JP2018125358A - 磁気検出素子、これを用いた磁気測定装置、及び磁気検出素子の作製方法 - Google Patents

磁気検出素子、これを用いた磁気測定装置、及び磁気検出素子の作製方法 Download PDF

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【課題】一つのチップで異なる使用環境で用いることのできる磁気検出素子を提供する。【解決手段】磁気検出素子は、基板と、前記基板に形成される第1の超伝導ループ及び第2の超伝導ループとを有し、前記第1の超伝導ループは、前記基板の主面に第1の傾斜角度で形成された第1段差のエッジに位置する第1のジョセフソン接合を有し、前記第2の超伝導ループは、前記基板の前記主面に第2の傾斜角度で形成された第2段差のエッジに位置する第2のジョセフソン接合を有する。【選択図】図4

Description

本発明は、磁気検出素子とこれを用いた磁気測定装置、及び磁気検出素子の作製方法に関する。
従来から、超伝導体のジョセフソン接合をループにしたSQUID(Superconducting Quantum Interference Device:超伝導量子干渉素子)が高感度の磁気センサとして使用されている。ジョセフソン接合は、2つの超伝導体を数ナノメートル程度の薄い絶縁体または常伝導体のバリア層を介して弱く結合させたものである。ジョセフソン接合により、超伝導電子対がバリア層をトンネリングして2つの超伝導体の間に超伝導電流が流れる。
超伝導体のジョセフソン接合は、金属系超伝導体または酸化物系超伝導体を用いて形成される。金属系超伝導体で形成されるジョセフソン接合は、酸化物系超伝導体で形成されるジョセフソン接合に比べて電流−電圧特性が良いが、二ホウ化マグネシウム(MgB2)を用いた場合でも、40Kを超えて動作することはできない。そのため、主として液体ヘリウムが使用可能な環境で使用される。一方、酸化物系ジョセフソン接合は液体窒素の温度で使用できるので、金属系ジョセフソン接合よりも低コストかつ取り扱いが容易である。酸化物系のジョセフソン接合素子は、接合の臨界電流値を制御することで液体窒素の沸点(77K)で使用できる外に、50K〜77Kに冷却可能な冷凍器を用いて使用することもできる。
酸化物系ジョセフソン接合の形成方法として、バイクリスタル基板上に作製したジョセフソン接合、段差基板上に作製したステップエッジ型のジョセフソン接合、界面改質バリアを用いたランプエッジ型のジョセフソン接合などが提案されている(たとえば、非特許文献1、特許文献1、及び特許文献2参照)。
特開平11−74573号公報 特開2001−94163号公報
B.H.Moeckly et al., Appl.Phys.Lett.71,2526(1997).
SQUIDは、一般的に2個のジョセフソン接合を含むループ(DC-SQUID)が基本構造であり、ジョセフソン接合の特性でSQUIDの特性や動作温度が決定される。同じ酸化物系の超伝導材料を用いる場合でも、使用環境によっては動作温度や動作条件が変わってくる場合がある。たとえば、電源が確保できない環境では、液体窒素を用いて77KでSQUIDを動作させる。電源が確保できる環境で長時間にわたってSQUIDを使用する場合は、冷凍器を用いて77Kよりも低い温度(たとえば60K)でSQUIDを動作させる。ジョセフソン電流値は動作温度の関数であり、低温になるほど大きくなる。したがって、液体窒素温度で動作するSQUIDを、より低温の冷凍器で動作させるのは困難である。使用環境や動作温度を変えて高感度の磁気センサシステムを構成しようとすると、複数種類のSQUID素子をシステム内に用意しなければならない。使用環境や温度条件に応じて異なる種類のSQUIDチップを用意するのは煩雑であり、小型化の要請に反する。ひとつのSQUIDチップで異なる使用環境に適用できることが望ましい。
そこで、本発明は、使用環境または使用温度に影響されにくい磁気検出素子と、これを用いた磁気測定装置を提供することを目的とする。
ひとつの態様では、磁気検出素子は、基板と、前記基板に形成される第1の超伝導ループ及び第2の超伝導ループとを有し、
前記第1の超伝導ループは、前記基板の主面に第1の傾斜角度で形成された第1段差のエッジに位置する第1のジョセフソン接合を有し、
前記第2の超伝導ループは、前記基板の前記主面に第2の傾斜角度で形成された第2段差のエッジに位置する第2のジョセフソン接合を有する。
