JP3513827B2 - 多層プリント配線板用塑性流動シート及びそれを用いた多層プリント配線板の製造方法 - Google Patents

多層プリント配線板用塑性流動シート及びそれを用いた多層プリント配線板の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バイアホールを有
する多層プリント配線板の製造方法に使用する多層配線
板用塑性流動シート及びそれを用いた多層配線板の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、プリント配線板を高密度化するに
は、一般に、配線層数を増やす方法がとられているが、
配線層数を増やすと必然的に、各層間の電気的接続のた
めの接続穴が増加する。従来、この層間接続には貫通穴
が用いられていたので、貫通穴が増加すると、貫通穴に
よる面積が増加し、配線を形成する面積が減少するの
で、配線層数の増加の割には高密度化できないという問
題があった。そこで、電気的接続が必要な箇所にのみ層
間の接続を行なう方法が開発され、多層プリント配線板
において内層のスルーホール、外層と内層を接続するサ
ーフェイスビアホールといったいわゆるインタスティシ
ャルバイアホール(IVH)を設けたものがある。この
IVH入り多層プリント配線板は、高密度化に有効であ
る他に、配線の自由度や電気的特性が向上し、配線長が
短くなる等のメリットがある。IVH入り多層プリント
配線板は、従来の製造方法では製造工程が複雑になるた
め、製造工程を簡素化し低コストにするとともに、さら
なる高密度化を目指す方法が種々提案されている。
【0003】このようなバイアホールは、古くは、セラ
ミックス配線板において多用されており、絶縁層と導電
層を交互に形成するセラミックス配線板においては、常
用されていたものであるが、プラスチック配線板におい
ては、絶縁層と導電層を交互に形成することが、効率を
低下させ、一般的には行なわれていなかった。しかし、
最近の電子機器の発達に伴い配線板に要求される配線の
収容量は、著しく増大してきており、IVHを形成せざ
るを得なくなってきている。このようなプラスチック配
線板にIVHを形成する方法は多く提案されており、例
えば、特開昭55−78598号公報には、加工した両
面基板とプリプレグを交互に重ねる方法が開示され、特
開昭59−48996号公報には、両面銅張り積層板に
穴をあけ、穴内壁を金属化し、片面の銅箔のみを回路加
工し、これを内層回路板とプリプレグを介して積層一体
化し、必要により貫通穴をあけ、貫通穴内壁を金属化し
て、外層回路を加工する方法が開示されている。このよ
うな方法は、従来の配線板の技術をそのまま使用するも
ので、効率は良いものの、穴径を小さくすることができ
ず、現在のような高密度の配線を収容するには、かなり
困難であった。
【0004】最近では、より高密度の配線を収容するた
めに、例えば、特開昭63−119599号公報に開示
されているように、保護用金属箔を有する銅箔の銅箔面
に接着シートを貼り合わせ、打ち抜きやルータ加工によ
って外形加工を行なった後に、外層材、内層材、プリプ
レグなどの上に重ねて成形する方法や、特開平1−37
083号公報に開示されているように、片面に接着層を
形成し所望の位置に貫通穴を設けた外層基材と、導体パ
ターンが形成された内層基材を対面させて積層接着し、
貫通穴内と内層基材上の導体パターンとを化学めっきに
よって接続する方法が提案されている。
【0005】また、特開平5−191046号公報に
は、最上層に穴あき基板を配置し、穴あき基板より下層
の基板との間に前記穴あき基板の穴部分と対応する穴を
有する接着剤を挾持し、加熱加圧して積層成形する多層
プリント配線板の製造法において、接着剤の溶融温度よ
り低い温度で軟化し始め、接着剤の硬化温度以上の耐熱
性を有する熱可塑性樹脂シートを載置する方法が記載さ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特開昭63
−119599号公報や特開平1−37083号公報に
開示されている方法では、穴径が小さい場合には、穴内
に接着剤がしみ出すという課題があり、特に穴径が直径
0.5mmより小さくなるとその傾向が著しい。また、
特開平5−191046号公報に記載されている方法で
は、基板と接着剤とに別々に穴をあけるため、穴径が小
さくなると穴の位置合わせ精度が低下するという課題が
ある。またIVHの製造工程において、最上層にIVH
となる穴あき基板を配置し、穴あき基板より下層の基板
との間に前記穴あき基板の穴部分と対応する穴を有する
