JPH11312812A - 薄膜トランジスタの製法 - Google Patents

薄膜トランジスタの製法

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JPH11312812A JP6873399A JP6873399A JPH11312812A JP H11312812 A JPH11312812 A JP H11312812A JP 6873399 A JP6873399 A JP 6873399A JP 6873399 A JP6873399 A JP 6873399A JP H11312812 A JPH11312812 A JP H11312812A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 逆スタガー型トランジスタの製法における良
好な水素化を可能にする。 【解決手段】 逆スタガー型薄膜トランジスタの製法で
あって、金属膜によるゲート電極上にゲート絶縁膜を介
して多結晶半導体膜を形成する工程と、この多結晶半導
体膜にソース/ドレイン領域及びこのソース/ドレイン
間にチャネル領域を形成する工程と、多結晶半導体膜側
からチャネル領域、及びチャネル領域とゲート絶縁膜と
の界面に水素原子をイオン注入する工程を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜トランジスタ
の製法に関する。
【0001】
【従来の技術】近年、薄膜トランジスタに関する研究が
盛んに行われている。多結晶シリコン薄膜を用いた薄膜
トランジスタにおいては、その特性を改善するために、
チャネル領域となる多結晶シリコン薄膜中に水素を導入
して結晶粒界などに存在する結晶欠陥(いわゆるダング
リングボンド)を低減する方法、即ち水素化法が必須と
なっている。通常行われる水素化法は、水素化プラズマ
窒化シリコン(プラズマSiN:H)膜をパッシベーシ
ョン膜として用い、400℃程度の熱処理により、この
膜中から層間絶縁膜を通して水素をチャネル領域へ拡散
させる方法が、一般的となっている。
【0002】薄膜トランジスタの製造としては、通常、
高速化の要求から図6に示すように絶縁基板1上の多結
晶シリコン薄膜2上にSiO2 等によるゲート絶縁膜3
を介してゲート電極4を形成してなる所謂トップゲート
構造が採られている。2Sはソース領域、2Dはドレイ
ン領域、2Cはチャネル領域を示す。この薄膜トランジ
スタ上にパッシベーション膜としての水素化プラズマ窒
化シリコン膜5が被着形成され、熱処理により膜5中の
水素6がチャネル領域2C、及びチャネル領域2Cとゲ
ート絶縁膜3との界面に容易に導入される。
【0003】尚、水素化法として、実験的には水素化ア
モルファスシリコン(a−Si:H)の類推からかプラ
ズマ励起させて水素化する方法も提案されている。ま
た、トップゲート構造の薄膜トランジスタに対する水素
化法として、ゲート電極を形成した後に、ゲート電極上
からシリコン薄膜中に水素原子をイオン注入法により導
入する方法も提案されている(特開昭60−16436
3号公報参照)。一方、薄膜トランジスタのゲート絶縁
膜としては、熱酸化によるSiO2 膜或いはCVD(化
学気相成長)法によるSiO2 膜(以下CVDSiO2
膜という)等が用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、トッ
プゲート構造の薄膜トランジスタにおいては、図6の通
常の水素化法により、トランジスタ特性に重要なゲート
絶縁膜3とチャネル領域2Cとの界面に水素が容易に到
達する。しかし乍ら、近年、nチャネルMOSトランジ
スタ上にpチャネルMOS薄膜トランジスタを積み重ね
てメモリセルを採用した完全CMOS型のSRAM(ス
タティックRAM)が提案されてきているが、このよう
な所謂スタック型SRAM等に応用する薄膜トランジス
タとしては、主に平坦化等の製造プロセスの要求から、
図7に示すように、ゲート電極4上にゲート絶縁膜3を
介して多結晶シリコン膜2を形成したボトムゲート構造
(即ち逆スタガー型)が有利となる。7は下層半導体素
子領域或いは絶縁基板等の下地領域である。
【0005】この場合、パッシベーション膜としての水
素化プラズマ窒化シリコン膜5を被着形成して熱処理し