使用環境または使用温度に影響されにくい磁気検出素子が実現される。
ステップエッジ接合の断面構造を説明する図である。 ひとつのSQUIDチップ内に2つのSQUIDループを配置する場合に考えられ得る回路構成を示す図である。 粒界角度とジョセフソン電流値の関係を説明する図である。 実施形態の磁気検出素子としてのSQUIDチップの構成例である。 図4のSQUIDチップの変形例である。 基板への段差の形成を説明する図である。 基板に形成された異なる角度の傾斜面を示す断面SEM画像である。 基板設定角度と、基板に形成される段差のできあがり角度(傾斜角度)の関係を示す図である。 基板設定角度を変化させたときのA斜面とB斜面の断面SEM画像である。 実施形態の磁気検出素子の作製工程を示すフローチャートである。 実施形態の磁気検出素子(SQUIDチップ)を用いた磁気測定装置の概略図である。
実施形態では、異なる使用環境や温度条件でも使用できる磁気検出素子を提供する。これを実現するために、磁気検出素子の一例であるSQUIDチップに、異なるジョセフソン電流値を有するSQUIDループを配置する。SQUIDループのジョセフソン電流値を異ならせるために、ステップエッジ型ジョセフソン接合の電流値が段差の角度によって大きく変化することを利用する。たとえば、ループ内に2つのジョセフソン接合を有するSQUIDのジョセフソン接合を、SQUIDごとに異なる角度の段差に形成する。
同一のSQUIDチップ内に複数のSQUIDループを設けてジョセフソン電流値を制御する場合、接合部の超伝導体の膜厚や接合幅を変えるという選択肢がある。しかし、膜厚で電流値を制御する方法では、1回の成膜プロセスで膜厚を変化させることが難しい。ジョセフソン接合の接合幅は、イオンミリング加工時のレジストパターンの幅を変えることで調整可能であるが、ジョセフソン接合の線幅を大きくすると、接合特性自体が変化する。接合特性を変えずにジョセフソン電流値を制御できる線幅の可変範囲は2μm〜5μmであり、ジョセフソン電流値を高々2.5倍程度にしか変化させることができない。
一方で、高温超電導体のジョセフソン接合の電流値は、77K(臨界温度)の近傍で、温度変化により2.5倍を超えて大きく変化する。市販されている冷凍器の冷却温度は40K〜60Kであるが、その場合の電流値は、77Kでのジョセフソン電流値の10〜30倍にもなり、線幅の変更だけで対処することはできない。
発明者は、ステップエッジ型のジョセフソン接合のジョセフソン電流値が、ステップ(段差)の角度で大きく変化することに着目して鋭意検討した結果、1回の加工工程(たとえばイオンミリング)で形成された異なる傾斜角度を有する段差に、1回の成膜工程で異なる電流特性のSQUIDループを配置する構成に至った。
図1は、ステップエッジ型のジョセフソン接合を説明する図である。上段の図は超伝導薄膜のパターン104が形成された基板101の概略断面図、下段は上面図である。段差102を有する基板101上に、超伝導薄膜のパターン104が形成されている。段差102の上部のエッジ103で、YBCO(YBa2Cu3X)などの酸化物超伝導体の結晶構造に鋭い屈曲が導入され、YBCO中に局所的な歪による結晶粒界が形成される。結晶粒界は、電子対(クーパー対)の波動関数の広がりにとって障壁として働き、弱い結合のジョセフソン接合105が生成される。この意味で、ステップエッジ型のジョセフソン接合を粒界接合と呼んでもよい。ジョセフソン接合105を流れるジョセフソン電流値は段差102の角度θsに応じて大きく変化する。
図2は、ひとつのSQUIDチップ100に、ステップエッジ型のジョセフソン接合を有するSQUIDループを2つ形成する場合に、一般に考えられる構成を示す。図2(A)は上面図、図2(B)は、I−I’断面の概略図である。まず基板101の所定の箇所に段差102を形成する。段差102は、たとえば基板101の表面に所定の開口を有するレジストパターンを形成し、開口内にイオンミリングによるイオン照射を行うことで形成される。基板101を回転させながらイオン照射を行うことで、同一形状の斜面を有する段差102に囲まれた凹部108が形成される。