接着剤を挾持し、加熱加圧して積層成形する多層プリン
ト配線板の製造法において、接着剤の溶融温度より低い
温度で軟化し始め、接着剤の硬化温度以上の耐熱性を有
する熱可塑性樹脂シートを載置する方法で、熱可塑性樹
脂シートを用いる方法は、熱可塑性樹脂シートが軟化し
て流動し穴内を埋めてしまうため、接着シートから穴内
部に樹脂が流れるのを防止できるので、特に微細な穴径
のIVHを形成する場合には有効な方法である。しかし
ながら、熱可塑性シートは流動性が大きく、穴内に流れ
込み内層板の表面回路に形成された凹凸に追従するた
め、積層終了後、熱可塑性シートを剥離する際に、内層
回路の表面に熱可塑性樹脂シートの一部がちぎれて残存
し、これがその後のめっき工程やエッチング工程でも残
り、IVHの層間接続信頼性の低下等を引き起こしてい
た。これを防止するために、シリコーンオイル等を塗布
した離型フィルムを用いることが考えられるが、実際に
行なってみると基板表面に離型剤が転写し、転写した離
型剤を除去することが難しくなり、残存した離型剤によ
り、めっきつき性の低下等の弊害を引き起こしてしま
う。さらに、接着シート中にしみこみ、耐熱性の低下等
を引き起こすこともあった。また、離型性のよいフィル
ムを流動性を有するシート表面に設置したものがある
が、離型性の良いフィルムの膜厚が厚く、シートの流動
を妨げたりコストアップとなる点で好ましくなかった。
このように、流動性を妨げることなく、離型性にすぐれ
た材料は見あたらなかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは以上の従来
技術の課題を解決すべく鋭意検討の結果、塑性流動する
シートの少なくとも片面に薄い架橋樹脂層を積層するこ
とにより、穴などのような比較的大きな凹凸への流れ込
みが大きく、かつ、表面処理したような微細な凹凸への
流れ込み、追従性が小さく、離型性が良好であるという
従来得られなかった性質を満足する多層プリント配線板
用塑性流動シートを見いだした。本発明は、金属箔(1)
の片面または片面金属箔張積層板(11)の絶縁層(12)面に
半硬化状態の絶縁性接着剤(2)を設けた接着剤付金属箔
(3)または接着剤付積層板(31)に貫通穴(4)をあけ、その
接着剤面を予め準備した回路板(5)と重ね、前記接着剤
付金属箔(3)または接着剤付積層板(31)の金属箔(1)の上
に積層過程で塑性流動するシート(6)を重ね、加熱加圧
して積層一体化する多層プリント配線板の製造方法にお
いて使用する塑性流動するシート(6)のすくなくとも片
面に膜厚0.1μm以上10μm以下の架橋樹脂層(6
2)を形成した多層プリント配線板用塑性流動シート(6
1)である。
【0008】さらに、本発明は、金属箔(1)の片面また
は片面金属箔張積層板(11)の絶縁層(12)面に半硬化状態
の絶縁性接着剤(2)を設けた接着剤付金属箔(3)または接
着剤付積層板(31)に貫通穴(4)をあけ、その接着剤面を
予め準備した回路板(5)と重ね、金属箔(1)の上に積層過
程で塑性流動するシート(6)を重ね、加熱加圧して積層
一体化する多層プリント配線板の製造方法において、前
記多層配線板用塑性流動シート(61)を用い、塑性流動す
るシート(6)の融点または軟化点以上の温度に加熱した
後、絶縁性接着剤(2)を硬化させる多層プリント配線板
の製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に用いる多層プリント配線
板用塑性流動シートは、塑性流動するシート(6)とその
少なくとも一方の表面に膜厚0.1μm以上10μm以
下の架橋樹脂からなる架橋樹脂層(62)からなる全体とし
て2層または3層の構造であることが必要である(図
1、図2参照)。架橋樹脂層は、高温で軟化しIVHと
なる穴内への流動はするが、内層回路の表面処理のよう
に細かな凹凸形状に追従するほどの流動性はないことが
必要である。本発明では、塑性流動シートを剥離する際
には、内層回路の表面にシートが残存することなく容易
に剥離を行うことができる。また、1枚の塑性流動シー
トを用いるのみで、離型用のシートを使用する必要がな
いために、プレス前の材料を揃えるなどの準備に要する
時間を短縮することが可能である。さらに、架橋樹脂層
が酸化性水溶液で除去可能であるため、かりに架橋樹脂
層が基板面に付着した場合でも容易に除去できる。この
ような酸化性水溶液を用いた樹脂粗化工程はめっきつき
性を確保するために元々必要な工程であるため、新たな
工程を追加する必要はない。
【0010】この塑性流動するシート(6)と架橋樹脂層
(62)の厚さは、貫通穴(4)の形状に追従するために、架
