JPH11314411A - 印字装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】処理時間を短くし、良好な印字品質を確保し、
インクリボンの交換性に優れ、コンパクトな印字装置を
可能にすることである。 【解決手段】印字キャリアを、サポートレール中心に回
転可能にし、付勢する加圧部を設け基準ガイドに付勢
し、プラテンをリンク機構を用いてリトラクションさせ
るとともに、バネによりプラテンを押圧することであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は通帳等の冊子類及び
伝表等に印字する装置に係り、特に銀行等金融機関で使
用される印字装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、印字ヘッドを支持する方法として
は、特開平６−２３８９６６号公報に見られるように、
印字ヘッド及び印字ヘッドを搭載する印字キャリアをプ
ラテンと平行な姿勢で印字方向に移動させるために印字
キャリアの印字方向と平行に上下に２本のサポートレー
ルを設けて印字キャリアを印字方向のみ移動可能に支持
している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の機構及び公
知の印字機構においては、下記（１）〜（４）の課題が
ある。

【０００４】（１）前述したように印字キャリアの移動
方向と平行に上下に２本のレールを設けて印字キャリア
を支持しており、機構部の高さが大きく、その為、印字
装置自体も大きくなっている。

【０００５】（２）印字キャリアは印字方向のみ移動可
能で、そのため、インクリボンの交換時には印字装置本
体のカバーを回転あるいは取り外し、印字機構部全体を
印字機構部のフレーム内あるいはその近傍の支点を中心
に回転させなければならなく、負荷が大きく面倒であ
る。

【０００６】（３）プラテンは印字ヘッド方向に、印字
媒体の印字面に倣うローラに接する位置もしくは印字媒
体の印字面に倣うローラとオーバーラップする位置まで
バネにより附勢されているため、印字処理中には常に印
字媒体の印字面に倣うローラが印字媒体と接触し、印字
処理中以外には常に印字媒体の印字面に倣うローラがプ
ラテンと接触しているため、印字媒体の搬送時及び改行
時には印字キャリアが印字媒体の印字面に倣うローラが
印字媒体から外れる位置まで退避する必要があり処理時
間が遅くなっている。

【０００７】（４）プラテンが直接バネにより附勢され
ている機構では、印字媒体にかかるプラテンの押圧力が
印字媒体の幅方向で均一ではないため、印字ムラが発生
する等印字品質に問題がある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、バネ部材により印字ヘッドを印字面方向に付勢し、
ガイドとガイドローラ及びサポートレールで印字ヘッド
の姿勢を保持し、プラテンを印字キャリアの移動方向と
垂直方向にアクチュエータを利用しリトラクションする
機構をもつ印字装置とする。

【０００９】本機構により上記課題が解決されることを
以下説明する。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
より詳細に説明する。

【００１１】図１は本発明の一実施例を示す側面図であ
り、図２は図１の印字機構のプラテンリトラクション機
構を示す正面図、図３は図１の印字機構部の印字キャリ
アのリトラクションの状態を示す側面図、図４は印字装
置の側面図である。以下、図１〜図４を用いて本実施例
を説明する。

【００１２】図１に示すように、印字処理を行うために
搬送手段により印字部に搬送され、位置を決められた印
字媒体１は、印字時、後述する方法によりプラテン１２
により印字キャリア３に回転可能に取り付けられた倣い
ローラ１３に押し付けられ、印字ヘッド先端２ａと紙面
ギャップを一定に保っている。

【００１３】一方、印字ヘッド２が搭載された印字キャ
リア３は１本のサポートレール４に回転及び印字方向に
移動可能に支持されており、印字方向（図１、紙面垂直
方向）に移動するように構成されている。印字キャリア
３には第１のガイドローラとキャリア付勢アーム５から
構成される加圧部１４が回転可能に支持され、第１のバ
ネ部材６によって印字キャリア３とつながれている。さ
らに図示しないサイドフレームにより固定されたＵ字型
の第１のガイド８の内面と接触して、印字キャリア３に
Ｚ方向の力を発生させ、印字ヘッド２に回転可能に支持
されているガイドローラ１０を第２のガイド１１に付勢
することにより、印字ヘッド３は一定の付勢を保持す
る。すなわち、印字キャリア３が印字方向に移動する際
にも印字ヘッド２は一定の姿勢を保持し印字することが
できる。

【００１４】尚、図示していないが、インクリボンは印
字ヘッド２と印字媒体１の間にセットされている。

【００１５】次に、図２を用いてプラテンリトラクショ
ン機構について説明する。

【００１６】印字媒体１が搬送手段により印字部に搬送
され、位置を決められた時、貫通型ソレノイド１５の通
電が解除されアマチュア１６がバネ１７によりＹ方向へ
移動する。アマチュア１６は、アマチュア１６に固定さ
れたピン１６ａ、１６ｂによりレバー１８、レバー１９
に継合されており、レバー１８、レバー１９は図示しな
いフレームに固定されている支点２０、支点２１を回転
中心として回転し、プラテン１２に取り付けられている
ピン１２ａ、１２ｂを持ち上げる。このようにして印字
媒体１はプラテン１２により押し上げられ、印字媒体１
は幅方向に印字ヘッド２がどの位置にあっても常に同じ
押圧力で倣いローラ１３に押し付けられ、印字ヘッド２
により印字が行われる。

