミニウムが好ましい。蒸着の厚
みは、50〜1000Åが好ましく、50Å以下では鏡
板からの離型効果が充分に発現できず、1000Å以上
では経済性の面からも問題がある。
【0011】本発明によれば、粘着フィルムがIVHの
スルーホール部を塞ぎ、そして粘着剤がスルーホール周
辺と密着し、加熱によりスルーホール部に栓をするよう
に変形してプリプレグの流動を止め、はみ出しを防止で
きる。また、基材フィルムや粘着剤が基材の厚みのバラ
ツキや圧力の偏りを吸収し、内層回路形状の表面への影
響が少なくなる。さらに、支持体裏面の粗化あるいは離
型剤、金属蒸着等の表面処理により鏡板から容易に基板
を損傷することなく剥がすことが可能となり、しかも焼
却処理を行っても有毒な物質を発生することがない。
スルーホール部を塞ぎ、そして粘着剤がスルーホール周
辺と密着し、加熱によりスルーホール部に栓をするよう
に変形してプリプレグの流動を止め、はみ出しを防止で
きる。また、基材フィルムや粘着剤が基材の厚みのバラ
ツキや圧力の偏りを吸収し、内層回路形状の表面への影
響が少なくなる。さらに、支持体裏面の粗化あるいは離
型剤、金属蒸着等の表面処理により鏡板から容易に基板
を損傷することなく剥がすことが可能となり、しかも焼
却処理を行っても有毒な物質を発生することがない。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明するが
本発明は、これらの実施例により限定されるものではな
い。以下において部とあるのはすべて重量部を示す。
本発明は、これらの実施例により限定されるものではな
い。以下において部とあるのはすべて重量部を示す。
【0013】実施例1 アクリル酸ブチル、アクリル酸エチル及びアクリル酸−
2−ヒドロキシエチルを85部:10部:5部の割合で
開始剤として過酸化水素を用い、乳化剤としてノニオン
系界面活性剤を用い、75℃で3時間乳化重合した後、
水洗、乾燥し重量平均分子量80万、ガラス転移温度
(Tg)−47℃のアクリル酸共重合体を得た。 次い
で、これをトルエンに10重量%になるように溶解し、
この溶液の固形固形分100部に対し、3官能イソシア
ネートとしてコロネートL(日本ポリウレタン工業
(株)商品名)を10部添加して粘着剤溶液を調製し
た。これをサンドブラスト加工25μmPET(帝人
(株)製)の加工していない面に、固形分で15μm厚
みになるように塗布し、100℃、5分間加熱乾燥し、
粘着フィルムを得た。次いで、ガラス布基材エポキシ樹
脂両面銅張り積層基板を直径0.2mmのドリルで穴明
けし、IVH用スルーホールを形成し、スルーホールめ
っきを施した後、片面を回路形成し、他面(銅箔とめっ
き銅の付いた側)に、得られた粘着フィルムをロールラ
ミネートした。ロールラミネートは、金属板に基板を乗
せて行った。そして、直径0.2mmのIVH用スルー
ホールをスルーホールめっきした後、両面を回路加工し
た基板の両側に、厚み80μmのガラス布基材エポキシ
樹脂プリプレグを介し、更にその上にそれぞれ、粘着フ
ィルムをラミネートした基板を粘着フィルムが最外層と
なるように積層し、190℃で2時間加熱加圧して6層
基板を得た。得られた6層基板のビア穴からの樹脂のは
み出しを封止性、凹凸を平滑性として評価した。また、
基板の鏡面板からの離型性を評価してその結果を表1に
示す。
2−ヒドロキシエチルを85部:10部:5部の割合で
開始剤として過酸化水素を用い、乳化剤としてノニオン
系界面活性剤を用い、75℃で3時間乳化重合した後、
水洗、乾燥し重量平均分子量80万、ガラス転移温度
(Tg)−47℃のアクリル酸共重合体を得た。 次い
で、これをトルエンに10重量%になるように溶解し、
この溶液の固形固形分100部に対し、3官能イソシア
ネートとしてコロネートL(日本ポリウレタン工業
(株)商品名)を10部添加して粘着剤溶液を調製し
た。これをサンドブラスト加工25μmPET(帝人
(株)製)の加工していない面に、固形分で15μm厚
みになるように塗布し、100℃、5分間加熱乾燥し、
粘着フィルムを得た。次いで、ガラス布基材エポキシ樹
脂両面銅張り積層基板を直径0.2mmのドリルで穴明
けし、IVH用スルーホールを形成し、スルーホールめ
っきを施した後、片面を回路形成し、他面(銅箔とめっ
き銅の付いた側)に、得られた粘着フィルムをロールラ
ミネートした。ロールラミネートは、金属板に基板を乗
せて行った。そして、直径0.2mmのIVH用スルー