橋樹脂層はできるだけ薄くすることが好ましく、架橋樹
脂層の厚さは、塑性流動するシート(6)の穴部への流動
を妨げることがなく、また剥離性が良好で、剥離時に残
存しにくくするために10μm以下とされ、作業時のこ
すれ、傷などにより、樹脂層が剥離するのを防ぐため、
0.1μm以上とされる。 また、塑性流動するシート
(6)の厚さは、貫通穴(4)を十分に充填するだけの厚さが
必要である。貫通穴の厚さは、通常30μm〜500μ
m程度の厚さを有するため、塑性流動するシート(6)の
厚さは、30〜500μm程度のものを使用するのが好
ましい。なお、架橋樹脂層は、可とう性が良好で、塑性
流動するシートの貫通孔への流動を妨げることがなく、
塑性流動するシートとの接着性に優れ、皮膜が割れにく
く剥離が起こらない点から、引っ張り弾性率は、25℃
から100℃未満において、3×103MPa以下で、
かつ、100℃から180℃において、3×102MP
a以下であることが好ましい。
【0011】架橋樹脂層の樹脂成分としては、エポキシ
樹脂、架橋性高分子量樹脂及びそれらの硬化剤からな
り、かつ、架橋性高分子量樹脂が全樹脂量(エポキシ樹
脂、架橋性高分子量樹脂及びそれらの硬化剤)の20重
量%以上含有されることが好ましい。本発明において使
用されるエポキシ樹脂は、二官能以上であり硬化して接
着作用を呈するものであれば良い。このようなものとし
てビスフェノールA型またはF型エポキシ樹脂があり、
油化シェルエポキシ株式会社から、エピコート807、
エピコート1001、エピコート1010の商品名で市
販されている。また、ダウケミカル日本株式会社から
は、D.E.R.330、D.E.R.331、D.
E.R.361の商品名で市販されている。さらに、東
都化成株式会社から、YD128、YDF170の商品
名で市販されている。また、紫外線硬化性を付与する場
合には、アクリレート化エポキシ樹脂を使用することが
好ましく、新中村化学株式会社からEA−6310の商
品名で市販されている。
【0012】架橋性高分子量樹脂とは、架橋樹脂層に柔
軟性を付与するため高分子鎖に架橋反応を起す官能基を
有し、重量平均分子量が3万以上のものであり、アクリ
ロニトリル−ブタジエンゴム、アクリルゴムにエポキシ
基、カルボキシル基、アミノ基、水酸基等の官能基を付
与したゴム等が挙げられる。カルボキシル基含有アクリ
ロニトリル−ブタジエンゴムは、日本合成ゴム株式会社
から、PNR−1の商品名で、また、日本ゼオン株式会
社から、ニポール1072の商品名で市販されている。
エポキシ基含有アクリルゴムとしては、帝国化学産業株
式会社から、HTR−860P−3の商品名で市販され
ている。この架橋性高分子量樹脂は、架橋樹脂層に柔軟
性を付与するために必要で、そのため、架橋性高分子量
樹脂を含有され、全樹脂中の20重量%以上含有される
ことが、可とう性、柔軟性が良好であり、塑性流動する
シート6の貫通孔への流動を妨げることがなく、塑性流
動するシートとの接着性に優れ、皮膜が割れにくく剥離
を生じることなく変形する点で好ましい。このような特
性がない場合、塑性流動するシートが変形する際に架橋
樹脂層の皮膜が割れやすく、皮膜の割れた部分から、塑
性流動するシートが流れだし基板表面に接着するため、
残存物が残りやすいものとなる。
【0013】硬化剤には、紫外線、電子線、可視光、X
線等の各種活性エネルギー線を使用した硬化剤を使用す
ることができ、それらを各種併用してもよい。たとえば
硬化剤として、フェノール化合物、酸無水物、アミン系
化合物、イミダゾール系化合物等、紫外線による硬化剤
として、カチオン重合型光開始剤、ラジカル重合型光開
始剤等を使用することができる。
【0014】フェノール化合物としては、フェノール性
水酸基を1分子中に2個以上有する化合物であるフェノ
ールノボラック樹脂、ビスフェノールノボラック樹脂、
クレゾールノボラック樹脂を用いるのが好ましい。この
ような硬化剤は、大日本インキ化学工業株式会社から、
フェノライトLF2822、フェノライトLF288
2、フェノライトTD−2090、フェノライトTD−
2149、フェノライトVH4150、フェノライトV
H4170の商品名で市販されている。酸無水物として
は、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水テトラヒドロ
フタル酸、無水アジピン酸、無水ピロメリット酸等が挙
げられる。アミン系化合物は、脂肪族ポリアミンとして
ポリメチレンジアミン、ポリエーテルジアミン等があ
り、芳香族ジアミンとしてm−フェニレンジアミン、ジ
アミノジフェニルエーテル、ジアミノジフェニルスルホ
