JP2017028163A - 超伝導磁気センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】ジョセフソン接合に入射する磁束を低減し、安定した測定動作を行うことのできる超伝導磁気センサを提供する。【解決手段】超伝導磁気センサ1は、ジョセフソン接合15を有する超伝導パタン31と、前記ジョセフソン接合の近傍に配置される強磁性体パタン25と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、超伝導磁気センサに関する。
ジョセフソン接合をループにした構造のSQUID(Superconducting Quantum Interference Device:超伝導量子干渉素子)が、超高感度の磁気センサーとして使用されている。ジョセフソン接合は、2つの超伝導体をたとえば数ナノメータの薄い絶縁体または常伝導体のバリア層を介して弱く結合させた構成をいう。ジョセフソン接合により、超伝導電子対がバリア層をトンネリングして2つの超伝導体の間に超伝導電流が流れる。SQUIDに外部磁界が加えられると、その磁界に反応して超伝導電流が変化し、電圧変化がジョセフソン接合の両端に発生する。この電圧変化をキャンセルする回路を付加することで、SQUIDは、従来のセンサでは計測できない微弱な磁場を計測できる。医療、地磁気の観測等へのSQUIDの適用が期待されている。
ジョセフソン接合には、一般に金属系の超伝導体が用いられているが、酸化物系の超伝導体は液体窒素の沸点である77Kの高温で使用できることから、酸化物系の超伝導体を用いたジョセフソン接合の開発が進められている。酸化物系の超伝導体を用いたSQUIDは、金属系の超伝導体のSQUIDに比べて磁界感度が低いため、酸化物系SQUIDの特性を高めるための構成上の工夫がなされている(たとえば、特許文献1、特許文献2、及び非特許文献1参照)。
生体から出る微小磁場の計測には磁気シールドルームなどが使用される。しかし、資源探査や野外の建造物等の非破壊検査では、ジョセフソン接合が環境磁場や、測定用に供給される磁場に晒される。ジョセフソン接合に磁束が入り込むと、測定信号の連続性が失われたり、測定信号の検出自体が困難になる。
なお、超伝導配線の磁束雑音を抑制するために、超伝導配線の表面を反強磁性絶縁層または強磁性絶縁層で覆う構成が知られている(たとえば、特許文献3参照)。
特開平8−18113号公報 特開平9−232641号公報 特開2011−44631号公報
B.H.Moeckly et al. Appl.Phys.Lett. 71,2526(1997).
ジョセフソン接合に入射する磁束を低減し、安定した測定動作を行うことのできる超伝導磁気センサを提供することを課題とする。
ひとつの態様では、超伝導磁気センサは、
ジョセフソン接合を有する超伝導回路と、
前記ジョセフソン接合の近傍に配置される強磁性体パタンと、
を有する。
ジョセフソン接合に入射する磁束を低減し、安定した測定動作を行う超伝導磁気センサが得られる。
実施形態の超伝導磁気センサの模式図である。 実施形態の超伝導磁気センサの構成例を示す上面図である。 インプットコイルとSQUIDループの位置関係を示す図である。 SQUID素子と強磁性体パタンの配置例を示す図である。 ランプエッジ型のジョセフソン接合の構成例である。 図5の層構造を示す図である。 ステップエッジ型のジョセフソン接合の構成例である。 磁束防止用の強磁性体パタンの別の配置例を示す図である。 実施形態の構成のグラジオメータへの適用例を示す図である。
図1は、実施形態の超伝導磁気センサ1の模式図である。超伝導磁気センサ1は、ジョセフソン接合15を用いたSQUID10と、ピックアップループ11と、インプットコイル12と、ジョセフソン接合15の近傍に配置される強磁性体パタン25を有する。
SQUID10は超伝導体で形成された回路である。ピックアップループ11と、インプットコイル12は、導体、良導体、超伝導体等で形成される。ピックアップループ11で捕捉(検出)された外部の磁場は、インプットコイル12により、SQUID10に伝結合される。SQUID10は、超伝導体のSQUIDループ13に形成されたジョセフソン接合15を有し、検出された磁場を電気信号に変換する。図中、ジョセフソン接合15の位置は、クロスマーク(×マーク)で示されている。この例では、SQUID10は2個のジョセフソン接合を有する。