ても、水素化プラズマ窒化シリコン膜5からの水素6は
若干多結晶シリコン薄膜2中のトラップ(結晶欠陥)を
低減するのみで、ゲート絶縁膜3とチャネル領域2Cと
の界面に到達せず水素化の効果が得られない。なお、ト
ップゲート構造において、イオン注入法で水素原子を導
入する方法は、実際にはゲート電極の陰になるためチャ
ネル領域に均一に水素原子を導入することが難しい。
【0006】一方、薄膜トランジスタのゲート絶縁膜に
ついてみると、シリコン薄膜表面の熱酸化によるSiO
2 膜を用いる場合は緻密で良質の膜であるため耐圧のよ
いゲート絶縁膜が得られる。しかし、炉酸化法では高温
プロセスを必要とするので、スタック型SRAM等の所
謂3次元LSIでは下地のLSIのMOSトランジスタ
のソース、ドレイン領域の再拡散が生じてしまうので適
用することができない。
【0007】また石英上でも例えば60分程度の長時間
を要する。この炉酸化は酸化膜形成と同時に多結晶シリ
コン薄膜をデンシファイ(緻密化)させる効果が期待で
き、このデンシファイによって多結晶シリコン薄膜中の
トラップ密度が低減する。トラップ密度の低減は、リー
ク電流を減少させること、移動度μを向上させること、
ゲート電圧スイングを低下させること等、薄膜トランジ
スタの特性改善が図れる。
【0008】トラップ密度の低減効果は酸化温度が高い
程、有効であるが、高温にすると上述の問題が生じ、ま
た下地が石英基板の場合、炉中1000℃以上の酸化は
石英の軟化で困難となる。また、CVDSiO2 膜によ
りゲート絶縁膜を形成する場合には、ピンホールが多く
疎な膜質であり耐圧のばらつきがある等の欠点を有して
いる。
【0009】本発明は、上述の点に鑑み、逆スタガー型
トランジスタにおける良好な水素化を可能にした薄膜ト
ランジスタの製法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の薄膜トランジス
タの製法は、逆スタガー型薄膜トランジスタの製法であ
って、金属膜によるゲート電極上にゲート絶縁膜を介し
て多結晶半導体膜を形成する工程と、この多結晶半導体
膜にソース/ドレイン領域およびこのソース/ドレイン
領域間にチャネル領域を形成する工程と、多結晶半導体
膜側からチャネル領域、及びチャネル領域とゲート絶縁
膜との界面に水素原子をイオン注入する工程を有する。
【0011】上述の製法においては、逆スタガー型薄膜
トランジスタを形成した後に、多結晶半導体膜側から水
素原子をイオン注入で導入することにより、水素原子が
チャネル領域、及びチャネル領域とゲート絶縁膜との界
面に容易且つ均一に導入される。
【0012】しかも、多結晶半導体膜のチャネル領域に
対応する下地にはゲート絶縁膜を介して金属膜によるゲ
ート電極が形成されているので、水素原子のイオン注入
時に、水素原子がゲート電極に取り込まれることはな
く、確実に水素原子はチャネル領域とゲート絶縁膜の界
面に十分に取り込まれる。
【0013】因みに、ゲート電極が多結晶シリコン膜で
形成される場合は、多結晶シリコン故に結晶欠陥があ
り、水素原子のイオン注入時に、水素原子がゲート絶縁
膜を通してゲート電極にも取り込まれて、チャネル領域
とゲート絶縁膜の界面での水素原子の取り込みが不充分
となる可能性が生ずる。
【0014】本発明では、逆スタガー型薄膜トランジス
タに対して水素化が行われ、チャネル領域中及びそのゲ
ート絶縁膜との界面の結晶欠陥が低減されトランジスタ
特性が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明によ
る薄膜トランジスタの製法の実施の形態を説明する。
【0016】先ず図1Aに示すように、基板11上にゲ
ート電極12を形成した後、このゲート電極12上に例
えばSiO2 等によるゲート絶縁膜を介して多結晶シリ
コン薄膜14を形成し、不純物を導入してソース領域1
4S及びドレイン領域14Dを形成して逆スタガー型薄
膜トランジスタ15を形成する。基板11は、石英, ガ
ラス等の絶縁基板、或いは例えば3次元LSI,スタッ
ク型SRAM等であればトランジスタ等が形成されてい
る下地領域に相当する。ゲート電極12としては、多結
晶シリコン膜,金属シリサイド,ポリサイド,金属膜等
にて形成することができるも、本例では特に金属膜にて
形成する。
【0017】次に、図1Bに示すように多結晶シリコン