その後、レジストパターンを除去し、基板101の所定の位置に、超伝導材料を用いて一回の成膜と1回の加工工程で超伝導パターンを形成する。この例では、ピックアップループ120と、ピックアップコイル120に直接結合された2つのSQUIDループ110−1及び110−2を含む超伝導パターンが形成されている。SQUIDループ110−1と110−2の大きさはミクロンオーダーである。ピックアップループ120の大きさは基板101の寸法で制限され、たとえばセンチメートルのオーダーである。ピックアップコイル120とSQUIDループ110−1、110−2を結合する信号線路130は、入力コイルとしても機能する。
2つのSQUIDループ110−1と110−2は、段差102が形成されている位置に並んで配置され、SQUIDループ110−1と110−2の各々において、クロスマークで示される位置にジョセフソン接合105が形成されている。ピックアップループ120は閉ループ内にジョセフソン接合を含まないので、超伝導転移温度以下であれば動作する。したがって、SQUIDチップ100の動作温度は、ジョセフソン接合105の特性で決定される。
図2の配置構成では、同じ傾斜面に形成されたSQUIDループ110−1と110−2のジョセフソン電流値はほぼ同じであり、単一の温度(たとえば液体窒素温度)でしか動作できない。これでは使用環境に応じて条件が適合する方のSQUIDループを選択的に用いることができない。図2の構成と加工方法でSQUIDループ110−1と110−2の間でジョセフソン電流値を異ならせるには、薄膜加工の段階でジョセフソン接合の箇所の線幅を異ならせることが考えられる。しかし、上述したように、線幅の制御で変化させることのできる電流値は高々2.5倍までである。そこで、実施形態では段差の異なる傾斜面を利用してSQUIDループを形成する。
図3は、粒界角度とジョセフソン電流値の関係を説明する図である。粒界角度(ジョセフソン接合が形成される界面の角度)は、基板面に対する法線からの角度であり、図1に示した段差102の角度θsとほぼ一致する。図3の横軸は粒界角度、縦軸はジョセフソン接合に流れる超伝導電流密度(A/cm2)である。2つのジョセフソン接合を有するSQUIDループに一定のバイアス電流が印加されてSQUIDループの入力端と出力端の間に電圧が発生すると、交差磁束に対して周期的に変化する交流の超伝導電流が流れる。図中の四角マークは高レベル電流値、三角マークは低レベル電流値である。
粒界角度が0°から45°に増大すると、ジョセフソン接合に流れる超伝導電流密度が減少する。その減少の割合は20°の変化で3桁減少し、約7°の変化で1桁減少するほどに大きい。ジョセフソン接合の膜厚や線幅の制御では実現できない変化率である。粒界の構造として、チルト、ツイスト、basal-plane-faced tiltの3種類があるが、いずれの粒界構造でも粒界角度が7°大きくなると、超伝導電流密度が1桁減少する。この現象に基づいて、実施形態では複数のSQUIDループをそれぞれ異なる傾斜角度の段差に形成する。
図4は、実施形態の磁気検出素子としてのSQUIDチップ10Aの概略図である。図4(A)は上面図、図4(B)はII−II’断面での概略図である。SQUIDチップ10Aは、異なる傾斜角の段差に形成された2つのSQUIDループ110−1、110−2を有する。基板101の主面に凹部108−1と、凹部108−2が形成されている。SQUIDループ110−1は、基板101の主面から凹部108−1にまたがって形成されている。SQUIDループ110−2は、基板101の主面から凹部108−2にまたがって形成されている。凹部108−1は、傾斜角度の異なる段差12aと段差12bを有する。同様に、凹部108−2は傾斜角度の異なる段差12aと段差12bを有する。
SQUIDループ110−1は、凹部108−1の段差12aの側に配置されており、ジョセフソン接合105aは段差12aの上部エッジ13aに形成されている。SQUIDループ110−2は、凹部108−2の段差12bの側の側に形成されており、ジョセフソン接合105bは段差12bの上部エッジ13bに形成されている。
凹部108−1及び108−2は、ピックアップループ120と2つのSQUIDループ110−1、110−2を含む超伝導パターンの形成前に、基板101に形成される。基板101は、たとえば酸化物基板である。基板101上に、2つの開口部を有するレジストパターンを形成し、イオンミリングで開口内にイオンビームを照射する。基板101を回転させずに固定し、基板101に対して斜めにイオンビームを照射することで、凹部108−1に、傾斜角度の異なる段差12a、12bが形成される。同時に、凹部108−2にも、傾斜角度の異なる段差12a、12bが形成される。