ン、ベンジジン、o−フェニレンジアミン等があり、第
二、第三アミンとして、ピペリジン、N−メチルピペラ
ジン、テトラメチルグアニン、N,N,N’,N’−テ
トラメチル−1,3−ブタンジアミン等が挙げられる。
【0015】カチオン重合型光開始剤としては、紫外線
を照射することにより活性化し、エポキシ基とカチオン
重合を起こす型であれば、特に制限するものではなく、
ジアゾニウム塩型、ヨードニウム塩型、スルホニウム塩
型、メタロセン化合物を用いることができる。ジアゾニ
ウム塩型としては、P−メトキシベンゼンジアゾニウム
ヘキサフルオロフォスフェート、P−クロロベンゼンジ
アゾニウムエキサフルオロフォスフェ−トが使用でき、
ヨードニウム塩型としては、ジフェニルヨードニウムヘ
キサフルオロフォスフェート、4,4−ジ−t−ブチル
フェニルヨードニウムヘキサフルオロフォスフェートが
使用でき、スルホニウム塩型としては、トリフェニルス
ルフォンヘキサフルオロフォスフェート、トリフェニル
スルフォンヘキサフルオロアンチモネート等が使用で
き、メタロセン化合物としては、(1−6−n−クメ
ン)(n−シクロペンタジエニル)−鉄−6フッ化リン
酸等が使用できる。
【0016】ラジカル重合型光開始剤は、エポキシ樹脂
中のエポキシ基を光重合性不飽和基で置換した(メタ)
アクリレート化エポキシ樹脂の光重合性不飽和基を反応
させるための光開始剤であり、使用する露光機の紫外線
に吸収波長を持つものが使用できる。具体的には、アセ
トフェノン、ベンゾフェノン、4,4−ビスジメチルア
ミノベンゾフェノン、ベンゾインエチルエーテル、ベン
ゾインブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテ
ル、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノ
ン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2
−ヒドロキシ−2−ジメトキシ−1−フェニルプロパン
−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−
ヒドロキシ−2−メチルプロパン、アゾビスイソブチル
ニトリル、2−クロロチオキサンソン、2,4−ジエチ
ルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサン
ソン、3,3−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノ
ン、2,4−ジメチルチオキサンソン、メチルベンゾイ
ルフォーメート、3,3,4,4−テトラ(t−ブチル
パーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等が使用でき
る。架橋樹脂層中には、添加剤として基板表面と架橋樹
脂層の離型性や皮膜の性能の向上を目的にアルミナ、シ
リカ、エロジル、カオリン、カーボン等のフィラーを混
合することができる。この量は樹脂100重量部に対し
て、可とう性を低下させないために1〜100重量部の
範囲が好ましい。熱により硬化させる架橋樹脂層では、
塑性流動するシートの軟化点以下で塗工する必要があ
り、それ以上の温度で塗工すると、シートによれ、しわ
が発生する点で制限があるが、それに対して紫外線等に
より硬化する硬化剤を使用する場合には、熱をかけずに
短時間で硬化できるため、皮膜欠陥が少なく、また、生
産効率が向上する点でより好ましい。
【0017】塑性流動するシートは、架橋樹脂層との密
着性を向上し、剥離を防止するために、塑性流動するシ
ート表面を架橋樹脂層を塗布する前に洗浄、紫外線処
理、プラズマ処理、コロナ処理、火炎処理、機械研磨等
を行うことが好ましい。架橋樹脂層は、塑性流動するシ
ートの片面または両面に塗工する。片面塗工の場合は、
その反対面を離型処理するか離型シートを設置すること
が好ましい。両面に塗工した場合、本発明の塑性流動シ
ート以外に特に離型シートを必要としないため、プレス
の準備工程が簡略化される点で好ましい。塑性流動する
シート(6)は、絶縁性接着剤(2)の融点または軟化点にお
ける弾性率が、絶縁性接着剤(2)の弾性率以下とされ
る。塑性流動するシートの弾性率が、絶縁性接着剤のそ
れより高い場合には、積層工程中に貫通穴(4)を塑性流
動するシート(6)で充填することができず、半硬化状態
にある絶縁性接着剤(2)が、貫通穴(4)の内側に流動し、
穴径を小さくしてしまうことがあるため、絶縁性接着剤
(2)の融点または軟化点における弾性率が、前記絶縁性