薄膜14に対して水素16をイオン注入する。この水素
のイオン注入により、多結晶シリコン薄膜14のチャネ
ル領域14C及び、チャネル領域14Cとゲート絶縁膜
13との界面に容易に且つ均一に水素原子が導入され
る。
【0018】最近の薄膜トランジスタにおいては、高性
能化(即ち低リーク電流、低しきい値電圧Vth、小さい
ゲート電圧スイング)の要求により、多結晶シリコン薄
膜14の膜厚dは小さくなってきており、例えば100
0Å程度以下になっている。従って、低打ち込みエネル
ギーで容易にチャネル領域14Cとゲート絶縁膜13と
の界面に水素を導入することができる。つまり、チャネ
ル領域14Cとゲート絶縁膜13との界面に水素を導入
できる程度の打ち込みエネルギーで水素原子のイオン注
入が可能である。
【0019】そして低打ち込みエネルギーにより実効的
に打ち込みドーズ量も少なくできるので多結晶シリコン
薄膜14に対して損傷が少ない(なお、水素イオンは質
量数が小さいので損傷はもともと小さいものである)。
打ち込みエネルギーが低いので、より薄い多結晶半導体
膜領域のみに均一に水素原子を導入することができる。
【0020】そして、イオン注入後、不活性ガス例えば
フォーミングガス(Hを2〜3%含むN2 ガス)雰囲気
中で400℃前後のアニール処理を施す。
【0021】しかる後、図1Cに示すようにパッシベー
ション膜17を被着形成する。パッシベーション膜17
としては水素化プラズマ窒化シリコン膜、或いは他のS
iO 2 膜を用いることもできる。
【0022】上述の製法によれば、逆スタガー型の薄膜
トランジスタ15を形成した後に、イオン注入で水素原
子を導入するので、水素原子を多結晶シリコン薄膜14
のチャネル領域14C、及びチャネル領域14Cとゲー
ト絶縁膜13との界面に容易に且つ均一に導入すること
ができる。このとき、低い打ち込みエネルギーでイオン
注入が可能なので、多結晶シリコン薄膜14に与える損
傷は小さい。ゲート電極12として金属膜を用いるとき
は、水素原子のイオン注入時に、水素原子の一部が例え
ばSiO2 膜のゲート絶縁膜13を透過して金属膜のゲ
ート電極12に取り込まれることがなく、チャネル領域
14Cとゲート絶縁膜13との界面に水素原子を十分に
導入することができる。
【0023】そして、水素のイオン注入とその後のアニ
ール処理により従来不可能であった逆スタガー型薄膜ト
ランジスタに対しての水素化を容易に行なうことがで
き、薄膜トランジスタの特性を向上することができる。
また、イオン注入により水素原子の導入を行うので、パ
ッシベーション膜17としては従来、一般的に用いられ
ている水素化プラズマ窒化シリコン(プラズマSiN:
H)膜以外の絶縁膜も使用することができ、パッシベー
ション膜の形成プロセスの自由度を向上することができ
る。
【0024】次に、ゲート絶縁膜の形成法の例を示す。
本法は、ボトムゲート構造(逆スタガー型)及びトップ
ゲート構造の両薄膜トランジスタに適用できるものであ
る。
【0025】ボトムゲート構造の場合は、例えば図2に
示すように基板11上に多結晶シリコン膜からなるゲー
ト電極12を形成した後(同図A)、酸素雰囲気中でラ
ンプ光線例えばアークランプ光線を照射して例えば11
00℃,30秒の酸化処理を施してゲート電極12の表
面に例えば膜厚100Å程度の熱酸化膜(SiO2 膜)
によるゲート絶縁膜131 を形成する(同図B)。しか
る後ゲート電極12上を囲うように多結晶シリコン薄膜
14を形成しソース,ドレイン用の不純物をイオン注入
してソース領域14S及びドレイン領域14Dを形成す
る(同図C)。
【0026】この様に、高温短時間の熱酸化によりゲー
ト絶縁膜131 を形成するときは、膜質が緻密で耐圧の
良いゲート絶縁膜が得られると共に、下地の基板11に
熱的影響を与えることがない。即ち、例えば3次元LS
I,スタック型SRAM等では下地基板11に形成され
ているMOSトランジスタのソース,ドレイン領域が再
拡散することがなく、高性能の3次元LSI,スタック
型SRAMを製造することが可能となる。
【0027】なお、この3次元LSI,スタック型SR
AM等では図2Bの高温短時間酸化のときに下地のMO
Sトランジスタのソース及びドレイン領域等の活性化も
兼ねられる。又、例えば石英またはガラス基板上に薄膜
トランジスタのLSIを形成するときには下地基板11