このように加工された基板上に、SQUIDループ110−1、110−2と、ピックアップループ120及び信号線路(または入力コイル)130を含む超伝導パターンを形成する。たとえば、パルスレーザデポジッション(PLD:Pulse Laser Deposition)法で、YBa2Cu3xの薄膜を厚さ200nmに堆積する。一例として波長248nmのエキシマレーザを用い、発振周波数5Hz、ターゲット上のレーザーパワー密度を2J/cm2とする。堆積中の酸素分圧は13.3Pa、基板温度は740℃である。YBCO薄膜の堆積後に、レジスト露光プロセスで、超伝導パターンに対応する形状のレジストパターンを形成する。レジストパターンを用いてArイオンミリングで薄膜を加工することで、超伝導パターンが形成される。最後にレジストパターンをアッシング処理して、SQUIDチップ10Aが完成する。
SQUIDループ110−1のジョセフソン接合105aを段差12aに形成し、SQUIDループ110−2のジョセフソン接合105bを、異なる傾斜角度の段差12bに形成することで、異なるジョセフソン電流値を有する2種類のSQUIDループを作製することができる。
図4の例で、SQUIDループ110−1と110−2は、それぞれ2つのジョセフソン接合を有するDC−SQUIDであり、異なる電流値で動作する磁束センサとして機能する。SQUIDループ110−1と110−2の各々で、2つのジョセフソン接合を接続するループの一方の端部は接地されており、他方の端部は外部への引き出し線に接続されている。この構成により、使用環境によっていずれか特性の良い方のSQUID出力を選択的に用いることができる。外部磁束を検出するピックアップループ120を基板101のサイズのオーダーに形成することで、SQUIDの感度を高める。基板101には、SQUIDチップ10Aの信号処理用のフィードバックループで用いられるフィードバックコイルが形成されていてもよい。
SQUIDチップ10Aは、2種類の動作温度、例えば液体窒素温度と冷凍器温度で動作可能である。たとえば、SQUIDチップ10Aを77Kの温度環境で用いて、粒界角度が33°のSQUIDループ110−1の出力を選択していたとする。このSQUIDチップ10Aが60Kの冷却器で用いられ、ジョセフソン電流値が10倍に増大する場合は、たとえば40°の段差に形成されたSQUIDループ110−2の出力値を用いることで、同じSQUIDチップ10Aを異なる環境で使用することができる。
図5は、図4の変形例としてのSQUIDチップ10Bの概略図である。図5(A)は上面図、図5(B)はIII−III’断面での概略図である。SQUIDチップ10Bでは、SQUIDループ110−1とSQUIDループ110−2が、ひとつの凹部108の互いに向かい合う段差12aと段差12bに形成されている。段差12aと段差12bは、異なる角度で傾斜している。段差12aの上部エッジ13aに形成されるジョセフソン接合105aの粒界角度と、段差12bの上部エッジ13bに形成されるジョセフソン接合105bの粒界角度は異なる。したがって、SQUIDループ110−1とSQUIDループ110−2は異なるジョセフソン電流値を有する。
凹部108の形成方法は、図4と同様である。基板101上に、凹部108に相当する位置に開口を有するレジストパターンを形成し、基板101を回転させずに固定して斜めにイオン照射を行う。レジストパターンを除去した後に、凹部108が形成された基板101上に、ピックアップループ120、信号線路130、及び2つのSQUIDループ110−1、110−2を含む超伝導パターンを、1回の成膜と1回の加工で形成する。
この構成でも、SQUIDループ110−1と110−2を異なる傾斜角度の段差12aと12bに形成することで、異なるジョセフソン電流値を有する2種類のステップエッジ接合を実現できる。SQUIDチップ10Bは、2種類の動作温度、例えば液体窒素温度と冷凍器温度で動作可能である。
図6は、異なる傾斜角の段差の形成を説明する図である。ウェハWの表面に段差を形成するときに、ウェハWの表面に対して斜めにイオン照射を行う。図中、ウェハWは基板上に形成されたレジストパターンを含み、イオンビームは水平方向の平行な矢印で示されている。この例では、ウェハWを所定の基板設定角度θwで傾けた状態で固定し、水平方向からイオン照射を行っているが、ウェハWを水平面に固定して、斜め方向からイオン照射してもよい。ウェハWを回転させずに、ウェハWの主面に対して斜めにイオン照射を行うことで、A斜面形成側とB斜面形成側で、異なる角度で基板がエッチングされる。