接着剤(2)の弾性率より低いものが使用される。これを
満たす塑性流動するシート(6)としては、例えば、ポリ
エチレン、エチレン系コポリマ、ビニル系ポリマ、アク
リル系ポリマ、脂肪族ポリエステル、ポリアミド等から
選択された熱可塑性樹脂のシートを使用すると良い。
【0018】架橋樹脂層を塑性流動するシートに塗工す
る方法としては、ブレードコータ、ナイフコータ、スク
イズコータ等の後計量系コーティング方式や、リバース
ロールコータ、キスロールコータ、キャストコータ、ス
プレーコータ、押し出しコータ等の前計量系コーティン
グ方式によって塗布することができる。前に塗工したも
のと違う組成の架橋樹脂層を塗工することで架橋樹脂層
を2層以上に形成することもできるし、同種の架橋樹脂
層を2回以上塗工することもでき特性の向上を図ること
ができる。
【0019】積層後、多層プリント配線板用塑性流動シ
ートを除去するが、この際、多層プリント配線板用塑性
流動シートを剥離する貫通孔のエッジ部に、ドリルによ
る貫通孔穴あけ時のばり等がある場合、架橋樹脂層の1
部が残存することがある。これを除去しないと、めっき
付き性の低下がおこるため、これを除去する必要があ
る。本発明の架橋樹脂層は、エポキシ樹脂、架橋性高分
子量樹脂を主成分とするため、貫通孔のエッジ部等に架
橋樹脂層が付着した場合でも、酸化性溶液や分解性溶液
を用いた粗化処理により、容易に除去できる。このよう
な粗化処理液としては、以下の酸化性の溶液や分解性の
溶液を用いることができる。
【0020】最初に、溶剤によって樹脂を膨潤させるこ
とにより、粗化をより早く行うことが可能であるが、膨
潤を強力に行う溶剤は、絶縁性接着剤の表面層から内部
まで膨潤させるため好ましくなく、ブチルカルビトー
ル、ジメチルホルムアミド、イソプロピルアルコール及
び水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等のアルカリ、こ
れらの混合物から選択されたものを用いることが好まし
い。酸化性の溶液としては、6価クロム化合物と7価マ
ンガン化合物からなる群の1種以上と硫酸、リン酸、フ
ッ化ナトリウム、ホウフッ化水素酸、水酸化カリウム、
水酸化ナトリウムからなる1種以上との混合物を用いる
ことが好ましい。その後に、6価クロム化合物または7
価マンガン化合物を3価クロム化合物または6価マンガ
ン化合物となるように中和することが好ましい。これ
は、6価クロム化合物または7価マンガン化合物が酸化
作用があり、微量でも存在していると、樹脂が酸化さ
れ、絶縁性の低下や物理的強度が低下する恐れがあるか
らである。このような中和液としては、レダクションセ
キュリガント(アトテック株式会社製、商品名)、塩化
スズ、塩酸の混合水溶液、亜硫酸水素ナトリウムと硫酸
の混合水溶液等を使用することができる。この粗化工程
の後は、少なくとも貫通穴(4)の内壁を金属化し、外層
導体と内層回路とを電気的に接続し、外層導体を加工し
て外層回路とする。この内壁の金属化は、無電解めっき
やそれに続く電解めっきを行なうことや、導電性ペース
トを充填することによっても行なうことができる。金属
箔(1)は、プリント配線板に用いるものであれば使用で
き、絶縁層との接着強度を高めるために粗化処理をした
圧延銅箔、電解銅箔等を用いることができる。
【0021】本発明の配線板の製造方法は、半硬化状態
の絶縁性接着剤付金属箔に貫通穴をあけ、その絶縁性接
着剤面を回路加工等の準備をした回路板と重ね、塑性流
動するシートを重ね、加熱加圧して積層一体化するもの
であるため、絶縁性接着剤は、Bステージ状態である半
硬化状態での取扱性に優れること、穴あけが可能なこ
と、適度な流動性を有すること、絶縁性を有することが
必要であり、半硬化状態の絶縁性接着剤2としては、エ
ポキシ系接着剤、アクリル系接着剤、ポリイミド系接着
剤、ポリアミド系接着剤、NBR、アクリルゴム、エポ
キシ基またはカルボキシル基等の官能基を含有するアク
リルゴムやNBR及びそれらの混合物等が使用できる。
これらの中で、エポキシ系、エポキシ−アクリルゴム混
合系が絶縁信頼性が高い点で好ましい。
【0022】
【実施例】
(実施例1) 1)多層プリント配線板用塑性流動シートの作製 塑性流動するシート(6)として、厚さ90μmのポリエ
チレンシートを用い、その片面に架橋樹脂層(62)とし
て、下記に示す紫外線硬化エポキシ樹脂系接着剤ワニス
を2μmの厚さに塗工し、80℃で3分間乾燥した後、
露光条件を1J/cm2とし、紫外線を30秒間照射
し、硬化して、多層プリント配線板用塑性流動シート(6
1)を作製した。この紫外線硬化エポキシ樹脂系接着剤の
