JPH11313780A - ペーパーホルダー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 刃に食い込んだペーパーを簡単に外せるペー
パーホルダーを提供する。 【解決手段】 ペーパーホルダー１０は、ロール状のト
イレットペーパー３を保持するケース１２と、カバー１
３とからなる。カバー１３の延出部２４の先端下面に刃
３０が設けられ、刃３０の直近の貫通孔３１に押圧部材
３２が挿通されている。ペーパー３ａが刃３０に食い込
んだときには押圧部材３２を押してペーパー３ａを刃３
０から外す。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ロール状のトイレ
ットペーパー等のロールペーパーを保持するためのペー
パーホルダーに係り、特に刃に食い込んだペーパーを該
刃から外すことができるよう構成されたペーパーホルダ
ーに関する。

【０００２】

【従来の技術】保持部に保持されたロールペーパーから
ペーパーを前方延出部に沿って引き出し、該延出部の先
端側に設けられた刃に該ペーパーを当てて切るようにし
たタイプのペーパーホルダーが広く用いられている。

【０００３】この刃が突状である場合、ペーパーが該刃
に食い込んだままとなることがある。このようなときに
は、次回のペーパー引き出しの際に指先でペーパーを摘
んでペーパーを刃から引き離すことが必要であり、面倒
である。

【０００４】このような不便を解消するために、実開昭
６０−１２６０９０号には、図５に示すように、延出部
１に揺動片２を設け、ペーパー３ａを該揺動片２で下方
に押すことにより刃４に食い込んだペーパー３ａを該刃
から下方に離反させるよう構成したロールペーパーホル
ダーが記載されている。なお、図５の符号６は前蓋、７
は揺動片２の支軸、８はロール状のトイレットペーパー
３を支えるローラを示す。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記図５のペーパーホ
ルダーにあっては、刃４にペーパー３ａが強く食い込み
揺動片２ではペーパー３ａを押し下げることができない
事態になった場合、揺動片２を指先で押しにくいという
短所がある。即ち、揺動片２が前蓋６の下方に配置され
ているため、揺動片２を指先で押すときに前蓋６が邪魔
になりがちである。また、揺動片２は大部分が延出部１
の下側に配置されるため、指先で揺動片２を押し下げに
くい。

【０００６】さらに、図５のペーパーホルダーにあって
は、図の如く垂れ下がったペーパー３ａを指先で摘んで
引く時に指先が揺動片２に当り不快感が生じるという短
所もある。

【０００７】本発明は、このような問題点を解決し、ペ
ーパーを刃から確実に外すことができ、使用感に優れた
ペーパーホルダーを提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明（請求項１）のペ
ーパーホルダーは、ロールぺーパーの保持部と、該保持
部から前方に延設され、その下面側に沿ってペーパーが
引き出される延出部と、該延出部の先端側に設けられた
刃とを有するペーパーホルダーにおいて、該延出部の先
端部であって且つ該刃よりも後方側の部分に、ペーパー
を下方に押すための押圧部材を該延出部に貫通させて設
けたことを特徴とするものである。

【０００９】かかるペーパーホルダーにあっては、延出
部の先端側に配置された押圧部材によってペーパーを押
し下げることにより、刃に食い込んだペーパーを刃から
外すことができる。

【００１０】この押圧部材は、延出部の先端側に配置さ
れているので、指先で押し下げ易い。また、このペーパ
ーホルダーにあっては、延出部の下側に揺動片等の邪魔
な部材が無いので、垂れ下がったペーパーを容易に摘ん
で手前に引くことができる。

【００１１】このペーパーホルダーにあっては、請求項
２の通り、延出部に貫通孔が設けられ、該貫通孔に前記
押圧部材が挿入されており、該押圧部材の上端及び下端
はそれぞれ該貫通孔を通過不能な大きさのものとなって
いることが好ましい。

【００１２】本発明（請求項３）のペーパーホルダー
は、ロールぺーパーの保持部と、該保持部から前方に延
設され、その下面側に沿ってペーパーが引き出される延
出部と、該延出部の先端側に設けられた刃とを有するペ
ーパーホルダーにおいて、該延出部のうち該刃よりも後
方側の部分に、ペーパーを指先で直接に下方に押すため
の指先の挿通部を設けたことを特徴とするものである。