図7は、実際にイオンミリングで作製した段差斜面の断面SEM画像である。図7(A)はA斜面での加工形状、図7(B)はB斜面での加工形状を示す。試料の作製工程は以下のとおりである。厚さ0.5mm、15mm角のMgO基板上に、ポジ型レジストをスピンコータで厚さ約1μmに塗布する。その後、85℃で20分のプリベークを行って、露光装置で凹部108の上部エッジに対応する形状の矩形領域を露光する。レジストの現像とリンスを行った後に、115℃で10分のポストベークを行って、所定の開口パターンを有するレジストマスクを形成する。
次に、Ar(アルゴン)イオンミリング装置で、水平方向から入射するイオンビームに対して、基板を水平面から角度θw傾けてセットする。イオンミリング中は基板を回転させずに、基板とビームとの位置関係を固定する。イオンミリング終了後に酸素アッシング装置でレジストを除去する。この試料の場合、段差形状の断面SEM観察をするために、加工された基板面にチタン(Ti)と金(Au)をそれぞれ10nmと50nmの厚さに堆積した。
図7から分かるように、イオンが入射するレジストの2つの斜面でステップ形状がまったく異なることが分かる。B斜面のステップの平均角度は55°、A斜面のステップの平均角度は15°と、傾斜角度に大きく差があることがわかる。
図8は、基板設定角度(またはイオンビーム角度)と、出来上がった段差のステップ角度との関係を示す図である。図8(A)と図8(B)で横軸は基板設定角度θwである。図8(A)は基板設定角度θwに対するA斜面のステップ角度θs、図8(B)は基板設定角度θwに対するB斜面のステップ角度θsを示す。上述した作製工程で、基板設定角度を20°、30°、40°、45°、60°、75°と変えて、イオンミリングで複数種類の試料を作製した。
A斜面では、基板設定角度θwが大きくなるほど、できあがりのステップ角度θsは小さくる。B斜面では、基板設定角度θwが大きくなるほど、できあがりのステップ角度θsは大きくなる。図8の関係と、図3の関係に基づいて、基板設定角度またはイオンビーム角度を適切に選択することで、異なるジョセフソン電流値を有する2つのSQUIDループを同時に形成することができる。
図9は、基板設定角度が20°、40°、60°、75°のときの試料のA斜面とB斜面の断面SEM画像である。イオンミリング時間は40分に固定した。A斜面では、基板設定角度θwが大きくなるほど、段差がなだらかになるのに対し、B斜面では、基板設定角度θwが大きくなるほど、段差が急峻になる。図8のプロット結果に示される通りである。
図10は、実施形態の磁気検出素子の作製方法を示すフローチャートである。磁気検出素子として、2つの異なる電流値を有するSQUIDチップを作製する。まず、ステップエッジ型のジョセフソン接合の粒界角度(またはステップ角度)とジョセフソン電流値の関係を取得する(S11)。粒界角度とジョセフソン電流値の関係は、図3のように、粒界角度と電流の高レベル及び低レベルを対応付けた対応テーブルでもよいし、近似式J(θs)で取得してもよい。この場合、SQUIDループを形成する超伝導パターンの線幅はあらかじめ設計された値を用いるものとする。
また、基板設定角度(またはイオンビーム照射角度)と、できあがりのステップ角度の関係を、斜面ごとに取得する(S12)。基板設定角度(またはイオンビーム照射角度)とステップ角度の関係は、図8のように、A斜面とB斜面のそれぞれで近似式S(θw)、S(θw)として取得してもよいし、基板設定角度ごとに、A斜面のステップ角度とB斜面のステップ角度とを対応づけたテーブルとして取得してもよい。ステップS11とS12は順不同である。
次に、ステップS11とS12で得られた関係、たとえば、J(θs)、S(θw)、及びS(θw)に基づいて、ターゲットとする複数のジョセフソン電流値を得るための基板設定角度またはイオンビーム照射角度を決定する(S13)。
次に、決定された基板設定角度またはイオンビーム照射角度で、基板に異なる角度の段差を形成する(S14)。このとき、基板を回転させずに、基板面とイオンビームとの相対角度を固定するのがのぞましい。これにより、異なる傾斜角度の段差を一度の加工で形成することができる。
