JP2943293B2 - Dc―squid磁力計 - Google Patents
Dc―squid磁力計Info
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- JP2943293B2 JP2943293B2 JP2244776A JP24477690A JP2943293B2 JP 2943293 B2 JP2943293 B2 JP 2943293B2 JP 2244776 A JP2244776 A JP 2244776A JP 24477690 A JP24477690 A JP 24477690A JP 2943293 B2 JP2943293 B2 JP 2943293B2
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- Japan
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- squid
- pickup coil
- coil
- ring
- squid ring
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Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は生体磁界等の微小磁界を計測するためのDC−
SQUID磁力計に関する。
SQUID磁力計に関する。
<従来の技術> 生体磁界等の微小磁界を計測する装置としてDC−SQUI
D(超電導量子干渉計)を用いた磁力計がある。
D(超電導量子干渉計)を用いた磁力計がある。
DC−SQUIDは、超電導ループ内に2つのジョセフソン
接合部を設けたデバイスで、外部磁束を高感度で検出す
ることができる。
接合部を設けたデバイスで、外部磁束を高感度で検出す
ることができる。
ところで、このようなDC−SQUIDでは、通常、被測定
外部磁界を直接SQUID素子で拾うことはせず、磁束トラ
ンス法等と称される入力回路が使用される。この入力回
路は、測定すべき磁束を拾うピックアップコイルおよび
インプットコイルとからなる超電導閉回路で、インプッ
トコイルをSQUID素子と磁気的に結合することにより、
ピックアップコイルで拾った磁束をSQUID素子に伝達す
る。
外部磁界を直接SQUID素子で拾うことはせず、磁束トラ
ンス法等と称される入力回路が使用される。この入力回
路は、測定すべき磁束を拾うピックアップコイルおよび
インプットコイルとからなる超電導閉回路で、インプッ
トコイルをSQUID素子と磁気的に結合することにより、
ピックアップコイルで拾った磁束をSQUID素子に伝達す
る。
Nb等の金属材料超電導体の薄膜を用いたSQUIDでは、
一般に、一つの基板上にSQUID素子パターン、絶縁膜お
よびインプットコイルパターンを多層製膜およびパター
ニング技術により積層形成することによって、SQUID素
子とインプットコイルとを磁気的に結合することが多い
(例えば中西正和他、All hard DC−SQUID(II),SCE86
−2)。
一般に、一つの基板上にSQUID素子パターン、絶縁膜お
よびインプットコイルパターンを多層製膜およびパター
ニング技術により積層形成することによって、SQUID素
子とインプットコイルとを磁気的に結合することが多い
(例えば中西正和他、All hard DC−SQUID(II),SCE86
−2)。
<発明が解決しようとする課題> インプットコイルとSQUID素子を磁気的に結合するた
めには、上記したような超電導薄膜の多層化技術、ある
いは超電導線材とその超電導接続技術等が必要である
が、高温超電導体に関しては、現時点においてこのよう
な技術はいずれも完成されておらず、ピックアップコイ
ルからのSQUID素子への磁束の伝達手法が見出されてい
ない。
めには、上記したような超電導薄膜の多層化技術、ある
いは超電導線材とその超電導接続技術等が必要である
が、高温超電導体に関しては、現時点においてこのよう
な技術はいずれも完成されておらず、ピックアップコイ
ルからのSQUID素子への磁束の伝達手法が見出されてい
ない。
本発明はこのような点に鑑みてなされたもので、上記
したような技術を用いることなくピックアップコイルで
拾った磁束をSQUID素子に伝達することができ、もって
高温超電導体を用いてもピックアップコイルで拾った磁
束をSQUID素子に伝達することのできるDC−SQUID磁力計
の提供を目的としている。
したような技術を用いることなくピックアップコイルで
拾った磁束をSQUID素子に伝達することができ、もって
高温超電導体を用いてもピックアップコイルで拾った磁
束をSQUID素子に伝達することのできるDC−SQUID磁力計
の提供を目的としている。
<課題を解決するための手段> 上記の目的を達成するため、本発明では、実施例に対
応する第1図に示すように、SQUIDリング1とピックア
ップコイル2を並列に形成し、かつ、このSQUIDリング
1とピックアップコイル2とを互いに超電導接続し、更
にこのSQUIDリング1とピックアップコイル2との接続
部近傍に2つのジョセフソン接合部3a,3bを形成してい
る。
応する第1図に示すように、SQUIDリング1とピックア
ップコイル2を並列に形成し、かつ、このSQUIDリング
1とピックアップコイル2とを互いに超電導接続し、更