SQUID10に4つの電極パッド36〜39が接続されている。電極パッド36、38からSQUID10に所定のバイアス電流が印加された状態で、磁束がSQUIDループ13を貫くと、ジョセフソン接合15にこの磁束に対応した超伝導電流が流れ、SQUID10の両端に電圧が発生する。発生した電圧を電極パッド37、39から取り出すことで、磁場を測定することができる。SQUID10を用いた超伝導磁気センサ1は微小な磁界を高い感度で測定することができる。
実施形態の特徴として、ジョセフソン接合15の近傍に、強磁性体パタン25が配置されている。好ましくは、強磁性体パタン25はジョセフソン接合15と同じ面内に配置される。SQUIDループ13に磁束が入力または結合されるときに、ジョセフソン接合15の近傍の磁束を強磁性体パタン25に集中させて、磁束がジョセフソン接合15(より具体的には、2つの超伝導体に挟まれたバリア層)に入射するのを防止する。これによりSQUID10の動作を安定化させる。
図2は、超伝導磁気センサ1の構成例を示す上面図である。図2に例示される超伝導磁気センサ1は、単一コイルのピックアップループ11を用いたマグネトメータである。基板21上に、SQUID10が配置される。SQUID10は、SQUIDループ13となるワッシャ13wと、ジョセフソン接合15が形成された超伝導パタン31を含む。SQUID10のジョセフソン接合15を取り囲んで、強磁性体パタン25が配置される。強磁性体パタン25は、ジョセフソン接合15と同じ面内に配置される。強磁性体パタン25の一部は、ジョセフソン接合15が形成された超伝導パタン31の上部を横切るが、設置面としては、ジョセフソン接合15の配置面と同じ面内である。
基板21は、この例ではMgO(酸化マグネシウム)、STO(チタン酸ストロンチウム)などの酸化物基板であるが、シリコン等の半導体基板を用いてもよい。ワッシャ13wとジョセフソン接合15を含む超伝導パタン31は、たとえばYBaCu(YBCO)や、BiSrCaCu10(BSCCO)等の酸化物高温超伝導膜で形成される。あるいは、Nb、Pb,NbTi等の金属系超伝導体や、MgB等のホウ化物超伝導体、BaCoFeAs等の鉄系超伝導体でSQUID10を形成してもよい。SQUIDループ13の径L2は、たとえば0.1mm〜0.5mmである。
酸化物系の超伝導パタン31を用いる場合、ジョセフソン接合15のバリア層として、超伝導材料の界面に形成される結晶粒界を利用することができる。結晶粒界を生成する構成として、バイクリスタル構造、バイエピタキシャル構造、ステップエッジ構造、ランプエッジ構造などを用いることができる。
ジョセフソン接合15を取り囲む強磁性体パタン25は、Fe、Ni,Coなどの金属、Fe−Ni(パーマロイ)やFe−Co等の合金、SmCo、NdFe14B等の化合物、Fe,γ-Feなどの酸化物等で形成される。ジョセフソン接合15が形成される超伝導パタン31の線幅wは、たとえば2〜5μmである。強磁性体パタン25は、ジョセフソン接合15から1〜3μm程度離れて配置される。図2のように環状の強磁性体パタン25が用いられる場合は、強磁性体パタン25の内周が、ジョセフソン接合15のエッジから超伝導パタン31の幅方向に距離d1、長手方向に距離d2離れて配置される。d1、d2ともに1〜3μmである。ジョセフソン接合15の周囲に強磁性体パタン25を配置することで、強磁性体パタン25に磁束を集め、接合部分の磁束密度を低減する。
SQUID10の上方に、絶縁膜22を介してインプットコイル12とピックアップループ11が形成されている。インプットコイル12とピックアップループ11は、YBCO等の酸化物高温超伝導薄膜で形成されている。一例として、基板21のサイズを15mm×15mmとした場合、ピックアップループ11の径L1を10mm、SQUIDループ13の径L2を0.3mm(300μm)に設定する。基板21は、任意のサイズに設計可能であり、ピックアップループ11の径も適宜調整される。基板21は、ウェハ上に多数の超伝導磁気センサ1が形成された後に、所定のサイズに切り出されてもよい。
