JPH11312830A - 平面型グラディオメータ - Google Patents

平面型グラディオメータ

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JPH11312830A
JPH11312830A JP10118117A JP11811798A JPH11312830A JP H11312830 A JPH11312830 A JP H11312830A JP 10118117 A JP10118117 A JP 10118117A JP 11811798 A JP11811798 A JP 11811798A JP H11312830 A JPH11312830 A JP H11312830A
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JP
Japan
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superconducting
coil
wirings
pickup coil
film
Prior art date
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Pending
Application number
JP10118117A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazumasa Takagi
一正 高木
Akira Tsukamoto
塚本  晃
Yoshinobu Taruya
良信 樽谷
Tokumi Fukazawa
徳海 深沢
Haruhiro Hasegawa
晴弘 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Pending legal-status Critical Current

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  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)
  • Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
  • Measuring Magnetic Variables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高温超電導体を用いた平面型グラディオメータ
において、SQUIDのバイアス電源などの配線を積層
化することで、磁束の発生を抑え、高感度化を達成す
る。 【解決手段】各配線の対を積層構造にすることで、磁気
的に影響をキャンセルすることにより、多チャンネルS
QUIDシステムを構成したときのチャンネル間の距離
を短くし、かつ検出感度を高める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超電導量子干渉素子
(SQUID)に係り、特に生体などの時間的に変化す
る磁場を検出するのに適したグラディオメータに関す
る。
【0002】
【従来の技術】生体から発生する微弱な磁場を超電導量
子干渉素子(SQUID)で検出し、その活動部位の異
常を明らかにして医療診断に利用する研究開発が進めら
れている。図1に従来の磁場検出素子の例を概略図(寸
法は実寸比になっていない)で示す。
【0003】SQUID11は2つのジョセフソン接合
12を含む超電導ループ13からなるもので、これ自体
が超高感度の磁場検出素子である。しかしながら、心臓
や脳などから発生する生体磁場は極めて微弱であり、こ
れらを検出するためには、ある面積内の磁束を集め、S
QUID11に効率よく伝達するピックアップコイル1
4と入力コイル15が必要である。ピックアップコイル
14に鎖交した磁束は入力コイル15により、SQUI
D11に伝達されるが、地磁気などの一様磁場の影響を
除去するためには、2つのループを逆方向にねじった微
分型ピックアップコイルが用いられる。このような磁束
計をグラディオメータと称する。
【0004】ピックアップコイル14には、鉛やニオブ
またはこれらの合金からなる超電導線が使用されてい
る。SQUID11本体もニオブ薄膜で作製されてお
り、磁束計の使用温度は液体ヘリウム温度(4.2K)に
制限されていた。
【0005】近年発見された酸化物高温超電導体をこの
ような生体磁気計測の分野に応用すれば、取り扱いが難
しく、高価な液体ヘリウムから、安価で取り扱いも容易
な液体窒素に冷媒を変更できる。また、室温環境との間
の断熱構造が簡略になることから、センサー(この場
合、ピックアップコイル)を被測定物に接近できること
を意味し、トータルとして検出感度が高くなる利点もあ
る。
【0006】しかしながら、酸化物超電導体で図1に示
したようなピックアップコイルを作ることは極めて難し
い。すなわち、銀などの金属シース中に酸化物超電導体
を入れた線材は電力応用を目的にすでに作られている
が、対象とするピックアップコイルをシース線で作るに
は線径が大きく、さらにコイルとSQUID上の入力コ
イルとの間を超電導状態で接続することが難しい。