最後に、異なる傾斜角の段差のそれぞれに超伝導パターンを形成して、複数のジョセフソン電流値を有するSQUIDチップを作製する(S15)。このSQUIDチップを用いることで、使用環境に応じて動作温度に適したSQUIDループの出力を選択的に用いることができる。
たとえば、基板設定角度を45°にして、イオンミリングによりステップ角度が36°と24°の段差を同時に形成して、各段差にSQUIDループを形成する。この場合、ひとつのSQUIDチップで液体窒素の沸点(77K)での使用環境と、60Kの冷凍器内での使用環境の両方に対応することができる。基板設定角度を60°にしてイオンミリングでステップ角度が40°と20°の段差を同時に形成して、各段差にSQUIDループを形成した場合、ひとつのSQUIDチップで液体窒素の使用環境と、50Kの冷凍器内での使用環境の両方に対応することができる。
図11は、実施形態のSQUIDチップ10を用いた磁気測定装置1の概略図である。磁気測定装置1は、低温保持容器2内に配置される超伝導磁気センサとしてのSQUIDチップ10を有する。低温保持容器2は断熱真空容器であり、内部を極低温環境に保持することができる。低温保持容器2は、たとえば、樹脂容器とガラス(石英)デューワの二重構造となっており、外側の樹脂容器と内側のガラスデューワの間が真空に維持されている。低温保持容器2内には、液体窒素8が充填されている。
SQUIDチップ10から延びる引き出し線9は、圧力解放弁付きの蓋3を貫通して低温保持容器2の外部に引き出され、FLL(Flux Locked Loop;磁束ロックループ)回路4に接続される。FLL回路4の出力電圧はASP(Analog Signal Processor;アナログ信号プロセッサ)5でフィルタ処理され、データ収録装置6に記録される。
SQUIDループ110−1及び110−2にはバイアス電流が印加されており、ジョセフソン接合の障壁をトンネリングした超伝導電流が流れている。SQUIDに外部磁界が加えられると、その磁界を打ち消す方向に超伝導電流が流れ、磁界に比例した電圧がジョセフソン接合の両端に発生する。磁束変化と出力電圧の関係は線形でないため、FLL回路4で負帰還を行う。FLL回路4は、選択されたSQUIDループの出力電圧を積分して積分電圧をASP5に出力するとともに、SQUIDチップ10に形成されたフィードバックコイルを介して積分電圧を帰還磁束としてSQUIDループに返す。これによりSQUIDループの鎖交磁束はゼロにロックされ、FLL回路4の出力電圧は検知された信号磁束に比例したものとなる。
このような磁気測定装置1は、地質探査システム、棟梁・道路・トンネルなどのインフラの検査システム、脳磁計測システムなどに用いることができる。いずれの場合も、低温環境に保持された多数のSQUIDチップを用いて、微小な脳磁場や地磁気を測定する。地質探査システムのように屋外で地磁気を観測する場合は、電源を用いることができない場合もあるが、実施形態のSQUIDチップ10で液体窒素の温度で動作する方のSQUIDループの出力を選択することで、精度良く磁気測定を行うことができる。また、77Kよりも低い温度の冷凍器を用いる環境では、冷凍器の温度で動作するSQUIDループの出力を用いることができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されず、種々の変形例も含む。たとえば、実施形態では、酸化物系超伝導材料としてYBCO(たとえばYBaCu)を用いたが、BSCCO系材料(たとえばBiSrCaCu10)などの他の酸化物高温超伝導体を用いてもよい。SQUIDループ110−1と110−2の線幅は同じであってもよいが、異なる線幅にして、ジョセフソン電流値を微細に制御してもよい。段差の角度による大きな電流変化と、線幅による微細な電流変化を組み合わせて、より精度良く動作電流を制御してもよい。
図4、及び図5の構成では、2つのSQUIDループ110−1及び110−2が、ピックアップループ120と同じ層で直接結合されているが、ピックアップループ120と信号線路130は、必ずしもSQUIDループ110−1、110−2と同じ層に形成されていなくてもよい。ピックアップループ120と信号線路130は、たとえば絶縁層を介してSQUIDループ110−1及び110−2と異なる層に形成されていてもよい。この場合、SQUIDループ110−1及び110−2とピックアップコイル120を、ビアプラグを介して直接結合する構成としてもよいし、インプットコイル130を介して電磁誘導で磁気的に結合する構成としてもよい。