図3は、インプットコイル12とSQUIDループ13(ワッシャ13w)の位置関係の一例を示す図である。図2及び図3の例では、基板21の表面から垂直方向にみて、SQUIDループ13と強磁性体パタン25の上方にインプットコイル12が配置されている。もっとも、この配置例に限定されず、インプットコイル12を基板表面に配置し、SQUIDループ13をインプットコイル12の上方に配置してもよい。この場合は、ジョセフソン接合15を取り囲む強磁性体パタン25を、ジョセフソン接合15と同じ面内に形成する他、超伝導パタン31の下側に形成する、超伝導パタン31の下側と上側の両方に形成する等してもよい。
図4は、SQUID10と強磁性体パタン25の配置例を示す。超伝導パタン31で形成されるSQUIDループ13に、2個のジョセフソン接合15a、15bが配置されている。ジョセフソン接合15a、15bを後述するステップエッジ型とする場合は、ジョセフソン接合15aと15bは基板21の段差45の位置に形成される。あるいは、バイクリスタル型のジョセフソン接合15a、15bを用いる場合は、ジョセフソン接合15a、15bは異なる結晶配向を有する2つの基板の張り合わせ位置に配置される。いずれの場合も、ジョセフソン接合15a、15bのそれぞれに対して、強磁性体パタン25a、25bが設けられる。2個のジョセフソン接合15a、15bを用いてSQUIDループ13を形成する場合、所定のバイアス電流の印加の下で外部磁場に比例して発生した電圧を、比較的低い周波数で励振して取り出すことができる。
図5は、ランプエッジ型のジョセフソン接合15Aの構成例を示す。ランプエッジ型のジョセフソン接合15Aは、超伝導の下部電極パタン31Bの斜面24にバリア層を配置したものである。より具体的には、下部電極パタン31Bと絶縁膜33の積層を斜めにエッチングしたエッチング面に形成されるアモルファス層がその後のアニール工程で絶縁層に再結晶化する性質を利用して、ジョセフソン接合15Aを形成する(界面改質法)。下部電極パタン31Bと上部電極パタン31Tの間に再結晶による絶縁層(不図示)を挟み込むことで、2つの超伝導体が弱く結合したジョセフソン接合15Aが形成される。上部電極パタン31Tと下部電極パタン31Bで、SQUID10の超伝導パタン31を形成する。ランプエッジ型のジョセフソン接合15Aは、素子間のばらつきが少なく、設計の自由度が高い。
ジョセフソン接合15Aを有するSQUID10Aが形成された後に、ジョセフソン接合15Aを取り囲む強磁性体パタン25を配置する。たとえば、SQUID10Aが形成されたウェハの全面にフォトレジスト(不図示)をスピンコートし、ジョセフソン接合15Aから1〜3μmの位置に環状等の開口が形成されるように露光する。その後、常温で強磁性材料、たとえば純度6Nの純鉄を蒸着し、レジストを剥離する。これにより、ジョセフソン接合15Aの近傍に強磁性体パタン25が形成される。強磁性体パタン25の膜厚はジョセフソン接合15Aが形成された超伝導パタンの膜厚と同程度、またはやや厚くしてもよい。
図6は、図5のランプエッジ型のジョセフソン接合15Aの積層構成の一例を示す。たとえば、厚さ0.5mmのMgO基板21上に、厚さ10nmのBaZrO3膜41、厚さ200nmのPr1.4Ga0.4Ba1.6Cu2.6Ox膜42、及び厚さ200nmのSrSnO3膜43をオフアクシス・マグネトロンスパッタ法で順次形成する。BaZrO3膜41は熱の吸収が可能な不透明膜で、温度制御のために挿入される。Pr1.4Ga0.4Ba1.6Cu2.6Ox膜42はSrSnO膜43の絶縁性を確実にするために挿入される。この積層上に、厚さ200〜250nmのSmBaCuOの酸化物高温超伝導膜と、絶縁膜33(たとえばSrSnO膜)をオフアクシス・マグネトロンスパッタ法で形成する。これらの積層を所定の形状に加工し、SmBaCuO膜で下部電極パタン31Bを形成する。下部電極パタン31Bは、ランプエッジ接合の下部超伝導層として機能する。下部電極パタン31Bは、一般的なフォトリソグラフィー法で形成される。エッチング面が所定の角度で傾斜するように、Arイオンによるイオンミリング等でエッチングすることで、斜面24が形成される。なお、下部電極パタン32の加工と同時に、電極パッド36〜39(図4参照)が形成されてもよい。
次に、ジョセフソン接合15Aのバリア層を界面改質により形成する。下部電極パタン32のパタニング後に、斜面24にArイオン、又はArイオンとO2イオンを加速電圧280〜500Vで1〜3分照射して、アモルファス層を形成する。その後、下部電極パタン32とSrSnOの絶縁膜33の斜面24を覆って、La0.1Er0.95Ba1.95Cu3Ox膜を形成する。La0.1Er0.95Ba1.95Cu3Ox膜は、基板温度600℃前後で、パルスレーザーデポジション法により厚さ約200nmに堆積する。このLa0.1Er0.95Ba1.95Cu3Ox膜は上部超伝導層として用いられる。このときの成膜温度で、アモルファス層は再結晶化してバリア層となる。La0.1Er0.95Ba1.95Cu3Ox膜上に、常温でスパッタ法によりAu薄膜を約250nmの厚さに堆積してもよい。