硬化物の引っ張り弾性率は、25℃で103MPa、1
00℃で102MPa、180℃で40MPaであっ
た。そして、塑性流動するポリエチレンシートの融点1
10℃における弾性率は、0.01MPaであり、その
時の温度における下記絶縁性接着剤の弾性率は、50M
Paであった。これらの弾性率は、粘弾性測定装置(レ
オロジー株式会社製、DVE−V4型、測定周波数10
Hz)を用いて測定した。 (紫外線硬化エポキシ樹脂系接着剤ワニスの組成) ・エポキシ樹脂 50モル%アクリレート化エポキシ樹脂EA−6310(Mn:450、新中 村化学株式会社製商品名) ・・・・・・56重量部 エピコート1001(Mn:450、油化シェル株式会社製商品名) ・・・・・・30重量部 ・メタアクリル酸を4mol%付加したアクリロニトリルブタジエンゴム PNR−1H(Mw:20万、日本合成ゴム株式会社製商品名) ・・・・・・30重量部 ・光開始剤 ベンゾフェノン ・・・・・・・5重量部 ・フィラー 水酸化アルミニウム ・・・・・・40重量部 接着剤付金属箔として、厚さ18μmの電解銅箔(金属
箔1)の粗化面に、高分子量エポキシ樹脂系接着剤ワニ
スを塗布、乾燥し半硬化状態にしたAS−3000(日
立化成工業株式会社製商品名)を用いた。これは、図1
(a)に示すように、絶縁層厚さが50μmで軟化点が
75℃の半硬化状態の接着剤付金属箔(3)である。この
接着剤付金属箔(3)に、図1(b)に示すように、直径
0.3mmと1.0mmの貫通穴(4)をあけた。そして
図1(c)に示すように、予め厚さ0.8mmのガラス
布基材エポキシ樹脂両面銅張積層板に内層回路(51)を形
成し、その表面を黒化処理した内層回路板(5)の上下
に、前記接着剤付銅箔(3)を、内層回路(51)が外層回路
と接続する箇所に、前記の貫通穴(4)を位置合わせして
重ね、さらに、その上下に、上記1)で作製した塑性流
動するシート(6)の厚さが90μmのポリエチレンシー
トの両面に架橋樹脂層(62)を2μm塗布した多層プリン
ト配線板用塑性流動シート(61)を重ね、これらをステン
レス製の鏡板(8)で挾み、圧力2MPa、加熱温度17
0℃、昇温速度10℃/分、高温保持時間60分間、冷
却速度−10℃/分の条件で、10torrの減圧下
で、プレス積層を行ない、図1(d)に示すように、積
層一体化した。この後、図1(e)に示すように、多層
プリント配線板用塑性流動シート61を引き剥がし、得
られた積層体に、貫通穴(スルーホール)9をあけたの
ち、以下に示す表面の粗化処理を行った。
【0023】(粗化工程) a)ブチルカルビトール25重量%水溶液に水酸化ナト
リウムを添加しpH3に調整したものを75℃に加温
し、この中に3分間浸漬する。 b)KMnO4:65g/l、NaOH:45g/lの
水溶液を70℃に加温し、1.6kgf/cm2のスプ
レー圧で4分間処理する。 c)レダクションセキュリガント(アトテック(株)
製、商品名)75ml/g、硫酸50ml/g水溶液
(45℃)中で5分間浸漬する。 d)水洗する。 その後、無電解銅めっきと電解銅めっきを行ない、厚さ
15μmの銅層を、全体に形成した後、エッチングレジ
ストを形成し、エッチングレジストから露出した銅をエ
ッチング除去し、図1(f)に示すように、外層回路を
形成して多層プリント配線板とした。
【0024】(実施例2) 1)塑性流動シートの作製 塑性流動するシート(6)として、厚さが90μmのポリ
エチレンシートを用い、その片面に架橋樹脂層(62)とし
て、下記に示す熱硬化性エポキシ樹脂系接着剤ワニスを
2μmの厚さに塗布し、80℃で3分間乾燥した後、1
20℃で10分間硬化して、多層配線板用塑性流動シー
ト(61)を作製した。この熱硬化性エポキシ樹脂系接着剤
の硬化物の弾性率は、25℃で2×103MPa、10
0℃で2×102MPa、180℃で50MPaであっ
た。 (熱硬化性エポキシ樹脂系接着剤ワニスの組成) ・エポキシ樹脂 エピコート828(Mn:218、油化シェル株式会社製商品名) ・・・・30重量部 ・グリシジルメタアクリレートを3モル%付加したアクリルゴム HTR−860P−3(Mw:80万、帝国化学産業株式会社製商品名) ・・・・30重量部 ・硬化剤(フェノールノボラック樹脂) フェノライトLF2882(大日本インキ化学工業株式会社製商品名) ・・・・20重量部 ・硬化促進剤 2PZ−CN(1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール)(四国化成工 業株式会社製商品名) ・・・・・5重量部 ・フィラー アルミナ(平均粒子径0.5μm) ・・・40重量部 上記の多層プリント配線板用塑性流動シート61を使用