【0007】そこで、図2に示すような平面型グラディ
オメータが酸化超電導体にも適用できる構造として考え
られている。従来例としては特開平4−5589 号にこのよ
うな構造が示されている。生体磁気計測のように位置情
報を得ようとすれば、検出器を多数並べる必要があり、
一方、ピックアップコイル21,22の大きさはできる
だけ大きい方が検出感度を高くする上で望ましい。
【0008】特に、図2のようにSQUID23の配線
を縦に置いたピックアップコイル21,22の横から取
り出すと、多チャンネル化したときに各チャンネル間の
距離が大きくなってしまう。配線の端子はピックアップ
コイルのうち、被測定物から離れた一様磁場消去用のピ
ックアップコイル22の上部に設けることが望ましい。
【0009】そこで微分型のピックアップコイルが磁場
源に対して垂直に配置されるような平面型グラディオメ
ータを作製した。しかし、積層型グラディオメータの検
出回路としてFLL(Flux Lock Loop)回路を用いた場
合においても、磁場分解能は100fTであった。この
磁場感度低下の原因を調べた結果、SQUID23のバ
イアス電源線24およびフィードバックコイル用配線2
5が2つのピックアップコイルのうち、被測定物から離
れた一様磁場消去用のピックアップコイル22の側を通
っているために、電源およびフィードバック制御用の電
流で発生する磁束がコイルに鎖交し、極微磁場を検出す
るグラディオメータの磁場分解能を低下させていた。
【0010】なお、従来の超電導ワイヤをピックアップ
コイルに用いたグラディオメータでは、ピックアップコ
イル14とSQUID11が離れているために、このよ
うな問題は生じない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は平面型グラデ
ィオメータにおいて、SQUIDの電源配線およびフィ
ードバック用配線からおよび配線への不要な磁束の鎖交
を防ぎ、感度向上と多チャンネル化した場合の実装密度
を上げることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】配線からの磁束発生およ
び外部からの磁束の鎖交を減らす目的として、配線を撚
り線にする方法がある。薄膜配線の場合には特開平5−7
2309号および特開平5-80137 号に擬似撚り線の例が示さ
れているが、酸化物超電導体でこのような構造を作製す
ることは、薄膜の加工箇所が数多くなるために困難であ
る。
【0013】本発明では各配線の対をピックアップコイ
ル(被測定物から離れた一様磁場消去用のピックアップ
コイル)の一方の側にまとめ、互いに打ち消しあうよう
にする。さらには一対の配線を上下に積層し、磁気的に
結合させ打ち消しの効果を大きくすることで、ピックア
ップコイルの近傍を通過しても、その影響が出ないよう
にする。
【0014】
【発明の実施の形態】(実施例1)本発明の一実施例と
して図3に示すような超電導薄膜層が2層からなる平面
型グラディオメータを作製した。ピックアップコイルと
SQUIDの大きさが大きく異なるため、図の寸法は正
確ではない。作製方法は傾斜角24度の結晶粒界30を
もつチタン酸ストロンチウム(SrTiO3 )バイクリ
スタル基板(30mm角)上に膜厚300nmのYBa2
Cu3x(YBCO)超電導薄膜をスパッタ法で形成し
た。このあと、通常のホトリソグラフィによりレジスト
パターンを作製し、アルゴンと酸素1:1混合ガスを用
いたイオンエッチングにより、下部電極層のパターンを
形成した。下部電極層にはピックアップコイル31,3
6,SQUID32,バイアス電源線33,フィードバ
ックコイル用の電源線34が含まれる。
【0015】次にセリア(CeO2 )薄膜(膜厚200
nm)を成膜、上部超電導電極層と重なる交差部および
積層部を残してエッチングにより除去した。この上に再
びYBCO薄膜をスパッタ法により200nmの膜厚で
形成し、入力コイル35,配線の積層部37および交差
部を作製した。
【0016】図3に示すように一様磁場消去用のピック
アップコイル36の横を通過する配線は上下2層になっ
ているため、発生磁場は互いにキャンセルし、ピックア
ップコイル36に影響を与えない。その結果、検出磁場
感度は77K液体窒素温度において70pTに向上し
た。
【0017】(実施例2)他の実施例を図4を用いて説
明する。磁場検出感度を高めるためにはピックアップコ
イルを大きくすること、被測定物に近いピックアップコ
イルと一様磁場消去用ピックアップコイルの距離を離す
ことが求められる。本実施例では大面積が得られるサフ
ァイア基板上に2つのSQUIDワッシャーリングを持
つ平面型グラディオメータを作製した。
【0018】直径50mmのサファイア(1102)基板
上に、セリア(CeO2 )薄膜をバッファー層として1
00nm成膜した。この上に連続してYBCO超電導薄
膜および層間絶縁膜のセリア(CeO2 )薄膜を形成し
た。実施例1と同様の方法で薄膜を加工し、グラディオ
メータの各部分(SQUID41のワッシャーリング部
分,接合42の下部電極,ピックアップコイル)のパタ
ーンを得た。エッチングにおいては接合部分に傾斜を作