図4、及び図5では、単相のピックアップコイル120のように描かれているが、異なる層に逆相に巻かれたコイルを形成して差動構成されたグラジオメータとして用いてもよい。
実施形態では、一度の加工プロセスで基板に矩形の凹部108を形成して、向かい合う位置に形成された角度の異なる段差12a、12bを利用しているが、残りの傾斜面も利用して、3種類の異なるステップエッジ接合(3つのSQUIDループ)を形成してもよい。また、凹部の形状を三角形にして、3種類の段差を利用してもよい。
ジョセフソン電流値の異なるステップエッジ接合を形成して、ひとつのSQUIDチップ内に、液体窒素温度で動作するSQUIDループと、より低温の冷凍器で動作するSQUIDループとを同時に形成する。電源が確保できない場合には液体窒素下で、また電源が確保できて長時間の使用を行いたい場合には冷凍器の温度で使用することができる。
以上の説明につき、以下の付記を呈示する。
(付記1)
基板と、
前記基板に形成される第1の超伝導ループ及び第2の超伝導ループと、
を有し、
前記第1の超伝導ループは、前記基板の主面に第1の傾斜角度で形成された第1段差のエッジに位置する第1のジョセフソン接合を有し、
前記第2の超伝導ループは、前記基板の前記主面に第2の傾斜角度で形成された第2段差のエッジに位置する第2のジョセフソン接合を有する
ことを特徴とする磁気検出素子。
(付記2)
前記基板は、前記基板に形成された第1の凹部と第2の凹部を有し、
前記第1のジョセフソン接合は、前記第1の凹部に形成されている前記第1段差のエッジに位置し、
前記第2のジョセフソン接合は、前記第2の凹部に形成されている前記第2段差のエッジに位置することを特徴とする付記1に記載の磁気検出素子。
(付記3)
前記基板は、前記基板に形成された凹部を有し、
前記凹部は、前記第1段差と、前記第2段差とを有し、
前記第1のジョセフソン接合は、前記凹部の前記第1段差のエッジに位置し、
前記第2のジョセフソン接合は、前記凹部の前記第2段差のエッジに位置することを特徴とする付記1に記載の磁気検出素子。
(付記4)
前記第1段差と前記第2段差は、前記凹部の互いに対向する斜面であり、
前記第1の超伝導ループと前記第2の超伝導ループは、前記凹部を間に挟んで対向して位置することを特徴とする付記3に記載の磁気検出素子。
(付記5)
前記第1の超伝導ループと前記第2の超伝導ループの外側で前記基板の外周に沿って位置する第3の超伝導ループ、
をさらに有し、前記第1の超伝導ループと前記第2の超伝導ループは前記第3の超伝導ループと磁気的に結合していることを特徴とする付記1〜4のいずれかに記載の磁気検出素子。
(付記6)
前記第1の超伝導ループと前記第2の超伝導ループは同じ膜厚を有することを特徴とする付記1〜5のいずれかに記載の磁気検出素子。
(付記7)
前記第1の超伝導ループと前記第2の超伝導ループは同じ線幅を有することを特徴とする付記1〜6のいずれかに記載の磁気検出素子。
(付記8)
前記第1の超伝導ループと前記第2の超伝導ループは同じ超伝導材料で形成されていることを特徴とする付記1〜7のいずれかに記載の磁気検出素子。
(付記9)
前記第1の超伝導ループは前記第1段差のエッジに前記第1のジョセフソン接合を2つ有し、
前記第2の超伝導ループは前記第2段差のエッジに前記第2のジョセフソン接合を2つ有することを特徴とする付記1〜8のいずれかに記載の磁気検出素子。
(付記10)
付記1〜9のいずれかに記載の磁気検出素子と、
前記磁気検出素子を低温環境下で保持する低温保持容器と、
前記磁気検出素子に接続されて前記磁気検出素子の出力をフィードバック制御する磁束ロックループ回路と、
を有することを特徴とする磁気測定装置。
(付記11)
ステップエッジ型のジョセフソン接合の粒界角度またはステップ角度と、ジョセフソン電流値の関係を表わす第1の関係を取得し、
前記ジョセフソン接合が形成される基板と前記基板を加工するビームとの相対角度と、前記ビームによって形成される段差の角度の関係を表わす第2の関係を、異なる斜面の各々について取得し、
前記第1の関係と、前記第2の関係に基づいて、ターゲットとする複数のジョセフソン電流値を得るための前記基板の設定角度または前記照射角度を決定し、