する他は実施例1と同様にして多層プリント配線板を作
製した。
【0025】(実施例3)実施例1の接着剤付銅箔の代
わりに、厚さ18μmの電解銅箔(金属箔(1))を片面
に設けたガラス布基材エポキシ樹脂片面銅張積層板であ
る片面銅張積層板(11)の絶縁層(12)の面に、銅箔付高分
子量エポキシ樹脂系接着剤であるAS−3000(日立
化成工業株式会社製商品名)をラミネートし、AS−3
000の銅箔のみエッチング除去して図2(a)に示す
ように、絶縁性接着剤(2)の厚さが50μmで軟化点が
75℃の半硬化状態の接着剤付積層板(31)を得、これを
用いた他は実施例1と同様にして多層プリント配線板を
作製した。
【0026】(比較例1)実施例1の多層プリント配線
板用塑性流動シート(61)に代えて、架橋樹脂層を設けて
いない厚さが90μmの塑性流動するシート(6)である
ポリエチレンシートをそのまま使用する他は実施例1と
同様にして多層プリント配線板を作製した。
【0027】(比較例2)実施例1の多層プリント配線
板用塑性流動シート(61)において、架橋樹脂層の塗工厚
みを15μmに変更したほかは実施例1と同様にして多
層プリント配線板を作製した。
【0028】(比較例3)実施例1で用いた接着剤付銅
箔に代えて、貫通穴をあけた銅箔と、それと同じ箇所に
穴をあけた接着シート(AS3000に貫通穴をあけ銅
箔をエッチングにより除去)を用いたこと以外実施例1
と同様に行ない多層プリント配線板を作製した。
【0029】このようにして作製した多層プリント配線
板を、以下のようにして性能を評価し、結果を表1に示
す。 (初期導通)多層プリント配線板のバイアホール部分
に、5Vの直流電圧を印加し、接続抵抗値を測定し、接
続抵抗値が10Ω以上の場合に不良、それ以下のときを
異常無として評価した。 (ホットオイル試験)多層プリント配線板を、260℃
のシリコンオイルに10秒間浸漬し、その後20℃の水
に60秒間浸漬することを1サイクルとして、接続抵抗
の値が、初期の接続抵抗より10%上昇したときのサイ
クル数を測定した。 (スルーホール接続部のスミア)スルーホール部の断面
を顕微鏡で観察し、スミアがあった場合、スミア有と
し、スミアがなかった場合を、スミア無として評価し
た。 (バイアホール接続部の樹脂残り)バイアホール部の断
面を顕微鏡で観察し、樹脂残りがあった場合、スミア有
とし、樹脂残りがなかった場合を、スミア無として評価
した。 (外層回路表面段差)接触式表面粗さ計を用いて、多層
プリント配線板表面の段差を測定し、内層回路の厚さ
(内層回路となる銅箔の厚さ)を越えるときに「大」、
越えないときに「小」として評価した。 (絶縁性接着剤のしみだし量)多層プリント配線板の穴
内を顕微鏡で観察し、穴内に絶縁性接着剤がしみだした
半径方向の平均距離をしみだし量として評価した。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】本発明になる多層プリント配線板用塑性
流動シートを用いることにより、IVHとなる貫通孔穴
内への絶縁性接着剤のしみ出しの抑制に優れ、かつ、接
続信頼性や精度の良い多層プリント配線板を効率良く製
造する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)〜(f)は、本発明の一実施例を説明
するための各工程における断面図である。
【図2】 (a)〜(f)は、本発明の他の実施例を説
明するための各工程における断面図である。
【符号の説明】 1.金属箔 11.片面金属張
積層板 12.絶縁層 2.絶縁性接着剤 3.接着剤付金属箔 31.接着剤付積
層板 4.貫通穴 5.内層回路板 51.内層回路 6.塑性流動する
シート 61.多層プリント配線板用塑性流動シート 62.架橋樹脂層 8.鏡板 9.貫通穴(スルーホール)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B32B 31/20 B32B 31/20 (72)発明者 山本 和徳 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化 成工業株式会社 下館研究所内 (72)発明者 高橋 敦之 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化 成工業株式会社 下館研究所内 (72)発明者 斑目 健 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化 成工業株式会社 下館研究所内 (72)発明者 大塚 和久 