るために基板を傾斜させながら回転させた。この後、イ
オンビームで表面をin−situでクリーニングし、接合4
2の障壁層であるコバルト(Co))を添加したYBC
Oを15nm、超電導YBCO薄膜を連続して形成し
た。接合42の線幅は2mmであるが、上下の超電導電極
がコンタクトする部分は、100mm×100mmの大きさ
にし、障壁層を介しても十分大きな超電導電流が流れる
ようにした。
【0019】最後に上部超電導電極を加工し、グラディ
オメータのパターンを得た。本実施例ではフィードバッ
クコイル43はピックアップコイルに積層した。図4に
おいてパターンの濃淡は上下の超電導配線を示す。
【0020】このように大きなピックアップコイルと不
要な磁束の鎖交を防いだ結果、磁場感度は77Kにおい
て20fTにまで向上した。
【0021】
【発明の効果】以上、実施例で示したようにSQUID
の一対の電源線およびフィードバックコイルの一対の電
源線を、ピックアップコイルの片側にまとめて、かつ積
層構造にして通すことにより、制御に伴う磁束の発生、
および外部磁場の影響を低減することができ、磁場感度
の向上を達成することができた。本発明は酸化物高温超
電導体で実施されたものであるが、平面型グラディオメ
ータを作る観点からは低温金属系超電導体にも適用でき
ることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の微分型ピックアップコイルとSQUID
を用いたグラディオメータの説明図。
【図2】従来例の平面型グラディオメータの一例を示す
平面図。
【図3】本発明の一実施例の配線を積層化した平面型グ
ラディオメータの平面図。
【図4】本発明の他の実施例の配線を積層化した平面型
グラディオメータの平面図。
【符号の説明】
11…SQUID、12…ジョセフソン接合、13…超
電導ループ、14…ピックアップコイル、15…入力コ
イル、21,22…ピックアップコイル、23…SQU
ID、24…バイアス電源線、25…フィードバックコ
イル用配線、30…結晶粒界、31,36…ピックアッ
プコイル、32…SQUID、33…バイアス電源線、
34…フィードバックコイル用の電源線、35…入力コ
イル、37…積層部、41…SQUID、42…接合、
43…フィードバックコイル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深沢 徳海 埼玉県比企郡鳩山町赤沼2520番地 株式会 社日立製作所基礎研究所内 (72)発明者 長谷川 晴弘 埼玉県比企郡鳩山町赤沼2520番地 株式会 社日立製作所基礎研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被測定物に近い位置に置かれた第1のピッ
    クアップコイルと、被測定物から離れた位置に置かれた
    第2のピックアップコイルと、SQUIDが同一基板上
    に形成された平面型グラディオメータにおいて、対をな
    すSQUIDへの配線が、第2のピックアップコイルの
    一方の側を通り、被測定物から離れた位置の接続パッド
    につながることを特徴とする平面型グラディオメータ。
  2. 【請求項2】請求項1記載の対をなすSQUIDへの配
    線が積層構造になっていることを特徴とする平面型グラ
    ディオメータ。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の平面型グラディオ
    メータが、酸化物超電導体で作製されていることを特徴
    とする平面型グラディオメータ。
JP10118117A 1998-04-28 1998-04-28 平面型グラディオメータ Pending JPH11312830A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006322886A (ja) * 2005-05-20 2006-11-30 Toyohashi Univ Of Technology 平面薄膜型squid微分型磁束センサ及びそれを用いた非破壊検査用装置
JP2006349496A (ja) * 2005-06-16 2006-12-28 Kanazawa Inst Of Technology シングルチップ集積型マルチチャンネル磁気センサ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006322886A (ja) * 2005-05-20 2006-11-30 Toyohashi Univ Of Technology 平面薄膜型squid微分型磁束センサ及びそれを用いた非破壊検査用装置
JP4635199B2 (ja) * 2005-05-20 2011-02-16 国立大学法人豊橋技術科学大学 平面薄膜型squid微分型磁束センサ及びそれを用いた非破壊検査用装置
JP2006349496A (ja) * 2005-06-16 2006-12-28 Kanazawa Inst Of Technology シングルチップ集積型マルチチャンネル磁気センサ

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