その後、パタニングにより超伝導パタン31を形成する。パタニングは、一般的なリソグラフィー法とArイオンを用いたミリング法で行う。また、超伝導パタン31のパタニンングと同時に、SQUIDループ13となるワッシャ13wをパタニングしてもよい。
このようなジョセフソン接合15Aを有するSQUID10Aが形成された後に、たとえばジョセフソン接合15Aを取り囲む強磁性体パタン25を形成する。ジョセフソン接合15Aの近傍に強磁性体パタン25を配置することで、ジョセフソン接合15Aが環境磁場や入力磁場に晒される場合でも、磁束を強磁性体パタン25に集中させて、ジョセフソン接合15Aへの磁束の入射を防止、低減することができる。
図7は、ステップエッジ型のジョセフソン接合15Bの構成例である。ステップエッジ型のジョセフソン接合15Bは、あらかじめ基板21に段差45を設け、超伝導薄膜を堆積することで、段差45のエッジ部に粒界をバリアとして利用する。超伝導薄膜をフォトリソグラフィ法とArイオンミリングで所定の形状に加工することで、ステップエッジ型のジョセフソン接合15Bを有する超伝導パタン31が形成される。超伝導パタン31のパタニングと同時に、SQUIDループ13となるワッシャ13wを形成してもよい。ステップエッジ型のジョセフソン接合15Bを有するSQUID10Bの完成後に、ジョセフソン接合15Bを取り囲む強磁性体パタン25を形成する。
この構成によっても、磁束を強磁性体パタンに集中させて、ステップエッジ型のジョセフソン接合15Bに磁束が入射するのを防止することができる。なお、ランプエッジ型、ステップエッジ型以外にも、結晶方位の異なる2枚の基板を張り合わせた張り合わせ基板上に超伝導膜を成長させたバイクリスタル型のジョセフソン接合や、基板上に異なる結晶方位を有する超伝導膜を成長するバイエピタキシャル接合を利用してもよい。
図8は、強磁性体パタン25の変形例として、強磁性体パタン35a、35bを示す。強磁性体パタンは、磁束を集中させてジョセフソン接合15に磁束が入射するのを防止できればよいので、必ずしも環状でなくでもよい。したがって、図8(A)のように、ジョセフソン接合15の両側に短冊(ストリップ)状の強磁性体パタン35a、35bを配置してもよい。この場合、ジョセフソン接合15が形成されている超伝導パタン31のエッジから距離d3離れた位置に強磁性体パタン35a、35bを配置する。d3は1〜3μmである。
図8(B)は、ジョセフソン接合15を1個用いたリング状のSQUID10Cに強磁性体パタン35a、35bを配置する例を示す。この例では、単一のジョセフソン接合15の近傍で、リング状の超伝導パタン31の外周と内周に沿って円弧状の強磁性体パタン35a、35bが配置される。これらの構成でも、ジョセフソン接合15への磁束の入射を防止、低減できる。なお、単一のジョセフソン接合15を用いる場合は、たとえば、SQUID10の近傍にコイル(インダクタ)を配置して高周波を印加し、磁界共鳴によりジョセフソン接合15の両端に生じた電圧を取り出してもよい。
図8(A)や図8(B)の構成以外にも、図2、図4の強磁性体パタン25は矩形の環状である必要はなく、ジョセフソン接合15の近傍に配置される限り、円形、楕円形などの任意の形状とすることができる。
図9は、グラジオメータに適用した超伝導磁気センサ2の概略構成図である。グラジオメータとしての超伝導磁気センサ2は、互いに逆相に巻かれた同じサイズのピックアップコイル51a、51bを有する。ピックアップコイル51aと51bを合わせてピックアップループ51とする。ピックアップループ51では、2つのピックアップコイル51a、51bで検出される信号の差分を取り出すことで、外来の磁気ノイズをキャンセルしてターゲットの磁気信号だけを取り出す。たとえば、α波等の磁気信号を測定する際に、地磁気による影響を相殺して、ターゲットの磁気信号を取り出す。