を構成する石英またはガラス基板を軟化させることがな
く、高性能のLSIを製造することができる。また、こ
のような高温短時間酸化によりゲート絶縁膜131 を形
成することにより微細寸法の薄膜トランジスタの製造が
可能となる。さらに、高温短時間酸化ではデンシファイ
効果もあり、ゲート絶縁膜131 の耐圧と共に平坦性も
期待できる。
【0028】トップゲート構造の場合には、例えば図3
に示すように、基板11上に島状の多結晶シリコン薄膜
22を形成した後(同図A)、上述と同時に酸素雰囲気
中で例えばアークランプ光線を照射して例えば1100
℃,30秒の酸化処理を施して多結晶シリコン薄膜22
の表面に例えば膜厚100Å程度の熱酸化膜(SiO 2
膜)によるゲート絶縁膜131 を形成する(同図B)。
次に、ゲート絶縁膜131 上に多結晶シリコンによるゲ
ート電極23を形成し、ソース, ドレイン用の不純物を
イオン注入し、アニールしてソース領域22S及びドレ
イン領域22Dを形成する(同図C)。以後は通常のパ
ッシベーション膜の被着形成,コンタクト窓あけ,Al
蒸着,水素アニール等の工程を経てトップゲート構造の
薄膜トランジスタを得る。
【0029】この例においては、ボトムゲート構造の場
合と同様の作用効果が得られると共に、さらに、高温短
時間酸化のとき(図3B工程)、多結晶シリコン薄膜2
2がデンシファイされてトラップ密度の少ない薄膜トラ
ンジスタが得られる。
【0030】尚、図2,図3ではランプ光線により高温
短時間酸化したが、ランプ光線に代えて例えばエキシマ
レーザパルスを照射して高温短時間酸化を行うようにし
ても同様の効果が得られる。エキシマレーザとしてはビ
ームホモジナイザによるエネルギー密度が均一化された
ものを使用するもので、例えばエキシマレーザ(XeC
l),80Hz,エネルギー280mJ/cm2 程度用
い得る。多結晶シリコン薄膜22は島状化する前にエキ
シマレーザを照射してゲート絶縁膜131 を形成した
後、島状化してもよい。ソース領域22S、ドレイン領
域22Dに対しては600℃以下のアニール又はエキシ
マレーザによってアニールする。
【0031】図4及び図5はゲート絶縁膜の形成法の他
の例を示す。ボトムゲート構造の場合は図4に示すよう
に、基板11上に多結晶シリコン膜からなるゲート電極
12を形成した後(同図A)、ゲート電極12上に例え
ば厚さ200Å程度のCVDSiO2 膜25を被着形成
する(同図B)。次に、酸素雰囲気中でランプ光線例え
ばアークランプ光線を照射して例えば1100℃,5秒
の酸化処理を施してCVDSiO2 膜25とゲート電極
12との界面に熱酸化によるSiO2 膜26を形成し、
CVDSiO2 膜25と熱酸化SiO2 膜26からなる
ゲート絶縁膜132 を形成する(同図C)。しかる後、
ゲート電極12上を囲うように多結晶シリコン薄膜14
を形成し、ソース,ドレイン用の不純物をイオン注入し
てソース領域14S及びドレイン領域14Dを形成する
(同図D)。
【0032】この様なゲート絶縁膜132 によれば、C
VDSiO2 膜25によってゲート絶縁膜132 の平坦
性が得られると共に、熱酸化SiO2 膜26を形成した
ときの熱処理でCVDSiO2 膜25がデンシファイさ
れ、従って全体としてゲート絶縁膜の膜質が緻密とな
り、耐圧の良いゲート絶縁膜が得られる。因みに、従来
の熱酸化法でゲート絶縁膜を形成するときは、多結晶シ
リコンの結晶粒界に沿って酸化されるために、ゲート絶
縁膜の平坦性が悪くなるが、本法では平坦性がよくな
る。また本例では上例と同様に微細寸法の薄膜トランジ
スタの製造が可能となり、また下地基板11に熱的影響
を与えることがない。
【0033】トップゲート構造の場合は、図5に示すよ
うに、基板11上に島状の多結晶シリコン薄膜22を形
成した後(同図A)、図4と同様に多結晶シリコン薄膜
22上に厚さ200Å程度のCVDSiO2 膜25を被
着形成する(同図B)。次に酸素雰囲気中で例えばアー
クランプ光線を照射して例えば1100℃,5秒の酸化
処理を施してCVDSiO2 膜25と多結晶シリコン薄
膜22との界面に熱酸化によるSiO2 膜26を形成
し、CVDSiO2 膜25と熱酸化SiO2 膜26から
なるゲート絶縁膜132 を形成する(同図C)。次に、
ゲート絶縁膜13 2 上に多結晶シリコンによるゲート電