決定された前記基板の設定角度または前記照射角度で、前記基板に異なる傾斜角度を有する複数の段差を形成し、
前記複数の段差のそれぞれに超伝導材料でループパターンを形成する、
ことを特徴とする磁気検出素子の作製方法。
(付記12)
前記複数の段差は、前記基板と前記ビームとの位置関係を固定して、一度の照射で形成されることを特徴とする付記11に記載の磁気検出素子の作製方法。
1 磁気測定装置
2 低温保持容器
4 FLL回路(磁束ロックループ回路)
10、10A、10B SQUIDチップ(磁気検出素子)
12a、12b 段差
13a、13b 上部エッジ
105a、105b ジョセフソン接合
108、108−1、108−2 凹部
110−1 SQUIDループ(第1の超伝導ループ)
110−2 SQUIDループ(第2の超伝導ループ)
120 ピックアップループ(第3の超伝導ループ)

Claims (7)

  1. 基板と、
    前記基板に形成される第1の超伝導ループ及び第2の超伝導ループと、
    を有し、
    前記第1の超伝導ループは、前記基板の主面に第1の傾斜角度で形成された第1段差のエッジに位置する第1のジョセフソン接合を有し、
    前記第2の超伝導ループは、前記基板の前記主面に第2の傾斜角度で形成された第2段差のエッジに位置する第2のジョセフソン接合を有する
    ことを特徴とする磁気検出素子。
  2. 前記基板は、前記基板に形成された第1の凹部と第2の凹部を有し、
    前記第1のジョセフソン接合は、前記第1の凹部に形成されている前記第1段差のエッジに位置し、
    前記第2のジョセフソン接合は、前記第2の凹部に形成されている前記第2段差のエッジに位置することを特徴とする請求項1に記載の磁気検出素子。
  3. 前記基板は、前記基板に形成された凹部を有し、
    前記凹部は、前記第1段差と、前記第2段差とを有し、
    前記第1のジョセフソン接合は、前記凹部の前記第1段差のエッジに位置し、
    前記第2のジョセフソン接合は、前記凹部の前記第2段差のエッジに位置することを特徴とする請求項1に記載の磁気検出素子。
  4. 前記第1段差と前記第2段差は、前記凹部の互いに対向する斜面であり、
    前記第1の超伝導ループと前記第2の超伝導ループは、前記凹部を間に挟んで対向して位置することを特徴とする請求項3に記載の磁気検出素子。
  5. 前記第1の超伝導ループと前記第2の超伝導ループの外側で前記基板の外周に沿って位置する第3の超伝導ループ、
    をさらに有し、前記第1の超伝導ループと前記第2の超伝導ループは前記第3の超伝導ループと磁気的に結合していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の磁気検出素子。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の磁気検出素子と、
    前記磁気検出素子を低温環境下で保持する低温保持容器と、
    前記磁気検出素子に接続されて前記磁気検出素子の出力をフィードバック制御する磁束ロックループ回路と、
    を有することを特徴とする磁気測定装置。
  7. ステップエッジ型のジョセフソン接合の粒界角度またはステップ角度と、ジョセフソン電流値の関係を表わす第1の関係を取得し、
    前記ジョセフソン接合が形成される基板と前記基板を加工するビームとの相対角度と、前記ビームによって形成される段差の角度の関係を表わす第2の関係を、異なる斜面の各々について取得し、
    前記第1の関係と、前記第2の関係に基づいて、ターゲットとする複数のジョセフソン電流値を得るための前記基板の設定角度または前記照射角度を決定し、
    決定された前記基板の設定角度または前記照射角度で、前記基板に異なる傾斜角度を有する複数の段差を形成し、
    前記複数の段差のそれぞれに超伝導材料でループパターンを形成する、
    ことを特徴とする磁気検出素子の作製方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019021737A (ja) * 2017-07-14 2019-02-07 富士通株式会社 磁気検出素子
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