【００１３】このペーパーホルダーにあっては、指先で
直接にペーパーを押し下げることにより、刃に食い込ん
だペーパーを刃から外すことができる。

【００１４】本発明（請求項４）のペーパーホルダー
は、ロールぺーパーの保持部と、該保持部から前方に延
設され、その上面側に沿ってペーパーが引き出される延
出部と、該延出部の先端側に設けられた刃とを有するペ
ーパーホルダーにおいて、該延出部のうち該刃よりも後
方側の部分に、ペーパーを指先で直接に上方に押すため
の指先の挿通部を設けたことを特徴とするものである。

【００１５】このペーパーホルダーにあっては、指先で
直接にペーパーを押し上げることにより、刃に食い込ん
だペーパーを刃から外すことができる。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して実施の形態
について説明する。図１は請求項１，２の発明の実施の
形態に係るペーパーホルダーの斜視図、図２はこのペー
パーホルダーのカバーを開けた状態の斜視図、図３、４
の（ａ）図は図１のペーパーホルダーの縦断面図、図
３、４の（ｂ）図は各（ａ）図におけるＢ−Ｂ線矢視図
である。

【００１７】このペーパーホルダー１０は、ロール状の
トイレットペーパー３を保持するケース１２と、該ケー
ス１２に回動可能に取り付けられたカバー１３とを有す
る。

【００１８】ケース１２は、略々Ｖ字状に屈曲した底板
部１６と、該底板部１６の左右側辺から上方に打ち上げ
られた１対の側板部１７と、底板部１６の後辺部から上
方に立ち上げられた背板部１８と、底板部１６の前辺部
から前方に延出された上向きガイド面１９と、底板部１
６の左右両端から前方へ延設されたブラケット部２０と
を有している。符号２１はケース１２をトイレルームの
壁などに固定するビス、２２はビス孔を示す。

【００１９】前記カバー１３は、ケース１２の前面の開
放部を覆う本体部２３と、該本体部２３の下縁から前方
に延出した延出部２４と、該延出部２４の左右両端辺か
ら垂設された１対の垂下片２５とを備えている。この垂
下片２５の外側面にはそれぞれ突軸２６が設けられ、前
記ケース１２のブラケット部２０に設けられた縦長のス
リット２７に該突軸２６が係合し、これにより該突軸２
６を回動中心としてカバー１３が図２の如く前方へ開き
出し可能となっている。

【００２０】この延出部２４の下面は、前記底板部１６
の上向きガイド面１９に対峙している。

【００２１】上向きガイド面１９と延出部２４との間に
は、トイレットペーパーを引き出しうる間隙があいてい
る。延出部２４の前縁側の下面には、引き出されたトイ
レットペーパーをカットするための鋸歯状の刃３０が設
けられている。この刃３０は延出部２４の前縁に沿って
延設されている。

【００２２】また、この延出部２４の前縁側には、刃３
０の直ぐ後側に貫通孔３１が設けられ、この貫通孔３１
に押圧部材３２が挿通されている。この押圧部材３２
は、貫通孔３１に上下動自在に挿通された細軸部３２ｂ
と、上端側の拡大部３２ａと、下端側の拡大部３２ｃと
を備えている。拡大部３２ａ、３２ｃは貫通孔３１を通
過しえない大きさとなっているので、押圧部材３２はこ
の貫通孔３１から抜けることはない。この押圧部材３２
は、上側の拡大部３２ａが延出部２４の上面に係止され
た図４の状態において下端側が刃３０の先端よりも下方
に所定長さＬ（図４（ｂ）参照）だけ突出する長さを有
している。

【００２３】なお、この長さＬは２〜７ｍｍとくに３〜
６ｍｍ程度が好ましい。

【００２４】このように構成されたペーパーホルダーに
あっては、カバー１３を前方へ回転させてケース１２内
にロール状のトイレットペーパー３を入れ、トイレット
ペーパー３の先端側のペーパー３ａをガイド面１９と延
出部２４との間に通した後、カバー１３を元の起立姿勢
に戻す。ペーパー３ａを引き出して上方へ引くと、ペー
パー３ａが刃３０によってカットされる。