図9の構成例では、基板21上に作製されたSQUID10と同じ平面にピックアップループ51が形成されており、超伝導磁気センサ2は平面型グラジオメーターである。SQUID10のジョセフソン接合15の近傍には強磁性体パタン25が配置されている。超伝導磁気センサ2には、電流用と電圧用の4つの電極パッド36〜39の他に、モニタ用の電極パッド53、54が配置されている。電極パッド53と54の間に、フィードバックコイル56が配置される。フィードバック電流により隣接する
以上述べたように、実施形態の構成によれば、1個又は2個のジョセフソン接合15を有するSQUID10のジョセフソン接合15の近傍に強磁性体パタン25または35a、35bを配置することで、ジョセフソン接合15に侵入する磁場の影響を抑制して、SQUID10の動作の安定性を高めることができる。実施形態の構成は、超伝導産業や技術の分野で利用可能である。
以上の説明に対し、以下の付記を提示する。
(付記1)
ジョセフソン接合を有する超伝導回路と、
前記ジョセフソン接合の近傍に配置される強磁性体パタンと、
を有することを特徴とする超伝導磁気センサ。
(付記2)
前記強磁性体パタンは、前記ジョセフソン接合と同じ面内で前記ジョセフソン接合から所定の距離に配置されることを特徴とする付記1に記載の超伝導磁気センサ。
(付記3)
前記強磁性体パタンは、内周が前記ジョセフソン接合から1〜3μm離れて位置する環状のパタンであることを特徴とする付記2に記載の超伝導磁気センサ。
(付記4)
前記強磁性体パタンは、前記ジョセフソン接合の端部から1〜3μm離れた位置で、前記超伝導回路の回路パタンに沿って配置される短冊状または円弧状のパタンであることを特徴とする付記2に記載の超伝導磁気センサ。
(付記5)
前記超伝導回路は、1個または2個の前記ジョセフソン接合を有し、前記強磁性体パタンは前記ジョセフソン接合の各々に対応して配置されることを特徴とする付記1〜4のいずれかに記載の超伝導磁気センサ。
(付記6)
前記強磁性体は、金属系強磁性体、化合物強磁性体、または酸化物強磁性体であることを特徴とする付記1〜5のいずれかに記載の超伝導磁気センサ。
(付記7)
前記超伝導回路は、金属系超伝導体、酸化物系超伝導体、またはホウ化物超伝導体であることを特徴とする付記1〜6のいずれかに記載の超伝導磁気センサ。
(付記8)
前記ジョセフソン接合は、ランプエッジ構造、ステップエッジ構造、バイクリスタル構造、または売エピタキシャル構造を有することを特徴とする付記1〜7のいずれかに記載の超伝導磁気センサ。
(付記9)
外部磁界を捕捉するピックアップループ、
をさらに有し、前記超伝導回路は前記ピックアップループに磁気的に結合されていることを特徴とする付記1〜8のいずれかに記載の超伝導磁気センサ。
(付記10)
前記超伝導回路は超伝導ループを有し、前記ジョセフソン接合は前記超伝導ループを貫く磁界に応じた電気信号を生成することを特徴とする付記1〜9のいずれかに記載の超伝導磁気センサ。
1、2 超伝導磁気センサ
10 SQUID(超伝導回路)
11 ピックアップループ
12 インプットコイル
13 SQUIDループ
15、15A、15B ジョセフソン接合
21 基板
25、35a、35b 強磁性体パタン
31 超伝導パタン
31B 下部電極パタン
31T 上部電極パタン

Claims (5)

  1. ジョセフソン接合を有する超伝導回路と、
    前記ジョセフソン接合の近傍に配置される強磁性体パタンと、
    を有することを特徴とする超伝導磁気センサ。
  2. 前記強磁性体パタンは、前記ジョセフソン接合と同じ面内で前記ジョセフソン接合から所定の距離に配置されることを特徴とする請求項1に記載の超伝導磁気センサ。
  3. 前記強磁性体パタンは、内周が前記ジョセフソン接合から1〜3μm離れて位置する環状のパタンであることを特徴とする請求項2に記載の超伝導磁気センサ。
  4. 前記強磁性体パタンは、前記ジョセフソン接合の端部から1〜3μm離れた位置で、前記超伝導回路の回路パタンに沿って配置される短冊状または円弧状のパタンであることを特徴とする請求項2に記載の超伝導磁気センサ。
  5. 前記超伝導回路は、1個または2個の前記ジョセフソン接合を有し、前記強磁性体パタンは前記ジョセフソン接合の各々に対応して配置されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の超伝導磁気センサ。
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