ホールをスルーホールめっきした後、両面を回路加工し
た基板の両側に、厚み80μmのガラス布基材エポキシ
樹脂プリプレグを介し、更にその上にそれぞれ、粘着フ
ィルムをラミネートした基板を粘着フィルムが最外層と
なるように積層し、190℃で2時間加熱加圧して6層
基板を得た。得られた6層基板のビア穴からの樹脂のは
み出しを封止性、凹凸を平滑性として評価した。また、
基板の鏡面板からの離型性を評価してその結果を表1に
示す。
【0014】実施例2 実施例1において、支持体としてシリコーン系の離型剤
を塗布した25μmPETフィルム(帝人(株)製)を
用いた他は、実施例1と同様にして粘着フィルムを作成
し、6層基板を用いて評価した。その結果を表1に示
す。
を塗布した25μmPETフィルム(帝人(株)製)を
用いた他は、実施例1と同様にして粘着フィルムを作成
し、6層基板を用いて評価した。その結果を表1に示
す。
【0015】実施例3 実施例1において、支持体としてアルミニウム蒸着(6
00Å)25μmPETフィルム(帝人(株)製)を用
いた他は、実施例1と同様にして粘着フィルムを作成
し、6層基板を用いて評価した。その結果を表1に示
す。
00Å)25μmPETフィルム(帝人(株)製)を用
いた他は、実施例1と同様にして粘着フィルムを作成
し、6層基板を用いて評価した。その結果を表1に示
す。
【0016】比較例1 実施例1において、支持体として25μmPET(帝人
(株)製)を用いた他は、実施例1と同様にして粘着フ
ィルムを作成し、6層基板を作成し評価した。その結果
を表1に示す。
(株)製)を用いた他は、実施例1と同様にして粘着フ
ィルムを作成し、6層基板を作成し評価した。その結果
を表1に示す。
【0017】比較例2 実施例1において、支持体としてアルミニウム蒸着(6
00Å)40μmPPフィルム(日立化成工業(株)
製)を用いた他は、実施例1と同様にして粘着フィルム
を作成し、6層基板を用いて評価した。その結果を表1
に示す。
00Å)40μmPPフィルム(日立化成工業(株)
製)を用いた他は、実施例1と同様にして粘着フィルム
を作成し、6層基板を用いて評価した。その結果を表1
に示す。
【0018】
【表1】 (注1)φ0.2mmのIVHを持つ6層配線板成形後、ビア穴部の樹脂はみ出 しの有無。 ○:樹脂のはみ出し無し ×:樹脂のはみ出し有り (注2)6層配線板成形後の鏡板からの離形成。 ○:基板に損傷無し ×:基板に損傷有り (注3)φ0.2mmのIVHを持つ6層配線板成形後、ビア穴部の凹凸 ○:10μm未満 ×:10μm以上
【0019】実施例1〜3のいずれも封止材性、離型
性、平滑性を満足することができたが、比較例1では、
支持体の面粗さまたは表面処理がないため、鏡板から剥
がれにくく基板を曲げてしまうという結果となった。一
方支持体に融点190℃以下のPPを用いるとビア穴部
の平滑性を実現することはできなかった。
性、平滑性を満足することができたが、比較例1では、
支持体の面粗さまたは表面処理がないため、鏡板から剥
がれにくく基板を曲げてしまうという結果となった。一
方支持体に融点190℃以下のPPを用いるとビア穴部
の平滑性を実現することはできなかった。
【0020】
【発明の効果】IVH付多層板製造時に、本発明の粘着
フィルムを用いると様々な条件においてプリプレグの樹
脂はみ出しを完全に防止でき、かつIVH多層板製造後
鏡面板から基板を破損することなく剥がせ、更に基板を
破損することなくフィルムを剥離できる。それに加え使
用後のフィルムは、焼却可能であるため埋立処理等によ
る環境破壊の心配もない。
フィルムを用いると様々な条件においてプリプレグの樹
脂はみ出しを完全に防止でき、かつIVH多層板製造後
鏡面板から基板を破損することなく剥がせ、更に基板を
破損することなくフィルムを剥離できる。それに加え使
用後のフィルムは、焼却可能であるため埋立処理等によ
る環境破壊の心配もない。
【図1】IVH付多層配線板の斜視断面図。
【図2】IVH部よりはみ出した樹脂を示すIVH付多
層板の要部断面図。
層板の要部断面図。
1 IVH部 2 スルーホールめっき 3 接着用樹脂(プリプレグ、接着フィルム) 4 回路加工した銅箔面 4’回路加工してない銅箔面 5 基板 6 樹脂はみ出し部 7 粘着フィルム 8 プラスチックフィルム支持体 9 粘着剤 A 両面銅張り基板を加工した基板(1、2層目とな
る) B 両面銅張り基板を加工した基板(3、4層目とな