にこのSQUIDリング1とピックアップコイル2との接続
部近傍に2つのジョセフソン接合部3a,3bを形成してい
る。
<作用> 外部磁界がピックアップコイル2に鎖交した際に、こ
のピックアップコイル2に誘導電流ipが流れる。このと
き、ピックアップコイル2とSQUIDリング1が直接接続
されているため、ピックアップコイル2に流れる誘導電
流ipはSQUIDリング1にも流れ、SQUIDリング1の内側
(SQUIDホール)を磁界が通った場合と等価となる。
のピックアップコイル2に誘導電流ipが流れる。このと
き、ピックアップコイル2とSQUIDリング1が直接接続
されているため、ピックアップコイル2に流れる誘導電
流ipはSQUIDリング1にも流れ、SQUIDリング1の内側
(SQUIDホール)を磁界が通った場合と等価となる。
SQUIDリング1とピックアップコイル2との接続部近
傍にジョセフソン接合部3a,3bを形成することにより、
ジョセフソン接合から見たインダクタンスに問題はな
く、DC−SQUIDとしての磁束検出能力に問題はない。
傍にジョセフソン接合部3a,3bを形成することにより、
ジョセフソン接合から見たインダクタンスに問題はな
く、DC−SQUIDとしての磁束検出能力に問題はない。
<実施例> 第1図は本発明実施例の構成図で、第2図はそのA部
拡大図である。
拡大図である。
MgO基板10上に、それぞれYBa2Cu3O7-x高温超電導体薄
膜製のSQUIDリング1とピックアップコイル2が形成さ
れており、これらは各ループの端部において互いに一体
的に接続されている。また、SQUIDリング1に近接し
て、フィードバックコイル4が形成されているととも
に、SQUIDリング1には外部計測回路に接続するための
4端子に連通する引き出し線5a,5bが設けられている。
これらのフィードバックコイル4および引き出し線5a,5
bも高温超電導体薄膜製である。
膜製のSQUIDリング1とピックアップコイル2が形成さ
れており、これらは各ループの端部において互いに一体
的に接続されている。また、SQUIDリング1に近接し
て、フィードバックコイル4が形成されているととも
に、SQUIDリング1には外部計測回路に接続するための
4端子に連通する引き出し線5a,5bが設けられている。
これらのフィードバックコイル4および引き出し線5a,5
bも高温超電導体薄膜製である。
SQUIDリング1の大きさは300μm、ピックアップコイ
ル2は線幅10μmで10mmであって、SQUIDリング1のイ
ンダクタンスLsとピックアップコイル2のインダクタン
スLpの関係はLp≫Lsである。
ル2は線幅10μmで10mmであって、SQUIDリング1のイ
ンダクタンスLsとピックアップコイル2のインダクタン
スLpの関係はLp≫Lsである。
ジョセフソン接合部3a,3bは、SQUIDリング1とピック
アップコイル2との接続部近傍に設けられている。この
ジョセフソン接合部3a,3bは段差型のジョセフソン接合
を採用している。
アップコイル2との接続部近傍に設けられている。この
ジョセフソン接合部3a,3bは段差型のジョセフソン接合
を採用している。
第3図(a)はジョセフソン接合部3a,3b近傍の拡大
平面図で、同図(b)はそのB−B断面図である。
平面図で、同図(b)はそのB−B断面図である。
SQUIDリング1のピックアップコイル2との接続部近
傍に2か所の狭窄部1aおよび1bが形成されており、この
狭窄部1a,1bの直下の基板10にそれぞれ段部10aおよび10
bが形成されている。この段部10a,10b上の狭窄部1a,1b
がそれぞれSQUIDリング1をウィークにリンクしてジョ
セフソン接合部3a,3bを形成しており、そのリンク長は
段部10a,10bの段差寸法によって決まる。
傍に2か所の狭窄部1aおよび1bが形成されており、この
狭窄部1a,1bの直下の基板10にそれぞれ段部10aおよび10
bが形成されている。この段部10a,10b上の狭窄部1a,1b
がそれぞれSQUIDリング1をウィークにリンクしてジョ
セフソン接合部3a,3bを形成しており、そのリンク長は
段部10a,10bの段差寸法によって決まる。
以上の構造の本発明実施例においては、外部磁界Bxが
ピックアップコイル2に印加したとき、このピックアッ
プコイル2には下記の(1)式で示される誘導電流ipが
流れる。
ピックアップコイル2に印加したとき、このピックアッ
プコイル2には下記の(1)式で示される誘導電流ipが
流れる。
ipBx・Ap/Lp …(1) ここでLpおよびApはピックアップコイル2のインダク
タンスおよび面積である。
タンスおよび面積である。
この誘導電流ipは第2図に示すような経路でピックア
ップコイル2からSQUIDリング1に流れる。すなわち、
ジョセフソン接合部3a,3bは抵抗状態であるため、超電
導電流は第2図に示す経路を採る。
ップコイル2からSQUIDリング1に流れる。すなわち、
ジョセフソン接合部3a,3bは抵抗状態であるため、超電
導電流は第2図に示す経路を採る。
このipにより、SQUIDリング1の内側のSQUIDホールに
は、 φi=ip・Ls …(2) で表される磁束φiが印加されることになり、外部磁束
Bxの検出が可能となる。
は、 φi=ip・Ls …(2) で表される磁束φiが印加されることになり、外部磁束
Bxの検出が可能となる。
次に、以上の本発明実施例の製造方法の一例を述べ
る。
る。
まず、MgO基板に第3図に示したような段差を設け