【００１７】本構成によれば、従来は印字ヘッドが中央
にあるときは押圧力が大きく、端にある時は小さくなる
構造であったのに対し、安定した押圧力が得られる。

【００１８】また、印字媒体１が、図示するように左右
頁で厚さが異なった場合においても、その厚さの差はバ
ネ１７により吸収され、常に倣いローラ１３により紙面
ギャップを一定に保ち良好な印字を得ることができる。

【００１９】さらに、バネ１７によりプラテンを押し上
げる機構であるため、厚さの薄い媒体に対しては押圧力
を小さく、厚い媒体に対しては押圧力を大きくすること
ができ、厚い媒体でも十分しごくことができ、プラテン
に倣わせ印字することができる。

【００２０】印字終了後はソレノイド１５に通電するこ
とにより、アマチュア１６が吸収されＸ方向へ移動し、
前記の押し上げ動作と逆方向に動作しプラテン１２の印
字媒体１の押し上げが解除され、印字媒体１は倣いロー
ラ１３から離れる。すなわち、印字時以外は印字媒体１
は印字キャリア３の位置に関係なく搬送、改行すること
ができる。

【００２１】次に、図３を用いてインクリボンの交換操
作を説明する。

【００２２】印字キャリア３をサポートレール４を中心
にＷ方向に回転させ、リトラクションさせると、第１の
バネ部材（トグルスプリング）６により、加圧部１４の
ガイドローラ７は第１のガイド８の印字時とは反対の面
に接触し、Ｗ方向の力を発生させ、印字キャリア３のリ
トラクション状態を保持する。従って、リトラクション
状態では印字媒体１と印字ヘッド２の間隔を大きく保持
できる。従って、図４に示すように、インクリボンの交
換時には印字装置の本体カバー９のリボンカバー２２の
みを取り外し、印字キャリア３をＷ方向にリトラクショ
ンさせるだけでインクリボンを容易に交換することがで
きる。従来はサポートレール４を含むフレーム全体をリ
トラクションさせなければならなかった。

【００２３】リボンカバー２２については、本実施例で
は取り外す構成としたが、ヒンジ機構等を利用し回転さ
せて開けてもよい。

【００２４】このように、本実施例においては、サポー
トレールに印字方向の移動及び回転可能に支持された印
字キャリアを基準ガイドに付勢してその姿勢を保持して
おり、機構部の高さを小さくできるとともに印字キャリ
アをリトラクション状態で保持できインクリボンの交換
も容易にできる。また、プラテンをリトラクション機構
で動作させることにより、搬送、改行時の印字キャリア
の退避動作をなくすことができる。さらに、印字媒体
は、リンク機構を介してバネで押圧されるプラテンによ
り押し上げられるので、印字媒体にかかる押圧力は印字
媒体のどの位置でも同じであり良好な印字ができる。

【００２５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
処理時間の短縮、及び、良好な印字品質を実現すること
ができるとともに、インクリボンの交換が容易にでき、
印字装置もコンパクトにすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】印字機構部の側面図。

【図２】プラテンリトラクション機構部の正面図。

【図３】印字キャリアリトラクション時の側面図。

【図４】印字装置の側面図。

【符号の説明】

１…印字媒体、 ２…印字ヘッド、 ２ａ
…印字ヘッドの先端、３…印字キャリア、 ４…サポ
ートレール、 ５…キャリア付勢アーム、６…第１の
バネ部材、 ７…第１のガイドローラ、８…第１のガイ
ド、９…印字装置本体カバー、 １０…第２のガイ
ドローラ、１１…第２のガイド、 １２…プラテン、
１２ａ…ピン、１２ｂ…ピン、 １３…倣
いローラ、 １４…加圧部、１５…貫通型ソレノイ
ド、 １６…アマチュア、１６ａ…ピン、
１６ｂ…ピン、 １７…バネ、１８…レバ
ー、 １９…レバー、 ２０…支点、２
１…支点、 ２２…リボンカバー。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】印字ヘッドと、印字ヘッドを搭載する印字
   キャリアと、印字キャリアを印字方向に移動可能に支持
   するサポートレールと、印字ヘッド先端近傍にて回転自
   在に保持され、印字媒体の印字面に接触し、印字ヘッド
   先端と印字媒体の印字面との間隔を常に一定に保つべく
   配置した倣いローラと、前記サポートレールと平行に固
   定された第１のガイドと、前記第１のガイドに摺動する
   回転自在に保持された第１のガイドローラと、前記第１
   のガイドローラを有し前記印字キャリアと印字方向に一
   体となり移動するキャリア付勢部材と、一端が前記印字
   キャリアに他端が前記キャリア付勢部材にそれぞれ係合
   された第１のバネ部材と、サポートレールと平行に固定
   された第２のガイドと、印字ヘッド先端近傍にて回転自
   在に保持され、第２のガイドに摺動する第２のガイドロ
   ーラと、印字ヘッドに対向し前記サポートレールと平行
   に第２のバネ部材により付勢されるプラテンとを設け、
   前記第１のバネ部材は前記印字ヘッドを印字面方向に付
   勢し、前記第２のガイドと前記第２のガイドローラ及び
   前記サポートレールで前記印字ヘッドの姿勢を保持する
   ことを特徴とする印字装置。
2. 【請求項２】上記プラテンは、リンク機構を用いて印字
   面に対して垂直方向に平行移動可能にし、前記リンク機
   構にアクチュエータを係合し前記プラテンをリトラクシ
   ョンさせるとともに、前記プラテンに前記リンク機構を
   介して力がかかるようにバネ部材を配することを特徴と
   する請求項１記載の印字装置。