る) C 両面銅張り基板を加工した基板(5、6層目とな
る)
る) B 両面銅張り基板を加工した基板(3、4層目とな
る) C 両面銅張り基板を加工した基板(5、6層目とな
る)
Claims (7)
- 【請求項1】支持体の片面に粘着剤を塗布してなる粘着
フィルムであって、粘着剤が塗布されていない支持体の
表面を粗化するか、表面処理を施してなることを特徴と
するIVH付多層配線板製造用粘着フィルム。 - 【請求項2】支持体の材質がポリエステル、ポリプロピ
レン、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド及
びポリアミドの群から選ばれたプラスチックフィルムで
ある請求項1記載のIVH付多層配線板製造用粘着フィ
ルム。 - 【請求項3】粗化面の表面粗さが1〜10μmである請
求項1又は2記載のIVH付多層配線板製造用粘着フィ
ルム。 - 【請求項4】表面処理が離型剤の塗布である請求項1又
は2記載のIVH付多層配線板製造用粘着フィルム。 - 【請求項5】表面処理が金属の蒸着である請求項1又は
2記載のIVH付多層配線板製造用粘着フィルム。 - 【請求項6】蒸着された金属の厚みが50〜1000Å
である請求項5記載のIVH付多層配線板製造用粘着フ
ィルム。 - 【請求項7】粘着剤がイソシアネートと反応する官能基
を有するアクリル酸系共重合体樹脂又はメタアクリル酸
系共重合体樹脂であり、重量平均分子量が60万以上で
ガラス転移温度が−30℃〜−80℃である請求項1乃
至6のいずれか記載のIVH付多層配線板製造用粘着フ
ィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12513498A JPH11315258A (ja) | 1998-05-08 | 1998-05-08 | Ivh付多層配線板製造用粘着フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12513498A JPH11315258A (ja) | 1998-05-08 | 1998-05-08 | Ivh付多層配線板製造用粘着フィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11315258A true JPH11315258A (ja) | 1999-11-16 |
Family
ID=14902710
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12513498A Pending JPH11315258A (ja) | 1998-05-08 | 1998-05-08 | Ivh付多層配線板製造用粘着フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11315258A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006286808A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Furukawa Electric Co Ltd:The | ウエハ加工用テープおよびそれを用いたウエハ加工方法 |
WO2009128514A1 (ja) * | 2008-04-17 | 2009-10-22 | 日立化成工業株式会社 | 接着材テープ及び接着材テープ巻重体 |
-
1998
- 1998-05-08 JP JP12513498A patent/JPH11315258A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006286808A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Furukawa Electric Co Ltd:The | ウエハ加工用テープおよびそれを用いたウエハ加工方法 |
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KR101371953B1 (ko) * | 2008-04-17 | 2014-03-07 | 히타치가세이가부시끼가이샤 | 접착재 테이프 및 접착재 테이프 권중체 |
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