る。その方法は、例えばフォトレジストをマスクとし、
イオンミリングでエッチングして2000Åの段差をつけ
る。
る。その方法は、例えばフォトレジストをマスクとし、
イオンミリングでエッチングして2000Åの段差をつけ
る。
次にYBa2Cu3O7-x高温超電導体を約2000Åの厚さで製
膜し、第1図ないし第3図に示すようなパターンでこの
高温超電導体薄膜上にレジストを形成する。
膜し、第1図ないし第3図に示すようなパターンでこの
高温超電導体薄膜上にレジストを形成する。
このレジストをマスクとして、イオンミリングによる
高温超電導体薄膜のエッチングにより、SQUIDリング1,
ピックアップコイル2等のパターンが得られる。
高温超電導体薄膜のエッチングにより、SQUIDリング1,
ピックアップコイル2等のパターンが得られる。
なお、ジョセフソン接合部としては、以上のような段
差型を採用せず、例えばトンネル型、マイクロブリッジ
型等の公知のジョセフソン接合を採用することができ
る。
差型を採用せず、例えばトンネル型、マイクロブリッジ
型等の公知のジョセフソン接合を採用することができ
る。
また、第4図に示すように、2つのピックアップコイ
ル2aおよび2bをSQUIDリング1に接続して、同様に接続
部の近傍にジョセフソン接合部3aおよび3bを形成するこ
とにより、いわゆるグラジオメータを磁束トランスとし
て使用した場合と同等の作用が得られる。
ル2aおよび2bをSQUIDリング1に接続して、同様に接続
部の近傍にジョセフソン接合部3aおよび3bを形成するこ
とにより、いわゆるグラジオメータを磁束トランスとし
て使用した場合と同等の作用が得られる。
更に、本発明は高温超電導体に限られることなく、Nb
系超電導体にも等しく適用することは勿論である。
系超電導体にも等しく適用することは勿論である。
<発明の効果> 以上説明したように、本発明によれば、SQUIDリング
とピックアップコイルとを単層膜により結合することが
可能となり、高温超電導体を用いて、ピックアップコイ
ルを有するDC−SQUIDの作成が可能となった。
とピックアップコイルとを単層膜により結合することが
可能となり、高温超電導体を用いて、ピックアップコイ
ルを有するDC−SQUIDの作成が可能となった。
第1図は本発明実施例の構成図、 第2図はそのA部拡大図、 第3図(a)はそのジョセフソン接合部3a,3b近傍の拡
大平面図で、同図(b)はそのB−B断面図、 第4図は本発明の他の実施例の構成図である。 1……SQUIDリング 2……ピックアップコイル 3a,3b……ジョセフソン接合部 4……フィードバックコイル 5a,5b……引き出し線 10……基板 10a,10b……段部
大平面図で、同図(b)はそのB−B断面図、 第4図は本発明の他の実施例の構成図である。 1……SQUIDリング 2……ピックアップコイル 3a,3b……ジョセフソン接合部 4……フィードバックコイル 5a,5b……引き出し線 10……基板 10a,10b……段部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 39/00 H01L 39/22 H01L 39/24 G01R 33/035
Claims (1)
- 【請求項1】超電導体により形成されたSQUIDリングお
よびピックアップコイルが並列に設けられ、かつ、この
SQUIDリングとピックアップコイルとが互いに超電導接
続されているとともに、上記SQUIDリングとピックアッ
プコイルとの接続部近傍に2つのジョセフソン接合部が
形成されたDC−SQUID磁力計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2244776A JP2943293B2 (ja) | 1990-09-14 | 1990-09-14 | Dc―squid磁力計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2244776A JP2943293B2 (ja) | 1990-09-14 | 1990-09-14 | Dc―squid磁力計 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04124884A JPH04124884A (ja) | 1992-04-24 |
JP2943293B2 true JP2943293B2 (ja) | 1999-08-30 |
Family
ID=17123749
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2244776A Expired - Lifetime JP2943293B2 (ja) | 1990-09-14 | 1990-09-14 | Dc―squid磁力計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2943293B2 (ja) |
-
1990
- 1990-09-14 JP JP2244776A patent/JP2943293B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04124884A (ja) | 1992-04-24 |
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