【００２５】このカットの際には、図３の如く押圧部材
３２はペーパー３ａによって上方に押し上げられる。こ
のカットの際にペーパー３ａが刃３０に食い込んだ場
合、図４の如く押圧部材３２を上方から押す。これによ
り、ペーパー３ａが刃３０から外れる。この場合、ペー
パー３ａの全体が刃３０から外れたときには、ペーパー
３ａは垂下姿勢となる。ペーパー３ａのうち押圧部材３
２の近傍部分（即ち、ペーパー３ａの幅方向の中央付
近）だけ刃３０から外れたときには、このペーパー３ａ
の幅方向の中央付近を指先で摘んでペーパー３ａを刃３
０から引き離し、次回の使用（引き出し及びカット）を
行う。

【００２６】なお、押圧部材３２が十分に重いときに
は、押圧部材３２を押さなくてもペーパー３ａが刃３０
から外れる。

【００２７】図示はしないが、本発明では押圧部材３２
に例えばコイルバネを装着し、押圧部材３２を下方に付
勢するように構成しても良い。

【００２８】図１〜４の実施の形態では押圧部材３２は
延出部２４の幅方向中央に１個だけ設けられているが、
２個以上設けても良い。ただし、通常は中央に１個だけ
設ければ十分である。

【００２９】この押圧部材３２の下側の拡大部３２ｃ
は、図示のものよりもかなり大きくしても良い。

【００３０】また、この押圧部材３２の下側の拡大部３
２ｃは、延出部２４の幅方向に長い横長形状とされても
良い。この場合、貫通孔３１及び細棒部３２ｂを角形等
の非円形とし、押圧部材３２が回らないように構成す
る。

【００３１】図６〜８は請求項３の発明の実施の形態に
係るペーパーホルダー１０Ａを示す。この実施の形態に
あっては、前記カバー１３の延出部２４にペーパー３ａ
を直接に指先で押すための指先挿通部としての開口４０
が設けられている。この開口４０は、指先を通しうる大
きさを有し、延出部２４の幅方向（ペーパー３ａの幅方
向）に延在する長孔状となっている。

【００３２】なお、この実施の形態では、鋸歯状の刃の
代わりにピン３９を列設してなる刃が用いられている。
図８の通り、延出部２４の前方に引き出されたペーパー
３ａを上方に引き上げると、ペーパー３ａがピン３９に
食い込み、切断される。この実施の形態に係るペーパー
ホルダー１０Ａのその他の構成は、ピン３２が設けられ
ていないことを除き図１〜４のペーパーホルダー１０と
ほぼ同一であり、同一符号は同一部分を示している。

【００３３】このペーパーホルダー１０Ａにおいて、ペ
ーパー３ａをピン３９よりなる刃によって切断した際に
ペーパー３ａがピン３９に食い込んだままとなったとき
には、図８の通り、開口４０から指先を差し込んでペー
パー３ａを押し下げ、このペーパー３ａをピン３９から
取り外すことができる。開口４０が延出部２４幅方向に
長く延在しているので、ペーパーがいずれのピン３９に
絡まった場合であっても該ピンからペーパーを容易に取
り外すことができる。

【００３４】図９〜１１は請求項４の発明の実施の形態
に係るペーパーホルダー１０Ｂを示すものである。

【００３５】この実施の形態ではカバー１３が省略さ
れ、ペーパー３ａはケース１２によってのみ保持され
る。このケース１２から延出するガイド面１９の上面に
沿ってペーパー３ａが引き出される。この実施の形態で
はこのガイド面１９が延出部として機能する。この延出
部としてのガイド面１９の先端にペーパー３ａ切断用刃
が設けられている。この実施の形態では、ピン３９と鋸
歯状の刃３０とを混在させた刃が用いられる。

【００３６】図１０の通り、ガイド面１９よりも前方に
引き出されたペーパー３ａを引き下げると、まずペーパ
ー３ａがピン３９に食い込み、次いで刃３０によって切
断される。この場合、まずピン３９がペーパー３ａを刺
通するので、ペーパー３ａが刃３０と接触するときにペ
ーパー３ａがスライドせず、刃３０にペーパー３ａが確
実に食い込み、ペーパー３ａが楽に切断される。