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化 成工業株式会社 下館研究所内 (72)発明者 有家 茂晴 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化 成工業株式会社 下館研究所内 (56)参考文献 特開 平5−191046(JP,A) 特開 平7−226592(JP,A) 特開 昭63−90158(JP,A) 特開 平8−70176(JP,A) 特開 平7−297553(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 3/46

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属箔(1)の片面または片面金属箔張積層
    板(11)の絶縁層(12)面に半硬化状態の絶縁性接着剤(2)
    を設けた接着剤付金属箔(3)または接着剤付積層板(31)
    に貫通穴(4)をあけ、その接着剤面を予め準備した回路
    板(5)と重ね、前記接着剤付金属箔(3)もしくは接着剤付
    積層板(31)の金属箔(1)の上に積層過程で塑性流動する
    シート(6)を重ね、加熱加圧して積層一体化する多層プ
    リント配線板の製造方法において使用する塑性流動する
    シート(6)のすくなくとも片面に膜厚0.1μm以上1
    0μm以下の架橋樹脂層(62)を形成した多層プリント
    配線板用塑性流動シート。
  2. 【請求項2】架橋樹脂層の引っ張り弾性率が25℃から
    100℃未満で3×103MPa以下であり、かつ、1
    00℃から180℃で3×102MPa以下である請求
    項1記載の多層プリント配線板用塑性流動シート。
  3. 【請求項3】架橋樹脂層の樹脂成分が、エポキシ樹脂、
    架橋性高分子量樹脂、及びそれらの硬化剤からなり、か
    つ、架橋性高分子量樹脂が全樹脂重量の20重量%以上
    含有される請求項1または請求項2に記載の多層プリン
    ト配線板用塑性流動シート。
  4. 【請求項4】架橋樹脂層が紫外線硬化性樹脂である請求
    項1ないし請求項3のいずれかに記載の多層プリント配
    線板用塑性流動シート。
  5. 【請求項5】架橋樹脂層が酸化性水溶液で除去可能であ
    る請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の多層プリ
    ント配線板用塑性流動シート。
  6. 【請求項6】多層プリント配線板用塑性流動シートの塑
    性流動するシート(6)が、ポリエチレン、エチレン系コ
    ポリマ、ビニル系ポリマ、アクリル系ポリマ、脂肪族ポ
    リエステルあるいはポリアミドから選択された熱可塑性
    樹脂のシートである請求項1ないし請求項5のいずれか
    に記載の多層プリント配線板用塑性流動シート。
  7. 【請求項7】多層プリント配線板用塑性流動シートの塑
    性流動するシート(6)の融点または軟化点における弾性
    率が前記絶縁性接着剤(2)の弾性率以下である請求項1
    ないし請求項6のいずれかに記載の多層プリント配線板
    用塑性流動シート。
  8. 【請求項8】金属箔(1)の片面または片面金属箔張積層
    板(11)の絶縁層(12)面に半硬化状態の絶縁性接着剤(2)
    を設けた接着剤付金属箔(3)または接着剤付積層板(31)
    に貫通穴(4)をあけ、その接着剤面を予め準備した回路
    板(5)と重ね、金属箔(1)の上に積層過程で塑性流動する
    シート(6)を重ね、加熱加圧して積層一体化する多層プ
    リント配線板の製造方法において、請求項1ないし請求
    項7のいずれかに記載の多層配線板用塑性流動シート(6
    1)を用い、塑性流動するシート(6)の融点または軟化点以
    上の温度に加熱した後、絶縁性接着剤(2)を硬化させる
    ことを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。
  9. 【請求項9】多層配線板用塑性流動シート(61)の架橋樹
    脂層(62)が酸化性水溶液で除去可能であり、積層一体化
    後、多層配線板用塑性流動シート(61)を剥離し、酸化性
    水溶液による表面粗化工程を行うことを特徴とする請求
    項8に記載の多層プリント配線板の製造方法。
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