極23を形成し、ソース, ドレイン用の不純物をイオン
注入し、アニールしてソース領域22S及びドレイン領
域22Dを形成する(同図D)。以後は通常のパッシベ
ーション膜の形成,コンタクト窓あけ,Al蒸着,水素
アニール等の工程を経てトップゲート構造の薄膜トラン
ジスタを得る。
【0034】この例においても、図4と同様に平坦で且
つ耐圧のよいゲート絶縁膜132 を形成できると共に、
下地基板11に熱的影響を与えることがない。さらにト
ップゲート構造では、最も重要なゲート絶縁膜132
チャネル領域22Cとの界面において膜質のよい熱酸化
SiO2 膜26が存在するので有利である。また、図5
Cの高温短時間酸化のときに、下地の多結晶シリコン薄
膜22がデンシファイされるのでトラップ密度が低減
し、より高性能の薄膜トランジスタを製造できる。
【0035】なお、図4及び図5の高温短時間酸化では
ランプ光線照射に代えてレーザ照射を用いても可能であ
る。
【0036】上述のように、薄膜トランジスタのゲート
絶縁膜の形成に際しては高温短時間酸化によってゲート
絶縁膜を形成するときは、耐圧のよいゲート絶縁膜を得
ることができると共に、下地領域に対して熱的影響を与
えることがない。また、CVD酸化膜の形成後に、高温
短時間酸化してゲート絶縁膜を形成するときは平坦性が
よく且つ耐圧のよいゲート絶縁膜を得ることができると
共に、下地領域に対して熱的影響を与えることがない。
従って、特に3次元LSI、スタック型、SRAM、或
いは絶縁基板上のLSI等に応用する薄膜トランジスタ
の製造に適用して好適ならしめるものである。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、逆スタガー型薄膜トラ
ンジスタを形成した後、多結晶半導体膜側からチャネル
領域に水素原子をイオン注入するので、水素原子がチャ
ネル領域、及びゲート絶縁膜とチャネル領域との界面に
容易に且つ均一に導入されて水素化が行われる。さら
に、ゲート電極として金属膜によるゲート電極を用いる
ので、水素原子のイオン注入時にゲート絶縁膜を通して
水素原子がゲート電極に取り込まれることがなく、チャ
ネル領域とゲート絶縁膜との界面に十分な水素原子を注
入することができる。従って特性のよい逆スタガー型薄
膜トランジスタを製造することができる。本発明は、3
次元LSI,スタック型SRAM,或いは絶縁基板上の
LSI等に応用する薄膜トランジスタの製造に適用して
好適ならしめるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】A〜C 本発明に係る薄膜トランジスタの製法
の一実施の形態を示す製造工程図である。
【図2】A〜C ゲート絶縁膜の一例をボトムゲート構
造に適用した薄膜トランジスタの製造工程図である。
【図3】A〜C ゲート絶縁膜の一例をトップゲート構
造に適用した薄膜トランジスタの製造工程図である。
【図4】A〜D ゲート絶縁膜の他の例をボトムゲート
構造に適用した薄膜トランジスタの製造工程図である。
【図5】A〜D ゲート絶縁膜の他の例をトップゲート
構造に適用した薄膜トランジスタの製造工程図である。
【図6】従来のトップゲート構造の薄膜トランジスタの
水素化法の例を示す断面図である。
【図7】従来のボトムゲート構造の薄膜トランジスタの
水素化法の例を示す断面図である。
【符号の説明】
11‥‥基板、12‥‥ゲート電極、13,131 ,1
2 ‥‥ゲート絶縁膜、14‥‥多結晶CVD膜、16
‥‥水素、25‥‥CVDSiO2 膜、26‥‥熱酸化
SiO2

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 逆スタガー型薄膜トランジスタの製法で
    あって、 金属膜によるゲート電極上にゲート絶縁膜を介して多結
    晶半導体膜を形成する工程と、 この多結晶半導体膜にソース/ドレイン領域及びこのソ
    ース/ドレイン領域間にチャネル領域を形成する工程
    と、 前記多結晶半導体膜側から前記チャネル領域、及びチャ
    ネル領域とゲート絶縁膜との界面に水素原子をイオン注
    入する工程を有することを特徴とする薄膜トランジスタ
    の製法。
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