【００３７】このガイド面１９には指先の挿通部として
の開口４１が設けられている。この開口４１も開口４１
の幅方向に延在する長孔状のものとなっている。

【００３８】図９〜１１のその他の構成は図１〜４のペ
ーパーホルダーと同様であり、同一符号は同一部分を示
す。このように構成されたペーパーホルダー１０Ｂにお
いても、ピン３９，刃３０に対しペーパー３ａが食い込
んだときには、ガイド面１９の下から開口４１に指先を
通し、ペーパー３ａを押し上げることによりペーパー３
ａをピン３９、刃３０から引き離すことができる。この
場合も、開口４１が長孔であり、いずれのピン３９及び
刃３０からもペーパー３ａを容易に引き離すことができ
る。

【００３９】

【発明の効果】以上の通り、本発明のペーパーホルダー
は刃に食い込んだペーパーを簡単に取り外し、次回の使
用を快適に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施の形態に係るペーパーホルダーの斜視図で
ある。

【図２】図１のペーパーホルダーのカバーを開けた状態
の斜視図である。

【図３】（ａ）図はペーパーカット時における図１のペ
ーパーホルダーの断面図であり、（ｂ）図は（ａ）図の
Ｂ−Ｂ線矢視図である。

【図４】（ａ）図はペーパーカット後の図のペーパーホ
ルダーの断面図であり、（ｂ）図は（ａ）図のＢ−Ｂ線
矢視図である。

【図５】従来例を示す断面図である。

【図６】別の実施の形態に係るペーパーホルダーの斜視
図である。

【図７】図６のペーパーホルダーのカバーを開けた状態
の斜視図である。

【図８】図６のペーパーホルダーの断面図である。

【図９】異なる実施の形態に係るペーパーホルダーの斜
視図である。

【図１０】図９のペーパーホルダーの先端部の斜視図で
ある。

【図１１】図９においてトイレットペーパーを取り除い
たペーパーホルダーの斜視図である。

【符号の説明】

３ トイレットペーパー １０，１０Ａ，１０Ｂ ペーパーホルダー １２ ケース １３ カバー １６ 底板部 １７ 側板部 １８ 背板部 １９ 上向きガイド面 ２０ ブラケット部 ２３ カバー部 ２４ 延出部 ２５ 垂下片 ２６ 突軸 ２７ スリット ３０ 刃 ３１ 貫通孔 ３２ 押圧部材 ３２ａ，３２ｃ 拡大部 ３２ｂ 細軸部 ３９ ピン ４０，４１ 開口

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ロールぺーパーの保持部と、該保持部か
   ら前方に延設され、その下面側に沿ってペーパーが引き
   出される延出部と、該延出部の先端側に設けられた刃と
   を有するペーパーホルダーにおいて、 該延出部の先端部であって且つ該刃よりも後方側の部分
   に、ペーパーを下方に押すための押圧部材を該延出部に
   貫通させて設けたことを特徴とするペーパーホルダー。
2. 【請求項２】 請求項１において、前記延出部に貫通孔
   が設けられ、該貫通孔に前記押圧部材が挿入されてお
   り、 該押圧部材の上端及び下端はそれぞれ該貫通孔を通過不
   能な大きさのものとなっていることを特徴とするペーパ
   ーホルダー。
3. 【請求項３】 ロールぺーパーの保持部と、該保持部か
   ら前方に延設され、その下面側に沿ってペーパーが引き
   出される延出部と、該延出部の先端側に設けられた刃と
   を有するペーパーホルダーにおいて、 該延出部のうち該刃よりも後方側の部分に、ペーパーを
   指先で直接に下方に押すための指先の挿通部を設けたこ
   とを特徴とするペーパーホルダー。
4. 【請求項４】 ロールぺーパーの保持部と、該保持部か
   ら前方に延設され、その上面側に沿ってペーパーが引き
   出される延出部と、該延出部の先端側に設けられた刃と
   を有するペーパーホルダーにおいて、 該延出部のうち該刃よりも後方側の部分に、ペーパーを
   指先で直接に上方に押すための指先の挿通部を設けたこ
   とを特徴とするペーパーホルダー。